JP3639633B2 - 画像形成装置および画像形成装置の走査線ずれ補正方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の像担持体を備え、各像担持体に形成された各画像を記録媒体に多重形成可能な画像形成装置および画線形成装置の走査線ずれ補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5はこの種の画像形成装置の構成を説明する概略斜視図である。
【0003】
図において、図示しないレーザ光源より照射されたレーザビームが図中の矢印B方向に回転する回転多面鏡103により双方向へ走査されてシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(BK)にそれぞれ対応するfθレンズ(図示しない)を通過し、このfθレンズを通過した走査線102C,102M,102Y,102BKによって図中矢印A方向に回転する感光ドラム101C,101M,101Y,101BK上に画像が形成され、図中矢印X方向へ搬送される転写材105に多重転写することで、多重画像を形成するものである。なお、13は転写ベルト、31は転写ベルト駆動ローラである。6C〜8C,6M〜8M,6Y〜8Y,6BK〜8BKは反射ミラー(ミラー)である。
【0004】
このように複数の画像形成ステーションを有する装置においては、同一転写材105の同一面上に順次異なる色の像を転写するので、各画像形成ステーションにおける転写画像位置が理想位置からずれると、例えば多色画像の場合には、異なる色の画像間隔ずれあるいは重なりとなり、また、カラー画像の場合には、色味の違い、さらに程度がひどくなると色ずれとなって現れ、画像の品質を著しく劣化させていた。
【0005】
図6は、図5に示した画像形成装置の転写画像の位置ずれの種類を説明する図である。
【0006】
ところで、上記転写画像の位置ずれの種類としては、図6の(a)〜(d)に示すように、走査線書込み方向(図中A方向)の位置ずれ(トップマージン)(図6の(a)参照),走査方向(図中A方向と直交するB方向)の位置ずれ(レフトマージン)(図6の(b)参照),斜め方向の傾きずれ(図6の(c)参照),倍率誤差ずれ(図6の(d)参照)等があり、実際には上記4種類のずれが重畳したものが現れる。上記のずれが発生する原因を以下に示す。
【0007】
図7は、図5に示した多重画像形成装置の露光部の平面図であり、図5の感光ドラム101M,101Y上の走査線102M,102Yを同一平面上に展開して示してある。なお、走査線102C,102BKは、平面上では走査線102M,102Yと同じになるために省略してある。
【0008】
図7において、401は双方向のうち一方の光学系が配置された光学台としてのレンズ台で、シアン,マゼンタの各レーザ光源402C,402M、fθレンズ403等が取り付けられている。404は双方向のうち他方の光学系が配置された光学台としてのレンズ台で、イエロー,ブラックの各レーザ光源402Y,402BK、fθレンズ405等が取り付けられている。これらのレンズ台401,404は、回転多面鏡103が収まったモータ筐体415と共に支持台としての基台406に保持されており、この基台406は、装置本体407に位置決めされて3本のビス410で取り付けられている。
【0009】
そして、双方向2系統の光学系、すなわちfθレンズ403,405それぞれの光学中心軸411,412は、回転多面鏡103の反射面における双方向各々の光学中心413,414に一致するように配置されている。また、レンズ台401,404は、光学中心413,414を中心a方向に同一平面内で回転可能であり、走査線422M,422Yそれぞれの片倍率を調整した後にそれぞれ3本のビス409C,409Yにより任意の位置で基台406に固定される。
【0010】
このような構成において装置を稼動すると、モータ筐体415内の回転多面鏡103が図示されていないモータによって高速回転する。
【0011】
さらに、レーザ光源402C,402M,402Y,402BKを点滅させるための電気基盤であるレーザドライバー408C,408M,408Y,408BKに電流が流れる。これらのモータ,レーザドライバーは発熱源でありレンズ台401,404、基台406を過熱し、それぞれを昇温させることになる。
【0012】
しかし、発熱源に近い所と遠い所では温度勾配が生じるために露光部は均一には伸びないためにレンズ台401,404、基台406に垂直方向の変位、即ちソリが発生する。このようなソリが発生すると、感光ドラム上の走査線の走査位置が変化してしまい走査精度が低下する。以下、図8を参照してその低下の過程について説明する。
【0013】
図8は、図7に示した回転多面鏡103周辺の構成を説明する要部断面図である。
【0014】
なお、説明を簡単にするために基台406は変化せず、レンズ台401のみが変化するものとする。
【0015】
図8(a)において、前述したようにレンズ台401がビス409での固定位置は動かずに中央付近を垂直方向、即ちZ方向に湾曲させる。レンズ台401が湾曲すると、その周辺のレーザ取り付け部も変形をしてレーザ光の照射方向が変化し、回転多面鏡103でのレーザ光の反射位置が位置(1)から位置(2)に変化する。回転多面鏡103での反射位置が位置(2)に変化すると、図8(b)のように走査位置が位置(3)から(4)に変化してしまう。
【0016】
このように走査位置が変化すると画像書き込み位置が変化し、さらに走査線湾曲も増加する。これらの変化は、複数本のレーザ光を重ねてカラー画像を得るカラープリンタにおいては色ズレ,色味変化として画像に現われ、著しく画像品位を低下させることになってしまう。
【0017】
図9は、図5に示した画像形成装置のレーザ走査系を説明する概略断面図であり、図10は、図9に示した感光ドラム101C,101M,101Y,101BKと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【0018】
図9に示すように構成された画像形成装置において、装置使用に伴い装置内各部の温度が上昇すると、転写ベルト駆動ローラ31が材料の線膨張係数と直径と昇温量に応じて直径が大きくなる。転写ベルト駆動ローラ31は一定角速度で回転しているために転写ベルト13の移動速度vが△vだけ早くなる。つまり、転写ベルト13がv+△vで移動する。そうなると、トップマージンが図10に示すように変化する。
【0019】
