JP3636214B2 - 複合型光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光学素子基材表面に樹脂を載置した複合型光学素子、より詳しくは該樹脂表面に光学薄膜が形成されている複合型光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ等の光学機器において、光学性能の向上、レンズ枚数の削減等を目的として、非球面等の特殊な形状を有する光学素子が搭載されるようになってきている。中でも非球面を有する光学素子としては、例えば、特開昭59−12412号公報に開示されるように、ガラス製光学素子基材面上に樹脂を形成した複合型光学素子が提案されている。一方、複合型光学素子の表面には、ガラスやプラスチック等からなる単独の光学素子と同様に、光学的な機能を付加させる目的で、反射防止膜や反射増加膜等の光学薄膜を形成することがしばしば行われる。複合型光学素子の場合、一般にガラス側の面と樹脂側の面が存在しているので、各々の面に各々の基材材料に適した光学被膜が形成されることが多い。例えば、ガラスの場合、真空蒸着等の手法により基板を300℃程度に加熱しながら光学薄膜を形成できるので、光学薄膜の密着性、擦傷性等の耐久性が高く、光学薄膜を構成する成膜材料も選択の幅が広いが、樹脂の場合には、熱変形温度が低く、基板を高温に加熱できないため、光学薄膜の耐久性を得ることが難しく、特別な成膜材料や成膜手法を用いたりしているのが現状である。特に樹脂側の表面に光学薄膜を形成する場合は、例えば特開平4−42201号公報に開示されるようなプラスチック製光学部品の反射防止膜とその形成方法等が適用できる。この反射防止膜は、二酸化ケイ素(SiO)と酸化ハフニウム(HfO)からなる3層構造を有しており、真空蒸着法により、50〜60℃以下の低温で基材の表面上に直接成膜して形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術、特開平4−42201号公報記載の発明を用いて複合型光学素子の樹脂に光学薄膜を形成する場合、ガラス等の光学素子基材の表面に金型を用いて所望の形状を有した樹脂を形成し、複合型光学素子を得た後、真空蒸着等により光学薄膜を樹脂表面に形成することになるので、工程が多く、生産性が悪いという欠点があった。
【0004】
また、前述したように従来技術では、50〜60℃以下の低温で光学薄膜を形成するため、光学薄膜の密着性や擦傷性等の耐久性が充分ではなかった。さらに、従来技術では、光学被膜を構成する成膜材料がSiO2 やHfO2 等の酸化物に限られ、屈折率的に光学薄膜に適しているフッ化マグネシウム(MgF2 )等のフッ化物を適用することは困難であった。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明は、複合型光学素子の樹脂表面に、成膜材料に特に限定されず、耐久性が高い光学薄膜を生産性良く形成する複合型光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、上記目的に加えて、特に擦傷性高い光学薄膜を形成する複合型光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、上記目的に加えて、特に歩留まりよく光学薄膜を形成する複合型光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、光学素子基材とエネルギー硬化性樹脂からなる複合型光学素子の表面に光学薄膜を形成する複合型光学素子の製造方法において、所望の光学性能を有する光学薄膜を金型の表面に形成する工程と、エネルギー硬化性樹脂を光学素子基材の表面に供給し、前記光学素子基材と前記金型とを相対的に接近させることにより、前記樹脂を前記金型で押圧する工程と、前記金型によって所望の形状に押圧された前記樹脂をエネルギーの照射により硬化させる工程と、硬化した前記樹脂を金型から離型することにより、前記金型の表面に形成した前記光学薄膜を前記樹脂の表面に転写する工程と、を有する。
また、第2の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、第1の発明に係る複合型光学素子の製造方法において、前記金型を加熱しながら、前記金型の表面に前記光学薄膜を形成する。
さらに、第3の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、第1または第2の発明に係る複合型光学素子の製造方法において、前記金型の表面に、予め光学薄膜の密着性が低い離型層を形成し、前記離型層の表面に前記光学薄膜を形成する。
【作用】
