JP3635607B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば刈取部及び脱穀部を備えるコンバインに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、左右走行クローラの駆動速度を無段階に相対変化させて左右に走行方向を変更させ、進路を修正する技術があるが、自動操向制御が不感帯中立であって手動操向操作が直進状態であっても、左右走行クローラの走行抵抗の差などによって左右走行クローラの駆動速度に差が生じ、蛇行走行し易い不具合があると共に、未刈り穀稈の株元を操向センサによって検出させることにより、未刈り穀稈列の株間で操向センサがオンからオフに切換わり、例えば作業者が左右旋回力を手動設定しても適正な旋回力を容易に得られず、操向部材が断続的に作動したり、左右走行クローラの駆動負荷変動などにより、蛇行走行させ易い不具合があり、前記各蛇行走行によって刈取り途中の穀稈列から離れる条ずれなどを容易に防止し得ない等の問題がある。また、左右走行クローラの駆動速度を略等しく保って直進させることにより、自動操向制御によって直進の解除動作と旋回動作が略同時に行われると、左右走行クローラの駆動速度が不均一に急激に変化し易く、旋回動作を円滑に行わせ得ず、また機体が左右に振れるなど機体振動を発生させる不具合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、左右操向センサを有する操向自動バルブと、同操向自動バルブの制御によって進路を修正する自動操向動作を行わせる自動操向スイッチと、操向ハンドルが直進位置以外のときにオンになって該操向ハンドルの手動旋回操作を検出する手動操作センサと、直進ソレノイドと、左右旋回ソレノイドと、未刈り穀稈列の株間で左右操向センサがオンからオフになったときのオフ出力を遅延させるオフ遅延時間を設定する株間設定器と、車軸の回転数を検出する車速センサとを、操向コントローラに接続させ、自動操向スイッチがオンで、操向ハンドルが直進位置に支持されて手動操作センサがオフのとき、左右操向センサの検出結果に基づき、直進ソレノイドをオフにした後、左右旋回ソレノイドを自動的に励磁させ、直進バルブの直進維持動作を解除した後、操向自動バルブを切換える自動操向制御を行うと共に、手動操作センサがオフのときで、操向自動バルブが中立維持されている直進走行状態のとき、直進ソレノイドを自動的に励磁させ、操向モータを直進維持するように構成し、旋回力設定器を前記操向コントローラに接続させ、左右旋回ソレノイドを励磁させる操向コントローラの左右旋回パルス出力のデューティ比を前記旋回力設定器操作によって変更し、自動操向制御の左右旋回力を調節するように構成したことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は全体側面図、図2は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は丸形操向ハンドル(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0009】
さらに、図3、図4に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対の油圧変速ポンプ(23)及び油圧変速モータ(24)からなる主変速機構である走行用の油圧式無段変速機構(25)と、1対の油圧操向ポンプ(26)及び油圧操向モータ(27)からなる操向機構である旋回用の油圧式無段変速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)駆動力を変速及び操向ポンプ(23)(26)の入力軸(29)にカウンタケース(30)を介してベルト伝動させ、各ポンプ(23)(26)を駆動するように構成している。
【0010】
そして、前記変速モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(33)を介し、左右走行クローラ(2)(2)の駆動輪(34)(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有する。前記遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)…と、各プラネタリギヤ(37)…に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0011】
また、前記各プラネタリギヤ(37)…は、サンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は、各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し、サンギヤ軸(39)と同一軸芯上のキャリヤ軸(40)に回転自在に軸支させている。
【0012】
