JP3641045B2 - 内周刃ブレードの目立て方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、シリコンインゴットを切断する内周刃ブレードを目立てする内周刃ブレードの目立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコンインゴットを切断する内周刃ブレードは、スライスの回数を重ねるに従い、切れ味が悪くなり切断抵抗値が上がるため、この内周刃ブレードを目立てする必要がある。従来この目立ては、切断抵抗値がある一定値まで上昇するか又は一定回数のスライスを行った後に切断工程を一旦止め、10mm角程度の酸化アルミ等のドレッシングストーンを切断するテーブルドレッシングにより行われていた。この通常切断におけるドレッシングによる切断抵抗の変化は図5に示すようになる。
【0003】
ところが、この切断抵抗値の上昇またはスライス回数による目立てでは、切れ味の劣化にともなう切断面の荒れが徐々に大きくなる上に、切断工程を一旦止めることにより製造効率が低下するという不具合が生じる。
この不具合を解決するものとしては、特開昭55−62743号公報にあるように、単結晶インゴットの側面にドレス材及びその反対の側面にシリコン棒を配置して切断するようにしたものがある。これにより、毎回のスライスごとに目立てを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法で使用されるドレス材は、その番手が高過ぎると目立てを十分に行えず、低過ぎると内周刃ブレードが荒くなり切断面に乱れを生じることから、その番手は自ずと限定される。この方法に一般的に目立ての効率が良いドレス材、例えば#320ストーンといったものを使用した場合は、図2の従来技術(1段枚葉ドレッシング)における切断抵抗の変化に示すように、切断開始当初は効率良く目立てされ切断抵抗の増加も緩やかであるが、スライスの回数を重ねるごとに、徐々に切断抵抗の増加率が大きくなり、目立ての効果が低下する。そのため、後半で切断されるウェハほどその切断面の乱れが大きくなるという問題点があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、内周刃ブレードの切れ味をさらに向上させると共に、内周刃ブレードの切れ味を安定した状態で保つことができる内周刃ブレードの目立て方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため本発明では、シリコンインゴットを切断する内周刃ブレードでドレス材を切断することにより目立てする内周刃ブレードの目立て方法において、粗ドレス材と仕上げドレス材の番手が異なる2種類以上の前記ドレス材を、番手の低い順に切断されるように配置したものである。
また、シリコンインゴットの側面に保持材を固着させて内周刃ブレードで切断する際に、前記保持材の側面にドレス材を設け、前記シリコンインゴットの切断と同時にドレス材を切断する内周刃ブレードの目立て方法において、粗ドレス材と仕上げドレス材の番手が異なる2種類以上の前記ドレス材を、番手の低い順に切断されるように配置したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る内周刃ブレードの目立て方法を示す斜視図、図2は本発明と従来技術の内周刃ブレードの目立て方法による切断抵抗の変化を示すグラフ、図3は番手の異なるドレス材によるドレッシングテストの方法を示す斜視図、図4は番手の異なるドレス材によるドレッシングテストにおける切断抵抗の変化を示すグラフ、図5は通常切断におけるテーブルドレッシングによる切断抵抗の変化を示すグラフである。
【0007】
便宜上、ここで番手の異なるドレス材を使用したドレッシングテストの一例を示し、このドレッシングテストにおける切断抵抗値の変化を示す。
図3に示すように、シリコンインゴット4を固着した保持材5の側部に、最下部にドレス材を固着しない部分を残して、3種類の番手のドレス材を番手が高い順に固着する。このドレス材としては、下から#600ストーン1c、#320ストーン1b、#240ストーン1aの順番で縦に固着されている。
【0008】
図4に示すように、ドレス材を固着しないストーンなしの部分の切断抵抗は、徐々に増加し、#600ストーン1cの切断では切断抵抗の増加傾向に大きな変化は見られない。したがって、この#600程度のドレス材によるドレッシングでは目立てが十分に行われていないのがわかる。ここで、1度テーブルドレッシングによる目立てを行う。
【0009】
次いで、#320ストーン1bによるドレッシングでは、その切断抵抗の増加は#600ストーン1cより緩やかであり、#240ストーン1aによるドレッシングでは、逆に徐々に減少する傾向がある。したがって、#240程度のドレス材によるドレッシングでは目立てが十分に行われることがわかる。ところが、この#240程度のドレス材により目立てされた内周刃ブレードで切断すると、その切断面の乱れが大きく、スライスドウェハとしては望ましくない。
【0010】
そこで本発明では、この切断抵抗の減少に着目し、粗ドレス材で十分な目立てを行った後に、仕上げドレス材でその刃先を整えて、切断面が均一に仕上がるようにしたものである。
【0011】
すなわち、本発明の内周刃ブレードの目立て方法では、図1に示すように、シリコンインゴット4の側面にカーボン製等の保持材5を固着させ、この保持材5を固着させた側の反対方向から内周刃ブレードにより切断する。この際、保持材5の側面に粗ドレス材1と仕上げドレス材2を設けて、保持材5を切断すると同時に粗ドレス材1の次に仕上げドレス材2を切断することにより、内周刃ブレード3の刃先31の目立てを行う。
この目立てにおいては、内周刃ブレード3で粗ドレス材1を切断することにより、刃先31が粗く目立てられて切断抵抗を大きく下げるが、そのままで次の切断をするとその切断面が荒くなることから、この粗ドレス材1の切断に続いて仕上げドレス材2を切断することにより刃先31が整い、シリコンインゴットの切断面を荒れの少ない状態にすることができる。
【0012】
粗ドレス材としては、#200ストーン〜#300ストーンといったドレス材を使用するのが望ましく、切断面を整えるための仕上げドレス材としては、#240ストーン〜#600ストーンといったドレス材を使用するのが望ましい。
