JP2001201475A - ガス警報機 - Google Patents

ガス警報機

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JP2001201475A
JP2001201475A JP2000008876A JP2000008876A JP2001201475A JP 2001201475 A JP2001201475 A JP 2001201475A JP 2000008876 A JP2000008876 A JP 2000008876A JP 2000008876 A JP2000008876 A JP 2000008876A JP 2001201475 A JP2001201475 A JP 2001201475A
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gas
alarm
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gas sensor
battery
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JP2000008876A
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English (en)
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Masao Maki
正雄 牧
Katsuhiko Uno
克彦 宇野
Takashi Niwa
孝 丹羽
Kunihiro Tsuruta
邦弘 鶴田
Takahiro Umeda
孝裕 梅田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池駆動式のガス警報機の信頼性を高め長寿
命化を図る。 【解決手段】 ガスセンサ素子1およびガスセンサ素子
1を警報機として動作させる手段2および太陽電池3お
よび二次電池5を備えた構成としてあり、光源が電源と
なるので長寿命化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の主たる対象は、一般
大気中の可燃性ガス、例えば一酸化炭素を検出するため
のガス警報機に関し、特に設置の自由度が高い電池駆動
式においてその最大の課題となる耐久性の面で、5年か
ら10年は電池交換などが不要である優れた特性を備え
たガス警報機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素は無色、無味、無臭の気体
で、空気よりやや軽いが毒性が強く200ppmくらいの
低濃度でも2〜3時間呼吸すると頭痛などが生じるもの
である。
【0003】この一酸化炭素は、一般家庭でも瞬間湯沸
かし器、風呂釜、石油暖房器具およびガス暖房器具や炭
火などから発生するので、高信頼性の一酸化炭素ガス警
報機が望まれている。すでに100VのAC電源を用い
るものは、既に開発実用化されているが、設置上の制約
を受けることから、室内に自由に設置して用いることの
できる安価で信頼性が高い駆動型の一酸化炭素用ガス警
報機が強く要望されている。しかし現在まで国内では、
そのような一酸化炭素用ガス警報機は実現していない。
【0004】米国において、電池駆動式が既に実用化さ
れている。しかし、電池寿命が高々半年ないし一年とか
のもので、頻繁な電池交換が必要である。また、電池の
特性により異なるが、多くの場合、電池出力が低下する
と動作回路の信頼性が低下するため、電池容量として使
い切る前に寿命になってしまう。また、ガス警報機とし
ての動作保証の観点からは、頻繁な電池交換は望ましい
ものではない。
【0005】従来から提案されているガスセンサ、特に
一酸化炭素を検知する化学センサとしては、電解液に一
酸化炭素を吸収して酸化する電極を設けて、一酸化炭素
濃度に比例する電流値から一酸化炭素濃度を検知する方
式(定電位電解式ガスセンサ)、貴金属などの微量の金
属元素を添加して増感したN型半導体酸化物、例えば酸
化スズなどの焼結体タイプを用いて、これらの半導体が
可燃性ガスと接触した際に電気電導度が変化する特性を
利用してガスを検知する方式(半導体式ガスセンサ)、
20μm程度の白金の細線にアルミナを添着し、貴金属
を担持したものと担持しないものとの一対の比較素子を
用いて一定温度に加熱し、可燃性ガスがこの素子に接触
して触媒酸化反応を行った際の発熱差を検出する方式
(接触燃焼式ガスセンサ)などが知られている。例えば
〔文献1〕大森豊明監修:「センサ実用事典」:フジ・
テクノシステム〔第14章〕ガスセンサの基礎(春田正
毅担当)、Pl12−130(1986)に詳しい記述
がある。
【0006】また、ジルコニア電気化学セルを構成し、
電極の一方側に白金/アルミナの触媒層を形成して一酸
化炭素を検出する固体電解質式一酸化炭素センサも提案
されている。〔例えば、H.OKAMOTO、H.OBAYASI AND T.K
UDO,Solid State Ionics、1、319(1980)参
照〕この固体電解質式一酸化炭素センサの原理は、触媒
層例と裸側の電極上で一種の酸素濃淡電池ができること
によるもので、触媒層側の電極では、酸素がそのまま到
達し、一酸化炭素が到達しない高酸素状態にある。すな
わち照合電極なるのに対して、裸側の電極では、検出電
極として、酸素も一酸化炭素も到達し、この一酸化炭素
が酸素を還元し、低酸素状態となるため、両者の電極の
間に酸素濃淡電池が形成され、起電力出力が現れること
を利用するものである。
【0007】これらの化学センサ技術は、いずれも少な
くとも100℃以上の動作温度が、また一部について
は、500℃程度の動作温度が必要である。従って駆動
のためある程度の電力が必要である。これにより電池駆