また、走行用の油圧式無段変速機構(25)は、変速ポンプ(23)の回転斜板(23a)の角度変更調節により変速モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、変速モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)から、各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達し、サンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に、低速用ギヤ(50)(48)及び中速用ギヤ(51)(52)及び高速用ギヤ(53)(54)を設け、中央位置の副変速切換用ギヤ(51)のスライダ(51a)摺動操作によって副変速の低速と中速と高速の切換を行うように構成している。なお、低速と中速の間及び中速と高速の間には中立ゾーンを有する。また前記駐車ブレーキ軸(49)に車速検出ギヤ(55)と、該ギヤ(55)の回転数によって車速を検出する車速センサ(56)を設けると共に、なお、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、前記出力軸(31)の伝達ギヤ(42)を噛合連結させている。
【0013】
そして、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された変速モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)(35)を介して左右キャリヤ軸(40)(40)に伝達させると共に、各キャリヤ軸(40)(40)に伝達された回転出力を左右一対二組の減速ギヤ(60)(60)(61)(61)を介して左右の駆動輪(34)(34)の車軸(34a)(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0014】
さらに、旋回用の油圧式無段変速機構(28)は、操向ポンプ(26)の回転斜板(26a)の角度変更調節により操向モータ(27)の正逆回転切換と回転数の制御を行うもので、操向モータ(27)の出力軸(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し旋回入力軸(64)の左右の入力ギヤ(65a)(65b)に回転出力を伝達し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に対して左入力ギヤ(65a)を噛合させ、また左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に逆転軸(66)の逆転ギヤ(67)を介して右入力ギヤ(65b)を連結させ、操向モータ(27)の正転時に左右のリングギヤ(38)(38)を左右同一回転数で回転させ、かつ左リングギヤ(38)を正転させ、右リングギヤ(38)を逆転させるように構成している。
【0015】
そして、旋回用の操向モータ(27)の駆動を停止させ、かつ左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、走行用の変速モータ(24)を駆動させると、変速モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)及びキャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)(61)を介して左右の車軸(34a)(34a)に左右同一回転方向でかつ同一回転数で伝達され、機体の前後直進走行が行われる。一方、走行用の変速モータ(24)を停止させ、かつ左右のサンギヤ(36)(36)を静止固定させた状態で、旋回用の操向モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転し、また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ(2)(2)の一方を前進回転させかつもう一方を後進回転させ、機体を左或いは右にその場でスピンターン(心地旋回)させ、圃場枕地での方向転換などを行うように構成している。
【0016】
さらに、走行用の変速モータ(24)を駆動させながら、旋回用の操向モータ(27)を駆動すると、左右走行クローラ(2)(2)の駆動速度に差が生じて機体を左右に旋回させ、旋回半径の大きい旋回によって走行方向が修正され、また前記旋回半径は左右走行クローラ(2)(2)の速度差に応じて決定されるように構成している。
【0017】
