JP2001127389A - 回路基板用絶縁材と回路基板および回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板用絶縁材と回路基板および回路基板の製造方法

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JP2001127389A
JP2001127389A JP31071299A JP31071299A JP2001127389A JP 2001127389 A JP2001127389 A JP 2001127389A JP 31071299 A JP31071299 A JP 31071299A JP 31071299 A JP31071299 A JP 31071299A JP 2001127389 A JP2001127389 A JP 2001127389A
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porosity
laminate
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Yoshihiro Kawakita
嘉洋 川北
Yasuhiro Nakaya
安広 仲谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インタースティシャルビアアホール構造かつ剛
性のある回路基板とその製造方法及び回路基板を提供
し、その回路基板に使用するための材料である回路基板
用絶縁材を提供する。 【解決手段】熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にし
た絶縁材402の両表面に補強材401,402を積層した3層以
上の多孔質基材からなり、かつそれらの多孔質基材の空
孔率を最外層401,403と内層402とで異ならせる。最外層
401,403の多孔質基材の空孔率は、内層402の空孔率より
小さいことが好ましい。絶縁層の両面に配線層404を形
成し、配線層404の間は導電性ペースト405が充填されて
導通されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板に用いる
絶縁材と、電子機器に用いる回路基板およびその製造方
法に関するものであり、特にインタースティシャルビア
構造を有する回路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型軽量化および高機
能化に伴い、半導体パッケージの小型化が要求されてい
る。この要求に伴い、その半導体パッケージのキャリア
である回路基板に実装される半導体素子の実装方法も従
来のワイヤボンディング法から、フリップチップ法に替
わってきている。このフリップチップ法は、半導体素子
のバンプ電極と回路基板の電極とを1対1で接続するた
め、半導体素子のバンプ電極の形成密度にあわせてその
回路基板上の配線を高密度にする必要がある。したがっ
て、回路基板上にファインパターンを形成すると共に、
さらなる半導体パッケージの小型化を図るために多層化
された配線をインタースティシャルビアで接続した多層
回路基板が使用される。
【0003】この多層回路基板は、図1のような多層回
路基板である。これは、従来のガラスエポキシ回路基板
1をコア回路基板として、その表層にファインパターン
を形成した絶縁層2,3を積み上げ、さらにその層間の
電気的接続をめっきビア4で確保するビルドアップ方式
ガラスエポキシ回路基板10である。5はスルーホール
である。
【0004】別構造の多層回路基板として、図2のよう
な全層インタースティシャルビア構造を有する多層回路
基板20を本出願人はすでに提案している(特許第26
01128号公報)。この多層回路基板20の特徴は、
スルーホールを有していないため、配線収容性に特に優
れ、電子機器の小型化は勿論、半導体パッケージの小型
化にも適している。ここで、インタースティシャルビア
構造とは、多層プリント配線板の接続を必要とする2
つ、またはそれ以上の複数の導体層の層間を接続するた
め、多層プリント配線板全体を貫通していない穴に導電
性物質が存在する構造をいう。例えば図2に示すよう
に、回路基板11の厚さ方向に穴が開けられ、その中に
導電性ペースト12が充填され、回路基板の厚さ方向に
通電する回路を有する構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ビルドアップ方式ガラ
スエポキシ回路基板10は、コア回路基板であるガラス
エポキシ回路基板1がスルーホール5を有しており、配
線の引き回しの際、このスルーホールが邪魔となるた
め、小型化には一定の限界がある。一方、全層インター
スティシャルビア構造を有する多層回路基板20は、絶
縁材としてアラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸した有
機複合材が用いられている。このため、ガラスエポキシ
基板と比較してその剛性が小さく、回路基板上に半導体
素子を実装する際、回路基板の平坦性の維持等が困難で
ある。このため、その剛性を大きくする手段として、絶
縁層の複合材の厚みを大きくすることが考えられるが、
その材料構成と製造プロセスの関係からある程度厚みが
大きい方に限界がある。以上より、電子機器および半導
体パッケージの小型化の観点から、インタースティシャ
ルビア構造であり、かつ剛性のある回路基板が強く要望
されている。
【0006】本発明は、前記従来例の問題を解決するた
め、インタースティシャルビア構造でかつ剛性のある回
路基板とその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の回路基板用絶縁材は、補強材に熱硬化性樹
脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁材であって、その
補強材が3層以上の多孔質基材からなり、かつそれらの
多孔質基材の空孔率が最外層と内層とで異なることを特
徴とする。この構成の回路基板用絶縁材において、最外
層の多孔質基材の空孔率が内層より小さいことが好まし
い。
【0008】次に本発明の両面回路基板は、絶縁層の両
面に配線層を具備し、かつインタースティシャルビアに
より前記配線層間を電気的に接続した両面回路基板であ
って、前記絶縁層が3層以上の多孔質基材からなり、か
つ前記多孔質基材の空孔率が最外層と内層とで異なるこ
とを特徴とする。
【0009】また本発明は、絶縁層の両面に配線層を具
備し、かつインタースティシャルビアによりそれら配線
層間を電気的に接続した構成の両面回路基板と、この両
面回路基板をコア回路基板として、その両面または片面
にインタースティシャルビアによりコア回路基板の配線
層と電気的に接続した配線層を具備した絶縁層を1以上
積層した多層回路基板とにおいて、両面またはコア回路
基板の絶縁層が3層以上の多孔質基材に熱硬化性樹脂を
含浸硬化した複合材からなり、かつそれら多孔質基材の
空孔率が最外層と内層とで異なることを特徴とする。
【0010】また本発明は、上記した両面回路基板を製
造方法により提供するために、多孔質基材に熱硬化性樹
脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁材の1枚以上から
なるコア絶縁材の両面に、そのコア絶縁材の多孔質基材
と空孔率の異なる多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させ
て半硬化状態にした絶縁材を積層圧着して積層体を形成
する工程、またはコア絶縁材の両面に、そのコア絶縁材
の多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基材に熱硬化性樹
脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁材を積層のみする
工程のいずれかの工程と、その両外側に離型性フィルム
を積層し圧着して積層体を形成する工程と、その積層体
に貫通孔を形成する工程と、その貫通孔に導電性ペース
トを充填する工程と、その貫通孔に導電性ペーストを充
填した積層体から離型性フィルムを剥離する工程と、そ
の離型性フィルムを剥離した積層体の両面に金属箔を重
ねる工程と、その金属箔を重ねた積層体を加熱加圧して