動を意図するためには、素子自体の小型化が必要であ
る。
【0008】また近年、生体疑似式一酸化炭素センサが
提案されている。これは、ヘモグロビン類似の化学物質
を用いた反応デバイスを光学系中に配置して、一酸化炭
素濃度が高くなるに従ってヘモグロビン類似の化学物質
が徐々に光透過性が低下することを用いて、一酸化炭素
を検出する原理のものである。この方式は、一教化炭素
に対する選択性が高いことと動作が室温状態で可能なた
め省エネルギー性を備えている特長がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの化学センサを
用いたガス警報機は、いずれも以下の欠点を有してい
る。一つは、化学センサ自身の選択性が悪いことであ
る。例えば、一般家庭内でごく普通に共存する還元性ガ
スのアルコールに対して誤作動し易いという課題であ
る。これは、特に半導体式ガスセンサが抱えている課題
である。二つ目は、化学センサ自身の耐久性に関わる問
題でセンサの耐久性がこの種の保安センサとして期待さ
れる、例えば10年という期間に対して一般的に、はる
かに短いことである。これは、センサの素子自身の劣化
による要素が大きい。三つ目は、電池寿命の点である。
現在国内で、AC電源用ガス警報機として採用されてい
るものを電池用動作用に採用しようとすると電池寿命
が、センサ寿命まで持たないで途中で切れてしまうこと
である。これは、一つには、センサ素子が電池動作を考
慮して設計されていないため大型であることが一つの原
因である。また少々小型化を行った上で、警報機を構成
しても電池寿命の問題は、簡単ではない。すなわち、こ
の電池寿命に関して、リチウムイオン電池などの電池容
量の大きな一次電池をガス警報機の電源に用いたとして
も、これは、センサ素子自体の動作あるいは、操作温度
が高いためにセンサ駆動に必要なエネルギー消費が大き
く、一方、生体疑似式のように駆動のためのエネルギー
消費が比較的小さなものでも、連続的なブザー動作など
の警報動作に要するエネルギー消費が大きいためなどに
よる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明においては、ガス警報機をガスセンサ素
子およびガスセンサ素子を警報機として動作させる手段
および太陽電池および二次電池および保護手段を備えて
構成する。またガスセンサ素子およびガスセンサ素子を
警報機として動作させる手段および太陽電池および二次
電池および保護手段、および前記太陽電池と並列に配し
た一次電池、および電源切り替え手段を備えて構成す
る。
【0011】ガスセンサ素子を警報機として動作させる
手段は、全体のアルゴリスムを制御するためのマイクロ
コンピュータやメモリなどを含む制御回路およびガスセ
ンサ素子を駆動させるための電源安定化回路やガスセン
サ素子からの出力信号を増幅し制御する回路や警報音を
鳴らす回路さらには、デバイスまた警報メーセージを表
示する回路やデバイスなどを含む。
【0012】本発明の思想は、それぞれの要素に対する
省電力手段をそれぞれ実施した上で、省電力手段の個々
の方法は別にして、抜本的な解決策として、電源自体を
エネルギー供給が可能な太陽電池を採用することで、電
池系の長寿命化を図ろうというものである。
【0013】すなわち、ガス警報機は、一般的には、あ
るレベルでの光源の供給が可能な台所などに設置される
ので、太陽電池を電源に用いることで、太陽光や照明光
をエネルギー源にして、一次電池を用いる際に発生する
電池切れの課題を解決しようとするものである。また、
夜間などの照明がない環境でもガス警報機が動作できる
ように二次電池を組み合わせてバックアップするもので
ある。また組み合わせて用いる二次電池の種類により、
電流の逆流防止の部品や制御回路などの保護手段を併用
するものである。これは、電池電源側での課題解決の手
段である。
【0014】また耐久性向上の面からの手段としては、
平均細孔径が1000Å以下のセラミック多孔体を備え
た容器の内部にガスセンサ素子を収納して構成する。こ
の点に関する基本思想は、センサの劣化は、大部分が空
気中の共存ガスによって生じるので、一酸化炭素の検出
に必要なガス以外の共存ガスは、ガス検出素子に触れさ
せないようにすれば、半永久的な耐久性が実現できるは
ずという考え方である。すなわち、平均細孔径が100
0Å以下のセラミック多孔体を介して、ガス検知泰子に
被検出ガスを含む気体が接触する構成によって、センサ
寿命に悪影響を及ぼす共存ガスのガス検知素子への到達
を規制するものである。すなわち化学センサ方式の最大
の課題である電極の一酸化炭素以外のガス、例えばシリ
コーンオリゴマー蒸気の電極吸着による劣化を、平均細
孔径が1000Å以下のセラミック多孔体を介して、そ
の電極面への侵入を抑制または遮断することで防止する
ものである。これは、同時に誤動作のもとになるアルコ
ールなどのガスのセンサ素子部への流入を規制し、ガス
センサとしての信頼性を高めることにも寄与する。
【0015】平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔体の細孔を制御することで、多孔体中でのガスの透
過速度の違いを利用して、被検出ガスと検出に不要な劣
化性共存ガスとの分離を行うことができる。
【0016】一般に多孔体の細孔内での気体分子の透過
機構は、以下のように変化する。気相での流れは、分子
間の衝突が支配的な粘性流領域から、細孔サイズが小さ
くなるとともに、分子一細孔壁間の衝突が支配的なKnud
sen(クヌッセン)拡散領域に移行する。この時、分子
の偶々の性質が現れるようになり、透過速度の比は理論
的には、分子量の比の平方根で与えられる。さらに、細
孔が小さくなり、分子のサイズになると、気体分子は流
れに垂直な方向の運動の自由度を失い、気体として存在
することができなくなる。この状態を分子篩と呼んでい