さらに、前記入力軸(29)上に設けて各ポンプ(23)(26)と連動してエンジン(21)により駆動する油圧チャージポンプ(68)と、電磁ソレノイド(69)を有する油圧脱穀バルブ(70)を介して前記ポンプ(68)に接続させる脱穀クラッチシリンダ(71)と、電磁ソレノイド(72)を有する油圧刈取バルブ(73)と前記脱穀バルブ(70)を介して前記ポンプ(68)に接続させる刈取クラッチシリンダ(74)を設け、脱穀バルブ(70)を切換えて脱穀クラッチシリンダ(71)を入にして脱穀部(4)を駆動しているとき、刈取バルブ(73)を介して刈取クラッチシリンダ(74)が入になって刈取部(8)を駆動できるように構成している。
【0018】
さらに、走行変速レバー(75)手動操作によって切換える変速バルブ(76)と、前記チャージポンプ(68)に変速バルブ(76)を介して接続させる変速シリンダ(77)と、走行変速レバー(75)の中立操作時に電磁ソレノイド(78)を作動させて切換える中立バルブ(79)と、該バルブ(79)を介して前記チャージポンプ(68)に接続させるブレーキシリンダ(80)を設ける。そして、前記走行変速レバー(75)を操作して変速バルブ(76)を切換えると、変速シリンダ(77)が作動して変速ポンプ(23)の斜板(23a)角度を変更させ、変速モータ(24)の出力軸(31)の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる走行変速動作を行わせ、また前記斜板(23a)の角度調節動作によって変速バルブ(76)が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、走行変速レバー(75)の操作量に比例させて前記斜板(23a)角度を変化させ、変速モータ(24)の回転数を変更させると共に、前記走行変速レバー(75)の中立操作によって電磁ソレノイド(78)が励磁して中立バルブ(79)が自動的に切換わり、ブレーキシリンダ(80)を作動させて変速モータ(24)の出力軸(31)を制動し、中立操作時の出力軸(31)の前後進回転を阻止するように構成している。
【0019】
さらに、前記操向ハンドル(19)手動操作によって切換える操向バルブ(81)と、前記チャージポンプ(68)に操向バルブ(81)を介して接続させる操向シリンダ(82)と、操向ハンドル(19)の直進操作時に電磁直進ソレノイド(83)を作動させて切換える直進バルブ(84)と、該バルブ(84)を介して前記チャージポンプ(68)に接続させるブレーキシリンダ(85)を設ける。そして、前記操向ハンドル(19)を操作して操向バルブ(81)を切換えると、操向シリンダ(82)が作動して操向ポンプ(26)の斜板(26a)角度を変更させ、操向モータ(27)の出力軸(62)の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右操向動作を行わせ、走行方向を左右に変更して圃場枕地で方向転換したり進路を修正する。また前記斜板(26a)の角度調節動作によって操向バルブ(81)が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、操向ハンドル(19)の操作量に比例させて前記斜板(26a)角度を変化させ、操向モータ(27)の回転数を変更させると共に、前記操向ハンドル(19)の直進操作によって直進ソレノイド(83)が励磁して直進バルブ(84)が自動的に切換わり、ブレーキシリンダ(85)を作動させて操向モータ(27)の出力軸(62)を制動し、直進操作時の出力軸(62)の左右操向回転を阻止するように構成している。
【0020】
また、左右旋回ソレノイド(86)(87)を有する操向自動バルブ(88)を設け、該自動バルブ(88)を前記操向バルブ(81)に並列に接続させ、左または右旋回ソレノイド(86)または(87)を励磁させ、かつ前記直進バルブ(84)の直進ソレノイド(83)をオフ保持し、ブレーキシリンダ(85)による出力軸(62)制動を解除し、前記自動バルブ(88)によって操向シリンダ(82)を作動させて操向モータ(27)の回転数を変更し、走行方向を左右に変更して進路を修正するもので、前記ポンプ(26)とモータ(27)を接続させる操向主油路(89)(90)に圧力センサ(91)(92)を設け、主油路(89)(90)の油圧検出によって走行負荷を検出するように構成している。
【0021】
さらに、図5に示す如く、未刈り穀稈を引起す引起タイン(93)…を備えた6条分の引起ケース(94)…と、未刈り穀稈列(95)…を分草する6条分の分草板(96)…を設けると共に、右走行クローラ(2)前方に最右側の引起ケース(94)を配置させ、各引起ケース(94)…下端側で前方に引起分草フレーム(97)…を延設させ、各フレーム(97)…前端部に前記各分草板(96)…を取付け、最右側から2番目の分草板(96)後側の刈取分草フレーム(97)にリミットスイッチ形左右操向センサ(98)(99)を設け、未刈り穀稈列(95)に対する本機の走行位置を前記操向センサ(98)(99)によって検出させるもので、前記右から2番目の分草板(96)左側及び右側の各未刈り穀稈列(95)(95)に当接させる左右センサアーム(100)(101)を設け、未刈り穀稈列(95)(95)にセンサアーム(100)(101)が当接して後退したときに操向センサ(98)(99)がオンになるように構成している。
