JP3639601B2 - シクロペンテノン誘導体 - Google Patents

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、医薬の分野において有用な、制がん作用等の生理活性を有するシクロペンテノン誘導体に関し、更に当該化合物の製造方法に関する。
従来の技術
従来、臨床上の療法に用いられている薬物はアルキル化剤、代謝阻害剤、植物アルカロイド等の制がん剤、抗生物質、免疫促進剤、免疫調節剤など多岐にわたっているが、これらの薬物療法はいまだ完成したとはいいがたい。
これらのうち、天然物由来であるプロスタグランジンの中で、5員環にα,β−不飽和カルボニルを有するプロスタグランジンA及びJ類がDNA合成を抑制することにより、安全性の高い制がん剤としての可能性が報告され、それらの各種誘導体が合成されている(特開昭62−96438号公報参照)。
発明が解決しようとする課題
本発明の目的は、制がん作用等の生理作用を有するシクロペンテノンの誘導体を開発し、該化合物の製造方法及び当該化合物を含有する医薬を提供することにある。
課題を解決するための手段
本発明者らはかかる目的を達成するために鋭意検討した結果、一般式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体が式【III】で表される4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン(以下、単にシクロペンテノンと称す)とアルコール及び/又はその反応性誘導体との反応により生成し、このシクロペンテノン誘導体が強いがん細胞増殖抑制活性等の生理活性を有することを見出し本発明を完成した。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は下記一般式【I】で表されるシクロペンテノン誘導体若しくは光学活性体又はそれらの塩に関する。
Figure 0003639601
(式中、R1、R2は同一又は異なる直鎖又は分枝アルキル基、直鎖又は分枝アルケニル基、芳香族基、芳香脂肪族基又はHである。但し、R1=R2=H、R1=R2=ベンジル基、あるいはR1=ベンジル基でR2=Hの場合を除く。)
本発明の第2の発明は下記式【III】で表される4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン及び/又はその光学活性体と下記一般式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体のR3、R4に相当するアルコール及び/又はその反応性誘導体を同時又は順次反応させることを特徴とする一般式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体の製造方法に関する。
Figure 0003639601
(式中、R3、R4は同一又は異なる直鎖又は分枝アルケニル基、直鎖又は分枝アルキル基、芳香族基、芳香脂肪族基又はHである。但し、R3=R4=Hの場合を除く。)
Figure 0003639601
本発明の第3の発明は本発明の第1の発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を有効成分として含有することを特徴とする医薬に関する。
本発明の第4の発明は本発明の第2の発明の方法で得られるシクロペンテノン誘導体若しくその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を有効成分として含有することを特徴とする医薬に関する。
なお本発明の第3、4の発明の好ましい態様では、前記医薬は制がん剤、アポトーシス誘発剤である。
【図面の簡単な説明】
図1は4−ベンジルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図2は5−ベンジルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図3は4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図4は4−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図5は5−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図6は4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの1H−NMRスペクトルを示す図である。
図7は(−)体シクロペンテノンのp−ジメチルアミノベンゾイル誘導体のCD及び(−)体シクロペンテノンの立体構造を示す図である。
図8は(+)体シクロペンテノンのp−ジメチルアミノベンゾイル誘導体のCD及び(+)体シクロペンテノンの立体構造を示す図である。
図9は4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル又は4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの量と足浮腫増加率の関係を示す図である。
発明の実施の形態
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明において使用する式【III】で表されるシクロペンテノンは、4位と5位のヒドロキシ基の立体配置がシスの異性体とトランスの異性体の双方を包含する。本発明においてはシス体シクロペンテノンを用いてもよいし、トランス体シクロペンテノンを用いてもよいし、シス体シクロペンテノンとトランス体シクロペンテノンの混合物を用いてもよい。また、これらの光学活性体を用いてもよい。
シス体シクロペンテノンは化学合成法によって得られる〔ヘルベチカ キミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta)、第55巻、第2838〜2844頁(1972)〕。トランス体シクロペンテノンは化学合成法によっても得られるし〔カーボハイドレート リサーチ(Carbohydrate Res.)、第247巻、第217〜222頁(11993)〕、またウロン酸、例えばグルクロン酸、ウロン酸誘導体、例えばグルクロノラクトン等を加熱処理することによっても得られる(PCT/JP97/03052号明細書参照)。本発明ではシクロペンテノンを含有するこれらの加熱処理物、その部分精製物及び精製物が使用できる。