る。また、分子が細孔の壁面に吸着しつつ輸送される表
面拡散が気相流と併存する。とくに、圧力が毛管凝縮圧
を越えると、吸着層が全細孔を覆うため、表面拡散は毛
管凝縮流に移行する。
【0017】一酸化炭素の場合には、ガス検知素子の動
作に必要な一酸化炭素と酸素に対して、悪影響を及ぼす
シリコーンオリゴマーなどの共存ガスとは、分子量が異
なるので、クヌッセン拡散領域の細孔サイズで、ガス検
知素子への流入を規制することができる。さらに、表面
拡散、毛管凝縮流、分子篩を利用することで、分離能を
高めることができる。
【0018】本発明の構成で、大気中に含まれるガス
は、最初に、平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔件の細孔と接触するが、細孔径より分子サイズの大
きなガス、例えば灯油蒸気やシリコーンオリゴマーなど
は、センサの内部へ透過できない、または透過が著しく
規制される。またアルコール類やSO2やNO2などの親
水性ガスは、分子量が大きいことと疎水性に作られてい
る細孔壁との親和牲が悪く細孔内を拡散し難く、ガス検
知部までほとんど到達できなくなる。酸素、一酸化炭
素、窒素などの低分子のガス分子はクヌッセン拡散に近
い状態でガス検知部に自由に到達できる。水蒸気は、細
孔壁との親知性が悪いため、細孔内で毛管凝縮すること
はなく、したがって細孔が閉塞してしまうこともない。
以上の構成により白金電極または酸化触媒などのガス換
知素子の中心の機能を担う要素の劣化を防止するため、
ガスセンサ素子の長寿命化が見込める。
【0019】以上により、センサ素子の著しい長寿命化
と光エネルギーが絶えず供給される電源部の構成によっ
て、長寿命の電池駆動式ガス警報機が実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態は、ガ
スセンサ素子およびガスセンサ素子を警報機として動作
させる手段および太陽電池および二次電池および保護手
段を備えて構成する。
【0021】ガス警報機の設置場所に到達する自然光お
よび人工照明により、太陽電池がエネルギーを得て、ガ
スセンサ素子およびガスセンサ素子を警報機として動作
させる手段を駆動することができる。また余剰の電力を
二次電池に充電し、夜間などの光の無い環境での駆動も
可能とする。これにより、ガス警報機は、周囲の光源か
ら絶えずエネルギー供給を受けながら長時間安定した電
気エネルギーをガスセンサ素子を警報機として動作させ
る手段に供給し、継続して動作することができる。
【0022】本発明の第二の実施の形態は、ガスセンサ
素子およびガスセンサ素子を警報機として動作させる手
段および太陽電池および二次電池および保護手段、およ
び前記太陽電池と並列に配した一次電池、および切り替
え手段を備えて構成する。
【0023】ガスセンサ素子をガス警報機として動作さ
せる手段の電源を周囲の光源から太陽電池と二次電池と
二次電池を組み合わせてまかなうのは、第一の実施の形
態と同様である。
【0024】本形態では、太陽電池の電源と並列に一次
電池を備え、切り替え手段により、ガスセンサ素子を警
報機として動作させる手段の構成要素で、低電力である
が常時勅作させる必要がある部分、例えば、マイクロコ
ンピュータのクロックやセンサ素子の断線検出などは、
一次電池でまかない、響報のブザーなどの電力が必要で
あるが、常時の動作が不要である部分は太陽電池の系で
まかなうことにより電源の安定供給を可能にし、長時間
にわたり安定した動作が保証できる。
【0025】本発明の第三の実施の形態は、ガスセンサ
素子として、半導体式、熱線半導体式、固体電解質式、
生体疑似式の群から選定して成る一種以上のガスセンサ
素子を用いて本発明の第一および第二の実施の形態の内
容を組み合わせて構成する。ガス素子としては、半導体
式、熱線半導体式、固体電解竿式、生体疑似式の群から
選定した素子は、基本的には、大気中の低濃度の一酸化
炭素を検出することができる感度を備えている。また、
素子を小型化することで、小型化すればするだけ、素子
のエネルギー消費は、少なくて済む。これらの素子は、
原理的にも小型化が可能で、小型化しても感度等の面が
低下したりというマイナス面がないので、電池系電源を
用いての低消費電力型のガス警報機を構成する上で有利
である。
【0026】究極まで小型化して、低消費電力化を図っ
たガスセンサ素子を用いて、太陽電池系および一次電池
まで組み込んだ電源システムと組み合わせることで、極
めて長寿命で信頼性の高い電池駆動式ガス警報機が実現
する。
【0027】本発明の第四の実施の形態は、ガスセンサ
素子として、薄膜固体電解質式のガスセンサ素子を用い
て、本発明の第一および第二の実施の形態の内容を組み
合わせて構成する。薄膜固体電解質式のガスセンサ素子
は、固体電解質層をスパッタリングなどの薄膜プロセス
により形成した特長のガスセンサである。固体電解質層
を薄膜で形成することで、小型化、マイクロ化が可能に
なる。固体電解質式ガスセンサの動作には、400〜5
00℃程度の加熱が必要であるが、セラミック焼結品の
固体電解質を用いるのに対して、1/100〜1/10
000程度の小型化が可能になる。これにより、省電力
型ガスセンサ素子が実現する。一方、ガスセンサとして
求めれる特性の中で、感度、応答性、検出濃度範囲、妨
害ガス対する安定性などの点で、固体電解質式のガスセ
ンサと特に好ましいセンサ特性を備えているので、本実
施の形態により、極めて、総合的な特性のバランスの優
れたガスセンサ素子が実現できる。この究極まで小型化
を図ったガスセンサ素子と太陽電池系および一次電池ま
で組み込んだ電源システムと組み合わせることで、極め
て長寿命で信頼性の高い電池駆動式ガス警報機が実現す
る。
【0028】本発明の第五の実施の形態は、平均細孔径
が1000Å以下のセラミック多孔体を少なくとも一面
