JP3639434B2 - プロジェクト管理における管理業務評価装置及び方法 - Google Patents

プロジェクト管理における管理業務評価装置及び方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクト管理を支援する装置及び方法、特に、プロジェクト開始時点において、要求仕様が不明確であるため詳細計画の立案が困難であり、概略計画によって開始される大規模システムソフト開発におけるプロジェクト管理業務を評価する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
大規模システムを対象としたソフト開発は、一般に、顧客からの現状の問題点と要求に基づいて、実現する機能を設計し、その実現方法であるソフト設計へと詳細化していく。ところが、顧客からの要求仕様は、初めから確定していることは少なく、開発を進めるに従って、プロトタイピング等によって明らかになり確定していくことが多い。従って、プロジェクトの計画段階では、開発対象や要求納期といった開発概要を基に、大まかな計画を立案している。その結果、不確定要素に対する見積り違いから、人の割り当てのアンバランス等が発生し、やるべき作業が的確に行われず、開発遅延等のトラブルが発生することが少なくない。そのため、計画立案時に計画を十分評価し、現時点で実行可能で最適な工程計画を立案するとともに、遅延発生等のリスク要因をとらえ、その要因を低減するよう十分プロジェクト管理をすることが必要である。特に、大規模プロジェクトでは、一旦トラブルが発生すると回復は困難であり、かつ混乱時の損失は中小規模のプロジェクトに比べ大きいので、適切なプロジェクト管理を行うことが非常に重要になる。
【0003】
このような状況において、従来行われている計画立案時における評価方法として、特開平8−180106号に開示されている「工程計画作成方法及びその装置」がある。この従来技術においては、過去に実施した同種の工事(プロジェクト)の実績データを利用した各作業工程の作業期間の算出と、各作業工程の作業期間を加味したネットワーク工程図の作成、計画全体の予測工期と目標工期との比較、作業工程毎の1日の作業従事時間の変更による予測工期の再計算、作業工程毎の投入作業員数の変更による予測工期の再計算の各機能を、システムがサポートしている。すなわち、計画評価方法に関してシステムがサポートしているのは、予測工期と目標工期を比較することにより、工程計画の妥当性を評価することである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、プロジェクトの管理方法についての情報は提示されていない。すなわち、従来は、あるプロジェクトを管理するにあたって、要求管理、工程管理、品質管理等の各管理業務をどのくらい重点的に行えばよいのか、その管理レベルを示す技術がなく、各管理業務をどのくらい重点的に行うかは、プロジェクト管理者の個人的経験や能力に基づいた各自の判断に委ねられていた。
【0005】
本発明の目的は、大規模システムソフト開発等のプロジェクト管理において、概略計画から、各管理業務の管理レベルの指針を示すことができるプロジェクト管理を支援する装置及び方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の管理業務評価装置は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクト特徴を計算するプロジェクト特徴計算手段と、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータとプロジェクト特徴とに基づいて、評価項目のリスク領域を計算するプロジェクトリスク領域計算手段と、プロジェクト特徴とリスク領域とに基づいて、プロジェクトのリスクを評価するプロジェクトリスク評価手段と、プロジェクト特徴の各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データと、評価対象プロジェクトのリスクとに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定する管理業務レベル決定手段と、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示する管理業務レベル表示手段とから構成されることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る第2の管理業務評価装置は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクト特徴を計算するプロジェクト特徴計算手段と、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータとプロジェクト特徴とに基づいて、評価項目のリスク領域を計算するプロジェクトリスク領域計算手段と、プロジェクト特徴とリスク領域とに基づいて、プロジェクトのリスクを評価するプロジェクトリスク評価手段と、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータに基づいて、各管理業務の管理業務レベル尺度を、複数の管理レベル領域に区分する管理業務レベル分け計算手段と、プロジェクト特徴の各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データと、評価対象プロジェクトのリスクと、前記複数の管理レベル領域とに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定する管理業務レベル決定手段と、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示する管理業務レベル表示手段とから構成されることを特徴とする。
【0008】
この場合において、前記管理業務レベル分け計算手段は、完了したプロジェクトにおける、管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、各管理レベル尺度の値を複数の管理レベル領域に区分するようにしてもよい。更に、前記管理業務レベル決定手段は、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度と前記複数の管理レベル領域とに基づいて、各管理業務の管理レベルとして、管理業務の重点度に対応する管理レベル尺度の領域を決定するようにしてもよい。
【0009】
本発明に係る第3の管理業務評価装置は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクト特徴を計算するプロジェクト特徴計算手段と、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータとプロジェクト特徴とに基づいて、評価項目のリスク領域を計算するプロジェクトリスク領域計算手段と、プロジェクト特徴とリスク領域とに基づいて、プロジェクトのリスクを評価するプロジェクトリスク評価手段と、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータ及びリスク評価に基づいて、リスクレベル毎に、管理業務レベル尺度を、複数の管理レベル領域に区分する管理業務レベル分け計算手段と、評価対象プロジェクトのリスクとリスクレベル毎の前記複数の管理レベル領域とに基づいて、評価対象プロジェクトのリスクの大きさに対応する管理業務レベル尺度の領域を、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルとして決定する管理業務レベル決定手段と、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示する管理業務レベル表示手段とから構成されることを特徴とする。
【0010】
