JP3640548B2 - 樹脂製ファイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製ファイルに関する。詳しくは、背装部を挟んで一対の表装部が連接されたファイル本体と、このファイル本体に設けられる綴じ込み具とを備えた樹脂製ファイルに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、多数の用紙を綴じておくためのファイルとして、紙製ファイルが多く用いられている。
この紙製ファイルは、比較的硬質の紙からなるファイル本体と、このファイル本体の中央部に設けられた金属製の綴じ込み具とを備えた構成である。
この綴じ込み具は、用紙を綴じ込むために複数の綴じ込み片を組み合わせて構成されるものであり、用紙の綴じ込み作業を簡単に行うため、綴じ込み片同士の係合部を離脱すると、そのうち1つの綴じ込み片が弾性ばねによって跳ね上がる構造とされている。綴じ込み片が跳ね上がることにより、用紙から綴じ込み片を迅速に取り外すことができ、綴じ込み作業の後作業が簡単に行える。
【0003】
しかし、紙製ファイルは、次の欠点があった。
▲1▼厚手の紙製ファイル本体の背表紙部に金属製の綴じ込み具をリベットなどで固定した構造であるため、ファイル本体に綴じ込み具を固定するための組み付け工程が必要である。▲2▼綴じ込み具をファイル本体の背表紙部にリベット止めすると、背表紙部の表面にリベットの頭部が現れ、見栄えが悪いばかりでなく、表題もしくはデザイン印刷などのレイアウトが制限される。▲3▼分別廃棄にあたっては、紙製のファイル本体に対して、金属製の綴じ込み具を分離して廃棄しなければならないため、廃棄に手間と時間がかかる。
【0004】
このような課題を解決できるものとして、少なくとも綴じ込む具を構成する金属部分が樹脂に置き換わった樹脂製ファイルが提案されている(実開昭58-155271号公報、特開平6-340195号公報、実開平3-47178号公報、特開平10-157369号および特願平9-278834号等)。
この樹脂製ファイルでは、外観、強度、取扱性、廃棄、リサイクル性にも優れるなど、紙製ファイルにはない利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、樹脂製ファイルは、綴じ込み具やファイル本体が金属から樹脂に置き換わったものに過ぎない。そのため、用紙の綴じ込み作業をする上で弾性ばねによって綴じ込み片が跳ね上がるという利便性はなく、綴じ込み片同士の離脱作業を一つ一つ行わなければならなかった。
ここで、この利便性を求めるため、樹脂製の綴じ込み具に金属製ばねを別途介装することが考えられるが、これでは、綴じ込み具の部品点数が増大するだけでなく、ファイルを製造する上で組立工程が増加してコスト増となる不都合が生じる。
【0006】
本発明の目的は、外観、強度、取扱性、廃棄、リサイクル性にも優れ、しかも、製造が容易で、コストの点でも優れている上、用紙の綴じ込み作業をするに際しての利便性を向上させることができる樹脂製ファイルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、樹脂製ファイルにおいて、主部綴じ込み片に係合される補助綴じ込み片自体を樹脂製弾性材料から成形して前記目的を達成しようとするものである。具体的には、本発明の樹脂製ファイルは、背装部を挟んで一対の表装部が連接されたファイル本体と、このファイル本体の各表装部相当部分にかつ背装部寄り略中央部分にそれぞれ形成された主部綴じ込み片および副部綴じ込み片と、前記主部綴じ込み片に係合する補助綴じ込み片とを備え、前記ファイル本体、前記主部綴じ込み片および前記副部綴じ込み片が樹脂によって一体に形成され、前記副部綴じ込み片は、前記背装部に回動可能に連結されるとともに前記補助綴じ込み片に対して係脱自在に係合する係合部およびこの係合部と対向する位置に前記補助綴じ込み片を支持する支持部を有し、前記係合部は、前記補助綴じ込み片に対して係脱自在に係合する係合突起を備え、前記補助綴じ込み片は、前記係合部から離脱するために前記副部綴じ込み片を前記背装部に対して回動する際に、前記係合突起により前記支持部側に圧縮されて弾性力が貯えられ、前記係合部から離脱した際に、前記弾性力により跳ね上げられる樹脂製弾性材料から成形されていることを特徴とする。
【0008】
