JP3642434B2 - 植物用特殊活性水の使用方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、植物用特殊活性水の使用方法に関するものであり、さらに詳しくは特定の植物用特殊活性水に、天然のアミノ酸の一種であるメチオニンを混用することによって、植物ホルモンであるエチレン発生を促し、成長の促進と抑制、側枝の伸長促進、側根の発根促進、開花の促進と抑制、呼吸作用の促進、タンパク質合成の促進、耐病性の増大、果実の成熟促進等の向上を促すことができる植物用特殊活性水の使用方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来農地では、エチレンの生理作用を利用するために、煙霧、接触刺激、薬剤処理（例えばエチレン発生剤：商品名 エスレル）、エチレンガスの直接処理などの方法がとられていたが、これらの方法は手間や経験を有するものも多く、場合によっては上偏成長、葉・花・果実の離脱促進、老化促進を引き起こし、植物に対してマイナスとなることがあった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、植物ホルモンであるエチレンの幅広い生理活性効果を増大し、環境に対する悪影響がなく、しかも低コストで得られるようにした植物用特殊活性水の使用方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は植物用特殊活性水の使用方法について鋭意研究した結果、植物用特殊活性水にエチレンの前駆物質であるメチオニンを混用することにより上記課題を解決することができることを見いだし、本発明を成すに至った。
【０００５】
本発明の請求項１の発明は、純水をアノード電解後得られた陽極水に、酵母菌培養液から得られた菌体のエタノール懸濁液のろ液乾燥成分を添加して製造される植物用特殊活性水に、メチオニンを混用することを特徴とする植物用特殊活性水の使用方法である。
【０００６】
本発明の請求項２の発明は、メチオニン濃度を１０〜１００００ｐｐｍとすることを特徴とする請求項１記載の植物用特殊活性水の使用方法である。
【０００７】
本発明に使用するメチオニンは、天然に存在するアミノ酸の一種で、植物体内で代謝されてエチレンを生成する（図１）。メチオニンは石油化学の進歩により多量に生産されるので、二十余種類のアミノ酸の中で最も原価の安いアミノ酸であり、家畜の飼料にも混入されている。
本発明において植物用特殊活性水中のメチオニン濃度は１０〜１００００ｐｐｍであるが、植物の種類などによってエチレンの感受性が異なるので適宜選定して決めることが好ましい。メチオニン濃度が１０ｐｐｍ未満ではエチレン発生が少なく効果がない。メチオニン濃度が１００００ｐｐｍを超えると水に溶解し難くなり、エチレンが必要以上に発生して成長抑制、老化促進などの害がでるので、好ましくは２０〜９０００ｐｐｍ、より好ましくは５０〜５０００ｐｐｍ、特に好ましくは１００〜１０００ｐｐｍとするのがよい。
【０００８】
本発明では原料として水を用いるが活性酸素種を長時間にわたり保持するためには純水であることが好ましく、その電気伝導度は１０μＳ／ｃｍ以下、好ましくは１μＳ／ｃｍ以下の高純水、さらに好ましくは０．０６μＳ／ｃｍ以下の超純水を用いる。
【０００９】
本発明において純水を電気分解するには方式は特に限定されず、一般に使用されている２槽式電解槽を用いることもできる。
本発明において、３槽式電解槽は電解水の性質を広範囲に変化させることができるので好ましく使用できる。
【００１０】
３槽式電解槽の断面構造の略図を図２に示す。アノード槽およびカソード槽に純水８、中間槽２に８．０×１０-4％（ｗ／ｖ）ＮａＣ１水溶液９を通水し、電圧６Ｖ、流量：アノード槽１０００ｍｌ／ｍｉｎ、中間槽５００ｍｌ／ｍｉｎ、カソード槽１０００ｍｌ／ｍｉｎ、電極７は陰極、陽極いずれも白金を用いた電解条件で電解して陽極に陽極水１０（酸性水、ｐＨ２．７）を得る場合の電解条件の一例を表１に示す。