この場合において、前記管理業務レベル分け計算手段は、完了したプロジェクトにおける、評価項目のリスクの大きさと管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、前記評価項目のリスクの大きさ別に、管理レベル尺度を複数の管理レベル領域に区分するようにしてもよい。更に、前記管理レベル決定手段は、プロジェクト特徴の各評価項目について、リスクの大きさ別に管理レベル尺度の管理レベル領域を、それぞれの管理レベル尺度について示す管理レベル分けデータから、評価項目のリスクの大きさに対応する管理レベル尺度の管理レベル領域を各評価項目について求め、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを、その積集合の領域で示すようにしてもよい。
【0011】
また、本発明に係る管理状況監視システムは、前記本発明に係る重点管理業務評価装置のいずれかと、この重点管理業務評価装置によって提示される各管理業務の管理レベルを示すデータとプロジェクト進捗データとを比較し、管理レベルの達成状況を評価する管理レベル達成状況評価手段とから構成されることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る第1の管理業務評価方法は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算し、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域を計算し、特徴データとリスク領域とに基づいて、評価対象プロジェクトのリスクを評価し、特徴データの各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データとリスク評価とに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを複数ランクの重点度で決定し、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る第2の管理業務評価方法は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算し、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域を計算し、特徴データとリスク領域とに基づいて、評価対象プロジェクトのリスクを評価し、完了したプロジェクトにおける管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、各管理業務の管理業務レベル尺度の値を、複数の管理レベル領域に区分し、特徴データの各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データと、前記複数の管理レベル領域とリスク評価とに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定し、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示することを特徴とする。
【0014】
そして、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定する際、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を求め、当該重点度と前記複数の管理レベル領域とに基づいて、各管理業務の管理レベルとして、管理業務の重点度に対応する管理レベル尺度の領域を決定するようにしてもよい。
【0015】
本発明に係る第3の管理業務評価方法は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算し、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域を計算し、特徴データとリスク領域に基づいて、プロジェクトのリスクを評価し、完了したプロジェクトにおける、リスクの大きさ及び管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、リスクの大きさ毎に、各管理業務の管理業務レベル尺度の値を、複数の管理レベル領域に区分し、当該区分の結果と評価対象プロジェクトのリスク評価とに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルとして、評価対象プロジェクトのリスクの大きさに対応する管理業務レベル尺度の領域を決定し、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示することを特徴とする。
【0016】
この場合、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定する際、特徴データの各評価項目について、リスクの大きさ別に管理レベル尺度の管理レベル領域を、それぞれの管理レベル尺度について示す管理レベル分けデータから、評価項目のリスクの大きさに対応する管理レベル尺度の管理レベル領域を各評価項目について求め、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを、その積集合の領域で示すようにしてもよい。
【0017】
本発明に係る第1のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算するステップと、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域データを計算するステップと、特徴データとリスク領域データとに基づいて、プロジェクトのリスクを評価してリスク評価データを算出するステップと、プロジェクト特徴の各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データとリスク評価データとに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを複数ランクの重点度で決定するステップと、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示するステップとからなることを特徴とするプログラムを記録しているものである。
【0018】
本発明に係る第2のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算するステップと、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域データを計算するステップと、特徴データとリスク領域データとに基づいて、評価対象プロジェクトのリスクを評価してリスク評価データを算出するステップと、完了したプロジェクトにおける管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、各管理業務の管理業務レベル尺度の値を、複数の領域に区分して管理レベル分けデータを算出するステップと、プロジェクト特徴の各評価項目についてのリスクと各管理業務との関連を示す重点管理業務データと、管理レベル分けデータとリスク評価データとに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルを決定するステップと、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示するステップとからなることを特徴とするプログラムを記録しているものである。
【0019】
本発明に係る第3のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プロジェクト計画データとプロジェクト実績データとからなるプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの特徴データを計算するステップと、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータと特徴データとから、評価項目のリスク領域を計算するステップと、特徴データとリスク領域データとに基づいて、プロジェクトのリスクを評価してリスク領域データを算出するステップと、完了したプロジェクトにおける、リスクの大きさ及び管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係に基づいて、リスクの大きさ毎に、各管理業務の管理業務レベル尺度の値を、複数の管理レベル領域に区分して管理レベル分けデータを算出するステップと、管理レベル分けデータとリスク評価データとに基づいて、評価対象プロジェクトの各管理業務の管理レベルとして、評価対象プロジェクトのリスクの大きさに対応する管理業務レベル尺度の領域を決定するステップと、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示するステップとからなることを特徴とするプログラムを記録しているものである。
