JP3641176B2 - アンカー - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用のアンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】
石膏ボード等に使用されるアンカーとして、従来、全体が金属製であって、かつ、雄ねじ突条を軸部外周に突設して、セルフタッピングしつつ石膏ボード等に螺着し、その後に、被取付物を取付ける螺着具を、このアンカーの孔部に螺着するものが、公知であった。この従来のアンカーでは、上記セルフタッピングのためにプラスドライバーを使用するが、そのため螺着具の挿入される孔部は十字型として、その開口端まで同一の横断面形状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、建築の現場や各家庭に於て、トイレットペーパーホルダや棚等の各種のものを石膏ボード等に取付ける際に、従来の上記アンカーを使用すると、次のような問題が発生していた。
【0004】
即ち、このアンカーに対して、例えば、3mm〜6mmと異種のビス(螺着具)が(多種多様に)使用されるので、(例えば、)4mmのビス用にアンカーの十字型の孔を製作しておくと、 4.5mmとなると螺進が難しい。逆に、3mmのビスを使用すると強固に止着することができず、引き抜けてしまうことがある。
【0005】
このように、所定の寸法プラグには所定のビス(螺着具)を必要とし、作業の現場にて、例えば、トイレットペーパーに予め付属のビスの径が大きすぎたり小さすぎると、確実な取付作業ができず、作業者が困るということが多発しているのが実状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアンカーは、取付用螺着具が挿入される孔部の少なくとも開口端内面を、プラスチックとし、このプラスチック開口端内面に、外方拡径状のテーパ部を、5°〜 30 °の傾斜角度にて形成し、かつ、プラスドライバーのビット先端が挿入可能な十字溝部を上記プラスチック開口端内面に凹設し、しかも、ビット先端のプラス歯の基端が、アンカー基端面よりも 2.0mm 〜 5.0mm の沈み込み寸法だけ沈み込んで、挿入可能として、孔奥部噛合部を形成し、かつ、上記外方拡径状のテーパ部及び上記十字溝部を形成することによって上記プラスチック開口端面内面に、異種の外径の上記螺着具が対応可能に構成され、さらに、先端に穿孔刃が形成されると共に軸部外周に螺旋状雄ねじ突条を有し、かつ、上記孔部の奥部から先端近くまで、軸部に2本の脚片を形成するスリット部を設け、該スリット部の先端で上記両脚片を連結する仮連結部を設け、上記取付用螺着具の螺進に伴って上記仮連結部が切断して上記両脚片が開脚するように構成したものであ る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳説する。
【0008】
図1〜図6に於て、このアンカーは主として石膏ボードに使用され、全体が硬質プラスチックから成り、先端に穿孔刃1が形成された軸部2とその外周2aに突設された螺旋状雄ねじ突条3とを有するアンカー本体部4と、その基端のフランジ頭部5と、を備えている。
【0009】
そして、後述の図8の取付状態に示す如く、ビスやボルト等の取付用螺着具24が挿入される孔部6を軸心に有し、その孔部6の奥部から先端近くまで、スリット部7が形成されている。螺着具24の螺進に伴って軸部2はこのスリット部7から二股状に開脚する(図8参照のこと)。
【0010】
図例では、穿孔刃1の付根部近傍で「く」の字状に折曲っており、そのスリット部7の先端は、仮連結部8にて2本の脚片9,9が連結され、石膏ボード等への螺進時に、2本の脚片9,9がばらばらでは強度的に弱いのを、相互に補強し合っている。この仮連結部8は図8に示すように最終取付状態では切断して、2本の脚片9,9が拡大して、強固に石膏ボード10に止着される。
【0011】
そして、図8のように取付用螺着具24が挿入される孔部6の少なくとも開口端内面をプラスチックとする。図1と図8ではアンカー全体を硬質のプラスチックとしている場合を示す。
【0012】
この孔部6の開口端内面に、(図4の▲5▼−▲5▼断面を示した)図5で明らかな如く、外方拡径状のテーパ部を形成し、図5に仮想線にて示すようにねじ径が相違する(異種の外径d1 ,d2 の)螺着具24が対応可能───螺進可能───に構成されている。特にプラスチックであるため、螺着具24の外径がd1 乃至d2 と相違しても、セルフタッピングしつつ、比較的スムースに螺進可能である。
【0013】
ところで、図4と(その▲6▼−▲6▼断面を示した)図6に示すように、十字溝部12が、外方拡径状の上述の開口端内面に、凹設され、プラスドライバー13のビット先端13aが挿入可能───噛合可能───である。しかも、ビット先端13aのプラス歯の基端Pは、アンカー基端面14───フランジ頭部5の上面───よりも、 2.0mm以上沈み込んで挿入されるように、孔部6の奥部(内部)まで十字溝部12を深く刻設(形成)する。このように、本発明のアンカーは、孔奥部噛合部15を有している。