図10に示すように、感光ドラム101C,101M,101Y,101BKは一定の間隔をもって配置されている。この場合において、転写ベルト13の移動速度が正規の移動速度であれば、感光ドラム101Cにおいて転写材105に画像が転写される位置Cに他のステーションの各画像が重なるはずであるが、転写ベルト13の速度が早いため、感光ドラム101Mにおいて画像は位置Cよりも遅れた位置Mに転写されることとなる。
【0020】
同様に、感光ドラム101Y,101BKにおけるY,BKの画像も図示されるように遅れた位置Y,BKに転写される。つまり、遅れレベル(プラスレベル)のトップマージンずれが発生する。次に、装置が使用に伴い各部の温度が上昇すると、感光ドラム軸を支える側板もその材料の線膨張係数と寸法と昇温量に応じて位置が図11に示すように変化する。
【0021】
図11は、図9に示した感光ドラム101C,101M,101Y,101BKと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【0022】
この図に示されるように、装置が使用に伴い各部の温度が上昇すると、感光ドラム軸を支える側板もその材料の線膨張係数と寸法と昇温量に応じて位置が変化し、例えば感光ドラム101Cを基準に考えると、感光ドラム101C,101M,101Y,101BKとの順に位置変化量(△L,2△L,3△L)が大きくなる。そうなると、転写材105は一定速度vで移動していくために、転写される画像は位置Cに対して転写位置M,Y,BKがそれぞれ早まり、結果として進みレベル(マイナスレベル)のトップマージンずれが発生する。
【0023】
一方、筐体の側板が上記同様に熱膨張すると、側板で支えられている反射ミラーの位置も、図12に示すように変化する。
【0024】
図12,図13は、図9に示した感光ドラム101C,101M,101Y,101BKと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【0025】
この図に示されるように、装置筐体の側板が上記同様に熱膨張すると、例えばx方向(用紙搬送方向)に、例えば感光ドラム101Cを基準に考えると、すべてのステーションのミラー位置が変化するので、光路長が変化する。なお、変化する量は、感光ドラム101Cからの距離によって定まり、一定とはならない。
【0026】
さらに、装置筐体の側板が上記同様に熱膨張すると、例えばy方向に位置変化を生ずると、ミラーの位置が変化するため、光路長と各感光ドラム101C,101M,101Y,101BK上に対するレーザ光照射位置が変化し、結果として倍率ズレとトップマージンズレが生ずる。また、実際には装置の手前と奥でトップマージンのズレ量が等しくないので、傾きズレ、レフトマージンズレも生じる。
【0027】
以上、説明した4種類のズレを補正するために次のような補正手段がある。
【0028】
図14はこの種の画像形成装置のレジスト補正機構を説明する要部概略斜視図であり、図15は、図14に示したレジスト補正機構により補正されるレジスト補正状態を説明する模式図である。
【0029】
トップマージン,レフトマージンについては走査線102C,102M,102Y,102BKの走査タイミングを電気的に調整してズレ量を補正する。そして、倍率誤差ズレ,傾きズレに対しては、各ステーションの光路の途中にある折り返しミラーのうち、ミラー6,7を直角に一対として略ハ字型のミラー対を図14に示すように、装置本体に対して矢印E方向,矢印F方向に各々独立に調整することでズレ量を補正可能としている。
【0030】
これらの調整を行なうための調整手段として、段階的に直線移動する駆動源であるステップモータを備えたリニアステップアクチュエータ等のアクチュエータ27〜29が装備されている。ここで、アクチュエータ27を図14の矢印E1方向に略平行に移動し、感光ドラム101C,101M,101Y,101BK上まで光路長を短くし、アクチュエータ27を図14の矢印E2方向に駆動することにより、光路長を長く調整することができる。
【0031】
このように、光路長を調整することにより、所定の広がり角を有する走査線102C,102M,102Y,102BKの感光ドラム101C,101M,101Y,101BK表面上における長さを、例えば図15の(a)に示すように走査線m0から走査線m1に変えることができる。
【0032】
また、アクチュエータ28,29を同時に同方向に、例えば図15の矢印F2方向に駆動することにより、一対のミラー6,7は上記E方向と略垂直な方向であるF方向に平行に移動され、これにより、図15の(b)に示す走査線m0を走査線m2の位置まで移動させることができる。
【0033】
また、アクチュエータ28,29のいずれか一方を移動した場合、またはアクチュエータ28を矢印F1方向へ、アクチュエータ29を矢印F2方向へ移動させるような互いに反対方向の駆動を与えた場合には、図15の(c)の走査線m0を走査線m3のように傾き角を変えることができる。
【0034】
以上述べたように、一対のミラーを略直角に組み込んだミラー6,7を走査光学装置から感光ドラム101C,101M,101Y,101BKまでの走査線102C,102M,102Y,102BKの光路内に配設し、一対のミラー6,7の位置をアクチュエータ27またはアクチュエータ28,29により調整することによって、光路長または走査線102C,102M,102Y,102BKの走査位置を各々独立に調整することができる。
【0035】
即ち、ハ字型に配設された一対のミラー6,7をE方向に移動することによって、感光ドラム101C,101M,101Y,101BK上に結像された走査線102C,102M,102Y,102BKの位置を変えることなく、走査線102C,102M,102Y,102BKの光路長のみを補正することができ、また、一対のミラー6,7をF方向に移動することによって走査線102C,102M,102Y,102BKの光路長を変えることなく、感光ドラム101C,101M,101Y,101BK上の結像位置(トップマージン)および角度の補正をすることができる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、この種の画像形成装置には、走査線のずれの補正手段を備えているが、補正手段による補正実行時には、通常転写ベルト13にレジストマークを形成し、それをCCDイメージセンサで読み取り、各レジストマークの規定位置からのずれ量を算出し、該算出したずれ量分を相殺する方向に補正手段を作動させる。
