JP3637246B2 - 容量性負荷駆動ユニット及びこのユニットの検査方法並びに検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷とこの容量性負荷を駆動する駆動回路とを一体化した容量性負荷駆動ユニット及びこのユニットの検査方向並びに検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、圧電部材の両面に電極を添設し、この各電極間に電圧を印加することで圧電部材に歪みを起してインク室内に圧力変化を与えインク室のインク吐出口からインク滴を吐出させるタイプのインジェットプリントヘッドが知られているが、この種のインクジェットプリントヘッドは等価回路で表わすと複数の容量性素子を接続した容量性負荷と見なすことができる。
【0003】
例えば、図21は1つの容量性素子に対する駆動回路の等価回路を示す例で、駆動電源と駆動回路グランドとの間に2つのトランジスタTr1,Tr2との直列回路を接続し、その各トランジスタTr1,Tr2の接続点を圧電素子からなる印字ヘッドHを介してヘッドグランドに接続している。そして、各トランジスタTr1,Tr2をレベル変換器Lからの電圧信号により交互にオン、オフ動作し、トランジスタTr1がオン、トランジスタTr2がオフのときには駆動電源からトランジスタTr1を介して印字ヘッドHに充電電流が流れてその印字ヘッドHに電荷を充電し、逆にトランジスタTr2がオン、トランジスタTr1がオフのときには印字ヘッドHの充電電荷がトランジスタTr2、駆動回路グランド、ヘッドグランドを介して放電し、この動作により印字ヘッドHの圧電素子が変形動作を行うことになる。
【0004】
ところで、製造工程においてインクジェットプリントヘッドに駆動回路を接続しヘッドユニットとして一体化する場合に、ヘッドと駆動回路との接続状態等を検査してヘッドユニットの良品、不良品を判別する必要がある。しかし、ヘッドと駆動回路との間を接続する信号線の数は100〜3000本程度と多く、また、各信号線は極めて細く、しかも各信号線間のピッチが50〜200μm程度と極めて狭いため、例えば、各信号線に順次プローブを当てて電流や電圧の状態を検査することは不可能に近い。
【0005】
このようなことから、特開平10−86358号公報に記載したものは、図22に示すように、ユニットインターフェース1、駆動回路2及び印字ヘッド3で印字ヘッドユニット4を形成し、駆動回路2からの駆動回路グランド5と印字ヘッド3からのヘッドグランド6との間に溶解により両グランド5,6間を短絡するソルダーポイント7を設け、このソルダーポイント7を非接続状態として印字ヘッド3−ヘッドグランド6間の電流波形を電流プローブ8で検出し、この電流波形を電流−電圧変換器で電圧波形に変換し、さらに積分装置で積分して波形記録装置に供給し、この波形記録装置で波形を記録し、この記録した波形を正常時の波形と比較してヘッドユニット4の良否を判定している。そして、検査が終了するとソルダーポイント7を溶解して短絡し、印字ヘッド3の充放電電流がヘッドユニット外に流れないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複数の容量性素子を接続した容量性負荷である印字ヘッドとこれを駆動する駆動回路を一体化したヘッドユニットに対して電源を供給する場合、比較的長いケーブルを介して供給が行われるため、ケーブルのインダクタンス成分がヘッドユニットへの電源供給に大きな影響を及ぼす。すなわち、印字ヘッドを高速で駆動する場合には電源電流の高速な供給が要求されるが、ケーブルのインダクタンス成分による遅れが生じるため、電源電流の供給が追従できなくなる。このようなことから、駆動回路への電源の供給ラインにバイパス用のコンデンサを設け、印字ヘッドの高速駆動に対してこのコンデンサから駆動回路に瞬時に電流を供給する必要がある。しかも、このコンデンサはインダクタンス成分の影響をほとんど受けないようにするために駆動回路に近接して配置する必要がある。すなわち、コンデンサをヘッドユニット内に一体に組込む必要がある。
【0007】
このように、ヘッドユニット内にコンデンサを組込んだ場合、前述した公報のように駆動回路からの駆動回路グランドと印字ヘッドからのヘッドグランドとの間を切離して印字ヘッド−ヘッドグランド間の電流波形を検出するものでは、コンデンサの影響を受けてしまい正しい電流波形の検出ができなくなり、結果としてヘッドユニットの良否判定を正確にできなくなるという問題があった。
【0008】
そこで、請求項1乃至6記載の発明は、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサをユニットとして組込んだものにおいて、検査時にはコンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定が正確にでき、しかも、検査終了後にはコンデンサを瞬時電流の供給用として機能させることができる容量性負荷駆動ユニットを提供する。
【0009】
また、請求項7乃至9記載の発明は、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサを組込んだ容量性負荷駆動ユニットに対して、コンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定の検査を正確にできる容量性負荷駆動ユニットの検査方法を提供する。
【0010】
また、請求項10乃至15記載の発明は、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサを組込んだ容量性負荷駆動ユニットに対して、コンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定の検査を電流波形により正確かつ容易にできる容量性負荷駆動ユニットの検査装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷と、この容量性負荷を駆動する駆動回路と、この駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続した、容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサとこのコンデンサを駆動電源供給ライン間に接続するか否かを選択する選択手段との直列回路によって構成した容量性負荷駆動ユニットにある。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の容量性負荷駆動ユニットにおいて、選択手段を開閉スイッチで構成したものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の容量性負荷駆動ユニットにおいて、選択手段をオープン端子を備えたコネクタとこのコネクタのオープン端子を短絡するショートプラグで構成したものである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の容量性負荷駆動ユニットにおいて、選択手段をハンダで短絡する回路パターンのオープン端子で構成したものである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の容量性負荷駆動ユニットにおいて、選択手段をジャンパー素子で短絡する回路パターンのオープン端子で構成したものである。
