JP3637271B2 - 廃棄紙の集計方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のオフィスが入居するオフィスビルで発生する廃棄紙をシュレッッダー処理することなく、廃棄紙を回収し、集計・分別する廃棄紙の集計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数のオフィスが入居するオフィスビルにおいて廃棄紙の回収は、通常ビル管理者が契約する1つの清掃業者が請け負っている。清掃業者はビル内の全てのオフィスから排出される廃棄紙を回収する。清掃業者によって回収された廃棄紙は、まとめて廃棄される。廃棄紙の回収時に廃棄紙重量を測定し、これを排出部署および排出部署の所属する企業に報告するサービスは行われていない。このため、企業の廃棄紙の回収重量、回収率についての情報を企業が把握するのは困難であった。
【0003】
近年、地球環境保全が注目され、廃棄紙のリサイクルが注目されてきた。紙を大量消費する企業にとって廃棄紙の回収率を向上させることは地球環境を保全するための重要な義務である。企業のすべての構成部署が1地域に集中していれば、廃棄紙の回収重量は当該企業が容易に把握することができる。しかし、通常、企業はすべての構成部署が1地域に集中して配置されていることはなく、複数の地域に分散されているため、廃棄紙重量を把握するためには、分散されたすべての構成部署の廃棄紙重量を把握しなければならない。前述したように、各構成部署が排出する廃棄紙の回収は、部署が入居する清掃業者にゆだねられるため廃棄紙の回収重量についての情報を企業が得るためには、清掃会社から回収重量の情報を得なければならない。しかし、現状では清掃業者は廃棄紙の回収時に重量測定は行われておらず、どのオフィスが排出したかの記録もおこなわれていない。よて企業が必要とする廃棄紙の回収重量、排出部署、廃棄紙の回収率の情報を把握することは困難である。
【0004】
さらに、分別回収については、従来の回収方法では廃棄紙の種類、排出部署の情報がないため、これらを利用した分別が不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の技術では、各企業は所属部署毎の紙の回収重量、企業の廃棄紙の回収率についての情報を把握するのは困難であった。しかし地球環境保全の立場から企業がこれらの情報を把握することは必要条件であり、正確かつ簡潔にこれらの情報を得るための方法を開発することは急務である。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、バーコードシールと廃棄紙の重量測定を行うことにより、各企業毎の廃棄紙の回収重量、排出部署、廃棄紙の回収率の情報を把握することができ、また、廃棄紙の種類、排出部署により分別回収を行うことができる廃棄紙の集計方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の廃棄紙の集計方法は、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、未使用の紙を供給する際に一定量の紙毎にバーコードシールを添付し、一定量の未使用の紙を使用するごとに、前記バーコードシールを廃棄袋に添付することにより未使用の紙の供給量を特定し、この未使用の紙の供給量と、上記廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、バーコードリーダ、重量秤を具備した運搬用車両を用い、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、未使用の紙を供給する際に一定量の紙毎にバーコードシールを添付し、一定量の未使用の紙を使用するごとに、前記バーコードシールを廃棄袋に添付することにより未使用の紙の供給量を特定し、この未使用の紙の供給量と、上記廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、未使用の紙の供給量を紙の納品伝票や納品データにより特定し、この未使用の紙の供給量と、廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする。
また本発明は、バーコードリーダ、重量秤を具備した運搬用車両を用い、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、未使用の紙の供給量を紙の納品伝票や納品データにより特定し、この未使用の紙の供給量と、廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする。
【0016】
本発明では、廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を、バーコードシールを仲介として排出するオフィスから回収業者に伝達する。回収業者が廃棄紙を回収する際に廃棄袋の重量を測定する。以上の廃棄紙の種類、廃棄部署、廃棄紙の重量と排出日時を回収業者のコンピュータに自動送信することにより、廃棄紙の排出履歴の管理、廃棄紙の回収率を管理する。またバーコードにより伝達される情報により分別回収する。
【0017】
以上に述べたように、廃棄紙の種類、回収重量、回収率、排出部署の情報を回収時に保持し、さらに企業に報告する点で本発明のサービスは従来サービスとは大きく異なる。さらに廃棄紙の種類、排出部署に分別場所を指定する方法は従来サービスには存在しないため、大きく異なる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0019】