例えば、ウロン酸としてD−グルクロン酸を使用し、その1%溶液を121℃で4時間加熱処理することにより、加熱処理物中にシクロペンテノンが生成される。この加熱処理物中のシクロペンテノンを溶媒で抽出し、抽出物を濃縮する。次にこの濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し、溶出するシクロペンテノン画分を濃縮し、濃縮物からシクロペンテノンをクロロホルムで抽出し、抽出濃縮物の順相カラムクロマトグラフィーを行うことにより、加熱処理物中のシクロペンテノンが単離される。
シクロペンテノンの物性を下記に示す。なおシクロペンテノンの質量分析はDX302質量分析計(日本電子社製)を用いて行った。また、重クロロホルム溶媒を用いたNMRスペクトルの測定はJNM−A500(日本電子社製)を用いた。比旋光度はDIP−370型旋光計(日本分光社製)、UV吸収スペクトルはUV−2500分光光度計(島津製作所社製)、赤外吸収スペクトル(IR)はFTIR−8000赤外分光光度計(島津製作所社製)をそれぞれ用い測定した。
MS m/z 115〔M+H〕
1H−NMR(CDCl3
δ4.20(1H,d,J=2.4Hz,5−H)、4.83(1H,m,4−H)、6.30(1H,dd,J=1.2,6.1Hz,2−H)、7.48(1H,dd,J=2.1,6.1Hz,3−H)
但し、1H−NMRの化学シフト値はCHCl3の化学シフト値を7.26ppmとして表した。
旋光度:〔α〕D 200゜( 1.3、水)
UV:λmax 215nm(水)
IR(KBr法):3400、1715、1630、1115、1060、1025cm-1に吸収を有する。
単離されたシクロペンテノンを光学分割することにより、(−)−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン及び(+)−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンを得ることができる。
例えば、シクロペンテノンをエタノールに溶かす。このエタノール溶液にヘキサン/エタノール(94/6)を更に加え、シクロペンテノン溶液を調製する。この試料溶液を、例えばキラールパックAS(ダイセル化学工業)カラムを用いカラム温度:40℃、移動相:ヘキサン/エタノール(94/6)でHPLCを行うことにより、シクロペンテノンを光学分割することができる。
分割された(−)−トランス−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン[以下、(−)体シクロペンテノンと称する]の旋光度は〔α〕D 20−105゜( 0.30、エタノール)であり、(+)−トランス−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン[以下、(+)体シクロペンテノンと称する]の旋光度は〔α〕D 20+104゜( 0.53、エタノール)である。なお旋光度は前記のDIP−370型旋光計(日本分光社製)を用いて測定した。
次に(−)体シクロペンテノン及び(+)体シクロペンテノンのそれぞれの質量分析、核磁気共鳴法(NMR)による構造解析、UV吸収スペクトルの測定、赤外吸収スペクトルの測定を上記記載の方法に準じ行う。その結果、両光学活性体は光学分割前のシクロペンテノンと同一の結果を示す。
光学分割された(−)体シクロペンテノン及び(+)体シクロペンテノンをそれぞれp−ジメチルアミノベンゾイル誘導体とし、J−720型円二色性分散計(日本分光社製)を用い、円二色性スペクトル(CD)を測定し、その結果をジベンゾエートキラリティルールに適用し[ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第91巻、第3989〜3991頁(1969)]、その立体配置を決定した。
(−)体シクロペンテノンのp−ジメチルアミノベンゾイル誘導体のCD及び(−)体シクロペンテノンの立体構造を図7に示す。図中縦軸はモル円二色性、横軸は波長(nm)を示す。なお、上記立体構造を、式【IV】として下記に示す:
Figure 0003639601
(+)体シクロペンテノンのp−ジメチルアミノベンゾイル誘導体のCD及び(+)体シクロペンテノンの立体構造を図8に示す。図中縦軸はモル円二色性、横軸は波長(nm)を示す。なお、上記立体構造を、式【V】として下記に示す:
Figure 0003639601
図7、8及び式【IV】、式【V】に示すように(−)体シクロペンテノンは(−)−(4R,5S)−トランス−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン、(+)体シクロペンテノンは(+)−(4S,5R)−トランス−4,5−ジヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オンである。
以上、本発明に使用するシクロペンテノン又はその光学活性体はいかなる方法で製造しても良く、明細書で開示の方法で製造しても良く、他の化学合成方法で合成しても良く、シクロペンテノンのトランス体、シス体、それらの混合物及びそれらの光学活性体も本発明に使用される。
シクロペンテノン及び/又はその光学活性体と、直鎖若しくは分枝アルキル基、直鎖若しくは分枝アルケニル基、芳香族基又は芳香脂肪族基を有するアルコール及び/又はその反応性誘導体とを、同時又は順次反応させることにより、反応液中に本発明の一般式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体又はその光学活性体が生成する。
アルキル基を有するアルコールとしては直鎖又は分枝のアルキル基を有するアルコールが使用でき、アルキル基の鎖長はシクロペンテノン誘導体の生物活性、溶解性等より適宜選択することができる。
直鎖アルキル基を有するアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等が使用できる。
分枝アルキル基を有するアルコールとしては、例えばイソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソアミルアルコール、t−アミルアルコール等が使用できる。