以上備えた容器の内部にガスセンサ素子を収納して、本
発明の第三および第四の実施の形態の内容を組み合わせ
て構成する。
【0029】平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔体は、ガス成分の分子サイズ、反応性違いにより、
選択透過性を備えている。一酸化炭素、酸素などの低分
子量のガスは比較的フリーに透過できるが、センサ特性
に悪影響を及ぼす灯油蒸気や、低分子量シリコーンガス
などの分子サイズの大きなガスやアルコールおよび亜硫
酸ガスなどの親水性ガスは透過し難くする。これによ
り、ガスセンサ素子の機能の中心部を担う電極や触媒な
どへ妨害ガスや被毒ガスが到達し難くなるため、センサ
の選択性および耐久性が向上する。セラミック多孔体
は、収納容器全体を構成しても良いし、収納容器の一部
のみを構成しても良い。そのいずれの場合にも、セラミ
ック多孔体は、ガスセンサ素子へのガスの出入り口にな
る。以上の実施の形態により、ガスセンサ素子は、被毒
ガスおよび妨害ガスの影響から保護され、耐久性に優
れ、安定した長時間動作が可能になる。また第三および
第四の実施の形態を組み合わせているので、ガスセンサ
素子の動作が省電力であり、太陽電池系の電源システム
を備えているので電池駆動方式のガス警報機として、長
時間安定した動作が可能になる。
【0030】本発明の第六の実施の形態は、太陽電池部
とそれ以外の本体とに分割した構成を備え、両者をケー
ブルにて接続して成るもので、実施の形態の1〜5を組
み合わせた構成を持つ。太陽電池部は、光エネルギーの
密度が高い場所に設置した方が、多くの電気エネルギー
を確保でき有利である。太陽電池部は、屋外とか、蛍光
灯や電球などの室内の照明器具の近くに設置して用いる
ことで、より安定した光を得ることができる。その他の
機能や効果については、実施の形態の1〜5と同様であ
る。
【0031】本発明の第七の実施の形態は、警報機とし
て動作させる手段において、ガスセンサ素子の出力を増
幅検出し、ガス濃度が目標値を上回るか否かを監視し、
表示および注意警報を発する手段とともに一次電池およ
び二次電池容量を演算し表示および注意警報を発する手
段を備え、実施の形態の1〜5を組み合わせた構成を持
つ。
【0032】警報機として動作させる手段にガスセンサ
素子の出力の監視に加えて、電池容量の監視機能を加え
たもので、電池切れの異常を警報する機能を備えている
ものである。これにより、電池駆動式ガス警報機の電池
動作の異常に関する情報が分かり、ガス警報機としての
信頼性が更に高まる。他の効果および機能は、先に記載
した実施の形態の場合と同様である。
【0033】本発明の第八の実施の形態は、警報機とし
て動作させる手段において、ガスセンサ素子からの出力
信号に基づいて、ガスセンサの動作間隔を変更する手段
を備え、実施の形態の1〜5を組み合わせた構成を持
つ。
【0034】ガスセンサ素子からの信号の検出は、連続
から間欠まで可能であるが、連続動作を継続すると電池
消耗が大きくなるので、ガスセンサ素子からの出力信号
に応じて、その動作の時間間隔を変化させるものであ
る。すなわち、ガス濃度が低濃度の環境が続いている状
況下では、時間間隔を大きく設定した動作モードで、ガ
ス濃度が満くなるに従って、時間間隔を短く、また急激
に変化している場合には、連続に設定する動作モードで
ガス濃度データをサンプリングするというものである。
これにより、電源部の電池消耗は、長寿命の方向に改善
される。また、他の効果、機能は、先に記載した実施の
形態の場合と同様である。
【0035】本発明の第九の実施の形態は、警報機とし
て動作させる手段において、ガスセンサ素子からの出力
信号をケーブルにより電送する手段を備え、実施の形態
の1〜5を組み合わせた構成を持つ。
【0036】ガスセンサ素子からの出力信号をケーブル
により電送することで、ガス警報機と離れた位置にガス
センサ素子の情報を伝えることができる。離れた位置で
もケーブルにより電送されたガスセンサ出力信号を用い
て、ブザーやランプを配置することで、ガス異常を知る
ことができる。マイクロコンピュータ制御したガスメー
タと繋ぎ各種制御を実施することも可能である。またガ
ス流路を弁により遮断したり、ガス燃焼器具や石油燃焼
器具を停止させたりすることに用いることもできる。実
施の形態の1〜5との組み合わせに関わる機能、効果は
先に記載した実施の形態の場合と同様である。
【0037】本発明の第十の実施の形態は、警報機とし
て動作させる手段において、通信手段を備え、実施の形
態の1〜5を組み合わせた構成を持つ。
【0038】本実施の形態においては、ケーブルを用い
ずに、赤外線電波や超音波などの通信手段により、外部
と情報のやりとりが可能になる。通信手段としては、発
信手段のみの場合、受発信手段を備えた場合のどちらで
も良い。通信手段により、ガス警報機とは、離れた位置
に、ガス異常の警報を伝えたり、ケーブルの場合と同様
に、ガス流路を弁により遮断したり、ガス燃焼器具や石
油燃焼器具を停止させたりすることもできる。とくにマ
イコン式ガスメータと通信することで、ガス遮断などの
有効な動作が可能になる。また、センターや中継局にガ
ス警報情報を伝えることで、集中監視システムとして展
開することも可能になる。本通信手段から信号を受け取
る受信機は、センター的に何カ所からの信号を受け取こ
ともできる。
【0039】これにより、家の中でも火の気のある場所
にガス警報機を設置して、台所で集中監視をするなどの
ガス警報システムが構築できる。家庭から、集合住宅、
地域などに展開できる。実施の形態の1〜5を組み合わ
せたことによる機能と効果は、すでに先に記載したもの
と同様である。
【0040】本発明の第十一の実施の形態は、警報機と
して動作させる手段において、別設装置から受信した通
信信号により、ガスセンサの動作間隔を変要する手段を
