JP3635441B2 - シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置 - Google Patents
シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する既設防水シートに新設防水シートをラップさせながら巻き付けて継ぎ足し、このラップ部を接合することによりシールド機で掘削して構築するシールドトンネルの外周に防水シートを敷設することが知られている。
この際に用いられる防水シートの接合装置aは、図7および図8に示すように既設防水シートbの開放端部と新設防水シートcの開放端部とのラップ部dを一対のローラーeで挟持し、電動機fを駆動させて前記ローラーeを回転させ、前記ラップ部dが密着するように挟持しながら自走し、接合端子gによラップ部dを熱溶着して接合する構造のものが知られている。
このような防水シートの接合装置により既設の防水シートに新設の防水シートを接合する場合、その全周に亘って適正な幅で一様にラップさせるようにすることが必要である。
しかしながら図9に示すように、シールド機hが蛇行したり、曲線施工する場合には、既設防水シートbの開放端が新設防水シートcの開放端部に対して傾きラップ部dの幅間隔が増加したり不足したりして、不揃いとなってしまい、前述した接合条件を達成できないことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
既設防水シートの開放端と新設防水シートの開放端部が不揃いとなると、従来の自走式の防水シートの接合機で防水シートを溶着することができない。
また溶着させた場合でも、ラップ部の接合構造が不完全なものとなる。
本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、防水シートのラップ幅を正確に得ることにより、高精度な接合を可能とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、シールド機の内周面に沿って円周方向に移動する切断手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部を切断し、前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
また本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿って切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いる切断装置であって、シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に切断刃を向けて取り付けた切断手段とよりなり、前記旋回リングを旋回させて前記切断手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、前記切断刃により既設防水シートを切断することを特徴とする、防水シートの切断装置である。
また本発明は、前述した防水シートの切断装置において、切断手段は腕部材の先端に脱着可能であり、且つ取付位置が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置である。
また本発明は、前述した防水シートの切断装置において、切断手段の切断刃の防水シートへの押し付け量が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置である。
本発明は、シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、シールド機の内周面に沿って円周方向に移動するケガキ手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部の切断予定位置にケガキし、前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断し、前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
また本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿ってケガキした後に、前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。 本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いるケガキ装置であって、シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に向けて取り付けたケガキ手段とよりなり、前記旋回リングを旋回させて前記ケガキ手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、既設防水シートにケガキできるよう構成したことを特徴とする、防水シートのケガキ装置である。
【0005】
【発明の実施の形態1】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0006】
<イ>切断装置全体の構造
本発明の防水シートの切断装置1は、シールド機のテールプレート2内に配置する旋回リング11と、前記旋回リング11より延設するアーム12と、前記アーム12の先端部に脱着自在に配置する切断手段13とより構成する。