以上において、樹脂としては、とくに問わないが、ポリオレフィン系樹脂、たとえば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリエチレンなどが好適である。さらに、これらに、タルクや炭酸カルシウムなどの充填剤、酸化チタンなどの着色剤、その他安定剤、核剤などを添加してもよい。ただし、少なくとも補助綴じ込み片は弾性材料から成形される。
ファイル本体の厚みは、0.8mm〜3.0mm程度である。全体として一様な厚みに成形してもよいが、とくに背装部の厚みを他より厚く成形するとよい。しかも、背装部に対して、一対の表装部をヒンジ機構を介して連接すれば、表装部を開いたり、閉じたりしやすい。
【0009】
また、これらの綴じ込み片は、互いに協働して、書類などの用紙を綴じることができる機能を持つものであれば、どのような構造でもよい。
たとえば、書類などの用紙にあけられたパンチ孔を差し込むための管状または棒状の挿通部材を主部綴じ込み片とし、その挿通部材に嵌合する棒状または管状の嵌合部材を有する補助綴じ込み片に対して、係脱自在に係合する係合部をもつ係合部材を副部綴じ込み片としてもよい。つまり、主部綴じ込み片と副部綴じ込み片とが、中間に補助綴じ込み片を介して係合する構造でもよい。
【0010】
ファイル本体、主部綴じ込み片および副部綴じ込み片を樹脂によって一体に形成するには、射出圧縮成型、射出成形によって成形するのがよい。
このような成形法によれば、主部および副部の綴じ込み片をファイル本体に組み付ける後工程が不要になるから、従来に比べ、製造、コストの点で有利である。しかも、分別廃棄やリサイクルの際、ファイル本体と綴じ込み用の主部および副部とを分離することなくそのまま廃棄またはリサイクルすることができる。
【0011】
主部および副部の綴じ込み片は、ファイル本体の各表装部相当部分にかつ背装部寄り略中央部分に形成されているから、金型構成を単純化することができる。
つまり、主部および副部の綴じ込み片は、表装部を開いたときにも、互いに係合し用紙を綴じた状態に保つ必要があるため、従来は背装部に設けられることが多い。しかし、背装部に設けた場合、主部および副部の綴じ込み片(たとえば、管状または棒状の挿通部材とこれに係合する係合部材)を背装部と平行に形成しなければならないから、型抜きが困難で金型構成が複雑化する。
これに対し、本発明では、主部および副部の綴じ込み片は、ファイル本体の各表装部相当部分に形成されているから、主部および副部の綴じ込み片を表装部に対して直角に形成すればよく、従って、相対的に接近、離反する2つの割型から金型を構成できるから、金型構成を単純化して簡単に樹脂製ファイルを製造することができる。
【0012】
その上、本発明では、補助綴じ込み片は、係合部から離脱するために副部綴じ込み片を背装部に対して回動する際に弾性力が貯えられる弾性材料から成形されているので、副部綴じ込み片を背装部に対して回動すると、補助綴じ込み片が係合部によって変位され、弾性力が蓄えられることになる。係合部が補助綴じ込み片から離脱された後では、補助綴じ込み片は蓄えられた弾性力で跳ね上がることになる。
そのため、補助綴じ込み片を副部綴じ込み片から取り外しやすくなり、用紙の綴じ込み作業をする上で利便性が向上する。
【0013】
ここで、本発明では、前記主部綴じ込み片および前記副部綴じ込み片のうち少なくとも一方が前記表装部に対して分離されている構成が好ましい。
この構成では、主部および副部の綴じ込み片のうち少なくとも一方が表装部に対して分離されているから、表装部を開いたときにも、用紙を綴じた状態に保つことができる。従って、用紙が脱落することがないから、取扱性に優れることになる。
【0014】
さらに、前記副部綴じ込み片は、前記係合部と対向する位置に前記補助綴じ込み片を支持する支持部を有する。この構成では、副部綴じ込み片が回動して係合部で補助綴じ込み片を変位させる際に、補助綴じ込み片が係合部と対向する位置にある支持部で確実に支持されているため、補助綴じ込み片に大きな弾性力を貯えることができる。その結果、係合部が補助綴じ込み片から外れた際には、補助綴じ込み片が大きく跳ね上げられることになり、利便性が一層向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の樹脂製ファイルの分解斜視図である。同図に示すように、本実施形態の樹脂製ファイル1は、ファイル本体10と、綴じ込み具20とを備えている。
【0016】