圧着する工程と、その金属箔に所望の回路パターンを形
成する工程とを有することを特徴とする両面回路基板の
製造方法である。また、多孔質基材に熱硬化性樹脂を含
浸させて半硬化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコ
ア絶縁材の両面に、その多孔質基材と空孔率の異なる多
孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にし、
かつその片面に離型性フィルムを具備した絶縁材をその
離型性フィルムが外側に位置するよう積層圧着して積層
体を形成する工程と、その積層体に貫通孔を形成する工
程と、その貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、
その貫通孔に導電性ペーストを充填した積層体から離型
性フィルムを剥離する工程と、その離型性フィルムを剥
離した積層体の両面に金属箔を重ねる工程と、その金属
箔を重ねた積層体を加熱加圧して圧着する工程と、その
金属箔に所望の回路パターンを形成する工程とを有する
両面回路基板の製造方法である。
【0011】また本発明は、上記した多層回路基板を製
造方法により提供するために、上記の両面回路基板の両
面または片面に、あらかじめ導電性ペーストを充填した
貫通孔を具備する絶縁材を積層し、さらにその絶縁材の
外側に金属箔を重ねる工程と、その金属箔を重ねた前記
積層体を加熱加圧して圧着する工程と、その金属箔に所
望の回路パターンを形成する工程とを有する多層回路基
板を製造方法である。また、あらかじめ導電性ペースト
を充填した貫通孔を具備する本発明の回路基板用絶縁材
の両面または片面に2層以上からなる回路基板を積層す
る工程と、その積層体を加熱加圧して圧着する工程とを
有することを特徴とする多層回路基板を製造方法であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の回路基板用絶縁材は、補
強材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁
材であって、その補強材が3層以上の多孔質基材からな
り、かつその多孔質基材の空孔率が最外層と内層とで異
なることを特徴とする。また、最外層の多孔質基材の空
孔率が内層の多孔質基材より小さいことが好ましく、さ
らに最外層の多孔質基材の空孔率が10〜60vol.%で
あることが好ましい。本発明の回路基板用絶縁材に用い
る材料は、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、
ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種以上から
なることが好ましい。一方、補強材である多孔質基材は
有機材料を主成分であることが好ましく、さらにその有
機材料が全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、
ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラ
フェニレンベンゾビスチアゾールから選ばれる少なくと
も1種以上からなることが好ましい。以下に本発明の回
路基板用絶縁材におけるその実施の形態について図を用
いて説明する。
【0013】(実施の形態1)図3は実施の形態1にお
ける回路基板用絶縁材の構成を模式化して示す断面図で
ある。この回路基板用絶縁材は、空孔率のそれぞれ異な
る多孔質基材の空孔に熱硬化性樹脂が含浸された30
1、302および303からなる3層構造となってい
る。そして、この3層構造の絶縁材において、外層30
1および303の多孔質基材の空孔率が内層302の多
孔質基材より小さく、かつ302の厚みが301および
303より大きくなっている。
【0014】実施の形態1の構成において、301、3
02および303からなる3層構造を有しているが、い
ずれの層も多孔質基材を補強材としているため、プレス
成形する際、この絶縁材は圧縮する。さらにそれぞれの
多孔質基材の空孔率が異なるため、それぞれの層の圧縮
性も異なる。
【0015】多孔質基材の空孔率と圧縮性との関係は、
空孔率が大きい場合により圧縮しやすく、小さい場合圧
縮しにくいことである。圧縮性の大きい基材は、導電性
ペーストからなるインタースティシャルビアで層間電気
接続を確保する図2のような回路基板に極めて有効であ
る。すなわち、プレス成形時にインタースティシャルビ
アの導電性ペーストが十分に圧縮されると導電物質が密
に充填されるため、結果的に安定なビアの電気接続を確
保できる。一方、圧縮性の小さい基材は、多孔質基材に
樹脂を含浸するとその表面に樹脂のみの層を容易に形成
することができる。この圧縮性の小さな絶縁材を回路基
板に用いた場合、その表面の樹脂層により配線の十分な
接着強度を確保できる。また、この絶縁材を回路基板の
多層化に用いた場合、例えば、両面回路基板を圧縮性の
小さい基材で挟持して圧着する多層化の場合、その表面
の樹脂層が被着される回路基板の配線の凹凸を埋め込む
ことができ、多層回路基板の平滑化や白化防止に有効で
ある。しかし、これらの特性は、空孔率の大小で相反す
るものであり、例えば、空孔率の大きな基材はビアの電
気接続には有効であるが、配線の接着強度や埋め込み等
には不利であり、一方、空孔率の小さな基材は配線の接
着強度や埋め込み等には優れているが、ビアの電気接続
には不利となる。すなわち、両方の特性のバランスを考
慮すると、導電性ペーストからなるインタースティシャ
ルビアで層間電気接続を確保する回路基板に用いること
ができる絶縁材は、その空孔率および厚み等がある範囲
に限定される。
【0016】したがって、本発明の回路基板用絶縁材
は、多孔質基材の空孔率の大小のそれぞれの利点を持ち
合わせることができる。実施の形態1は、301、30
2および303からなるような3層構造である絶縁材で
あり、302に空孔率の大きな多孔質基材と、301お
よび303に空孔率の小さな多孔質基材とを用いること
で、それぞれの利点を持ち合わせたものとなる。すなわ
ち、実施の形態1は、内層302の絶縁材で絶縁材全体
としての圧縮性を十分に確保することができるため、絶
縁材の厚みを大きい方に限定されない。すなわち、絶縁
材の厚みを容易に大きくすることができるため、回路基
板の十分な剛性を確保できる。さらに最外層301およ
び303の絶縁材では、その表層に容易に樹脂層を形成
することができる。したがって、実施の形態1は、圧縮
性、基板剛性、配線の接着強度および埋め込み性等に優
れる回路基板用絶縁材である。なお、本発明の回路基板
用絶縁材は、実施の形態1の構成および組み合わせに限
定されるものではなく、他の構成についても同様の効果
が得られる。また、本発明の回路基板用絶縁材は、30
2の位置に相当する内層の絶縁材に厚みの大きな多孔質
基材を使用できるが、その層数を2層以上にしてももよ
く、内層絶縁材の厚みを層数によって変更することがで
きる。さらに内層のそれらの層が同一の空孔率を有する
必要はなく、所望の空孔率のものを用いることができ
る。ただし、最外層の絶縁層より、それら内層の絶縁層
の空孔率が大きいことが好ましい。また、本発明の回路
基板用絶縁材は、その最外層301および302の多孔
質基材の空孔率が互いに同一であってもよい。
【0017】次に本発明の両面回路基板について説明す
る。本発明の両面回路基板は、絶縁層の両面に配線層を
具備し、かつインタースティシャルビアによりそれら配
線層間を電気的に接続した構成の両面回路基板であっ
て、その絶縁層が3層以上の多孔質基材に熱硬化性樹脂
を含浸した複合材からなり、かつそれら多孔質基材の空
孔率が最外層と内層とで異なることを特徴とする。この
両面回路基板において、そのインタースティシャルビア
が導電物質と熱硬化性樹脂の複合材からなることが好ま
しく、さらにその導電物質が、金、銀、銀パラジウム、
銅およびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種以上
からなることが好ましい。さらに本発明の両面回路基板
に用いる材料であるが、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも
1種以上からなることが好ましい。一方、補強材である
多孔質基材は有機材料を主成分であることが好ましく、
さらにその有機材料が全芳香族ポリアミド、全芳香族ポ