【0037】
従って、上記補正手段による補正作動中は、本来の画像形成シーケンスを中止しなければならならず、上述したスキャナ系を含む熱源とその周辺の膨張等に起因したずれ特性を無視してレジスト補正を行うと、補正回数が却って多くなりユーザに無駄な待ち時間を与えてしまい、連続して色ずれのない画像を形成することができないという問題点があった。
【0038】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたもので、本発明の目的は、レーザ走査系の周辺温度上昇に伴うレジストずれ特性を捉えて適正なタイミングでレジスト補正を行うことにより、最小の補正回数で、レジストずれのない画像を連続して形成できる画像形成装置および画像形成装置のレジスト補正方法を提供することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の発明は、複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像形成ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段と、この読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出手段と、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段とを設けたものである。
【0040】
本発明に係る第2の発明は、電源投入時から設定された複数の検出時間を計時する計時手段を設け、前記導出手段は、前記各検出時間計時毎に前記第1の検出手段または前記第2の検出手段により検出される周辺温度と内部温度とから温度差を導出するものである。
【0041】
本発明に係る第3の発明は、露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出手段と、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段とを具備したものである。本発明に係る第4の発明は、前記導出手段は、所定タイミング毎に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出するものである。
本発明に係る第5の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異ならせるものである。
本発明に係る第6の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に前記補正手段を作動させるものである。
本発明に係る第7の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には前記補正手段を作動させないものである。
本発明に係る第8の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には前記補正手段を所定時間経過後に作動させるものである。
本発明に係る第9の発明は、前記導出手段が温度差を導出する前記所定タイミングは、電源投入時を含むものである。
本発明に係る第10の発明は、露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数 の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、時間を計時する計時手段と、前記計時手段に基づき所定タイミング毎に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出する導出手段と、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段とを具備したものである。
本発明に係る第11の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異なるように制御するものである。
本発明に係る第12の発明は、露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、電源投入時に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出する導出手段と、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段とを具備したものである。
本発明に係る第13の発明は、前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異ならせ るものである。
本発明に係る第14の発明は、複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像形成ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段と、この読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置の走査線ずれ補正方法において、前記露光部の周辺温度を温度センサにより検出する第1の検出工程と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を温度センサにより検出する第2の検出工程と、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出工程と、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に、前記補正手段を作動する第1の作動工程と、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合に、所定時間経過毎に前記補正手段を作動する第2の作動工程とを有するものである。
【0045】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例を示す画像形成装置の構成を説明する概略斜視図であり、図2は、図1に示した露光部の要部断面図である。
【0046】
これらの図において、SEN1,SEN2はサーミスタ等で構成される温度センサで、温度センサSEN1は最大発熱源である回転多面鏡駆動モータの近傍に設置され、露光部温度(温度)T1を検出して、コントローラ部CONTの図示しないA/D変換部を介してその温度データが取り込まれる。なお、コントローラ部CONTには、図示しないCPU,RAM,ROMを備え各部を総括的に制御している。
