JP3641757B2 - 自動面取りシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動面取りシステムに関し、更に詳細には、搬入用パレットに所要のパターンで載置されている各種の被加工材を選択的に面取り装置に供給し、該面取り装置により被加工材の表面側の端縁部に面取り加工を施し、次いで該被加工材を180度反転して再び面取り装置により被加工材の裏面側の端縁部に面取り加工を施した後、この被加工材を搬出用パレットに所要のパターンで移載するようにした自動面取りシステムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
例えば、橋梁等の長大な構築物に使用される箱桁や板桁等の大型の構造材は、当該構造材の強度や剛性を向上させる目的で、板状のスティフナー材やスプライス材等の小物部材(被加工材)を多数配設することが一般に行なわれている。この小物部材では、その端縁部が直角になっていると、取扱い時に危険を生ずると共に、角が欠けたりして強度の点で問題があり、その端縁部に面取り加工が必要となっている。また、湾岸で使用される構造材は、塩害から防止するために特殊塗装やビニール塗装を施すことが行なわれるが、この場合には、塗料の剥離を防止するために小物部材の端縁部には所要の丸みを付す丸み加工を施すことが要求されている。なお「丸み加工」は、一般に「R面取り加工」とも称されるので、本明細書で「面取り加工」とは、「丸み加工」を含む意味で使用するものとする。
【0003】
前記小物部材の面取り加工の作業は、一般に作業者がグラインダー等を使用して行なう手作業に頼っていた。このため、生産能率の向上が図られず、しかもグラインダーを扱うために金属粉が飛散して危険を伴う問題があった。また構造材に使用される小物部材の数は極めて多く、全ての小物部材に面取り加工を行なうことは、作業者に重労働を強いる欠点となっていた。更に、小物部材は各種サイズ、形状のものが存在すると共に、その使用部位に応じて面取り加工を必要とする部位が異なっており、このように種類毎に条件の異なる小物部材に対応的に面取り加工を行なうことは極めて煩雑であった。
【0004】
そこで、前記問題に対処する一つの手段として、小物部材の移送ラインに対してベルトサンダーを傾斜配置し、該ベルトサンダーに小物部材の端縁部を当接させつつ移送することにより、該小物部材の端縁部に自動的に面取りを施すことが提案されている。この装置によれば、重労働で危険を伴う作業から作業者を解放して、生産能率を向上することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したベルトサンダーを使用する装置では、該ベルトサンダーの使用寿命が短かく、ランニングコストが嵩む欠点が指摘される。また、小物部材を高速で移送しつつベルトサンダーで面取り加工するのは困難であり、生産能率は手作業に比べて向上するものの、充分満足するものではなかった。更に、小物部材に波うちや曲り等があったり、その角部が斜めに形成されていたりする場合は、その部位での確実な面取りがなされず、後工程で作業者の手作業による面取り作業が必要となる問題があった。
【0006】
また構造材に使用される小物部材は、そのサイズや形状が異なるものを組合わせたロット単位で使用されるものであるため、種類毎において条件が異なる小物部材を、前記ベルトサンダーにより面取り加工するのは極めて困難であった。しかも、ロット単位でベルトサンダーに小物部材を供給したり、面取り加工の施された小物部材をロット単位で仕分けすることは人手作業に頼っているのが現状であり、小物部材の搬入から仕分けまでの全工程の生産能率は、依然として低いものであった。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述した諸種の課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、被加工材の搬入、種類に応じた面取り加工および仕分けまでの作業を自動化して生産能率を飛躍的に向上させ得るシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明は、
被加工材の端縁部に面取り加工を施す自動面取りシステムであって、
前記被加工材の取出し位置に臨む搬入用パレットおよび材料移送用のコンベヤの上方の間を移動自在に配設され、搬入用パレットに所要のパターンで載置されている各種サイズ,形状の被加工材を選択して磁力吸着可能な複数の電磁石を備え、該電磁石で磁力吸着した被加工材をコンベヤに移載する搬入装置と、
前記コンベヤにおける被加工材の移載位置より下流の面取り工程部に配設され、コンベヤにより面取り工程部に移送された被加工材を、その幅方向および長さ方向の位置決めを行なう位置決め装置と、
前記面取り工程部に配設され、コンベヤ上で位置決めされた被加工材を、該コンベヤから持上げた状態で不動化保持する保持装置と、
前記面取り工程部の上方において被加工材の幅方向および長さ方向に移動自在に配設され、前記保持装置により不動化保持された被加工材における表面側の端縁部に当接可能な切削工具を、該切削工具における本体の軸心に沿って穿設した通孔内に自由回転自在に挿通支持した支持軸の本体から下方に突出する端部に一体回転自在に配設した倣いローラを被加工材の側面に当接した状態で、該端縁部に倣うように移動させることによって被加工材全周の面取り加工を行なう面取り装置と、
前記面取り工程部の下流側に配設され、被加工材の移送方向に沿う軸線を中心として回転可能で移送方向の上流側または下流側に向けて選択的に走行駆動される一対の反転コンベヤを対向的に備え、前記面取り工程部から移送された被加工材を両反転コンベヤ間に受入れた状態で該コンベヤを180度回転させることにより、被加工材の表裏を反転させる反転装置と、
前記反転装置の下流側に配設され、該反転装置から被加工材を下流側に移送するコンベヤおよび被加工材の積込み位置に臨む搬出用パレットの上方の間を移動自在に配設され、コンベヤ上の被加工材を磁力吸着可能な複数の電磁石を備え、該電磁石で磁力吸着した被加工材を搬出用パレットに所要パターンで移載する搬出装置とからなり、