１はカソード槽、２は中間槽、３はアノード槽、４はイオン交換槽、５はイオン交換膜、７は白金電極、８は純水、１１は中性水、１２は陰極水（アルカリ水）を表す。
本発明における電気分解の条件は特に限定されないが、電流密度は約５〜１５０ｍＡ／ｃｍ2 、陽極の材質は白金、酸化ルテニユーム、β−酸化鉛などが好ましく用いられる。陰極の材質は白金、カーボンなどが好ましく用いられる。
【００１１】
【表１】
【００１２】
本発明においては植物用特殊活性水に市販の微生物培養用酵母エキスや食品添加物用の酵母エキスなどを添加することができる。酵母エキスの添加量は植物の種類などによっても異なり、適宜選定して決められる。
【００１３】
本発明においては植物用特殊活性水は水で希釈しないで使用することも可能である。通常は水で１〜２０００倍に希釈して使用する。２０００倍を超えて希釈すると効果が顕著でなくなり、また活性酸素種の安定性が少なくなるので好ましくない。好ましくは１０〜１５００倍、さらに好ましくは１００〜１０００倍、特に好ましくは１５０〜８００倍に水で希釈して使用する。
【００１４】
【作用】
本発明者は先に活性酸素群で処理した植物用特殊活性水を提案した（特願平５−１２２２００号明細書に記載のもの）。この植物用特殊活性水にエチレンの前駆物質であるメチオニンを混用することにより、各々単用で使用する場合に比してエチレン発生量が増大する。
【００１５】
【実施例】
以下本発明を実施例により、具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
（実施例１）
供試品種は、タキイ種苗株式会社のトマトの強力米寿２号を用い、１９９３年６月８日黒色３号ポリポット（直径９ｃｍ、高さ８ｃｍ）に播種した。
ポリポットには、腐葉土と赤土深土を１：２の割合で混合し、石灰１．６ｇを加えた。赤土深土は風乾状態にして、１ｃｍ四方の篩を通して使用した。７月２７日に対照区（水道水）、植物用特殊活性水５００倍稀釈区、メチオニン１０００ｐｐｍ区、および植物用特殊活性水５００倍稀釈＋メチオニン１０００ｐｐｍ区に対し葉面散布を行い、エチレン生成量を処理前、処理後１，２，４，５日目に測定した。
測定方法は葉面散布１時間後に、上部展開第３葉（第５葉）を採取し、１ｃｍのコルクボーラーで葉を打ち抜き、５０ｍｌの三角フラスコ内に湿潤したろ紙を敷き、葉切片２０枚を入れた後、シリコン栓をし三角フラスコの全体を黒ビニールで巻いた。さらにアルミホイルで覆い、２５℃で３時間インキューベートし測定に供した。
エチレン生成量については、ガスクロマトグラフ（島津製作所製ＧＣ−１４Ａ）を用い、カラムはサンパックＡ、キャリヤガスはＮ2 （６ｋｇ／ｃｍ2 ）、ディテクターはＦＩＤで１５０℃、インジェクターを１２０℃、カラムは８０℃で各区３反復にて測定を行い、平均値で表した。
【００１６】
上記植物用特殊活性水は下記の方法により調製したものを使用した。
図２に記載の３槽式電解槽（特願平５−１２２２００号明細書に記載のもの）を使用し、アノード槽およびカソード槽に純水を通水し、中間槽に８．０×１０-4％（ｗ／ｖ）ＮａＣ１水溶液を通水した。表１に示した電解条件で電解して陽極に陽極水（酸性水、ｐＨ２．７）を得た。
【００１７】
次に、以下に示すようにして酵母抽出エキスを得た。
前培養として、培養液［ Yeast Nitrogen Base (Difco)＋１％(W/v) Glucose ］５０mlに、供試菌 Saccharomyces cerevisiae 1FO-0234 1白金耳を接菌して、２７℃ overnight振とう培養した。この菌液を同上の培養液９５０ｍｌに植菌し、同条件で本培養した。
培養後の菌液を遠心分離機にて２０００ｒｐｍ，５ｍｉｎ遠沈した。上清除去後の沈殿物（菌体）に滅菌蒸留水を加えよく懸濁し、同条件で遠沈した。この操作を３回繰り返し沈殿物に培養液が残らないように洗浄した。
湿菌体（Wet weight :２０ｇ）を、５０％（ｖ／ｖ）エタノール５０ｍｌに懸濁し、３０〜４０℃ overnight振とうさせながら自己融解させた。
上記反応後の懸濁液は、孔径０．４５μｍのメンブランフィルターにてろ過した。ろ液はスプレードライし、酵母エキス粉末（成分組成を表２に示す）を得た。