【0047】
一方、温度センサSEN2は、装置内部の発熱源の比較的少ない場所に設置され、内部温度(温度)T2を検出して、コントローラ部CONTの図示しないA/D変換部を介してその温度データが取り込まれる。
【0048】
以下、本実施例と第1,第2の発明の各手段との対応及びその作用について図1を参照して説明する。
【0049】
第1の発明は、複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体(転写ベルト13)と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段(図示しない感光ドラム101BKよりも上位であって、転写ベルト駆動ローラ31よりも手前位置に、転写ベルト13の両端部周辺に1対配置される)と、この読取り手段から出力される各レジストマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段(温度センサSEN1)と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段(温度センサSEN2)と、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出手段(コントローラ部CONTによる導出される)と、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段(アクチュエータ27〜29の機械的補正部と、コントローラ部CONTによる電気的補正部との双方を備える)の作動を制御する制御手段(コントローラ部CONTからの制御信号によりドライバDRを制御するとともに、走査域を決定するイネーブル信号の送出タイミングを制御する)とを設け、コントローラ部CONTが温度センサSEN1,SEN2により検出される周辺温度と前記内部温度とから温度差を導出すると、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して補正手段の作動を制御して、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に最大となる走査線ずれを確実に補正し、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、不要な走査線ずれ補正を休止して、連続した画像形成を可能とする。
【0050】
本発明に係る第2の発明は、電源投入時から設定された複数の検出時間を計時する計時手段(コントローラ部KONTの内部タイマによる)を設け、導出手段が各検出時間計時毎に第1の検出手段または第2の検出手段により検出される周辺温度と前記内部温度とから温度差を導出して、導出された温度差が所定のしきい値温度以上の場合には、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、所定時間間隔毎(詳細は後述する)に走査線ずれを補正して、連続して画像形成を可能とする。
【0051】
この様に構成された画像形成装置において、上記温度T1と温度T2との温度差トT(T1−T2)は、装置全体が冷えている時はその値は小さいが、装置本体が稼働して発熱源(主に多面体駆動モータ)によって露光部や装置全体が熱膨張した状態ではトT=トTmax(約15deg)と大きな値となる。
【0052】
このように温度差ΔTに比例して前述した種々の走査ずれ現象(走査線の倍率誤差,傾きずれ,トップマージンのずれ,レフトマージンのずれ)が増大して行く。特に、上記トップマージンずれ量が図3に示すように最も大きくなる。
【0053】
図3は、図1に示した温度センサによる温度差に基づくトップマージンずれ量を説明する特性図であり、縦軸はトップマージンずれ量を示し、横軸は電源投入後の時間を示す。
【0054】
この図に示すように、電源が投入されると、露光部は加熱されて、図10に示した様に走査線をずらすことで、トップマージンがずれて行く。このずれの増加分は、温度差ΔTが小さい時の方が大きく、温度差ΔTが飽和する直前から小さくなる。つまり、温度差ΔTが小さい時は、時間の経過とともに走査線のずれ方が大きく、画像品位の劣化が顕著となる。
【0055】
そこで、本実施例では、補正手段による補正タイミングを、コントローラ部CONTが図4に示すフローチャートに従って制御している。
【0056】
図4は本発明に係る画像形成装置のレジストレーション補正処理方法の一実施例を示すフローチャートである。なお、(1)〜(7)は各ステップを示す。
【0057】
先ず、電源が投入されると(1)、コントローラ部CONTの内部タイマTMによる計時を開始(2)、所定の時間Δt1が経過した時点で(3)、上記各温度センサSEN1,SEN2との検出結果から温度差ΔTを導出して、該温度差ΔTをモニタして、温度差ΔTが基準温度差ΔT0(本実施例では、基準温度差ΔT0は最大温度差ΔTmaxよりも5deg低い、例えば10deg程度に設定しておく)以下かどうかを判定し(4)、YESならば前述したように走査線のずれ方が大きい時間帯に相当すると判断して、前述した補正手段を作動させる(5)。
【0058】
以下、本実施例と第3の発明の各工程との対応及びその作用について図4を参照して説明する。
【0059】
第3の発明は、複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体(転写ベルト13)と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段(図示しない感光ドラム101BKよりも上位であって、転写ベルト駆動ローラ31よりも手前位置に、転写ベルト13の両端部周辺に1対配置される)と、この読取り手段から出力される各レジストマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段(アクチュエータ27〜29およびコントローラ部CONT)とを備えた画像形成装置の走査線ずれ補正方法において、前記露光部の周辺温度を温度センサにより検出する第1の検出工程(図4のステップ(3),ステップ(4)との図示しないステップ)と、前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を温度センサにより検出する第2の検出工程(図4のステップ(3),ステップ(4)との図示しないステップ)と、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出工程(図4のステップ(3),ステップ(4)との図示しないステップ)と、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に、前記補正手段を作動する第1の作動工程(図4のステップ(4),(5))と、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合に、所定時間経過毎に前記補正手段を作動する第2の作動工程(図4のステップ(6),(7))とを実行して、連続した画像形成を行わせる処理をプログラマブルに実行可能とする。
