JP3640911B2 - 回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、接続信頼性に優れ、かつ、配線パターンの接着強度に優れた回路基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型・軽量化、高機能・高性能化に伴い、産業用にとどまらず、広く民生用機器の分野においても、LSI等の半導体チップを高密度に実装することのできる多層回路基板を安価に供給することが強く要望されている。
【0003】
このような市場の要望に対しては、従来のセラミック多層基板の代わりに、より安価に供給することが可能な樹脂多層回路基板を、高密度実装に好適な基板にする技術開発が行われている。
【0004】
このような回路基板としては、例えば、全層インナービアホール構造の回路基板が提案されている(特開平6−268345号公報)。この回路基板は、絶縁体層にアラミド不織布補強材とエポキシ樹脂との複合材料を用いた樹脂多層基板であるため、比較的安価に供給することが可能である。また、任意の配線層の任意の位置を導電ペーストによって接続することができるインナービア接続法、すなわち全層インナービアホール構造を採用しているため、高密度実装に好適なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような回路基板では、インナービアの接続信頼性の確保が重要であるが、インナービアの接続信頼性に関しては、以下のような課題があった。
【0006】
すなわち、インナービアは、絶縁体層とは構成材料が異なるために当然その物性値(熱膨張係数、湿度膨張係数など)が異なり、特に、比較的大きな熱膨張係数を有する絶縁体層の有機樹脂材料と比較的小さな熱膨張係数を有する金属を主構成材料とするインナービア材料とのミスマッチのために、「温度サイクルにより、インナービア材料の内部に厚み方向の引っ張り応力が発生し、過度のストレスが付加された場合には、インナービアの破壊を招き、接続信頼性が劣化してしまう」という課題があった。
【0007】
このような課題に対しては、絶縁体層とインナービアに使用する構成材料の物性値の差を小さくすることにより、インナービアの破壊を起こさせないようにすることが対策として考えられる。つまり、絶縁体層の樹脂にシリカなどの無機フィラーを充填し、絶縁体層の樹脂分を少なくして、熱膨張係数を小さくするというものである。
【0008】
しかし、絶縁体層の樹脂は、配線層と絶縁体層を強固に接着する役目を担っており、絶縁体層の表層部分の樹脂分が少なくなって接着力が小さくなれば、配線層が剥離したり、部品実装面で実装された部品がパッドもろとも剥離してしまうなどの弊害が生じてしまい、十分な解決策とはなり得ない。
【0009】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、配線層と絶縁体層が十分な接着強度を有し、かつ、優れたインナービア接続信頼性を実現することのできる回路基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の回路基板は、3層以上の絶縁体層を有する回路基板において、内層のうち少なくとも1層の絶縁体層において、
電気的に絶縁するための絶縁体層と、
前記絶縁体層の厚さ方向に形成され、かつ前記絶縁体層の上下面を電気的に接続するためのインナービア導電体と、
前記絶縁体層の上下面に配置され、かつ前記インナービア導体と電気的に接続しているランド部分と、を備え、
前記絶縁体層は、有機樹脂と、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料を含む複合材料であり、
前記有機樹脂の構成比が高い表面部分と、前記有機樹脂の構成比が低いコア部分とが、表面部分/コア部分/表面部分の順に形成されており、
前記コア部分は水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含むフッ素樹脂からなる多孔質体の合成樹脂フィルムからなり、
前記ランド部分は、前記有機樹脂の表面部分より突出しており、
前記絶縁体層の上下面に配置された前記ランド部分は、前記コア部分の上下面で前記コア部分と接するまで前記表面部分に埋設され、
前記インナービア導電体の厚みは、前記コア部分の厚みと略同一である
という構成からなる。
また、本発明の回路基板は3層以上の絶縁体層を有する回路基板において、内層のうち少なくとも1層の絶縁体層において、前記絶縁体層の上下面に配置された前記ランド部分が、前記コア部分の上下面で前記コア部分とほぼ接するまで前記表面部分に埋設されているという構成からなる。
【0011】
次に本発明の第1番目の回路基板の製造方法は、二層以上の配線層と、
前記配線層間を電気的に絶縁するための絶縁体層と、
前記絶縁体層の厚さ方向に形成され、かつ前記配線層同士を電気的に接続するためのインナービア導電体を備えた回路基板の製造方法であって、
前記絶縁体層は、有機樹脂と、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料を含む複合材料であり、前記有機樹脂の構成比が高い表面部分と、前記有機樹脂の構成比が低いコア部分とが、表面部分/コア部分/表面部分の順に形成されており、
前記コア部分は水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含むフッ素樹脂からなる多孔質体の合成樹脂フィルムからなり、
前記絶縁体層の厚さ方向にインナービアホールを開けて導電性ペーストを充填し、
前記絶縁体層の両側に金属箔を配置する際、前記導電性ペースト充填部に合致するように所定の部分に凸部を設けた金属箔を配置し、
前記金属箔の外側から熱プレスで加熱加圧し、前記金属箔の凸部を前記絶縁体層のコア部分と接するまで押し込み、前記インナービア導電体の厚みを、前記コア部分の厚みと略同一とし、
その後、前記金属箔をエッチングして前記凸部をランド部分として残す、
ことを特徴とする。
【0013】
前記において、インナービア導電体の厚みは、前記コア部分の厚みと略同一とは、インナービア導電体の厚みはコア部分の厚みと同一若しくは10%を越えて厚くはないこと、又は、コアの厚みより5μmを越えて厚くはないことを意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料が無機繊維の織布であるのが好ましい。この好ましい例によれば、十分な接着強度と優れたインナービア接続信頼性に加えて、回路基板全体の剛性を高め、機械的強度に優れた回路基板を実現することができる。また、この場合には、前記織布がガラス織布であるのが好ましい。