【００１８】
【表２】
【００１９】
前記の酸性水５００ｍｌに上記酵母エキス粉末を５ｇ加え、溶解し、さらに孔径０．２０μｍのメンブランフィルターにて滅菌濾過し、植物用特殊活性水を作った。
【００２０】
（試験結果）
各区のエチレン生成量について図３に結果を示した。
図３に示すように、対照区に比べ、対照区＜特殊活性水＜メチオニン＜特殊活性水＋メチオニンの順でエチレン生成量が増大した。特に特殊活性水＋メチオニン処理区では処理区間におけるエチレン生成量の増大が著しく、４日目には、対照区に比べ２．８倍の増大を示した。
一般に、エチレンは植物の地上部の生育を抑制して根の生育を促進する。またｌｉｇｎｉｆｉｃａｔｉｏｎを促進し、クチクラ（ｃｕｔｉｃｌａ）蒸散を減少させて耐乾性を高めたり、菌の侵入を防いで耐病性を高めたりすることが知られている。本試験の結果は、特殊活性水＋メチオニンの葉面散布処理がトマトの健苗育成に利用できることを示唆するものである。
【００２１】
【発明の効果】
本発明は植物用特殊活性水の使用方法に関するものであり、環境に対する悪影響がなく、しかも低コストで得られる特定の植物用特殊活性水に、天然のアミノ酸の一種であるメチオニンを混用することによって、植物ホルモンであるエチレン発生を促進し、成長の促進と抑制、側枝の伸長促進、側根の発根促進、開花の促進と抑制、呼吸作用の促進、タンパク質合成の促進、耐病性の増大、果実の成熟促進等の向上を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 メチオニンからエチレンの生成される代謝経路を示す説明図である。
【図２】 ３槽電解槽の断面を示す説明図である。
【図３】 エチレン生成量と処理後日数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
１ カソード槽
２ 中間槽
３ アノード槽
４ イオン交換樹脂
５ イオン交換膜
７ 白金電極
８ 純水
９ 食塩水
１０ 陽極水
１１ 中性水
１２ 陰極水
【産業上の利用分野】
本発明は、植物用特殊活性水の使用方法に関するものであり、さらに詳しくは特定の植物用特殊活性水に、天然のアミノ酸の一種であるメチオニンを混用することによって、植物ホルモンであるエチレン発生を促し、成長の促進と抑制、側枝の伸長促進、側根の発根促進、開花の促進と抑制、呼吸作用の促進、タンパク質合成の促進、耐病性の増大、果実の成熟促進等の向上を促すことができる植物用特殊活性水の使用方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来農地では、エチレンの生理作用を利用するために、煙霧、接触刺激、薬剤処理（例えばエチレン発生剤：商品名 エスレル）、エチレンガスの直接処理などの方法がとられていたが、これらの方法は手間や経験を有するものも多く、場合によっては上偏成長、葉・花・果実の離脱促進、老化促進を引き起こし、植物に対してマイナスとなることがあった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、植物ホルモンであるエチレンの幅広い生理活性効果を増大し、環境に対する悪影響がなく、しかも低コストで得られるようにした植物用特殊活性水の使用方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は植物用特殊活性水の使用方法について鋭意研究した結果、植物用特殊活性水にエチレンの前駆物質であるメチオニンを混用することにより上記課題を解決することができることを見いだし、本発明を成すに至った。
【０００５】
本発明の請求項１の発明は、純水をアノード電解後得られた陽極水に、酵母菌培養液から得られた菌体のエタノール懸濁液のろ液乾燥成分を添加して製造される植物用特殊活性水に、メチオニンを混用することを特徴とする植物用特殊活性水の使用方法である。
【０００６】
本発明の請求項２の発明は、メチオニン濃度を１０〜１００００ｐｐｍとすることを特徴とする請求項１記載の植物用特殊活性水の使用方法である。