アルケニル基を有するアルコールとしては直鎖又は分枝のアルケニル基を有するアルコールを使用でき、アルケニル基の鎖長、不飽和度、不飽和結合の位置はシクロペンテノン誘導体の生物活性、溶解性等より適宜選択することができる。
直鎖アルケニル基を有するアルコールとしては、例えばビニルアルコール、アリルアルコール、クロトンアルコール、3−ヘキセン−1−オール等が使用できる。
分枝アルケニル基を有するアルコールとしては、例えばゲラニオール、ファルネソール、ゲラニルゲラニオール、レチノール、リナロオール、ネロリドール、ネロール等が使用できる。
芳香族基を有するアルコールとしては、例えばフェノール、クレゾール、ニトロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ナフトール等が使用できるが、生成するシクロペンテノン誘導体の生物活性、溶解性等より使用する芳香族基を有するアルコールを選択すればよい。
芳香脂肪族基を有するアルコールとしては、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェナシルアルコール、スチレングリコール、フェニルプロパノール等が使用できるが、生成するシクロペンテノン誘導体の生物活性、溶解性等より使用するアラルキル基を有するアルコールを選択すればよい。
本発明に使用するアルコールの反応性誘導体としては、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、酸エステル、ジアゾ化合物、塩、アルコールの脱水物であるアルケン等が例示され、目的に応じ、使用するアルコールの反応性誘導体を作製すれば良い。
アルコール及び/又はその反応性誘導体とシクロペンテノンとの反応は式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体のR3、R4が同一になるように行っても良く、R3、R4のどちらか一方が未反応のHであるように行っても良く、R3、R4が異なるように行っても良い。すなわち、シクロペンテノンの2個のヒドロキシル基を共に反応させてもよく、どちらか1個だけを反応させてもよいし、R3、R4が異なるアルコール及び/又はその反応性誘導体を同時にシクロペンテノンと反応させても良く、順次R3、R4が異なるアルコール及び/又はその反応性誘導体を反応させても良い。シクロペンテノンの水酸基の片方を保護することにより、R3、R4が異なるシクロペンテノン誘導体又はR3、R4のどちらか一方だけがエーテル化されたシクロペンテノン誘導体を効率よく作製することができる。
なお本発明で提供される式【I】で表されるシクロペンテノン誘導体においても、該シクロペンテノン誘導体のR1、R2は同一でも良く、R1、R2のどちらか一方が未反応のHでも良く、R1、R2が異なっても良い。
シクロペンテノン又はその光学活性体とアルコール及び/又はその反応性誘導体とが反応し、生成したシクロペンテノン誘導体又はその光学活性体は強いがん細胞増殖抑制活性を有し、この活性を指標にシクロペンテノン誘導体又はその光学活性体を反応液中から精製、単離することができる。精製、単離手段としては、化学的方法、物理的方法等の公知の精製手段を用いれば良く、ゲルろ過法、分子量分画膜による分画法、溶媒抽出法、分留法、イオン交換、順相、逆相等の各種クロマトグラフィー法等の従来公知の精製方法を組合せ、反応生成物中のシクロペンテノン誘導体又はその光学活性体を精製、単離することができる。
例えばシクロペンテノン又はその光学活性体とベンジルアルコール又はt−ブチルアルコールのトリクロロアセトイミド酸エステルをアルゴン気流下ジクロロメタンに溶解し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のジクロロメタン溶液を添加して反応させることにより本発明のシクロペンテノン誘導体が生成する。
シクロペンテノン又はその光学活性体をテトラヒドロフランに溶解し、ハロゲン化アルキルと水素化ナトリウムを加えて反応させることにより本発明のシクロペンテノン誘導体が生成する。
シクロペンテノン又はその光学活性体をジオキサンに溶解し、水酸化カリウムと硫酸ジメチルを加えて反応させることにより本発明のシクロペンテノン誘導体が生成する。
シクロペンテノン又はその光学活性体をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミンとトリエチルオキソニウムテトラフルオロホウ酸塩を加えて反応させることにより本発明のシクロペンテノン誘導体が生成する。
また、シクロペンテノン又はその光学活性体をジクロロメタンに溶解し、トリフルオロメタンスルホン酸とアルケンを加えて反応させることによっても本発明のシクロペンテノン誘導体が生成する。
以上のようにして生成した本発明のシクロペンテノン誘導体は必要に応じて溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーその他の公知の方法で精製、単離することができる。
本発明により得られるシクロペンテノン誘導体の光学活性体の分離はラセミ混合物の機械的分割、優先晶出法、ジアステレオマー塩あるいは包接化合物としての結晶化による分割、酵素・微生物による動力学的分割、クロマトグラフィーによる分割等により行うことができる。
クロマトグラフィーによる分割としては、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等を用いることができ、それぞれに適したキラル固定相を使用すればよい。
液体クロマトグラフィーによる光学分割としてはキラルな固定相を用いる方法、キラルな溶離液を用いる方法、ジアステレオマーとしての分離等を用いることができる。
キラル固定相としてはアミド系固定相、尿素系固定相、配位子交換型固定相、多糖・多糖誘導体固定相、タンパク質固定相、ポリメタクリル酸エステル固定相、ポリメタクリルアミド固定相等が使用できる。
溶離液としてはヘキサン系、アルコール系、水(緩衝液)系等が使用でき、上記固定相との組合せにおいて適宜使用することができる。
本発明で得られたシクロペンテノン誘導体又はその光学活性体の塩としては、医薬として許容される塩があり、公知の方法にて変換することができる。