【0015】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料が無機繊維の不織布であるのが好ましい。この好ましい例によれば、十分な接着強度と優れたインナービア接続信頼性に加えて、機械的強度に優れた回路基板を安価に実現することができる。また、この場合には、前記不織布がガラス不織布であるのが好ましい。
【0016】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料が有機フィルムであるのが好ましい。この好ましい例によれば、十分な接着強度と優れたインナービア接続信頼性に加えて、容易に均一な厚みの絶縁体層を得ることができ、インピーダンスコントロールの容易な回路基板を実現することができる。また、この場合には、前記有機フィルムが、ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)及び全芳香族ポリエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機フィルムであるのが好ましい。
【0017】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料が無機フィラーであるのが好ましい。この好ましい例によれば、十分な接着強度と優れたインナービア接続信頼性に加えて、無機フィラーの種類と構成比を選ぶことによって熱伝導性などの性質を付与した回路基板を容易に実現することができる。また、この場合には、前記無機フィラーが、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)及び窒化珪素からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機フィラーであるのが好ましい。
【0018】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料が多孔質体であるのが好ましい。この好ましい例によれば、十分な接着強度と優れたインナービア接続信頼性に加えて、回路基板全体の剛性を高め、機械的強度に優れた回路基板を実現することができる。また、この場合には、有機樹脂からなる前記多孔質体に、無機フィラーと有機樹脂の組成物とを含浸して前記コア部分が構成されているのが好ましい。この場合にはさらに、前記有機樹脂からなる前記多孔質体が、フッ素樹脂からなる多孔質体であり、前記無機フィラーが、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)及び窒化珪素からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機フィラーであるのが好ましい。フッ素樹脂は、誘電率が低く高周波回路に好適である。
【0019】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記有機樹脂が、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂及びフッ素樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機樹脂であるのが好ましい。また、この場合には、前記有機樹脂に、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)及び窒化珪素からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機フィラーを含有させるのが好ましい。
【0020】
また、前記本発明の回路基板の構成においては、前記インナービアが、導電性フィラーと有機樹脂との複合材料からなるのが好ましい。また、この場合には、前記導電性フィラーが、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、鉛、錫、インジウム及びビスマスからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属、あるいはこれらの合金、又は混合物からなるフィラーであるのが好ましい。
【0021】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
【0022】
図1は本発明の回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図1に示すように、本発明の回路基板は、絶縁体層101と、絶縁体層101中に形成され、金属を主成分とするインナービア102と、絶縁体層101に埋設されたランド103とにより構成されている。ここで、絶縁体層101は、有機樹脂からなる表面部分105とコア部分106とからなり、ランド103のインナービア102に面した面104は、表面部分105とコア部分106の界面と略同一面にある。また、インナービア102の厚みは、コア部分106の厚みと略同一となっている。前記コア部分の厚みは5〜200μmの範囲が好ましい。また前記コア部分の樹脂含有率は0〜50重量%の範囲が好ましい。
【0023】
絶縁体層101の表面部分105は、有機樹脂層により構成され、ランド103を保持・接着する役目を担っている。この有機樹脂層の厚さは、2〜50μmの範囲が好ましい。尚、有機樹脂に例えば無機フィラーが分散したり、コア部分106の熱膨張係数の小さな材料が混入していても、十分な接着強度を発現することができれば、本発明の回路基板の表面部分とすることができる。
【0024】
図1において、インナービア102(導電体)が充填されている貫通孔は、断面から見て上側が広いテーパー状であり、広い方から導電体ペーストが充填されている。上側の広い開口部から導電体ペーストを充填すれば、充填しやすい。図1のような上側が広い開口部を形成するには、例えばコア部分106が樹脂含浸ガラスクロスである場合、波長9.4μmまたは10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いて、1から3ショット照射することにより形成できる。
【0025】
次に、本発明の回路基板で用いることができる有機樹脂、配線層とインナービアの構成材料について説明する。
(a)有機樹脂