【0013】
請求項6記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷と、この容量性負荷を駆動する駆動回路と、容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサと、駆動回路を制御する制御回路をその駆動回路に接続するために使用するケーブルが接続される複数の接続端子を備えたコネクタとを備え、コネクタに接続するケーブルの種類によりコンデンサをコネクタの所定の接続端子を介して駆動回路の駆動電源供給ライン間に接続するか切り離すかを選択する容量性負荷駆動ユニットにある。
【0014】
請求項7記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、コンデンサを駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で駆動回路により容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその時の駆動電源供給ラインに流れる電源電流若しくは電圧変動を検出して容量性素子駆動ユニットの良否を判定する容量性負荷駆動ユニットの検査方法にある。
【0015】
請求項8記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、コンデンサを駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で駆動回路により容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて記録し、この重ねて記録した電流波形若しくは電圧変動波形が予め定めた範囲内にあるか否かにより容量性素子駆動ユニットの良否を判定する容量性負荷駆動ユニットの検査方法にある。
【0016】
請求項9記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、コンデンサを駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で駆動回路により容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形をオシロスコープに重ねて表示し、この重ねて表示した電流波形若しくは電圧変動波形の表示残像が予め定めた範囲内にあるか否かにより容量性素子駆動ユニットの良否を判定する容量性負荷駆動ユニットの検査方法にある。
【0017】
請求項10記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、コンデンサを駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で駆動回路に容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を与える制御手段と、各容量性素子を順次駆動する時の駆動タイミングに同期して駆動電源の電流若しくは電圧変動を検出する検出手段と、この検出手段の検出波形を記録する波形記録手段とを備え、波形記録手段が記録した検出波形から容量性負荷駆動ユニットの良否検査を行う容量性負荷駆動ユニットの検査装置にある。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置において、波形記録手段をオシロスコープで構成し、各容量性素子の駆動開始に同期した信号をトリガ信号として取込み、このトリガ信号の入力を起点に検出手段が検出する検出波形を画面に表示するものである。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置において、制御手段は駆動回路に容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を全容量性素子に対して繰返し与え、オシロスコープの画面に検出手段が検出する検出波形を重ねかつ繰返し表示するものである。
【0020】
請求項13記載の発明は、請求項10記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置において、波形記録手段をデジタルストレージ式のオシロスコープで構成し、制御手段は駆動回路に容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号をそれぞれ1回ずつ与え、この信号供給が終了すると表示手段に検査終了表示を行わせ、オシロスコープは、画面に検出手段が検出する検出波形を重ねて表示するものである。
【0021】
請求項14記載の発明は、複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、コンデンサを駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で駆動回路により容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を与える手段と、各容量性素子の駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて記録する波形記録手段とを備え、波形記録手段が重ねて記録した電流波形若しくは電圧変動波形が予め定めた範囲内にあるか否かにより容量性素子駆動ユニットの良否を判定する容量性負荷駆動ユニットの検査装置にある。
【0022】
請求項15記載の発明は、請求項14記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置において、波形記録手段をオシロスロープで構成し、このオシロスコープの画面上に駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて表示し、この重ねて表示した電流波形若しくは電圧変動波形の表示残像が予め定めた範囲内にあるか否かにより容量性素子駆動ユニットの良否を判定することにある。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1において、11は、容量性負荷としての圧電部材を使用したインクジェットプリントヘッド12、このプリントヘッド12に接続した駆動回路13及びこの駆動回路13を介して前記プリントヘッド12に瞬時電流を供給するためのコンデンサ14とこのコンデンサ14を駆動電源供給ラインVcc、Vss間に選択的に接続する選択手段15との直列回路を設けた容量性負荷ユニットとしてのヘッドユニットである。前記コンデンサ14は駆動電源のバイパス用として機能するものである。
