(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る警報器1の構成を模式的に示すブロック図である。また、図2は、本実施形態に係る警報器1の構成を模式的に示す正面図であり、図3は、本実施形態に係る警報器1の構成を模式的に示す側面図である。本実施形態にかかる警報器1は、監視センサからの信号に基づいて監視領域内に異常状態が発生していると判断した場合に警報を発するものである。本実施形態に係る警報器1は、LPガス向けや都市ガス向けのガス警報器であり、例えば室内の壁面W等に設置される。
警報器1は、ガスセンサ2と、ガスセンサ2からの検出結果が供給されるマイクロコンピュータ(以下マイコン)3と、を備えている。また、警報器1は、複数のLED4と、スピーカ5と、複数のLED4を駆動するためのLED駆動部6と、スピーカ5を駆動するためのスピーカ駆動部7と、警報器1を操作するためのスイッチ8と、を備えている。
ガスセンサ2は、ガスを検出するセンサであり、例えば接触燃焼式ガスセンサである。ガスセンサ2は、雰囲気中に含まれるガスの濃度を検出し、その濃度に応じた検出信号をマイコン3に出力する。なお、ガスセンサ2としては、半導体ガスセンサ等の周知のガスセンサを用いることもできる。
マイコン3は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータである。マイコン3は、これを機能的に捉えた場合、検出処理部3Aと、警報処理部3Bと、停電処理部3Cとを備えている(停電処理部3Cについては後述する)。
検出処理部3Aには、ガスセンサ2の検出結果が供給されている。検出処理部3Aは、ガスセンサ2の検出結果からガス漏れを検知する。
警報処理部3Bは、LED駆動部6及びスピーカ駆動部7を制御する。警報処理部3Bは、検出処理部3Aによりガス漏れが検知されると、LED駆動部6を制御して、LED4を点灯(点灯と消灯とを繰り返す点滅等も含む)する。このLED4の点灯は、ガス漏れを周囲に報知する表示警報に対応する。また、警報処理部3Bは、検出処理部3Aによりガス漏れが検知されると、スピーカ駆動部7を制御して、スピーカ5から音又は音声を出力する。このスピーカ5の動作は、ガス漏れを周囲に報知する音声警報に対応する。
複数のLED4は、電力の供給を受けて点灯し、警報器1からその周囲に光を発する発光部であり、主として表示警報を行うためのものである。複数のLED4は、例えば赤、緑、白を含む3種類のLED4R,4G,4Wから構成されている。複数のLED4R,4G,4Wのうち赤色LED4Rは、表示警報を発生する場合に点灯される。また、緑色LED4Gは、外部電源100から電力が供給されている場合に、警報器1の通電状態を報知するために点灯される。一方、白色LED4Wは、外部電源100からの電力供給が遮断された場合に、警報器1の周囲を照明する非常灯として点灯される。白色LED4Wは、周囲を明るく照明する必要があることから、複数設けてもよい。あるいは、高輝度タイプの素子(LED)を一つ設けてもよい。
さらに、警報器1は、差込プラグ9と、電源部10と、予備電源部11と、停電検知部12と、照度センサ13と、を有している。
差込プラグ9は、外部電源100、例えば商用交流電源と、警報器1との電気的な接続を行うものである。差込プラグ9は、壁面Wに設置されて外部電源100と電気的に接続されたプラグ受け101に対して挿抜可能とされている。
電源部10は、差込プラグ9を介して外部電源100に接続される。電源部10は、外部電源100から供給された電力を、警報器1の各部へと供給する。また、電源部10は、外部電源100からの交流電力を直流に変換する機能も備えている。
予備電源部11は、自己保有する電力を供給する電源である。予備電源部11としては、バッテリといった二次電池や、一次電池等を用いることができる。
停電検知部12は、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを検知する。外部電源100からの電力供給が遮断される状況としては、主として停電が挙げられる。停電検知部12としては、例えばトランジスタ、フォトカプラー、リレー等を用いることができる。停電検知部12は、マイコン3の入力ポートと接続されており、検知結果に応じた状態信号を出力する。マイコン3は、入力ポートの状態変化(High状態、Low状態)に応じて、外部電源100からの電力供給の遮断の有無を判断することができる。
外部電源100からの電力供給がある場合には、警報器1の各部への電力は電源部10(外部電源100)から供給される。一方、外部電源100からの電力供給が遮断されると、停電検知部12により警報器1の電源の切り替えが行われる。この切り替えにより、警報器1の各部への電力は予備電源部11から供給される。また、外部電源100からの電力供給が復旧すると、停電検知部12により警報器1の電源の切り替えが行われる。この切り替えにより、警報器1の各部への電力は電源部10から供給される。
なお、予備電源部11が保有する電力は有限であるため、予備電源部11から電力供給を行う場合には、電力の供給先が制限されている。具体的には、後述する非常灯機能を実現するために必要な箇所にのみ電力が限定的に供給され、電力消費の大きなガスセンサ2には電力が供給されないように構成されている。
照度センサ13は、明るさを検出するセンサである。照度センサ13は、警報器1周囲の明るさを検出し、その明るさに応じた検出信号をマイコン3に出力する。
警報器1を構成する上述の要素は、図示しない基板上に実装され、ケース本体20内に収容されている。ケース本体20は、警報器1を構成する各種の部品を収容する筐体であり、例えば合成樹脂により成形されている。警報器1を壁面Wに設置する場合には、ケース本体20の背面20bが壁面Wと向き合うように取り付けられる。
ケース本体20の正面20aには、スピーカ開口部21、操作部22、表示窓部23、ガス検知部24、検知窓部25が設けられている。