リエステル、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾー
ル、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールから選ば
れる少なくとも1種以上からなることが好ましい。ま
た、本発明の両面回路基板は、その絶縁層に上記した本
発明の回路基板用絶縁材を用いることで容易に製造する
ことができるが、本発明の回路基板用絶縁材を必ずしも
用いる必要はなく、本発明の両面回路基板の構成を達成
することができる絶縁材、または製造方法を用いてもよ
い。以下に本発明の両面回路基板におけるその実施の形
態について図を用いて説明する。
【0018】(実施の形態2)図4は実施の形態2にお
ける両面回路基板の構成を模式化して示す断面図であ
る。この両面回路基板の絶縁層は、それぞれ空孔率の異
なる多孔質基材に熱硬化性樹脂が含浸され、かつ硬化さ
れた401、402および403からなる3層構造とな
っている。そして、この3層構造の絶縁層において、外
層401および403の多孔質基材の空孔率が内層40
2より小さくなっており、かつ402の厚みが401お
よび403より大きくなっている。また、実施の形態2
は3層構造の絶縁材の両面に配線層404を具備し、か
つこの配線層間を導電性ペースト405で電気的に接続
した構成になっている。
【0019】実施の形態2の構成において、絶縁層の内
層402に空孔率の大きな多孔質基材を用いているた
め、実施の形態1で説明したようにその圧縮性が十分に
大きく、導電性ペースト405による層間の電気的接続
が十分安定した両面回路基板を得ることができる。その
ため、厚みが従来と比較して大きな絶縁材を内層402
に使用することができるため、実施の形態2の剛性を十
分に得ることができる。したがって、部品実装の際に回
路基板の平坦性を容易に維持でき、かつインタースティ
シャルビア構造を有するため、高密度実装に極めて優れ
た両面回路基板を提供することができる。さらに最外層
401および403の多孔質基材は、空孔率の小さなも
のを用いているため、絶縁層の表層に樹脂層を設けるこ
とができる。そのため、実施の形態2における配線層と
絶縁層との間の接着強度を向上させることができる。な
お、本発明の両面回路基板は、実施の形態2の構成およ
び組み合わせに限定されるものではなく、他の構成につ
いても同様の効果が得られる。また、本発明の両面回路
基板は、402の位置に相当する内層の絶縁材に厚みの
大きな多孔質基材を使用できるが、その層数を2層以上
にしてももよく、内層絶縁材の厚みを層数によって変更
することができる。さらに内層のそれらの層が同一の空
孔率を有する必要はなく、所望の空孔率のものを用いる
ことができる。ただし、最外層の絶縁層より、それら内
層の絶縁層の空孔率が小さいことが好ましい。また、本
発明の回路基板用絶縁材は、その最外層401および4
02の多孔質基材の空孔率が互いに同一であってもよ
い。
【0020】次に本発明の多層回路基板について説明す
る。本発明の両面回路基板をコア回路基板として用い、
その両面または片面に、インタースティシャルビアによ
りコア回路基板の配線層と電気的に接続した配線層を具
備した絶縁層を1層以上積層することを特徴とする。こ
の多層回路基板において、そのインタースティシャルビ
アが導電物質と熱硬化性樹脂の複合材からなることが好
ましく、さらにその導電物質が、金、銀、銀パラジウ
ム、銅およびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種
以上からなることが好ましい。以下に本発明の多層回路
基板におけるその実施の形態について図を用いて説明す
る。
【0021】(実施の形態3)図5は実施の形態3にお
ける多層回路基板の構成を模式化して示す断面図であ
る。この多層回路基板は、図4の両面回路基板501の
両面に絶縁材503を積層し、さらにその最外層にイン
タースティシャルビア505で両面回路基板501の配
線層502と電気的に接続した配線層504を具備す
る。
【0022】実施の形態3の構成において、コア回路基
板に実施の形態2の両面回路基板501を用いているた
め、多層回路基板の剛性を十分に得ることができる。し
たがって、部品実装の際に回路基板の平坦性を容易に維
持できる多層回路基板を提供することができる。さら
に、コア回路基板501がインタースティシャルビア構
造であるため、それに積層する絶縁層503におけるイ
ンタースティシャルビア505を自由に配置することが
できる。すなわち、高密度実装に極めて優れた多層回路
基板を提供できる。なお、本発明の多層回路基板は、実
施の形態3の構成および組み合わせに限定されるもので
はなく、他の構成についても同様の効果が得られる。例
えば、絶縁材503が絶縁性フィルムであってもよい
し、樹脂層だけでもよい。さらにインタースティシャル
ビア505が導電物質と熱硬化性樹脂の複合材からなる
ことが好ましく、さらにその導電物質が、金、銀、銀パ
ラジウム、銅およびこれらの合金から選ばれる少なくと
も1種以上からなることが好ましいが、金属のみから構
成してもよい。
【0023】次に本発明の両面回路基板の製造方法につ
いて説明する。本発明の両面回路基板を製造方法により
提供する。多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬
化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコア絶縁材の両
面に、そのコア絶縁材の多孔質基材と空孔率の異なる多
孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした
絶縁材を積層圧着して積層体を形成する工程、またはコ
ア絶縁材の両面に、そのコア絶縁材の多孔質基材と空孔
率の異なる多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬
化状態にした絶縁材を積層のみする工程と、その両外側
に離型性フィルムを積層し圧着して積層体を形成する工
程と、その積層体に貫通孔を形成する工程と、その貫通
孔に導電性ペーストを充填する工程と、その貫通孔に導
電性ペーストを充填した積層体から離型性フィルムを剥
離する工程と、その離型性フィルムを剥離した積層体の
両面に金属箔を重ねる工程と、その金属箔を重ねた積層
体を加熱加圧して圧着する工程と、その金属箔に所望の
回路パターンを形成する工程とを有することを特徴とす
る。また、多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬
化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコア絶縁材の両
面に、その多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基材に熱
硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にし、かつその片面
に離型性フィルムを具備した絶縁材をその離型性フィル
ムが外側に位置するよう積層圧着して積層体を形成する
工程と、それらの積層体に貫通孔を形成する工程と、そ
の貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、その貫通
孔に導電性ペーストを充填した積層体から離型性フィル
ムを剥離する工程と、その離型性フィルムを剥離した積
層体の両面に金属箔を重ねる工程と、その金属箔を重ね
た積層体を加熱加圧して圧着する工程と、その金属箔に
所望の回路パターンを形成する工程とを有することを特
徴とする。これらの製造方法において、コア絶縁材の両
面に積層する絶縁材の多孔質基材の空孔率が、そのコア
絶縁材の多孔質基材の空孔率より小さいことが好まし
く、さらに10〜60%であることが好ましい。それぞ
れの材料であるが、導電性ペーストは導電物質と熱硬化
性樹脂の複合材からなることが好ましく、その導電物質
が、銀、金、銀パラジウム、銅およびこれらの合金の内
の1種以上からなることが好ましい。多孔質基材は有機
材料を主成分とし、その有機材料が全芳香族ポリアミ
ド、全芳香族ポリエステル、ポリパラフェニレンベンゾ
ビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスチア
ゾールから少なくとも1種以上選ばれることが好まし
い。熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリエ
ステル樹脂から少なくとも1種以上選ばれることが好ま
しい。以下に本発明の多層回路基板におけるその各実施
の形態についてそれぞれ図を用いて説明する。
【0024】(実施の形態4)図6(A)〜(H)は実
施の形態4における両面回路基板の製造方法を模式化し
て示す断面図である。多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸
させて半硬化状態にしたコア絶縁材602の両面に、そ
のコア絶縁材602の多孔質基材と空孔率の異なる多孔
質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした絶
縁材601および603を積層し(図6(A))、圧着
して積層体604を形成し、積層体604の両面に離型
性フィルム605を積層し圧着して積層体606を形成
し(図6(B〜C))、積層体606に貫通孔607を
形成し(図6(D))、貫通孔607に導電性ペースト
を充填して積層体608を形成し(図6(E))、積層
体608から離型性フィルム605を剥離して積層体6
09を形成し、積層体609の両面に金属箔610を重
ね(図6(F))、加熱加圧して圧着して積層体611
を形成し(図6(G))、その金属箔610に所望の回
路パターンを形成して両面回路基板612を製造する
(図6(H))。
【0025】(実施の形態5)図7(A)〜(G)は実
施の形態5における両面回路基板の製造方法を模式化し
て示す断面図である。多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸
させて半硬化状態にしたコア絶縁材702の両面に、そ
のコア絶縁材702の多孔質基材と空孔率の異なる多孔
質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした絶
縁材701および703を積層し、さらに離型性フィル
ム704を積層し(図7(A))、圧着して積層体70
5を形成し(図7(B))、積層体705に貫通孔70
6を形成し(図7(C))、貫通孔706に導電性ペー
ストを充填して積層体707を形成し(図7(D))、
積層体707から離型性フィルム704を剥離して積層
体708を形成し、積層体708の両面に金属箔709
を重ね(図7(E))、加熱加圧して圧着して積層体7
10を形成し(図7(F))、その金属箔709に所望
の回路パターンを形成して両面回路基板711を製造す
る(図7(G))。
【0026】(実施の形態6)図8(A)〜(G)は実
施の形態6における両面回路基板の製造方法を模式化し
て示す断面図である。多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸
させて半硬化状態にしたコア絶縁材802の両面に、そ
の多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基材に熱硬化性樹
脂を含浸させて半硬化状態にし、かつその片面に離型性
フィルム804を具備した絶縁材801および803を
その離型性フィルムが外側に位置するよう積層し(図8
(A))、圧着して積層体805を形成し(図8
(B))、積層体805に貫通孔806を形成し(図8
(C))、導電性ペーストを充填して積層体807を形
成し(図8(D))、積層体807から離型性フィルム
804を剥離して積層体808を形成し、積層体808
の両面に金属箔809を重ね(図8(E))、加熱加圧
して圧着して積層体810を形成し(図8(F))、そ
の金属箔809に所望の回路パターンを形成して両面回
路基板811を製造する(図8(G))。
【0027】実施の形態4〜6の製造方法において、必
ずしも実施の形態1の回路基板用絶縁材を用いなくとも
実施の形態2の構成の両面回路基板を得ることができ
る。したがって、これらの製造方法で得られる両面回路
基板は、実施の形態2で説明したものとまったく同様で
ある。したがって、実施の形態4〜6の製造方法は、部
品実装の際に回路基板の平坦性を容易に維持でき、かつ
インタースティシャルビア構造を有する高密度実装に極
めて優れ、かつ配線層と絶縁層との間の接着強度を向上
させた両面回路基板を提供するができる。なお、本発明
の両面回路基板の製造方法は、実施の形態4〜6の製造
方法の構成に限定されるものではなく、他の構成につい
ても同様の効果が得られる。また、本発明の両面回路基
板の製造方法は、602、702および802の絶縁材
に厚みの大きなものを使用できるが、その枚数を2枚以
上にしてももよく、両面回路基板の内層絶縁材の厚みを
その枚数によって変更することができる。さらにそれら
の絶縁材が同一の空孔率を有する必要はなく、所望の空
孔率のものを用いることができる。ただし、最外層の絶
縁材601および603、701および703、801
および803より、それら内層の絶縁材の空孔率が小さ
いことが好ましい。また、本発明の両面回路基板の製造
方法は、その最外層の絶縁材601および603、70
1および703、801および803の多孔質基材の空
孔率が互いに同一であってもよい。
【0028】次に本発明の多層回路基板の製造方法につ
いて説明する。本発明の多層回路基板を製造方法により
提供する。本発明の多層回路基板の製造方法は、本発明
の両面回路基板、多層回路基板または両面回路基板の製
造方法によって得られた両面回路基板の両面または片面
に、あらかじめ導電性ペーストを充填した貫通孔を具備
する絶縁材を積層し、さらにその絶縁材の外側に金属箔
を重ねる工程と、その金属箔を重ねた積層体を加熱加圧
して圧着する工程と、その金属箔に所望の回路パターン
を形成する工程とを有することを特徴とする。さらにこ
れらの工程を繰り返すことにより回路基板のさらなる多
層化ができる。また、本発明の多層回路基板の製造方法
は、あらかじめ導電性ペーストを充填した貫通孔を具備
する本発明の回路基板用絶縁材の両面または片面に、2
層以上からなる回路基板を積層して加熱加圧して圧着す
る工程とを有することを特徴とする。以下に本発明の多
層回路基板におけるその各実施の形態についてそれぞれ
図を用いて説明する。
【0029】(実施の形態7)図9(A)〜(C)は実
施の形態7における多層回路基板の製造方法を模式化し
て示す断面図である。実施の形態2の両面回路基板90
1の両面に、あらかじめ導電性ペーストを充填した貫通
孔904を具備する絶縁材902を積層し、さらにその
外側に金属箔903を重ね(図9(A))、加熱加圧し
て圧着して積層体905を形成し(図9(B))、その
金属箔903に所望の回路パターンを形成して多層回路
基板906を製造する(図9(C))。
【0030】(実施の形態8)図10(A)〜(B)は
実施の形態8における多層回路基板の製造方法を模式化
して示す断面図である。あらかじめ導電性ペーストを充
填した貫通孔を具備する本発明の回路基板用絶縁材10
01の両面に両面回路基板1002を積層し(図10
(A))、加熱加圧して圧着して多層回路基板1003
を製造する(図10(B))。
【0031】実施の形態7および8において、実施の形
態3と同様の構成の多層回路基板を得ることができる。
したがって、部品実装の際に回路基板の平坦性を容易に
維持できる多層回路基板を提供することができる。さら
に、コア回路基板901および1001がインターステ
ィシャルビア構造であるため、それに積層する絶縁層9
02および1002におけるインタースティシャルビア
を自由に配置することができる。したがって、高密度実
装に極めて優れた多層回路基板を提供できる。特に実施
の形態8の製造方法によれば、積層する回路基板100
2の種類、厚み、層数等の限定はなく、あらゆる回路基
板を使用することができる。例えば、ファインラインが
形成された配線層を具備するような薄手の回路基板を積
層することができ、この場合極めて高密度実装に優れた
多層回路基板を提供できる。なお、本発明の多層回路基
板の製造方法は、実施の形態7および8の製造方法の構
成に限定されるものではなく、他の構成についても同様
の効果が得られる。特に実施の形態8の製造方法の場
合、1002の絶縁材に厚みの大きなものを使用できる
が、その枚数を2枚以上にしてももよく、コア回路基板
の厚みをその枚数によって変更することができる。
【0032】