【0024】
前記インクジェットプリントヘッド12は、ライン方向に多数のインク室を並べたタイプのヘッドで、各インク室のインクを電圧印加による圧電部材の歪み変形動作によりインク室内に圧力変化を与えて吐出するようになっている。従って、各インク室を構成する圧電部材には電極が添設され、等価回路で見た場合、容量性素子として表わすことができる。
【0025】
前記プリントヘッド12と駆動回路13との接続は、TABやワイヤボンディング等で行われ、接続線数が100〜3000程度で、各線のピッチが50〜200μm程度になっている。前記ヘッドユニット11にはコネクタ16が設けられ、このコネクタ16と前記駆動回路13との間に前記駆動電源供給ラインVcc、Vss、イネーブル、ラッチ、データ、シフトクロックの各信号ライン、5V電源供給ラインVdd、Vssが配線されている。
【0026】
前記ヘッドユニット11はコネクタ16により検査装置に対して着脱自在になっており、検査装置には、定電圧電源17、制御回路18及び5V電源19が設けられている。そして前記定電圧電源17に、前記コネクタ16を介してヘッドユニット11内の駆動電源供給ラインVcc、Vssを接続し、前記制御回路18に前記コネクタ16を介してヘッドユニット11内の各信号ラインを接続し、前記5V電源19に前記コネクタ16を介してヘッドユニット11内の5V電源供給ラインVdd、Vssを接続している。なお、前記5V電源19には前記制御回路18も接続している。そして、前記定電圧電源17とコネクタ16との間の駆動電源供給ラインVcc、Vss間に前記コンデンサ14と略同程度の容量を持つコンデンサ20を接続している。
【0027】
図2は前記駆動回路13の構成を示す図で、バッファ131、ゲート回路132、ラッチ回路133、シフトレジスタ134からなり、前記シフトレジスタ134に対して前記制御回路18からのデータをシフトクロックに同期して順次シフトしながら格納するようになっている。そして、前記シフトレジスタ134に対して前記プリントヘッド12を駆動する一連のデータが格納されると、前記ラッチ回路133に制御回路18からラッチ信号が入力してシフトレジスタ134のデータをラッチ回路133にラッチするようになっている。その後、制御回路18からのイネーブルがアクティブになると前記ゲート回路132が動作しラッチ回路133がラッチしているデータが前記バッファ131に供給され、プリントヘッド12の各インク室を構成している容量性素子にデータに基づいて駆動電圧が印加されるようになっている。
【0028】
前記定電圧電源17とコネクタ16とに接続した駆動電源供給ラインVccにおけるコンデンサ20とコネクタ16との間には電流波形記録手段としてのオシロスコープ21の電流プローブ211が配置されている。また、前記オシロスコープ21の電圧プローブ212をイネーブル信号ラインと5V電源供給ラインVssとの間に接続している。これにより、前記オシロスコープ21は、イネーブル信号をトリガーとして駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出し、その電流波形を表示画面上に表示するようになっている。
【0029】
前記ヘッドユニット11は駆動時に大きなパルス電流が流れるので、駆動回路13の近傍にコンデンサ14を接続する必要があり、このコンデンサ14がなければ同時に複数の容量性素子が動作した時には駆動電源供給ラインVcc、Vssのインピーダンスによって電圧降下が生じて動作に支障を来し、また、この急激な電圧降下により不要な高周波電波が発生するという問題が生じる。従って、前記ヘッドユニット11をプリンタに組込んで実際に使用する場合には前記選択手段15を閉成状態にする。
【0030】
一方、ヘッドユニット11の検査時において、前記オシロスコープ21の電流プローブ211で駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出する場合は、コンデンサ14が駆動電源供給ラインVcc、Vss間に接続されていると、電流がこのコンデンサ14によりほとんど吸収されて電流波形の検出が不可能となるため、検査時には選択手段15を開放状態にしてコンデンサ14を切離す。ここで、検査時においては容量性素子を順次駆動するため同時に複数の容量性素子を駆動することはなく、コンデンサ14を切離しても支障はない。また、コンデンサ14の代わりにヘッドユニット11の外部にあるコンデンサ20がある程度の機能を果たすことができる。
【0031】
前記制御回路18は、図3に示すように、クロック発生器181、第1、第2、第3のカウンタ182,183,184、レジスタ185、第1、第2、第3、第4の比較器186,187,188,189、第1、第2のフリップフロップ190,191、2入力オアゲート192,193、2入力アンドゲート194、2入力ナンドゲート195、電源の5V端子と接地間に接続した抵抗196と選択手段197との直列回路を設け、前記クロック発生器181からのクロックをシステムクロックSCとして、前記各カウンタ182,183,184、各フリップフロップ190,191及びナンドゲート195にそれぞれ供給している。
【0032】
図4及び図5は前記制御回路18の動作タイミングを示すタイミング図で、選択手段197がオフ状態のとき回路は初期化されており、この選択手段197がオン状態になると回路が動作を開始する。第1のカウンタ182はプリントヘッド12の各容量性素子の駆動周期を決定する。この第1のカウンタ182の前半でデータのシフトを行い、後半でイネーブルがハイレベルとなってデータにより選択された容量性素子が駆動される。
【0033】
前記第4の比較器189は、第1のカウンタ182の最初のカウントで第2のフリップフロップ191をセットする。第2のフリップフロップ191がセットすると、第2のカウンタ183がカウントを開始する。また、同時にナンドゲート195を介してシフトクロックが出力する。
【0034】
前記レジスタ185には予め値「n−1」を設定する。最初は、第2の比較器187は成立せず、第3のカウンタ184は動作しない。従って、この第3のカウンタ184の出力は「0」のままであり、第2のカウンタ183の初期値と一致するため、第1の比較器186から出力するデータは「1」である。そして、第2のカウンタ183の最初のカウントでこのカウンタ183の出力は「1」となる。しかし、第3のカウンタ184の出力は「0」のままであるので、第1の比較器186が不成立となり、出力するデータは「0」になる。
【0035】