【0007】
<ロ>旋回リング
図2および図3に示すようにシールド機のテールプレート2内には、テールプレート2の周面に沿ったリング状を呈し、図示しないモータにより減速機を介し、シールド機の軸線と直交する円周方向に沿って回転駆動される旋回リング11が設置してある。
旋回リング11は、テールプレート2の内面とセグメント3の押出用のシールドジャッキ4との間隙をくぐりながらテールプレート2と同心的に回転できるように設置されている。
【0008】
<ハ>アーム
図2に示すようにアーム12は、前述した旋回リング11よりシールド機の軸方向にテール部に向けて延設する部材である。
アーム12は、旋回リング11と同様にテールプレート2とシールドジャッキ4との間隙をくぐるように旋回する。
アーム12は、後述する切断手段13を所定の切断位置に配備できる長さを有する。
またアーム12の全長は調整自在として、防水シート5aの切断位置の変化に追随可能とすることが考えられる。
なお、図4中の幅寄せ装置14は、新設防水シート5cを既設防水シート5aに寄せて配置する際に必要となる部材である。
【0009】
<ニ>切断手段
図4に示すように切断手段13は、アーム12の先端に脱着自在に取り付ける装置である。
またアーム12の先端に、セグメント3の内周面に向けた開口を有する函形の支持部材121を取り付け、この支持部材121に切断手段13を脱着自在に取付けることも考えられる。
なお、切断手段13の取付け位置は調整自在に構成する。
切断手段13は、防水シート5の所定位置を切断するための切断刃131を有する。
切断刃131は、切断手段本体のテールプレート2の円周側に進退自在に装着され、防水シート5aへの押付圧が調整自在となっている。
そして、旋回リング11およびアーム12と共にシールド機の軸線と直交する円周方向に沿って回転しながら、切断刃131によって防水シート5の余剰部分5bを切断する。
なお切断手段13は、既設防水シート5aの余剰部分5bの切断後に取り外して、図7に示す公知である接合装置aと付け替えることを可能とする。
【0010】
【作用】
以下図面を参照してシールドトンネルの防水シートの接合方法について説明する。
【0011】
<イ>防水シートの余剰部分の切断工程
シールドトンネルを構築する際、シールド機のテールプレート2内において組み立てたセグメント3の外周に筒状に敷設する防水シート5は、既設した防水シート5aの開放端部に新設する防水シート5cの開放端部をラップさせて、図7に示す公知である自走式の接合装置aにより接合し、この工程を繰り返して敷設する。
シールド機が直線掘進する場合には、既設防水シート5の端部に新設防水シート5cの端部を平行にラップさせて接合装置aにより接合する。
しかしながら図6に示すようにシールド機が曲線掘進する場合、またはシールド機が蛇行した場合には、テーパセグメント3aを配置することにより、そのセグメントのトンネル切羽側端面31aをシールド機の軸心に対して直交するようにする。
この際、通常の防水シート5をそのまま敷設すると、図1に示すように余剰部分5bが発生し、防水シート5a,5cの端部同志のラップ部5dの幅が一様とならず、所によりシートが余分に余り、また所によりシートが不足してしまうため公知である自走式の接合装置aが防水シート5a,5cを挟持して接合することができなくなる。
そこで余剰部分5bを切断手段13により切断して、撤去する必要がある。
【0012】
防水シートの切断は、図1、図4および図5に示すように、既設防水シート5aの余剰部分5bとラップ部5dとの境界線5eに位置にあたるように調整して配置する。
そして、旋回リング11を回動させることにより、既設防水シート5aの前記境界線5e上を切断手段13の切断刃131が旋回リング11と共に回動して境界線5e上を切断する。
これにより、図6および図7に示すように既設防水シート5aの境界線5eはシールド機の軸線と直交する円周方向に亘って切断され余剰部分5bを撤去し、新設防水シート5cの端部に対して平行な所定のラップ部5dが得られる。
【0013】
<ロ>防水シートの接合工程
前述した工程の後、図5および図6に示すようにシールド機の軸線と直交する開放端部を有する既設防水シート5aの開放端部に、一様に揃えられたラップ部5dを形成するように、幅寄せ装置14を用いて新設防水シート5cを敷設する。 その後、防水シートの切断装置1の切断手段13に換えて接合装置aを取り付ける。
そして、図8に示す従来技術のような防水シートの接合装置aの一対のローラーeで既設防水シート5aと新設防水シート5cのラップ部5bを挟持し、接合端子gでもって両防水シート5a,5cを接合する。
以上の工程を繰り返すことにより、シールド機による曲線部の掘進、またはシールド機が蛇行した際にも既設防水シート5aと新設防水シート5cのラップ部5dを確実に接合する。
【0014】
【発明の実施の形態2】
前述したように発明の実施の形態1には、既設防水シートの余剰部分を、アーム12の先端に装備した切断手段13により直接切断する場合である。
これに対して、切断手段に替えてアーム12の先端にケガキ手段を脱着自在に取り付けて、切断する前に余剰部分5bとラップ部5dとの境界線5eに印を付し、その後に何らかの手段により境界線5eを切断する場合も考えられる。
【0015】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