本発明の式【I】又は式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体(以下、単に本発明のシクロペンテノン誘導体と称する)若しくはその光学活性体又はそれらの塩は制がん活性、がん細胞増殖抑制活性、アポトーシス誘発活性、トポイソメラーゼII阻害活性、がん細胞分化誘導活性、抗リウマチ活性、慢性関節リウマチ抑制作用、ファス抗原産生誘導活性、抗菌活性、抗ウイルス活性、肝機能改善活性、熱ショックタンパク誘導活性、血液成分正常化活性、がん免疫増強活性、抗炎症活性、腫瘍壊死因子産生抑制活性、一酸化窒素産生抑制活性、免疫調節活性、例えば遅延型過敏反応抑制活性、リンパ球幼若化反応抑制活性、混合リンパ球反応抑制活性、IgE産生抑制活性、カラゲーナン浮腫抑制活性等の生理活性を有し、これらの活性により、本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば生体防御機構に作用する医薬、例えば抗体産生機構に作用する製剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗リウマチ剤、インターフェロン誘発剤等、糖質代謝に作用する医薬、例えば糖尿病治療剤、病原生物に作用する医薬、例えば、抗菌剤、抗ウイルス剤等として有用である。従って本発明で得られる医薬は、本発明の化合物若しくはその光学活性体又はそれらの塩に感受性を示す疾病用の医薬として、例えばがん、ウイルス性疾患、リウマチ、糖尿病、アレルギー、自己免疫疾患、炎症等の疾病の治療用医薬又は予防用医薬として極めて有用である。
本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩は、例えばヒト前骨髄性白血病細胞HL−60、ヒト急性リンパ芽球性白血病細胞MOLT−3、肺がん細胞A−549、SV40形質転換肺細胞WI−38VA13、肝がん細胞Hep G2、結腸がん細胞HCT 116、ヒト結腸がん細胞SW480、ヒト結腸がん細胞WiDr、胃がん細胞AGS、ミエローマ細胞等のがん細胞に細胞増殖抑制作用を有し、本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分とし、これを公知の医薬用担体と組合せ製剤化すれば制がん剤を製造することができる。本発明で得られたシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩の制がん作用機作は本発明をなんら制限するものではないが、例えばがん細胞に対するアポトーシス誘発作用、トポイソメラーゼ阻害作用も本発明の制がん作用に包含される。
制がん剤の製造は一般的には、本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を薬学的に許容できる液状又は固体状の担体と配合し、かつ必要に応じて溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を加えて、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、カプセル剤等の固形剤、通常液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤とすることができる。またこれを使用前に適当な担体の添加によって液状となし得る乾燥品とすることができる。
医薬用担体は、上記投与形態及び剤型に応じて選択することができ、経口剤の場合は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩等が利用される。また経口剤の調製に当っては、更に結合剤、崩壊剤、界面活性剤、潤沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を配合することもできる。
一方、非経口剤の場合は、常法に従い本発明の有効成分である本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物を希釈剤としての注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等に溶解ないし懸濁させ、必要に応じ、殺菌剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤等を加えることにより調製される。
本発明の制がん剤は、製剤形態に応じた適当な投与経路で投与される。投与方法も特に限定はなく、内用、外用及び注射によることができる。注射剤は、例えば静脈内、筋肉内、皮下、皮内等に投与し得、外用剤には座剤等も包含される。
制がん剤としての投与量は、その製剤形態、投与方法、使用目的及びこれに適用される患者の年齢、体重、症状によって適宜設定され、一定ではないが一般には製剤中に含有される本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物の量が成人1日当り0.1μg〜200mg/kgである。もちろん投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、あるいか範囲を超えて必要な場合もある。本発明の薬剤はそのまま経口投与するほか、任意の飲食品に添加して日常的に摂取させることもできる。
本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩はアポトーシス誘発活性を有し、本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分とし、これを上記制がん剤に準じ製剤化すればアポトーシス誘発剤を製造することができ、制がん剤に準じた方法w@投与することができる。
アポトーシス誘発剤としての投与量は、その製剤形態、投与方法、使用目的及びこれに適用される患者の年齢、体重、症状によって適宜設定され、一定ではないが一般には製剤中に含有される本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物の量が成人1日当り0.1μg〜100mg/kgである。もちろん投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、あるいは範囲を超えて必要な場合もある。本発明の薬剤はそのまま経口投与するほか、任意の飲食品に添加して日常的に摂取させることもできる。