【0020】
なお、上記において、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを提示するには、各管理業務毎に管理レベルをディスプレイやプリンタなどの出力装置に表示したり印刷したりすることの他に、例えば、評価対象プロジェクトにおいて重要度が高いと判断される管理業務(重点管理業務)を表示等することも含まれる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
なお、以下では、大規模システムソフト開発プロジェクトにおけるプロジェクト管理を例にとって、本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明による第1の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。この管理業務評価装置は、評価対象(計画段階)のプロジェクトのリスクを計画データから算出し、当該リスク及び過去のデータに基づいて、評価対象プロジェクトにおいて重要度が高いと判断される管理業務(重点管理業務)や各管理業務の管理レベルを、ユーザ(プロジェクトマネージャ)に提示するものである。なお、管理業務とは、要求管理、工程管理、品質管理等のプロジェクト管理における業務を細分化したものである。
【0024】
図1に示すように、管理業務評価装置1は、プロジェクトデータ入力手段2と、プロジェクト特徴計算手段3と、プロジェクトリスク領域計算手段4と、プロジェクトリスク評価手段5と、管理業務レベル決定手段6と、管理業務レベル表示手段7とから構成される。
【0025】
プロジェクトデータ入力手段2は、キーボード等の入力装置16によって入力されるプロジェクト計画データ8及びプロジェクト実績データ9を取り込んで、プロジェクト計画データ8とプロジェクト実績データ9の集合であるプロジェクトデータ10として格納する。プロジェクト計画データ8とは、評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータである。また、プロジェクト実績データ9とは、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データである。
【0026】
プロジェクト特徴計算手段3は、プロジェクトデータ10に基づいて、プロジェクトを特徴づける値を所定の評価項目について計算し、計算結果を特徴データ11として格納する。プロジェクトリスク領域計算手段4は、プロジェクトデータ10内の完了したプロジェクトに関するデータと特徴データ11とに基づいて、プロジェクト特徴の評価項目毎に、リスク領域を計算し、計算結果をリスク領域データ12として格納する。プロジェクトリスク評価手段5は、特徴データ11とリスク領域データ12とに基づいて、プロジェクトのリスクをプロジェクト特徴の評価項目別に評価し、評価結果をリスク評価データ13として格納する。
【0027】
管理業務レベル決定手段6は、評価対象プロジェクトにおける、各管理業務の管理レベルを決定する。具体的には、各管理業務と各評価項目とを関連付ける重点管理業務データ14とリスク評価データ13とに基づいて各管理業務の管理レベルを決定し、その結果を管理レベルデータ15として格納する。管理業務レベル表示手段7は、管理レベルデータ15に基づいて、評価対象プロジェクトにおける重点管理業務や、各管理業務の管理レベルをディスプレイ等の出力装置17に出力する。
【0028】
次に、上記各手段によって行われる処理の詳細について説明する。本装置で行われる主要な処理は、大別して、プロジェクト特徴計算処理、プロジェクトリスク領域計算処理、プロジェクトリスク評価処理、管理業務レベル決定処理に分かれる。各処理は、それぞれ、プロジェクト特徴計算手段3、プロジェクトリスク領域計算手段4、プロジェクトリスク評価手段5、管理業務レベル決定手段6によって実行される。なお、これらの各処理は、例えば、不図示の中央処理装置(CPU)と記憶装置に格納されたプログラムによって実現される。
【0029】
まず、プロジェクト特徴計算手段3によって実行されるプロジェクト特徴計算処理について説明する。プロジェクト特徴計算処理では、プロジェクトの特徴を表す一つ以上の評価項目の値をそれぞれ計算し、計算結果を特徴データとして格納する。評価項目の例としては、新規性、納期(余裕)、プログラム規模、要求確定度等がある。評価項目と、その計算に必要な計算方法は予め与えられている。例えば、新規性とは、プロジェクトの新しさを示す評価項目をいい、以下のような式により計算される。
【0030】
【数1】
新規性=新規作成プログラム容量×a+改造プログラム容量×b・・・(式1)
(ここで、a、bは係数)
あるプロジェクトについて、新規作成プログラム容量=5、改造プログラム容量=10であり、a=1、b=0.5とすると、新規性=10となる。
【0031】
図2は、プロジェクト特徴計算処理の流れを示すフローチャートである。
【0032】
同図に示すように、プロジェクト特徴計算手段3は、まず、予め与えられたプロジェクト特徴を表す評価項目のうち、未計算の評価項目を一つ選択する(ST201)。
【0033】
次に、プロジェクト特徴計算手段3は、選択した評価項目を計算するのに必要なデータを、プロジェクトデータ10から取り出す(ST202)。
【0034】
次に、プロジェクト特徴計算手段3は、予め定められた計算方法(例えば、上記の式1)に従い、選択されている評価項目の値を計算する(ST203)。
【0035】
最後に、未だ計算していない評価項目があるか否かを判断し(ST204)、未計算の評価項目がある場合は、ST201〜ST203の処理を繰り返す。一方、すべての評価項目の計算が済んでいる場合は、すべての評価項目の計算結果の集合を、特徴データ11として格納する(ST205)。
【0036】
以上のような処理の流れによって、すべての評価項目について、特徴データ11の計算が行われる。
【0037】
次に、プロジェクトリスク領域計算手段4によって実行されるプロジェクトリスク領域計算処理について説明する。プロジェクトリスク領域計算処理は、プロジェクト特徴の各評価項目の値を、リスクの大きさという観点から、複数の領域に区分する処理である。
【0038】
図3は、リスクの大きさに対応して、評価項目の値を複数の領域に区分する処理を説明する図である。同図のグラフは、既に完了している過去のプロジェクトについて、ある評価項目(例えば、新規性)の値から見た場合の、トラブル(あり)プロジェクトとトラブルなしプロジェクトの分布を示している。このような分布図は、既に完了している過去の複数のプロジェクトについて、プロジェクト毎に、評価項目の値及び当該プロジェクトがトラブルプロジェクトであったかトラブルなしプロジェクトあったかを求めることで得られる。
【0039】
ここで、評価項目の値は、予め定められた計算方法(例えば、上記の式1)に従って、計算される。また、トラブルプロジェクトか否かの判別は、例えば、予定開発期間に対する遅延率がある値以上のプロジェクトをトラブルプロジェクトとし、それ以下をトラブルなしプロジェクトとすればよい。
【0040】
予定開発期間に対する遅延率は、以下の式で計算される。
【0041】
遅延率=実開発期間/予定開発期間
ここで、実開発期間とは、プロジェクト開始予定日から実際に終了した日までの期間をいい、予定開発期間とは、プロジェクト開始予定日から終了予定日までの期間をいう。また、プロジェクト開始予定日と終了予定日は、プロジェクト計画データ8に、プロジェクトが実際に終了した日は、プロジェクト実績データ9に、それぞれ含まれている。
【0042】