【0013】
このドレス材の番手の選択は、切断するインゴットの直径や製造する半導体ウェハの種類によって決められるが、異なる番手のドレス材を使用し、番手の低いドレス材を切断した後に、番手の高いドレス材が切断されるようにする。
【0014】
また、この各ドレス材の断面積としては、従来のテーブルドレッシングで使用されるドレス材の断面積が100mm2程度のものであり、これをスライスするウェハの枚数とテーブルドレッシングの回数から、ウェハのスライス一回当たりのドレス材の断面積は5mm2〜40mm2となる。
【0015】
【実施例】
本実施例の目立て方法においては、粗ドレス材として#240ストーンを使用し、仕上げドレス材として#320ストーンを使用している。それぞれのドレス材は、断面が3mm×3mmのものを使用している。
図2に示すように、本実施例の目立て方法によると、その切断抵抗は徐々に増加するが、スライス回数が200枚を越えた付近からその抵抗値の増加は緩やかになる。やがて切断抵抗の増加が無くなり、10〜15kgfの間で安定する。これにより切断面の変化が少ない安定した切断面を有するウェハを切断できる。
【0016】
本実施例では、2種類の番手が異なるドレス材を使用していたが、これに限られるものではなく、3種類以上の複数のドレス材を使用するものでもよい。これにより、さらに切断面の仕上げを向上することができる。
【0016】
さらに、本発明の目立て方法は、枚葉ドレッシングに限られるものではなく、2種類の番手が異なるドレス材を使用して、従来のテーブルドレッシングに利用することにより、より効果的な目立てを行うことができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明では以上のように構成したので、番手の異なるドレス材を使用することにより、内周刃ブレードの切れ味をさらに向上させることができるできるという優れた効果がある。
また、インゴットの切断と同時に本発明の目立てを行うことにより、切断工程を一時停止することなく内周刃ブレードの切れ味を安定した状態で保つできることから、均一で荒れの少ないウェハを効率良く切断できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内周刃ブレードの目立て方法を示す斜視図ある。
【図2】本発明と従来技術の内周刃ブレードの目立て方法による切断抵抗の変化を示すグラフである。
【図3】番手の異なるドレス材によるドレッシングテストの方法を示す斜視図である。
【図4】番手の異なるドレス材によるドレッシングテストにおける切断抵抗の変化を示すグラフである。
【図5】通常切断におけるテーブルドレッシングによる切断抵抗の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 粗ドレス材
2 仕上げドレス材
3 内周刃ブレード
31 刃先
4 シリコンインゴット
5 保持材
1a #240ストーン
1b #320ストーン
1c #600ストーン
Claims (4)
- シリコンインゴットを切断する内周刃ブレードでドレス材を切断することにより目立てする内周刃ブレードの目立て方法において、粗ドレス材と仕上げドレス材の番手が異なる2種類以上の前記ドレス材を、番手の低い順に切断されるように配置したことを特徴とする内周刃ブレードの目立て方法。
- シリコンインゴットの側面に保持材を固着させて内周刃ブレードで切断する際に、前記保持材の側面にドレス材を設け、前記シリコンインゴットの切断と同時にドレス材を切断する内周刃ブレードの目立て方法において、粗ドレス材と仕上げドレス材の番手が異なる2種類以上の前記ドレス材を、番手の低い順に切断されるように配置したことを特徴とする内周刃ブレードの目立て方法。
- 粗ドレス材の番手が#200〜#300であり、仕上げドレス材の番手が#240〜#600であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内周刃ブレードの目立て方法。
- それぞれのドレス材の切断面積が5mm2〜40mm2であることを特徴とする請求項2記載の内周刃ブレードの目立て方法。
Priority Applications (1)
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JP34464695A JP3641045B2 (ja) | 1995-11-25 | 1995-11-25 | 内周刃ブレードの目立て方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34464695A JP3641045B2 (ja) | 1995-11-25 | 1995-11-25 | 内周刃ブレードの目立て方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09141647A JPH09141647A (ja) | 1997-06-03 |
JP3641045B2 true JP3641045B2 (ja) | 2005-04-20 |
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ID=18370881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34464695A Expired - Lifetime JP3641045B2 (ja) | 1995-11-25 | 1995-11-25 | 内周刃ブレードの目立て方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006312217A (ja) * | 2005-05-09 | 2006-11-16 | Tokyo Seimitsu Co Ltd | ブレードコンディショニング方法 |
-
1995
- 1995-11-25 JP JP34464695A patent/JP3641045B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09141647A (ja) | 1997-06-03 |
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