なおアポトーシスは、病理的細胞死である壊死と異なり、細胞自身の遺伝子に最初から組込まれている死である。すなわち何らかの外部的又は内部的要因が引き金となってアポトーシスをプログラムする遺伝子が活性化されることによりプログラム死遺伝子タンパク質が生合成され、またある場合には不活性型として細胞内に存在するプログラム死タンパク質が活性化される。こうして生成したプログラム死タンパク質により細胞自体が分解され、死に至ると考えられている。本発明のアポトーシス誘発剤は、このようなアポトーシスを所望の組織、細胞で発現させることができ、不要若しくは有害な細胞を自然の形で生体から排除することが可能となり、極めて有用なものである。
即ち本発明のアポトーシス誘発剤は、自己免疫疾患患者の自己反応性リンパ球、がん細胞、ウイルス感染細胞等を排除するのに有効であり、アポトーシスを所望の組織、細胞で発現させることにより、不要若しくは有害な細胞を自然の形で生体から排除することができる。本発明のアポトーシス誘発剤が有効な疾患としては、例えば全身性エリテマトーデス、免疫介在性糸球体腎炎、多発性硬化症、膠原病等の自己免疫疾患、リウマチ等である。
本発明のアポトーシス誘発剤はアポトーシス誘発方法に使用することができる。すなわち本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩を有効成分として使用することによりアポトーシスを誘発させることができ、該方法はアポトーシス誘発機構の解明、アポトーシス誘発剤、アポトーシス誘発阻害剤のスクリーニング等に有用である。
カラゲナン足浮腫モデルは、起炎剤であるカラゲナンを足蹠部に皮下注射することにより、マクロファージ、好中球等の炎症細胞が誘導され、これらの細胞から産生された炎症性の因子により血管透過性が亢進し、浮腫が惹起される反応である。本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩はカラゲナン浮腫抑制作用を有し、これらの化合物から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として含有する医薬は、血管透過性の亢進の制御を必要とする炎症性疾患、例えば慢性関節リウマチの治療又は予防に有用な抗炎症剤、抗リウマチ剤として有用である。
また本発明により本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として含有するトポイソメラーゼ阻害剤、及びこれらの化合物から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として使用するトポイソメラーゼ阻害方法が提供される。該トポイソメラーゼ阻害剤は制がん剤として有用であり、該トポイソメラーゼ阻害方法は生化学研究や制がん剤のスクリーニング等に有用である。
また本発明により本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として含有する生体防御機構に作用する医薬、例えば抗体産生機構に作用する製剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗リウマチ剤、インターフェロン誘発剤等、糖質代謝に作用する医薬、例えば糖尿病治療剤、病原生物に作用する医薬、例えば、抗菌剤、抗ウイルス剤、トポイソメラーゼ阻害剤等が提供され、制がん剤に準じ、製剤化することができ、制がん剤に準じた方法、用量で投与することができる。
本発明により得られるシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩はシクロペンテノン及び任意のアルコール若しくはその反応性誘導体より効率よく製造することができ、本発明により式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩が提供される。
本発明で得られたシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩を有効成分として含有する食品又は飲料の製造法は、特に限定はないが、調理、加工及び一般に用いられている食品又は飲料の製造法による製造を挙げることができ、製造された食品又は飲料に有効量の生理作用を有する本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩から選択される化合物が含有されていれば良い。
本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩はその生理活性の有効量の投与を行っても毒性は認められない。例えば経口投与の場合、4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル若しくはその光学活性体又はそれらの塩、4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテル若しくはその光学活性体又はそれらの塩のいずれかを300mg/kgでマウスに単回経口投与しても死亡例は認められない。
以上、本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はそれらの塩は、簡便に製造でき、その種々の生理的機能により、医薬、食品等の広い分野において極めて有用な化合物である。
実施例
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例における%は重量%を意味する。
実施例 1
(1)10gのD−グルクロン酸(シグマ社製G 5269)を1リットルの水に溶解し、121℃で4時間加熱した後約10mlになるまで減圧下濃縮した。これに酢酸ブチル:酢酸:水=3:2:2混合液の上層40mlを加えて混合後、遠心によって得た上清を減圧下約10mlまで濃縮した。
上記抽出液をカラムクロマトグラフィー用シリカゲルBW−300SP(2×28cm、富士シリシア化学社製)にアプライし、酢酸ブチル:酢酸:水=3:2:2の上層を溶離液としてコンプレッサーで0.2kg/cm2に加圧し、毎分5mlの流速で分離を行った。1画分当り10mlになるようにフラクショネーションを行い、各画分の一部をとって薄層クロマトグラフィーで分析したところ61番から80番までの画分に高純度のシクロペンテノンが含まれていた。これらの画分を集めて減圧下濃縮した後40mlのクロロホルムで抽出し、抽出液を減圧下濃縮することによって100mgのシクロペンテノンを得た。
この画分をパルパックタイプSカラムを用いた順相HPLCで分離し、215nmの紫外部吸収で検出したところ、純度は98%であった。