ファイル本体10は、縦長矩形状の背装部11と、この背装部11を挟んでその長辺側両側に連接された縦長矩形状の表装部12A,12Bとを備え、厚みが0.8mm〜3.0mmの合成樹脂によって成形されている。背装部11と各表装部12A,12Bとの間には、ファイル本体10の表装部12A,12Bの厚みより肉厚が薄くなったV溝からなるヒンジ機構13A,13Bがそれぞれ形成されている。これにより、背装部11に対して各表装部12A,12Bを容易に起伏、つまり、表装部12A,12Bを容易に開いたり、閉じたりできるようになっている。なお、V溝の本数は2本以上でもよい。
【0017】
綴じ込み具20は、主部綴じ込み片21、副部綴じ込み片25および補助綴じ込み片30から構成されている。
主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25は、ファイル本体10の表装部12A,12B相当部分にかつ背装部11寄り略中央部分に形成されている。つまり、前記ファイル本体10の背装部11と隣接する辺を除く周囲3辺が表装部12A,12Bから切り離された矩形板状の綴じ込み片である。このため、表装部12A,12Bの各綴じ込み片21,25に相当する部分には開口部14A,14Bが形成されている。
【0018】
主部綴じ込み片21と背装部11との間には、1本のV溝からなるヒンジ機構23が形成されている。副部綴じ込み機構25の背装部11側において中央部を残してV溝からなるヒンジ機構23が形成されている。これにより、各綴じ込み片21,25は、背装部11に対して直角な姿勢に起立でき、かつ、表装部12Aと略同一平面状に倒伏できるようになっている。なお、ヒンジ機構23を構成するV溝の本数は2本以上でもよい。
主部綴じ込み片21には、綴じられる用紙(図示省略)に開けられたパンチ孔を挿入するための2本の管状の挿通部材24が直角にかつ互いに間隔をあけて突設されている。挿通部材の本数は3本以上でもよい。
【0019】
図2および図3には綴じ込み具20の詳細な構成が示されている。
図2および図3において、副部綴じ込み片25は、平板状に形成された本体25Aと、この本体25Aの先端部側中央部に一体形成された係合部としての係合突起28と、本体25Aの基端部側中央部に一体形成された支持部としての支持突起29とから形成されている。係合突起28は本体25Aの平面から突出して断面略L字形に形成されているものであって、本体25A側に係合溝28Aが形成される。支持突起29は係合突起と対向する位置において本体25Aの平面から突出して形成されている。
【0020】
補助綴じ込み片30は合成樹脂製弾性材料から射出成形などにより成形されており、端縁が支持突起29に支持される平板状プレート31と、このプレート31の平面に突設され挿通部材24内に挿入される2本の棒状嵌合部材32と、この2本の嵌合部材32の間に形成され副部綴じ込み片25の係合突起28が係合される係合部33とから一体形成されている。ここで、補助綴じ込み片30を成形するための樹脂製弾性材料は、例えば、ポリプロピレン[PP](ホモ、ブロック、ランダム)、高密度ポリエチレン[HDPE]、低密度ポリエチレン[LDPE]、直鎖状低密度ポリエチレン[LLDPE]などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート[PET]、ポリブチレンテレフタレート[PBT]、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン[APS,HIPS,SPSなど]が挙げられる。これらの材料を単独で使用してもよく、あるいは、混合して使用してもよい。さらに、必要に応じてタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの無機充填剤を配合してもよい。また、本発明では、好ましくは、ファイル全体を同種の樹脂にすると、リサイクルが容易になる。なお、図2の符号11Aは背装部11に設けられたカバーである。
【0021】
本実施形態の樹脂製ファイル1の使用にあたっては、ファイル本体10に一体成形された主部綴じ込み片21の挿通部材24に用紙のパンチ孔を差し込んだ後、補助綴じ込み片30の嵌合部材32を差し込む。ここで、主部綴じ込み片21を表装部12B側に折り畳むと、副部綴じ込み片25の係合突起28が補助綴じ込み片30にはまり込み保持される。つまり、用紙が、補助綴じ込み片30を介して主部綴じ込み片21と副部綴じ込み片25とで綴じられる。
【0022】