本発明の有機樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性の有機樹脂を用いることができる。また、これらの有機樹脂に水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)、窒化珪素などの無機フィラーを含有させた組成物も用いることができる。無機フィラーを含有させた樹脂組成物を用いる場合、無機フィラーの量は70体積%以下とするのが望ましい。無機フィラーが70体積%よりも大きくなると、樹脂組成物中の有機樹脂の量が配線層を保持するには不十分となり、配線層と樹脂組成物との接着力が極端に小さくなるからである。
(b)インナービアの構成材料
本発明のインナービアは、導電性フィラーを含有する導電性樹脂組成物によって構成することができる。
【0026】
導電性フィラーとしては、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、鉛、錫、インジウム、ビスマスから選ばれる少なくとも1種の金属、あるいはこれらの合金、又は混合物からなるフィラーを用いることができる。また、前記した金属・合金あるいはアルミナ、シリカなどの酸化物、あるいは有機合成樹脂などからなるボールに前記した金属・合金をコートしたコートフィラーを用いることもできる。
【0027】
形状は特に限定されるものではなく、粉体、繊維状フィラー、粉体の造粒体、球状ボールあるいはこれらの混合物などを用いることができる。
【0028】
樹脂組成物のバインダーに用いる樹脂としては、液状のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂などを用いることができる。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等のエポキシ基を2つ以上含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
【0029】
必要に応じて、ブチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、α−ターピネオール等の溶剤や分散剤などの添加剤を含有させることもできる。
【0030】
インナービアの構成材料は、導電性組成物のみに限定されるものではない。例えば、めっき等の湿式プロセスや、スパッタ蒸着などの真空プロセスによって形成した金属ビアポストや、金属ボールを充填しても、本発明の回路基板のインナービアとすることができる。
(c)配線層
本発明の回路基板の配線層には、銅箔等の金属箔を用いることができる。絶縁体層101の表面部分105の厚みよりも少なくとも厚い銅箔を用いれば、厚みに制限はなく、通常の回路基板に用いられている3〜35μmのものを用いることができる。もちろんこれ以上厚い金属箔も使用できる。前記金属箔を電気的絶縁層の表層に埋め込む深さは、前記金属箔の厚さの5−50%程度が好ましい。
【0031】
金属箔には、支持基板(キャリア)に金属箔を形成した、いわゆるキャリア付き金属箔を用いることができる。キャリア付き金属箔の例としては、アルミキャリアに離型層を介して銅箔が積層されたものなどが市販されている。本発明の実施の形態に用いる場合には、銅箔を塩化鉄水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液などでエッチングにより予めパターニングして、配線パターンを絶縁体層101に埋設するように積層した後、アルミキャリアを塩酸などでエッチングして除去することができる。キャリア付き金属箔を用いると、金属箔の厚みを選ぶことによりランド103部分が絶縁体層101の表面から突出しない構造とすることもできる。すなわち、表層の樹脂層をぼぼ同一の厚みの金属箔を用いれば、絶縁体層表面からランドが突出しない構造にすることができ、表層の樹脂層よりも厚い金属箔を用いれば、ランドを突出させることができる。
【0032】
このように、支持基板に形成した配線パターンを絶縁基材に転写して回路基板を作成する方法を転写法と呼ぶ。また、キャリアに配線パターンを形成したものを転写形成材と呼ぶ。転写法に用いるキャリア付き金属箔は、前記したアルミキャリアと金属箔の組み合わせに限定されず、例えば、樹脂基板(キャリア)に金属箔を形成しても用いてもよい。キャリアはサンドブラストなどで除去できる。また、キャリアと配線パターン形成用金属箔を接着シートで仮接着してキャリア付き金属箔とすることもできる。例えば、接着シートとして熱により容易に接着力がなくなる”リバアルファ”(商品名:日東電工社製)を用いれば、配線基板形成後に150℃程度の加熱により、キャリアが容易に除去できる。
【0033】
また、配線層の別の形成方法としては、通常の金属箔をハーフエッチングして配線パターンを形成する方法(ハーフエッチング法)がある。以下に、金属箔として銅箔を用いた場合を例に挙げて具体的に説明する。
【0034】
まず、銅箔の一方の面から約半分の厚みまでを塩化鉄水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液などでエッチングして配線パターンを形成する。次いで、配線パターンを絶縁体層101に埋設するように積層した後、残りの銅箔を塩化鉄水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液などでエッチングによりパターン形成する。ハーフエッチング法を用いれば、ランド103部分が絶縁体層101の表面から突出した構造とすることができる。従って、ハーフエッチング法は、多層配線板を作製するのに好適である。
【0035】
また、本発明の配線層は、めっきなどの湿式プロセスやスパッタ蒸着などの真空プロセスによって形成してもよい。
【0036】
(第1の実施の形態)
図2は本発明の第1の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図2に示すように、本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と無機繊維の織布(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層201と、絶縁体層201中に形成されたインナービア202と、絶縁体層201に埋設されたランド203とにより構成されている。ここで、絶縁体層201は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分205と無機繊維の織布を主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分206とからなり、ランド203のインナービア202に面した面204は、表面部分205とコア部分206の界面と略同一面にある。また、インナービア202の厚みは、コア部分206の厚みと略同一となっている。
【0037】