スピーカ開口部21は、スピーカ5からの音又は音声をケース本体20の外部へ出力する開口部である。スピーカ開口部21は、例えばケース本体20を貫通する複数の小孔で構成されており、ケース本体20に収容されたスピーカ5の正面位置に形成されている。
操作部22は、利用者の押圧操作を通じてスイッチ8の操作を行うものである。具体的には、操作部22は、ケース本体20に収容されたスイッチ8の正面位置に形成されており、所要の範囲が変位可能に構成されている。利用者は、操作部22を押圧操作し、当該操作部22を変位させることで、スイッチ8を操作することができる。
表示窓部23は、複数のLED4からの光をケース本体20の外部へ出力する部位である。表示窓部23は、ケース本体20の一部を所要の形状に切り抜いた開口で構成されており、ケース本体20に収容された複数のLED4の正面位置に形成されている。表示窓部23をなす開口には、当該開口を閉塞する透明又は半透明なプレートが配設されている。
ガス検知部24は、ケース本体20の正面20aの右上に配置されている。ガス検知部24は、当該ケース本体20の内外を貫通する複数のスリットから構成されており、周囲の雰囲気が警報器1の内部(センサ室)に流入するための開口部である。ガス検知部24は、ガスセンサ2を含むようにケース本体20内に画定された空間であるセンサ室と対応する位置に形成されている。
検知窓部25は、ケース本体20に収容された照度センサ13に警報器1の周囲の光を導く部位である。検知窓部25は、ケース本体20の一部を所要の形状に切り抜いた開口で構成されており、ケース本体20に収容された照度センサ13の正面位置に形成されている。検知窓部25をなす開口には、当該開口を閉塞する透明又は半透明なプレートが配設されている。
また、ケース本体20の背面20bには、上述の差込プラグ9が設けられている。差込プラグ9は、ケース本体20に一体的に取り付けられたコードレス型のものである。差込プラグ9は、壁面Wのプラグ受け101に差し込まれる場合にのみ、ケース本体20の背面20bから突出するように、ケース本体20に対して収納可能に構成されている。
以下、本実施形態の特徴の一つである警報器1の非常灯機能について説明する。警報器1の非常灯機能は、マイコン3の停電処理部3Cにより実行される。ここで、図4は、本実施形態に係る警報器1の非常灯機能について説明する説明図である。
まず、外部電源100から電力が供給されている場合、警報器1の通電状態を報知するために、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを点灯している。
停電の発生により外部電源100からの電力供給が遮断されると、停電検知部12により電源の切り替えが行われる。この切り替えにより、予備電源部11から警報器1の各部へと電力が供給される。
停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視することで、その状態変化から、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを判断することができる。停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを判断すると、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを消灯させるとともに、白色LED4Wを点灯させる。上述したように、外部電源100からの電力供給が遮断された場合には、警報器1の電源が電源部10(外部電源100)から予備電源部11に切り替わっているので、白色LED4Wは、予備電源部11からの電力により点灯する。すなわち、この白色LED4Wの点灯により、非常灯機能が動作することとなる。
また、本実施形態において、停電処理部3Cは、白色LED4Wを点灯させる場合に、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が起こりました。」といった音声を出力するといった如くである。
また、警報器1の電源が予備電源部11に切り替わった場合、ガスセンサ2には電力が供給されない状態となる。このため、ガスセンサ2(検出処理部3A)によるガス漏れ検知も行われない。そこで、停電処理部3Cは、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が無効であることをさらに報知してもよい。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が起こりましたのでガス漏れを検知することができません。」といった音声を出力するといった如くである。
一方、外部電源100からの電力供給が復旧すると、停電検知部12により、警報器1の電源が電源部10(外部電源100)へと切り替えられる。また、停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視することで、その状態変化から、外部電源100からの電力供給が復旧したことを判断することができる。外部電源100からの電力供給が復旧した場合、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が復旧したことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「電気が復旧しました。」といった音声を出力するといった如くである。加えて、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、白色LED4Wを消灯させるとともに、緑色LED4Gを点灯させる。これにより、外部電源100による通電の再開を視覚的に認識させることができる。