すなわち、第1の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、所望の光学性能を有する光学薄膜を金型の表面に形成する。また、エネルギー硬化性樹脂を光学素子基材の表面に供給し、前記光学素子基材と前記金型とを相対的に接近させることにより、前記樹脂を前記金型で押圧する。そして、前記金型によって所望の形状に押圧された前記樹脂をエネルギーの照射により硬化させ、硬化した前記樹脂を金型から離型することにより、前記金型の表面に形成した前記光学薄膜を前記樹脂の表面に転写する。
また、第2の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、前記金型を加熱しながら、前記金型の表面に前記光学薄膜を形成する。
さらに、第3の発明に係る複合型光学素子の製造方法は、前記金型の表面に、予め光学薄膜の密着性が低い離型層を形成し、前記離型層の表面に前記光学薄膜を形成する。
【0009】
【実施例】
まず、本発明の具体的な実施例を説明する前に、本発明の概要を説明する。
第1の発明は、光学素子基材とエネルギー硬化性樹脂とが接合され、該エネルギー硬化性樹脂の表面に光学薄膜が形成されている複合型光学素子を製造するにあたり、所望の樹脂表面を形成するための光学面を有した金型の表面に、光学薄膜を、前記樹脂表面に転写した後に所望の光学性能を有するように形成する工程と、光学素子基材の表面にエネルギー硬化性樹脂を供給し、金型と光学素子基材とを相対的に接近させることにより樹脂を押圧して広げた後、エネルギーの照射により樹脂を硬化させ、硬化した樹脂を金型から離型することにより、所望の形状を有した樹脂を形成するとともに、金型表面に形成した光学薄膜を樹脂表面に転写する工程とを有することを特徴とする。
ここで、本発明の光学薄膜には、反射防止膜、反射増加膜、半透膜、偏向膜、吸収膜、位相膜、干渉フィルター等が挙げられるが、光学的に機能を付加させるものであれば、特に限定されものではない。
【0010】
また、本発明の光学薄膜は、金型表面に対し、樹脂表面に転写した後に所望の光学性能を有するように形成するが、これの意味する所は、特に光学薄膜は2層以上で構成されている場合に、金型表面から樹脂表面に光学薄膜を転写する際、膜構成の順序が逆転するので、最終的に樹脂表面に転写した後に必要とする光学特性を有する膜構成と順序が逆であるような膜構成で金型表面に形成することである。
【0011】
また、本発明の光学薄膜は一般に真空蒸着法により形成するが、この他イオンプレーティング法、スパッタリング法等の物理的成膜法(PVD)や化学的成膜法(CVD)でも良く、真空を用いないスピンコート法やディピング法、スプレー法等でもなんら構わない。
【0012】
また、本発明の光学素子基材は、一般に光学ガラスを用いるが、その代わりとして熱可塑性樹脂等を用いても良く、特に限定されるものではない。
【0013】
また、本発明のエネルギー硬化性樹脂とは、紫外線硬化性樹脂、可視光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられ、照射するエネルギーも、各々紫外線、可視光、電子線、熱等が挙げられるが、エネルギーの照射により硬化する樹脂であれば特に限定されものではない。
【0014】
第2の発明は、第1の発明においては、金型を加熱しながら光学薄膜を形成することを特徴としている。
【0015】
ここで、本発明の金型を加熱させる温度は、150〜450℃程度が好ましいが、さらに好ましくは250〜350℃程度である。
【0016】
第3の発明は、第1または第2の発明において、金型の表面に予め光学薄膜の密着性が低い離型層を形成することを特徴としている。
【0017】
ここで、本発明の離型層とは、テフロン等のフッ素化合物やシリコーン等のケイ素化合物等からなる薄膜層、またはそれらの化合物を分散させた金属メッキ層、フッ化処理等による表面改質層等が挙げられるが、光学薄膜の密着性が低い材質であれば特に限定されものではない。
【0018】
第1の発明では、まず、所望の樹脂表面を形成するための光学面を有した金型の表面に、光学薄膜を、樹脂表面に転写した後に所望の光学性能を有するように形成する。このように本発明では、光学薄膜を直接形成する基板が複合型光学素子の樹脂そのものではなく、金型表面である。
【0019】