【0014】
図6に於て、破線Cで示すのは図5のテーパ部11の位置である。この破線Cと、(実線で示した)十字溝部12との段差───図4に於て三角山形に90°ピッチで突出形成されているところ───が、孔奥部噛合部15である。
【0015】
プラスチックは大きな回転トルクが与えられると亀裂を生じ易い欠点があるにかかわらず、本発明では、孔部6の内部位置に、噛合部15を配設したので、その亀裂を有効に防止できて、大きなトルクを付与可能となる。
【0016】
なお、沈み込み寸法Tを、 2.0mm〜 5.0mmに設定するのが好ましい。Tが 2.0mm未満であると、上述の亀裂防止効果が小さく、逆に、Tが 5.0mmを越えると、不必要に孔部の比較的大きな横断面の部分が深く形成されることに伴って、アンカーのその周囲壁の肉厚が薄くなり、強度的に不利となるからである。なお、図1と図2と図3で明らかなように、軸部2の基端に、外方拡径テーパ部16を形成しているのは、上述の周囲壁の肉厚の補強のためであり、このようにすることは、図8のように石膏ボード10に螺着時の固定強度の点からも、望ましい。
【0017】
次に、異種径の螺着具24に適用可能である上述のテーパ部11の傾斜角度θ───軸心に対する片面側の角度を言う───は、5°〜30°が好ましい。この傾斜角度θが5°未満であると、孔部6が長くなり過ぎ、また、30°を越えると円滑に螺着具24のセルフタッピングが行われにくくなる。
【0018】
また、図5に於て、このテーパ部11の開口端径D2 と奥部最小径D1 との比は、( 1.2〜 3.5)とするのが良い。特に、( 1.5〜 3.2)が望ましい。その理由は、下限よりも小さいと異種径の螺着具24の適用範囲が狭く実用上好ましくないからであり、逆に、上限を越えると、種々の径の螺着具24に適用できるように(一見すれば)考えられるが、アンカーとしての他の部位の寸法と強度が、アンバランスとなる(螺着具の適用ねじ径に対して)。
【0019】
これに伴って、螺着具24として使用できる最大ねじ径と最小ねじ径の比は、( 1.3〜 3.3)となり、特に、( 1.4〜 3.0)とするのが望ましい。
【0020】
また、図7は別の実施の形態であり、外方拡径状のテーパ部11a, 11b,11c…が複数個配設され、その間にストレート部が介設された形状となっている。このときの傾斜角度θ、及び、D2 /D1 等も既述の図5の実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0021】
このように構成された本発明に係るアンカーの使用方法を説明すると、まず、十字(プラス)ドライバー13のビット先端13aを(図6のように)挿入して、孔奥部噛合部15にて噛合させ、回転を与えて、石膏ボード10へねじ込む。プラスチック製アンカーであるといえども、内部にその回転トルクを受ける孔奥部噛合部15を有するので、亀裂等を生じないで、石膏ボードにセルフタッピングしつつ、雄ねじ突条3が螺進してゆく。先端の穿孔刃1が下孔を明けて先に進むため、スムースにセルフタッピングが可能である。なお、この穿孔刃1の形状は種々変形自由である。
【0022】
かつ、仮連結部8にて両脚片9,9が連結されているので、両脚片9,9が、各々、曲ったり折れることが、防止される。最後にテーパ部16がボード10に圧入されるので、がたつきが無くアンカーが固着される。
【0023】
次に、被取付物17───トイレットペーパーホルダ、棚、棚取付金具、吊金具等───を、螺着具24にて取付けるが、螺着具24が螺進するに伴って、仮連結部8が切断して両脚片9,9は拡大(開脚)する。この螺着具24の外径───ねじ径───が大小種々異なっていても、本アンカーはテーパ部11を備えているので、円滑に螺進できる(適用自在である)。
【0024】
なお、図示省略したが、金属製の軸部2と雄ねじ突条3に対し、その孔部にプラスチック短円筒体を圧入や接着や融着等にて一体化して、開口端内面をプラスチックとして、上述の如き、形状・寸法に構成するも、自由である。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成により次のような著大な効果を奏する。
【0026】
▲1▼ 1種類のアンカーにて、各家庭・各現場に於て、寸法不明の螺着具24又は種々の寸法の螺着具24…を、簡単にそのまま使用できて、作業の迅速・容易化を図り得る。かつ、螺着具は傾かないで真直に螺進して、強固に取付けが可能である。また、迅速かつ確実な、かつ強固な取付けができる。
【0027】
▲2▼ プラスドライバー13にて強力な回転トルクを付与できる。即ち、アンカーの孔部6の開口端からの亀裂を生じない。しかも、不必要に孔部6が長くならない。
【0028】
▲3▼ 異種の寸法の螺着具24…が適用容易であり、かつ、スムースにセルフタッピングしつつ孔部6内へ誘導案内される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の断面正面図である。
【図2】正面図である。
【図3】側面図である。