図3に示すような分布図が得られると、次に、リスクの大きさに応じて(具体的には、過去のトラブルプロジェクト及びトラブルなしプロジェクトの分布に基づいて)、評価項目の値を、「安全」、「注意」、「危険」の3領域に区分する。ここでは、「安全」領域を、トラブルプロジェクトがほとんどない評価項目の値の領域と定義する。具体的には、評価項目の値がα以下の領域が該当し、値αは、例えばトラブルプロジェクトの中での評価項目の最小値、または、評価項目の値の小さい方からある割合(順番)に位置する値とする。同様に、「危険」領域は、トラブルなしプロジェクトがほとんどない評価項目の値の領域と定義する。具体的には、評価項目の値がβ以上の領域が該当し、値βは、例えばトラブルなしプロジェクトの中での評価項目の最大値、または、評価項目の値の大きい方からある割合(順番)に位置する値とする。そして、残りの領域、すなわち、「安全」領域でも「危険」領域でもない領域を、「注意」領域と定義する。具体的には、評価項目の値がαからβまでの領域が該当する。
【0043】
以上のようにして求められた領域区分に関するデータは、評価項目別に、リスク領域データ12として格納される。
【0044】
なお、図3に示した例は、評価項目の値が大きくなるに比例してリスクも大きくなる評価項目の場合を示している。これとは逆に、評価項目の値が小さくなるに従ってリスクが大きくなる評価項目の場合は、例えば、「安全」領域がa以上、「危険」領域がb以下、「注意」領域がaからbまでとなったとすると、aは、トラブルプロジェクトの中での評価項目の最大値等とし、bは、トラブルなしプロジェクトの中での評価項目の最小値等とすればよい。
【0045】
図4は、プロジェクトリスク領域計算処理の流れを示すフローチャートである。
【0046】
同図に示すように、プロジェクトリスク領域計算手段4は、まず、プロジェクト特徴の評価項目のうち、リスク領域区分の計算が行われていない評価項目を一つ選択する(ST301)。
【0047】
次に、プロジェクトリスク領域計算手段4は、既に完了しているプロジェクトすべてについて、選択した評価項目の値を特徴データ11から取得するとともに、各完了プロジェクトがトラブルプロジェクトであったか否かをプロジェクトデータ10に基づいて判別する(ST302)。
【0048】
なお、既に完了したプロジェクトすべてについて、評価項目の値とトラブルプロジェクトであったか否かを求めずに、ある条件(所属部、開発年度等)を満たすプロジェクトに限定してもよい。
【0049】
次に、プロジェクトリスク領域計算手段4は、図3で説明したように、各評価項目毎のトラブルプロジェクト及びトラブルなしプロジェクトの分布に基づいて、各評価項目の値を、リスクの大きさに対応した複数の領域に区分する(ST303)。
【0050】
最後に、すべての評価項目について、リスク領域区分計算を行ったか否かを判断し(ST304)、リスク領域区分未計算の評価項目がある場合は、ST301〜ST303の処理を繰り返す。一方、すべての評価項目について、リスク領域区分計算が済んだ場合は、すべての評価項目のリスク領域区分の集まりを、リスク領域データ12として格納する(ST305)。
【0051】
以上のような処理の流れによって、すべての評価項目について、リスク領域区分が行われる。
【0052】
次に、プロジェクトリスク評価手段5によって実行されるプロジェクトリスク評価処理について説明する。プロジェクトリスク評価処理とは、プロジェクト特徴の各評価項目毎に、プロジェクトのリスクの大きさを求める処理である。すなわち、プロジェクト特徴の各評価項目の値の集合である特徴データ11と、各評価項目のリスク領域区分の集合であるリスク領域データ12とに基づいて、プロジェクト特徴の各評価項目毎に、評価項目の値がいずれのリスク領域区分に属するかに応じて、プロジェクトのリスクの大きさを求める。例えば、評価項目の値が「危険」領域に属する場合は、リスクレベルを「3」(最大リスク)とし、「注意」領域に属する場合は、リスクレベルを「2」とし、「安全」領域に属する場合は、リスクレベルを「1」(最小リスク)とする。
【0053】
図5は、プロジェクトリスク評価処理の流れを示すフローチャートである。
【0054】
同図に示すように、プロジェクトリスク評価手段5は、まず、リスクの大きさを評価していないプロジェクト特徴の評価項目を一つ選択する(ST401)。
【0055】
次に、プロジェクトリスク評価手段5は、当該評価項目の値を特徴データ11から、また、当該評価項目のリスク領域区分をリスク領域データ12から、それぞれ取り出す(ST402)。
【0056】
次に、プロジェクトリスク評価手段5は、当該評価項目のリスク領域区分から、当該評価項目の値が、いずれの領域区分に属するかによって、当該評価項目の値に対応するリスクの大きさを求める(ST403)。
【0057】
最後に、すべての評価項目についてリスクの評価を行ったか否かを判断し(ST404)、リスク未評価の評価項目がある場合は、ST401〜ST403の処理を繰り返す。一方、すべての評価項目についてリスク評価が済んだ場合は、すべての評価項目のリスクの大きさの集合を、リスク評価データ13として格納する(ST405)。
【0058】
以上のような処理の流れによって、各評価項目毎にプロジェクトのリスク評価が行われる。
【0059】
次に、管理業務レベル決定手段6によって実行される管理業務レベル決定処理について説明する。この管理業務レベル決定処理は、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルを、複数ランクの重点度で決定する処理をいう。すなわち、評価対象プロジェクトに関するリスク評価データ13と、各評価項目について、管理業務別の重点度割合を複数のランクで示す重点管理業務データ14とに基づいて、評価対象プロジェクトにおける各管理業務の管理レベルとして、重点度を決定する。重点度とは、管理業務に対する力の入れ具合(工数)を示すもので、複数のランクで表現される。例えば、2つのランクで表現した場合、対象管理業務が重点管理業務であるか否かが示されることになる。
【0060】
図6は、重点管理業務データ14の例を示す図であり、同図(a)は、そのデータ構造を示し、同図(b)はその具体例を示す図である。図6(a)に示すように、重点管理業務データ14は、各評価項目と各管理業務の重点度の関係を示すものであり、評価項目iにおける管理業務jの重点度を重点度割合R(i,j)で表現する。重点度割合R(i,j)は、評価項目iのリスクが大きいときにおける管理業務jの重点度割合であり、当該リスクを低減させるの必要とされる力の入れ具合(工数)を示し、複数のレベルで表される。例えば、2レベル(1か0)で表現した場合、評価項目iのリスクが大きいとき、当該管理業務が重点管理業務であるか(1の時)、否か(0のとき)を示す。
【0061】
図6(b)は、重点管理業務データ14の具体例を示す図である。同図に示すように、評価項目としては、「新規性」、「納期余裕」、「要求確定度」の3つがあり、管理業務としては、「進捗管理」、「要求仕様管理」、「品質管理」の3つがある。そして、重点度割合が2レベル(1:重点、0:その他)で与えられている。この例では、「新規性」のリスクが大きいときは、「品質管理」が重点管理業務であり、「納期余裕」のリスクが大きいときは、「進捗管理」が重点管理業務であり、「要求確定度」のリスクが大きいときは、「要求仕様管理」が重点管理業務であることを示している。
【0062】
図7は、管理業務レベル決定処理の流れを示すフローチャートである。
【0063】
同図に示すように、管理業務レベル決定手段6は、まず、重点度の計算を行っていない管理業務を一つ選択する(ST501)。
【0064】
次に、管理業務レベル決定手段6は、評価対象プロジェクトのプロジェクト特徴の各評価項目の値を、特徴データ11から、また、選択されている管理業務の各評価項目における重点度割合を重点管理業務データ14からそれぞれ取り出す(ST502)。
【0065】
次に、管理業務レベル決定手段6は、当該管理業務の管理レベルとして、重点度を計算する(ST503)。管理業務jの重点度の計算は、まず、評価項目iのリスクの大きさに重点度割合R(i,j)を掛けた値をすべての評価項目iについて合計する。そして、その合計値に応じて、複数ランクの重点度を対応づける。