また、停電処理部3Cは、予備電源部11の電圧を監視することができる。そして、停電処理部3Cは、予備電源部11による電力供給が開始されてから外部電源100による電力供給が復旧するまでの間、予備電源部11の電圧が、電圧の低下を判断するための下限判定電圧に到達したか否かを判断する。予備電源部11の電圧の低下が判断された場合(すなわち、予備電源部11の電圧≦下限判定電圧の関係が成立する場合)、停電処理部3Cは、白色LED4Wの消灯が近いことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「非常灯のランプがもうすぐ消えます。」といった音声を出力するといった如くである。なお、予備電源部11の電圧低下の判断は、停電処理部3Cが行う以外にも、停電検知部12が行い、その判断結果を停電処理部3Cに通知するものであってもよい。
また、警報器1の非常灯機能は、上述した基本機能に加え、以下に示す付加的な機能を備えることができる。
まず、本実施形態の警報器1において、複数のLED4は、LED駆動部6からの駆動電流に応じて、明るさレベルを多段階で切り替えることができる。この場合において、停電処理部3Cは、予備電源部11からの電力により白色LED4Wを点灯させるにあたり、切り替え可能な明るさレベルのうち最高の明るさレベル(最も明るいレベル)で白色LED4Wを点灯してもよい。なお、白色LED4Wを複数設ける構成にあっては、駆動電流はそのままで、駆動電流を供給する白色LED4Wを選択することで明るさレベルを調整してもよい。
警報器1に対して外部電源100から電力が供給されている場合、警報器1の通電状態を利用者に把握させるために、マイコン3(例えば停電処理部3C)は、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gは点灯している。この通電状態を示す緑色LED4Gの点灯では、最高の明るさレベルよりも低いレベルが選択されている。したがって、非常灯としての白色LED4Wは、通常時よりも、すなわち、外部電源100からの電力が供給されているときよりも明るい状態で点灯することとなる。
上述したように、白色LED4Wの初期的な点灯は、最高の明るさレベルで行われる。そこで、停電処理部3Cは、白色LED4Wが点灯した状態でスイッチ8が操作された場合に、白色LED4Wの明るさレベルを切り替えてもよい。具体的には、停電処理部3Cは、スイッチ8の操作を判断すると、LED駆動部6を制御して、1段階だけ低い明るさレベルで白色LED4Wを点灯させる。また、停電処理部3Cは、スイッチ8が操作される度に、白色LED4Wの明るさレベルを順次下げていく。そして、最低の明るさレベルにおいてスイッチ8が操作されると、白色LED4Wの明るさレベルが最高のレベルに復旧する。
なお、スイッチ8の操作の度に、明るさレベルが低くなるような切り替え方法について説明した。しかしながら、明るさレベルの切り替えは、スイッチ8の操作の度に明るさレベルが高くなるような切り替えであってもよい。また、スイッチ8の操作に応じて好みの明るさレベルを選択できるものであってもよい。
また、本実施形態に係る警報器1は、照度センサ13を備えている。そこで、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断され、かつ、警報器1の周囲が暗いと判断される場合に、白色LED4Wを点灯させてもよい。具体的には、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを判断すると、停電処理部3Cは、照度センサ13からの検出信号を読み込む。そして、停電処理部3Cは、この検出信号と、明暗を切り分けるための所定の判定値とを比較して、警報器1の周囲が暗いか否かを判断するといった如くである。
この場合、白色LED4Wを点灯させる際に、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が発生しています。」といった音声を出力するといった如くである。これにより、なぜ非常灯が点灯したのかを利用者が把握することができる。
もっとも、警報器1の周囲が十分に明るい状況にあっては、外部電源100からの電力供給が遮断されるタイミングと、白色LED4Wを点灯させるタイミングとが相違する。この場合、停電検知部12は、外部電源100からの電力供給の遮断が検知された際に、所定の報知を行ってもよい。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が起きました。周囲が暗くなると非常灯が点灯します。」といった音声を出力するといった如くである。これにより、周囲が暗くなると非常灯が点灯することを利用者が把握することができる。
このように、本実施形態に係る停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給の遮断が検知された後に、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを報知すればよい。
また、本実施形態に係る停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断されたこと、すなわち、非常灯機能が動作する要因を報知している。しかしながら、「非常灯が点灯しました。」といったように、非常灯機能が動作する態様そのものを報知するものであってもよい。すなわち、本実施形態に係る停電処理部3Cは、停電検知部12により外部電源100からの電力供給の遮断が検知された後に、非常灯機能の情報を報知すればよい。これにより、警報器1の点灯と非常灯機能とを結び付けることができるので、なぜ警報器1が点灯したのかを利用者が把握することができる。
特に、非常灯機能が動作する態様そのものを報知する場合には、(1)外部電源100からの電力供給の遮断の検知に併せて白色LED4Wを点灯させる際に、或いは、(2)照度センサ13を参照する場合には、外部電源100からの電力供給の遮断が検知された後、警報器1の周囲が暗いと判断して白色LED4Wを点灯させる際に行うことが好ましい。
このように本実施形態の警報器1によれば、予備電源部11と停電検知部12とを搭載しているため、非常時にLED4が点灯する非常灯機能を警報器1に持たせることができる。