その後、第2のカウンタ183がクロック発生器181からのシステムクロックによりカウント動作を継続し、第2のカウンタ183のカウント値が「n−1」に到達すると、第2の比較器187が成立し、第3のカウンタ184は1つカウントアップする。同時に第1のフリップフロップ190がセットし、このフリップフロップ190からラッチ信号が出力する。また、第2のフリップフロップ191がリセットし、第2のカウンタ183はクリアされるとともにナンドゲート195が不成立となってシフトクロックの出力が停止される。また、第3のカウンタ184の出力は「1」なので、第3の比較器188は成立せず、従って、アンドゲート194は成立しない。
【0036】
次に、第1のカウンタ182のQ出力の最上位ビットが「1」になって後半のカウントに入ると、イネーブル信号が出力される。そして、n番目の容量性素子を駆動するヘッド駆動電圧波形が駆動回路13から発生してプリントヘッド12に供給される。
【0037】
こうして、第1のカウンタ182のカウントが1周すると、回路の状態は最初に戻るが、このとき、第3のカウンタ184のみは1つカウントアップしたままクリアされることはないので、次の周期ではシフトクロックの2クロック目で第1の比較器186が成立し、この比較器186からデータ「1」が出力される。従って、次の周期で第1のカウンタ182が後半のカウントに入り、イネーブル信号が出力されると、n−1番目の容量性素子を駆動するヘッド駆動電圧波形が駆動回路13から発生してプリントヘッド12に供給されることになる。
【0038】
このようにして、駆動される容量性素子がn,n−1,n−2,…,3,2,1と順次変化し、常に1つの容量性素子だけが駆動されることになる。そして、1番目の容量性素子を駆動するためのデータをシフトしているとき、第3のカウンタ184の値は「n−1」となっているので、第3の比較器188が成立している。この状態でデータ転送が終了し、第2の比較器187が成立すると、アンドゲート194が成立し、第3のカウンタ184がクリアされる。
【0039】
こうして、1番目の容量性素子を駆動した後は、最初の状態に戻る。従って、この制御回路18の動作を継続すれば、プリントヘッド12の各容量性素子に対する駆動が、n,n−1,n−2,…,3,2,1,n,n−1,n−2,…と繰返されることになる。
【0040】
従って、ヘッドユニット11の選択手段15を開放状態にして制御回路18を駆動することによりプリントヘッド12の各容量性素子を検査のために順次駆動することができる。そして、このような検査を行っている間、制御回路18から出力するイネーブル信号をトリガとしてオシロスコープ21を動作し電流プローブ211により駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出して観測すると、図6に示すような観測波形が得られる。
【0041】
すなわち、全ての容量性素子が正常で等しい静電容量と等価直列抵抗を持っていて、プリントヘッド12と駆動回路13との接続も、また、駆動回路13も正常であれば、1〜n番目の容量性素子の駆動波形はオシロスコープ21の画面上に1本の波形h1として重なって表示されることになる。すなわち、図6の(a)に示すような表示になる。この波形は容量性素子への充電波形である。この波形にはバウンドがあるが、これは配線のインダクタンス分が容量性素子の静電容量と共振するために生じるバウンドである。
【0042】
しかし、1〜n番目の容量性素子において、オープン状態になっている容量性素子や容量性素子への接続部電極があったり、あるいは容量性素子に対して作動しない駆動回路部あると、オシロスコープ21の画面に表示される観測波形は図6の(b)に示すようになる。すなわち、オープンしている容量性素子や接続部電極、あるいは容量性素子に対して作動しない駆動回路部があると、その部分に対するオシロスコープ21の輝線はグランドラインh2となって他の正常な波形h1と重なって表示される。
【0043】
また、逆に1〜n番目の容量性素子において、ショート状態になっている部分があると、オシロスコープ21の画面に表示される観測波形は図6の(c)に示すようになる。すなわち、ショートしている部分に相当するオシロスコープ21の輝線はステップ状h3に変化し、これが他の正常な波形h1と重なって表示される。さらに、オープン状態の部分とショート状態の部分が混在している時には図6の(d)に示す観測波形となる。
このような観測波形は、オシロスコープ21の画面上で容易に判別できる。なお、これとは別に観測波形をデジタル化して自動的に判断することもできる。
【0044】
このように、圧電部材を使用し、等価回路的に複数の容量性素子からなるインクジェットプリントヘッド12、この駆動回路13及び各容量性素子の駆動時に瞬時電流を供給するためのコンデンサ14を組込んだヘッドユニット11において、検査時には選択手段15を開放状態とすることでコンデンサ14の影響を受けずにオシロスコープ21により駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出して観測することができ、ヘッドユニットの良否判定が正確にできる。そして、検査終了後には選択手段15を閉成状態にすることでコンデンサ14を瞬時電流の供給用として機能させることができ、ヘッドユニット11を支障なく確実に動作させることができる。
【0045】
図7乃至図11はヘッドユニット11の具体的構成を示す図である。
図7はIC化した駆動回路13及びコネクタ16をプリント基板22の上の一端と他端に配置し、前記駆動回路13の出力側をプリントヘッド12の各リード電極に対してTAB又はワイヤボンディング等23によって接続している。
【0046】
また、前記プリント基板22上に駆動電源供給ラインVcc、Vssをパターン配置するとともにコンデンサ14及び選択手段15としてスライド式開閉スイッチ151を配置し、前記駆動電源供給ラインVcc、Vssの一端を前記駆動回路13の入力側に接続するとともに他端を前記コネクタ16に接続している。そして、前記コンデンサ14と開閉スイッチ151を回路パターンにより直列に接続し、その直列回路の一端を回路パターンにより前記駆動電源供給ラインVccに接続するとともに他端を前記駆動電源供給ラインVssに接続している。
【0047】
なお、前記プリント基板22上には、その他、イネーブル、ラッチ、データ、シフトクロックの各信号ライン及び5V電源供給ラインVdd、Vssの回路パターンが配置され、それぞれ駆動回路13の入力側とコネクタ16に接続されている。
このように、選択手段15としてスライド式の開閉スイッチ151を使用することにより、コンデンサ14を接続したり、切離したりする切換え操作が容易になる。
【0048】
図8は選択手段15として、オープン端子を備えたコネクタ152aと、このコネクタ152aのオープン端子を短絡するショートプラグ152bとからなるものを使用している。なお、その他の構成は図7と同様である。