シールド機が蛇行したり、曲線施工する場合にも、既設防水シートと新設防水シートとのラップ幅を所定の幅で、かつ平行になるように切断することができる。 従って、正確な防水シートの接合が可能で、トンネルの止水性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る防水シートのラップ幅の説明図
【図2】 シールド機のテール内の縦断面図
【図3】 図2の III−III 間の断面図
【図4】 本発明の実施の形態1に係る防水シートの切断装置の説明図
【図5】 防水シートを接合する際の説明図
【図6】 ラップ幅を揃えた防水シートの説明図
【図7】 従来の防水シートの接合装置の説明図
【図8】 従来の防水シートの接合装置の接合手段の説明図
【図9】 従来の防水シートのラップ幅の説明図
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する既設防水シートに新設防水シートをラップさせながら巻き付けて継ぎ足し、このラップ部を接合することによりシールド機で掘削して構築するシールドトンネルの外周に防水シートを敷設することが知られている。
この際に用いられる防水シートの接合装置aは、図7および図8に示すように既設防水シートbの開放端部と新設防水シートcの開放端部とのラップ部dを一対のローラーeで挟持し、電動機fを駆動させて前記ローラーeを回転させ、前記ラップ部dが密着するように挟持しながら自走し、接合端子gによラップ部dを熱溶着して接合する構造のものが知られている。
このような防水シートの接合装置により既設の防水シートに新設の防水シートを接合する場合、その全周に亘って適正な幅で一様にラップさせるようにすることが必要である。
しかしながら図9に示すように、シールド機hが蛇行したり、曲線施工する場合には、既設防水シートbの開放端が新設防水シートcの開放端部に対して傾きラップ部dの幅間隔が増加したり不足したりして、不揃いとなってしまい、前述した接合条件を達成できないことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
既設防水シートの開放端と新設防水シートの開放端部が不揃いとなると、従来の自走式の防水シートの接合機で防水シートを溶着することができない。
また溶着させた場合でも、ラップ部の接合構造が不完全なものとなる。
本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、防水シートのラップ幅を正確に得ることにより、高精度な接合を可能とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法と防水シートの切断装置およびケガキ装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、シールド機の内周面に沿って円周方向に移動する切断手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部を切断し、前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
また本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿って切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いる切断装置であって、シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に切断刃を向けて取り付けた切断手段とよりなり、前記旋回リングを旋回させて前記切断手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、前記切断刃により既設防水シートを切断することを特徴とする、防水シートの切断装置である。
また本発明は、前述した防水シートの切断装置において、切断手段は腕部材の先端に脱着可能であり、且つ取付位置が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置である。
また本発明は、前述した防水シートの切断装置において、切断手段の切断刃の防水シートへの押し付け量が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置である。
本発明は、シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、シールド機の内周面に沿って円周方向に移動するケガキ手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部の切断予定位置にケガキし、前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断し、前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。
また本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿ってケガキした後に、前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法である。 本発明は、前述したシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いるケガキ装置であって、シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に向けて取り付けたケガキ手段とよりなり、前記旋回リングを旋回させて前記ケガキ手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、既設防水シートにケガキできるよう構成したことを特徴とする、防水シートのケガキ装置である。