前記面取り装置により表面側の端縁部に面取り加工が施された被加工材を反転装置により反転させた後、該被加工材を再び面取り工程部に移送することにより、前記面取り装置により被加工材における裏面側の端縁部を面取り加工し得るよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【実施例】
次に、本発明に係る自動面取りシステムにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0011】
【第1実施例について】
図1は、本発明の好適な第1実施例に係る自動面取りシステムの全体を示す平面図、図2は、第1実施例に係る自動面取りシステムの全体を示す側面図である。
【0012】
(自動面取りシステムの全体構成について)
図示の自動面取りシステム10は、第1コンベヤ13A,第2コンベヤ13B,第3コンベヤ13Cおよび第4コンベヤ13Dを直列に配置して構成されるコンベヤ13により、小物部材12の加工ラインが形成されると共に、該ラインに面取り工程部が設けられている。システム10は、搬入用パレット11に所要パターンで載置されている小物部材12を選択して第1コンベヤ13Aに移載する搬入装置14と、第1コンベヤ13Aにより移送された小物部材12のバリを除去するバリ取り装置15と、バリ取り装置15を経て第2コンベヤ13Bで移送される小物部材12の形状を確認する材料検出装置17と、この材料検出装置17の下流側に設けられた面取り工程部(第3コンベヤ13Cの配置領域)に配設された面取り装置19と、面取り装置19から送り出された小物部材12を180度反転させる反転装置20と、反転装置20を経て第4コンベヤ13Dにより下流側に移送された小物部材12を、搬出用パレット22に所要パターンで移載する搬出装置23とから基本的に構成されている。なお、コンベヤ13はローラコンベヤであって、第1〜第4コンベヤ13A,13B,13C,13Dは、夫々独立して走行駆動されるようになっている。
【0013】
(搬入装置について)
前記コンベヤ13における第1コンベヤ13Aに隣接する小物部材12の取出し位置に、3基の搬入用パレット11が並列に配置される。各パレット11には、各種サイズや形状の小物部材12が所要パターンで載置され(図6参照)、これらの小物部材12が搬入装置14によって適宜選択されて第1コンベヤ13Aに移載されるよう構成されている。すなわち、前記第1コンベヤ13Aと3基の搬入用パレット11を囲んで複数の支柱24が立設され、コンベヤ13の材料移送方向と交差する方向に整列する前側および後側の支柱24,24の上端間に横桁25が夫々架設されている(図4参照)。両横桁25,25にガイドレール26が夫々配設され、図3に示す如く、両ガイドレール26,26間に台車27が走行自在に載架されている。この台車27には、ガイドレール26,26の離間方向に延在する回転軸28が回転自在に枢支され、該回転軸28の両軸端に配設したピニオン29が、対応する横桁25に配設したラック30と噛合するよう構成されている。また台車27に駆動モータ31が配設され、該モータ31により回転軸28を正逆方向に回転させることにより、図4に示す如く、台車27は各搬入用パレット11の上方と第1コンベヤ13Aの上方との間を移動するようになっている。
【0014】
前記台車27には、複数のガイドロッド32を介して水平に支持された保持体33が昇降自在に垂設されており、該保持体33は、台車27に倒立状態で配設したシリンダ34の正逆付勢により昇降移動するよう構成されている。保持体33の下面には、幅方向(台車27の移動方向)に2列で、長さ方向(ガイドレール26,26の離間方向)に6列の合計12個の電磁石35が垂設されている。各電磁石35は、搬入用パレット11に載置されている小物部材12のサイズや形状等に応じて個別にON−OFF制御され、選択した小物部材12のみを磁力吸着するよう設定される。
【0015】
前記保持体33には、幅方向に整列する2個の電磁石35,35に隣接してセンサホルダ36が幅方向に延在するよう配設され、該ホルダ36に材料センサ37が配設されている。この材料センサ37は、前記シリンダ34を付勢して保持体33を下降した際に、センサホルダ36に配設した検知片37aが小物部材12に接触したときに、対応する電磁石35をON作動させるよう設定してある。なお、保持体33の基準端(図3において右端)に位置する電磁石35,35と対応するセンサホルダ36には、図5に示す如く、5個の材料センサ37が幅方向に所要間隔離間して配設されている。すなわち、搬入用パレット11に載置されている小物部材12の幅寸法を5個の材料センサ37により検出し、長さ方向に整列する1列の電磁石群を使用して小物部材12を磁力吸着するか、2列の電磁石群を使用して小物部材12を磁力吸着するかを選択させるべく機能する。
【0016】
前記搬入用パレット11には、例えば図6(a)に示すように一枚の小物部材12が載置される第1のパターン、図6(b)に示すように幅方向に2列で小物部材12が載置される第2のパターン、図6(c)に示すように幅方向および長さ方向に夫々2列で小物部材12が載置される第3のパターンがある。そして、何れの場合であっても、選択された小物部材12に対応する電磁石35のみがON作動されて、他の小物部材12が磁力吸着されることはない。なお、搬入用パレット11から取出される小物部材12の順序は、予め制御装置(図示せず)に入力することにより設定される。
【0017】
(バリ取り装置について)
前記第1コンベヤ13Aと第2コンベヤ13Bとの間に、小物部材12に孔を穿設したり切断加工した際に生じたバリを除去するバリ取り装置15が配設される。バリ取り装置15は、従来公知のベルトサンダー38を、図2に示す如く、材料移送方向に2基直列に配置して構成されており、上流側のベルトサンダー38により小物部材12の下面側のバリを除去すると共に、下流側のベルトサンダ38ーにより小物部材12の上面側のバリを除去するよう構成される。なお、各ベルトサンダー38により小物部材12のバリを除去する際には、該部材12をベルトサンダー38側に向けて空気圧により押圧するようになっている。
【0018】
(材料検出装置について)
前記第2コンベヤ13Bの下流側に、バリが除去された小物部材12の形状を確認する材料検出装置17が配設される。この材料検出装置17は、第2コンベヤ13Bにより移送される小物部材12にレザー光を照射した状態をCCDカメラで読取り、これを制御装置に入力するよう設定される。そして、制御装置により小物部材12を3次元で画像処理することにより、該部材12の形状を正確に確認し、この検出結果に基づいて、面取り工程部に配設した面取り装置19を作動制御するよう構成されている。