この場合は、検査時にはショートプラグ152bを外した状態にし、検査が終了するとショートプラグ152bをコネクタ152aのオープン端子に差込んで短絡し、コンデンサ14を接続する。
このようにすれば選択手段をより安価に構成でき、また、ショートプラグ152bの有無により検査が終了しているか否かを容易に判断できる。
【0049】
図9は選択手段15として、ハンダで短絡する回路パターンのオープン端子153を使用している。なお、その他の構成は図7と同様である。
この場合は、検査はヘッドユニット11をそのまま使用して行い、検査が終了するとオープン端子153をハンダでブリッジ接続して短絡し、コンデンサ14を接続する。
このようにすれば選択手段をさらに安価に構成でき、また、配置する面積を小さくできる。
【0050】
図10は選択手段15として、抵抗が0Ωのチップジャンパー素子154bで短絡する回路パターンのオープン端子154aを使用している。なお、その他の構成は図7と同様である。
この場合は、検査時にはチップジャンパー素子154bを外した状態にし、検査が終了するとこのチップジャンパー素子154bをオープン端子154aにハンダ付けにより実装し、このオープン端子154aを短絡してコンデンサ14を接続する。
【0051】
この構成においては、工程の歩留まりが向上し、検査が省略可能になった場合には、チップジャンパー素子154bを回路部の組立て時に他の実装部品と一緒に自動的に取付けることができる。また、何らかの原因で歩留まりが悪化した場合は、回路部の組立て時にチップジャンパー素子154bを実装しないで、検査終了後に実装すれば良い。このように、検査の実施、非実施に対して融通性がある。
【0052】
図11はコンデンサ14の一端を駆動電源供給ラインVssに接続するとともに他端をコネクタ16の所定の接続端子、例えば、駆動電源供給ラインVccが接続する左端の接続端子の隣りの接続端子に接続している。そして、このヘッドユニット11のコネクタ16に接続するのが検査装置の制御回路の場合には、図12の(a)に示す検査用ケーブル31又は図12の(b)に示す検査用ケーブル32を使用して制御回路とコネクタ16を接続する。また、このヘッドユニット11のコネクタ16に接続するのが製品の制御回路の場合には、図12の(c)に示す製品用ケーブル33を使用して制御回路とコネクタ16を接続する。
【0053】
前記検査用ケーブル31はコネクタ16における駆動電源供給ラインVccが接続する左端の接続端子の隣りの接続端子に接続するラインL1が途中でとぎれているので、この検査用ケーブル31を使用した場合、コンデンサ14の他端は駆動電源供給ラインVccに接続することはない。そして、駆動電源供給ラインVccが接続する左端の接続端子に接続するラインL2において電流測定を行うことで、コンデンサ14の影響を受けずに駆動時の電流波形が検出できる。
【0054】
また、前記検査用ケーブル32はコネクタ16における駆動電源供給ラインVccが接続する左端の接続端子に接続するラインL3とこの接続端子の隣りの接続端子に接続するラインL4がコネクタ16側から離れた位置で接続し、その接続点よりもコネクタ16側に位置するラインL3において電流測定を行うようになっている。この検査用ケーブル31を使用した場合、コンデンサ14の他端は駆動電源供給ラインVccに接続することになるが、その接続点が電流測定点よりも電源側になっているので、この場合もコンデンサ14の影響を受けずに駆動時の電流波形が検出できる。
【0055】
また、前記製品用ケーブル33はコネクタ16における駆動電源供給ラインVccが接続する左端の接続端子に接続するラインL5とこの接続端子の隣りの接続端子に接続するラインL6がコネクタ16の近傍で接続している。従って、検査が終了し、製品を組立てるときにこの製品用ケーブル33を使用して制御回路とコネクタ16を接続すればコンデンサ14の他端は短い配線で駆動電源供給ラインVccに接続することになり、ヘッドの駆動時に駆動回路13に対して瞬時電流を供給することができる。
このように、ヘッドユニット11のコネクタ16に接続するケーブルの種類を検査用、製品用とで変えることでコンデンサ14の機能を非可動状態、可動状態に自動的に切替えることができる。
【0056】
図13及び図14はヘッドユニット11におけるコンデンサ14の実装位置にこのコンデンサ14を接続するためのパッド34を設けたもので、検査を図13に示すようにコンデンサ14が実装されていない状態で行い、検査が終了した後は図14に示すようにコンデンサ14をパッド34の位置に実装してこのコンデンサ14を駆動電源供給ラインVcc、Vss間に接続する。
このようにすれば、検査後にコンデンサ14を実装しなければならないので組立て工数が増すことになるが、特別な機構を設けることなく簡単に電流波形の検出ができる。従って、製造数量が少ない場合には有効である。
【0057】
また、この実施の形態における検査方法は、駆動回路の電源電流を検出するので、駆動回路グランドとヘッドグランドの分離を必要とせず、従って、各種タイプのインクジェットプリントヘッドの駆動回路に適用できる。すなわち、図15に示すものは、プリントヘッド12として、駆動電源供給ラインVccに各容量性素子12aに添設した電極の一方を共通に接続し、各容量性素子12aに添設した電極の他方を個々に駆動回路131の各出力部131aに接続したものである。
【0058】
また、図16に示すものは、プリンタヘッド12として、各容量性素子12aに対して、隣合う容量性素子間に共通電極を配置し、各電極が容量性素子を介して直列に接続するとともに各共通電極を駆動回路132の各出力部132aに個々に接続したものである。
【0059】
また、図17に示すものは、プリントヘッド12を構成する各容量性素子12aに添設した電極をマトリクス回路24に接続し、このマトリクス回路24の一方の信号制御ラインを駆動回路133の一方の出力回路1331の各出力部1331aに個々に接続するとともにこのマトリクス回路24の他方の信号制御ラインを駆動回路133の他方の出力回路1332の各出力部1332aに個々に接続したものである。
【0060】
このように図15、図16、図17に示す各種タイプのインクジェットプリントヘッドの駆動回路131,132,133に対して、選択手段15を開放してコンデンサ14を切離し、各容量性素子12aを順次駆動して駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出し、その電流波形をオシロスコープ21で観測することでヘッドユニットの良否判断ができる。
【0061】
なお、この実施の形態においては、駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を検出して測定を行ったが、これは駆動電源供給ラインVssに流れる電流波形を検出して測定を行っても同様である。