【図4】拡大平面図である。
【図5】図4の▲5▼−▲5▼拡大断面説明図である。
【図6】図4の▲6▼−▲6▼拡大断面説明図である。
【図7】本発明の実施の別の形態を示す拡大断面説明図である。
【図8】使用方法説明断面図である。
【符号の説明】
1 穿孔刃
2 軸部
2a 軸部外周
3 雄ねじ突条
6 孔部
7 スリット部
8 仮連結部
9 脚片
11 テーパ部
12 十字溝部
13 プラスドライバー
13a ビット先端
14 アンカー基端面
15 孔奥部噛合部
24 取付用螺着具
P 基端
T 沈み込み寸法
θ 傾斜角度
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用のアンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】
石膏ボード等に使用されるアンカーとして、従来、全体が金属製であって、かつ、雄ねじ突条を軸部外周に突設して、セルフタッピングしつつ石膏ボード等に螺着し、その後に、被取付物を取付ける螺着具を、このアンカーの孔部に螺着するものが、公知であった。この従来のアンカーでは、上記セルフタッピングのためにプラスドライバーを使用するが、そのため螺着具の挿入される孔部は十字型として、その開口端まで同一の横断面形状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、建築の現場や各家庭に於て、トイレットペーパーホルダや棚等の各種のものを石膏ボード等に取付ける際に、従来の上記アンカーを使用すると、次のような問題が発生していた。
【0004】
即ち、このアンカーに対して、例えば、3mm〜6mmと異種のビス(螺着具)が(多種多様に)使用されるので、(例えば、)4mmのビス用にアンカーの十字型の孔を製作しておくと、 4.5mmとなると螺進が難しい。逆に、3mmのビスを使用すると強固に止着することができず、引き抜けてしまうことがある。
【0005】
このように、所定の寸法プラグには所定のビス(螺着具)を必要とし、作業の現場にて、例えば、トイレットペーパーに予め付属のビスの径が大きすぎたり小さすぎると、確実な取付作業ができず、作業者が困るということが多発しているのが実状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアンカーは、取付用螺着具が挿入される孔部の少なくとも開口端内面を、プラスチックとし、このプラスチック開口端内面に、外方拡径状のテーパ部を、5°〜 30 °の傾斜角度にて形成し、かつ、プラスドライバーのビット先端が挿入可能な十字溝部を上記プラスチック開口端内面に凹設し、しかも、ビット先端のプラス歯の基端が、アンカー基端面よりも 2.0mm 〜 5.0mm の沈み込み寸法だけ沈み込んで、挿入可能として、孔奥部噛合部を形成し、かつ、上記外方拡径状のテーパ部及び上記十字溝部を形成することによって上記プラスチック開口端面内面に、異種の外径の上記螺着具が対応可能に構成され、さらに、先端に穿孔刃が形成されると共に軸部外周に螺旋状雄ねじ突条を有し、かつ、上記孔部の奥部から先端近くまで、軸部に2本の脚片を形成するスリット部を設け、該スリット部の先端で上記両脚片を連結する仮連結部を設け、上記取付用螺着具の螺進に伴って上記仮連結部が切断して上記両脚片が開脚するように構成したものであ る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳説する。
【0008】
図1〜図6に於て、このアンカーは主として石膏ボードに使用され、全体が硬質プラスチックから成り、先端に穿孔刃1が形成された軸部2とその外周2aに突設された螺旋状雄ねじ突条3とを有するアンカー本体部4と、その基端のフランジ頭部5と、を備えている。
【0009】
そして、後述の図8の取付状態に示す如く、ビスやボルト等の取付用螺着具24が挿入される孔部6を軸心に有し、その孔部6の奥部から先端近くまで、スリット部7が形成されている。螺着具24の螺進に伴って軸部2はこのスリット部7から二股状に開脚する(図8参照のこと)。
【0010】
図例では、穿孔刃1の付根部近傍で「く」の字状に折曲っており、そのスリット部7の先端は、仮連結部8にて2本の脚片9,9が連結され、石膏ボード等への螺進時に、2本の脚片9,9がばらばらでは強度的に弱いのを、相互に補強し合っている。この仮連結部8は図8に示すように最終取付状態では切断して、2本の脚片9,9が拡大して、強固に石膏ボード10に止着される。
【0011】
そして、図8のように取付用螺着具24が挿入される孔部6の少なくとも開口端内面をプラスチックとする。図1と図8ではアンカー全体を硬質のプラスチックとしている場合を示す。
【0012】
この孔部6の開口端内面に、(図4の▲5▼−▲5▼断面を示した)図5で明らかな如く、外方拡径状のテーパ部を形成し、図5に仮想線にて示すようにねじ径が相違する(異種の外径d1 ,d2 の)螺着具24が対応可能───螺進可能───に構成されている。特にプラスチックであるため、螺着具24の外径がd1 乃至d2 と相違しても、セルフタッピングしつつ、比較的スムースに螺進可能である。