【0019】
前記材料検出装置17の上流側には、インクジェットプリンター39が配設され、前記バリ取り装置15でバリを除去する際に消されたインデックスを新たに印刷し得るようになっている。なお、インクジェットプリンター39は必須の要件ではなく、該プリンター39は省略することができる。
【0020】
(位置決め装置について)
前記加工ラインに設けられた面取り工程部には、第2コンベヤ13Bから第3コンベヤ13Cに受け渡され、該コンベヤ13Cにより所定位置まで移送された小物部材12を定位置に位置決めする第1位置決め装置40と第2位置決め装置41とが配設されている。
【0021】
前記第1位置決め装置40は、図7に示す如く、第3コンベヤ13Cの一方の側部フレーム16に配設した規制板42と、第3コンベヤ13Cを挟んで規制板42と対向するプッシャー43とから構成される。プッシャー43は、第3コンベヤ13Cの他方の側部フレーム16の外側に配置した基台44に、材料移送方向に離間して第3コンベヤ13Cの上方を規制板42に向けて進退移動自在な一対のガイドロッド45,45を備え、両ガイドロッド45,45の規制板42を指向する先端に、押え板46が配設されている。また基台44における両ガイドロッド45,45の間に、該ロッド45と平行にシリンダ47が配設されており、そのピストンロッドを押え板46に接続している。そして、シリンダ47を付勢することにより、第3コンベヤ13Cの上方から側方に退避している押え板46を規制板42に対して近接し、該コンベヤ13C上に位置する小物部材12の側面を規制板42に当接させることにより幅方向の位置決めを行なうようになっている。なおシリンダ47は、小物部材12が規制板42に当接したことを適宜の検知手段(図示せず)が検出した際に逆付勢されて、押え板46を第3コンベヤ13Cの上方から退避するよう設定されている。
【0022】
前記第2位置決め装置41は、図8に示す如く、第3コンベヤ13Cの下流側に配設されたストッパ48と、第3コンベヤ13Cの上方に配設した押送装置49とから構成される。ストッパ48は、第3コンベヤ13Cの下方に垂直に配設したシリンダ50の上方を指向するピストンロッドに連結され、該シリンダ50の正逆付勢によりコンベヤ13Cにおける隣接するローラ間から出没可能に構成されている。
【0023】
前記第3コンベヤ13Cを挟む幅方向の両側に、材料移送方向に離間して複数の支柱51が夫々立設されており、移送方向に整列する複数の支柱51の内側に、第3コンベヤ13Cと平行な第1ガイドレール52が材料移送方向に所要長さ延在して配設される。そして、第3コンベヤ13Cを挟んで対向する一対の第1ガイドレール52,52間に、台車53が走行自在に載架されている。この台車53は、図7に示す如く、該台車53に配設した正逆可能な駆動モータ54により回転されるピニオン55を、一方の第1ガイドレール52に配設したラック56に噛合させている。従って、駆動モータ54を正逆駆動することにより、台車53は第1ガイドレール52,52に沿って往復移動する。
【0024】
前記台車53の下部には、図7に示す如く、前記規制板42の配設側に偏った位置に、一対のブラケット57,57を介して支持部材58が配設され、該支持部材58の上側に、材料移送方向と平行なシリンダ59が配設されている。また支持部材58に回動自在に枢支した軸60に爪部材61が一体回転可能に配設されると共に、該軸60にレバー62が配設される。レバー62の突出端部にシリンダ59のピストンロッド59aが接続され、該シリンダ59を正逆付勢することによって爪部材61を、作動位置と退避位置との間を回動させるようになっている。なお爪部材61は、作動位置に臨ませることにより第3コンベヤ13C上に臨む小物部材12の後端に当接可能となり、また退避位置に臨ませることにより第3コンベヤ13C上に臨む小物部材12と干渉しないよう設定される。すなわち、前記ストッパ48を第3コンベヤ13Cの上方に突出させ、前記爪部材61を作動位置に臨ませた状態で台車53を材料移送方向下流側に向けて移動させることにより、第3コンベヤ13C上の小物部材12の前端をストッパ48に当接させて、長さ方向の位置決めを行ない得る。なお押送装置49は、小物部材12がストッパ48に当接したことを適宜の検知手段(図示せず)が検出した際に、爪部材61を退避位置に移動させると共に、台車53を面取り装置19と干渉しない位置まで上流側に移動するよう設定されている。
【0025】
(保持装置について)
前記第3コンベヤ13Cの下方には、前記第1位置決め装置40および第2位置決め装置41により定位置に位置決めされた小物部材12を、面取り装置19による面取り加工が可能な状態に不動化保持する保持装置121が配設されている。すなわち、第3コンベヤ13Cと、該コンベヤ13Cの下方に配置した固定テーブル63との間に、図8に示す如く、該テーブル63の材料移送方向に離間して配設した一対のリンク機構64,64を介して可動テーブル65が水平姿勢を保持したまま昇降移動自在に支持されている。一対のリンク機構64,64は、固定テーブル63に配設したシリンダ66に連結されて、該シリンダ66を正逆付勢することにより同期的に作動するよう構成されている。従って、シリンダ66を付勢してリンク機構64,64を作動させることによって、可動テーブル65は水平姿勢を保持したまま昇降移動する。可動テーブル65の上面には、第3コンベヤ13Cの各ローラ間に対応する位置に電磁石67が夫々立設されており、可動テーブル65を昇降移動させることにより、電磁石67はコンベヤ13Cの下方に臨む退避位置とコンベヤ13Cの上方に突出する固定位置とに位置決めされるようになっている。そして、電磁石67を固定位置に位置決めすることによって、第3コンベヤ13C上から小物部材12を上方に持上げた状態で磁力吸着して不動化保持するよう構成される。
【0026】
(面取り装置について)