また、この実施の形態においては、駆動電源供給ラインVccに流れる電流波形を電流プローブ211で検出する場合について述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、図18に示すように、駆動電源供給ラインVss中に動作上の影響を与えない程度に充分に小さい抵抗値の抵抗25を直列に挿入し、この抵抗25の両端の電圧降下を測定しても間接的に電流波形の検出ができるので、同様の結果が得られる。
【0062】
なお、この実施の形態では直接的あるいは間接的に電流波形を検出して検査を行う場合について述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、電圧変動波形を直接検出して検査を行ってもよい。例えば、定電圧電源17の出力電圧が安定している場合には、図19に示すように、駆動電源供給ラインVccとVssとの間の電源電圧を直接検出して電源電圧変動波形を測定してもよい。なお、この場合、抵抗25を駆動電源供給ラインVcc中に直列に挿入する。すなわち、検出する波形は良品と不良品の区別ができればよく、電流波形にこだわる必要はなく、また、抵抗25の代わりにインダクタ、半導体等やこれらの組み合わせによる任意のインピーダンス回路を用いて検出感度を上げたり、検出波形を判別しやすい形に変形してもよい。
【0063】
また、この実施の形態では、プリントヘッド12における各容量性素子12aをn番目から1番目へと順次駆動し、最初に戻ると再度繰返す制御を行っているので、オシロスコープ21として、例えば、非ストレージのアナログ式のオシロスコープを使用することが可能となる。アナログ式のオシロスコープはデジタル式のオシロスコープに比較して波形の繰返し表示周期が高速であるので、クロック発生器181からのクロックを高速にでき、検査に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0064】
ところで、ヘッドユニット11の検査では、容量性素子の駆動において不良として検出される箇所はごく僅かである。従って、アナログ式のオシロスコープで電流波形の観測を行った場合にほとんどが正常な波形の繰返し表示になるのに対し、異常を示す波形が表示される回数は極めて少なく、このため、正常部の表示波形は輝度が高く、異常部の表示波形は輝度が極めて低くなる。このようなことから、オシロスコープの観測者が不良波形を見落とすおそれもある。これを解決するには、アナログ式のオシロスコープでさらに残像式のものを使用すれば良い。
【0065】
また、オシロスコープ21として、デジタルストレージ式のオシロスコープを使用することも可能である。デジタルストレージ式のオシロスコープは一般に出現頻度に拘らず一定の輝度で表示されるため、出現頻度の少ない不良波形の輝度が低下するという問題は生じない。従って、不良波形の観測が確実にできるようになる。そして、デジタルストレージ式のオシロスコープではn個の容量性素子に対する駆動をそれぞれ1回行えば良い。
【0066】
これを実行するには、図3に示す構成の制御回路18において、n個の容量性素子に対する駆動が一通り終えてアンドゲート194が成立したとき、回路の動作が繰返されずに停止するように変更すれば良い。そして、制御回路18がn個の容量性素子に対する駆動を一通り終えて停止したとき、LEDなどの表示手段を使用してオペレータに知らせるようにすればオペレータは検査の終了を容易に知ることができる。
【0067】
なお、デジタルストレージ式のオシロスコープは、波形の繰返し表示周期が遅いので、各容量性素子を順次駆動する時の時間間隔をこの周期に合わせて遅く設定する必要がある。また、デジタルストレージ式オシロスコープでは、取込んだ電流波形をデジタル処理することが可能であるため、人が表示内容を観測して判定するのではなく、取込んだ電流波形が正常波形の範囲であるか否かをデジタル処理によって自動的に判定することもできる。この場合、電流波形の画面表示は特に必要ではないので、電流波形記録手段としてオシロスコープを使用する必要はなく、電流波形の記録機能を有する単なるデジタルメモリであっても良い。
【0068】
また、この実施の形態では、観測した各容量性素子の駆動波形をオシロスコープ21の画面上に重ねて表示し、正常波形と異常波形との波形のずれを見てヘッドユニットの良否判定を行ったが必ずしもこれに限定するものではなく、オシロスコープ21の画面上に正常波形の範囲をマーキングしておき、マーキングした範囲に波形が入っているか否かによってヘッドユニットの良否判定を行ってもよい。マーキングはオシロスコープのカーソル表示機能を利用して行うこともできるが、より簡単には画面上に例えばマーカペンなどで直接マーキングすれば良い。
【0069】
オシロスコープ21の画面上に正常波形の範囲をマーキングする例について述べると、例えば、図20に斜線aで示すようにマーキングする。このようなマーキングを行うことで、全ての容量性素子が正常で等しい静電容量と等価直列抵抗を持っていて、プリントヘッド12と駆動回路13との接続も、また、駆動回路13も正常であれば、1〜n番目の容量性素子の駆動波形は、図20の(a)に示すように、オシロスコープ21の画面上に1本の波形h1として重なって表示され、しかもマーキングの範囲内に収まることになる。
【0070】
しかし、1〜n番目の容量性素子において、オープン状態になっている容量性素子や容量性素子への接続部電極があったり、あるいは容量性素子に対して作動しない駆動回路部あると、オシロスコープ21の画面上には、図20の(b)に示すように、正常な駆動波形h1とグランドラインの波形h2の輝線が重なって表示され、グランドラインの波形h2が正常な駆動波形h1のピークとなる位置でマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0071】
また、逆に1〜n番目の容量性素子において、ショート状態になっている部分があると、オシロスコープ21の画面上には、図20の(c)に示すように、正常な駆動波形h1とステップ状に立ち上がる波形h3の輝線が重なって表示され、波形h3がマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0072】
また、1〜n番目の容量性素子において、オープン状態の部分とショート状態の部分が混在している場合には、オシロスコープ21の画面上には、図20の(d)に示すように、正常な駆動波形h1とグランドラインの波形h2とステップ状に立ち上がる波形h3の3本の輝線が重なって表示され、波形h2と波形h3の両方がマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0073】