【0005】
【発明の実施の形態1】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0006】
<イ>切断装置全体の構造
本発明の防水シートの切断装置1は、シールド機のテールプレート2内に配置する旋回リング11と、前記旋回リング11より延設するアーム12と、前記アーム12の先端部に脱着自在に配置する切断手段13とより構成する。
【0007】
<ロ>旋回リング
図2および図3に示すようにシールド機のテールプレート2内には、テールプレート2の周面に沿ったリング状を呈し、図示しないモータにより減速機を介し、シールド機の軸線と直交する円周方向に沿って回転駆動される旋回リング11が設置してある。
旋回リング11は、テールプレート2の内面とセグメント3の押出用のシールドジャッキ4との間隙をくぐりながらテールプレート2と同心的に回転できるように設置されている。
【0008】
<ハ>アーム
図2に示すようにアーム12は、前述した旋回リング11よりシールド機の軸方向にテール部に向けて延設する部材である。
アーム12は、旋回リング11と同様にテールプレート2とシールドジャッキ4との間隙をくぐるように旋回する。
アーム12は、後述する切断手段13を所定の切断位置に配備できる長さを有する。
またアーム12の全長は調整自在として、防水シート5aの切断位置の変化に追随可能とすることが考えられる。
なお、図4中の幅寄せ装置14は、新設防水シート5cを既設防水シート5aに寄せて配置する際に必要となる部材である。
【0009】
<ニ>切断手段
図4に示すように切断手段13は、アーム12の先端に脱着自在に取り付ける装置である。
またアーム12の先端に、セグメント3の内周面に向けた開口を有する函形の支持部材121を取り付け、この支持部材121に切断手段13を脱着自在に取付けることも考えられる。
なお、切断手段13の取付け位置は調整自在に構成する。
切断手段13は、防水シート5の所定位置を切断するための切断刃131を有する。
切断刃131は、切断手段本体のテールプレート2の円周側に進退自在に装着され、防水シート5aへの押付圧が調整自在となっている。
そして、旋回リング11およびアーム12と共にシールド機の軸線と直交する円周方向に沿って回転しながら、切断刃131によって防水シート5の余剰部分5bを切断する。
なお切断手段13は、既設防水シート5aの余剰部分5bの切断後に取り外して、図7に示す公知である接合装置aと付け替えることを可能とする。
【0010】
【作用】
以下図面を参照してシールドトンネルの防水シートの接合方法について説明する。
【0011】
<イ>防水シートの余剰部分の切断工程
シールドトンネルを構築する際、シールド機のテールプレート2内において組み立てたセグメント3の外周に筒状に敷設する防水シート5は、既設した防水シート5aの開放端部に新設する防水シート5cの開放端部をラップさせて、図7に示す公知である自走式の接合装置aにより接合し、この工程を繰り返して敷設する。
シールド機が直線掘進する場合には、既設防水シート5の端部に新設防水シート5cの端部を平行にラップさせて接合装置aにより接合する。
しかしながら図6に示すようにシールド機が曲線掘進する場合、またはシールド機が蛇行した場合には、テーパセグメント3aを配置することにより、そのセグメントのトンネル切羽側端面31aをシールド機の軸心に対して直交するようにする。
この際、通常の防水シート5をそのまま敷設すると、図1に示すように余剰部分5bが発生し、防水シート5a,5cの端部同志のラップ部5dの幅が一様とならず、所によりシートが余分に余り、また所によりシートが不足してしまうため公知である自走式の接合装置aが防水シート5a,5cを挟持して接合することができなくなる。
そこで余剰部分5bを切断手段13により切断して、撤去する必要がある。
【0012】
防水シートの切断は、図1、図4および図5に示すように、既設防水シート5aの余剰部分5bとラップ部5dとの境界線5eに位置にあたるように調整して配置する。
そして、旋回リング11を回動させることにより、既設防水シート5aの前記境界線5e上を切断手段13の切断刃131が旋回リング11と共に回動して境界線5e上を切断する。
これにより、図6および図7に示すように既設防水シート5aの境界線5eはシールド機の軸線と直交する円周方向に亘って切断され余剰部分5bを撤去し、新設防水シート5cの端部に対して平行な所定のラップ部5dが得られる。
【0013】
<ロ>防水シートの接合工程
前述した工程の後、図5および図6に示すようにシールド機の軸線と直交する開放端部を有する既設防水シート5aの開放端部に、一様に揃えられたラップ部5dを形成するように、幅寄せ装置14を用いて新設防水シート5cを敷設する。 その後、防水シートの切断装置1の切断手段13に換えて接合装置aを取り付ける。
そして、図8に示す従来技術のような防水シートの接合装置aの一対のローラーeで既設防水シート5aと新設防水シート5cのラップ部5bを挟持し、接合端子gでもって両防水シート5a,5cを接合する。