図1に本発明による廃棄紙回収分別システムを示す。廃棄紙は専用の廃棄紙回収袋3の中にいれて回収する。廃棄紙回収袋3には廃棄紙の種類、排出部署の情報を含むバーコードシール4を添付する。廃棄紙回収には、専用の運搬車1を用いる。運搬車1は、廃棄紙重量を測定する重量秤2、バーコードリーダ5を具備する。重量秤2は運搬車1上の物品の重量を測定できる。バーコードリーダ5は廃棄紙回収袋3に添付されたバーコードシール4を読み込むことができる。さらにこれらの重量、廃棄紙の種類、排出部署および排出日時のデータを結合するデータ結合機6、結合されたデータを送信するデータ送信機7を具備する。オフィスビル内には前記の送信機7から送信された無線信号を中継する中継機8、中継機8からのデータを伝送するローカルネットワーク9、ローカルネットワーク9により伝送されたデータを中継する中継機10、中継機10からのデータを受信する回収業者のコンピュータ11が具備されている。
【0020】
廃棄紙を回収するには、廃棄紙回収袋3を運搬車1に積載し、運搬する。積載と同時に廃棄紙重量を測定できる。さらにバーコードリーダ5を用いて廃棄紙回収袋3に添付されたバーコードシール4のバーコードを読み込むことにより廃棄紙の種類、排出部署、排出日時の情報を読み込む。以上のデータをデータ結合機6により結合して、無線送信する。無線送信されたデータは中継機8,ローカルネットワーク9,中継機10を介して回収業者コンピュータ11へ送信される。回収業者コンピュータ11では、受信したデータを表計算ソフトにより計算、集計する。111は回収業者コンピュータ11の表示画面で廃棄紙排出履歴データが企業部署毎に並べ替えて表示される。
【0021】
図2に本発明による廃棄紙回収分別システムを示す。図2は複数のオフィス12,13,14,15が混在するオフィスビル17の例である。本例では、回収業者管理事務所16は1つ存在する。オフィス12,13,14,15から排出された廃棄紙を回収するか否かは例えば、特願2000−124318に示される方法を利用して判断する。すなわち、特願2000−124318に示される方法は、廃棄物の回収ボックスに重量センサを付加して、保管廃棄物の重量が閾値以上の重量値を示した場合に回収する方法を改良したもので、閾値に達しなくても重量が設定閾値と範囲w1以内で重量変移Δw2が予め設定した値w2thよりも大きい場合には回収するという方法の提案である。回収ボックスの容量を廃棄物が超過しないという利点がある。本発明で例にあげた方法はこの方法である。本例は、廃棄紙の排出部署がオフィスビル17内の異なるフロアに存在する場合である。運搬車1により回収、運搬される廃棄袋の重量、廃棄紙の種類、排出部署、排出日時のデータは運搬車1に具備された送信機7により送信され、フロア毎に設置されている中継機8を介して、ローカルネットワーク9に送られる。ローカルネットワーク9は、オフィス12,13,14,15と回収業者管理事務所16を接続している。ローカルネットワーク9を介して伝送されたデータは回収業者管理事務所16に伝えられる。
【0022】
図3は廃棄紙の回収率を計算する例である。紙束18−1,18−2,19を供給する際に、一定量の紙束ごとにバーコードシール4を添付する。上記一定量の紙を使用するごとに、廃棄担当者がバーコードシール4を紙束からはがし、廃棄紙回収袋3に添付しなおす。図3の例では、紙束18−1,18−2が使用済みであり、紙束19は未使用である。紙束18−1,18−2に添付してあったバーコード4をはがして、廃棄紙回収袋4に添付しなおす。廃棄紙回収袋3の重量を運搬車1に具備された重量秤1で測定することにより、廃棄紙の重量が得られる。廃棄紙回収袋3に添付してあったバーコードシール4より、紙束18−1,18−2の未使用時の重量が得られるため、回収率=(廃棄紙重量)/(未使用時紙束重量)の式により廃棄紙回収率が計算される。紙束に添付されたバーコードシール4は、企業の事務用品センターに用意し、供給するごとに紙束に添付する。バーコードには企業名、部署名、紙の種類を含ませる。
【0023】
図4は廃棄紙の回収率を計算する例である。図3の例では紙束の未使用時重量を求めるのに、バーコードを用いたが本例では納品伝票などの納品データを用いる。廃棄紙回収袋3の重量を運搬車1に具備された重量秤2で測定することにより、廃棄紙の重量が得られる。納品伝票などの納品データ20−1,20−2により供給した紙束の未使用時の重量が得られるため、回収率=(一定期間の廃棄紙重量の総和)/(一定期間に供給された紙束の未使用時重量の総和)の式により廃棄紙回収率が計算される。納品データから得られる未使用時の紙束の重量は企業の事務用品センターから回収業者管理事務所のコンピュータ11にインターネットを介して送信する。
【0024】
図5、図6はバーコードにより廃棄紙を分別、保管、輸送する例である。図5は新紙と再生紙に各企業の各部毎に分別した例である。分別したのち再生紙の廃棄紙は保管場所Gに保管、トラックTGにて輸送する。新紙の廃棄紙は保管場所Hに保管、トラックTHにて輸送する。図6は企業別に再生紙及び新紙を分別した例である。A企業は保管場所Gに保管、トラックTGにて輸送し、D企業は保管場所Hに保管、トラックTHにて輸送する。
【0025】