表装部12A,12Bを閉じた状態では、ファイル本体10の背装部11側に、主部綴じ込み片21(および副部綴じ込み片25)によって開口部14A(14B)が形成されているから、たとえば、本樹脂製ファイルを棚などに収納していた場合、その部分に手をかけて棚からファイルを容易に取り出すことができる。表装部12A,12Bを開いても、これらとは分離された主部綴じ込み片21(および副部綴じ込み片25)が用紙を押さえているので、用紙が脱落することがなく、取扱やすい。
【0023】
表装部12A,12Bを開いた状態で用紙の綴じ込み作業をする。そのため、図2に示される通り、副部綴じ込み片25を背装部11に対してヒンジ機構23を中心として矢印P方向に回動させると、副部綴じ込み片25の係合突起28が補助綴じ込み片30を矢印Q方向に圧縮させ、これにより、補助綴じ込み片30が変位して弾性力が蓄えられる。
副部綴じ込み片25を矢印P方向に回動させ続けると、副部綴じ込み片25の係合突起28が補助綴じ込み片30の係合部33から離脱される。その後では、補助綴じ込み片30は蓄えられた弾性力で跳ね上がり、補助綴じ込み片30を用紙から簡単に取り外せる。
【0024】
従って、本実施形態の樹脂製ファイル1によれば、ファイル本体10と、綴じ込み具20を構成する主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25とを合成樹脂によって一体成形したので、綴じ込み具20の主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25をファイル本体10に組み付ける後工程を不要にできる。よって、従来に比べ、製造、コストの点で有利である。しかも、分別廃棄やリサイクルの際、ファイル本体10と綴じ込み具20を構成する主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25とを分離することなくそのまま廃棄またはリサイクルすることができる。
【0025】
その上、副部綴じ込み片25は、背装部11に回動可能に連結されるとともに補助綴じ込み片30に対して係脱自在に係合する係合突起28を有し、補助綴じ込み片30は樹脂製弾性材料から成形されているので、副部綴じ込み片25を背装部11に対して回動すると、補助綴じ込み片30が係合突起28によって変位されて弾性力が蓄えられ、係合突起28が補助綴じ込み片30から離脱された後では、補助綴じ込み片30は蓄えられた弾性力で跳ね上がることになり、用紙の綴じ込み作業をする上で利便性が向上する。
【0026】
さらに、綴じ込み用の主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25は、ファイル本体10の各表装部12A,12B相当部分にかつ背装部11寄り略中央部分に形成され、かつ、それらの表装部12A,12Bに対して分離されているから、金型構成を単純化することができる。
つまり、主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25は、ファイル本体10の各表装部12A,12B相当部分に形成されているから、これらの綴じ込み片21,25を表装部12A,12Bに対して直角に形成すればよく、従って、基本的には固定型と、これに対して接近、離反する可動型とから金型を構成できるから、金型構成を単純化して樹脂製ファイル1を簡単に製造することができる。
【0027】
また、主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25は、ファイル本体10の背装部11と隣接する辺を除く周囲が表装部から切り離された構成とされているため、挿通部材24や係合突起28などを形成しやすい。
その上、一対の綴じ込み片21,25によって用紙をはさみこんだ状態で綴じることができるから、用紙を損傷させず、かつ、起立した姿勢で用紙を安定して保持することができる。
【0028】
しかも、主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25は、ヒンジ機構23を介して背装部11に連結されているから、各綴じ込み片21,25の開閉、つまり、用紙の綴じ込み、外しも容易である。
また、主部綴じ込み片21の挿通部材24に対して、用紙にあけられたパンチ孔を差し込んだのち、補助綴じ込み片30の嵌合部材32を差し込み、この補助綴じ込み片30の係合溝に副部綴じ込み片25の係合突起28を係合する構造としたので、副部綴じ込み片25を補助綴じ込み片30に対して係合、離脱させる際にも用紙がずれることがないから、用紙の綴じ込み、外しを容易に行うことができる。
【0029】