また、本実施形態の警報器1によれば、非常灯機能の情報が報知されるので、なぜ警報器1が点灯したかを判断することができる。これにより、利用者にとって違和感の少ない非常灯機能を提供することができる。
また、本実施形態によれば、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が無効であることが報知される。電力消費を抑制するために、予備電源部11の電力は、非常灯機能に必要なものに限定的に供給され、ガスセンサ2には供給されていない。このため、ガスセンサ2によるガス漏れ検知も行われない。しかしながら、警報器1が非常灯として点灯している状態にあっては、警報器1が正常に動作していると利用者が錯覚し、ガス漏れ検知が無効となっていることに気付かない可能性がある。この点、本実施形態の警報器1によれば、ガス漏れ検知が無効となっていることを利用者に対して適切に認識させることができる。
また、本実施形態によれば、外部電源100からの電力供給の復旧が報知されるので、警報器1が通常通り機能していることを、利用者に対して適切に認識させることができる。
また、本実施形態によれば、予備電源部11の電圧の低下が判断された場合には、白色LED4Wの消灯が近いことが報知される。この報知により、利用者に対して白色LED4Wの消灯を予期させることができるので、白色LED4Wが唐突に消灯してしまうといった事態を防ぐことができる。これにより、利用者の停電による不安感を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、スイッチ8の操作を通じて、非常灯としての白色LED4Wの明るさを切り替えることができる。これにより、非常時の明るさを利用者が任意に調整することができるので、利用者にとって使い勝手のよい警報器1を提供することができる。
また、本実施形態によれば、切り替え可能な明るさレベルのうち最高の明るさレベルで点灯が行われるので、警報器1の周囲を広範囲に照らすことができる。これにより、非常時の明かりを適切な範囲で得ることができる。
また、本実施形態によれば、警報器1の周囲が暗い場合に点灯が行われる。これにより、日中といったように、電力の遮断時に明かりが必要ない状況であっても警報器1が点灯してしまうという事態を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、差込プラグ9がケース本体20と一体化されたコードレス型となっている。このため、警報器1をプラグ受け101から外してもコードが邪魔にならず、警報器1を自由に携行することができる。これにより、非常灯として警報器1を有効に活用することができる。
また、停電処理部3Cは、外部電源100から電力供給が行われている状態において、照度センサ13からの検出信号を参照し、以下に示す制御を行ってもよい。具体的には、停電処理部3Cは、警報器1の周囲が暗いと判断されてから、警報器1の周囲が明るくなったと判断されるまでの間、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gの点灯と併せて白色LED4Wを点灯させてもよい。すなわち、白色LED4Wは、警報器1の周囲が暗い場合に、警報器1の周囲を照明する常夜灯として点灯される。これにより、警報器1を常夜灯としても機能させることができる。
また、白色LED4Wを常夜灯として点灯させる場合、停電処理部3Cは、スイッチ8の操作に応じて、白色LED4Wの明るさレベルを切り替えてもよい。これにより、利用者の好みに応じた適切な明るさで常夜灯を実現することができる。
また、本実施形態においては、外部電源100から電力が供給されている場合に、緑色LED4Gが点灯し、外部電源100からの電力供給が遮断されている場合に、緑色LED4Gが消灯する。ガスセンサ2への電力供給は、外部電源100から行われるため、外部電源100からの電力供給が遮断された場合には、ガスセンサ2への電力供給も停止する。この場合、ガスセンサ2によるガス漏れ検知は無効となる。すなわち、停電処理部3Cは、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が有効である場合に緑色LED4Gを点灯させ、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が無効である場合に緑色LED4Gを消灯させる点灯処理部としての機能を備えている。
この構成によれば、ガス漏れ検知が無効となった場合に、緑色LED4Gが消灯することとなる。これにより、緑色LED4Gの状態から、ガス漏れ検知が無効であるのか、それとも有効であるのかを視覚的に判断することができる。特に本実施形態においては、ガス漏れ検知が無効な状態と、外部電源100からの電力供給が遮断された状態とが同期している。そのため、緑色LED4Gの状態から、外部電源100から電力が供給されているのか、それとも電力供給が遮断されているのかも視覚的に判断することができる。これにより、利用者に対して警報器1の状態を適切に周知させることができる。
ところで、上述したように、警報器1は、非常灯機能のみならず、常夜灯機能も付加することができる。常夜灯機能付きの警報器1であれば、外部電源100からの電力供給が遮断されていなくても、周囲の明るさに応じて白色LED4Wが点灯する。この場合、常夜灯の点灯にあたっては、緑色LED4Gを消灯させ、白色LED4Wのみを点灯させることも考えられる。しかしながら、白色LED4Wのみが点灯した場合、利用者は、これが非常灯として点灯しているのか、それとも常夜灯として点灯しているのかを区別することが難しい。特に、非常灯として点灯する白色LED4Wの明るさレベルと、常夜灯として点灯する白色LED4Wの明るさレベルとが同じ又は近い場合には、明るさで両者を区別することができない。
この点、本実施形態では、ガス漏れ検知が有効である場合には、緑色LED4Gが点灯することとなる。したがって、常夜灯の点灯時には、白色LED4Wとともに緑色LED4Gも点灯し、一方で、非常灯の点灯時には、白色LED4Wのみが点灯することとなる。これにより、緑色LED4Gの状態から、白色LED4Wの点灯が非常灯によるものなのか、それとも常夜灯によるものなのかを容易に区別することができる。これにより、利用者に対して警報器1の状態を適切に周知させることができる。
