JP3641573B2 - 電気音響変換ユニット - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機器、たとえば携帯電話器のレシーバやマイクロホンなどとして用いられる小型の電気音響変換ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通信機器の一例である携帯電話器の受話側や送話側のデバイスとして採用される電気音響変換ユニットにおいて、その特性を可及的最大限度に引き出したり不慮の故障などを回避したりするためには、電話器ハンドセットなどの機器筐体に組み込まれている状態でそのユニットに偏荷重などの無理な力が加わっていないことが望まれる。また、機器筐体の小型化軽量化などを促進して携帯性や取扱性などを高めるためには、電気音響変換ユニットの小形化薄形化を促進することが不可欠である。さらに、電気音響変換ユニットの機器筐体への組付性(組立性)を高めるためには、電気音響変換素子を内蔵したユニット本体(電気音響変換ユニット本体)側の電極と回路基板側のパターン電極とを電気的に接続するときの半田付け箇所をできるだけ少なくしておくことが好ましい。
【0003】
特開平9−219740号公報には、電話器ハンドセットに用いられている従来の電気音響変換ユニットについての記載がなされている。図12にはこの公報に記載されている電気音響変換ユニットを示してある。同図のように、この電気音響変換ユニットは、図示していない電気音響変換素子を内蔵している略円形のユニット本体1の偏心箇所である外周部にユニット側電極2を有しており、このユニット側電極2とそれに対向して配備された回路基板3側のパターン電極5との間に導電線でなるコイルばね4を圧縮状態で介在させ、このコイルばね4によって回路基板3側のパターン電極5とユニット側電極2とを電気的に接続するようにしてある。また、この電気音響変換ユニットでは、上記コイルばね4として図13に示したようなすべての輪部が同一直径に形成されているコイルばね4が採用されている。なお、6はハンドセットの筐体である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12で説明した従来の電気音響変換ユニットでは、筐体6に組み付けられたユニット本体1の偏心箇所にコイルばね4の復元力による荷重が常時加わっているため、その荷重が加わっている反対側でユニット本体1が筐体6から浮き上がりやすくなり、それだけユニット本体1と筐体6との結合強度を大きくしてそのような浮き上がりを防いでおく必要がある。また、ユニット側電極2の位置と回路基板3側の回路パターン5とが対向するようにユニット本体1を位置合わせして筐体6に組み付けることを要するので、ユニット本体1が方向性を持つようになり、そのことが、筐体6へのユニット本体1の組付性を向上させる上での制約になる。
【0005】
また、ユニット側電極2と回路基板3側のパターン電極5とをコイルばね4によって電気的に接続するようにしてあるので、コイルばね4の両端部をユニット側電極2や回路基板3側の回路パターン5に半田付けする必要は必ずしもない。しかし、コイルばね4はすべての輪部が同一直径に形成されているために、長さが最も短くなるように圧縮した場合の長さ(以下「圧縮時最短軸長」という)は、それぞれの輪部が重なり合った状態での長さよりも短くなることはない。言い換えると、長さが最も短くなるように圧縮した場合の長さは、それぞれの輪部の線径を合わせた長さになり、それよりも短くなるように圧縮することはできない。そのため、図12に示したユニット側電極2と回路基板3の回路パターン5との間隔を狭くして筐体6全体を薄形化しようとしても、上記したコイルばね4の圧縮時最短軸長が輪部の線径や輪部の数による制限を受けるので、その薄形化がコイルばね4の輪部の線径や輪部の数によって制約されるという問題を有している。
【0006】
本発明は以上の事情や問題点に鑑みてなされたものであり、ユニット側電極と回路基板側のパターン電極との接続に導電線でなるコイルばねを用いることによって半田付け箇所をできるだけ少なくすることを基本とし、その上で、機器筐体に組み付けられた電気音響変換ユニットに偏荷重などの無理な力ができるだけ加わらないようになる電気音響変換ユニットを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、上記コイルばねの形状に工夫を講じることによって、機器筐体の小型化軽量化などがそのコイルばねによって阻害されないようになる電気音響変換ユニットを提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、電気音響変換ユニットの方向性をなくすることによって、機器筐体への組付性を向上させることのできる電気音響変換ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
図面を参照して本発明の電気音響変換ユニットを説明する。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図例に限定する意図ではない。
【0010】