次に、光学素子基材の表面にエネルギー硬化性樹脂を供給し、金型と光学素子基材とを相対的に接近させることにより樹脂を押圧して広げた後、エネルギーの照射を硬化させ、硬化した樹脂を金型から離型する。ここで、樹脂が硬化する際、金型表面に形成された光学薄膜と接着し、光学薄膜と樹脂とが強力に密着する。このため、樹脂を硬化させた後、金型から離型すると、光学薄膜は樹脂と密着したまま、樹脂表面に転写される。このように、本発明では所望の形状を有した樹脂を形成すると同時に、金型表面に形成した光学薄膜を樹脂表面に転写するので、複合型光学素子を成形すると同時に樹脂に光学薄膜を形成できる。このため、従来必要であった複合型光学素子の成形後に、樹脂表面に光学薄膜を形成する工程を省略することができるので、生産性を向上させることができる。
【0020】
また、前述したように光学薄膜と樹脂とは、強力に密着しているので光学薄膜の密着性が非常に高くなる。
【0021】
第2の発明では、第1の発明において、金型を加熱しながら光学薄膜を形成する。本発明では、光学薄膜を直接形成する基板が複合型光学素子の樹脂そのものではなく、金型表面であるので、450℃程度以下の加熱を行うことが可能である。特に真空蒸着法等で光学薄膜を形成する場合、250〜350℃程度の加熱を行うことにより、光学薄膜が、成膜材料によらず、バルクに近い緻密で硬い膜となるので、擦傷性が飛躍的に向上する。また、このように擦傷性が向上することにより、光学薄膜を構成する成膜材料を特に限定する必要がなくなり、従来適用が困難であったMgF等のフッ化物も適用が可能となる。
【0022】
第3の発明では、第1または第2の発明において、金型の表面に予め光学薄膜の密着性が低い離型層を形成する。このようにしておくと、光学薄膜の樹脂に対する密着力が、金型との密着力よりも格段に上回るので、樹脂を金型から離型する際、光学薄膜が金型に取られることなく、よりスムーズに光学薄膜を金型から樹脂に転写することができ、生産時の歩留まりが向上する。また、従来では粘着性の高いエネルギー硬化性樹脂が金型表面を密着していたので、上記のような離型層を金型表面に施しただけでは、離型性が不充分であることが多かったが、本発明では、金型表面と密着するのが光学薄膜であり、離型性も著しく向上し、安定した生産が可能となる。
【0023】
以下、本発明の複合型光学素子の製造方法を実施例により具体的に説明する。
【0024】
[実施例1]
図1は、本実施例で用いる所望の樹脂表面を形成するための光学面(本実施例では非球面)を有した成形用の金型1(材質:商品名PD555、大同特殊鋼(株)製)の縦断面図である。まず、この金型1の表面に、最終的に樹脂表面に転写した後に所望の光学性能(本実施例では反射防止)を有するような光学薄膜2(本実施例では反射防止膜)を形成する。
【0025】
図2は、金型1の表面に光学薄膜2を形成するための真空蒸着装置4の縦断面図であり、以下、図2を用いて本実施例の光学薄膜2の形成方法について説明する。まず、金型1を成形する側の面を下に真空蒸着装置4にセットした後、真空蒸着チャンバー5内に1×10-3Pa以下の真空に排気する。金型1の加熱は行わなかった。その後、蒸着材料6としてSiO2 (屈折率n=1.46)を用い、電子銃7から放出される電子線を用いて加熱する、電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして180nm蒸着して第1層を形成する。つづいて、同様に二酸化チタン(TiO2 )(屈折率n=1.95)を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして25nm蒸着して第2層を形成する。このように本実施例の光学薄膜2を金型1表面に形成する。
【0026】
次に、光学薄膜2が形成された金型1を用いて複合型光学素子を成形する。図3〜5は、各々本実施例の複合型光学素子の成形工程を示す縦断面図であり、以下、図3〜5を用いて本実施例の複合型光学素子の成形方法について説明する。
【0027】
まず、図3に示すように、光学ガラス(材質;商品名BSL7、(株)オハラ製)を用いて球面研磨された光学素子基材18の上面に、ウレタンアクリレート系エネルギー(本実施例では紫外線)硬化性の樹脂19(屈折率n=1.52)をディスペンサー20から必要量吐出して供給する。光学素子基材18の上面は、予め樹脂19との密着性を向上させるためにシランカップリング剤(材質;商品名KBM−503、信越化学工業(株)製)をエタノールにて1重量%に希釈した液で表面処理し、100℃で5分間乾燥されている。
【0028】
次に、図4に示すように、表面に光学薄膜2が形成され、光学素子基材18と同軸線上に配設した金型1と、光学素子基材18とを相対的に接近させることにより、樹脂19を押圧して広げ、樹脂19が所望の厚さになった位置で停止させる。この状態で、光学素子基材18の下方よりエネルギー21(本実施例では紫外線)を照射して、樹脂19を硬化させる。この時、光学薄膜2と樹脂19とが接着し、光学薄膜2と樹脂19とが強力に密着する。
【0029】
