JP3637574B2 - 用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置 - Google Patents

用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、来訪者の確認や郵便物の受け渡し等のため扉の開放角度を小さく制限する用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置に関する。
【0002】
前記の基準位置とは、ガードアームの不使用時扉枠に取り付けられた基板(ストライク板)上におけるガードアームの待機位置又は収納位置を示し、本発明はその位置がデッドボルトに対し適正となるように調整する新規な装置を提供する。
【0003】
【従来の技術】
従来のこの種の技術としては、例えば実公平5−32602号公報に記載されているものを挙げることができる。
【0004】
同装置はデッドボルトが出入りする側と対応するドア枠の見込み面に固定される取り付けベースに、一端側にデッドボルトの係合穴を設けたアームをその他端側に軸着して見込み方向へ回動可能に取り付け、前記ベースはアームに対してドア枠の内周面に突出したドア当接用突壁側に位置する立ち上がり壁を有し、立ち上がり壁とアームの間にアームの軸着部分を通る垂線に対するアームの角度を変えるアーム当接部を備えた調整体を設けたものであって、長期の使用において、基準位置におけるガードアームの係合穴とデッドボルトとの間にずれが生じて、ガードアーム作動時又は施錠時に、デッドボルトが係合又は貫通不能となったり、引掛かってスムーズな操作に支障を来したりした場合に、ガードアームの基準位置における角度位置を微調整できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置として前記の従来装置とは全く異なる機構により、ガードアーム作動時に調整装置とは全く異なる機構により、ガードアーム作動時に調整装置に緩みを生じさせないようにすること、並びに、調整作業を極めて楽に行えるようにすることを達成した。
【0006】
本件に係る出願人は、ガードアームの基準位置調整装置について、先に特願平7−302114号として別のものを提案している。この発明では、ガードアーム作動時における調整装置の緩みの防止に関し、先願の装置より更に進歩させている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明の用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置は、扉枠に取り付けられる基板の側方に立ち上がり部を備えると共に、基板の一端側に施錠時扉から施錠位置に突出されるデッドボルトが係入される係入孔を有すること;ガードアームを、互に重合させ、かつねじ杆及び雌ねじ部材から成るねじ手段で厚さ方向に互に締め付け又は緩め得る主アームと副アームとで構成すること;副アームの基端部を基板の他端側に水平な揺動軸で枢着すること;副アームの中央部には主アームの基端部を水平な調整軸で両アームの重ね合わせ角度を変え得るように枢着すること;主アームの先端部にはガードアーム作動時扉からガードアーム作動位置に突出されるデッドボルトが係合される係合孔を有すること;主アームはその基端部で前記のねじ杆及び揺動軸をそれぞれ長孔及び横長孔で遊嵌させてあること;副アームはその先端部で前記のねじ杆を長孔で遊嵌させてあること;主アームの長孔及び副アームの長孔は正面において互に斜交させてあること;及び、前記のねじ手段を緩めた時調整軸を回転中心として副アームに対する主アームの角度位置を変えるために、上記基板の立ち上がり部又は主アームの側部にてこ作用の支点となる突部を設けたことを構成条件とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基いてこの発明について説明する。
図1〜図4において、符号1は扉枠10にねじ91等で取り付けられる基板(ストライク板)で、基板1の少なくも一側方には立ち上がり部11を有する。
【0009】
図示例の基板1は、後記のガードアーム3を揺動により図1で矢印P方向に振り出すことができるように、1つの側板を除去して開放させた箱形に形成されている。符号14は基板1の上下端部に設けたフランジ部である。
【0010】
基板1の長さ方向の一端側には、扉(図示しない)の施錠時扉から施錠位置に突出されるデッドボルト2が係入される係入孔12が開口している。係入孔12にはその後方にトロヨケ13が設けてある。
【0011】
一方、基板1に対し揺動可能に装着されるガードアーム3は、少くも主アーム31及び副アーム32から成る組立体をなす。
【0012】
すなわち、ガードアーム組立体3は、図2に明示するように、互に重合させかつねじ手段4で厚さ方向に互に締め付け又は緩め得る主アーム31と副アーム32を備える。
【0013】
前記のねじ手段4は、ねじ杆41と例えば正面形が矩形状をなす雌ねじ部材42とからなる。
【0014】
図示例の主アーム31は、全周が基板1に向け折り曲げられた一体のスカート部34を有し、その内側に前記の副アーム32及びアーム裏板33が重合されている。
【0015】