【0060】
なお、本実施例において、基準温度差ΔT0をΔTmaxより低く設定するのは温度の測定誤差,装置間のバラツキを考慮してのことである。このように所定時間Δt1,Δt2……が経過した時点で上記の動作を繰り返す。本実施例では、所定時間Δt1,Δt2,……を、Δt1=0分とし、Δt2=10分とし、Δt3=30分とし、Δt4=60分とし、Δt5=90分とし、Δt6=120分程度としている。これは、電源投入直後は、走査線のずれ方が大きい時間帯になるため、こまめに補正手段を作動させるのためである。また、経過時間が長くなると、ずれ方も小さくなるので補正手段の作動も少なくてよくなる。
【0061】
一方、温度差ΔTが基準温度差ΔT0がΔT>ΔT0であれば走査線ずれは既になくなり、かつ補正手段は作動しないために、画像形成装置本体を連続的に使用可能な状態となる。
【0062】
また、装置が十分に暖められている状態(走査線のずれがない状態)において、電源スイッチをOFFして、再びONしたような場合には、OFFしてからONするまでの時間が短い場合には、装置内温度はΔt1=0においても、ΔT>ΔT0となっており、走査ずれもなく、かつ補正手段も作動しないために、画像形成装置は良好な状態ですぐに使用できる状態となっている。
【0063】
また、上記電源スイッチをOFFしてからONするまでの時間が長い場合には、装置内温度も低下して、ΔT<ΔT0となってしまうことがある。この時は、走査線がずれていることになるが、上記ステップ(4),(5)を繰り返して、補正手段が作動するため、走査線のずれはなくなり良好な画像が得られる。
【0064】
一方、ステップ(4)の判定でNOの場合、すなわち、温度差ΔTが基準温度差ΔT0よりも大きくなった場合は、ある時間間隔ta毎に補正手段の開始信号を送出して(7)、走査線の僅かなずれも補正することが可能となる。なお、時間間隔taは一定間隔としても良いし、当該時間間隔taを変化させてもよい。
【0065】
また、ΔT>ΔT0となった後は、ΔTがある量ΔTaだけ増加したら、補正手段の開始信号を送出するように制御してもよい。なお、その際、量ΔTaは、一定量としてもいいし、変化させても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る第1の発明によれば、導出手段が検出される周辺温度と前記内部温度との温度差を導出すると、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して制御手段が前記補正手段の作動を制御するので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に最大となる走査線ずれを確実に補正して、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、不要な走査線ずれ補正を休止して、連続した画像形成を行える。
【0067】
第2の発明によれば、導出手段が計時手段による各検出時間計時毎に第1の検出手段と第2の検出手段により検出される周辺温度と内部温度とから温度差を導出するので、所定時間経過時毎に導出された温度差が所定のしきい値温度以上の場合には、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、所定時間間隔毎に走査線ずれを補正して、連続して画像形成を行える。
【0068】
第3の発明によれば、導出手段が、第1の検出手段により検出される露光部の周辺温度と第2の検出手段により検出される露光部以外の画像形成装置内の内部温度の温度差を導出すると、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して制御手段が補正手段の作動を制御するので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、走査線ずれが増大するため、該走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、走査線ずれが増大しないため、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行うことができる。
第4の発明によれば、導出手段は、所定タイミング毎に、第1の検出手段より検出される周辺温度と第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出するので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、走査線ずれが増大するため、該走査線ずれを所定タイミング毎に確実に補正して、良好な画像を得ることができ、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、走査線ずれが増大しないため、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行うことができる。
第5の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、補正手段の作動タイミングを異ならせるので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、走査線ずれが増大するため、該走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、走査線ずれが増大しないため、不要な走査線ずれ補正を休止して、連続して画像形成を行うことができる。