【実施例】以下に本発明の回路基板用絶縁材、回路基板
およびその製造方法のそれぞれの具体的な実施例につい
て説明する。
【0033】まず、本発明の回路基板用絶縁材の実施例
について説明する。
【0034】(実施例1)デュポン社製のケブラー繊維
(繊維径1.5デニール、繊維長3mm)を用いて湿式
法によって抄造した後、温度300℃でカレンダ処理を
行い、厚み200μm、空孔率70%のアラミド不織布
1枚と厚み100μm、空孔率50%のアラミド不織布
2枚とを作製した。次に作製した不織布それぞれにFR
5相当のエポキシ樹脂を含浸し、130℃で3分乾燥す
ることにより半硬化状態のプリプレグ(絶縁材)を作製
した。そして、厚み220μmになったプリプレグを厚
み120μmになったプリプレグ2枚で挟持し、120
℃、圧力3kg/cm2 で圧着して回路基板用絶縁材を
作製した。なお、FR5(National Electric Manufactu
rers Associationにおける"ANSI"規格のことで、室温で
曲げ強度、衝撃強度、層間接着強度の機械的強度が優
れ、常態および高湿度条件のもとでの誘電正接、耐電圧
がG-7(ガラスシリコンレジン)より良好、150℃1時間後
の曲げ強度が室温の50%(150℃測定))相当のエポキ
シ樹脂の組成は以下の通りであり、空孔率70%のプリ
プレグで樹脂量65%、空孔率50%のプリプレグで樹
脂量45%である。 (1)臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂:35重
量部(臭素量23wt%)、エポキシ当量270) (2)3官能エポキシ樹脂:35重量部(臭素量23wt
%、エポキシ当量270) (3)フェノールノボラック型硬化剤:30重量部(O
H当量120) (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール:0.2重
量部 (実施例2)厚み200μmで空孔率80%のアラミド
不織布1枚と厚み100μmで空孔率30%のアラミド
不織布2枚を作製した以外は、実施例1と同様に回路基
板用絶縁材を作製した。なお、FR5相当の含浸量は、
空孔率80%のプリプレグで樹脂量75%、空孔率30
%のプリプレグで樹脂量20%である。
【0035】(実施例3)実施例1記載の不織布の製造
方法で厚み100μm、空孔率70%のアラミド不織布
2枚と厚み100μm、空孔率50%のアラミド不織布
2枚とを作製した。次に実施例1と同様にそれぞれのプ
リプレグを作製した。そして、不織布の空孔率が70%
である厚み120μmになったプリプレグ2枚を張り合
わせ、それを空孔率が50%である厚み120μmにな
ったプリプレグ2枚で挟持し、実施例1記載の条件で圧
着して回路基板用絶縁材を作製した。なお、FR5相当
の含浸量は、空孔率70%のプリプレグで65%、空孔
率50%のプリプレグで45%である。
【0036】(比較例1)実施例1記載の不織布の製造
方法で厚み400μm、空孔率70%のアラミド不織布
を作製した。次に実施例1と同様にそれぞれのプリプレ
グを作製して回路基板用絶縁材を得た。なお、FR5相
当の樹脂量65%である。
【0037】(比較例2)実施例1記載の不織布の製造
方法で厚み400μm、空孔率50%のアラミド不織布
を作製した。次に実施例1と同様にそれぞれのプリプレ
グを作製して回路基板用絶縁材を得た。なお、FR5相
当の樹脂量45%である。
【0038】上記の実施例1〜3および比較例1〜2の
それぞれを18μmの銅箔で挟持して、真空熱プレスに
より圧力50kg/cm2 、温度200℃で加熱加圧し
て銅張積層板を作製した。次にこれらの銅張積層板の銅
箔を第二塩化鉄30%水溶液で全面エッチオフした。そ
して、これらのエッチオフされた絶縁材の厚みとプレス
前の回路基板用絶縁材の厚みとからその変化率を求め、
これを圧縮率という指標にして、実施例1〜3および比
較例1〜2における絶縁材の圧縮性を比較した。なお、
この圧縮率は、値が大きいほど成形時における圧縮量が
大きく圧縮性に優れることを示す。一方、それぞれの銅
張積層板を1cm幅で切り出し、それのピール強度を測
定した。ピール強度の測定法は、短冊状のサンプルを金
属の支持体に両面テープで接着し、被着面と反対側の銅
箔を支持体に対して90°の角度で引張り、その時の引
張り強度をピール強度とした。各実施例の回路基板用絶
縁材の圧縮率および銅張積層版のピール強度を表1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示したように補強材の空孔率が大き
な回路基板用絶縁材を用いた比較例1は、圧縮率は十分
であるが、ピール強度が小さい。一方、補強材の空孔率
が小さな回路基板用絶縁材を用いた比較例2は、ピール
強度は十分であるが、圧縮率が小さい。先に説明したよ
うに圧縮率と接着強度とは相反する関係にあることがわ
かる。実施例1〜3について、圧縮率およびピール強度
ともに十分であることは明らかである。すなわち、本発
明の回路基板用絶縁材は、十分な圧縮性を有し、かつ接
着強度も確保できる絶縁層を形成できる。実施例1およ
び3において、その相違点は内層に位置する絶縁材が1
枚または2枚ということである。表1より、内層の層数
が異なっていても同様の効果が得られることは明らかで
ある。なお、本発明は、実施例で示した構成のみに限定
されるものではなく、補強材に熱硬化性樹脂を含浸させ
て半硬化状態にした絶縁材であって、その補強材が3層
以上の多孔質基材からなり、かつそれらの多孔質基材の
空孔率が最外層と内層とで異なる構成の回路基板用絶縁
材であれば、どのような構成であってもよいことは勿論
である。
【0041】次に本発明の両面回路基板およびその製造
方法の実施例について説明する。
【0042】(実施例4)デュポン社製のケブラー繊維
(繊維径1.5デニール、繊維長3mm)を用いて湿式
法によって抄造した厚み200μm、空孔率70%のア
ラミド不織布1枚と、厚み100μm、空孔率50%の
アラミド不織布2枚のそれぞれににFR5相当のエポキ
シ樹脂を含浸し半硬化状態にしたプリプレグを準備し
た。なお、FR5相当のエポキシ樹脂は、空孔率70%
のプリプレグで樹脂量65%、空孔率50%のプリプレ
グで樹脂量45%である。そして、不織布の空孔率が7
0%であるプリプレグを不織布の空孔率が50%である
プリプレグ2枚で挟持し、120℃、圧力3kg/cm
2 で圧着した。次にこの積層体の両面にポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムを130℃、圧力2k
g/cm2 で圧着し、続いて所望の位置に炭酸ガスレー
ザーで直径200μmの貫通孔を形成した。次に銅粉
(平均粒径5μm)が87.5重量部と、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂が3.0重量部と、ダイマー酸をグ
リシジルエステル化したエポキシ樹脂が7.0重量部
と、アミンアダクト型硬化剤が2.5重量部の組成から
なる導電性ペーストを、印刷法でその貫通孔に充填した
後、両面のPETフィルムを60℃の温度で剥離した。
そして、これを18μmの銅箔で挟持した後、真空熱プ
レスにより圧力50kg/cm2 、温度200℃で加熱
加圧して銅張積層板を作製した。この銅張積層板をエッ
チング法にて所望の配線パターンを形成して、両面回路
基板を作製した。
【0043】(実施例5)厚み200μmで空孔率80
%のアラミド不織布1枚と厚み100μmで空孔率30
%のアラミド不織布2枚を補強材としたプリプレグをそ
れぞれ用いた以外は、実施例4と同様に両面回路基板を
作製した。なお、FR5相当の含浸量は、空孔率80%
のプリプレグで樹脂量75%、空孔率30%のプリプレ
グで樹脂量20%である。
【0044】(実施例6)厚み100μm、空孔率70
%のアラミド不織布2枚と厚み100μm、空孔率50
%のアラミド不織布2枚とを補強材としたプリプレグを
それぞれ準備した。不織布の空孔率が70%であるプリ
プレグ2枚を張り合わせ、さらにそれを不織布の空孔率
が50%であるプリプレグ2枚で挟持して120℃、圧
力3kg/cm2 で圧着した以外は、実施例4と同様に
両面回路基板を作製した。なお、FR5相当の含浸量
は、空孔率70%のプリプレグで65%、空孔率50%
のプリプレグで45%である。 (実施例7)デュポン社製のケブラー繊維(繊維径1.