次に、本実施の形態の回路基板を、絶縁体層201にガラスエポキシ基材、インナービア202の構成材料に銅とエポキシ樹脂の組成物、配線層に銅箔を用いる場合を例に挙げて、さらに具体的に説明する。
【0038】
まず、図3Aに示すように、プリプレグ状態(半硬化状態)のガラスエポキシ基材(以下『ガラスエポキシプリプレグ』という。コア層の厚み100μm、両表面の樹脂層の厚みはそれぞれ10μm)208の所望の位置に貫通孔を形成し、当該貫通孔に印刷法などによってペースト状の銅−エポキシ樹脂組成物209を充填する。
【0039】
貫通孔は、通常の回路基板の孔あけ法によって形成することができる。孔あけ法としては、例えば、ドリルやパンチャーなどを用いた機械孔加工法、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、YAGレーザーなどを用いたレーザー孔加工法等が挙げられる。この中でも、図3Aに示すようなテーパー状の孔をあけるには、上側から波長9.4μmまたは10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いて、1から3ショット照射する。
【0040】
次に、配線層を、上記したハーフエッチング法によって形成する。まず、銅箔210の一方の面から約半分の厚みまでを塩化鉄水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液などでエッチングして配線パターンを形成する(図3B)。
【0041】
次いで、図3Bに示すように、ペースト状の銅−エポキシ樹脂組成物209が充填されたガラスエポキシプリプレグ208の両側に、配線パターンの形成された部分がガラスエポキシプリプレグ208の側を向くようにして銅箔210を重ね、熱プレスによって加熱・加圧する。その条件は、例えば、加熱温度は180℃〜250℃、圧力は30〜200kgf/cm2、加熱時間は0.5〜2時間である。
【0042】
この工程において、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の硬化と、ガラスエポキシプリプレグ208と配線パターンとの接着が図れる。エポキシ樹脂が硬化した後のガラスエポキシプリプレグ208であるガラスエポキシ基材が絶縁体層である。また、この工程において、銅箔210が、配線パターンが形成された側の表面がエポキシ樹脂の構成比が高い絶縁体層の表面部分とガラス織布の構成比が高い(エポキシ樹脂の構成比が低い)絶縁体層のコア部分の界面と略同一になるように絶縁体層に埋め込まれ、インナービア209による配線層間の電気導通が図られる(図2)。
【0043】
次に、図3Cに示すように、銅箔210の外側表面部分に配線パターンを形成して、ランド211を構成する。以上により、両面回路基板212(図3D)が完成する。
【0044】
多層回路基板は、以下のようにして作製することができる。
【0045】
すなわち、図3D−図3Eに示すように、上記した両面回路基板212の両側に、ペースト状の銅−エポキシ樹脂組成物が充填されたガラスエポキシプリプレグ213を重ね、さらにその外側にハーフエッチングによって配線パターが形成された銅箔214を重ね、熱プレス等によって加熱・加圧した後、最表面の銅箔214をパターニングして作製する。
【0046】
尚、本実施の形態の絶縁体層は、ガラスエポキシ基材に限定されるものではなく、有機樹脂と無機繊維の織布とにより構成される複合材料であればよい。前記有機樹脂を主成分とする表面部分と前記織布を主成分とするコア部分は、表面部分/コア部分/表面部分の順に積層された構成となっている複合材料を用いることができる。
【0047】
織布としては、ガラス繊維等の無機繊維からなる織布を用いることができる。
【0048】
また、有機樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合には、熱プレス工程で熱可塑性樹脂の軟化を図り、所望の形状・状態にインナービア、絶縁体層、配線パターンを成形することにより、本実施の形態の回路基板が得られる。
【0049】
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図4に示すように、本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と無機繊維の不織布(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層301と、絶縁体層301中に形成されたインナービア302と、絶縁体層301に埋設されたランド303とにより構成されている。ここで、絶縁体層301は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分305と無機繊維の不織布を主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分306とからなり、ランド303のインナービア302に面した面304は、表面部分305とコア部分306の界面と略同一面にある。また、インナービア302の厚みは、コア部分306の厚みと略同一となっている。
【0050】
本実施の形態の回路基板は、絶縁体層が有機樹脂と無機繊維の不織布とにより構成される複合材料であって、前記有機樹脂を主成分とする表面部分と前記不織布を主成分とするコア部分が表面部分/コア部分/表面部分の順に積層された構成となっている複合材料を用いる以外は、上記第1の実施の形態と同様にして作製することができる。
【0051】
不織布としては、ガラス繊維等の無機繊維からなる不織布を用いることができる。
【0052】
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図5に示すように、本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と有機フィルム(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層401と、絶縁体層401中に形成されたインナービア402と、絶縁体層401に埋設されたランド403とにより構成されている。ここで、絶縁体層401は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分405と有機フィルムを主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分406とからなり、ランド403のインナービア402に面した面404は、表面部分405とコア部分406の界面と略同一面にある。また、インナービア402の厚みは、コア部分406の厚みと略同一となっている。