なお、本実施形態では、非常灯機能を備える警報器1のみならず、非常灯機能及び常夜灯機能の双方を備える警報器1について説明した。しかしながら、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が有効と無効とで切り替わる警報器1であれば、非常灯機能又は常夜灯機能の有無に拘わらず、上述した緑色LED4Gの点灯制御の手法を広く適用することができる。この場合、警報器1に搭載されるマイコン3において、点灯処理部の機能が実現されればよい。
また、本実施形態では、点灯を通じてガス漏れ検知が有効であることを報知する発光部として、緑色LED4Gを例示した。しかしながら、この発光部は、非常灯又は常夜灯として警報器1の周囲を照明する発光部(本実施形態では白色LED4W)と視覚的に区別できるのであれば、緑色以外の色で点灯するものであってもよい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る警報器1について説明する。この第2の実施形態に係る警報器1が第1の実施形態に係る警報器1と相違する点は、外部電源100からの電力供給が遮断されて予備電源部11に切り替えられた場合であってもガス漏れ検知を継続することである。ここで、図5は、第2の実施形態に係る警報器1の構成を模式的に示すブロック図である。
本実施形態において、ガスセンサ2aは、第1の実施形態に示すガスセンサ2と同様、ガスを検出するセンサである。このガスセンサ2aには、予備電源部11からの電力供給により一定期間に亘って駆動可能なセンサ、すなわち、消費電力の少ないセンサが採用されている。例えばMEMSタイプのガスセンサ及び電気化学式ガスセンサ等がこれに該当する。MEMSタイプのガスセンサは、例えばメタン検出に利用することができ、電気化学式ガスセンサは、例えばCO検出に利用することができる。
また、本実施形態では、予備電源部11から電力供給を行う場合、この予備電源部11からの電力の供給先は、非常灯機能を実現するために必要な範囲のみならず、ガスセンサ2aを含む範囲EAに対応している。また、停電処理部3Cは、図示しない切替手段を制御することで、予備電源部11からの電力の供給先を、ガスセンサ2aを含む範囲EAから、ガスセンサ2aを含まない範囲EBへと切り替えることができる。
さらに、本実施形態において、緑色LED4Gは、ガスセンサ2に電力が供給されている場合に、ガスセンサ2の通電状態を報知するために点灯される。ガスセンサ2への電力供給は、外部電源100から行われる場合及び予備電源部11から行われる場合の双方を含む。ガスセンサ2は、電力が供給された状態においてガスの検出動作を行うことから、緑色LED4Gは、その点灯を通じて、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が有効であることを報知する。
以下、本実施形態に係る警報器1の動作、具体的には、停電処理部3Cの動作について説明する。ここで、図6は、本実施形態に係る停電処理部3Cの動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、警報器1の電源投入後、すなわち、外部電源100からの電力供給後(外部電源100からの電力供給の復旧も含む)に実施される。
まず、ステップS10において、停電処理部3Cは、警報器1の通電状態を報知するために、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを点灯させる。
ステップS11において、停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視して、停電検知部12により外部電源100からの電力供給の遮断が検知されたか否かを判断する。外部電源100からの電力供給の遮断が検知された場合には、ステップS11において肯定判定され、ステップS12に進む。一方、外部電源100からの電力供給の遮断が検知されていない場合には、ステップS11において否定判定され、ステップS11に戻る。
ステップS12において、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が起こりました。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS13において、停電処理部3Cは、照度センサ13からの検出信号を読み込む。そして、停電処理部3Cは、この検出信号と、明暗を切り分けるための所定の判定値とを比較して、警報器1の周囲が暗いか否かを判断する。警報器1の周囲が暗くない場合には、ステップS13において否定判定され、ステップS14に進む。一方、警報器1の周囲が暗い場合には、ステップS13において肯定判定され、ステップS21に進む。
ステップS14において、停電処理部3Cは、予備電源部11の電圧が、電圧の低下を判断するための下限判定電圧に到達したか否かを判断する。予備電源部11の電圧の低下が判断された場合(すなわち、予備電源部11の電圧≦下限判定電圧の関係が成立する場合)には、ステップS14において肯定判定され、ステップS15に進む。一方、予備電源部11の電圧の低下が判断されない場合(すなわち、予備電源部11の電圧>下限判定電圧の関係が成立する場合)には、ステップS14において否定判定され、ステップS14に戻る。
ステップS15において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aへの電力供給を停止する。具体的には、停電処理部3Cは、予備電源部11からの電力の供給先を、ガスセンサ2aを含まない範囲EBへと切り替える。