アーム裏板33は、必要に応じて設けられるもので、ポリアミド樹脂その他の合成樹脂等で作られており、主アーム31に対しそのスカート部34内に突設した止め部35(図3参照)等で不動に固定されている。
【0016】
なお、アーム裏板33は主アーム31の全長に亘って設けられるものでなく、主アーム31の先端部(下端部)までは至っていない(図1及び図2参照)。
【0017】
主アーム31及び副アーム32は共に正面形が長円状をなすが、図1〜図4に示すように、主アーム31に比較し副アーム32の全長はかなり短く、平板状の副アーム32は上述のように主アーム31内に納められている。
【0018】
副アーム32の基端部(図で上端部)は、図2に明示するように、基板1の他端側(図で上端側)に対し水平な揺動軸5で枢着されており、ガードアーム作動時は、副アーム32はガードアーム組立体3を構成する主アーム31及びアーム裏板33と共に一体的に揺動する。換言すれば、ガードアーム3はそれが全体として揺動する時この揺動軸5をもって振れ動く。
【0019】
揺動軸5に関連して、符号51はスペーサ、52はワッシャ、53は止めリング、54は主アーム31の幅方向に設けられた弧状孔等の揺動軸5に対する横長孔をそれぞれ示す。
【0020】
また、副アーム32の中央部には、主アーム31の基端部が水平な調整軸6で両アーム31、32の重ね合わせ角度を変え得るように枢着してある。
【0021】
前記の重ね合わせ角度とは、正面から見て副アーム32の中心軸線l2と主アーム31の中心軸線l1とが調整軸6を交点としてなす角度をいう(但し、図1ではその角度は0度である)。
【0022】
後に詳述するが、この重ね合わせ角度はねじ手段4を緩めることによって副アーム32対し主アーム31を可動にして変更調整するものである。
【0023】
図2に示すように、ねじ杆41がねじ合される正面が矩形状をなす雌ねじ部材42は、ねじ杆41をドライバ等の工具で回す時該雌ねじ部材42が回動しないように、ガードアーム3のアーム裏板33の内側に設けた受け溝45に嵌め込んである。
【0024】
この雌ねじ部材42は両アーム31、32の重ね合わせ角度の変更調整時受け溝45の長さ方向(上下方向)に沿って摺動変位できるようにしてある。
【0025】
上記のねじ手段4におけるねじ杆41は、主アーム31の基端部に設けた長孔43及び副アーム32の先端部に設けた長孔44に遊嵌させてある。
【0026】
前記の主アーム31の長孔43及び副アーム32の長孔44は、正面において互に斜交するようにして設けてある。
【0027】
好ましい例としては、図示例のように、主アーム31の長孔43を該主アーム31の長さ方向に沿って設けた縦長孔とし、副アーム32の長孔44を該副アーム32の中心線に対し傾斜させて設けた傾斜長孔としたものを挙げることができる。
【0028】
また、別の好ましい例としては、図示はしないが、逆に主アーム31の長孔43を傾斜長孔とし、副アーム32の長孔44を縦長孔としたものを挙げることができる。
【0029】
更に、主アーム31の先端部にはガードアーム作動時に扉(図示しない)からガードアーム作動位置に突出されるデッドボルト2が係合される係合孔36を有する。
【0030】
上記のねじ手段4を緩めた時、調整軸6を回転中心として副アーム32に対する主アーム31の角度位置(重ね合わせ角度)を変えるために、基板1の立ち上がり部11又は主アーム31の側部にてこ作用の支点となる突部7を一体に又は別体として設ける。
【0031】
その突部7は、ガードアーム3の基準位置、すなわち待機位置または収納位置における揺動終了時のストッパの役割も果たす。
【0032】
図2に示すように、実施例のガードアーム3は常態の非作動時それが基準位置に確実に収納された状態を保持できるように、揺動軸5の回りに戻しばねとしてのねじりばね8を備えている。
【0033】
ねじりばね8は、基板1とガードアーム3における副アーム32との間に掛け渡してある。但し、このようなねじりばね8は必須のものではない。
【0034】
ガードアーム3を基準位置に向け付勢させる手段としては、前記の戻しばねの他、ガードアーム3の重力(自重)のみを利用したものや磁力を利用したもの等を採用することができる。
【0035】
なお、扉枠10に枢支されたガードアーム3の主アーム31に対し選択的に係合されるデッドボルト2は、図示しない扉から第1位置のガードアーム作動位置及び第2位置の施錠位置の2段階に亘って突出するものであって、ガードアーム作動位置においては、デッドボルト3の小径の首部21をガードアーム3の係合孔36に係合させ、扉の開放に伴って、図1の矢印P方向にガードアーム3を揺動させる。
【0036】
図示のガードアーム3は、デッドボルトが昇降できる形式のデッドボルトの先端に係合させるものとして示したが、この発明はガードアームが入れ子状に伸縮できる形式のもの、または、デッドボルトとの係合孔を十分長くして小径の首部を逃がすようにした形式のガードアームに対しても適用できることは言うまでもない。
【0037】
【作用】
図1の状態では、主アーム31の中心軸線l1と副アーム32の中心軸線l2とは重なり合っており重ね合わせ角度は0°である。そして、ガードアーム3の基準位置においてデッドボルト2は主アーム31の係合孔36のほぼ中央に対向して位置しているので、この状態ではデッドボルト2をガードアーム作動位置または施錠位置に突出させても、主アーム31に引掛かったり衝突したりすることはなく、スムーズな操作ができる。