【０００７】
本発明に使用するメチオニンは、天然に存在するアミノ酸の一種で、植物体内で代謝されてエチレンを生成する（図１）。メチオニンは石油化学の進歩により多量に生産されるので、二十余種類のアミノ酸の中で最も原価の安いアミノ酸であり、家畜の飼料にも混入されている。
本発明において植物用特殊活性水中のメチオニン濃度は１０〜１００００ｐｐｍであるが、植物の種類などによってエチレンの感受性が異なるので適宜選定して決めることが好ましい。メチオニン濃度が１０ｐｐｍ未満ではエチレン発生が少なく効果がない。メチオニン濃度が１００００ｐｐｍを超えると水に溶解し難くなり、エチレンが必要以上に発生して成長抑制、老化促進などの害がでるので、好ましくは２０〜９０００ｐｐｍ、より好ましくは５０〜５０００ｐｐｍ、特に好ましくは１００〜１０００ｐｐｍとするのがよい。
【０００８】
本発明では原料として水を用いるが活性酸素種を長時間にわたり保持するためには純水であることが好ましく、その電気伝導度は１０μＳ／ｃｍ以下、好ましくは１μＳ／ｃｍ以下の高純水、さらに好ましくは０．０６μＳ／ｃｍ以下の超純水を用いる。
【０００９】
本発明において純水を電気分解するには方式は特に限定されず、一般に使用されている２槽式電解槽を用いることもできる。
本発明において、３槽式電解槽は電解水の性質を広範囲に変化させることができるので好ましく使用できる。
【００１０】
３槽式電解槽の断面構造の略図を図２に示す。アノード槽およびカソード槽に純水８、中間槽２に８．０×１０-4％（ｗ／ｖ）ＮａＣ１水溶液９を通水し、電圧６Ｖ、流量：アノード槽１０００ｍｌ／ｍｉｎ、中間槽５００ｍｌ／ｍｉｎ、カソード槽１０００ｍｌ／ｍｉｎ、電極７は陰極、陽極いずれも白金を用いた電解条件で電解して陽極に陽極水１０（酸性水、ｐＨ２．７）を得る場合の電解条件の一例を表１に示す。
１はカソード槽、２は中間槽、３はアノード槽、４はイオン交換槽、５はイオン交換膜、７は白金電極、８は純水、１１は中性水、１２は陰極水（アルカリ水）を表す。
本発明における電気分解の条件は特に限定されないが、電流密度は約５〜１５０ｍＡ／ｃｍ2 、陽極の材質は白金、酸化ルテニユーム、β−酸化鉛などが好ましく用いられる。陰極の材質は白金、カーボンなどが好ましく用いられる。
【００１１】
【表１】
本発明においては植物用特殊活性水に市販の微生物培養用酵母エキスや食品添加物用の酵母エキスなどを添加することができる。酵母エキスの添加量は植物の種類などによっても異なり、適宜選定して決められる。
【００１３】
本発明においては植物用特殊活性水は水で希釈しないで使用することも可能である。通常は水で１〜２０００倍に希釈して使用する。２０００倍を超えて希釈すると効果が顕著でなくなり、また活性酸素種の安定性が少なくなるので好ましくない。好ましくは１０〜１５００倍、さらに好ましくは１００〜１０００倍、特に好ましくは１５０〜８００倍に水で希釈して使用する。
【００１４】
【作用】
本発明者は先に活性酸素群で処理した植物用特殊活性水を提案した（特願平５−１２２２００号明細書に記載のもの）。この植物用特殊活性水にエチレンの前駆物質であるメチオニンを混用することにより、各々単用で使用する場合に比してエチレン発生量が増大する。
【００１５】
【実施例】
以下本発明を実施例により、具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
（実施例１）
供試品種は、タキイ種苗株式会社のトマトの強力米寿２号を用い、１９９３年６月８日黒色３号ポリポット（直径９ｃｍ、高さ８ｃｍ）に播種した。
ポリポットには、腐葉土と赤土深土を１：２の割合で混合し、石灰１．６ｇを加えた。赤土深土は風乾状態にして、１ｃｍ四方の篩を通して使用した。７月２７日に対照区（水道水）、植物用特殊活性水５００倍稀釈区、メチオニン１０００ｐｐｍ区、および植物用特殊活性水５００倍稀釈＋メチオニン１０００ｐｐｍ区に対し葉面散布を行い、エチレン生成量を処理前、処理後１，２，４，５日目に測定した。