上記シクロペンテノン113.9mgをエタノール2.85mlに溶解した。このエタノール溶液にヘキサン/エタノール(94/6)3.85mlを更に加え、17mg/mlのシクロペンテノン溶液を調製した。この液を0.5μmのフィルターでろ過し、光学分割HPLC試料溶液とした。
この試料溶液を以下の条件で光学分割HPLCを行い、前ピーク(−)体シクロペンテノン及び後ピークの(+)体シクロペンテノンのフラクションをそれぞれ集め、減圧乾固し、(−)体シクロペンテノン43.2mg、(+)体シクロペンテノン43.0mgをそれぞれ得た。
光学分割HPLC条件
カラム:キラールパックAS(ダイセル化学工業)2.0cm×25.0cm
カラム温度:40℃
移動相:ヘキサン/エタノール(94/6)
流速:14.0ml/min
検出:UV210nm
試料注入量:150μl(2.55mg)
得られた(−)体シクロペンテノン及び(+)体シクロペンテノンは両者共に約1%のエナンチオマーを含有していたため再度上記の条件で光学分割した。その結果、前ピークの(−)体シクロペンテノン30.0mgから19.7mgのエナンチオマーを含有しない(−)体シクロペンテノンを、後ピークの(+)体シクロペンテノン37.4mgから27.7mgのエナンチオマーを含有しない(+)体シクロペンテノンをそれぞれ得た。なお(−)体シクロペンテノン及び(+)体シクロペンテノンの光学分割HPLCの溶出時間はそれぞれ33分、40分であった。
(2)44mgのシクロペンテノンと492mgのベンジル(benzyl)2,2,2−トリクロロアセトイミデート(trichloroacetimidate)(アルドリッチ社製、14,033−3)をアルゴン気流下2.5mlのジクロロメタン(和光純薬社製、135−02441)に溶解した。これに28μl/ml三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(和光純薬社製、022−08362)ジクロロメタン溶液1mlをかくはんしながら徐々に添加した。室温で8時間かくはん後、減圧下濃縮し、展開溶媒としてクロロホルム:メタノール=19:1を用いたシリカゲル薄層クロマトグラフィーにより4−ベンジルシクロペンテノンエーテル、5−ベンジルシクロペンテノンエーテル、及び4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルを精製した。4−ベンジルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.3、5−ベンジルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.45、4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.8であった。収率は4−ベンジルシクロペンテノンエーテルが3.7%、5−ベンジルシクロペンテノンエーテルが3.7%、4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルが2.5%であった。
(3)実施例1−(2)で得られた4−ベンジルシクロペンテノンエーテル、5−ベンジルシクロペンテノンエーテル、及び4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルの構造を核磁気共鳴法(NMR)によって確認した。核磁気共鳴装置はJNM−EX270 FT NMRシステム(日本電子社製)を用いた。また、1H−NMRの化学シフト値はテトラメチルシランの化学シフト値を0ppmとして表した。その結果を以下に示す。
4−ベンジルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.47(1H,dd,J=6.0Hz,J=1.68),δ7.36(5H,m),δ6.3(1H,dd,J=6.0Hz,J=1.33Hz),δ4.88(1H,d,J=11.55),δ4.75(1H,d,J=11.55),δ4.55(1H,m),δ4.28(1H,m),δ2.78(1H,m)
5−ベンジルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.39(6H,m),δ6.22(1H,dd,J=6.24Hz,J=1.32Hz),δ5.09(1H,d,J=11.87),δ4.79(1H,m),δ4.77(1H,d,J=11.87),δ3.98(1H,d,J=2.97),δ2.06(1H,m)
4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.47(1H,dd,J=6.27Hz,J=1.98),δ7.34(10H,m),δ6.29(1H,dd,J=6.10Hz,J=1.49Hz),δ4.88(1H,d,J=11.85),δ4.74(1H,d,J=11.85),δ4.71(2H,d,J=11.55),δ4.56(1H,m),δ4.33(1H,d,J=2.64)
これらの誘導体の1H−NMRスペクトルを図1〜図3に示す。すなわち、図1は4−ベンジルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトル、図2は5−ベンジルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトル、図3は4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトルをそれぞれ示す図であり、図1〜図3において横軸は化学シフト値(ppm)、縦軸はシグナルの強度を示す。