第6の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に補正手段を作動させるので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に増大する走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができる。
第7の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には補正手段を作動させないので、走査線ずれが増大しないため、不要な走査線ずれ補正を休止して、連続して画像形成を行える。
第8の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には補正手段を所定時間経過後に作動させるので、走査線ずれが増大しないため、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行える。
第9の発明によれば、導出手段が温度差を導出する所定タイミングは、電源投入時を含むもので、電源投入直後に最大増となる走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができる。
第10の発明によれば、導出手段が、計時手段に基づき所定タイミング毎に、第1の検出手段より検出される露光部の周辺温度と第2の検出手段により検出される露光部以外の画像形成装置内の内部温度とから温度差を導出すると、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して制御手段が補正手段の作動を制御するので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、走査線ずれが増大するため、該走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、走査線ずれが増大しないため、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行うことができる。
第11の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、補正手段の作動タイミングを異なるように制御するので、導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、増大する走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行うことができる。
第12の発明によれば、導出手段が、電源投入時に、第1の検出手段より検出される露光部の周辺温度と第2の検出手段により検出される露光部以外の画像形成装置内の内部温度とから温度差を導出すると、該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して制御手段が補正手段の作動を制御するので、電源投入時に導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、この場合に最大増となる走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、電源投入時に導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、不要な走査線ずれ補 正を行うことなく、すぐに画像形成を行うことができる。
第13の発明によれば、制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、補正手段の作動タイミングを異ならせるので、電源投入時に導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合には、この場合に最大増となる走査線ずれを確実に補正して、良好な画像を得ることができ、電源投入時に導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、過剰な走査線ずれ補正を行うことなく、連続して画像形成を行うことができる。
第14の発明によれば、前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出し、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に、前記補正手段を作動し、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合に、所定時間経過毎に前記補正手段を作動するので、導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には、不要な走査線ずれ補正を休止して、連続した画像形成を行わせる処理をプログラマブルに実行させることができる。
【0069】
従って、最小の補正回数で、レジストずれのない画像を連続して形成できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す画像形成装置の構成を説明する概略斜視図である。
【図2】図1に示した露光部の要部断面図である。
【図3】図1に示した温度センサによる温度差に基づくトップマージンずれ量を説明する特性図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置のレジストレーション補正処理方法の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】この種の画像形成装置の構成を説明する概略斜視図である。
【図6】図5に示した画像形成装置の転写画像の位置ずれの種類を説明する図である。
【図7】図5に示した多重画像形成装置の露光部の平面図である。
【図8】図7に示した回転多面鏡周辺の構成を説明する要部断面図である。
【図9】図5に示した画像形成装置のレーザ走査系を説明する概略断面図である。
【図10】図9に示した各感光ドラムと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【図11】図9に示した各感光ドラムと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【図12】図9に示した各感光ドラムと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【図13】図9に示した各感光ドラムと画像転写位置ずれを示す要部断面図である。