【0066】
例えば、リスクの大きさが2レベル(1:大、0:小)で表され、各管理業務の管理レベルが2ランク(1:重点管理業務、0:通常管理業務)で表される場合は、リスクの大きさに重点度割合R(i,j)を掛けたものをすべての評価項目iについて合計した合計値が0より大きい場合、管理レベルを「1」(重点管理業務)とし、合計値が0のとき管理レベルを「0」(通常管理業務)とすればよい。この場合、図6(b)に示した例において、「新規性」と「要求確定度」のリスクが大(リスクレベル=1)、「納期余裕」のリスクが小(リスクレベル=0)とすると、「進捗管理」、「要求仕様管理」「品質管理」の合計値は、それぞれ、0、1、1となる。従って、この場合は、「要求仕様管理」と「品質管理」が重点管理業務となる。
【0067】
最後に、すべての管理業務について重点度を計算をしたか否かについて判断し(ST504)、重点度未計算の管理業務がある場合は、ST501〜ST503の処理を繰り返す。一方、すべての管理業務について重点度計算が済んだ場合は、すべての管理業務の重点度の集合を、管理レベルデータ15として格納する(ST505)。
【0068】
以上のような処理の流れによって、すべての管理業務について重点度の計算が行われる。
【0069】
このようにして求められた管理レベルデータ15に基づいて、管理業務レベル表示手段7は、各管理業務毎に、管理レベルとして、重点度を表示させる。また、重点度が2ランクで表される場合は、重点管理業務と判断された管理業務のみを表示させるようにしてもよい。
【0070】
上記実施形態は、各管理業務の管理レベルを複数のレベルで提示するものであるが、次に、管理業務毎に設定した管理レベル尺度の値で提示する例について説明する。管理レベル尺度とは、各管理業務の実施の程度(管理の強さ)を表す尺度をいい、各管理業務毎に適当な尺度が予め選ばれる。例えば、要求仕様管理における顧客打合せ頻度、品質管理におけるデザインレビュー頻度、工程管理における工程会議開催頻度等が考えられる。
【0071】
図8は、本発明による第2の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。この管理業務評価装置は、管理レベルを管理レベル尺度の値で提示するものである。図1に示した管理業務評価装置との構成上の違いは、管理業務レベル分け計算手段18と管理レベル分けデータ19が追加されて設けられていることである。
【0072】
管理業務レベル分け計算手段18は、既に完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータ10に基づいて、予め決められた管理業務毎の管理レベル尺度の値を、複数の領域(管理レベル領域)に区分し、領域分割結果を、管理レベル分けデータ19として格納する。管理業務レベル分け計算手段18と管理レベル分けデータ19の追加に伴い、処理については、管理業務レベル決定処理の内容が変更され、新たに管理業務レベル分け計算処理が追加される。
【0073】
まず、管理業務レベル分け計算手段18によって実行される管理業務レベル分け計算処理について説明する。管理業務レベル分け計算処理は、予め設定された管理業務毎の管理レベル尺度の値を、過去におけるトラブルプロジェクトの発生状況に対応付けた管理の強さで複数の領域に区分する。
【0074】
図9は、トラブルプロジェクトの発生状況に対応した管理レベル尺度の値の区分処理を説明する図である。同図のグラフは、既に完了している過去のプロジェクトについて、ある管理レベル尺度(例えば、顧客打ち合わせ頻度)の値から見た場合の、トラブル(あり)プロジェクトとトラブルなしプロジェクトの分布を示している。このような分布図は、図3と同様に、既に完了している過去の複数のプロジェクトについて、プロジェクト毎に、管理レベル尺度の値及び当該プロジェクトがトラブルプロジェクトであったかトラブルなしプロジェクトあったかを求めることで得られる。
【0075】
例えば、管理レベル尺度が顧客打合せ頻度の場合、プロジェクト実績データ9にある顧客との打合せ実績(例えば、打合せ日付のデータ)から、打合せ回数を集計し、その頻度を求める。また、トラブルプロジェクトか否かは、前述のプロジェクトリスク領域計算処理で示した通り、予定開発期間に対する遅延率がある値以上のプロジェクトがトラブルプロジェクト、それ以下がトラブルなしプロジェクトとすればよい。
【0076】
図9に示すような分布図が得られると、次に、この分布図に基づいて、管理レベル尺度の値が大きくなる(管理を強化する)に従って、管理レベル尺度の値を「不十分」、「標準」、「十分」の3領域に区分する。ここでは、「不十分」領域を、トラブルなしプロジェクトがほとんどない管理レベル尺度の領域と定義する。具体的には、管理レベル尺度の値がγ以下の領域が該当し、値γは、例えば、トラブルなしプロジェクトの中での管理レベル尺度の最小値、または、管理レベル尺度の値の小さい方からある割合(順番)に位置する値とする。同様に、「十分」領域を、トラブルプロジェクトがほとんどない管理レベル尺度の領域と定義する。具体的には、管理レベル尺度の値がδ以上の領域が該当し、値δは、例えばトラブルプロジェクトの中での管理レベル尺度の最大値、または、管理レベル尺度の値の大きい方からある割合(順番)に位置する値とする。そして、残りの領域、すなわち、「不十分」領域でも「十分」でもない領域を「標準」領域と定義する。具体的には、管理レベル尺度の値がγからδまでの領域が該当する。
【0077】
以上のようにして求められた領域区分に関するデータは、管理レベル尺度別に、管理レベル分けデータ19に格納される。
【0078】
図10は、管理業務レベル分け計算処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
まず、管理業務レベル分け計算手段18は、各管理業務毎に予め設定された管理レベル尺度のうち、管理レベル領域区分の計算が行われていない管理レベル尺度を一つ選択する(ST901)。
【0080】
次に、管理業務レベル分け計算手段18は、完了したプロジェクトすべてについて、プロジェクトデータ10に基づいて、各プロジェクト毎に、選択した管理レベル尺度の値と、当該プロジェクトがトラブルプロジェクトであったかトラブルなしプロジェクトであったかを求める(ST902)。
【0081】
なお、完了したプロジェクトすべてについて、管理レベル尺度の値とトラブルプロジェクトか否かを求めるのではなく、ある条件(所属部、開発年度等)を満たすプロジェクトに限定してもよい。
【0082】
次に、管理業務レベル分け計算手段18は、図9で説明したように、選択されている管理レベル尺度上におけるトラブルプロジェクト及びトラブルなしプロジェクトの分布から、管理レベル尺度をその値によってトラブルプロジェクトの発生状況に対応した複数の領域に区分する(ST903)。
【0083】
最後に、すべての管理レベル尺度について、管理レベル領域区分の計算を行ったか否かを判断し(ST904)、管理レベル領域区分が未計算の管理レベル尺度がある場合は、ST901〜ST903の処理を繰り返す。一方、すべての管理レベル尺度について管理レベル領域区分計算が済んだ場合は、すべての管理レベル尺度の管理レベル領域区分の集合を、管理レベル分けデータ19として格納する(ST905)。
【0084】
以上のような処理の流れによって、すべての管理レベル尺度について、管理レベル領域区分の計算が行われる。
【0085】
次に、第2の管理業務評価装置で行われる管理業務レベル決定処理について説明する。ここでの管理業務レベル決定処理では、まず、前述したのと同様に、プロジェクト特徴の各評価項目毎に算出されたリスクの大きさの集合であるリスク評価データ13と、各評価項目について、管理業務別の重点度を複数のランクで示す重点管理業務データ14とに基づいて、評価対象プロジェクトにおける各管理業務毎に、複数ランクの重点度を決定する。次に、管理レベル分けデータ19から、管理レベル尺度の区分領域を求め、予め与えられている対応関係に基づいて、管理業務の重点度に対応した管理レベル尺度の領域を管理レベルとして決定する。例えば、各管理業務が、2ランクの重点度(1:重点管理業務、0:通常管理業務)で表され、管理レベル尺度が、「不十分」、「標準」、「十分」の3つの領域に区分されているとき、重点管理業務の場合は、管理レベル尺度の「十分」領域を、通常管理業務の場合は管理レベル尺度の「標準」領域を対応させ、それぞれの管理業務の管理レベルとして決定し、その結果を管理レベルデータ15として格納する。
