JP3634526B2 - コンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置 - Google Patents

コンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブピンやソケットピン等として用いられ、プローブカードやテスト用ソケット等に組み込まれて半導体ICチップや液晶デバイス等の各端子に接触して電気的なテストを行うコンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ICチップやLSIチップ等の半導体チップ又はLCD(液晶表示体)の各端子に接触させて電気的なテストを行うために、コンタクトピンが用いられている。
近年、ICチップ等の高集積化および微細化に伴って電極であるコンタクトパッドが狭ピッチ化されるとともに、コンタクトピンの多ピン狭ピッチ化が要望されている。しかしながら、コンタクトピンとして用いられていたタングステン針のコンタクトプローブでは、タングステン針の径の限界から多ピン狭ピッチへの対応が困難になっていた。
【0003】
これに対して、例えば、特公平7−82027号公報に、複数のパターン配線が樹脂フィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端部が前記樹脂フィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブの技術が提案されている。この技術例では、複数のパターン配線の先端部をコンタクトピンとすることによって、多ピン狭ピッチ化を図るとともに、複雑な多数の部品を不要とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のコンタクトプローブでは、テスト時において、所望の接触圧を得るためにコンタクトピンの押し付け量を増減させているが、大きな接触圧を得るためには大きな押し付け量が必要となる。しかしながら、上記のコンタクトプローブは、パターン配線の先端部、すなわちコンタクトピンがNi(ニッケル)で形成されているため、硬度がHv300程度しか得られず、硬度が低いために過度の接触圧が加わることによりコンタクトピンが湾曲・変形してしまうため、押し付け量に限界があり大きな接触圧が得られなかった。この結果、電気的測定に十分な接触圧が得られず、接触不良を起こす原因となっていた。
この対策として、Niをメッキ処理で形成する際に、サッカリン等の添加剤を投入する手段があるが、この場合、常温でHv350以上の硬度を維持することが可能であるが、サッカリン等の添加剤にはS(硫黄)が含まれているために高温加熱、例えば300℃で加熱すると、硬度がHv200以下にまで急激に低下してしまう不都合が生じる。このため、上記のコンタクトプローブを、高温下に置くことがある場合、特に、バーンインテスト用チップキャリア等に用いることができなかった。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、高硬度が得られるとともに耐熱性に優れたコンタクトプローブおよびこれを備えたプローブ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項1記載のコンタクトプローブでは、複数のパターン配線がフィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端部が前記フィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブであって、少なくとも前記先端部は、メッキ処理によりニッケル−マンガン合金で形成され、該ニッケル−マンガン合金は、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれている技術が採用される。
【0007】
このコンタクトプローブでは、前記先端部が、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、前記先端部は、高温加熱後、例えば、500℃で加熱した後でもHv350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Mn合金は高温加熱によっても硬度が極度に低下することがない。さらに、マンガン(Mn)量が0.05重量%未満では、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%を越えると、先端部の応力が増大してしまい湾曲するおそれがあるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうため、上記範囲内にMn含有量を設定することにより、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性が得られる。
【0008】
請求項2記載のコンタクトプローブでは、請求項1記載のコンタクトプローブにおいて、前記フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて設けられている技術が採用される。
【0009】