本発明に係る電気音響変換ユニットでは、電気音響変換素子を内蔵したユニット本体10の背面に同心状に位置する内側ばね受面24と外側ばね受面25とが具備されている。そして、上記内側ばね受面24によって導電線でなる内側コイル30ばねの一端側輪部31が受け止められる。また、この内側コイルばね30の他端側輪部が、上記内側ばね受面24に対向して配備される回路基板60のパターン電極61に弾接される内側端子36として形成されている。さらに、この内側コイルばね30の上記一端側輪部31から延び出た末端部32が上記ユニット本体10に設けられているユニット側電極17に電気的に接続されている。これと同様に、上記外側ばね受面25によって導電線でなる外側コイルばね40の一端側輪部41が受け止められる。また、この外側コイルばね40の他端側輪部が、上記外側ばね受面25に対向して配備される上記回路基板60の別のパターン電極62に弾接される外側端子46として形成されている。さらに、この外側コイルばね40の上記一端側輪部41から延び出た末端部42が上記ユニット本体10に設けられている別のユニット側電極18に電気的に接続されている。ここで、上記内側コイルばね30と上記外側コイルばね40とは互いに電気的に絶縁されていることを要する。
【0011】
この構成であると、ユニット側電極17と回路基板60側のパターン電極61とが内側コイルばね30によって電気的に接続され、別のユニット側電極18と回路基板60側の別のパターン電極62とが外側コイルばね40によって電気的に接続される。しかも、内側コイルばね30や外側コイルばね40の各他端側輪部によって形成されている内側端子36や外側端子46を上記したパターン電極61や別のパターン電極62に弾接させておくことにより、それらの接触箇所を半田付けしておく必要がなくなる。
【0012】
特に、本発明によると、ユニット本体10の背面に同心状に位置する内側ばね受面24と外側ばね受面25とが具備されていて、そのうちの内側ばね受け面24に内側コイルばね30の一端側輪部31を受け止めさせ、外側ばね受け面25に外側コイルばね40の他端側輪部41を受け止めさせるようにしてあるので、内側及び外側の各コイルばね30,40が圧縮されているとき、すなわち当該電気音響変換ユニットを機器筐体などに組み込んで上記回路基板60側のパターン電極61,62に各コイルばね30,40の他端側輪部を弾接させているときに、ユニット本体10に偏荷重のような無理な力が加わりにくくなり、そのことが電気音響変換ユニットの特性を可及的最大限度に引き出す上で有益な事項となり、また、不慮の故障などを減らすことにも役立つ。
【0013】
加えて、内側及び外側の各コイルばね30,40の他端側輪部が回路基板60側のパターン電極61,62に弾接される内側端子36又は外側端子46として形成されているので、回路基板60側のパターン電極61,62にサークルパターンを採用することが可能になる。その結果、当該電気音響変換ユニットを機器筐体に組み付ける際の方向性がなくなって、機器筐体への組付性が向上する。
【0014】
本発明において、上記内側コイルばね30に、その一端側輪部31よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねを用いることが可能で好ましく、上記外側コイルばね40に、その一端側輪部41よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねを用いることが好ましい。この場合、上記内側コイルばね30の他端側輪部の外周直径が上記外側コイルばね40の他端側輪部の内周直径よりも小さく形成されていると共に、内側コイルばね30と外側コイルばね40とが間隔を隔てて同心状に配備されていることが好ましい。また、上記内側コイルばね30に備わっている2つの相隣接する輪部において、径大側輪部と径小側輪部とは、当該内側コイルばね30が圧縮されたときに、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっており、上記外側コイルばね40に備わっている2つの相隣接する輪部においても、当該外側コイルばね40が圧縮されたときに、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっていることが好ましい。
【0015】
この構成を採用すると、内側及び外側の各コイルばね30,40として用いられている円錐状コイルばねの特性により、各コイルばねが圧縮されたときに各コイルばね30,40の軸線が曲り変形しにくいので、回路基板側のパターン電極に対する内側端子36や外側端子46の接触圧が安定して接触信頼性が向上する。また、内側及び外側の各コイルばね30,40において、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっているので、各コイルばね30,40が圧縮されたときには、それぞれのコイルばね30,40の輪部同士が積み重なることがない。その結果、圧縮時最短軸長が輪部の線径や輪部の数による制限を受けなくなって、当該電気音響変換ユニットを組み込む筐体機器の薄形化を促進しやすくなる。
【0016】