備え、実施の形態の1〜5と組み合わせた構成を持つ。
マイコン式ガスメータやガス機器などからの信号を受け
て、ガス器具などを使っていないことを判定し、ガス器
具などを使っていない場合には、警報に関わるリスクが
少ないと判断して、ガスセンサの動作間隔を長くするな
どのガス警報機の動作タイミングを制御することができ
る。
【0041】逆にガス器具などを使い始めた場合には、
その信号を受けて、ガス警報機の間隔を短く設定するこ
とで迅速にガス濃度の変化を追尾することが可能にな
る。
【0042】これにより、ガス響報機動作の高い信頼性
を維持しながら、電力を節約でき、ガス警報機の長寿命
化が見込める。実施の形態の1〜5を組み合わせたこと
による機能と効果は、すでに先に記載したものと同様で
ある。
【0043】
【実施例】以下本発明の実施例について図1ないし図1
0を用いて説明する。
【0044】(実施例1)図1は本発明の一実施例のガ
ス警報機のシステム概要ブロック図である。1がガスセ
ンサ素子で、半導体式、熱線半導体式、接触燃焼式、固
体電解質式、疑似生体式などのガスセンサ素子を小型化
して低消費電力化した素子を示す。これらの素子は、ガ
スセンサをガス警報機として動作させる手段2により、
駆動され、一酸化炭素などの検出ガス濃度に応じて電圧
などの出力値を発生する。カスセンサ素子により得られ
た出力は、ガスセンサをガス警報機として動作させる手
段により、増幅され、演算されて、予め設定したガス濃
度に対して、値が上回った場合は、警報ランプやブザー
などのより、警報動作を行う。ガスセンサをガス警報機
として動作させる手段は、マイコン、サーミスタ回路、
温度補償回路、ゼロ点判回路、ゼロ点補正回路、出力判
定回路、表示回路、響報回路、打ち消し回路、タイマー
回路、ヒータ出力制御回路、ヒートアップ生成回路など
を含む。ガスセンサ素子の種類により異なる構成となる
が、基本的な機能の面では、ガスセンサ素子の種類に依
存せず共通の部分も多い。ガスセンサ素子としては、省
電力化がし易い小型化が可能な素子を用いるのが望まし
い。半導体式、熱線半導体式、固体電解質式などは、原
理的にも、半導体プロセス技術として用いられているフ
ォトリソグラフイーやドライエッチングや各種薄膜形成
技術などのマイクロエレクトロニクス技術を適用して、
小型化を進めることにより極めて低消費電力の素子が実
現できる。疑似生体式は、室温付近での動作が基本にな
るため、低消費電力化が見込める。従って、これらの群
から選定した一種以上をガスセンサ素子として用いたガ
ス警報機は、長寿命の素質を備えている。ガス警報機と
しての信頼性を高めるため原理の異なる2種類のセンサ
素子を組み合わせて用いても良いがコスト的観点から
は、通常1種類で十分である。
【0045】3が太陽電池である。太陽電池の種類は、
単結晶、多結晶シリコーン、アモルフアスシリコーン、
化合物半導体などのいずれでも良いが、コスト的な点か
らアモルファスが有利である。日射光は勿論、蛍光灯な
どの人工照明や拡散光でも利用できる。5が夜間など、
光エネルギーが供給されないときのバックアップのため
の二次電池である。ニッケル・水素、ニッケル・カド
ミ、リチウムイオンなどの各種二次電池が利用可能であ
る。また二次電池から太陽電池に電流が流れることを防
止または、二次電池の種類により異なるが、二次電池の
過充電を防止するための保護手段4を含む。保護手段
は、回路でなく、電子部品すなわち、逆流防止のダイオ
ードも含む。以上の構成により、太陽電池であるため、
電池自身は、光源の供給がある限り継続的に電力を供給
可能であり、電池駆動式の長寿命で安定したガス警報機
が実現する。
【0046】(実施例2)図2は本発明の一実施例のガ
ス警報機のシステム概要ブロック図である。図2におい
て、図1の実施例に対して、基本的な構成は同様である
が、太陽電池および二次電池の電源系に並列して一次電
池6が備えてある。一次電池と太陽電池および二次電池
とを使い分けるための切り替え手段7も新たに加えてあ
る。一次電池は、マイコンやタイマー回路などの低電力
ではあるが、常時動作が必要な部分をまかない、それ以
外は、太陽電池糸を用いるなど警報機を動作させるため
の手段として用いる回路系の各部に対して電源を使い分
けたり、太陽電池系の充電が不十分な状況で、一次電池
を動作させるなどの切り替えで動作させ、全体的な電池
寿命を長くさせるのに寄与する。
【0047】以上の構成により、太陽電池および二次電
池と一次電池を並列にして有効に使い分ける構成である
ため、太陽電池自身は、光源の供給がある限り継続的に
電力を供給可能であり、万が一、太陽電池系の電力確保
が不十分な事態があっても、必要不可欠な部分は、一次
電池でバックアップする構成を採用しているので電池駆
動式として長寿命で安定したガス警報機が実現する。
【0048】(実施例3)図3は、本発明のガス警報機
の一実施例のガスセンサ素子の断面図である。図3は、
固体電解質方式の薄膜式ガスセンサ素子の断面図を示
す。図3において、8が固体電解質層である。酸素イオ
ン導電性の固体電解質である、イットリア安定化ジルコ
エア(イットリア8モル%品)などのスパックリングな
どにより形成した薄膜である。薄膜の膜厚は、10βm
以下である。1〜3m程度の膜厚で良い。固体電解質を
動作させるために、350℃以上の温度が必要である
が、これは、絶縁膜11を介して形成された抵抗膜に通
電し、発熱させることでまかなわれる。9が白金電極で
ある。これもスバッタリングや電子ビーム蒸着などの薄
膜プロセスにより形成する。白金電極の膜厚は、1μm
以下で、0.5μm程度が良い。白金電極は、基準電極
と検出電極との一対の電極を形成して用いる。片方の白
金電極には、多孔性触媒被膜10を形成する。多孔性触
媒被膜10は、酸素ガスの白金電極への透過性を備える
と同時に、一酸化炭素を酸化する。これにより、多孔性