ステップS16において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aによるガス漏れ検知が無効であることを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「ガス漏れ検知を停止しました。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS17において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを消灯させる。
ステップS18において、停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視して、停電検知部12により外部電源100からの電力供給の復旧が検知されたか否かを判断する。外部電源100からの電力供給の復旧が検知された場合には、ステップS18において肯定判定され、ステップS19に進む。一方、外部電源100からの電力供給の復旧が検知されていない場合には、ステップS18において否定判定され、ステップS18に戻る。
ステップS19において、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が復旧したことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「電気が復旧しました。」といった音声を出力するといった如くである。そして、報知が終了すると、ステップS10の処理に戻る(RETURN)。
一方、ステップS21において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、白色LED4Wを点灯させる。
ステップS22において、停電処理部3Cは、スイッチ8が操作されたか否かを判断する。スイッチ8が操作された場合には、ステップS22において肯定判定され、ステップS23に進む。一方、スイッチ8が操作されない場合には、ステップS22において否定判定され、ステップS24に進む。
ステップS23において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、白色LED4Wを消灯させる。
ステップS24において、停電処理部3Cは、予備電源部11の電圧が下限判定電圧に到達したか否かを判断する。予備電源部11の電圧の低下が判断された場合には、ステップS24において肯定判定され、ステップS25に進む。一方、予備電源部11の電圧の低下が判断されない場合には、ステップS24において否定判定され、ステップS22に戻る。
ステップS25において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aへの電力供給を停止する。具体的には、停電処理部3Cは、予備電源部11からの電力の供給先を、ガスセンサ2aを含まない範囲EBへと切り替える。
ステップS26において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aによるガス漏れ検知が無効であることを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「ガス漏れ検知を停止しました。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS27において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを消灯させる。
このように本実施形態において、ガスセンサ2aは、予備電源部11からの電力供給により一定期間に亘って駆動可能な低消費電力型のセンサである。そして、外部電源100からの電力供給の遮断が検知された場合、予備電源部11からの電力は、ガスセンサ2aに対して供給される。
外部電源100から供給される電力で駆動する警報器1にあっては、ガスセンサ2aとして、消費電力の大きいセンサを利用することもできる。ただし、予備電源部11の電力は有限であることから、消費電力の大きいセンサを利用した場合には、外部電源100からの電力供給が遮断された際に、当該センサへの電力供給を停止する必要がある。この場合、緑色LED4Gを消灯させることで、ガス漏れ検知が無効であることを報知し、その上で、非常灯としての白色LED4Wを点灯させることとなる。しかしながら、このような動作を利用者が把握していなければ、警報器1の非常灯が点灯しているから、ガス漏れ検知も当然に有効であると考えてしまう可能性がある。
この点、本実施形態によれば、ガスセンサ2aに消費電力の小さなセンサを採用しているので、予備電源部11から供給される電力によりガスセンサ2aを駆動することができる。その結果、予備電源部11から電力供給がされる期間においてもガス漏れ検知を実施することができる。これにより、利用者にとって使い勝手のよい警報器1を提供することができる。
また、本実施形態では、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断され、かつ、照度センサ13の検出結果に応じて周囲が暗いと判断した場合に、予備電源部11からの電力により白色LED4Wを点灯させている。
この構成によれば、警報器1の周囲が明るい状況では非常灯機能が働かないので、予備電源部11の電力を有効に利用することができる。これにより、外部電源100の遮断時におけるガス漏れ検知を有効に実施することができる。
また、本実施形態において、停電処理部3Cは、白色LED4Wを点灯した後、警報器1を操作するためのスイッチ8が操作された場合に、白色LED4Wを消灯へと切り替えている。
本実施形態においては、ガス漏れ検知機能と、非常灯機能とが重畳して動作することがあるが、スイッチ8を操作することで、利用者の意思で非常灯機能を無効とすることができる。これにより、予備電源部11に対する消費電力を抑えた上で、ガス漏れ検知を実行することができる。
また、本実施形態では、停電処理部3Cは、予備電源部11の電圧が、電圧の低下を判断するための下限判定電圧に到達したか否かを判断している。そして、予備電源部11の電圧の低下が判断された場合(すなわち、予備電源部11の電圧≦下限判定電圧の関係が成立する場合)、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aへの電力供給を停止するとともに、ガス漏れ検知が無効であることを報知している(具体的には、音声報知及び緑色LED4Gの消灯)。