上記内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出た末端部32が接続される上記ユニット側電極17が上記ユニット本体10の外周部に設けられていると共に、上記内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出た末端部32の上に、合成樹脂フィルムでなる電気絶縁体34を介して、上記外側ばね40の一端側輪部41が重なり状に配備されている、という構成を採用することが可能である。これによると、内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出た末端部32と外側コイルばね40の一端側輪部41とが電気絶縁体34によって確実に絶縁される。また、電気絶縁体34に肉薄である合成樹脂フィルムが用いられているので、内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出た末端部32と外側コイルばね40の一端側輪部41との間に介在された電気絶縁体34によって当該電気音響変換ユニットの薄形化が阻害されるという事態が起こりにくい。
【0017】
上記内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出た末端部32が接続される上記ユニット側電極17と、上記外側コイルばね40の一端側輪部41から延び出た末端部42が接続される別の上記ユニット側電極18とが、上記ユニット本体10の背面外周部の2箇所に設けられている、という構成を採用することが可能である。この構成を採用することにより、ユニット側電極17,18がユニット本体10の外周の外側へ突出してユニット本体10の小形化が阻害されるという事態が起こらない。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る電気音響変換ユニットの実施形態を示した一部破断側面図、図2は同実施形態を示した平面図、図3は図2のIII−III線に沿う部分の拡大概略断面図、図4はキャップ20の平面図、図5は図4のV−V線に沿う部分の断面図、図6は内側コイルばね30の側面図、図7は外側コイルばね40の側面図、図8は外側コイルばね40を圧縮した状態の縦断面図、図9は筐体50に組み付けられた電気音響変換ユニットを示した一部破断側面図、図10は回路基板60の平面図、図11は電気音響変換ユニット10を原理的に示した縦断面図である。
【0019】
図1において、10は電気音響変換素子を内蔵した平面視円形のユニット本体である。このユニット本体10の内部構造の概略を図11を参照して原理的に説明する。図例のユニット本体10にはダイナミックタイプの電気音響変換素子が内蔵されている。この電気音響変換素子は、マグネット11、ヨーク12、ポールピース13、振動板14、振動板14に固着されたボイスコイル15などを備えており、ボイスコイル15が、ヨーク12とポールピース13との間の磁気ギャップGに挿入されている。また、ユニット本体10の背面外周部の所定領域に基板16が固定されており、その基板16に形成されている2つのユニット側電極(図11では不図示)に、上記ボイスコイル15から延び出た2本のリード線の末端が各別に半田付けされている。なお、図2には基板16に設けられている2つの上記ユニット側電極が符号17,18で示されている。
【0020】
ユニット本体10の背面中央部に、図4及び図5に例示した構造のキャップ20が接着剤を用いて接合されている。このキャップ20は、平面視円形の円板部21の内外2箇所に同心状に位置する背低のリブ部22,23を略円形に一体形成してあり、円板部21の内側リブ部22で囲まれた板面を内側ばね受面24として、円板部21の内側リブ部22と外側リブ部23との間の板面を外側ばね受面25として、それぞれ形成してある。また、外側ばね受け面25の周方向の一箇所に浅い溝25を形成し、その溝25の両端部では内側リブ部22や外側リブ部23が欠除されている。それらの欠除部を符号26,27で示してある。さらに、外側リブ部23の他の1箇所も欠除されており、その欠除部を符号28で示してある。
【0021】
図1や図2に示したように、ユニット本体10の背面中央部に接合された上記キャップ20の内側ばね受面24には、内側コイルばね30の一端側輪部31が載架され、かつ、その一端側輪部31が内側リブ部22によって内側ばね受面24に対する同心位置に位置決めされている。そして、この内側コイルばね30の一端側輪部31から延び出されている末端部32が、内側リブ部22の欠除部26と溝25と外側リブ部23の欠除部27とをこの順に引き出されて上記した基板16のユニット側電極17に半田付けして電気的に接続されている。ここで、上記溝25と基板16のユニット側電極17との間にはわずかな段差が存在しているため、図6に示したように、内側コイルばね30の末端部32には所定形状にに折曲げた半田付け部33を形成し、この半田付け部33が無理なく上記ユニット側電極17に重なり合うようにしてある。図2において、35は半田である。
【0022】
上記キャップ20の外側ばね受面25には、平面視ドーナツ形の肉薄合成樹脂シートでなる電気絶縁体34が装着されていて、図3のように、この電気絶縁体34によって上記した内側コイルばね30の末端部32がその上側から覆われている。
【0023】
図1や図2に示したように、電気絶縁体34が装着された上記キャップ20の外側ばね受面25の上には、その電気絶縁体34を介して外側コイルばね40の一端側輪部41が載架され、かつ、その一端側輪部41が外側リブ部23によって内側ばね受面24及び外側ばね受面25に対する同心位置に位置決めされている。そして、この外側コイルばね40の一端側輪部41から延び出されている末端部42が、外側リブ部23の欠除部28から引き出されて上記した基板16の別のユニット側電極18に半田付けして電気的に接続されている。ここで、上記溝25と基板16のユニット側電極18との間にはわずかな段差が存在しているため、図7に示したように、外側コイルばね40の末端部42には所定形状に折曲げた半田付け部43を形成し、この半田付け部43が無理なく上記ユニット側電極18に重なり合うようにしてある。図2において、45は半田である。