触媒被膜10を形成した例の電極は、基準電極になる。
多孔性触媒体は、ガスの透過特性を備えた上で一酸化炭
素含有ガスがその間を透過する際に一酸化炭素を酸化す
る特性を備えたものであればよく、各種の耐熱性多孔体
に酸化触媒を担持したものを用いることができる。本多
孔性触媒被膜は、厚膜印刷等を用いてパターンを塗布焼
成して形成する。プラズマ溶射などの乾式法により形成
しても良い。もう一方の白金電極が一酸化炭素の検出電
極になる。一酸化炭素を含有する空気が来た場合、検出
電極の酸素は一酸化炭素に還元され酸素濃度が低下した
状態になる。基準電極側と酸素イオン濃淡電池が形成さ
れ、両電極側に一酸化炭素濃度に応じた起電力出力が発
生する。起電力出力は、基準電極と検出電極との吸着酸
素濃度の比に関係するため、原理的にセンサを小型化し
ても特性に悪影響はなく、省電力およ高速応答性が実現
できることになる。
【0049】固体電解質方式は、妨害ガス影響を比較的
受けにくく、応答性が優れ、センサ出力も大きいという
利点がある。従って、図3の構成で、固体電解質を薄膜
化し、小型化を図ると極めて優れたガスセンサ素子とな
る。これをガスセンサ素子として、実施例1、2と組み
合わせて用いることで、長寿命でセンサ特性においても
有利なガス警報機が得られる。
【0050】(実施例4)図4は、本発明のガス警報機
の1実施例のガスセンサ素子の要部断面図である。
【0051】図4において、13はガスセンサ素子であ
る。実施例8の薄膜小型の固体電解質素子や小型化を図
った半導体式、熱線半導体式、疑似生体式などのガスセ
ンサ素子がここで記載のガスセンサ素子に相当する。ガ
スセンサ素子13は、平均細孔径が1000Å以下のセ
ラミック多孔体の円筒状収納容器14の内郷に収納され
ている。
【0052】平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔体は、アルミナあるいはジルコニアなどの焼結法に
より作製された細孔径が0.1〜1μmのセラミック製
多孔体基材を用いて、ゾルゲル法もしくは、CVD法に
より、細孔表面上に細孔制御皮膜を形成し用いる。セラ
ミック原料粉末をそのままもしくは樹脂などの有機物と
混合して所定の形状に成型した後、完全焼結する温度よ
りも低温側で焼結して作製する。焼結法で作製される多
孔体の平均細孔径は、0.1μmが限度である。したが
って、本発明の目的に用いるためには、焼結法で作製さ
れた多孔性基材を用いて、その細孔をコーティング膜に
より処理する必要がある。焼結法で作製された、多孔体
は精密過膜として一般に市販されているので、本発明に
おいても、この市販品を基材に用いることができる。
【0053】次に、ゾルゲル法による、細孔制御方法に
ついて、以下で説明する。ジルコニウムイソプロボキシ
ドやテトラエトキシシランなどの金属アルコキシドを加
水分解後、塩酸等の触媒条件下で縮重合させて目的のゾ
ル溶液を作成する。このゾル溶液を貫通する孔をもつ多
孔性セラミックと接触、例えば多孔性セラミックをゾル
中に浸漬すると、毛管力によりゾル溶液が吸引され、こ
のゾルを乾燥させると、多孔性セラミックの細孔内でゾ
ルの濃縮さらにはゲル化が起こる。さらに、加熱を進め
ると、ゲル化から焼結が進みコーティング膜が形成され
る。必要により、ゾル溶液を多孔性セラミックを用いて
濾過する方法も採用できる。この方法を利用して、細孔
径の制御が可能になる。多孔性セラミックの細孔表面の
濡れ性、ゾルの溶剤、ゾルの濃度、浸漬時間、セラミッ
クの引き上げ速度などを調整することで比較的均質な細
孔径を持つガス選択透過体が得られる。
【0054】ゾル−ゲル法以外にCVD法で、流通系で
化合物を熱分解させながら多孔体の細孔内に酸化物皮膜
を形成成長させることで細孔制御を行っても良い。
【0055】セラミック多孔体基材の材質について、記
載する。熱膨張係数の観点において、基材は、アルミナ
化合物もしくはジルコニア化合物を用いるのが望まし
い。
【0056】またセラミック多孔体の細孔制御に用いる
細孔制御被膜の材質は、ジルコニア、シリカまたはその
混合物を用いるのが望ましい。セラミック多孔体を特
に、10Å以下の平均細孔径にした場合に有効になる。
10Å以下の細孔は、セラミック多孔体の外部より内部
に流れるガス流において高分子量のガスは通過させない
有効な分子篩効果を示す。また孔の内部に生成している
ゲル皮膜すなわち細孔制御処理被膜との相互作用によ
り、ガス透過性に選択性がでる。すなわち、ガス分子と
ゲル分子との分子間カは、永久双曲子間の相互作用によ
る配向力および永久双曲子と誘起双曲子間の誘起カおよ
びファンデルワールス相互作用などに基づく分散カによ
るガス透過の選択性、すなわち表面拡散性をもつが、シ
リカもしくはジルコニアの一種以上を含む疎水性の細孔
制御皮膜は、10Å以下の領域の細孔径を持つ多孔体を
適用する上で課題となる水蒸気の毛管凝縮による細孔閉
塞の問題がなく、SO2などの白金電極を劣化させるガ
スの進入を完全にブロックすることができる。
【0057】細孔径が1000Å以下のセラミック多孔
体で収納容器全体を構成しても良いが、他の部分は緻密
で、一部だけセラミック多孔体を用いる構成でも良い。
【0058】これによりガスセンサ素子は、妨害ガスや
被毒ガスの影響から軽減され、安定した長寿命動作が見
込まれる。
【0059】(実施例5)図5は、本発明のガス警報機
の1実施例の分解正面図である。図5において本ガス警
報機は、ガス警報機本体16と太陽電池電源部16とケ
ーブル17で接続される。これは、ガス警報機本体の設
置場所が太陽光などの光の受光に有利な場所に常に設置
されるとは限らないので、より光の受光に有利な場所に
太陽電池電源部を設置できるようにして、両者をケーブ
ルで接続したものである。ガス警報機本体は屋内の比較
的暗い場所に設置したとしても、太陽電池電源部は、太