【0053】
本実施の形態の回路基板は、絶縁体層が有機樹脂と有機フィルムとにより構成される複合材料であって、前記有機樹脂を主成分とする表面部分と前記有機フィルムを主成分とするコア部分が表面部分/コア部分/表面部分の順に積層された構成となっている複合材料を用いる以外は、上記第1の実施の形態と同様にして作製することができる。
【0054】
コア層に用いる有機フィルムとしては、ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)又は全芳香族ポリエステルなどのような合成樹脂から作製された有機物シート又はフィルム、あるいは、セラミックなどの無機絶縁材料のフィルム又はシートなどを用いることができる。両層に形成する樹脂層はエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などを使用することができる。
【0055】
(第4の実施の形態)
図6は本発明の第4の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図6に示すように、本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と無機フィラー(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層501と、絶縁体層501中に形成されたインナービア502と、絶縁体層501に埋設されたランド503とにより構成されている。ここで、絶縁体層501は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分505と無機フィラーを主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分506とからなり、ランド503のインナービア502に面した面504は、表面部分505とコア部分506の界面と略同一面にある。また、インナービア502の厚みは、コア部分506の厚みと略同一となっている。
【0056】
本実施の形態の回路基板は、絶縁体層が有機樹脂と無機フィラーとにより構成される複合材料であって、前記有機樹脂を主成分とする表面部分と前記無機フィラーを主成分とするコア部分が表面部分/コア部分/表面部分の順に積層された構成となっている複合材料を用いる以外は、上記第1の実施の形態と同様にして作製することができる。
【0057】
無機フィラーとしては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)、窒化珪素などを用いることができる。
【0058】
(第5の実施の形態)
図7は本発明の第5の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。図7に示すように、本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と多孔質体(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層601と、絶縁体層601中に形成されたインナービア602と、絶縁体層601に埋設されたランド603とにより構成されている。ここで、絶縁体層601は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分605と多孔質体を主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分606とからなり、ランド603のインナービア602に面した面604は、表面部分605とコア部分606の界面と略同一面にある。また、インナービア602の厚みは、コア部分606の厚みと略同一となっている。
【0059】
本実施の形態の回路基板は、絶縁体層が有機樹脂と多孔質体とにより構成される複合材料であって、前記有機樹脂を主成分とする表面部分と前記多孔質体を主成分とするコア部分が表面部分/コア部分/表面部分の順に積層された構成となっている複合材料を用いる以外は、上記第1の実施の形態と同様にして作製することができる。
【0060】
多孔質体を主成分とするコア部分としては、フッ素樹脂などの多孔質体に前記した有機樹脂を含浸させ、場合によっては無機フィラーも加えたシートなどを用いることができる。
【0061】
(評価試験)
上記第1〜第5の実施の形態によって作製した回路基板の接続信頼性と配線パターンの接着強度の評価を行った。接続信頼性の評価は、121℃、0.2MPaの飽和水蒸気中にサンプルを放置する加速試験・プレッシャクッカー試験によって行った。接着強度の評価は、1cmの配線パターンの90度剥離試験によって行った。インナービアの構成材料としては、銅粉とエポキシ樹脂の組成物を用いた。銅粉は平均粒径5μmの球状銅粉(85質量%)、エポキシ樹脂組成物(15質量%)はダイマー酸ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物に硬化剤としてアミンアダクト型粉末硬化剤(味の素製アミキュアMY−24)を15部配合したものである。この組成物の熱膨張係数は20ppmである。
【0062】
第1の実施の形態では、絶縁体層201として、ガラス織布(厚み90μm、熱膨張係数:5ppm)にエポキシ樹脂(熱膨張係数:60ppm)を含浸し、表面部分205のエポキシ樹脂層を各々10μmとしたガラスエポキシ基材を用いた。また、配線層としては、厚み18μmの電解銅箔を用いた。インナービア202の上孔径は200μm、下孔径は180μmである(実施例1)。
【0063】
実施例2〜4では、ガラス織布の厚みをそれぞれ50μm(実施例2)、150μm(実施例3)、200μm(実施例4)とした以外は実施例1と同様である。
【0064】
第3の実施の形態では、絶縁体層401として、コア部分406にポリイミドフィルム(厚み12.5μm、熱膨張係数:80ppm)、表面部分405にポリイミド系接着剤(厚み5μm、熱膨張係数:190ppm)を用いた。また、配線層としては、厚み9μmの電解銅箔を用いた。インナービア402の上孔径は50μm、下孔径は45μmである(実施例5)。
【0065】
実施例6〜8では、ポリイミドフィルムの厚みをそれぞれ3μm(実施例6)、9μm(実施例7)、25μm(実施例8)とした以外は実施例5と同様である。
【0066】