測定方法は葉面散布１時間後に、上部展開第３葉（第５葉）を採取し、１ｃｍのコルクボーラーで葉を打ち抜き、５０ｍｌの三角フラスコ内に湿潤したろ紙を敷き、葉切片２０枚を入れた後、シリコン栓をし三角フラスコの全体を黒ビニールで巻いた。さらにアルミホイルで覆い、２５℃で３時間インキューベートし測定に供した。
エチレン生成量については、ガスクロマトグラフ（島津製作所製ＧＣ−１４Ａ）を用い、カラムはサンパックＡ、キャリヤガスはＮ2 （６ｋｇ／ｃｍ2 ）、ディテクターはＦＩＤで１５０℃、インジェクターを１２０℃、カラムは８０℃で各区３反復にて測定を行い、平均値で表した。
【００１６】
上記植物用特殊活性水は下記の方法により調製したものを使用した。
図２に記載の３槽式電解槽（特願平５−１２２２００号明細書に記載のもの）を使用し、アノード槽およびカソード槽に純水を通水し、中間槽に８．０×１０-4％（ｗ／ｖ）ＮａＣ１水溶液を通水した。表１に示した電解条件で電解して陽極に陽極水（酸性水、ｐＨ２．７）を得た。
【００１７】
次に、以下に示すようにして酵母抽出エキスを得た。
前培養として、培養液［ Yeast Nitrogen Base (Difco)＋１％(W/v) Glucose ］５０mlに、供試菌 Saccharomyces cerevisiae 1FO-0234 1白金耳を接菌して、２７℃ overnight振とう培養した。この菌液を同上の培養液９５０ｍｌに植菌し、同条件で本培養した。
培養後の菌液を遠心分離機にて２０００ｒｐｍ，５ｍｉｎ遠沈した。上清除去後の沈殿物（菌体）に滅菌蒸留水を加えよく懸濁し、同条件で遠沈した。この操作を３回繰り返し沈殿物に培養液が残らないように洗浄した。
湿菌体（Wet weight :２０ｇ）を、５０％（ｖ／ｖ）エタノール５０ｍｌに懸濁し、３０〜４０℃ overnight振とうさせながら自己融解させた。
上記反応後の懸濁液は、孔径０．４５μｍのメンブランフィルターにてろ過した。ろ液はスプレードライし、酵母エキス粉末（成分組成を表２に示す）を得た。
【００１８】
【表２】
前記の酸性水５００ｍｌに上記酵母エキス粉末を５ｇ加え、溶解し、さらに孔径０．２０μｍのメンブランフィルターにて滅菌濾過し、植物用特殊活性水を作った。
【００２０】
（試験結果）
各区のエチレン生成量について図３に結果を示した。
図３に示すように、対照区に比べ、対照区＜特殊活性水＜メチオニン＜特殊活性水＋メチオニンの順でエチレン生成量が増大した。特に特殊活性水＋メチオニン処理区では処理区間におけるエチレン生成量の増大が著しく、４日目には、対照区に比べ２．８倍の増大を示した。
一般に、エチレンは植物の地上部の生育を抑制して根の生育を促進する。またｌｉｇｎｉｆｉｃａｔｉｏｎを促進し、クチクラ（ｃｕｔｉｃｌａ）蒸散を減少させて耐乾性を高めたり、菌の侵入を防いで耐病性を高めたりすることが知られている。本試験の結果は、特殊活性水＋メチオニンの葉面散布処理がトマトの健苗育成に利用できることを示唆するものである。
【００２１】
【発明の効果】
本発明は植物用特殊活性水の使用方法に関するものであり、環境に対する悪影響がなく、しかも低コストで得られる特定の植物用特殊活性水に、天然のアミノ酸の一種であるメチオニンを混用することによって、植物ホルモンであるエチレン発生を促進し、成長の促進と抑制、側枝の伸長促進、側根の発根促進、開花の促進と抑制、呼吸作用の促進、タンパク質合成の促進、耐病性の増大、果実の成熟促進等の向上を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 メチオニンからエチレンの生成される代謝経路を示す説明図である。
【図２】 ３槽電解槽の断面を示す説明図である。
【図３】 エチレン生成量と処理後日数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
１ カソード槽
２ 中間槽
３ アノード槽
４ イオン交換樹脂
５ イオン交換膜
７ 白金電極
８ 純水
９ 食塩水
１０ 陽極水
１１ 中性水
１２ 陰極水
Claims (2)