【0022】
さらに、図6に示す如く、前記操向自動バルブ(88)制御によって進路を修正する自動操向動作を行わせる自動操向スイッチ(102)と、前記操向ハンドル(19)が直進位置以外のときにオンになって該ハンドル(19)の手動旋回操作を検出するリミットスイッチ形手動操作センサ(103)と、左右操向センサ(98)(99)と、直進ソレノイド(83)と、左右旋回ソレノイド(86)(87)を、マイクロコンピュータで形成するコントローラ(104)に接続させ、自動操向スイッチ(102)がオンで、操向ハンドル(19)が直進位置に支持されて手動操作センサ(103)がオフのとき、左右操向センサ(98)(99)の検出結果に基づき、直進ソレノイド(83)をオフにした後、左右旋回ソレノイド(86)(87)を自動的に励磁させ、直進バルブ(84)の直進維持動作を解除した後、操向自動バルブ(88)を切換える自動操向制御を行うと共に、手動操作センサ(103)がオフのときで、操向自動バルブ(88)が中立維持されている直進走行状態のとき、直進ソレノイド(83)を自動的に励磁させ、操向モータ(27)を直進維持するように構成している。また、ポテンショメータ形旋回力設定器(105)を操向コントローラ(104)に接続させ、左右旋回ソレノイド(86)(87)を励磁させる操向コントローラ(104)の左右旋回パルス出力(106)(107)のデューティ比を前記旋回力設定器(105)操作によって変更し、自動操向制御の左右旋回力を調節するように構成している。
【0023】
さらに、前記センサアーム(100)(101)が未刈り穀稈列(95)の株に当接し、前記操向センサ(98)(99)をオンにして未刈り穀稈列(95)を検出するとき、未刈り穀稈列(95)の次の株にセンサアーム(100)(101)が当接するまでの株間(108)で操向センサ(98)(99)がオフ復帰するもので、前記センサアーム(100)(101)が次の株に移行する株間(108)で操向センサ(98)(99)がオンからオフになったときのオフ出力を遅延させるオフ遅延時間を設定する株間設定器(109)と、左右走行クローラ(2)(2)を駆動する左右車軸(34a)(34a)の回転数を検出するピックアップ形左右車速センサ(110)(111)を、操向コントローラ(104)に接続させると共に、図7に示す如く、操向コントローラ(104)から出力される左右旋回パルス出力(106)(107)のデューティ比によって決定される旋回半径と前記車軸(34a)(34a)の回転数との相対関係を設計時の計算によって求め、自動操向を行うための前記パルス出力(106)(107)のデューティ比の自動操向制御半径の最低値と最高値を設定する。また、前記車軸(34a)(34a)の回転数を測定する製造工場での出荷検査のときに前記パルス出力(106)(107)の最低・最高デューティ比を操向コントローラ(104)に書込む最低・最高デューティ比設定器(112)を備え、該設定器(112)を操向コントローラ(104)のデューティ比書込み端子(113)(113)に着脱自在に接続させ、製造工場から出荷するとき、前記設定器(112)を用いてパルス出力(106)(107)の最低デューティ比と最高デューティ比を入力させ、左右旋回ソレノイド(86)(87)を励磁させて進路を修正するときの自動操向制御半径の範囲を設定し、最低・最高デューティ比で決定される特定の範囲の旋回半径で自動操向制御が行われるように構成している。
【0024】
そして、圃場の未刈り穀稈列(95)の株間(108)の長さに応じて株間設定器(109)を操作し、操向センサ(98)(99)がオンからオフに切換ったときのセンサ(98)(99)のオフ遅延時間基準値を収穫作業開始時に初期設定し、株間設定器(109)の前記基準値と車速センサ(110)(111)の車速出力により、自動操向を行う旋回パルス出力(106)(107)のオフ遅延時間を演算し乍ら収穫作業を行わせ、操向センサ(98)(99)の検出状態に応じて旋回力を変更し、自動操向制御による進路修正を機敏にして円滑に行わせると共に、前記センサ(98)(99)出力がオフ遅延状態下にあるときは、旋回パルス出力(106)(107)を最低デューティ比とし、大きな旋回半径で自動操向動作を行わせる一方、前記センサ(98)(99)出力がオフ遅延状態以外のときは、旋回パルス出力(106)(107)を最低デューティ比から最高デューティ比まで変化させ、旋回力を徐々に上昇させて小さな旋回半径で自動操向動作を行わせるように構成している。
【0025】