この構成によれば、ガス漏れ検知が機能していないことを、利用者に周知させることができる。
また、本実施形態においては、外部電源100又は予備電源部11からガスセンサ2aに電力が供給されている場合に、緑色LED4Gが点灯し、外部電源100又は予備電源部11からガスセンサ2aへの電力供給が遮断されている場合に、緑色LED4Gが消灯する。ガスセンサ2aに電力が供給されない状態にあっては、ガスセンサ2aによるガス漏れ検知は無効となる。すなわち、停電処理部3Cは、ガスセンサ2aによるガス漏れ検知が有効である場合に緑色LED4Gを点灯させ、ガスセンサ2aによるガス漏れ検知が無効である場合に緑色LED4Gを消灯させる点灯処理部としての機能を備えている。
この構成によれば、外部電源100からの電力供給が遮断され、ガス漏れ検知が無効となった場合には、緑色LED4Gが消灯することとなる。したがって、緑色LED4Gの状態から、ガス漏れ検知が無効であるのか、それとも有効であるのかを視覚的に判断することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係る警報器1について説明する。この第3の実施形態に係る警報器1が第1の実施形態に係る警報器1と相違する点は、予備電源部11の電池切れの確認を行うことである。なお、以下の説明において、予備電源部11は一次電池であることを前提とする。そして、一次電池である予備電源部11は、電池切れに備えて交換可能に構成されている。
また、警報器1は、警報器1の機能を点検する点検機能を備えている。この点検機能には、初期点検と機能点検とが含まれ、初期点検は、警報器1の電源投入後に実行され、機能点検は、ガス漏れ検知の実行中にスイッチ8が操作されたことをトリガーとして実行される。点検機能は、LED駆動部6及びスピーカ駆動部7が正常に動作するかを点検するものであり、実際にスピーカ駆動部7を通じてスピーカ5を駆動させたり、LED駆動部6を通じて複数のLED4を点灯させたりする。この点検機能は、警報処理部3Bによって実行される。
図7は、本実施形態に係る停電処理部3Cの動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、警報器1の電源投入後、すなわち、外部電源100からの電力供給後(外部電源100からの電力供給の復旧も含む)に実施される。
まず、ステップS30において、停電処理部3Cは、警報器1の通電状態を報知するために、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを点灯させる。
ステップS31において、停電処理部3Cは、警報処理部3Bの初期点検の実施中に、電池チェックを行う。電池チェックは、予備電源部11の電圧監視を行い、予備電源部11の電圧が電池切れを判断するための電池切れ電圧に到達したか否かを判断するものである。
ステップS32において、停電処理部3Cは、電池チェックの結果に基づいて、一次電池である予備電源部11が電池切れであるか否かを判断する。予備電源部11が電池切れの場合(すなわち、予備電源部11の電圧≦電池切れ電圧の関係が成立する場合)には、ステップS32において肯定判定され、ステップS33に進む。一方、予備電源部11が電池切れではない場合(すなわち、予備電源部11の電圧>電池切れ電圧の関係が成立する場合)には、ステップS32において否定判定され、ステップS34に進む。
ステップS33において、停電処理部3Cは、電池切れを報知する。報知のタイミングは、例えば警報処理部3Bの初期点検の終了後である。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「新しい電池を入れて下さい。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS34において、停電処理部3Cは、機能点検のためにスイッチ8が操作されたか否かを判断する。初期点検の終了後、すなわち、ガス漏れ検知の実行中にスイッチ8が操作されると、これは機能点検の操作に該当するため、ステップS34において肯定判定され、ステップS35に進む。一方、スイッチ8が操作されない場合には、ステップS34において否定判定され、ステップS38に進む。
ステップS35において、停電処理部3Cは、警報処理部3Bの機能点検の実施後に、電池チェックを行う。電池チェックは、予備電源部11の電圧監視を行い、予備電源部11の電圧が電池切れを判断するための電池切れ電圧に到達したか否かを判断するものである。
ステップS36において、停電処理部3Cは、電池チェックの結果に基づいて、一次電池である予備電源部11が電池切れか否かを判断する。予備電源部11が電池切れの場合(すなわち、予備電源部11の電圧≦電池切れ電圧の関係が成立する場合)には、ステップS36において肯定判定され、ステップS37に進む。一方、予備電源部11が電池切れではない場合(すなわち、予備電源部11の電圧>電池切れ電圧の関係が成立する場合)には、ステップS36において否定判定され、ステップS38に進む。
ステップS37において、停電処理部3Cは、電池切れを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「新しい電池を入れて下さい。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS38において、停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視して、停電検知部12により外部電源100からの電力供給の遮断が検知されたか否かを判断する。外部電源100からの電力供給の遮断が検知された場合には、ステップS38において肯定判定され、ステップS39に進む。一方、外部電源100からの電力供給の遮断が検知されていない場合には、ステップS38において否定判定され、ステップS34に戻る。