【0086】
このように決定された管理レベルデータ15に基づいて、管理業務レベル表示手段7は、各管理業務毎に、対応づけられた管理レベル尺度の値(領域)を表示する。例えば、進捗管理が重点管理業務と判断され、当該業務の管理レベル尺度である進捗会議開催頻度の「十分」領域が「月にN回以上」であった場合、進捗管理について、「月にN回以上進捗会議を開催すること」等のメッセージがディスプレイ等の出力装置17に表示されることになる。
【0087】
以上説明したように第2の管理業務評価装置では、リスク評価データ13と重点管理業務データ14とに基づいて、各管理業務の重要度ランクを決定し、それと管理レベル分けデータ19から各管理業務の管理レベル尺度の領域を求めているが、次に、重点管理業務データ14を利用しない実施形態について説明する。
【0088】
図11は、本発明による第3の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。図8に示した第2の管理業務評価装置との構成上の違いは、重点管理業務データ14が用意されていないことと、リスク評価データ13が管理業務レベル分け計算手段18に入力されることである。
【0089】
この場合、管理業務レベル分け計算手段18は、完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータ10及びリスク評価データ13とに基づいて、プロジェクト特徴評価項目のリスクの大きさ毎に、管理業務毎の管理レベル尺度の値を、過去におけるトラブルプロジェクトの発生状況に対応付けて、複数の領域に区分し、領域分割結果を、管理レベル分けデータ19として格納する。なお、第1の管理業務評価装置においては、リスク評価データは、評価対象プロジェクトについてのみ評価すれば足りたが、ここでは、既に完了しているプロジェクトについても評価する。
【0090】
図12は、トラブルプロジェクトの発生状況に対応した管理レベル尺度の値の区分処理を説明する図である。同図のグラフは、既に完了している過去のプロジェクトについて、ある管理レベル尺度の値から見た場合の、トラブル(あり)プロジェクトとトラブルなしプロジェクトの分布を、各リスクレベル毎に示している。なお、リスクの大きさは、3レベルに区分されているとする。図12の分布図は、図9で示した分布図を、評価項目iのリスクの大きさによって、3つに分けたものといえる。このような分布図は、図9の場合と同様にして、既に完了している過去の複数のプロジェクトについて、プロジェクト毎に、評価項目のリスクレベル、管理レベル尺度の値及び当該プロジェクトがトラブルプロジェクトであったかトラブルなしプロジェクトあったかを求めることで得られる。
【0091】
図12に示すような分布図が得られると、次に、この分布図に基づいて、各リスクレベル毎に、図9の場合と同様にして、管理レベル尺度の値を「不十分」、「標準」、「十分」の3領域に区分する。この場合、評価項目iのリスクレベルがレベル3のときは、「不十分」領域は、管理レベル尺度の値がα1以下の領域、「十分」領域は、管理レベル尺度の値がβ1以上の領域、「標準」領域は、管理レベル尺度の値がα1からβ1までの領域となる。また、評価項目iのリスクレベルがレベル2のときは、「不十分」領域は、管理レベル尺度の値がα2以下の領域、「十分」領域は、管理レベル尺度の値がβ2以上の領域、「標準」領域は、管理レベル尺度の値がα2からβ2までの領域となる。また、評価項目iのリスクレベルがレベル1のときは、「不十分」領域は、管理レベル尺度の値がα3以下の領域、「十分」領域は、管理レベル尺度の値がβ3以上の領域、「標準」領域は、管理レベル尺度の値がα3からβ3までの領域となる。
【0092】
以上のようにして求められた領域区分に関するデータは、管理レベル尺度別に、対応するリスクレベルと共に管理レベル分けデータ19に格納される。
【0093】
図13は、第3の管理業務評価装置における管理業務レベル分け計算処理の流れを示すフローチャートである。
【0094】
同図に示すように、まず、管理業務レベル分け計算手段18は、管理レベル尺度のうち、管理レベル領域区分の計算を行っていない管理レベル尺度を一つ選択し(ST1201)、更に、選択した管理レベル尺度との関係の評価が行われていないプロジェクト特徴の評価項目を一つ選択する(ST1202)。
【0095】
次に、管理業務レベル分け計算手段18は、完了した過去のプロジェクトすべてについて、各プロジェクト毎に、選択されている管理レベル尺度の値及び評価項目のリスクの大きさ、並びにトラブルプロジェクトであったかトラブルなしプロジェクトであったかを求める(ST1203)。この場合、管理レベル尺度の値及び各プロジェクトがトラブルプロジェクトか否かは、プロジェクトデータ10に基づいて求め、選択したプロジェクト特徴評価項目のリスクの大きさは、リスク評価データ13から求める。
【0096】
次に、管理業務レベル分け計算手段18は、図14に示したように、選択されている評価項目のリスクの大きさ(レベル)毎に、ST1203で求めた値をプロットして、選択された管理レベル尺度から見た、トラブルプロジェクト及びトラブルなしプロジェクトの分布を求め、その分布から、当該評価項目のリスクの大きさ(レベル)毎に、選択された管理レベル尺度の値を、トラブルプロジェクトの発生状況に対応した複数の領域に区分する(ST1204)。
【0097】
次に、すべての評価項目について、選択されている管理レベル尺度との関係を評価したか否かを判断し(ST1205)、管理レベル尺度との関係が未評価である評価項目がある場合は、 ST1202〜ST1204の処理を繰り返す。
【0098】
一方、選択されている管理レベル尺度について、すべての評価項目との関係評価が済んだ場合は、続けて、すべての管理レベル尺度について、管理レベル領域区分の計算を行ったか否かを判断する(ST1206)。その結果、管理レベル領域区分が未計算の管理レベル尺度がある場合は、ST1201〜ST1205の処理を繰り返す。一方、すべての管理レベル尺度について、管理レベル領域区分計算が済んだ場合は、プロジェクト特徴評価項目のリスクの大きさと管理レベル尺度の領域区分の関係を、すべての評価項目とすべての管理レベル尺度について示した管理レベル分けデータ19として格納する(ST1207)。
【0099】
以上のような処理の流れによって、すべての評価項目とすべての管理レベル尺度について管理レベル領域区分の計算が行われる。
【0100】
次に、第3の管理業務評価装置における管理業務レベル決定処理について説明する。この管理業務レベル決定処理では、各管理業務の管理レベルとして、各管理レベル尺度の領域を次のように求める。まず、評価項目を一つ選択し、リスク評価データ13に基づいて、当該評価項目についての評価対象プロジェクトのリスクの大きさを求め、当該リスクの大きさ(レベル)に基づいて、管理レベル分けデータ19から当該リスクレベルに対応する領域区分データを取得し、当該領域区分データに基づいて、適切な(例えば、十分領域に該当する)管理レベル尺度の領域を求める。同様に、すべての評価項目について、リスクの大きさ(レベル)に対応した当該管理レベル尺度の領域を求める。そして、その積集合を最終的に当該管理レベル尺度の領域と決定し、管理レベルデータ15として格納する。例えば、すべての管理レベル尺度について、「十分」領域に該当する領域を選択し、各評価項目と対応づけて格納する。
【0101】
そして、管理業務レベル表示手段7は、このような管理レベルデータ15に基づいて、各評価項目毎に、対応する管理レベル尺度の値の領域を表示する。例えば、「新規性」、「納期余裕」、「要求確定度」のそれぞれから見たときの「十分」領域に該当する管理レベル尺度の領域が表示される。
【0102】
以上説明した実施形態においては、各管理業務の管理レベルの指針を、管理レベル尺度により定量的に示すので(例えば、顧客打ち合わせを週1回以上行え、等)、プロジェクトマネージャに対して実施目標を明確にすることができ、管理業務の実施状況において、目標とする管理レベルに達しているか否かを明確に判断することができる。