上記から明らかなように、未刈り穀稈列(95)を検出する操向センサ(98)(99)と、走行方向を変更する操向部材である操向自動バルブ(88)を設け、自動的に進路修正する自動操向制御を行うコンバインにおいて、進路を略一定に維持する直進部材である直進バルブ(84)を設け、自動操向制御が不感帯中立のときに左右走行クローラ(2)(2)の走行抵抗に差が生じても直進バルブ(84)によって進路を維持させ、蛇行走行を防いで刈取り途中の穀稈列から離れる条ずれなどの不具合をなくし、自動操向制御機能の向上並びに自動操向進路を修正する手動操作の簡略化などを図れると共に、操向自動バルブ(88)を自動操向制御動作させる前に直進バルブ(84)の進路維持動作を解除するように構成し、自動操向制御による旋回動作と直進の解除動作が同時に行われて左右走行クローラ(2)(2)の駆動速度が急変する不具合をなくし、自動的に行われる旋回動作開始時に機体が左右に振れるのを防止し、旋回動作を少ない衝撃で円滑に行わせるように構成している。
【0026】
また、操向ハンドル(19)操作を検出する手動操作センサ(103)を設け、直進バルブ(84)の進路維持動作を自動的に解除し、かつ自動操向制御動作を一時的に中断させるように構成し、直進バルブ(84)の進路維持並びに自動操向を解除する手動操作を省け、操向ハンドル(19)の手動操向操作の簡略化を行え、直進維持に優先して手動操向動作させて自動操向進路の修正操作の簡略化を行え、条ずれを防止する進路修正など作業者の運転操作性向上を図れると共に、操向センサ(98)(99)がオンからオフに切換わることによって出力されるオフ出力を遅延させるように構成し、操向センサ(98)(99)が検出する未刈り穀稈列(95)の株間(108)で自動操向出力が中断される不具合をなくし、自動操向制御のハンチング動作による蛇行走行を低減させ、刈取り途中の穀稈列(95)から離れる条ずれなどを防ぐもので、操向センサ(98)(99)がオンの状態とオンからオフに切換わった状態とで旋回力を自動的に変更させ、自動操向制御における旋回力の急激な変化を防止し、走行クローラ(2)の駆動速度を緩やかに変化させて自動操向動作を円滑に行わせるように構成している。
【0027】
本実施例は上記の如く構成するもので、図8のフローチャートに示す如く、自動操向スイッチ(102)がオンのとき、左右操向センサ(98)(99)から入力され、操向ハンドル(19)操作により手動操作センサ(103)がオンになって手動操向操作が検出されると、直進ソレノイド(83)をオフ動作させて直進バルブ(84)の直進維持動作を解除させ、かつ操向パルス出力(106)(107)を中止して左右旋回ソレノイド(86)(87)をオフ維持し、自動操向動作を停止させる。そして、一定時間経過したとき、または手動操作センサ(103)がオフで操向ハンドル(19)が直進位置のとき、未刈り穀稈列(95)の株間(108)を入力させた株間設定器(109)の株間設定値と、車軸(34a)の回転数を検出する車速センサ(110)(111)の車速出力に基づき、操向センサ(98)(99)が株間(108)でオンからオフに切換わったときのオフ出力を遅延させる操向オフ遅延時間を演算すると共に、直進ソレノイド(83)をオフ動作させて直進バルブ(84)の直進維持動作を解除し、図9のフローチャートに示す自動操向動作を開始させて進路を自動的に修正し、自動操向動作が終了して直進状態に戻ったときに直進ソレノイド(83)をオン動作させ、直進バルブ(84)を直進維持状態に切換える。
【0028】
また、図9のフローチャートに示す如く、自動操向動作制御が行われるもので、左右操向センサ(98)(99)がともにオンのときは左右旋回ソレノイド(86)(87)をオフにする直進動作を行い、左操向センサ(98)がオンで右操向センサ(99)がオンからオフに切換わってオフ遅延出力になったとき、最低デューティ比の左旋回パルス出力で左旋回ソレノイド(86)を励磁させ、大きな旋回半径で左A旋回動作させて左方向に小さく進路を修正すると共に、左操向センサ(98)がオンで右操向センサ(99)がオフのとき、最低から最高までデューティ比を連続変化させる左旋回パルス出力で左旋回ソレノイド(86)を励磁させ、大きな旋回半径から小さな旋回半径に無段階に変化させる左B旋回動作を行わせて左方向に大きく進路を修正する。
【0029】
また、左操向センサ(98)がオフ遅延出力で右操向センサ(99)がオンのとき、最低デューティ比の右旋回パルス出力で右旋回ソレノイド(87)を励磁させ、大きな旋回半径で右A旋回動作させて右方向に小さく進路を修正すると共に、左右操向センサ(98)(99)がともにオフ遅延出力になったときは左右旋回ソレノイド(86)(87)をオフにする直進動作を行う。さらに、左操向センサ(98)がオフ遅延出力で右操向センサ(99)がオフのとき、最低デューティ比の左旋回パルス出力で左旋回ソレノイド(86)を励磁させ、大きな旋回半径で左A旋回動作させて左方向に小さく進路を修正すると共に、左操向センサ(98)がオフで右操向センサ(99)がオンのとき、最低から最高までデューティ比を連続変化させる右旋回パルス出力で右旋回ソレノイド(87)を励磁させ、大きな旋回半径から小さな旋回半径に無段階に変化させる右B旋回動作を行わせて右方向に大きく進路を修正する。