前記第1ガイドレール52が配設される複数の支柱51の上端間に桁材68が架設され、この桁材68の上面に第2ガイドレール69が材料移送方向と平行に配設されている。第3コンベヤ13Cを挟んで対向する第2ガイドレール69,69間にガーダ70が走行自在に載架されると共に、このガーダ70に配設したモータ71により回転されるピニオン72が、一方の桁材68に配設したラック73に噛合している。従って、モータ71を正逆駆動することにより、ガーダ70は第2ガイドレール69,69に沿って往復移動する。
【0027】
前記ガーダ70の材料移送方向上流側を指向する後面には、図7に示す如く、上下に所定間隔離間して一対のガイドレール73,73がガーダ70の長手方向に沿って平行に配設され、該ガイドレール73,73にサドル74が移動自在に配設されている。またガーダ70の後面には、両ガイドレール73,73の間に平行にねじ軸75が回転自在に配設され、該ねじ軸75は、ガーダ70に配設した正逆回転可能なモータ76により回転駆動されるようになっている。ねじ軸75は、サドル74に配設固定したナット77に螺挿されており、従ってモータ76によりねじ軸75を正逆方向に回転させることにより、サドル74はガイドレール73,73に沿って往復移動する。
【0028】
前記サドル74には、図8に示す如く、垂直に延在する回動軸78が回転自在に枢支されている。この回動軸78のサドル74から垂下する下部には、図9に示すように上下方向に延在する案内面79が形成され、該案内面79に主軸ヘッド80が摺動自在に配設されている。また主軸ヘッド80は、垂直方向に延在する主軸81を回転自在に備え、この主軸81の主軸ヘッド80から下方に突出する端部に切削工具82が着脱交換自在に装着される。更に、回動軸78における主軸ヘッド80の上部に臨む位置に支持板83が配設され、該支持板83に、前記主軸81と連結するモータ84が配置されている。また支持板83に油圧シリンダ85が倒立配置され、そのピストンロッド85aを主軸ヘッド80に接続している。従って、油圧シリンダ85を正逆方向に付勢することにより、主軸ヘッド80は案内面79に沿って垂直方向に往復移動する。前記主軸ヘッド80にブラケット86を介して倣いコロ87が配設され、該倣いコロ87は、前記油圧シリンダ85により主軸ヘッド80を下方付勢した際に小物部材12の上面(表面または裏面)に当接するようになっている。なお油圧シリンダ85は、前記切削工具82による小物部材12の面取り加工に際し、該倣いコロ87を常に小物部材12の上面に所要圧力で当接するよう油圧制御される。また、倣いコロ87の下端部は、主軸81に装着した切削工具82の切削部と略一致するよう位置決めされている。
【0029】
前記主軸81に配設した切削工具82の本体82aにおける下部外周には、図9に示す如く、複数の切削チップ88が周方向に所要間隔で配設固定され、該切削チップ88により小物部材12の上側の端縁部を面取り加工するようになっている。なお、切削チップ88の形状を変更することにより、小物部材12の端縁部に面取り加工やR面取り加工を選択的に施すことができる。また工具本体82aには、その軸心に沿って穿設した通孔82bに支持軸89が自由回転自在に挿通支持されている。この支持軸89における工具本体82aから下方に突出する端部に倣いローラ90が一体回転自在に配設され、該倣いローラ90の外周端は、切削チップ88の切削部と略一致するよう設定されている。そして、この倣いローラ90は、前記主軸ヘッド80を小物部材12に近接する方向に付勢した際に、小物部材12の側面に当接するよう設定される。
【0030】
前記回動軸78のサドル74から上方に突出する上部に、支持プレート91が回動軸78に対して回動自在に配設されると共に、該支持プレート91にシリンダ92が水平揺動可能に配設されている。このシリンダ92のピストンロッド92aは、回動軸78の軸端に一体的に回動可能に配設固定されて径方向に延出するレバー93の端部に連結されている。また支持プレート91は、前記サドル74に配設した位置決めピン94により、該サドル74に対して水平に90度づつ回動変位した位置で移動不能に位置決めされるようになっている。従って、支持プレート91を位置決めした状態でシリンダ92を正逆付勢すれば、支持プレート91に対して回動軸78が回動する。ここで、前記主軸ヘッド80は回動軸78の軸心から径方向に偏位しているので、回動軸78の回動に伴って主軸ヘッド80は回動軸78の軸心を中心として揺動し、これにより前記切削工具82が小物部材12の端縁部に当接されるようになっている。なお切削工具82は、シリンダ92のピストンロッド92aを延出する方向に付勢することにより、小物部材12の端縁部に常に所要圧力で当接するよう設定される。またシリンダ92は、前記切削工具82による小物部材12の面取り加工に際し、倣いローラ90を常に小物部材12の側面に所要圧力で当接するよう付勢制御される。
【0031】
前記シリンダ92による切削工具82の付勢方向は一方向であるので、同一の姿勢では小物部材12における4辺の内の一つの辺の端縁部しか面取り加工することができない。そこで実施例の面取り装置19では、主軸ヘッド80およびシリンダ92の位置を90度単位で回動変位させることにより、小物部材12の全周の面取り加工を行ない得るよう構成している(図10参照)。すなわち、前記サドル74にモータ95が配設され、該モータ95により回転駆動される平歯車96が、前記回動軸78に一体的に回転するよう配設固定した平歯車97に噛合している。そしてモータ95は、回動軸78を90度単位で回動させるよう回転制御され、図10に示す如く、小物部材12の各辺の端縁部に応じた位置にシリンダ92と主軸ヘッド80とを臨ませるようになっている。なお、サドル74に配設した前記位置決めピン94は、シリンダ98の付勢により固定位置と解除位置との間を移動するよう構成され、モータ95により回動軸78を回動する際には前記支持プレート91の位置決めを解除して、該支持プレート91が回動軸78と一体的に回動するのを許容するよう設定されている。
【0032】
(反転装置について)
図1に示す如く、前記第3コンベヤ13Cと第4コンベヤ13Dとの間に、前記面取り装置19により表面側の端縁部に面取り加工が施された小物部材12の上下を反転させて、裏面を上側に向ける反転装置20が配置される。この反転装置20は、図11および図12に示すように、材料移送方向に離間して一対の回転リング99,99を回転自在に備え、両リング99,99の間に、第1反転コンベヤ100と第2反転コンベヤ101とが上下に所要間隔離間して水平に対向するよう配設されている。各反転コンベヤ100,101は、付属の正逆可能なモータ102,103により材料移送方向の上流側または下流側に向けて夫々単独で走行駆動される。なお、第1反転コンベヤ100および第2反転コンベヤ101は、回転リング99,99を小物部材12の移送方向に沿う軸線を中心として180度回転した際に、下側に臨むコンベヤ100,101の移送面が、第3コンベヤ13Cおよび第4コンベヤ13Dの材料移送レベルと同一レベルに臨むよう設定されている。