以上の工程を繰り返すことにより、シールド機による曲線部の掘進、またはシールド機が蛇行した際にも既設防水シート5aと新設防水シート5cのラップ部5dを確実に接合する。
【0014】
【発明の実施の形態2】
前述したように発明の実施の形態1には、既設防水シートの余剰部分を、アーム12の先端に装備した切断手段13により直接切断する場合である。
これに対して、切断手段に替えてアーム12の先端にケガキ手段を脱着自在に取り付けて、切断する前に余剰部分5bとラップ部5dとの境界線5eに印を付し、その後に何らかの手段により境界線5eを切断する場合も考えられる。
【0015】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
シールド機が蛇行したり、曲線施工する場合にも、既設防水シートと新設防水シートとのラップ幅を所定の幅で、かつ平行になるように切断することができる。 従って、正確な防水シートの接合が可能で、トンネルの止水性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る防水シートのラップ幅の説明図
【図2】 シールド機のテール内の縦断面図
【図3】 図2の III−III 間の断面図
【図4】 本発明の実施の形態1に係る防水シートの切断装置の説明図
【図5】 防水シートを接合する際の説明図
【図6】 ラップ幅を揃えた防水シートの説明図
【図7】 従来の防水シートの接合装置の説明図
【図8】 従来の防水シートの接合装置の接合手段の説明図
【図9】 従来の防水シートのラップ幅の説明図
Claims (8)
- シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、
シールド機の内周面に沿って円周方向に移動する切断手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部を切断し、
前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、
シールドトンネルの防水シートの接合方法。 - 請求項1に記載のシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿って切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法。
- 請求項1または請求項2に記載のシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いる切断装置であって、
シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、
前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、
前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に切断刃を向けて取り付けた切断手段とよりなり、
前記旋回リングを旋回させて前記切断手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、前記切断刃により既設防水シートを切断することを特徴とする、
防水シートの切断装置。 - 請求項3に記載の防水シートの切断装置において、切断手段は腕部材の先端に脱着可能であり、且つ取付位置が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置。
- 請求項3または請求項4に記載の防水シートの切断装置において、切断手段の切断刃の防水シートへの押し付け量が調整可能であることを特徴とする、防水シートの切断装置。
- シールドトンネルのセグメントの外周に筒状に敷設する複数の防水シートの開放端部同志をラップさせて接合する防水シートの接合方法において、
シールド機の内周面に沿って円周方向に移動するケガキ手段により、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように既設防水シートの開放端部の切断予定位置にケガキし、
前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断し、
前記既設防水シートと新設防水シートとの開放端部同志を平行な所定のラップ幅をもって接合することを特徴とする、
シールドトンネルの防水シートの接合方法。 - 請求項6に記載のシールドトンネルの防水シートの接合方法において、既設防水シートの開放端部をシールド機の軸線と直交する円周方向に沿ってケガキした後に、前記ケガキ線に沿って既設防水シートの開放端部を切断することにより、新設防水シートの開放端部に対して平行な所定のラップ幅が得られるように構成したことを特徴とする、シールドトンネルの防水シートの接合方法。
- 請求項6または請求項7に記載のシールドトンネルの防水シートの接合方法に用いるケガキ装置であって、
シールド機の内周面に沿って円周方向に位置し、シールド機の円周方向に旋回可能な旋回リングと、
前記旋回リングよりシールド機の軸方向に延長する腕部材と、
前記腕部材の先端に、シールド機の内周面側に向けて取り付けたケガキ手段とよりなり、
前記旋回リングを旋回させて前記ケガキ手段をシールド機内周面に沿って円周方向に移動させることによって、既設防水シートにケガキできるよう構成したことを特徴とする、
防水シートのケガキ装置。
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