図7、図8は図5、図6に示した方法で分別した廃棄紙を保管、輸送する例である。図7は再生紙、新紙別に分別した廃棄紙を、再生紙は保管場所Gに、新紙は保管場所Hに保管することを示す。保管された紙は一定時間経過するか、一定重量蓄積したならばトラックで輸送する。保管場所Gに保管された再生紙の廃棄紙はトラックTGにて保管場所Gから搬出される。保管場所Hに保管された新紙の廃棄紙はトラックTHにて保管場所Hから搬出される。図7に示した例は、再生紙と新紙をリサイクルする場合のリサイクル工場が異なる場合にあてはまる。
【0026】
図8は企業別に分別した廃棄紙を、A企業は保管場所Gに、D企業は保管場所Hに保管することを示す。保管された紙は一定時間経過するか、一定重量蓄積したならばトラックで搬送する。保管場所Gに保管された企業Aから廃棄された廃棄紙はトラックTGにて保管場所Gから搬出される。保管場所Hに保管された企業Dの廃棄紙はトラックTHにて保管場所Hから搬出される。図8に示した例は、廃棄紙の処理を委託された工場が企業によって異なる場合にあてはまる。
【0027】
図9は少なくとも1つ以上の企業が入居する集合オフィスビル17で、12〜15のオフィスで発生する廃棄紙を回収する廃棄紙回収システムにおいて、各オフィスから排出された廃棄紙を回収分別し、そのときの廃棄紙排出履歴データ、紙回収率、廃棄紙分別データ31を回収業者管理事務所16のビル管理会社コンピュータ11に自動送信し、排出部署ごとの廃棄紙排出履歴データ、紙回収率、廃棄紙分別データ32、33を、前記部署が属する企業A、B社それぞれにインターネットを介して送付する廃棄紙回収、分別サービスの例である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、廃棄紙の回収重量、排出部署、廃棄紙の回収率の情報を把握することができる。また、廃棄紙の種類、排出部署により分別回収を行うことができる。以上により地球環境保全に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係わる第1の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図3】本発明に係わる第2の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図4】本発明に係わる第3の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図5】本発明に係わる第4の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図6】本発明に係わる第5の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図7】本発明に係わる第6の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図8】本発明に係わる第7の実施形態例を示すシステム構成図である。
【図9】本発明に係わる第8の実施形態例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1 運搬車
2 重量秤
3 廃棄紙回収袋
4 バーコードシール
5 バーコードリーダ
6 データ結合機
7 データ送信機
8 中継機
9 ローカルネットワーク
10 中継機
11 回収業者のコンピュータ
12 iフロアのオフィス1
13 jフロアのオフィス2
14 kフロアのオフィス3
15 lフロアのオフィス4
16 回収業者管理事務所
17 オフィスビル
18−1,18−2 使用済紙束
19 未使用紙束
20−1,20−2 納品データ
Claims (4)
- 廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、
未使用の紙を供給する際に一定量の紙毎にバーコードシールを添付し、一定量の未使用の紙を使用するごとに、前記バーコードシールを廃棄袋に添付することにより未使用の紙の供給量を特定し、この未使用の紙の供給量と、上記廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする廃棄紙の集計方法。 - バーコードリーダ、重量秤を具備した運搬用車両を用い、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、
未使用の紙を供給する際に一定量の紙毎にバーコードシールを添付し、一定量の未使用の紙を使用するごとに、前記バーコードシールを廃棄袋に添付することにより未使用の紙の供給量を特定し、この未使用の紙の供給量と、上記廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする廃棄紙の集計方法。 - 廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、
未使用の紙の供給量を紙の納品伝票や納品データにより特定し、この未使用の紙の供給量と、廃棄物履歴データにより、紙回収率を計算することを特徴とする廃棄紙の集計方法。 - バーコードリーダ、重量秤を具備した運搬用車両を用い、廃棄紙を入れる廃棄袋に添付された廃棄紙の種類、廃棄部署の情報を含むバーコードシールの読み取りと重量測定をおこなうことにより、廃棄紙の種類、排出部署、重量を特定し、特定される廃棄紙の種類、排出部署、重量のデータをコンピュータに自動送信し、廃棄物の種類、排出部署、重量、排出日時の廃棄紙履歴データを自動記録する廃棄紙の集計方法であって、
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