陽光線がよく取れる屋外に設置したり、蛍光灯など照明
器具の近くに設置することで安定電源として確保しよう
というものである。
【0060】これにより、ガス警報機の設置の自由度が
広がることになる。
【0061】(実施例6)図6は、本発明のガス警報機
の一実施例におけるガスセンサ素子をガス警報機として
動作させる手段の一部のフローチャートロジックを示す
ものである。ガスセンサ素子から得られる出力信号を増
幅して、ガス濃度が目標レベルに達したか否かを判定
し、警報表示やブザー出力をする通常の動作に加えて、
下部のフローチャートに記載してあるように、電源部の
電池容量をチェックし、電池容量が目標値を下回った場
合に、警報表示およびブザー出力を出す機能を本ガス警
報機は備えている。太陽電池系および一次電池について
の電池出力の低下は、ガス警報機としての動作の信頼性
上、極めて重大な課題であるためである。これにより、
太陽電池を用いて電源系を構成したガス警報機としての
信頼性が更にに向上する。
【0062】(実施例7)図7は、本発明のガス警報機
の一実施例におけるガスセンサ素子をガス警報機として
動作させる手段の一部のフローチャートロジックを示す
ものである。すなわち、警報動作に至る濃度C3に達す
る前に、前段階の目標濃度を設定し、ガス濃度が目標値
Clに達した場合に、センサの駆動のタイミングを通常
のt時間の間隔から、1/2tに短縮する。さらに濃度
が増え、濃度がC2に達すると、1/4tに駆動時間を
短縮するものである。これにより微分的な経時変化が把
握できる。チェック濃度を途中2回設定し、タイミング
を半分、さらにその半分とした例を示しているが、これ
は、ガス濃度に応じてガスセンサ素子の動作のタイミン
グを調整するという考え方を示したもので、その時間間
隔を連続動作までのタイミングをどうするかについて
は、適用性の幅がある。逆に濃度の低い側で、サンプリ
ングのタイミングを延ばすロジックを形成しても良い。
これにより、ガス警報機を設置した現場の状況によっ
て、リスクが高い場合には頻繁に、またリスクが低い場
合には、時間間隔を置いてサンプリングすることで、よ
りきめ細かな動作を調整できるものである。これにより
ガス警報機としての信頼性を向上させることが可能であ
る。半導体式や熱線半導体式では、基本的に間欠的な動
作になるため、ガス濃度が変化している環境で、例えば
連続的な出力動作が求められるような状況にるとと対応
が困難になる。また疑似生体式のように応答性が遅く、
センサ動作がガス濃度の積分値に対して出力する場合に
も対応が困難な面がある。このサンプリングアルゴリズ
ムの対応については、固体電解質式が有利な面がある。
【0063】(実施例8)図8は、本発明のガス警報機
の1実施例の概要図である。ガス警報機は、本体18と
本体からのガス濃度出力を外部機器に電送するためのケ
ーブル19より構成される。本体18は、既に実施例の
1から5で記載した手段等を内蔵しているが、外観的に
は、光エネルギー受光のための太陽電池部およびガス濃
度警報表示のための表示部、ブザー部などから構成され
る。本ケーブルを通してのガス濃度信号の伝送により、
ガス警報機から離れた場所での警報表示したり、ブザー
を鳴らしたりなどが可能になる。また本実施例のガス警
報機は、ケーブルを通して、マイコンメータや家庭内の
安全情報端末や燃焼機器などにガス濃度信号を伝送する
ことができる。これによりガス弁を遮断して、ガス流を
停止したり、安全情報端末で他の情報と照合し、総合判
断を行ったり、燃焼機器を停止したりすることができ
る。
【0064】(実施例9)図9は、本発明のガス響報機
の1実施例の概要囲である。図9において、本ガス警報
機19は、本体に内蔵の通信手段20を備えている。通
信手段は、電波、赤外線、超音波などが可能である。実
施例8の場合は、ケーブルで接続していたのでケーブル
が設置上の制約となったが、本実施例の場合、通信によ
り信号電送を行うので、設置上の自由度が極めて大きい
利点がある。通信手段として、相手側の端末21との双
方向の通信を行う場合と発信手段のみ備えた場合受信手
段のみ備えた場合の組み合わせがあるが、このいずれの
場合でも良い。通常では、コストパフォーマンスを考慮
すると発信手段のみで良い場合が多いと考えられる。
【0065】通信手段により、発信手段のみ備えた場合
でもガス警報機は、離れた位置に、ガス異常の警報を伝
え警報表示したり、ケーブルの場合と同様に、ガス流路
を弁により速断したり、ガス安全情報装置により、ガス
を発生している器具が何であるかを判定し、ガス燃焼器
具や石油燃焼器具を停止させたりして事故を防止する動
作を行うこともできる。とくにマイコン式ガスメータと
通信することで、ガス遮断などの有効な動作が可能にな
る。また、センターや中継局にガス警報情報を伝えるこ
とで、集中監視システムとして展開することも可能にな
る。本通信手段から信号を受け取る受信機は、センター
的に何カ所からの信号を受け取ることもできる。また受
信手段も備えた場合には、燃焼機器やマイコンメータな
どの情報により、センサの動作のタイミングを変化さ
せ、リスクが高い環境では頻繁に、リスクが低い環境で
は、間隔を置いた動作などの設定が可能になり、高信頼
性のガス検出システムを構築することができる。
【0066】(実施例10)図10は、本発明のガス警
報機の一実施例におけるガスセンサ素子をガス警報機と
して動作させる手段の一部のフローチャートロジックを
示すものである。外部より通信情報等により燃焼器具等
を使用開始との情報の入力があるか無いかを監視し、使
用開始の情報があった場合には、ガスセンサ素子の動作
間隔を短縮し、使用開始の情報が無い場合には、ガスセ
ンサ素子の動作の間隔を長くするロジックを備えてい
る。これにより、ガス警報機の設置場所のガス発生のリ
スクに応じリスクが高い場合と低い場合の動作を使い分