5デニール、繊維長3mm)を用いて湿式法によって抄
造した厚み200μm、空孔率70%のアラミド不織布
1枚と、厚み100μm、空孔率50%のアラミド不織
布2枚のそれぞれににFR5相当のエポキシ樹脂を含浸
し半硬化状態にしたプリプレグを準備した。なお、FR
5相当のエポキシ樹脂は、空孔率70%のプリプレグで
樹脂量65%、空孔率50%のプリプレグで樹脂量45
%である。そして、不織布の空孔率が70%であるプリ
プレグを不織布の空孔率が50%であるプリプレグ2枚
で挟持し、さらにその両面にPETフィルムを積層し、
これを130℃、圧力2kg/cm2 で圧着した。続い
て所望の位置に炭酸ガスレーザーで直径200μmの貫
通孔を形成した。次に実施例4の組成からなる導電性ペ
ーストを印刷法でその貫通孔に充填した後、両面のPE
Tフィルムを60℃の温度で剥離した。そして、これを
18μmの銅箔で挟持した後、真空熱プレスにより圧力
50kg/cm2 、温度200℃で加熱加圧して銅張積
層版板を作製した。この銅張積層板をエッチング法にて
所望の配線パターンを形成して、両面回路基板を作製し
た。
【0045】(実施例8)厚み200μmで空孔率80
%のアラミド不織布1枚と厚み100μmで空孔率30
%のアラミド不織布2枚を補強材としたプリプレグをそ
れぞれ用いた以外は、実施例7と同様に両面回路基板を
作製した。なお、FR5相当の含浸量は、空孔率80%
のプリプレグで樹脂量75%、空孔率30%のプリプレ
グで樹脂量20%である。
【0046】(実施例9)厚み100μm、空孔率70
%のアラミド不織布2枚と厚み100μm、空孔率50
%のアラミド不織布2枚とを補強材としたプリプレグを
それぞれ準備した。不織布の空孔率が70%であるプリ
プレグ2枚を張り合わせ、さらにそれを不織布の空孔率
が50%であるプリプレグ2枚で挟持した以外は、実施
例7と同様に両面回路基板を作製した。なお、FR5相
当の含浸量は、空孔率70%のプリプレグで65%、空
孔率50%のプリプレグで45%である。
【0047】(実施例10)デュポン社製のケブラー繊
維(繊維径1.5デニール、繊維長3mm)を用いて湿
式法によって抄造した厚み200μm、空孔率70%の
アラミド不織布1枚と、厚み100μm、空孔率50%
のアラミド不織布2枚のそれぞれににFR5相当のエポ
キシ樹脂を含浸し半硬化状態にしたプリプレグを準備し
た。なお、FR5相当のエポキシ樹脂は、空孔率70%
のプリプレグで樹脂量65%、空孔率50%のプリプレ
グで樹脂量45%である。さらに不織布の空孔率が50
%であるプリプレグの片面にPETフィルムを130
℃、圧力2kg/cm2 のプレスにて圧着した。そし
て、不織布の空孔率が70%であるプリプレグの両面に
PETフィルムを片面に具備した不織布の空孔率が50
%であるプリプレグ2枚でPET面を外側にして挟持
し、これを130℃、圧力2kg/cm2 で圧着した。
続いて所望の位置に炭酸ガスレーザーで直径200μm
の貫通孔を形成し、実施例4の組成からなる導電性ペー
ストを印刷法でその貫通孔に充填した後、両面のPET
フィルムを60℃の温度で剥離した。そして、これを1
8μmの銅箔で挟持した後、真空熱プレスにより圧力5
0kg/cm2 、温度200℃で加熱加圧して銅張積層
板を作製した。この銅張積層板をエッチング法にて所望
の配線パターンを形成して、両面回路基板を作製した。
【0048】(実施例11)厚み200μmで空孔率8
0%のアラミド不織布1枚と厚み100μmで空孔率3
0%のアラミド不織布2枚を補強材としたプリプレグを
それぞれ用いた以外は、実施例10と同様に両面回路基
板を作製した。なお、FR5相当の含浸量は、空孔率8
0%のプリプレグで樹脂量75%、空孔率30%のプリ
プレグで樹脂量20%である。
【0049】(実施例12)厚み100μm、空孔率7
0%のアラミド不織布2枚と厚み100μm、空孔率5
0%のアラミド不織布2枚とを補強材としたプリプレグ
をそれぞれ準備した。次に不織布の空孔率50%である
プリプレグの片面にPETフィルムを130℃、圧力2
kg/cm2 のプレスにて圧着し、不織布の空孔率が8
0%であるプリプレグを張り合わせた積層体の両面に片
面にPETフィルムを具備したプリプレグ2枚でPET
面を外側にして挟持した以外は、実施例10と同様に両
面回路基板を作製した。なお、FR5相当の含浸量は、
空孔率70%のプリプレグで65%、空孔率50%のプ
リプレグで45%である。
【0050】(比較例3)デュポン社製のケブラー繊維
(繊維径1.5デニール、繊維長3mm)を用いて湿式
法によって抄造した厚み400μm、空孔率70%のア
ラミド不織布にFR5相当のエポキシ樹脂を含浸し半硬
化状態にしたプリプレグを準備した。なお、FR5相当
のエポキシ樹脂は樹脂量65%である。そして、このプ
リプレグの両面にPETフィルムを130℃、圧力2k
g/cm2 で圧着し、続いて所望の位置に炭酸ガスレー
ザーで直径200μmの貫通孔を形成した。次に実施例
4の組成からなる導電性ペーストを印刷法でその貫通孔
に充填した後、両面のPETフィルムを60℃の温度で
剥離した。そして、これを18μmの銅箔で挟持した
後、真空熱プレスにより圧力50kg/cm2 、温度2
00℃で加熱加圧して銅張積層版を作製した。この銅張
積層版をエッチング法にて所望の配線パターンを形成し
て、両面回路基板を作製した。
【0051】(比較例4)デュポン社製のケブラー繊維
(繊維径1.5デニール、繊維長3mm)を用いて湿式
法によって抄造した厚み400μm、空孔率50%のア
ラミド不織布を補強材としたプリプレグを用いた以外
は、比較例3と同様に両面回路基板を作製した。
【0052】実施例4〜12および比較例3〜4の両面
回路基板について、それぞれのビアホールの初期抵抗値
と液槽熱衝撃試験後における初期からの抵抗変化率の評
価結果を表2にまとめた。なお、各実施例および各比較
例の両面回路基板は、500穴のビアホールを有してお
り、それらは配線層を介して直列になっている。また、
熱衝撃試験は、−55℃〜150℃を1サイクルとし
て、それを1000サイクル繰り返した。
【0053】
【表2】 表2より、比較例4のみ初期抵抗が10mΩを越えてい
る。これは絶縁材の圧縮率が不十分であり、その結果導
電性ペースト中の銅粉の充填度合いが小さくなるためで
ある。その他の両面回路基板については、それらの初期
抵抗値は十分小さく、絶縁材の圧縮率が十分大きいため
導電性ペースト中の銅粉の充填がよくなっていると思わ
れる。
【0054】次に各両面回路基板の信頼性であるが、表
2の熱衝撃試験後の抵抗値変化率をみると比較例3およ
び4のみ50%を越えている。比較例4の場合は、上記
したように導電性ペースト中の銅粉の充填度合いが小さ
いため、ペースト中において銅粉周囲の樹脂層が熱衝撃
によるストレスで劣化するためと考えられる。一方、比
較例3の場合は、表2における各実施例の両面回路基板
と異なり、配線層と絶縁層との間に樹脂層が薄いため、
その接着強度が小さくなる。したがって、熱衝撃による
ストレスでビアホール周辺の配線層と絶縁層との間にク
ラック等が発生することが考えられる。これら比較例に
対して、実施例4〜12の両面回路基板は、そのビアホ
ールの初期抵抗値が十分に小さく、かつ熱衝撃試験の評
価結果からビアホールの電気接続が安定であることは明
らかである。以上より、本発明の両面回路基板は、厚み
に限定がないため、その厚みを大きくすることにより基
板の剛直性を確保することができ、かつ信頼性の優れた
インタースティシャルビアを有する両面回路基板を提供
することができる。なお、本発明は、実施例で示した構
成のみに限定されるものではなく、絶縁層の両面に配線
層を具備し、かつインタースティシャルビアによりそれ
ら配線層間を電気的に接続した構成で、その絶縁層が3
層以上の多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸硬化した複合
材からなる両面回路基板であればよい。また、両面回路
基板の製造方法においても実施例で示した材料に限定さ
れるものではない。
【0055】次に本発明の多層回路基板およびその製造
方法の実施例について説明する。
【0056】(実施例13)あらかじめ実施例4の導電
性ペーストが直径50μmの貫通孔に充填された両面接
着剤付きポリイミドフィルム2枚で実施例4の両面回路
基板を挟持し、さらにその外側を18μmの銅箔で挟持
した後、真空熱プレスにより圧力50kg/cm2 、温
度200℃で加熱加圧して銅張積層版を作製した。この
銅張積層版をエッチング法にて所望の配線パターンを形
成して、多層回路基板を作製した。
【0057】(実施例14)実施例5の両面回路基板を
用いた以外は、実施例13と同様に多層回路基板を作製
した。
【0058】(実施例15)実施例6の両面回路基板を
用いた以外は、実施例13と同様に多層回路基板を作製
した。
【0059】(実施例16)実施例7の両面回路基板を
用いた以外は、実施例13と同様に多層回路基板を作製
した。
【0060】(実施例17)実施例10の両面回路基板
を用いた以外は、実施例13と同様に多層回路基板を作
製した。
【0061】(実施例18)実施例4の両面回路基板の
両面にエポキシ樹脂を50μm塗布して乾燥硬化したの
ち、所望の位置に炭酸ガスレーザーでビアホールを形成
した。次にめっき法でビアおよび配線層を形成して多層
回路基板を作製した。
【0062】(実施例19)まず、フィルム絶縁層の両
面に配線層を具備し、かつその層間の電気的接続をめっ
きビアによって確保された両面回路基板を2枚準備し
た。そして、実施例1の回路基板用絶縁材の両面をその
フィルム両面回路基板で挟持し、真空熱プレスにより圧