その後、図5に示すように、金型1を光学素子基材18と相対的に遠ざけることにより、硬化した樹脂19を金型1から離型する。この時、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力を上回っているので、光学薄膜2は樹脂19と密着したまま、樹脂19の表面に転写される。
【0030】
以上のような工程により樹脂19の表面に光学薄膜2が形成された複合型光学素子22が製造される。本実施例の製造方法により製造された複合型光学素子22の縦断面図を図6に示す。
【0031】
次に、本実施例の製造方法により製造された複合型光学素子22の樹脂19の表面の表面に形成された光学薄膜2の分光反射率特性を評価しところ、図7に示すような良好な光学性能(本実施例では反射防止)を有していた。また、複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の密着性を、以下のようなテープ剥離試験により評価したところ、光学薄膜2の剥離は皆無であった。
【0032】
テープ剥離試験;幅10mmの粘着テープ(セロハン粘着テープ)を光学薄膜の表面に貼りつけ、粘着テープの一端を90°の角度から瞬時に引き剥がすテストを10回繰り返した後、膜の剥離の有無を調べる。
【0033】
[作用]
本実施例において、樹脂19が硬化する際、金型1表面に形成された光学薄膜2と樹脂19とが接着し、光学薄膜2と樹脂19とが強力に密着する。このため、樹脂19を硬化させた後、金型1から離型すると、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力を上回っているので、光学薄膜2は樹脂19と密着したまま、樹脂19表面に転写される。このように、本実施例では所望の形状を有した樹脂19を形成すると同時に、金型1表面に形成した光学素子薄膜2を樹脂19表面に転写するので、複合型光学素子22を成形すると同時に樹脂19表面に光学薄膜2を形成できる。このため、従来必要であった複合型光学素子の成形後に、樹脂表面に光学薄膜を形成する工程を省略することができるので、生産性を向上させることができる。
【0034】
また、光学薄膜2と樹脂19とは、強力に密着しているので光学薄膜2の密着性が非常に高くなる。
【0035】
[効果]
以上のように本実施例の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の樹脂表面に密着性が高い光学薄膜を生産性良く形成することができる。
【0036】
[実施例2]
[構成]
本実施例では、図1に示した実施例1と同様の金型1を用い、この金型1の表面に、最終的に樹脂表面に転写した後に所望の光学性能(本実施例では反射防止)を有するような光学薄膜2(本実施例では反射防止膜)を形成する。
【0037】
本実施例では、図2に示した実施例1と同様の真空蒸着装置4を用いて、金型1の表面に光学薄膜2を形成する。以下、図2を用いて本実施例の光学薄膜2の形成方法について説明する。まず、金型1を成形する側の面を下にして真空蒸着装置4にセットした後、真空蒸着チャンバー5内を3×10-3Pa以下の真空に排気する。金型1は電熱ヒータ8を用いて300℃程度に加熱した。その後、蒸着材料6としてMgF2 (屈折率n=1.38)を用い、電子銃7から放出される電子線を用いて加熱する、電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして130nm蒸着して第1層を形成する。このようにして本実施例の光学薄膜2を金型1表面に形成する。
【0038】
次に、図3〜5に示した実施例1と同様の工程で光学薄膜2が形成された金型1を用いて複合型光学素子を成形する。
【0039】
以上のような工程により樹脂19の表面に光学薄膜2が形成された複合型光学素子22が製造される。
【0040】
次に、図6に示すような、本実施例の製造方法により製造された複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の分光反射率特性を評価したところ、図8に示すような良好な光学性能(本実施例では反射防止特性)を有していた。また、複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の密着性を、実施例1と同様のテープ剥離試験により評価したところ、光学薄膜2の剥離は皆無であった。さらに、光学薄膜2の擦傷性を、以下のような擦傷性試験により評価したところ、なんら問題はなかった。
【0041】
擦傷性試験 ; スチールウール(#000)をおよそ500gf/cm2 の圧力で100往復擦りつけた後、膜表面の傷の有無を調べる。
【0042】
[作用]