また、1〜n番目の容量性素子において、静電容量が異常に小さい容量性素子があったり、容量性素子への接続部や駆動回路に回路抵抗が異常に大きいものがあると、オシロスコープ21の画面上には、図20の(e)に示すように、正常な駆動波形h1と電流が小さい異常波形h4が重なって表示され、異常波形h4がマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0074】
また、1〜n番目の容量性素子において、静電容量が異常に大きな容量性素子があると、オシロスコープ21の画面上には、図20の(f)に示すように、正常な駆動波形h1と電流が大きい異常波形h5が重なって表示され、異常波形h5がマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0075】
さらに、駆動回路の遅れが異常に大きいものがあると、オシロスコープ21の画面上には、図20の(g)に示すように、正常な駆動波形h1と時間的に遅れている異常波形h6が重なって表示され、異常波形h6がマーキングの範囲から逸脱することになる。
【0076】
このように、オシロスコープ21の画面上に付したマーキングを使用してもヘッドユニットの良否判定が正確にできる。
また、オシロスコープ21の画面上に各容量性素子の駆動波形を重ねて表示することとオシロスコープ21の画面上に正常範囲を示すマーキングを付すことを合せれば、駆動波形の異常状態を容易に見つけだすことができ、ヘッドユニットの良否判定がさらに正確にできる。なお、各容量性素子の駆動波形をオシロスコープ21の画面上に重ねて表示することで図20の(g)に示すような時間的変化の情報を含んだ動的な特性不良に対して的確に検出ができる。
【0077】
さらに、図3の制御回路18において、第3のカウンタ184をクリアする代わりにプリセットレジスタを設け、このプリセットレジスタによって第3のカウンタ184に値「n−m」をプリセットするようにし、第3の比較器188のレジスタ185に接続している比較入力を別のレジスタに接続し、このレジスタに値「n−k」を設定しておけば、k〜m番目(但し、n≧m≧k≧1)の容量性素子のみを順次駆動させることができる。このような制御を行うことで、最初の検査で動作が不良となった容量性素子があった場合に、その容量性素子がどの位置にあるかを絞り込みによって特定する解析ができる。
【0078】
なお、前述した実施の形態では、容量性負荷として圧電部材を使用したインクジェットプリントヘッドを使用し、このヘッドを駆動する場合について述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、容量性負荷として圧電部材と同様に容量性素子である液晶素子を使用した装置やELプリントヘッド等を使用し、これらを駆動する場合にも適用できるものである。
【0079】
【発明の効果】
請求項1乃至6記載の発明によれば、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサをユニットとして組込んだものにおいて、検査時にはコンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定が正確にでき、しかも、検査終了後にはコンデンサを瞬時電流の供給用として機能させることができる容量性負荷駆動ユニットを提供できる。
【0080】
また、請求項7乃至9記載の発明によれば、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサを組込んだ容量性負荷駆動ユニットに対して、コンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定の検査を正確にできる容量性負荷駆動ユニットの検査方法を提供できる。
【0081】
また、請求項10乃至15記載の発明によれば、容量性負荷とこの駆動回路及び容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサを組込んだ容量性負荷駆動ユニットに対して、コンデンサの影響を受けずにユニットの良否判定の検査を電流波形により正確かつ容易にできる容量性負荷駆動ユニットの検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図。
【図2】同実施の形態における駆動回路の構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態における制御回路の構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態における制御回路の各部の動作タイミングを示す部分タイミング図。
【図5】同実施の形態における制御回路の各部の動作タイミングを示す部分タイミング図。
【図6】同実施の形態におけるオシロスコープによる電流波形の表示例を示す図。
【図7】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図8】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図9】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図10】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図11】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図12】図11のヘッドユニットを使用した場合の検査時、製品作成時に使用するケーブル例を示す図。
【図13】同実施の形態におけるヘッドユニットの具体的構成例を示す図。
【図14】図13のヘッドユニットを使用した場合の製品時の状態を示す図。
【図15】同実施の形態において検査可能なインクジェットプリントヘッドと駆動回路の例を等価回路で示した図。
【図16】同実施の形態において検査可能なインクジェットプリントヘッドと駆動回路の例を等価回路で示した図。
【図17】同実施の形態において検査可能なインクジェットプリントヘッドと駆動回路の例を等価回路で示した図。
【図18】電流波形検出部の他の実施の形態を示すブロック図。
【図19】電流波形検出部の他の実施の形態を示すブロック図。
【図20】オシロスコープによる電流波形の他の表示例を示す図。
【図21】圧電部材を使用したインクジェットプリントヘッドにおける1つの容量性素子に対する駆動回路の等価回路を示す回路図。
【図22】従来例を示すブロック図。
【符号の説明】
11…ヘッドユニット
12…インクジェットプリントヘッド
13…駆動回路
14…コンデンサ
15…選択手段
18…制御回路
21…オシロスコープ
211…電流プローブ
Claims (15)
