JP3638747B2 - エレベーター停電灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベーターの停電灯で停電時30分経過後バッテリの放電により、停電灯が消灯しても、補助灯を点灯してバックアップすることにより、かご内にいる利用者の不安感を低減させるエレベーター停電灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベーター停電灯装置について図8を参照しながら説明する。図8は、従来のエレベーター停電灯装置の全体構成を示す図である。
【0003】
図8において、符号1はかご室、符号2はかご扉、符号4はかご操作盤、符号3はかご操作盤4に付いているかご押釦である。また、符号5は切換装置、符号6はバッテリ、符号7は停電灯(非常灯)である。
【0004】
つぎに、従来のエレベーター停電灯装置の動作について説明する。従来は、地域停電や館内停電になると、切換装置5が停電を検出し、停電灯7にバッテリ6より電源を供給して点灯させる。
【0005】
しかし、法令では所定の照度を30分間は供給することを義務付けているので、30分経過後は停電灯7が消灯し、かご室1が暗闇になる可能性があり、かご室1内にいる利用者に不安感を募らせる可能性が高く、改善が必要である。
【0006】
すなわち、従来は、地域停電や館内停電があると、エレベーターは停止し、かご内に人がいると閉じ込められる。エレベーターのかご内の照明は停電灯7が点灯し、ある程度の照明は確保されるが、法規制では30分となっており、30分を経過すると消灯し、かご内は暗闇になることがあり、かご内の利用者は不安感を著しく抱くことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のエレベーター停電灯装置では、停電時に停電灯7が点灯してある程度の照明は確保されるが、法規制では30分となっており、30分を経過すると停電灯7が消灯してかご内は暗闇になることがあり、かご内の利用者は不安感を著しく抱くという問題点があった。
【0008】
この発明は、前述した問題点を解決するためになされたもので、停電時、従来、エレベーターのかご内は停電灯が点灯するが、法規制で30分となっているため、30分後は消灯し、かご内は暗闇になるので、補助灯を点灯させ、かご内の利用者の不安感を低減、解消することができるエレベーター停電灯装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター停電灯装置は、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記表示器に切り換える切換装置とを備えたものである。
【0012】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ回路電流を増加して前記かご押釦ランプの照度を増加させる電流調整装置とを備えたものである。
【0013】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ前記バッテリの電源の供給先を前記かご押釦ランプから前記表示器へ切り換える表示切換装置とを備えたものである。
【0014】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、前記かご押釦ランプへ電源を供給する補助バッテリと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記補助バッテリから前記かご押釦ランプへ電源を供給するように切り換える切換装置とを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について図1を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1の全体構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。図1において、符号11は停電中を表示する液晶等の表示器である。
【0018】
つぎに、この実施の形態1の動作について説明する。この実施の形態1では、従来例と同様に、地域停電や館内停電が発生すると、切換装置5が停電を検出し、停電灯7にバッテリ6より電源を供給して点灯させる。
【0019】
切換装置5は、バッテリ6の電圧が低下し、停電灯7の照度が確保できなくなる電圧まで低下したと判断した時には、バッテリ6の電源供給を停電灯7より、容量の少ない表示器11に切り換える。
【0020】
これにより、照度は低下するが、バッテリ6の消耗を少なくし、かご室1が暗闇にならない時間を延長するものである。表示器11の表示内容は、例えば、「停電中です。暫くお待ち下さい。」などが良い。
【0021】
この発明の実施の形態1は、前述したように、停電灯7の消灯後、バックアップとして補助灯(表示器11)を更に一定時間点灯させるので、かご内にいる利用者の不安感を低減、解消することができるという効果を奏する。
【0022】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図2を参照しながら説明する。図2は、この実施の形態2の全体構成を示す図である。
【0023】
上記実施の形態1では、切換装置5によるバッテリ6の供給先を停電灯7から表示器11へ切り換えたが、この実施の形態2では、切換装置5によるバッテリ6の供給先を停電灯7から、戸開釦、戸閉釦等のかご押釦(ランプ)3へ切り換えたものである。
【0024】
かご押釦3の方が、表示器11より一般的に容量が少なく、かご室1が暗闇にならない時間をより延長できる。
【0025】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図3を参照しながら説明する。図3は、この実施の形態3の全体構成を示す図である。
【0026】
上記実施の形態2までは、停電灯7の照度をバッテリ6の電圧で検出していたが、この実施の形態3では、停電灯7の照度を照度センサー8で検出するものである。
【0027】
照度センサー8が停電灯7の照度が所定以下に低下したら、切換装置5によりバッテリ6の電源の供給先を停電灯7からかご押釦3へ切り換えるものである。
【0028】
この実施の形態3によれば、停電灯7の照度の低下を、バッテリ6の電圧低下よりも確実に検出できる。
【0029】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4について図4を参照しながら説明する。図4は、この実施の形態4の全体構成を示す図である。
【0030】
上記実施の形態3では、照度センサー8が停電灯7の照度が所定以下に低下したら、切換装置5によりバッテリ6の電源の供給先を停電灯7からかご押釦3へ切り換え、かご押釦3が点灯するが、この実施の形態4では、利用者が不安になって、点灯しているかご押釦3を押すと、電流調整装置9が動作し、回路電流が増加してかご押釦3の照度を増加させるものである。
【0031】
この行為により、バッテリ6の消耗は進むが、かご押釦3の照度を変化させることにより、利用者の不安を和らげるものである。この機能は、かご押釦3を押している時のみ動作することでバッテリ6の消耗を防止できる。
【0032】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について図5を参照しながら説明する。図5は、この実施の形態5の全体構成を示す図である。
【0033】
この実施の形態5では、利用者が不安になり、点灯しているかご押釦3を押すと、表示切換装置10が動作し、バッテリ6の電源の供給先をかご押釦3から表示器11へ切り換えるものである。
【0034】
これにより、利用者はメッセージを見ることで不安を和らげることができる。この機能は、かご押釦3を押している時のみ動作することでバッテリ6の消耗を防止できる。
【0035】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6について図6を参照しながら説明する。図6は、この実施の形態6の全体構成を示す図である。
【0036】
この実施の形態6では、補助バッテリ12を使用するものである。バッテリ6は、停電灯7の照度を確保するので消耗が激しいので、上記実施の形態5までの照度確保も長時間は期待できない。
【0037】
そこで、上記実施の形態2に補助バッテリ12を追加した内容で説明する。停電時、切換装置5がバッテリ6の電圧低下を検出すると、切換装置5はかご押釦3へは補助バッテリ12から電源を供給する。
【0038】
この補助バッテリ12は、法規による照度は確保できないが、切換装置5による切り換えまで電源を消耗していないので、長時間照度を確保することが期待できる。
【0039】
実施の形態7.