【0038】
しかしながら、長期間使用している間に、基準位置における主アーム31の係合孔36とデッドボルト2との間にずれが生じて、デッドボルト2の突出入操作に際し、主アーム31に引掛るようなことが起こった場合に、この発明の機構が有効に利用される。
【0039】
副アーム32に対する主アーム31の角度位置(重ね合わせ角度)を変えるには、先ず正面からねじ杆41をドライバ等の工具で緩め、主アーム31と副アーム32との間を調整軸6の回りで互に回動可能にする。
【0040】
次いで、図1に示すように、突部7を支点として主アーム31の上部位置または下部位置を基板1の立ち上がり部11に向け矢印Q方向に押せば、てこ作用をもって主アーム31は副アーム32に対し調整軸6の回りを回動して角度位置が変えられるので、主アーム31の係合孔36の中心点をある微小距離ずれ動かし、デッドボルト2が係合孔36のほぼ中心位置を占めるように調整する。
【0041】
しかる後ねじ手段4で主アーム31と副アーム32を締め付けて固定する。ここに、調整操作は完了する。
【0042】
なお、図示しない扉は、閉鎖された時召し合わせ部分で停止されている関係でそのデッドボルト2を含めて図1で右方向にずれ動くことはないので、その方向に対する主アーム31の調整はほとんど要しない。
【0043】
前記の操作において、副アーム32に対し調整軸6の回りで主アーム31の角度位置を変える時、主アーム31はその基端部でねじ手段4のねじ杆41及び揺動軸5をそれぞれ横長孔54及び縦長孔43(又は傾斜長孔)をもって遊嵌させてあり、また、副アーム32はその先端部でねじ杆41を前記の縦長孔43(又は傾斜長孔)と斜交する傾斜長孔44(又は縦長孔)をもって遊嵌させてあるので、その変位が可能となる。
【0044】
また、主アーム31と副アーム32とを締着させるねじ手段4は、両アーム31、32の面間の摩擦並びにねじ杆41による長孔43、44の壁面に対する当接を通じて両アーム31、32を不動に固定するので、ガードアームの作動中その組立体が緩んで支障を来すようなことはない。
【0045】
なお、図示の実施例においては、揺動軸5を上方に位置させガードアーム3の下方側を振り出すように設計してあるが、逆に、揺動軸を下方に位置させガードアームの上方側を振り出すようにして本発明を実施することも可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したこの発明の用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置によれば、ガードアーム作動時に調整装置に緩みを生じさせたりすることがほとんどないので、用心錠全体として円滑な作動が達成できる。
【0047】
また、基準位置の調整作業は極めて楽に行えるようにしたなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す正面図。
【図2】その拡大部分縦断側面図。
【図3】図1の実施例から取り外した主アームを示し、(a)は正面図、(b)は縦断側面図である。
【図4】図1の実施例から取り外した副アームを示し、(a)は正面図、(b)は縦断側面図である。
【符号の説明】
10 扉枠
1 基板
11 立ち上がり部
12 係入孔
2 デッドボルト
3 ガードアーム
31 主アーム
32 副アーム
36 係合孔
4 ねじ手段
41 ねじ杆
42 雌ねじ部材
43 長孔
44 長孔
5 揺動軸
54 横長孔
6 調整軸
7 突部

Claims (2)

  1. 扉枠に取り付けられる基板の側方に立ち上がり部を備えると共に、基板の一端側に施錠時扉から施錠位置に突出されるデッドボルトが係入される係入孔を有すること;ガードアームを、互に重合させ、かつねじ杆及び雌ねじ部材から成るねじ手段で厚さ方向に互に締め付け又は緩め得る主アームと副アームとで構成すること;副アームの基端部を基板の他端側に水平な揺動軸で枢着すること;副アームの中央部には主アームの基端部を水平な調整軸で両アームの重ね合わせ角度を変え得るように枢着すること;主アームの先端部にはガードアーム作動時扉からガードアーム作動位置に突出されるデッドボルトが係合される係合孔を有すること;主アームはその基端部で前記のねじ杆及び揺動軸をそれぞれ長孔及び横長孔で遊嵌させてあること;副アームはその先端部で前記のねじ杆を長孔で遊嵌させてあること;主アームの長孔及び副アームの長孔は正面において互に斜交させてあること;及び、前記のねじ手段を緩めた時調整軸を回転中心として副アームに対する主アームの角度位置を変えるために、上記基板の立ち上がり部又は主アームの側部にてこ作用の支点となる突部を設けたことを構成条件とする用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置。
  2. ねじ杆が遊嵌される主アームの長孔を縦長孔又は傾斜長孔とすると共に、ねじ杆が遊嵌される副アームの長孔を傾斜長孔又は縦長孔としたことを特徴とする請求項1記載の用心錠におけるガードアームの基準位置調整装置。
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