【0033】
前記回転リング99は、その軸方向両端に半径方向外方に延出するフランジ99a,99aを備え、両フランジ99a,99aの間に臨む外周面が、該リング99を挟んで材料移送方向と交差する両側に回転自在に配設した案内ローラ104,104に摺動自在に支持されている。また、両回転リング99,99の一側部に配設された案内ローラ104,104は共通の駆動軸105に一体回転自在に配設されており、該駆動軸105は正逆可能なモータ106に連結されている。各回転リング99における一方のフランジ99aの外周にチェン107が巻装されると共に、前記駆動軸105の各チェン107と対応する位置に該チェン107と係合するスプロケット108が一体回転可能に配設される。従って、モータ106により駆動軸105を正逆回転することにより、スプロケット108とチェン107との係合作用下に、両回転リング99,99が回転する。なおモータ106は、図13に示すように第1反転コンベヤ100が下側で第2反転コンベヤ101が上側に臨む状態から、回転リング99,99を反時計方向に180度回転させて第2反転コンベヤ101を下側に移動させると共に、この状態から回転リング99,99を時計方向に180度回転させることにより再び第1反転コンベヤ100を下側に臨ませるよう設定される。
【0034】
前記第1反転コンベヤ100は、図13に示す如く、両回転リング99,99の内部に配設した枠部材109に対して摺動自在に配設され、リング99,99に配設したシリンダ110の付勢によって対向する第2反転コンベヤ101に対して近接離間移動するよう構成されている。そして、両反転コンベヤ100,101の間に小物部材12が進入した際に、第2反転コンベヤ101に対して第1反転コンベヤ100を近接することにより両コンベヤ100,101の間に小物部材12を挟持し、この状態で回転リング99,99を回転して小物部材12を反転させるようになっている。
【0035】
図13に示す如く、前記各回転リング99を囲む枠体111の上部にシリンダ112が倒立配置されると共に、該シリンダ112のピストンロッド112aが、枠体111にガイドロッド113,113を介して昇降自在に配設されたブレーキシュー114に連結されている(図14参照)。すなわち、シリンダ112を付勢してピストンロッド112aを延出することにより、ブレーキシュー114が回転リング99の外周面に当接して該リング99に制動を付与するよう構成される。なお、図13において符号115は、回転リング99を軸方向両側から挟持して回転を案内する従動ローラを示す。
【0036】
(搬出装置について)
前記加工ラインにおける第4コンベヤ13Dに隣接する小物部材12の積込み位置に、3基の搬出用パレット22が並列に配置され、第4コンベヤ13Dまで移送された小物部材12を、搬出装置23により各搬出用パレット22に所要のパターンで移載するよう構成されている。なお、搬出装置23の構成は、前述した搬入装置14の構成と同一であるので、同一の部材には同じ符号を付してその詳細説明は省略する。
【0037】
【第1実施例の作用】
次に、このように構成した第1実施例に係る自動面取りシステムの作用につき説明する。
【0038】
前記小物部材12の面取り加工に先立ち、3基の搬入用パレット11に、各種サイズ、形状の小物部材12を例えば図6に示すように載置する。なお小物部材12は、同一サイズ、形状のものが複数積層される。また操作者は、制御装置に接続される操作パネル(図示せず)により、例えば以下の▲1▼〜▲4▼の情報を入力する。▲1▼小物部材12としては、表裏両側の端縁部の面取り加工を必要とするスプライス材や、表面側の端縁部のみを面取り加工するスティフナー材があるので、該材料の種類を指定する。▲2▼また、搬入用パレット11に載置されている小物部材12の載置パターンと各パレット11の位置を指定する。▲3▼また、面取り加工の完了した小物部材12の搬出用パレット22への積込みパターンを指定する。▲4▼更に、加工順序データを指定する。
【0039】
前記システム10をスタートすると、制御装置に入力された情報に基づいて、前記搬入装置14の駆動モータ31が駆動され、台車27を指定された搬入用パレット11の上方に移動させる。次いで、台車27に配設されたシリンダ34が付勢され、保持体33と共に電磁石35を下降し、各横列(幅方向に整列するもの)の電磁石35,35と対応する位置に配設した検知片37aが小物部材12に当接した位置の電磁石35のみがON作動される。これにより、対象となる小物部材12のみが電磁石35に磁力吸着される。前記シリンダ34を逆付勢して小物部材12を持上げた状態で、駆動モータ31が駆動されて台車27を第1コンベヤ13Aの上方に移動させる。そして、再びシリンダ34を付勢して小物部材12を第1コンベヤ13Aに載置した後に電磁石35をOFF作動することにより、該小物部材12は第1コンベヤ13Aに移載される。
【0040】
前記第1コンベヤ13Aにより下流側に移送される小物部材12は、前記バリ取り装置15における2基のベルトサンダー38を通過することにより、表面(上面)および裏面(下面)のバリが除去される。またバリ取り装置15を通過して第2コンベヤ13Bにより下流側に移送される小物部材12は、前記インクジェットプリンター39で必要に応じて印刷が施されると共に、前記材料検出装置17により形状の確認が行なわれる。そして、材料検出装置17により確認された小物部材12の形状に基づいて、下流側の面取り装置19が作動制御されることとなる。
【0041】