本実施例においては、金型1を300℃程度に加熱しながら光学薄膜2を形成するため、光学薄膜2が、成膜材料によらず、バルクに近い緻密で硬い膜となる。従って、擦傷性が飛躍的に向上し、従来適用が困難であったMgF2 等のフッ化物も適用が可能となる。なお、MgF2 が屈折率が他の誘電体と比べて低く(n=1.38)、単層でも充分に反射防止の効果を有する。
【0043】
また、実施例1と同様に樹脂19が硬化する際、金型1表面に形成された光学薄膜2と樹脂19とが接着し、光学薄膜2と樹脂19とが強力に密着する。このため、樹脂19を硬化させた後、金型1から離型すると、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が金型1との密着力とを上回っているので、光学薄膜2は樹脂19と密着したまま、樹脂19表面に転写される。このように、本実施例では所望の形状を有した樹脂19を形成すると同時に、金型1表面に形成した光学薄膜2を樹脂19表面に転写するので、複合型光学素子22を成形すると同時に樹脂19表面に光学薄膜2を形成できる。このため、従来必要であった複合型光学素子の成形後に、樹脂表面に光学薄膜を形成する工程を省略することができるので、生産性を向上させることができる。
【0044】
また、光学薄膜2と樹脂19とは、強力に密着しているので光学薄膜2の密着性が非常に高くなる。
【0045】
[効果]
以上のように本実施例の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の樹脂表面に、MgF2 のように加熱して形成しなければ適用が困難であった成膜材料を用いて、密着性と擦傷性が高い光学薄膜を生産性良く形成することができる。
【0046】
[実施例3]
[構成]
図9は、本実施例で用いる所望の樹脂表面を形成するための光学面(本実施例では非球面)を有した成形用の金型1(材質;商品名PD555、大同特殊鋼(株)製)の縦断面図である。この金型1の表面には予め、光学薄膜の密着性が低い離型層3を形成しておく。本実施例の離型層3は溶融型のテフロン(材質;商品名バイタックス、(株)デュポン製)で、フロンで希釈した液体をスピンコート法により塗布した後、300℃、1時間程度加熱して形成する。
【0047】
次に、この金型1の離型層3の表面に、最終的に樹脂表面に転写した後に所望の光学性能(本実施例では反射増加)を有するような光学薄膜2(本実施例では反射増加膜)を形成する。
【0048】
図10は、金型1の離型層3の表面に光学薄膜2を形成するためのスパッタリング装置9の縦断面図であり、以下、図10を本実施例の光学薄膜2の形成方法について説明する。
【0049】
まず、金型1を成形する側の面を下にしてスパッタリング装置9にセットした後、チャンバー10内を2×10-3Pa以下の真空に排気する。金型1の加熱は行わなかった。その後、導入ガス11としてアルゴン(Ar)を導入して、0.2Paの圧力にした後、RF電源12により、700W印加してプラズマ13を起こし、SiO2 (屈折率n=1.46)からなるターゲット材料14をRFスパッタ法により、光学的膜厚にして30nmスパッタして第1層を形成する。つづいて、同様のAr圧力で、DC電源15により2KW印加してプラズマ16を起こし、アルミニウム(Al)(屈折率n=0.8+6.0i)からなるターゲット材料17をDCスパッタ法により、物理的膜厚にして70nmスパッタして第2層を形成する。このようにして本実施例の光学薄膜2を金型1の離型層3を表面に形成する。
【0050】
次に、図3〜5に示した実施例1と同様の工程で光学薄膜2が形成された金型1を用いて複合型光学素子を成形する。その中で図5に示すように樹脂19の金型1から離型する際、金型1の表面に離型層3が形成されているので、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力よりも格段に上回るので、光学薄膜2が金型1に取られることなく、非常にスムーズに光学薄膜2を金型1から樹脂19に転写することができる。
【0051】
以上のような工程により樹脂19の表面に光学薄膜2が形成された複合型光学素子が製造される。
【0052】
次に、図6に示すような、本実施例の製造方法により製造された複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の分光反射率特性を評価したところ、図11に示すような良好な光学性能(本実施例では反対増加特性)を有していた。また、複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の密着性を、実施例1と同様のテープ剥離試験により評価したところ、光学薄膜2の剥離は皆無であった。
【0053】