(4)44mgのシクロペンテノンと287mgのt−ブチル(t−butyl)2,2,2−トリクロロアセトイミデート(trichloroacetimidate)(アルドリッチ社製、36,478−9)をアルゴン気流下2.5mlのジクロロメタンに溶解した。これに28μl/ml三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体ジクロロメタン溶液1mlをかくはんしながら徐々に添加した。室温で8時間かくはん後、減圧下濃縮し、実施例1−(2)と同様にシリカゲル薄層クロマトグラフィーにより4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、5−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、及び4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルを精製した。4−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.35、5−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.27、4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのRf値は0.73であった。収率は4−t−ブチルシクロペンテノンエーテルが9.2%、5−t−ブチルシクロペンテノンエーテルが1.9%、4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルが11%であった。
(5)実施例1−(4)で得られた4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、5−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、及び4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの構造を実施例1−(3)と同様の方法でNMRによって確認した。その結果を以下に示す。
4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.34(1H,dd,J=5.94Hz,J=0.99),δ6.25(1H,dd,J=6.10,J=1.49),δ4.59(1H,m),δ4.08(1H,d,J=2.31),δ2.85(1H,m),δ1.33(9H,s)
5−t−ブチルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.37(1H,dd,J=6.27Hz,J=1.98),δ6.23(1H,dd,J=6.27,J=1.32),δ4.75(1H,m),δ4.04(1H,d,J=2.63),δ2.23(1H,m),δ1.32(9H,s)
4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテル
1H−NMR
δ7.35(1H,dd,J=6.27Hz,J=1.65),δ6.24(1H,dd,J=6.26,J=0.99),δ4.62(1H,ddd,J=3.3,J=1.65,J=0.99),δ4.16(1H,d,J=3.31),δ1.38(18H,s)
これらの誘導体の1H−NMRスペクトルを図4〜図6に示す。すなわち、図4は4−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトル、図5は5−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトル、図6は4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのNMRスペクトルをそれぞれ示す図であり、図4〜図6において横軸は化学シフト値(ppm)、縦軸はシグナルの強度を示す。
実施例 2
(1)4−ベンジルシクロペンテノンエーテル、5−ベンジルシクロペンテノンエーテル、又は4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテルの1.22、2.44、4.88、9.77、19.5、39.1、78.1、156、313、625、1250、2500、5000、又は10000μg/ml溶液(70%エタノール水溶液中)、あるいは対照として70%エタノール水溶液10μlを96穴マイクロタイタープレートの各ウェルに添加し、風乾した。前骨髄性白血病細胞株HL−60(ATCC CCL−240)を10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640倍地に1×105個/mlとなるように懸濁し、100μlずつ上記マイクロタイタープレートの各ウェルに分注し、5%CO2存在下37℃で48時間培養した。5mg/mlの3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT;シグマ社製)リン酸緩衝食塩水溶液10μlを加えて更に4時間培養を続けた後、顕微鏡で細胞の生育状態を観察した。また、0.04N HCl含有2−プロパノール100μlを加えてよくかくはんし、590nmにおける吸光度を測定した。
その結果、2.44μg/ml 4−ベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度0.244μg/ml、1.20μM)、19.5μg/ml 5−ベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度1.95μg/ml、9.56μM)、又は156μg/ml 4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度15.6μg/ml、53.1μM)で細胞の増殖が完全に抑制された。またアポトーシス小体の形成が認められた。なお、これらより低濃度で添加した区分においては対照の水添加区分との差は見られなかった。
(2)4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、5−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、又は4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルのHL−60細胞の増殖に対する影響を実施例2−(1)と同様の方法で測定した。
その結果、313μg/ml 4−ベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度31.3μg/ml、180μM)、78.1μg/ml 5−ベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度7.81μg/ml、46μM)、または625μg/ml 4,5−ジベンジルシクロペンテノンエーテル添加区分(終濃度62.5μg/ml、280μM)で細胞の増殖が完全に抑制された。またアポトーシス小体の形成が認められた。なお、これらより低濃度で添加した区分においては対照の水添加区分との差は見られなかった。