前記第2コンベヤ13Bから第3コンベヤ13Cに受け渡された小物部材12が、前記第1位置め装置40における規制板42とプッシャー43の間に到来すると、該第3コンベヤ13Cが停止制御される。次いで、プッシャー43のシリンダ47がそのピストンロッドを延出する方向に付勢され、押え板46を規制板42に近接することにより、第3コンベヤ13C上の小物部材12は押え板46で押送されて規制板59に押付けられる。これにより、小物部材12の幅方向の位置決めがなされる。また、プッシャー43のシリンダ47を逆付勢して押え板46を第3コンベヤ13Cの上方から外方に退避させると、図8に示す第2位置決め装置41のストッパ48が、シリンダ50の付勢により第3コンベヤ13Cの上方に突出される。次に、押送装置49のシリンダ59が付勢され、退避位置に臨んでいる前記爪部材61を作動位置に臨ませて小物部材12の後端に当接可能な状態とする。また前記台車53に配設した駆動モータ54が駆動され、該台車53を材料移送方向下流側に向けて移動させることにより、第3コンベヤ13C上の小物部材12は爪部材61により押送されてその前端がストッパ48に当接される。これにより、小物部材12の長さ方向の位置決めがなされる。なお押送装置49は、小物部材12の位置決めが完了すると、爪部材61を退避位置に移動させた後、面取り装置19と干渉しない位置まで上流側に移動する。
【0042】
前記第3コンベヤ133C上で小物部材12の位置決めがなされると、前記保持装置121のシリンダ66が付勢されて、一対のリンク機構64,64を介して可動テーブル65が上昇移動する。可動テーブル65の上昇に伴い、該テーブル65の上面に突設した複数の電磁石67が、コンベヤ13Cの下方に臨む退避位置からコンベヤ13Cの上方に突出する固定位置に移動し、第3コンベヤ13C上から小物部材12を上方に持上げる(図8参照)。また電磁石67が励磁され、小物部材12は複数の電磁石67で磁力吸着された不動化状態で保持される。
【0043】
前記面取り装置19は、保持装置121により不動化保持されている図10に示す小物部材12における下流側の一方の角部Aの上方に位置している。この装置19において、前記モータ84により主軸81に配設した切削工具82を回転駆動した状態で、前記油圧シリンダ85を付勢して主軸ヘッド80を回動軸78の案内面79に沿って下降させると、図9に示すように前記倣いコロ87が小物部材12の表面に当接する。また前記支持プレート91に配設したシリンダ92を付勢することにより、回動軸78に配設される主軸ヘッド80は、小物部材12の幅方向一方の辺12aに当接する方向に揺動される。これにより、切削工具82に配設した倣いローラ90が辺12aに当接されると共に、切削工具82の切削チップ88が表面側の端縁部に当接する。
【0044】
この状態で前記ガーダ70に配設されたモータ71が駆動され、該ガーダ70が第2ガイドレール69,69に沿って上流側に移動することにより、小物部材12における辺12aの表面側の端縁部は切削工具82により切削されて面取り加工が施される。なお、倣いコロ87および倣いローラ90が小物部材12の表面および側面に常に当接するように、前記油圧シリンダ85やシリンダ92が制御されるので、該小物部材12に波うちや曲り等の変形個所があっても、切削工具82は変形個所の変位に応じて移動して確実な面取り加工を行なうことができる。
【0045】
前記切削工具82が小物部材12における上流側の一方の角部Bまで到来すると、前記ガーダ70が停止されると共にシリンダ92の付勢が解徐される。また、前記サドル74に配設した位置決めピン94がシリンダ98により作動されて、前記支持プレート91の位置決めを解除する。次いで、サドル74に配設したモータ95が駆動され、前記回動軸78を90度回動させることにより、前記シリンダ92の付勢により切削工具82を小物部材12における上流側の辺12bの端縁部に当接可能な姿勢にする。そして、前記位置決めピン94により支持プレート91を不動化状態に位置決めした後、該支持プレート91に配設したシリンダ92を付勢することにより、切削工具82に配設した倣いローラ90が辺12bに当接されると共に、切削工具82の切削チップ88が表面側の端縁部に当接する。この状態で、前記ガーダ70に配設したモータ76が駆動され、前記サドル74をガーダ70のガイドレール73,73に沿って小物部材12の角部Cに向けて移動することにより、小物部材12における辺12bの表面側の端縁部は切削工具82により切削されて面取り加工が施される。
【0046】
前記サドル74の移動により切削工具82が小物部材12の角部Cまで到来すると、該サドル74が停止された後、前述したと同様に回動軸78が90度回動されて、前記主軸ヘッド80を小物部材12の辺12cを面取り可能な姿勢に変位させる。そして、前記ガーダ70を下流側に移動することにより切削工具82により小物部材12における辺12cの端縁部の面取り加工を行ない、該切削工具82が角部Dに到来した後に再び回動軸78を90度回動して主軸ヘッド80を小物部材12の辺12dを面取り可能な姿勢に変位させる。この状態で、ガーダ70に沿ってサドル74を角部Aに向けて移動させることにより、小物部材12の辺12dにおける表面側の端縁部の面取り加工がなされる。
【0047】
このように、小物部材12の各辺12a,12b,12c,12dの面取り加工を行なう毎に、回動軸78を90度回動させるだけで、1基の面取り装19により小物部材12の全周の面取り加工を行なうことができる。なお、面取り装置19は、前記材料検出装置17により確認される小物部材12の形状のデータにより作動制御されるので、4辺の正確な面取り加工を行なうことができる。また、小物部材12の種類に応じて、面取り加工を施す必要のない辺を飛ばして加工することも可能である。
【0048】
前記面取り装置19により小物部材12の表面側の面取り加工が完了すると、前記保持装置121の可動テーブル65が下降して小物部材12を第3コンベヤ13C上に載置する。なお、第2位置決め装置41のストッパ48は小物部材12が保持装置121により不動化保持された際に第3コンベヤ13Cの下方に下降している。従って、第3コンベヤ13Cを走行駆動することにより、小物部材12は下流側に移送されて、前記反転装置20における両反転コンベヤ100,101の間に供給される。なお、反転装置20では、図13に示すように、第1反転コンベヤ100が下側に位置して、その移送面を第3コンベヤ13Cおよび第4コンベヤ13Dの材料移送レベルと同一レベルに臨んでいるものとする。
【0049】