- 純水をアノード電解後得られた陽極水に、酵母菌培養液から得られた菌体のエタノール懸濁液のろ液乾燥成分を添加して製造される植物用特殊活性水に、メチオニンを混用することを特徴とする植物用特殊活性水の使用方法。
- メチオニン濃度を１０〜１００００ｐｐｍとすることを特徴とする請求項１記載の植物用特殊活性水の使用方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10220094A JP3642434B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 植物用特殊活性水の使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10220094A JP3642434B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 植物用特殊活性水の使用方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07285817A JPH07285817A (ja) | 1995-10-31 |
| JP3642434B2 true JP3642434B2 (ja) | 2005-04-27 |
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ID=14321026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP10220094A Expired - Fee Related JP3642434B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 植物用特殊活性水の使用方法 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3642434B2 (ja) |
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| WO1998051155A1 (fr) * | 1997-05-09 | 1998-11-19 | Hiroshi Kawai | Procede pour prevenir les maladies des vegetaux et composition a cet effet |
| JPH1175549A (ja) * | 1997-09-08 | 1999-03-23 | Hiroshi Kawai | 植物の食品栄養成分向上用組成物および植物の食品栄養成分向上方法 |
| DE10064064A1 (de) * | 2000-12-21 | 2002-07-18 | Fraunhofer Ges Forschung | Verfahren zur Beschleunigung biokatalytischer und/oder hormoneller Prozesse und dessen Verwendung |
| JP2003073210A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Daiwa Kasei Kk | 植物の成長を促進するための組成物および方法 |
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| JP6018874B2 (ja) * | 2012-10-18 | 2016-11-02 | 雪印種苗株式会社 | 植物成長調整剤 |
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1994
- 1994-04-15 JP JP10220094A patent/JP3642434B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07285817A (ja) | 1995-10-31 |
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