【0013】
ところで、図4と(その▲6▼−▲6▼断面を示した)図6に示すように、十字溝部12が、外方拡径状の上述の開口端内面に、凹設され、プラスドライバー13のビット先端13aが挿入可能───噛合可能───である。しかも、ビット先端13aのプラス歯の基端Pは、アンカー基端面14───フランジ頭部5の上面───よりも、 2.0mm以上沈み込んで挿入されるように、孔部6の奥部(内部)まで十字溝部12を深く刻設(形成)する。このように、本発明のアンカーは、孔奥部噛合部15を有している。
【0014】
図6に於て、破線Cで示すのは図5のテーパ部11の位置である。この破線Cと、(実線で示した)十字溝部12との段差───図4に於て三角山形に90°ピッチで突出形成されているところ───が、孔奥部噛合部15である。
【0015】
プラスチックは大きな回転トルクが与えられると亀裂を生じ易い欠点があるにかかわらず、本発明では、孔部6の内部位置に、噛合部15を配設したので、その亀裂を有効に防止できて、大きなトルクを付与可能となる。
【0016】
なお、沈み込み寸法Tを、 2.0mm〜 5.0mmに設定するのが好ましい。Tが 2.0mm未満であると、上述の亀裂防止効果が小さく、逆に、Tが 5.0mmを越えると、不必要に孔部の比較的大きな横断面の部分が深く形成されることに伴って、アンカーのその周囲壁の肉厚が薄くなり、強度的に不利となるからである。なお、図1と図2と図3で明らかなように、軸部2の基端に、外方拡径テーパ部16を形成しているのは、上述の周囲壁の肉厚の補強のためであり、このようにすることは、図8のように石膏ボード10に螺着時の固定強度の点からも、望ましい。
【0017】
次に、異種径の螺着具24に適用可能である上述のテーパ部11の傾斜角度θ───軸心に対する片面側の角度を言う───は、5°〜30°が好ましい。この傾斜角度θが5°未満であると、孔部6が長くなり過ぎ、また、30°を越えると円滑に螺着具24のセルフタッピングが行われにくくなる。
【0018】
また、図5に於て、このテーパ部11の開口端径D2 と奥部最小径D1 との比は、( 1.2〜 3.5)とするのが良い。特に、( 1.5〜 3.2)が望ましい。その理由は、下限よりも小さいと異種径の螺着具24の適用範囲が狭く実用上好ましくないからであり、逆に、上限を越えると、種々の径の螺着具24に適用できるように(一見すれば)考えられるが、アンカーとしての他の部位の寸法と強度が、アンバランスとなる(螺着具の適用ねじ径に対して)。
【0019】
これに伴って、螺着具24として使用できる最大ねじ径と最小ねじ径の比は、( 1.3〜 3.3)となり、特に、( 1.4〜 3.0)とするのが望ましい。
【0020】
また、図7は別の実施の形態であり、外方拡径状のテーパ部11a, 11b,11c…が複数個配設され、その間にストレート部が介設された形状となっている。このときの傾斜角度θ、及び、D2 /D1 等も既述の図5の実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0021】
このように構成された本発明に係るアンカーの使用方法を説明すると、まず、十字(プラス)ドライバー13のビット先端13aを(図6のように)挿入して、孔奥部噛合部15にて噛合させ、回転を与えて、石膏ボード10へねじ込む。プラスチック製アンカーであるといえども、内部にその回転トルクを受ける孔奥部噛合部15を有するので、亀裂等を生じないで、石膏ボードにセルフタッピングしつつ、雄ねじ突条3が螺進してゆく。先端の穿孔刃1が下孔を明けて先に進むため、スムースにセルフタッピングが可能である。なお、この穿孔刃1の形状は種々変形自由である。
【0022】
かつ、仮連結部8にて両脚片9,9が連結されているので、両脚片9,9が、各々、曲ったり折れることが、防止される。最後にテーパ部16がボード10に圧入されるので、がたつきが無くアンカーが固着される。
【0023】
次に、被取付物17───トイレットペーパーホルダ、棚、棚取付金具、吊金具等───を、螺着具24にて取付けるが、螺着具24が螺進するに伴って、仮連結部8が切断して両脚片9,9は拡大(開脚)する。この螺着具24の外径───ねじ径───が大小種々異なっていても、本アンカーはテーパ部11を備えているので、円滑に螺進できる(適用自在である)。
【0024】
なお、図示省略したが、金属製の軸部2と雄ねじ突条3に対し、その孔部にプラスチック短円筒体を圧入や接着や融着等にて一体化して、開口端内面をプラスチックとして、上述の如き、形状・寸法に構成するも、自由である。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成により次のような著大な効果を奏する。
【0026】
▲1▼ 1種類のアンカーにて、各家庭・各現場に於て、寸法不明の螺着具24又は種々の寸法の螺着具24…を、簡単にそのまま使用できて、作業の迅速・容易化を図り得る。かつ、螺着具は傾かないで真直に螺進して、強固に取付けが可能である。また、迅速かつ確実な、かつ強固な取付けができる。