前記小物部材12が両反転コンベヤ100,101の間に供給されたことを、適宜の検知手段(図示せず)が検出すると、下側に位置する第1反転コンベヤ100がシリンダ110により第2反転コンベヤ101に向けて近接し、両コンベヤ100,101により小物部材12を挟持する。次に、前記モータ106が駆動され、スプロケット108,108とチェン107,107との係合作用下に、回転リング99,99が複数の案内ローラ104および従動ローラ115に案内された状態で回転する。そして、第2反転コンベヤ101が下側に到来した際に回転リング99,99の回転が停止し、これにより小物部材12はその裏面が上側を指向する状態に反転されたこととなる。また回転リング99,99が180度回転すると、枠体111に配設したシリンダ112によりブレーキシュー114が各リング99に当接されて制動が付与される。
【0050】
前記シリンダ110が逆付勢されて第2反転コンベヤ101から第1反転コンベヤ100を離間した後、第2反転コンベヤ101が材料移送方向と逆方向に走行駆動されて、該コンベヤ101に載置されている小物部材12を再び面取り工程部に移送する。そして、面取り工程部では、前述したと同様の順序で、小物部材12の位置決め、不動化保持および小物部材12の裏面側の端縁部の面取り加工が行なわれる。表裏両側の面取り加工が完了した小物部材12が面取り工程部から下流側に送り出されると、前記反転装置20の第2反転コンベヤ101が材料移送方向に走行駆動され、該小物部材12を前記第4コンベヤ13Dに受け渡す。
【0051】
前記第4コンベヤ13Dで移送される小物部材12が所要の取出し位置に到来したことを適宜の検知手段(図示せず)が検出すると、該コンベヤ13Dが停止制御される。次に、前記搬出装置23が第4コンベヤ13Dの上方に移動され、該装置23により第4コンベヤ13D上の小物部材12を磁力吸着し、これを積込み位置に臨んでいる予め設定された搬出用パレット22に移載する。
【0052】
なお、小物部材12の表面側の端縁部のみの面取り加工を行なう場合は、面取り工程部から小物部材12が反転装置20に送り出された際に、該装置20の下側に位置する第1反転コンベヤ100が材料移送方向に走行駆動されて、該小物部材12を面取り工程部に送り返すことなく第4コンベヤ13Dに受け渡す。そしてこの小物部材12は、搬出装置23を介して搬出用パレット22に所要のパターンで移載される。
【0053】
【第2実施例について】
図15および図16は、本発明に係る自動面取りシステムの第2実施例を示すものであって、第1コンベヤ13A,第2コンベヤ13B,第3コンベヤ13C,第4コンベヤ13Dおよび第5コンベヤ13Eからコンベヤ13を構成すると共に、第3コンベヤ13Cの配置領域に第1の面取り工程部を設け、第4コンベヤ13Dの配置領域に第2の面取り工程部を設けたものである。なお、基本的な構成は前記第1実施例と同一であるので、異なる部分のみ説明すると共に、同一および同効の部材には同じ符号を付して示すものとする。
【0054】
すなわち、前記第1コンベヤ13Aに隣接して、2本の搬出入路116,116が並列に設けられている。各搬出入路116は、加工ラインの材料移送方向と交差する方向に離間する一対のレール117,117から構成され、該レール117,117に載架された搬入用パレット11に、各種サイズや形状の小物部材12が所要パターンで載置されるようになっている。また搬入用パレット11は、図示しない移動手段によりレール117,117に沿って積込み位置と取出し位置との間を移動され、取出し位置に移動された搬入用パレット11から、前記搬入装置14を介して小物部材12が第1コンベヤ13Aに移載されるよう構成される。なお、搬出用パレット22は、第5コンベヤ13Eに隣接して設けた搬出入路118,118に沿って積込み位置と積出し位置との間を移動し、積込み位置に臨む搬出用パレット22に、前記搬出装置23を介して第5コンベヤ13Eから小物部材12が移載されるようになっている。
【0055】
前記搬入装置14において、前記ガイドレール26,26に沿って移動する台車27に、別の台車120が交差する方向(搬入用パレット11の長手方向)に移動自在に載架されると共に、該台車120に保持体33が昇降自在に配設される。この保持体33に配設される電磁石35は、第1実施例よりも少なく設定され、台車120が搬入用パレット11の長手方向に移動することにより、該パレット11に図6(c)に示されるように載置されている小物部材12を選択して吸着保持し得るよう構成されている。この構成によれば、搬入用パレット11に積載されている小物部材群の高さが異なっている場合であっても、電磁石35や保持体33が高い小物部材群と干渉することなく低い小物部材群の最上部の小物部材12のみを磁力吸着することができる。なお、搬出装置23も同様の構成となっている。
【0056】
前記第3コンベヤ13Cと第4コンベヤ13Dとの間に配設された反転装置20を挟んで上流側の第1の面取り工程部に、第1実施例と同一の構成の第1の位置決め装置40,41、第1の保持装置121および第1の面取り装置19が配設されると共に、下流側の第2の面取り工程部に、第2の位置決め装置40,41、第2の保持装置121および第2の面取り装置19が配設されている。
【0057】
すなわち、第2実施例に係るシステム10においては、上流側の第1の面取り工程部で表面側の面取り加工を施した小物部材12を、反転装置20により180度反転して裏面を上側に向けた状態で、下流側の第2の面取り工程部に供給する。次いで、第2の面取り工程部において小物部材12の裏面側の面取り加工を施した後、第5コンベヤ13Eにより所定の取出し位置に小物部材12を移送する。そして、この小物部材12を搬出装置23により所定の搬出用パレット22に移載するよう構成されている。なお、第2実施例において表面側にのみ面取り加工を施す小物部材12の場合は、反転装置20および第2の面取り工程部を素通りさせる。
【0058】
(変形例について)