- 複数の容量性素子から成る容量性負荷と、この容量性負荷を駆動する駆動回路と、この駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続した、前記容量性負荷に瞬時電流を供給するためのコンデンサとこのコンデンサを前記駆動電源供給ライン間に接続するか否かを選択する選択手段との直列回路によって構成したことを特徴とする容量性負荷駆動ユニット。
- 選択手段は、開閉スイッチであることを特徴とする請求項1記載の容量性負荷駆動ユニット。
- 選択手段は、オープン端子を備えたコネクタとこのコネクタのオープン端子を短絡するショートプラグからなることを特徴とする請求項1記載の容量性負荷駆動ユニット。
- 選択手段は、ハンダで短絡する回路パターンのオープン端子からなることを特徴とする請求項1記載の容量性負荷駆動ユニット。
- 選択手段は、ジャンパー素子で短絡する回路パターンのオープン端子からなることを特徴とする請求項1記載の容量性負荷駆動ユニット。
- 複数の容量性素子から成る容量性負荷と、この容量性負荷を駆動する駆動回路と、この駆動回路の駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサと、前記駆動回路を制御する制御回路をその駆動回路に接続するために使用するケーブルが接続される複数の接続端子を備えたコネクタとを備え、前記コネクタに接続するケーブルの種類により前記コンデンサを前記コネクタの所定の接続端子を介して前記駆動回路の駆動電源供給ライン間に接続するか切り離すかを選択することを特徴とする容量性負荷駆動ユニット。
- 複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、
前記コンデンサを前記駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で前記駆動回路により前記容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその時の前記駆動電源供給ラインに流れる電源電流若しくは電圧変動を検出して前記容量性素子駆動ユニットの良否を判定することを特徴とする容量性負荷駆動ユニットの検査方法。 - 複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、
前記コンデンサを前記駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で前記駆動回路により前記容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて記録し、この重ねて記録した電流波形若しくは電圧変動波形が予め定めた範囲内にあるか否かにより前記容量性素子駆動ユニットの良否を判定することを特徴とする容量性負荷駆動ユニットの検査方法。 - 複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、
前記コンデンサを前記駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で前記駆動回路により前記容量性負荷の各容量性素子を順次駆動するとともにその駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形をオシロスコープに重ねて表示し、この重ねて表示した電流波形若しくは電圧変動波形の表示残像が予め定めた範囲内にあるか否かにより前記容量性素子駆動ユニットの良否を判定することを特徴とする容量性負荷駆動ユニットの検査方法。 - 複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、
前記コンデンサを前記駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で前記駆動回路に前記容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を与える制御手段と、前記各容量性素子を順次駆動する時の駆動タイミングに同期して駆動電源の電流若しくは電圧変動を検出する検出手段と、この検出手段の検出波形を記録する波形記録手段とを備え、前記波形記録手段が記録した検出波形から前記容量性負荷駆動ユニットの良否検査を行うことを特徴とする容量性負荷駆動ユニットの検査装置。 - 波形記録手段は、オシロスコープからなり、各容量性素子の駆動開始に同期した信号をトリガ信号として取込み、このトリガ信号の入力を起点に検出手段が検出する検出波形を画面に表示することを特徴とする請求項10記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置。
- 制御手段は、駆動回路に容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を全容量性素子に対して繰返し与え、オシロスコープの画面に検出手段が検出する検出波形を重ねかつ繰返し表示することを特徴とする請求項11記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置。
- 波形記録手段は、デジタルストレージ式のオシロスコープからなり、制御手段は、駆動回路に容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号をそれぞれ1回ずつ与え、この信号供給が終了すると表示手段に検査終了表示を行わせ、前記オシロスコープは、画面に検出手段が検出する検出波形を重ねて表示することを特徴とする請求項10記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置。
- 複数の容量性素子から成る容量性負荷、この容量性負荷を駆動する駆動回路、及びこの駆動回路への駆動電源供給ライン間に接続して前記容量性負荷に瞬時電流を供給するコンデンサによって構成した容量性負荷駆動ユニットに対し、
前記コンデンサを前記駆動電源供給ライン間に非接続状態にした状態で前記駆動回路により前記容量性負荷の各容量性素子を順次駆動する信号を与える手段と、前記各容量性素子の駆動タイミングに同期して駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて記録する波形記録手段とを備え、前記波形記録手段が重ねて記録した電流波形若しくは電圧変動波形が予め定めた範囲内にあるか否かにより前記容量性素子駆動ユニットの良否を判定することを特徴とする容量性負荷駆動ユニットの検査装置。 - 波形記録手段は、オシロスロープからなり、このオシロスコープの画面上に駆動電源の電流波形若しくは電圧変動波形を重ねて表示し、この重ねて表示した電流波形若しくは電圧変動波形の表示残像が予め定めた範囲内にあるか否かにより前記容量性素子駆動ユニットの良否を判定することを特徴とする請求項14記載の容量性負荷駆動ユニットの検査装置。
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