ステップS39において、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が遮断されたことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「停電が起こりました。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS40において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2への電力供給を停止する。
ステップS41において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2によるガス漏れ検知が無効であることを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「ガス漏れ検知を停止しました。」といった音声を出力するといった如くである。
ステップS42において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、緑色LED4Gを消灯させる。
ステップS43において、停電処理部3Cは、照度センサ13からの検出信号を読み込む。そして、停電処理部3Cは、この検出信号と、明暗を切り分けるための所定の判定値とを比較して、警報器1の周囲が暗いか否かを判断する。警報器1の周囲が暗くない場合には、ステップS43において否定判定され、ステップS45に進む。一方、警報器1の周囲が暗い場合には、ステップS43において肯定判定され、ステップS44に進む。
ステップS44において、停電処理部3Cは、LED駆動部6を制御して、白色LED4Wを点灯させる。
ステップS45において、停電処理部3Cは、入力ポートの状態を監視して、停電検知部12により外部電源100からの電力供給の復旧が検知されたか否かを判断する。外部電源100からの電力供給の復旧が検知された場合には、ステップS45において肯定判定され、ステップS46に進む。一方、外部電源100からの電力供給の復旧が検知されていない場合には、ステップS45において否定判定され、ステップS45に戻る。
ステップS46において、停電処理部3Cは、外部電源100からの電力供給が復旧したことを報知する。報知の方法としては、スピーカ5による音声報知であり、例えば「電気が復旧しました。」といった音声を出力するといった如くである。そして、報知が終了すると、ステップS30の処理に戻る(RETURN)。
このように本実施形態によれば、停電処理部3Cは、電源投入に伴い実施される初期点検に併せて、予備電源部11が電池切れであるか否かを判断し、当該予備電源部11が電池切れの場合には電池切れを報知している。
本実施形態に係る警報器1は、通常時(ガス漏れ検知の実行時)には外部電源100から供給される電力で駆動するものであるが、外部電源100が遮断された場合には予備電源部11(一次電池)で非常灯を駆動する構成となっている。予備電源部11及び非常灯機能は警報器1の本来の機能(ガス漏れ検知機能)ではないため、当該ガス漏れ検知機能に影響しないように設計されている。そのため、予備電源部11の電池切れを報知する構成とはなっていない。したがって、予備電源部11の電圧が低下しても、その情報を利用者に報知することができないため、利用者が電池切れを認識することができない。そして、予備電源部11を交換することができないため、停電発生時に非常灯機能を使用することができない可能性がある。また、電池切れの報知を行う構成とした場合であっても、通常時に電池切れの報知を行ってしまうと、ガス漏れ検知機能は正常であるにもかかわらず、警報器1に異常が生じていると利用者が判断してしまい、ガス事業者への通報につながる虞がある。
この点、本実施形態によれば、通常の使用状態では電池切れの報知を出さずに、電源投入に伴い実施される初期点検に併せて、電池切れの判断及び電池切れの報知を行っている。これにより、警報器1が異常であると誤解させることなく、電池切れを適切に周知することができる。その結果、停電が発生した際に、電池切れで非常灯が点灯しないといった事態を抑制することができる。
また、本実施形態において、停電処理部3Cは、ガスセンサ2よるガス漏れ検知が有効である場合においてスイッチ8が操作されることで実施される機能点検に併せて、予備電源部11が電池切れであるか否かを判断し、当該予備電源部11が電池切れの場合には電池切れを報知している。
この構成によれば、通常の使用状態では電池切れの報知を出さずに、スイッチ8により機能点検を行った場合に電池切れの報知を行っている。これにより、警報器1が異常であると誤解することなく、電池切れを適切に周知することができる。その結果、停電が発生した際に、電池切れで非常灯が点灯しないといった事態を抑制することができる。
以上、本実施形態に係る警報器について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、その発明の範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、警報器は、ガス漏れについて警報する以外にも、火災、燃焼器具の不完全燃焼(一酸化炭素(CO)の発生)等の各種の異常状態を警報するものであってもよい。
また、本実施形態では、非常灯機能を実現する上でマイコンを動作させているが、予備電源部の電力をマイコンに供給せずに、回路等を用いて非常灯機能の全部又は一部を実現してもよい。
また、本実施形態では、表示警報を行う発光部(LED)を非常灯として機能させているが、専用の発光部を搭載してもよい。もっとも、表示警報を行う発光部を非常灯として流用することで、部品点数の削減、製品コストの削減を図ることができる。
なお、本実施形態は、外部電源から電力供給が遮断されたことを報知する方法として、音声による方法を例示したが、表示を含むその他の報知方法であってもよい。