第4の実施の形態では、絶縁体層501として、コア部分506に粒径10μmのアルミナフィラー(70体積%)をエポキシ樹脂に分散したアルミナエポキシコンポジット材(厚み50μm、熱膨張係数:18ppm)を、表面部分505にエポキシ樹脂(厚み5μm、熱膨張係数:60ppm)を用いた。また、配線層としては、厚み9μmの電解銅箔を用いた。インナービア502の上孔径は150μm、下孔径は140μmである(実施例9)。
【0067】
実施例10〜12では、アルミナエポキシコンポジット材の厚みを20μm(実施例10)、70μm(実施例11)、100μm(実施例12)とした以外は実施例9と同様である。
【0068】
第5の実施の形態では、絶縁体層601として、コア部分606に、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)の多孔質シートにエポキシ樹脂にシリカを分散した組成物を含浸した複合材料(厚み35μm、熱膨張係数:26ppm)を、表面部分605に、エポキシ樹脂(厚み5μm、熱膨張係数:60ppm)を用いた。また、配線層としては、厚み9μmの電解銅箔を用いた。インナービア602の上孔径は50μm、下孔径は45μmである(実施例13)。
【0069】
実施例14〜16では、多孔質シートにエポキシ樹脂にシリカを分散した組成物を含浸した複合材料の厚みを10μm(実施例14)、20μm(実施例15)、50μm(実施例16)とした以外は実施例13と同様である。
【0070】
また、第1の実施の形態では、絶縁体層201として、ガラス織布(厚み90μm、熱膨張係数:5ppm)に、エポキシ樹脂にシリカフィラー(粒径3μm)を分散させた樹脂組成物を含浸し、表面部分205のエポキシ樹脂層を各々5μmとしたフィラー入りガラスエポキシ基板を用いた。表面部分205のシリカフィラーの含有率は5体積%(実施例17)、20体積%(実施例18)、50体積%(実施例19)、70体積%(実施例20)とした。
【0071】
また、実施例1〜20に対する比較として、各実施の形態の回路基板と同じ材料を用いて、図8に示すような構造の回路基板を作製し、試験に供した。(比較例1〜20)
図8に示す回路基板においては、絶縁体層701に埋設されたランド703のインナービア702に面した面704が表面層705の内部にあり、インナービア702の厚みは、コア部分706の厚みよりも大きくなっている。
【0072】
さらに、実施例17〜20に対する比較例として、実施例17〜20と同じ構成でシリカフィラーの含有率たけが85体積%と異なる回路基板を作製した(比較例21)。
【0073】
下記表1に、評価結果を示す。
【0074】
【表1】
Figure 0003640911
【0075】
評価基準は、プレッシャクッカー試験では、168時間後にインナービアを含む配線回路が断線した場合を×、抵抗値変化が10%以内の場合を○とした。剥離強度は、15N以上の場合を○、15N未満の場合を×とした。
【0076】
上記(表1)から分かるように、本発明の第1〜第5の実施の形態によれば、接続信頼性に優れ、かつ、配線パターンの接着強度に優れた回路基板を実現することができる。
【0077】
尚、本実施の形態で説明した他の絶縁体層材料を用いた場合においても、実施例1〜20の場合と同様に、接続信頼性に優れ、かつ、配線パターンの接着強度に優れた回路基板を実現することができる。
【0078】
(第6の実施の形態)
図9A−Eは、本実施の形態における回路基板の製造方法を工程順に示した断面図である。
【0079】
まず、図9Aに示すように、厚手銅箔13(35μm)上に金属膜16(Ni)をメッキ法や蒸着法、スパッター法などで形成し、その上にレジスト14を形成した。次に、前記金属箔と厚手銅箔を所定の厚みまでエッチングを行った後、レジスト14を除去し、図9Bに示す金属膜付き厚手銅箔17を得た。前記金属膜として、Au、Ag、Cr、Pb、Zn、Ni、Snの少なくとも一つからなる材料を用いても良い。
【0080】
次に、図9Cに示すように、充填済みプリプレグ基材10の両面に金属膜付き厚手銅箔17を配置した。その後、図9Dに示すように、プレス機でプリプレグ基材の所定の硬化温度で所定の圧力を加え完全に接着し、銅箔をパターン形成して図9Eに示す両面基板18を得た。
【0081】
この後、実施形態3と同様に順次多層化が可能であるが省略する。
【0082】
また、図9Bの作成時にエッチングで除去した部分に、黒化処理やクロメ−ト処理または、粗化処理などを行った厚手銅箔を用いることも有効である。
【0083】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、層間の電気接続を導電性ペーストで行う回路基板において、プリプレグ基材に貫通穴を開け導電性ペ−ストを充填した後、両側に銅箔を配置して熱プレスにより、前記導電性ペ−ストによりプリプレグ基材両側配置した銅箔間を電気的に接続する回路基板において、ガラスエポキシ基材などでは、被圧縮性が少なく安定した層間接続を確保することができない課題があったが、厚手銅箔にハ−フエッチングを行い凸部を設け、前記突起部で導電性ペ−スト部を圧縮することにより安定した層間接続を行うことができる。
【0084】
内層コアから順次多層化する逐次方式では、前記内層コアの両面に凸部を設ける事により、次の層では前記凸部で導電性ペ−ストを圧縮する事が可能となり、以降は、通常の電解銅箔(例えば古河サ−キットホイ−ル製のGT−GLD18μm)を用いる事ができる。
【0085】
従って、全層被圧縮性の低い、例えばガラスエポキシ基材FR−4(日立化成社製)基材でも構成する事ができる。すなわち、高帯域性や高信頼性など各性能に合わせた基材構成が可能になる。
【0086】
また、ハ−フエッチングする際、凸部以外の部分に黒化処理、クロメ−ト処理などを行う事によって、導電性ペ−スト部の含まれる金属フィラと銅箔を凝着しやすくし、前記処理を行った部分では、銅箔の接着力を強固にする事ができる。
【0087】
さらに、ハ−フエッチングする際、突起部以外の銅箔部の表面粗さを大きくする事により前記と同様に接着力を強固にする事ができ、逆に小さくするとパタ−ン形成におけるファイン化に有利になり任意に顧客の要望に合わせた製品化が可能となる。
【0088】
本実施の形態においては、金属箔としてハーフエッチングによる凸部がランドとなる配線基板の例を示した。しかしながら、犠牲基板の上で完全エッチングしてランドとなるパターン配線を形成しておき、これを用いても同様に本発明の回路基板を製造できる。
【0089】
(第7の実施の形態)