[作用]
本実施例においては、金型1の表面に予め光学薄膜2の密着性が低い離型層3が形成しているので、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力よりも格段に上回り、樹脂19を金型1から離型する際、光学薄膜2が金型1に取られることなく、非常にスムーズに光学薄膜2を金型1から樹脂19に転写することができる。また、金型1表面と密着するのが光学薄膜2であるため、離型性も著しく向上し、安定した生産が可能となる。
【0054】
また、複合型光学素子22を成形すると同時に樹脂19表面に光学薄膜2を形成できる。このため、従来必要であった複合型光学素子の成形後に、樹脂表面に光学薄膜を形成する工程を省略することができるので、生産性を向上させることができる。
また、光学薄膜2と樹脂19とは、強力に密着しているので光学薄膜2の密着性が非常に高い。
【0055】
[効果]
以上のように本実施例の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の樹脂表面に、密着性が高い光学薄膜を、生産性良く、且つ歩留まり良く形成することができる。
【0056】
[実施例4]
本実施例では、図9に示した実施例3と同様の金型1を用い、この金型1の表面には予め、光学薄膜2の密着性が低い離型層3を形成しておく。本実施例の離型層3はテフロンの微粒子を分散させた燐ニッケル(P−Ni)(材質;商品名カニフロン、日本カニゼン(株)製)で、メッキにより形成されている。
【0057】
次に、この金型1の離型層3の表面に、最終的に樹脂表面に転写した後に所望の光学性能(本実施例では半透過)を有するような光学薄膜2(本実施例では半透膜)を形成する。
【0058】
本実施例では、図2に示した実施例1と同様の真空蒸着装置4を用いて、金型1の表面に光学薄膜2を形成する。以下、図2を用いて本実施例の光学薄膜2の形成方法について説明する。
【0059】
まず、金型1を成形する側の面を下にして真空蒸着装置4にセットした後、真空チャンバー5内を3×10-3Pa以下の真空に排気する。金型1は電熱ヒータ8を用いて300℃程度に加熱した。その後、蒸着材料6として酸化タンタル(Ta2 5 )(屈折率n=2.1)を用い、電子銃7から放出される電子線を用いて加熱する、電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして130nm蒸着して第1層を形成する。次に、同様にMgF2 (屈折率n=1.38)を電子加熱蒸着法により、光学的膜厚にして130nm蒸着して第2層を形成する。つづいて、同様にTa2 5 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして130nm蒸着して第3層を形成する。さらに、同様にMgF2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして130nm蒸着して第4層を形成する。最後に、同様にTa2 5 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして260nm蒸着して第5層を形成する。このようにして本実施例の光学薄膜2を金型1の離型層3の表面に形成する。
【0060】
次に図3〜5に示した実施例1と同様の固定で光学薄膜2が形成された金型1を用いて複合型光学素子を成形する。その中で図5に示すように樹脂19を金型1から離型する際、金型1の表面に離型層3が形成されているので、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力よりも格段に上回るので、光学薄膜2が金型1に取られることなく、非常にスムーズに光学薄膜2を金型1から樹脂19に転写することができる。
【0061】
以上のような工程により樹脂19の表面に光学薄膜2が形成された複合型光学素子が製造される。
【0062】
次に、図6に示すような、本実施例の製造方法により製造された複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の分光反射率特性を評価したところ、図12に示すような良好な光学性能(本実施例では半透過特性)を有していた。また、複合型光学素子22の樹脂19の表面に形成された光学薄膜2の密着性を、実施例1と同様のテープ剥離試験により評価したところ、光学薄膜2の剥離は皆無であった。さらに、光学薄膜2の擦傷性を、実施例2と同様の擦傷性試験により評価したところ、なんら問題はなかった。
【0063】
[作用]