【0027】
▲2▼ プラスドライバー13にて強力な回転トルクを付与できる。即ち、アンカーの孔部6の開口端からの亀裂を生じない。しかも、不必要に孔部6が長くならない。
【0028】
▲3▼ 異種の寸法の螺着具24…が適用容易であり、かつ、スムースにセルフタッピングしつつ孔部6内へ誘導案内される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の断面正面図である。
【図2】正面図である。
【図3】側面図である。
【図4】拡大平面図である。
【図5】図4の▲5▼−▲5▼拡大断面説明図である。
【図6】図4の▲6▼−▲6▼拡大断面説明図である。
【図7】本発明の実施の別の形態を示す拡大断面説明図である。
【図8】使用方法説明断面図である。
【符号の説明】
1 穿孔刃
2 軸部
2a 軸部外周
3 雄ねじ突条
6 孔部
7 スリット部
8 仮連結部
9 脚片
11 テーパ部
12 十字溝部
13 プラスドライバー
13a ビット先端
14 アンカー基端面
15 孔奥部噛合部
24 取付用螺着具
P 基端
T 沈み込み寸法
θ 傾斜角度
Claims (1)
- 取付用螺着具24が挿入される孔部6の少なくとも開口端内面を、プラスチックとし、このプラスチック開口端内面に、外方拡径状のテーパ部11を、5°〜 30 °の傾斜角度θにて形成し、かつ、プラスドライバー 13 のビット先端 13 aが挿入可能な十字溝部 12 を上記プラスチック開口端内面に凹設し、しかも、ビット先端 13 aのプラス歯の基端Pが、アンカー基端面 14 よりも 2.0mm 〜 5.0mm の沈み込み寸法Tだけ沈み込んで、挿入可能として、孔奥部噛合部 15 を形成し、かつ、上記外方拡径状のテーパ部 11 及び上記十字溝部 12 を形成することによって上記プラスチック開口端面内面に、異種の外径の上記螺着具24が対応可能に構成され、さらに、先端に穿孔刃1が形成されると共に軸部外周2aに螺旋状雄ねじ突条3を有し、かつ、上記孔部6の奥部から先端近くまで、軸部2に2本の脚片9,9を形成するスリット部7を設け、該スリット部7の先端で上記両脚片9,9を連結する仮連結部8を設け、上記取付用螺着具24の螺進に伴って上記仮連結部8が切断して上記両脚片9,9が開脚するように構成したことを特徴とするアンカー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36289599A JP3641176B2 (ja) | 1995-12-06 | 1999-12-21 | アンカー |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07345301A JP3130240B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | アンカー |
JP36289599A JP3641176B2 (ja) | 1995-12-06 | 1999-12-21 | アンカー |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07345301A Division JP3130240B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | アンカー |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002136539A Division JP2003013920A (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | アンカー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000161323A JP2000161323A (ja) | 2000-06-13 |
JP3641176B2 true JP3641176B2 (ja) | 2005-04-20 |
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ID=34575817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36289599A Expired - Lifetime JP3641176B2 (ja) | 1995-12-06 | 1999-12-21 | アンカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3641176B2 (ja) |
-
1999
- 1999-12-21 JP JP36289599A patent/JP3641176B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000161323A (ja) | 2000-06-13 |
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