【0103】
また、過去のデータに基いて管理レベルの指針を決めているので、プロジェクトマネージャの能力や経験に関係なく、管理レベルの安定化が図れる。また、プロジェクトの特徴に応じて管理レベルの指針を決めているので、問題となりそうな点を考慮した重点管理ができる。その結果、プロジェクトのトラブル発生を低減することができる。
【0104】
最後に、上述した管理業務評価装置を応用したシステムについて説明する。図14は、本装置を応用した管理状況監視システム21を示す図である。同図に示すように、管理状況監視システム21は、管理業務評価装置1と管理レベル達成状況評価手段20とから構成される。
【0105】
管理レベル達成状況評価手段20は、管理業務評価装置1が決定した管理レベルの指針である管理レベルデータ15と、現在進行中のプロジェクトの進捗状況を示すプロジェクト進捗データ9とを比較し、管理レベルの達成状況を監視する。そして、開発の残り期間等を考慮して、必要な場合は管理を強化するようアラームを出す。このような動作によって、本システムは、適切なプロジェクト管理が行われるようプロジェクトマネージャを支援する。
【0106】
なお、これまで説明してきた各装置は、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置及び情報処理装置が実行するプログラムによって実現することができる。この場合、プログラムは、ハードディスク等の外部記憶装置に予めインストールされたり、フロッピーディスクやCD−ROM等の記録媒体に記録されて、各ユーザに提供される。
【0107】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、概要計画から、各管理業務の管理レベルの指針を示すことができるので、プロジェクト実施時におけるトラブルの発生を低減させることができる。また、過去のデータに基づいて管理レベルの指針を決めているので、プロジェクトマネージャの個人的能力や経験によらないでも、管理レベルの安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。
【図2】 プロジェクト特徴計算処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】 リスクの大きさに対応した評価項目の区分処理を説明する図である。
【図4】 プロジェクトリスク領域計算処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 プロジェクトリスク評価処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 重点管理業務データ14の例を示す図である。
【図7】 管理業務レベル決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 本発明による第2の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。
【図9】 トラブルプロジェクトの発生状況に対応した管理レベル尺度の値の区分処理を説明する図である。
【図10】 管理業務レベル分け計算処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 本発明による第3の管理業務評価装置の処理ブロックを示す図である。
【図12】 トラブルプロジェクトの発生状況に対応した管理レベル尺度の値の区分処理を説明する図である。
【図13】 管理業務レベル分け計算処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】 管理業務評価装置を応用した管理状況監視システム21を示す図である。
【符号の説明】
1 管理業務評価装置
2 プロジェクトデータ入力手段
3 プロジェクト特徴計算手段
4 プロジェクトリスク領域計算手段
5 プロジェクトリスク評価手段
6 管理業務レベル決定手段
7 管理業務レベル表示手段
8 プロジェクト計画データ
9 プロジェクト実績データ
10 プロジェクトデータ
11 特徴データ
12 リスク領域データ
13 リスク評価データ
14 重点管理業務データ
15 管理レベルデータ
16 入力装置
17 出力装置
18 管理業務レベル分け計算手段
19 管理レベル分けデータ

Claims (8)

  1. 評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶する手段と、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するプロジェクト特徴計算手段と、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラブルなしプロジェクトかを求め、評価項目毎のトラブルありプロジェクトとトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、該求めた分布を利用して前記評価項目毎にトラブルの起こり易さを複数の領域(リスク領域)に区分するプロジェクトリスク領域計算手段と、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるプロジェクトリスク評価手段と、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、予め記憶している各評価項目についての管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータとを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定する管理業務レベル決定手段と、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを表示する管理業務レベル表示手段と、を備えたこと
    を特徴とする管理業務評価装置。
  2. 評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶する手段と、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するプロジェクト特徴計算手段と、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラブルなしプロジェクトかを求め、評価項目毎のトラブルありプロジェクトとトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、該求めた分布を利用して前記評価項目毎にトラブルの起こり易さを複数の領域(リスク領域)に区分するプロジェクトリスク領域計算手段と、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるプロジェクトリスク評価手段と、
    前記記憶している完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータを用いて、各管理業務の管理業務レベル尺度を、複数の管理レベル領域に区分する管理業務レベル分け計算手段と、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、予め記憶している各評価項目について管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータと、前記複数の管理レベル領域とを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定する管理業務レベル決定手段と、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを表示する管理業務レベル表示手段とを備えたこと
    を特徴とする管理業務評価装置。
  3. 前記管理業務レベル分け計算手段は、
    完了したプロジェクトにおける、管理業務レベル尺度の値とトラブルの有無との関係とを用いて、各管理レベル尺度の値を複数の管理レベル領域に区分すること