以上、上記化合物はがん細胞増殖抑制活性、及びアポトーシス誘発活性を示した。またこれらの化合物の光学活性体も同様に両活性を示した。
実施例 3
ルイスラット(オス、9週齢、体重約250g)はセアック吉富(株)より購入し、炎症モデル、例えば慢性関節炎リウマチモデルであるカラゲナン誘発足浮腫モデルを次のように作製し、被検物質を評価した。
実験開始18時間前から絶食したラットにオリーブ油(ナカライテスク社製)に溶解して各濃度に調整した4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル、又は4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルを1mg/10ml/kg又は10mg/10ml/kgの投与量で経口投与した。これらの被験物質投与0.5時間後に生理食塩水(大塚製薬)に懸濁して1%の濃度に調整したλ−カラゲナン(ワコー)を100μl/ラットで右足足蹠に注射し、足浮腫を惹起した。カラゲナン注射3時間後のラットの右足容積をラット足容積測定装置(ウゴバジール社)で測定した。測定値はカラゲナン投与前に測定した各ラットの右足容積から増加率を算定して表示したる
結果を図9に示す。すなわち図9は各化合物量と足浮腫増加率の関係を示す図であり、縦軸は増加率(%)、横軸は各化合物の投与量(mg/kg)を示す。図中Aは4−t−ブチルシクロペンテノンエーテル投与群、Bは4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテル投与群を意味する。各化合物がカラゲナン誘発足浮腫抑制作用を示した。なお図中*はp<0.05で対照群に対し有意であることを意味する。
実施例1で調製した他の本発明のシクロペンテノン誘導体も上記化合物と同様のカラゲナン浮腫抑制作用を示した。
実施例 4
(1)トポイソメラーゼII[トポジェン(TopoGEN)社製、2単位/μl]2μl、10倍濃度緩衝液[0.5M Tris−HCl(pH8.0)、1.2M KCl、0.1M MgCl2,5mMアデノシン三リン酸、5mMジチオスレイトール]2μl、0.1%ウシ血清アルブミン(宝酒造社製)2μl、蒸留水11μl及び対照の蒸留水又は水で様々な濃度に調製した4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテル2μlを混合したものに、0.25μg/μl pBR322 DNA(宝酒造社製)1μlを添加して37℃で反応させた。30分間反応後、1%ドデシル硫酸ナトリウム、50%グリセロール、0.02%ブロモフェノールブルー水溶液2μlを添加して反応を停止した。
アガロースL03(宝酒造社製)とTAE緩衝液[40mM Tris、5mM酢酸ナトリウム、1mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)、酢酸でpH7.8に調整]を用いて作製した1%アガロースゲルに上記反応液20μlをアプライし、TAE緩衝液中で電気泳動を行った。泳動後、ゲルを1μg/mlエチジウムブロミド水溶液に浸漬し、紫外線を照射してDNA電気泳動パターンを観察した。なお、水添加の対照ではDNAが超らせん型から弛緩型に完全に変化するが、トポイソメラーゼII活性が阻害されると超らせん型から弛緩型への変化が一部又は完全に阻害される。
その結果、4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルは反応液中の濃度250μM以上でトポイソメラーゼ阻害活性を示し、250μMで中程度に超らせん型DNAが残存し、500μMでは大半が超らせん型DNAで残存し、1000μMでは超らせん型DNAが全く減少していなかった。また4,5−ジ−t−ブチルシクロペンテノンエーテルの光学活性体、実施例1で調製した他の本発明の化合物及びその光学活性体も同様の活性を示した。
以上、正常細胞では分裂期のみに一過的に発現するが、細胞のがん化により全細胞周期を通じて高発現するようになるトポイソメラーゼIIに本発明の化合物は阻害活性を示した。
実施例 5
注射剤
(1)生理食塩液(日本薬局方収載品)に4−ベンジルシクロペンテノンエーテル、又は5−ベンジルシクロペンテノンエーテルを1%濃度で加え注射剤を作製した。
(2)生理食塩水(前記と同じ)に4−ベンジルシクロペンテノンエーテル、又は5−ベンジルシクロペンテノンエーテル及びグリシルリチン酸をそれぞれ0.5%及び0.1%濃度で加え、注射剤を作製した。
実施例 6
錠剤
(1)4−ベンジルシクロペンテノンエーテルの100mgと微結晶性セルロースの適量とを含有する錠剤を調製し、糖衣を施し、錠剤を作製した。
(2)5−ベンジルシクロペンテノンエーテルの0.1mg、グリシルリチン酸ジカリウム10mg及び微結晶セルロースの適量を含有する錠剤を調製し、糖衣を施し、錠剤を作製した。
発明の効果
本発明により制がん作用、がん細胞増殖抑制作用、アポトーシス誘発作用等の種々の生理活性を有する本発明のシクロペンテノン誘導体若しくはその光学活性体又はその塩及びそれらの製造方法が提供される。本発明により提供される化合物を有効成分とする医薬は特に生体の恒常性の維持に有用な医薬である。

Claims (4)

  1. 下記一般式【I】で表されるシクロペンテノン誘導体若しくは光学活性体又はそれらの塩。
    Figure 0003639601
    (式中、R1はt−ブチル基、R2はHまたはt−ブチル基である。)
  2. 下記一般式【II】で表されるシクロペンテノン誘導体若しくは光学活性体又はそれらの塩から選択される少なくとも一つの化合物を有効成分として含有することを特徴とする医薬。
    Figure 0003639601
    (式中、R1、R2は同一又は異なる直鎖又は分枝アルキル基、直鎖又は分枝アルケニル基、芳香族基、芳香脂肪族基又はHである。但し、R1=R2=H、あるいはR1=ベンジル基でR2=Hの場合を除く。)
  3. 医薬が制がん剤である請求の範囲2記載の医薬。
  4. 医薬がアポトーシス誘発剤である請求の範囲2記載の医薬。
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