【0024】
このように、電気絶縁体34が装着された外側ばね受面25の上に、その電気絶縁体34を介して外側コイルばね40の一端側輪部41を重なり状に載架しておくと、図4で明らかなように、その一端側輪部41と内側コイルばね30の末端部32とが電気絶縁体34によって確実に絶縁された状態になる。
【0025】
この実施形態において、内側コイルばね30や外側コイルばね40には、円錐状コイルばねが用いられている。すなわち、図6に示したように、内側コイルばね30はその一端側輪部31よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねでなり、径小な他端側輪部が内側端子36として形成されている。これと同様に、図7に示したように、外側コイルばね40もその一端側輪部41よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねでなり、径小な他端側輪部が外側端子46として形成されている。また、内側コイルばね30の他端側輪部の外周直径が外側コイルばね40の他端側輪部の内周直径よりも小さく形成されていると共に、内側コイルばね30と外側コイルばね40とは、図1で判るように間隔を隔てて同心状に配備されている。
【0026】
さらに、内側及び外側の各コイルばね30,40において、径大側輪部と径小側輪部とは、コイルばねが圧縮されたときに、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっている。このことを図7及び図8を参照しつつ外側コイルばね40について具体的に説明する。すなわち、図7に示したように、外側コイルばね40は、一端側輪部41と外側端子46として形成されている他端側輪部とそれらの間の1つの中間輪部47とを有しており、一端側輪部41よりも中間輪部47が径小であり、外側端子として形成されている他端側輪部46が中間輪部47よりも径小になっている。しかも、この外側コイルばね40が図8に矢印Fで示した圧縮力を受けて圧縮時最短軸長の長さになるまで圧縮されたときには、同図のように一端側輪部41の内側にそれに隣接している中間輪部47が遊嵌合し、中間輪部47の内側に外側端子46として形成されている他端側輪部が遊嵌合するように、それらの各輪部の直径寸法が定められている。この点は図6に示した内側コイルばね30についても同様である。
【0027】
図9は携帯電話器のハンドセットの筐体50に上記した電気音響変換ユニットを組み付けることによって、その電気音響変換ユニットを小型レシーバとして適用した事例を示している。同図において、51は筐体50に設けられた音孔であり、電気音響変換ユニットのユニット本体10は、そのユニット本体10の正面がこの音孔51に対向するように筐体50に固定されている。また、ユニット本体10に装着されているキャップ20の内側ばね受面24や外側ばね受面25に対向して配備された回路基板60も筐体50に固定されている。そして、回路基板60に設けられた2つのパターン電極(図9において不図示)に、内側コイルばね30の内側端子36と外側コイルばね40の外側端子46とが各別に弾接している。すなわち、図10に示したように、回路基板60にはサークルパターンでなる2つのパターン電極61,62が同心状に形成されていて、そのうちの内側パターン電極61に内側コイルばねの内側端子36が弾接し、外側パターン電極62に外側コイルばねの外側端子46が弾接している。
【0028】
この実施形態のように、回路基板60にサークルパターンでなる2つのパターン電極61,62を設けておき、これらのパターン電極61,62に、内側及び外側の各コイルばね30,40の他端側輪部によって形成された内側端子36と外側端子46とを各別に弾接させるようにしておくと、筐体50に組み付けられた電気音響変換ユニットのユニット本体10が、組付けの際の方向性を持たなくなるので、それだけ組付性が向上する。また、図6〜図8などで説明したように内側コイルばね30や外側コイルばね40はその圧縮時最短軸長が非常に短くなるまで圧縮可能であるので、回路基板60をユニット本体10の内側ばね受面24や外側ばね受面25に近接させて配備させることが可能になり、そうすることによって組付け状態での電気音響変換ユニットの薄形化が図られ、そのことが、筐体50の薄形化を促進することに役立つ。
【0029】