    を特徴とする請求項2に記載の管理業務評価装置。
  4. 前記管理業務レベル決定手段は、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度と前記複数の管理レベル領域とに基づいて、各管理業務の管理レベルとして、管理業務の重点度に対応する管理レベル尺度の領域を決定すること
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の管理業務評価装置。
  5. 評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶する記憶手段と、表示手段と、を有する管理業務評価装置が行う管理業務評価方法であって、
    前記管理業務評価装置は、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するステップと、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラブルなしプロジェクトかを求め、評価項目毎のトラブルありプロジェクトとトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、前記求めた分布を利用して前記評価項目毎にトラブルの起こり易さを複数の領域(リスク領域)に区分するステップと、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるステップと、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、予め記憶している各評価項目についての管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータとを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定するステップと、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを前記表示手段に表示するステップと、を実行すること
    を特徴とする管理業務評価方法。
  6. 評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶する記憶手段と、表示手段と、を有する管理業務評価装置が行う管理業務評価方法であって、
    前記管理業務評価装置は、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するステップと、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラブルなしプロジェクトかを求め、評価項目毎のトラブルありプロジェクトとトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、前記求めた分布を利用して前記評価項目毎にトラブルの起こ り易さを複数の領域(リスク領域)に区分するステップと、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるステップと、
    前記記憶している完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータを用いて、各管理業務の管理業務レベル尺度を、複数の管理レベル領域に区分するステップと、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、各評価項目について管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータと、前記複数の管理レベル領域とを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定するステップと、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを前記表示手段に表示するステップとを実行すること
    を特徴とする管理業務評価方法。
  7. コンピュータが読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、
    前記プログラムは、
    評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶するステップと、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するステップと、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて、特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラブルなしプロジェクトかを求め、評価項目毎のトラブルありプロジェクトとかトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、前記求めた分布を利用して前記評価項目毎にトラブルの起こり易さを複数の領域(リスク領域)に区分するステップと、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるステップと、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、予め記憶している各評価項目についての管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータとを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定するステップと、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを表示するステップと、をコンピュータに実行させること
    を特徴とする記憶媒体。
  8. コンピュータが読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、
    前記プログラムは、
    評価対象となるプロジェクト及び既に完了しているプロジェクトについての計画段階でのデータであるプロジェクト計画データと、既に完了している過去のプロジェクトについての実績データであるプロジェクト実績データとを含むプロジェクトデータの入力を受付けて記憶するステップと、
    前記記憶しているプロジェクトデータの中の予め定められたデータを取り出し、該取り出したデータに所定の計算をすることで各プロジェクトの特徴を表す複数の評価項目の値を算出するステップと、
    前記記憶しているプロジェクト実績データを用いて、既に完了しているそれぞれのプロジェクトについて、特定の評価項目の値から見た場合のトラブルありプロジェクトかトラ ブルなしプロジェクトかを求め、前記求めた分布を利用して評価項目毎のトラブルありプロジェクトとかトラブルなしプロジェクトとの分布を求め、前記評価項目毎にトラブルの起こり易さを複数の領域(リスク領域)に区分するステップと、
    前記算出したプロジェクトの特徴を表す各評価項目の値と、前記各評価項目ごとに区分されたリスク領域とを用いて、評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさを求めるステップと、
    前記記憶している完了したプロジェクトに関するプロジェクトデータを用いて、各管理業務の管理業務レベル尺度を、複数の管理レベル領域に区分するステップと、
    前記求めた評価対象プロジェクトの前記各評価項目ごとのリスクの大きさのデータと、各評価項目について管理業務別の重点度割合を複数のランクで示すデータと、前記複数の管理レベル領域とを用いて、評価対象プロジェクトの各管理業務の力の入れ具合を表す重点度を決定するステップと、
    評価対象プロジェクトにおける各管理業務の重点度を表す管理レベルを表示するステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする記憶媒体。
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