なお、実施例の反転装置20では、第1反転コンベヤ100を第2反転コンベヤ101に近接離間移動自在に構成して、両コンベヤ100,101で小物部材12を挟持するよう構成したが、本願はこれに限定されるものでない。例えば、両反転コンベヤ100,101を小物部材12の進入を許容する間隔だけ離間した位置で固定し、第1反転コンベヤ100または第2反転コンベヤ101の何れか一方の回転リング99,99を回転させる際に下側を向く一側部に規制部材119を配設する。そして、回転リング99,99が回転する際に、両コンベヤ100,101の間に臨む小物部材12の一側部が規制部材119に当接することで、該小物部材12の落下を防止するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る自動面取りシステムによれば、搬入用パレットに載置されている各種の被加工材を選択してコンベヤに移載し、該被加工材の表面側および裏面側における端縁部の全周に面取り加工を施し、この面取り加工が施された被加工材を搬出用パレットに所要のパターンで移載することができる。すなわち、被加工材の搬入−面取り加工−仕分けを全自動で行なうことができ、生産効率を飛躍的に向上させることができる。また、被加工材の面取りは、切削工具により行なうので、高速かつ生産効率を極めて向上させることができる。更に、切削工具の寿命は、ベルトサンダーよりも長いので、ランニングコストを低廉に抑えることが可能である。更にまた、切削工具を被加工材の全周に亘って倣わせることができるので、被加工材の位置や姿勢を変更することなく短時間で面取り加工を行ない得る利点を有する。
【0060】
また、面取り工程部の上流側に配設した材料検出装置により確認した被加工材の形状に基づいて面取り装置を作動制御するので、被加工材の正確の面取り加工が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る自動面取りシステムの概略平面図である。
【図2】第1実施例に係る自動面取りシステムの概略側面図である。
【図3】搬入装置の側面図である。
【図4】搬入装置の正面図である。
【図5】搬入装置における材料センサの配設部を示す要部断面図である。
【図6】搬入用パレットに載置される小物部材のパターンを示す説明図である。
【図7】面取り工程部に配設される位置決め装置、保持装置および面取り装置を示す背面図である。
【図8】面取り工程部に配設される位置決め装置、保持装置および面取り装置を示す一部切欠き側面図である。
【図9】面取り装置における主軸ヘッドの配設部を一部断面で示す要部側面図である。
【図10】面取り装置により小物部材の4辺を面取り加工する際の動作説明図である。
【図11】反転装置の平面図である。
【図12】反転装置の側面図である。
【図13】反転装置を一部切欠いて示す背面図である。
【図14】反転装置を一部切欠いて示す要部側面図である。
【図15】第2実施例に係る自動面取りシステムの概略平面図である。
【図16】第2実施例に係る自動面取りシステムの概略側面図である。
【符号の説明】
11 搬入用パレット
12 小物部材
13 コンベヤ
14 搬入装置
17 材料検出装置
19 面取り装置
20 反転装置
22 搬出用パレット
23 搬出装置
35 電磁石
40 第1位置決め装置
41 第2位置決め装置
82 切削工具
100 第1反転コンベヤ
101 第2反転コンベヤ
121 保持装置

Claims (2)

  1. 被加工材(12)の端縁部に面取り加工を施す自動面取りシステムであって、
    前記被加工材(12)の取出し位置に臨む搬入用パレット(11)および材料移送用のコンベヤ(13)の上方の間を移動自在に配設され、搬入用パレット(11)に所要のパターンで載置されている各種サイズ,形状の被加工材(12)を選択して磁力吸着可能な複数の電磁石(35)を備え、該電磁石(35)で磁力吸着した被加工材(12)をコンベヤ(13)に移載する搬入装置(14)と、
    前記コンベヤ(13)における被加工材(12)の移載位置より下流の面取り工程部に配設され、コンベヤ(13)により面取り工程部に移送された被加工材(12)を、その幅方向および長さ方向の位置決めを行なう位置決め装置(40,41)と、
    前記面取り工程部に配設され、コンベヤ(13)上で位置決めされた被加工材(12)を、該コンベヤ(13)から持上げた状態で不動化保持する保持装置(121)と、
    前記面取り工程部の上方において被加工材(12)の幅方向および長さ方向に移動自在に配設され、前記保持装置(121)により不動化保持された被加工材(12)における表面側の端縁部に当接可能な切削工具(82)を、該切削工具 (82) における本体 (82a) の軸心に沿って穿設した通孔 (82b) 内に自由回転自在に挿通支持した支持軸 (89) の本体 (82a) から下方に突出する端部に一体回転自在に配設した倣いローラ (90) を被加工材 (12) の側面に当接した状態で、該端縁部に倣うように移動させることによって被加工材全周の面取り加工を行なう面取り装置(19)と、
    前記面取り工程部の下流側に配設され、被加工材(12)の移送方向に沿う軸線を中心として回転可能で移送方向の上流側または下流側に向けて選択的に走行駆動される一対の反転コンベヤ(100,101)を対向的に備え、前記面取り工程部から移送された被加工材(12)を両反転コンベヤ(100,101)間に受入れた状態で該コンベヤ(100,101)を180度回転させることにより、被加工材(12)の表裏を反転させる反転装置(20)と、
    前記反転装置(20)の下流側に配設され、該反転装置(20)から被加工材(12)を下流側に移送するコンベヤ(13)および被加工材(12)の積込み位置に臨む搬出用パレット(22)の上方の間を移動自在に配設され、コンベヤ(13)上の被加工材(12)を磁力吸着可能な複数の電磁石(35)を備え、該電磁石(35)で磁力吸着した被加工材(12)を搬出用パレット(22)に所要パターンで移載する搬出装置(23)とからなり、
    前記面取り装置(19)により表面側の端縁部に面取り加工が施された被加工材(12)を反転装置(20)により反転させた後、該被加工材(12)を再び面取り工程部に移送することにより、前記面取り装置(19)により被加工材(12)における裏面側の端縁部を面取り加工し得るよう構成した
    ことを特徴とする自動面取りシステム。
  2. 前記面取り工程部の上流側に材料検出装置(17)を配設し、該検出装置(17)により被加工材(12)の形状を確認し、その検出信号に基づいて前記面取り装置(19)を作動制御するようにした請求項1記載の自動面取りシステム。
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