この発明の実施の形態7について図7を参照しながら説明する。図7は、この実施の形態7の全体構成を示す図である。
【0040】
遠隔監視装置13付きの場合は、停電が発生し、かご内に利用者が閉じ込められた場合には、発報装置14から外部受信装置15へ発報し、作業者を出動させているが、切換装置5により、電源供給先が停電灯7から表示器11やかご押釦3へ切り換わった場合は、再度、発報装置14から外部受信装置15へ発報し、かご室1の照度が低下したことを外部へ知らせ、作業者を急がせることができる。
【0041】
【発明の効果】
この発明に係るエレベーター停電灯装置は、以上説明したとおり、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記表示器に切り換える切換装置とを備えたので、かご室内にいる利用者の不安感を低減することができるという効果を奏する。
【0044】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、以上説明したとおり、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ回路電流を増加して前記かご押釦ランプの照度を増加させる電流調整装置とを備えたので、かご室内にいる利用者の不安感を低減することができるという効果を奏する。
【0045】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、以上説明したとおり、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ前記バッテリの電源の供給先を前記かご押釦ランプから前記表示器へ切り換える表示切換装置とを備えたので、かご室内にいる利用者の不安感を低減することができるという効果を奏する。
【0046】
また、この発明に係るエレベーター停電灯装置は、以上説明したとおり、かご室内の天井に設けられた停電灯と、前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、前記かご押釦ランプへ電源を供給する補助バッテリと、停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記補助バッテリから前記かご押釦ランプへ電源を供給するように切り換える切換装置とを備えたので、かご室内にいる利用者の不安感を低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るエレベーター停電灯装置の全体構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態2の全体構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3の全体構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態4の全体構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態5の全体構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態6の全体構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態7の全体構成を示す図である。
【図8】 従来のエレベーター停電灯装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 かご室、2 かご扉、3 かご押釦、4 かご操作盤、5 切換装置、6バッテリ、7 停電灯、8 照度センサー、9 電流調整装置、10 表示切換装置、11 表示器、12 補助バッテリ、13 遠隔監視装置、14 発報装置、15 外部受信装置。
Claims (4)
- かご室内の天井に設けられた停電灯と、
前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、
前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、
停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記表示器に切り換える切換装置と
を備えたことを特徴とするエレベーター停電灯装置。 - かご室内の天井に設けられた停電灯と、
前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、
前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、
前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、
停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、
点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ回路電流を増加して前記かご押釦ランプの照度を増加させる電流調整装置と
を備えたことを特徴とするエレベーター停電灯装置。 - かご室内の天井に設けられた停電灯と、
前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、
前記停電灯の照度を検出する照度センサーと、
前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、
停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記照度センサーにより前記停電灯の照度が所定以下に低下したことを検出したときには前記バッテリの電源供給を前記停電灯から前記かご押釦ランプに切り換える切換装置と、
前記かご室内のかご操作盤の上部に設けられ、前記停電灯よりも容量が少なく、停電中を表わす文章を表示する表示器と、
点灯している前記かご押釦ランプが押されている時のみ前記バッテリの電源の供給先を前記かご押釦ランプから前記表示器へ切り換える表示切換装置と
を備えたことを特徴とするエレベーター停電灯装置。 - かご室内の天井に設けられた停電灯と、
前記停電灯へ電源を供給するバッテリと、
前記かご室内のかご操作盤内に設けられ、前記停電灯よりも容量が少ないかご押釦ランプと、
前記かご押釦ランプへ電源を供給する補助バッテリと、
停電を検出した場合には前記停電灯に前記バッテリより電源を供給して点灯させ、前記バッテリの電圧が前記停電灯の照度が確保できなくなるまで低下したときには前記補助バッテリから前記かご押釦ランプへ電源を供給するように切り換える切換装置と
を備えたことを特徴とするエレベーター停電灯装置。
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JP03394797A JP3638747B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エレベーター停電灯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03394797A JP3638747B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エレベーター停電灯装置 |
Publications (2)
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JPH10226476A JPH10226476A (ja) | 1998-08-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03394797A Expired - Fee Related JP3638747B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エレベーター停電灯装置 |
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