力50kg/cm2 、温度200℃で加熱加圧して多層
回路基板を作製した。
【0063】実施例13〜19の多層回路基板につい
て、その部品実装性についてそれぞれ20個づつ確認
し、ダミーチップのバンプ電極と多層回路基板とを導電
性接着剤で実装する際の歩留まりを評価した。その結
果、各実施例の多層回路基板は、実装時にそり、ねじれ
等は起こらず、極めて良好に実装ができた。歩留まりと
してはほぼ100%に近いものであった。そして、実装
部位および多層回路基板中のビアホールの電気的接続を
確認したところ、断線、異常抵抗等の不良はまったく見
られなかった。以上より、本発明の多層回路基板は、剛
直かつインタースティシャルビアを有する回路基板をコ
アとしているため、実装性に極めて優れた多層回路基板
を提供することができる。また、コア回路基板がインタ
ースティシャルビア構造であるため、その実装密度も極
めて高い。なお、本発明は、実施例で示した構成のみに
限定されるものではなく、絶縁層の両面に配線層を具備
し、かつインタースティシャルビアによりそれら配線層
間を電気的に接続した構成をコア回路基板として、その
両面または片面にインタースティシャルビアによりコア
回路基板の配線層と電気的に接続した配線層を具備した
絶縁層を1以上積層した構成で、そのコア回路基板の絶
縁層が3層以上の多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸硬化
した複合材からなればよい。また、両面回路基板の製造
方法においても実施例で示した材料に限定されるもので
はない。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明の回路基板用
絶縁材は、回路基板作製時のプレス成形時にこの絶縁材
を十分に圧縮することができ、かつ絶縁材の厚みが大き
い方に限定されない。特に導電性ペーストによる層間電
気接続を確保しているインタースティシャルビア構造の
回路基板において、プレス成形時にその絶縁材が圧縮さ
れるのと同時にインタースティシャルビアの導電性ペー
ストも十分に圧縮され、導電物質の充填性が向上するた
め、ビアホールの抵抗値を低くでき、かつ安定化でき
る。さらに絶縁材の最表層に樹脂層を容易に形成するこ
とができるため、配線層と絶縁層との接着強度を向上さ
せることができ、かつこの回路基板用絶縁材を回路基板
の多層化に用いた場合、その樹脂層が配線層の凹凸を埋
め込むことができる。その結果、回路基板の平滑性を確
保できる。したがって、本発明の回路基板用絶縁材を用
いれば、基板剛性が大きく、かつ十分な配線接着強度で
あり、かつ安定した電気接続であるインタースティシャ
ルビア構造の回路基板を提供でき、さらにインターステ
ィシャルビア構造の回路基板の多層化も容易である。
【0065】また、本発明の両面回路基板は、絶縁層の
両面に配線層を具備し、かつインタースティシャルビア
によりそれら配線層間を電気的に接続した構成の両面回
路基板であって、その絶縁層が3層以上の多孔質基材に
熱硬化性樹脂を含浸した複合材からなり、かつそれら多
孔質基材の空孔率が最外層と内層とで異なる。この構成
であれば、十分な剛性を有しているため部品実装の際に
その回路基板の平坦性を容易に維持でき、かつインター
スティシャルビア構造を有するため高密度実装に極めて
優れた両面回路基板を提供することができる。
【0066】また、本発明の多層回路基板は、本発明の
両面回路基板の両面または片面に、インタースティシャ
ルビアにより両面回路基板の配線層と電気的に接続した
配線層を具備した絶縁層を1層以上積層することによ
り、本発明の両面回路基板をコア回路基板として用いて
いるため、インタースティシャルビア構造の効果により
多積層化するための絶縁層のインタースティシャルビア
を自由に配置することができる。さらにコア回路基板は
上記したような効果が同様に得られるため、基板剛性お
よび層間接着性に優れる。すなわち、十分な剛性を有
し、かつ高密度実装に極めて優れた多層回路基板を提供
できる。
【0067】また、本発明の両面回路基板の製造方法に
よって、本発明の両面回路基板の構成を容易に作製する
ことができる。この製造方法によって作製された両面回
路基板は、上記した両面回路基板と同様の効果を得るこ
とができる。
【0068】また、本発明の多層回路基板の製造方法に
よって、本発明の多層回路基板の構成を容易に作製する
ことができる。この製造方法によって作製された多層回
路基板は、上記した多層回路基板と同様の効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のビルドアップ方式ガラスエポキシ回路基
板を模式化して示す断面図。
【図2】従来の全層インタースティシャルビア構造の回
路基板を模式化して示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態1の構成を模式化した断面
図。
【図4】本発明の実施の形態2の構成を模式化した断面
図。
【図5】本発明の実施の形態3の構成を模式化した断面
図。
【図6】(A)-(H)は本発明の実施の形態4の製造方法を
模式化した断面図。
【図7】(A)-(G)は本発明の実施の形態5の製造方法を
模式化した断面図。
【図8】(A)-(G)は本発明の実施の形態6の製造方法を
模式化した断面図。
【図9】(A)-(C)は本発明の実施の形態7の製造方法を
模式化した断面図。
【図10】(A)-(B)は本発明の実施の形態8の製造方法
を模式化した断面図。
【符号の説明】
1 ガラスエポキシ回路基板 2,3 絶縁層 4 めっきビア 5 スルーホール 10 ビルトアップ方式ガラスエポキシ回路基板 11 絶縁層(絶縁材) 12 導電性ペーストからなるインタースティシャルビア
ホール 20 全層インタースティシャルビア構造を有する多層回
路基板 301,302,303,601,602,603,701,702,703,801,802,803
多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にし
た絶縁材 401,402,403 多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させて
硬化した絶縁材 405 導電性ペーストからなるインタースティシャルビ
アホール 404,502,504 配線層 501,612,711,811,901 本発明の両面回路基板 503,902 絶縁材 505 インタースティシャルビアホール 604 絶縁材のみからなる積層体 605,704,804 離型性フィルム 606,705,805 離型性フィルムを具備した積層体 607,706,806 貫通孔 608,707,807 導電性ペースト充填された貫通孔および
離形性フィルムを具備した積層体 609,708,808,1001 導電性ペーストが充填された貫通孔
を具備した回路基板用絶縁材 610,709,809,903 金属箔 611,710,810 金属箔が圧着され、かつインタースティ
シャルビアホールを具備する積層体 904 導電性ペーストが充填された貫通孔 905 多層積層体 906,1003 本発明の多層回路基板 1002 両面回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/40 H05K 3/40 K 3/46 3/46 T S N G Fターム(参考) 4E351 AA03 AA04 BB01 BB30 BB31 BB33 BB49 CC12 CC19 CC22 DD04 DD05 DD06 DD21 DD22 DD41 DD52 DD54 EE01 EE06 EE11 GG01 GG02 GG20 5E317 AA24 BB02 BB03 BB12 BB13 BB14 BB18 BB19 BB25 CC22 CC25 CC31 CD21 CD32 GG01 GG03 GG14 GG16 5E346 AA02 AA06 AA12 AA15 AA43 BB01 CC05 CC08 CC09 CC10 CC12 CC13 CC32 CC38 CC39 DD02 DD12 DD32 EE02 EE06 EE07 EE13 FF18 FF35 GG15 GG19 GG28 HH02 HH07 HH11

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬
    化状態にした絶縁材であって、前記補強材が3層以上の
    多孔質基材からなり、かつ前記多孔質基材の空孔率が最
    外層と内層とで異なることを特徴とする回路基板用絶縁
    材。
  2. 【請求項2】 最外層の多孔質基材の空孔率が内層より
    小さい請求項1に記載の回路基板用絶縁材。
  3. 【請求項3】 最外層の多孔質基材の空孔率が10〜6
    0vol.%の範囲である請求項2に記載の回路基板用絶縁
    材。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、フェノ
    ール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミン
    樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種
    である請求項1〜3のいずれかに記載の回路基板用絶縁
    材。
  5. 【請求項5】 多孔質基材が有機材料を主成分とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の回路基板用絶縁材。
  6. 【請求項6】 有機材料が全芳香族ポリアミド、全芳香