けるものである。これにより、ガス警報システムにおい
て、現実的で、信頼性が高く、電池寿命もたせる有効な
ガス警報機の利用が可能になる。
【0067】
【発明の効果】本発明のガス警報機は、以上説明したよ
うな形態で実施され、次の効果が得られる。
【0068】(1)各請求項記載の発明は、一酸化炭素
など警報ガスの検出に関し、設置自由度の高い電池駆動
で、一方的に消耗する乾電池などと異なり、太陽電池系
を電源として用いることで極めて、電池寿命の優れたガ
ス警報機が得られる。
【0069】(2)請求項4の発明は上記と総合的バラ
ンスの優れた薄膜式固体電解質ガスセンサとの組み合わ
せによる高信頼性のガス警報機を構築。
【0070】(3)請求項5の発明は平均細孔径が10
00Åのセラミック多孔体内にガスセンサ素子を収納し
た構成にて、極めて妨害ガスに強く、長寿妙なガスセン
サ素子が得られ、太陽電池系と組み合わせて用いること
で、安定で長寿妙なガス警報機が得られる。
【0071】(4)請求項8、11の発明は環境リスク
に応じて、センサの動作モードを変更することにより、
リスクの高い場面では、頻繁な計測動作またリスクの低
い場面では、間を置いた計測動作により、信頼性と電池
長寿命化の両立が可能である。
【0072】(5)請求項9、10の発明は外部機器と
の連携を考慮した、ケーブルや通信手段などの情報伝達
機能を備えることで、有効なガス安全管理情報システム
の構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のガス警報機のシステム概要
ブロック図
【図2】本発明の一実施例のガス警報機のシステム概要
ブロック図
【図3】本発明のガス警報機の一実施例のガスセンサ素
子の断面図
【図4】本発明のガス警報機の一実施例のガスセンサ素
子の要部断面図
【図5】本発明のガス警報機の一実施例の分解正面図
【図6】本発明のガス警報機の一実施例におけるガスセ
ンサ素子をガス警報機として動作させる手段の一部のフ
ローチャート
【図7】本発明のガス警報機の一実施例におけるガスセ
ンサ素子をガス警報機として動作させる手段の一部のフ
ローチャート
【図8】本発明のガス警報機の1実施例の概要図
【図9】本発明のガス警報機の1実施例の概要図
【図10】本発明のガス警報機の一実施例におけるガス
センサ素子をガス警報機として動作させる手段の一部の
フローチャートロジックを示す図
【符号の説明】
l ガスセンサ素子 2 ガスセンサ素子をガス警報機として動作させる手段 3 太陽電池 4 保護手段 5 二次電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鶴田 邦弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 梅田 孝裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BL19 ZA04 2G060 AA02 AB08 AE19 BA01 BA03 BA09 HD03 5C085 AA06 AC03 BA11 CA29 FA11 FA20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスセンサ素子およびガスセンサ素子を警
    報機として動作させる手段および太陽電池を備えて成る
    ガス警報機。
  2. 【請求項2】ガスセンサ素子およぴガスセンサ素子を警
    報機として動作させる手段および太陽電池および二次電
    池、および前記太陽電池と並列に配した一次電池、およ
    び切り替え手段を備えて成るガス警報機。
  3. 【請求項3】ガスセンサ素子として、半導体式、熱線半
    導体式、固体電解質式、生体疑似式の群から選定して成
    る一種以上のガスセンサ素子を用いて成る請求項1また
    は2記載のガス警報機。
  4. 【請求項4】ガスセンサ素子として、薄膜固体電解質式
    のガスセンサ素子を用いて成る請求項1または2記載の
    ガス警報機。
  5. 【請求項5】平均細孔径が1000Å以下のセラミック
    多孔体を少なくとも一面以上備えた容器の内部にガスセ
    ンサ素子を収納して成る請求項3または4記載のガス警
    報機。
  6. 【請求項6】太陽電池部とそれ以外の本体とに分割した
    構成を備え、両者をケーブルにて接続して成る請求項1
    ないし5のいずれか1項記載のガス警報機。
  7. 【請求項7】警報機として動作さぜる手段において、ガ
    スセンサ素子の出力を増幅検出し、ガス濃度が目標値を
    上回るか否かを監視し、表示および注意警報を発する手
    段とともに一次電池および二次電池容量を演算子表示お
    よび注意警報を発する手段を備えた請求項1ないし5の
    いずれか1項記載のガス警報機。
  8. 【請求項8】警報機として動作させる手段において、ガ
    スセンサ泰子からの出力信号に基づいて、ガスセンサの
    動作間隔を変更する手段を備えた請求項1ないし5のい
    ずれか1項記載のガス警報機。
  9. 【請求項9】警報機として動作させる手段において、ガ
    スセンサ素子からの出力信号をケーブルにより電送する
    手段を備えた請求項1ないし5のいずれか1項記載のガ
    ス警報機。
  10. 【請求項10】警報機として動作させる手段において、
    通信手段を備えた請求項1ないし5のいずれか1項記載
    のガス警報機。
  11. 【請求項11】警報機として動作させる手段において、
    別設装置から受信した通信信号により、ガスセンサの動
    作間隔を変更する手段を備えた請求項1ないし5のいず
    れか1項記載のガス警報機。
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