【図14】この種の画像形成装置のレジスト補正機構を説明する要部概略斜視図である。
【図15】図14に示したレジスト補正機構により補正されるレジスト補正状態を説明する模式図である。
【符号の説明】
CONT コントローラ部
DR ドライバ
27 アクチュエータ
28 アクチュエータ
29 アクチュエータ
SEN1 温度センサ
SEN2 温度センサ
Claims (14)
- 複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像形成ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段と、この読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、
前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、
前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出手段と、
該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 電源投入時から設定された複数の検出時間を計時する計時手段を設け、
前記導出手段は、前記各検出時間計時毎に前記第1の検出手段と前記第2の検出手段により検出される周辺温度と内部温度とから温度差を導出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、
前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、
前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出手段と、
該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記導出手段は、所定タイミング毎に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異ならせることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に前記補正手段を作動させることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には前記補正手段を作動させないことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合には前記補正手段を所定時間経過後に作動させることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記導出手段が温度差を導出する前記所定タイミングは、電源投入時を含むことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械 的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、
前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、
時間を計時する計時手段と、
前記計時手段に基づき所定タイミング毎に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出する導出手段と、
該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異なるように制御することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
- 露光部と、前記露光部からの露光を用いて電子写真方式により画像を形成する画像形成ステーションを複数並置して、前記複数の画像形成ステーションによりそれぞれ形成され転写された各画像を搬送する搬送ベルトと、前記複数の画像形成ステーションにより前記搬送体上に形成されたレジストレーションマークを読み取る読取り手段と、前記読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成部のレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
前記露光部の周辺温度を検出する第1の検出手段と、
前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を検出する第2の検出手段と、
電源投入時に、前記第1の検出手段より検出される周辺温度と前記第2の検出手段により検出される内部温度とから温度差を導出する導出手段と、
該導出された温度差と所定のしきい値温度とを比較して前記補正手段の作動を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、該導出された温度差と所定のしきい値温度との比較結果に応じて、前記補正手段の作動タイミングを異ならせることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
- 複数の像担持体駆動系を介して無端移動する像担持体の周囲に画像形成手段が配設され、露光部より前記像担持体を走査露光して潜像を形成する複数の画像形成ステーションと、複数の搬送体駆動系を介して転写材を順次所定方向に搬送する搬送体と、各画像形成ステーションに設けられる各画像形成手段により前記搬送体に形成された補正用の各レジストレーションマークを読み取る読取り手段と、この読取り手段から出力される各レジストレーションマークの読取りデータを解析して各画像形成ステーションのレジストを機械的または電気的に補正する補正手段とを備えた画像形成装置の走査線ずれ補正方法において、
前記露光部の周辺温度を温度センサにより検出する第1の検出工程と、
前記露光部以外の前記画像形成装置内の内部温度を温度センサにより検出する第2の検出工程と、
前記周辺温度と前記内部温度との温度差を導出する導出工程と、
該導出された温度差が所定のしきい値温度以下の場合に、前記補正手段を作動する第1の作動工程と、
該導出された温度差が所定のしきい値温度を越える場合に、所定時間経過毎に前記補正手段を作動する第2の作動工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置の走査線ずれ補正方法。
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