この実施形態では、ユニット本体10にそれとは別体のキャップ20を重なり状に接合することによって、ユニット本体10に内側ばね受面24や外側ばね受面25を具備させてあるけれども、ユニット本体10の裏面に直接に内側ばね受面や外側ばね受面を具備させることも可能である。また、上記電気音響変換ユニットはレシーバとして用いられているけれども、この点は、マイクロホンとして用いることも可能である。さらに、上記実施形態では、ダイナミックタイプのユニット本体10を採用しているけれども、この点は、ユニット本体としてエレクトレットコンデンサマイクロホン(ECM)を採用することも可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユニット側電極と回路基板側のパターン電極との接続に導電線でなるコイルばねを用いているので、半田付け箇所をできるだけ少なくすることが可能になることと併せ、そのコイルばねが、ユニット本体の背面に同心状に位置する内側ばね受面や外側ばね受面によって受け止められているため、筐体に組み付けた状態では当該音響変換ユニットに偏荷重などの無理な力が加わりにくくなる。また、コイルばねが弾接する回路基板側のパターン電極としてサークルパターンを採用することによって、筐体への当該電気音響変換ユニットの組付けに際してその電気音響変換ユニットが方向性を持たなくなるので、それだけ組付性が向上する。さらに、コイルばねに円錐状コイルばねを用いると、機器筐体の小型化軽量化などがそのコイルばねによって阻害されないようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気音響変換ユニットの実施形態を示した一部破断側面図である。
【図2】同実施形態を示した平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う部分の拡大概略断面図である。
【図4】キャップの平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う部分の断面図である。
【図6】内側コイルばねの側面図である。
【図7】外側コイルばねの側面図である。
【図8】外側コイルばねを圧縮した状態の縦断面図である。
【図9】筐体に組み付けられた電気音響変換ユニットを示した一部破断側面図である。
【図10】回路基板の平面図である。
【図11】電気音響変換ユニットを原理的に示した縦断面図である。
【図12】筐体に組み付けられた従来の電気音響変換ユニットの一部破断側面図である。
【図13】従来の電気音響変換ユニットに用いられているコイルばねの側面図である。
【符号の説明】
10 ユニット本体
17,18 ユニット側電極
24 内側ばね受面
25 外側ばね受面
30 内側コイルばね
31 内側コイルばねの一端側輪部
32 内側コイルばねの末端部
34 電気絶縁体
36 内側端子
40 外側コイルばね
41 外側コイルばねの一端側輪部
42 外側コイルばねの末端部
46 外側端子
60 回路基板
61 パターン電極

Claims (5)

  1. 電気音響変換素子を内蔵したユニット本体の背面に同心状に位置する内側ばね受面と外側ばね受面とが具備され、上記内側ばね受面によって一端側輪部が受け止められた導電線でなる内側コイルばねの他端側輪部が、上記内側ばね受面に対向して配備される回路基板のパターン電極に弾接される内側端子として形成されていると共に、この内側コイルばねの上記一端側輪部から延び出た末端部が上記ユニット本体に設けられているユニット側電極に電気的に接続されており、かつ、上記外側ばね受面によって一端側輪部が受け止められた導電線でなる外側コイルばねの他端側輪部が、上記外側ばね受面に対向して配備される上記回路基板の別のパターン電極に弾接される外側端子として形成されていると共に、この外側コイルばねの上記一端側輪部から延び出た末端部が上記ユニット本体に設けられている別のユニット側電極に電気的に接続されており、上記内側コイルばねと上記外側コイルばねとが互いに電気的に絶縁されていることを特徴とする電気音響変換ユニット。
  2. 上記内側コイルばねは、その一端側輪部よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねでなり、上記外側コイルばねは、その一端側輪部よりも他端側輪部が径小に形成された円錐状コイルばねでなり、上記内側コイルばねの他端側輪部の外周直径が上記外側コイルばねの他端側輪部の内周直径よりも小さく形成されていると共に、内側コイルばねと外側コイルばねとが間隔を隔てて同心状に配備されている請求項1に記載した電気音響変換ユニット。
  3. 上記内側コイルばねに備わっている2つの相隣接する輪部において、径大側輪部と径小側輪部とは、当該内側コイルばねが圧縮されたときに、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっており、上記外側コイルばねに備わっている2つの相隣接する輪部においても、当該外側コイルばねが圧縮されたときに、径大側輪部の内側に径小側輪部が嵌合可能になっている請求項2に記載した電気音響変換ユニット。
  4. 上記内側コイルばねの一端側輪部から延び出た末端部が接続される上記ユニット側電極が上記ユニット本体の外周部に設けられていると共に、上記内側コイルばねの一端側輪部から延び出た末端部の上に、合成樹脂フィルムでなる電気絶縁体を介して、上記外側ばねの一端側輪部が重なり状に配備されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載した電気音響変換ユニット。
  5. 上記内側コイルばねの一端側輪部から延び出た末端部が接続される上記ユニット側電極と、上記外側コイルばねの一端側輪部から延び出た末端部が接続される別の上記ユニット側電極とが、上記ユニット本体の背面外周部の2箇所に設けられている請求項3に記載した電気音響変換ユニット。
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