さらに、副部綴じ込み片25は、係合突起28と対向する位置に補助綴じ込み片30を支持する支持突起29が形成されているため、副部綴じ込み片25が回動して係合突起28で補助綴じ込み片30を変位させる際に、補助綴じ込み片30が係合突起28と対向する位置にある支持突起29で確実に支持されることになる。そのため、補助綴じ込み片30に大きな弾性力を貯えることができ、係合突起28が補助綴じ込み片30から外れた際には、補助綴じ込み片30が大きく跳ね上げられることになり、用紙の綴じ込み、外し作業における利便性が一層向上する。
【0030】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲であれば次に示す変形例を含むものである。
例えば、前記実施形態では、主部綴じ込み片21に管状の挿通部材24を直角に突設し、この挿通部材24に補助綴じ込み片30の棒状嵌合部材32を挿入する構造としたが、本発明では、主部綴じ込み片21に切欠を形成し、この切欠に補助綴じ込み片30の棒状嵌合部材32を係合する構造としてもよい。
【0031】
また、ファイル本体10と、綴じ込み具20を構成する主部綴じ込み片21および副部綴じ込み片25とを合成樹脂によって一体成形したが、本発明では、これらを別体に形成するものでもよい。
さらに、ファイル本体10の背装部11と各表装部12A,12Bとの間にヒンジ機構13A,13Bを設けたが、これらはなくてもよく、あるいは、片側のみであってもよい。さらに、表装部12A,12Bは平面状のものについて説明したが、表装部12A,12Bの周囲を立ち上げた形状として、箱型のファイルとすることもできる。形状についても、矩形状に限らず任意である。
【0032】
【発明の効果】
本発明の樹脂製ファイルによれば、背装部を挟んで一対の表装部が連接されたファイル本体と、このファイル本体にそれぞれ形成された主部綴じ込み片および副部綴じ込み片と、主部綴じ込み片に係合する補助綴じ込み片とを備え、主部および副部の綴じ込み片は、ファイル本体の各表装部相当部分に形成されているから、主部および副部の綴じ込み片を表装部に対して直角に形成すればよく、従って、相対的に接近、離反する2つの割型から金型を構成できるから、金型構成を単純化して製造を簡単に行うことができる。
その上、補助綴じ込み片は、係合部から離脱するために副部綴じ込み片を背装部に対して回動する際に弾性力が貯えられる弾性材料から成形されているので、係合部が補助綴じ込み片から離脱された後では、補助綴じ込み片は蓄えられた弾性力で跳ね上がることになり、補助綴じ込み片を副部綴じ込み片から取り外しやすくなって用紙の綴じ込み作業での利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる樹脂製ファイルを示す分解斜視図である。
【図2】前記樹脂製ファイルの要部を示す断面図である。
【図3】前記樹脂製ファイルの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂製ファイル
10 ファイル本体
11 背装部
12A,12B 表装部
20 綴じ込み具
21 主部綴じ込み片
25 副部綴じ込み片
28 係合突起(係合部)
30 補助綴じ込み片
Claims (2)
- 背装部を挟んで一対の表装部が連接されたファイル本体と、このファイル本体の各表装部相当部分にかつ背装部寄り略中央部分にそれぞれ形成された主部綴じ込み片および副部綴じ込み片と、前記主部綴じ込み片に係合する補助綴じ込み片とを備え、前記ファイル本体、前記主部綴じ込み片および前記副部綴じ込み片が樹脂によって一体に形成され、前記副部綴じ込み片は、前記背装部に回動可能に連結されるとともに前記補助綴じ込み片に対して係脱自在に係合する係合部およびこの係合部と対向する位置に前記補助綴じ込み片を支持する支持部を有し、前記係合部は、前記補助綴じ込み片に対して係脱自在に係合する係合突起を備え、前記補助綴じ込み片は、前記係合部から離脱するために前記副部綴じ込み片を前記背装部に対して回動する際に、前記係合突起により前記支持部側に圧縮されて弾性力が貯えられ、前記係合部から離脱した際に、前記弾性力により跳ね上げられる樹脂製弾性材料から成形されていることを特徴とする樹脂製ファイル。
- 請求項1に記載の樹脂製ファイルにおいて、前記主部綴じ込み片および前記副部綴じ込み片のうち少なくとも一方が前記表装部に対して分離されていることを特徴とする樹脂製ファイル。
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