本実施例においては、金型1を300℃程度に加熱しながら光学薄膜2を形成するため、光学薄膜2が、成膜材料によらず、バルクに近い緻密で硬い膜となる。従って、擦傷性が飛躍的に向上し、従来適用が困難であったMgF2 等のフッ化物も適用が可能となる。なお、MgF2 は屈折率が他の誘電体と比べて低く(n=1.38)、半透膜の構成する上で有利である。
【0064】
また、実施例においては、金型1の表面に予め光学薄膜2の密着性が低い離型層3を形成しているので、光学薄膜2の樹脂19に対する密着力が、金型1との密着力よりも格段に上回り、樹脂19を金型1から離型する際、光学薄膜2が金型1に取られることなく、非常にスムーズに光学薄膜2を金型1から樹脂19に転写することができる。また、金型1表面と密着するのが光学薄膜2であるため、離型性も著しく向上し、安定した生産が可能となる。
【0065】
また、複合型光学素子22を成形すると同時に樹脂19表面に光学薄膜2を形成できる。このため、従来必要であった複合型光学素子の成形後、樹脂表面に光学薄膜を形成する工程を省略することができるので、生産性を向上させることができる。
【0066】
また、光学薄膜2と樹脂19とは、強力に密着しているので光学薄膜2の密着性が非常に高い。
【0067】
[効果]
以上にように、本実施例の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の樹脂表面に、MgF2 のように加熱して形成しなければ適用が困難であった成膜材料を用いて、密着性と擦傷性が高い光学薄膜を生産性良く、且つ歩留まり良く形成することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上のように請求項1の複合型光学素子の製造方法によれば、複合型光学素子の樹脂表面に、密着性が高い光学薄膜を生産性良く形成することができる。請求項2の複合型光学素子の製造方法によれば、請求項1の効果に加えて、複合型光学素子の樹脂表面に、成膜材料に特に限定されず、擦傷性が高い光学薄膜を形成することができる。請求項3の複合型光学素子の製造方法によれば、請求項1または2の効果に加えて、複合型光学素子の樹脂表面に、歩留まり良く光学薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた金型を示す縦断面図である。
【図2】実施例1で用いた真空蒸着装置を示す縦断面図である。
【図3】実施例1の成形工程を示す縦断面図である。
【図4】実施例1の成形工程を示す縦断面図である。
【図5】実施例1の成形工程を示す縦断面図である。
【図6】実施例1で得た複合型光学素子を示す縦断面図である。
【図7】実施例1で得た複合型光学素子の光学薄膜の分光反射率特性を示すグラフである。
【図8】実施例2で得た複合型光学素子の光学薄膜の分光反射率特性を示すグラフである。
【図9】実施例3で用いた金型を示す縦断面図である。
【図10】実施例3で用いたスパッタリング装置を示す縦断面図である。
【図11】実施例3で得た複合型光学素子の光学薄膜の分光反射率特性を示すグラフである。
【図12】実施例4で得た複合型光学素子の光学薄膜の分光反射率特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 金型
2 光学薄膜
4 真空蒸着装置
6 蒸着材料
9 スパッタリング装置
14,17 ターゲット材料
18 光学素子基材
19 樹脂
22 複合型光学素子

Claims (3)

  1. 光学素子基材とエネルギー硬化性樹脂からなる複合型光学素子の表面に光学薄膜を形成する複合型光学素子の製造方法において、
    所望の光学性能を有する光学薄膜を金型の表面に形成する工程と、
    エネルギー硬化性樹脂を光学素子基材の表面に供給し、前記光学素子基材と前記金型とを相対的に接近させることにより、前記樹脂を前記金型で押圧する工程と、
    前記金型によって所望の形状に押圧された前記樹脂をエネルギーの照射により硬化させる工程と、
    硬化した前記樹脂を金型から離型することにより、前記金型の表面に形成した前記光学薄膜を前記樹脂の表面に転写する工程と、
    を有することを特徴とする複合型光学素子の製造方法。
  2. 前記金型を加熱しながら、前記金型の表面に前記光学薄膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の複合型光学素子の製造方法。
  3. 前記金型の表面に、予め光学薄膜の密着性が低い離型層を形成し、前記離型層の表面に前記光学薄膜を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の複合型光学素子の製造方法。
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