    族ポリエステル、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサ
    ゾール及びポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールか
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の回路
    基板用絶縁材。
  7. 【請求項7】 絶縁層の両面に配線層を具備し、かつイ
    ンタースティシャルビアにより前記配線層間を電気的に
    接続した両面回路基板であって、前記絶縁層が3層以上
    の多孔質基材からなり、かつ前記多孔質基材の空孔率が
    最外層と内層とで異なることを特徴とする両面回路基
    板。
  8. 【請求項8】 最外層の多孔質基材の空孔率が内層より
    小さい請求項7に記載の両面回路基板。
  9. 【請求項9】 最外層の多孔質基材の空孔率が10〜6
    0vol.%の範囲である請求項8に記載の両面回路基板。
  10. 【請求項10】 インタースティシャルビアが導電物質
    と熱硬化性樹脂の複合材からなる請求項7〜9のいずれ
    かに記載の両面回路基板。
  11. 【請求項11】 導電物質が、銀、金、銀パラジウム、
    銅およびこれらの合金の内の1種以上選ばれる請求項1
    0に記載の両面回路基板。
  12. 【請求項12】 熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、フェ
    ノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミ
    ン樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1
    種である請求項7〜11のいずれかに記載の両面回路基
    板。
  13. 【請求項13】 多孔質基材が有機材料を主成分とする
    請求項7〜11のいずれかに記載の両面回路基板。
  14. 【請求項14】 有機材料が全芳香族ポリアミド、全芳
    香族ポリエステル、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
    サゾール及びポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール
    から選ばれる少なくとも1種である請求項13に記載の
    両面回路基板。
  15. 【請求項15】 請求項7〜14のいずれかに記載の回
    路基板の両面または片面に、インタースティシャルビア
    により前記配線層と電気的に接続した配線層を具備した
    絶縁層を1層以上積層した多層回路基板。
  16. 【請求項16】 インタースティシャルビアが導電物質
    と熱硬化性樹脂の複合材からなる請求項15に記載の多
    層回路基板。
  17. 【請求項17】 導電物質が、銀、金、銀パラジウム、
    銅およびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種であ
    る請求項16に記載の多層回路基板。
  18. 【請求項18】 多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させ
    て半硬化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコア絶縁
    材の両面に、前記多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基
    材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁材
    を積層圧着して積層体を形成し、 前記積層体の両面に離型性フィルムを圧着し、 離型性フィルムを具備した前記積層体に貫通孔を形成
    し、 前記貫通孔に導電性ペーストを充填し、 前記貫通孔に前記導電性ペーストを充填した前記積層体
    から前記離型性フィルムを剥離し、 前記離型性フィルムを剥離した前記積層体の両面に金属
    箔を重ね、 前記金属箔を重ねた前記積層体を加熱加圧して圧着し、 前記金属箔に所望の配線パターンを形成することを特徴
    とする両面回路基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させ
    て半硬化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコア絶縁
    材の両面に、前記多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基
    材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした絶縁材
    を積層し、さらにその両外側に離型性フィルムを積層し
    圧着して積層体を形成し、 前記積層体に貫通孔を形成し、 前記貫通孔に導電性ペーストを充填し、 前記貫通孔に前記導電性ペーストを充填した前記積層体
    から前記離型性フィルムを剥離し、 前記離型性フィルムを剥離した前記積層体の両面に金属
    箔を重ね、 前記金属箔を重ねた前記積層体を加熱加圧して圧着し、 前記金属箔に所望の配線パターンを形成することを特徴
    とする両面回路基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 多孔質基材に熱硬化性樹脂を含浸させ
    て半硬化状態にした絶縁材の1枚以上からなるコア絶縁
    材の両面に、前記多孔質基材と空孔率の異なる多孔質基
    材に熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にし、かつそ
    の片面に離型性フィルムを具備した絶縁材を、前記離型
    性フィルムが外側に位置するよう積層圧着し、 離形性フィルムを具備した前記積層体に貫通孔を形成
    し、 前記貫通孔に導電性ペーストを充填し、 前記貫通孔に前記導電性ペーストを充填した前記積層体
    から前記離型性フィルムを剥離し、 前記離型性フィルムを剥離した前記積層体の両面に金属
    箔を重ね、 前記金属箔を重ねた前記積層体を加熱加圧して圧着し、 前記金属箔に所望の配線パターンを形成することを特徴
    とする両面回路基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 コア絶縁材の両面に積層する絶縁材の
    多孔質基材の空孔率が、前記コア絶縁材の多孔質基材の
    空孔率より小さい請求項18〜20のいずれかに記載の
    両面回路基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 コア絶縁材の両面に積層する絶縁材の
    多孔質基材の空孔率が、10〜60%である請求項21
    に記載の両面回路基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 導電性ペーストが、導電物質と熱硬化
    性樹脂の複合材からなる請求項18〜22のいずれかに
    記載の両面回路基板の製造方法。
  24. 【請求項24】 導電物質が、銀、金、銀パラジウム、
    銅およびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種であ
    る請求項23に記載の両面回路基板の製造方法。
  25. 【請求項25】 多孔質基材が有機材料を主成分とする
    請求項18〜24のいずれかに記載の両面回路基板の製
    造方法。
  26. 【請求項26】 有機材料が全芳香族ポリアミド、全芳
    香族ポリエステル、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
    サゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールか
    選ばれるら少なくとも1種である請求項25に記載の両
    面回路基板の製造方法。
  27. 【請求項27】 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、フェノ
    ール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミン
    樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種
    である請求項18〜26のいずれかに記載の両面回路基
    板の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項7〜17のいずれかに記載の回
    路基板の両面または片面に、あらかじめ導電性ペースト
    を充填した貫通孔を具備する絶縁材を積層し、さらに前
    記絶縁材の外側に金属箔を重ね、前記金属箔を重ねた前
    記積層体を加熱加圧して圧着し、前記金属箔に所望の配
    線パターンを形成する多層回路基板の製造方法。
  29. 【請求項29】 あらかじめ導電性ペーストを充填した
    貫通孔を具備する請求項1〜6のいずれかに記載の回路
    基板用絶縁材の両面あるいは片面に、2層以上からなる
    回路基板を積層し、前記積層体を加熱加圧して圧着する
    多層回路基板の製造方法。
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