【0030】
また、左操向センサ(98)がオフで右操向センサ(99)がオンからオフに切換わってオフ遅延出力になったとき、最低デューティ比の左旋回パルス出力で右旋回ソレノイド(87)を励磁させ、大きな旋回半径で右A旋回動作させて右方向に小さく進路を修正すると共に、左右操向センサ(98)(99)がともにオフのときは左右旋回ソレノイド(86)(87)をオフにする直進動作を行うものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明では、自動操向スイッチ(102)がオンのとき、左右操向センサ(98)(99)から入力され、操向ハンドル(19)操作により手動操作センサ(103)がオンになって手動旋回操作が検出されると、直進ソレノイド(83)をオフ動作させて直進バルブ(84)の直進維持動作を解除させ、かつ左右旋回パルス出力(106)(107)を中止して左右旋回ソレノイド(86)(87)をオフ維持し、自動操向動作を停止させることができる。
【0032】
そして、一定時間経過したとき、または手動操作センサ(103)がオフで操向ハンドル(19)が直進位置のとき、未刈り穀稈列(95)の株間(108)を入力させた株間設定器(109)の株間設定値と、車軸(34a)の回転数を検出する車速センサ(110)(111)の車速出力に基づき、左右操向センサ(98)(99)が株間(108)でオンからオフに切換わったときのオフ出力を遅延させる操向オフ遅延時間を演算すると共に、直進ソレノイド(83)をオフ動作させて直進バルブ(84)の直進維持動作を解除し、自動操向動作を開始させて進路を自動的に修正し、自動操向動作が終了して直進状態に戻ったときに直進ソレノイド(83)をオン動作させ、直進バルブ(84)を直進維持状態に切換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図。
【図2】コンバインの全体平面図。
【図3】走行駆動説明図。
【図4】走行変速及び操向油圧回路図。
【図5】刈取部の部分平面説明図。
【図6】操向制御回路図。
【図7】操向制御出力線図。
【図8】自動操向開始フローチャート。
【図9】自動操向動作フローチャート。
【符号の説明】
(2) 走行クローラ
(19) 操向ハンドル
(84) 直進バルブ(直進部材)
(88) 操向自動バルブ(操向部材)
(95) 未刈り穀稈列
(98) 左操向センサ
(99) 右操向センサ
(103) 手動操作センサ
Claims (1)
- 左右操向センサ(98)(99)を有する操向自動バルブ(88)と、同操向自動バルブ(88)の制御によって進路を修正する自動操向動作を行わせる自動操向スイッチ(102)と、操向ハンドル(19)が直進位置以外のときにオンになって該操向ハンドル(19)の手動旋回操作を検出する手動操作センサ(103)と、直進ソレノイド(83)と、左右旋回ソレノイド(86)(87)と、未刈り穀稈列(95)の株間(108)で左右操向センサ(98)(99)がオンからオフになったときのオフ出力を遅延させるオフ遅延時間を設定する株間設定器(109)と、車軸(34a)の回転数を検出する車速センサ(110)(111)とを、操向コントローラ(104)に接続させ、
自動操向スイッチ(102)がオンで、操向ハンドル(19)が直進位置に支持されて手動操作センサ(103)がオフのとき、左右操向センサ(98)(99)の検出結果に基づき、直進ソレノイド(83)をオフにした後、左右旋回ソレノイド(86)(87)を自動的に励磁させ、直進バルブ(84)の直進維持動作を解除した後、操向自動バルブ(88)を切換える自動操向制御を行うと共に、
手動操作センサ(103)がオフのときで、操向自動バルブ(88)が中立維持されている直進走行状態のとき、直進ソレノイド(83)を自動的に励磁させ、操向モータ(27)を直進維持するように構成し、
旋回力設定器(105)を前記操向コントローラ(104)に接続させ、左右旋回ソレノイド(86)(87)を励磁させる操向コントローラ(104)の左右旋回パルス出力(106)(107)のデューティ比を前記旋回力設定器(105)操作によって変更し、自動操向制御の左右旋回力を調節するように構成したことを特徴とするコンバイン。
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Family Applications (1)
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-
1997
- 1997-04-11 JP JP11020097A patent/JP3635607B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10276510A (ja) | 1998-10-20 |
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