図10A−Eは本発明の第7の実施の形態における回路基板(両面回路基板)を示す断面模式図である。本実施の形態の回路基板は、有機樹脂と無機繊維の織布(有機樹脂よりも熱膨張係数が小さい材料)とからなる絶縁体層201と、絶縁体層201中に形成されたインナービア202と、絶縁体層201に埋設されたランド203とにより構成されている。ここで、絶縁体層201は、有機樹脂を主成分とする(有機樹脂の構成比が高い)表面部分205と無機繊維の織布を主成分とする(有機樹脂の構成比が低い)コア部分206とからなり、ランド203のインナービア202に面した面204は、表面部分205とコア部分206の界面と略同一面にある。また、インナービア202の厚みは、コア部分206の厚みと略同一となっている。
【0090】
次に、本実施の形態の回路基板を、絶縁体層201にガラスエポキシ基材、インナービア202の構成材料に銅とエポキシ樹脂の組成物、配線層に銅箔を用いる場合を例に挙げて、さらに具体的に説明する。
【0091】
まず、図10Aに示すように、プリプレグ状態(半硬化状態)のガラスエポキシプリプレグ(コア層の厚み100μm、両表面の樹脂層の厚みはそれぞれ10μm)208の所望の位置に、上側から波長9.4μmまたは10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いて、1から3ショット照射して貫通孔を形成し、当該貫通孔の広い開口部側から印刷法などによってペースト状の銅−エポキシ樹脂組成物209を充填する。
【0092】
次に、転写形成材803として、キャリア801として厚み50μmのアルミニウム板の表面に厚み18μmの銅箔802が付着されているものを用いた。このようにすると、ランドがガラスエポキシプリプレグ基材208から突出し、次に積層する絶縁体層に突出部分を埋設することができる。この転写形成材803を図10Bに示すようにガラスエポキシプリプレグ基材208の両側に配置する。
【0093】
次に、熱プレスによって加熱・加圧する。その条件は、例えば、加熱温度は180℃〜250℃、圧力は30〜200kgf/cm2、加熱時間は0.5〜2時間である。
【0094】
この工程において、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の硬化と、ガラスエポキシプリプレグ208と配線パターン802との接着が図れる。エポキシ樹脂が硬化した後のガラスエポキシプリプレグ208であるガラスエポキシ基材が絶縁体層である。また、この工程において、銅箔802が、配線パターンが形成された側の表面がエポキシ樹脂の構成比が高い絶縁体層の表面部分とガラス織布の構成比が高い(エポキシ樹脂の構成比が低い)絶縁体層のコア部分の界面と略同一になるように絶縁体層に埋め込まれ、インナービア209による配線層間の電気導通が図れる(図10C)。次いで、塩酸でアルミニウム製キャリア801全部をエッチングして除去する。以上により、両面回路基板212(図10D)が完成する。
【0095】
多層回路基板は、以下のようにして作製することができる。
【0096】
すなわち、図10D−図10Eに示すように、上記した両面回路基板212の両側に、ペースト状の銅−エポキシ樹脂組成物が充填されたガラスエポキシプリプレグ213を重ね、さらにその外側に前記と同様に転写材803を重ね、熱プレス等によって加熱・加圧した後、アルミニウム製キャリア801を除去する。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、接着性に優れた有機樹脂によって配線層を保持しながら、しかも、熱膨張係数のミスマッチが生じにくいために、配線層と絶縁体層が十分な接着強度を有し、かつ、優れたインナービア接続信頼性を実現することのできる回路基板およびその製造方法を提供することができる。また、金属箔の一部が前記絶縁層のコア層に接するまで埋め込まれているので、導電性ペ−ストの部分を選択的に圧縮でき、安定した層間接続を可能とする回路基板とその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路基板を示す断面模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における回路基板を示す断面模式図である。
【図3】A−Eは本発明の第1の実施の形態における回路基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における回路基板を示す断面模式図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における回路基板を示す断面模式図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態における回路基板を示す断面模式図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態における回路基板を示す断面模式図である。
【図8】比較例の回路基板を示す断面模式図である。
【図9】A−Eは本発明の第6の実施の形態における回路基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図10】A−Eは本発明の第7の実施の形態における両面回路基板の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
101,201,301,401,501,601,701 絶縁体層
102,202,302,402,502,602,702 インナービア
103,203,303,403,503,603,703 ランド
104,204,304,404,504,604,704 ランドのインナービアに接する面
105,205,305,405,505,605,705 表面部分
106,206,306,406,506,606,706 コア部分
208,213 ガラスエポキシプリプレグ
209 インナービア
210,214 銅箔
211 ランド
212 両面回路基板

Claims (22)

  1. 3層以上の絶縁体層を有する回路基板において、内層のうち少なくとも1層の絶縁体層において、
    電気的に絶縁するための絶縁体層と、
    前記絶縁体層の厚さ方向に形成され、かつ前記絶縁体層の上下面を電気的に接続するためのインナービア導電体と、
    前記絶縁体層の上下面に配置され、かつ前記インナービア導体と電気的に接続しているランド部分と、を備え、
    前記絶縁体層は、有機樹脂と、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料を含む複合材料であり、
    前記有機樹脂の構成比が高い表面部分と、前記有機樹脂の構成比が低いコア部分とが、表面部分/コア部分/表面部分の順に形成されており、
    前記コア部分は水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含むフッ素樹脂からなる多孔質体の合成樹脂フィルムからなり、
    前記絶縁体層の上下面に配置された前記ランド部分は、前記コア部分の上下面で前記コア部分と接するまで前記表面部分に埋設され、
    前記ランド部分は、前記有機樹脂の表面部分より突出しており、
    前記インナービア導電体の厚みは、前記コア部分の厚みと略同一である回路基板。
  2. 前記ランド部分の埋設深さは、2〜50μmの範囲である請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記ランド部分の突出長さが2〜50μmの範囲である請求項1に記載の回路基板。
  4. 前記コア部分が、無機繊維の織布、無機繊維の不織布および合成樹脂フィルムから選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の回路基板。
  5. 前記無機繊維がガラスである請求項4に記載の回路基板。
  6. 前記合成樹脂フィルムが、ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)および全芳香族ポリエステルから選ばれる少なくとも1種のフィルムである請求項4に記載の回路基板。
  7. 前記コア部分に、さらに無機フィラーを含む請求項4に記載の回路基板。
  8. 前記無機フィラーが、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーである請求項7に記載の回路基板。
  9. 前記合成樹脂フィルムが多孔質体である請求項4に記載の回路基板。
  10. 前記多孔質体に、無機フィラーと有機樹脂の組成物が含浸されている請求項9に記載の回路基板。
  11. 前記有機樹脂が、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂及びフッ素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1に記載に回路基板。
  12. 前記有機樹脂に、さらに水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含有させた請求項11に記載の回路基板。
  13. 前記インナービア導電体が、導電性フィラーと有機樹脂との組成物からなる請求項1に記載の回路基板。
  14. 前記導電性フィラーが、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、鉛、錫、インジウムおよびビスマスから選ばれる少なくとも1種の金属、あるいはこれらの合金、又は混合物からなるフィラーである請求項13に記載の回路基板。
  15. 前記インナービア導電体が充填されている貫通孔が、断面から見てテーパー状であり、広い方から導電体が充填されている請求項13に記載の回路基板。
  16. 3層以上の絶縁体層を有する回路基板において、内層のうち少なくとも1層の絶縁体層を構成する、
    電気的に絶縁するための絶縁体層と、
    前記絶縁体層の厚さ方向に形成され、かつ前記絶縁体層の上下面を電気的に接続するためのインナービア導電体と、
    前記絶縁体層の上下面に配置され、かつ前記インナービア導体と電気的に接続しているランド部分と、を備えた回路基板の製造方法であって、
    前記絶縁体層は、有機樹脂と、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料を含む複合材料であり、前記有機樹脂の構成比が高い表面部分と、前記有機樹脂の構成比が低いコア部分とが、表面部分/コア部分/表面部分の順に形成されており、
    前記コア部分は水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含むフッ素樹脂からなる多孔質体の合成樹脂フィルムからなり、
    前記絶縁体層の厚さ方向にインナービアホールを開けて導電性物質を充填し、
    前記絶縁体層の両側に金属箔を配置する際、前記インナービアホールの導電性物質充填部に合致するように所定の部分に凸部を設けた金属箔を配置し、
    前記金属箔の外側から熱プレスで加熱加圧し、前記金属箔の凸部を前記絶縁体層のコア部分と接するまで押し込み、前記インナービア導電体の厚みを、前記コア部分の厚みと略同一とし、
    その後、前記金属箔をエッチングして前記凸部をランド部分として残す、
    回路基板の製造方法。
  17. 前記金属箔の凸部を、エッチングでパターン形成して作成する請求項16に記載の回路基板の製造方法。
  18. 前記金属箔が銅箔であり、所定の厚みまでエッチングでパターン形成を行った厚手金属箔のエッチングで除去した凹部に、黒化処理及びクロメート処理から選ばれる防錆処理を行う請求項16に記載の回路基板の製造方法。
  19. 所定の厚みまでエッチングでパターン形成を行った厚手金属箔のエッチングで除去した凹部に、粗化処理を行う請求項16に記載の回路基板の製造方法。
  20. 前記インナービアホールが、断面から見てテーパー状であり、広い方から導電性ペーストが充填されている請求項16に記載の回路基板の製造方法。
  21. 前記導電性物質が導電体ペーストである請求項16に記載の回路基板の製造方法。
  22. 電気的に絶縁するための絶縁体層と、
    前記絶縁体層の厚さ方向に形成され、かつ前記絶縁体層の上下面を電気的に接続するためのインナービア導電体と、
    前記絶縁体層の上下面に配置され、かつ前記インナービア導体と電気的に接続しているランド部分と、を備え、
    前記絶縁体層は、有機樹脂と、前記有機樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料を含む複合材料であり、
    前記有機樹脂の構成比が高い表面部分と、前記有機樹脂の構成比が低いコア部分とが、表面部分/コア部分/表面部分の順に形成されており、
    前記コア部分は水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化珪素(シリカ)および窒化珪素から選ばれる少なくとも1種のフィラーを含むフッ素樹脂からなる多孔質体の合成樹脂フィルムからなり
    前記絶縁体層の上下面に配置された前記ランド部分は、前記コア部分の上下面で前記コア部分と接するまで前記表面部分に埋設され、
    前記インナービア導電体の厚みは、前記コア部分の厚みと略同一である回路基板。
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