このコンタクトプローブでは、前記フィルムが、例えば水分を吸収して伸張し易い樹脂フィルム等であっても、該フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて設けられているため、該金属フィルムによって前記フィルムの伸びが抑制される。すなわち、各コンタクトピンの間隔にずれが生じ難くなり、先端部が測定対象物に正確かつ高精度に当接させられる。したがって、測定対象物であるICチップやLCD等の端子以外の場所に、高硬度のNi−Mn合金で形成された先端部が当接することによって生じる損傷等を防ぐことができる。
さらに、該金属フィルムは、グラウンドとして用いることができ、それにより、コンタクトプローブの先端近くまでインピーダンスマッチングをとる設計が可能となり、高周波域でのテストを行う場合にも反射雑音による悪影響を防ぐことができる。すなわち、プローバーと呼ばれるテスターからの伝送線路の途中で基板配線側とコンタクトピンとの間の特性インピーダンスが合わないと反射雑音が生じ、その場合、特性インピーダンスの異なる伝送線路が長ければ長いほど大きな反射雑音が生じるという問題がある。反射雑音は信号歪となり、高周波になると誤動作の原因になり易い。本コンタクトプローブでは、前記金属フィルムをグラウンドとして用いることにより、コンタクトピン先の近くまで基板配線側との特性インピーダンスのずれを最小限に抑えることができ、反射雑音による誤動作を抑えることができる。
【0010】
請求項3記載のコンタクトプローブでは、請求項2記載のコンタクトプローブにおいて、前記金属フィルムには、第二のフィルムが直接張り付けられて設けられている技術が採用される。
【0011】
このコンタクトプローブでは、前記金属フィルムに第二のフィルムが直接張り付けられて設けられているため、配線用基板が金属フィルムの上方に配される場合には、配線用基板の基板側パターン配線や他の配線が金属フィルムと直接接触しないのでショートを防ぐことができる。また、樹脂フィルムの上に金属フィルムが張り付けられて設けられているだけでは、金属フィルムが露出しているため、大気中で酸化が進行してしまうが、本発明では、第二のフィルムが金属フィルムを被覆してその酸化を防止する。
【0012】
請求項4記載のプローブ装置では、請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブと、前記フィルム上に配されて該フィルムから前記コンタクトピンよりも短く突出する強弾性フィルムと、該強弾性フィルムと前記コンタクトプローブとを支持する支持部材とを備えている技術が採用される。
【0013】
このプローブ装置では、前記強弾性フィルムが設けられ、該強弾性フィルムがコンタクトピンの先端側を上方から押さえるため、ピン先端が上方に湾曲したものが存在しても、Ni−Mn合金で形成された各ピンに均一な接触圧が得られる。すなわち、測定対象物に先端部を確実に当接させることができるところから、接触不良による測定ミスをさらに低減することができる。
【0014】
請求項5記載のプローブ装置では、請求項2又は3に記載のコンタクトプローブと、前記金属フィルム上に配されて突出した強弾性フィルムと、該強弾性フィルムと前記コンタクトプローブとを支持する支持部材とを備え、前記コンタクトピンの前記金属フィルムからの突出長さをX1、前記フィルムの前記金属フィルムからの突出長さをX2としたとき、X1>X2とする構成を採用し、前記フィルムは、前記強弾性フィルムが前記コンタクトピンを押圧するときに緩衝材となるように前記強弾性フィルムよりも先端側に長く形成されている技術が採用される。
【0015】
このプローブ装置では、前記フィルムが前記強弾性フィルムよりも先端側に長く形成されて該強弾性フィルムがコンタクトピンを押圧するときに緩衝材となるため、繰り返し使用しても、強弾性フィルムとの摩擦によりコンタクトピンが歪んで湾曲すること等がなく、測定対象物に対して安定した接触を保つことができる。したがって、高硬度のNi−Mn合金で形成された先端部の接触圧が、長期に亙って均一に得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を図1から図6を参照しながら説明する。
これらの図にあって、符号1はコンタクトプローブ、2は樹脂フィルム、3はパターン配線を示している。
【0017】
本実施形態のコンタクトプローブ1は、図1および図2に示すように、ポリイミド樹脂フィルム2の片面に金属で形成されるパターン配線3を張り付けた構造となっており、前記樹脂フィルム2の中央開口部Kに、前記樹脂フィルム2の端部(すなわち、中央開口部Kの各辺)から前記パターン配線3の先端部が突出してコンタクトピン3aとされている。また、パターン配線3の後端部には、テスター側のコンタクトピンが接触される接触端子3bが形成されている。
【0018】
前記パターン配線3は、Mn含有量が0.05重量%から1.5重量%の範囲内に設定したNi−Mn合金で形成され、また前記コンタクトピン3aには、表面にAuが皮膜されて構成されている。
なお、符号4は、後述する位置合わせ穴である。
【0019】
次に、図3を参照して、前記コンタクトプローブ1の作製工程について工程順に説明する。
【0020】
〔ベースメタル層形成工程〕
まず、図3の(a)に示すように、ステンレス製の支持金属板5の上に、Cu(銅)メッキによりベースメタル層6を形成する。
【0021】
〔パターン形成工程〕
このベースメタル層6の上にフォトレジスト層7を形成した後、図3の(b)に示すように、写真製版技術により、フォトレジスト層7に所定のパターンのフォトマスク8を施して露光し、図3の(c)に示すように、フォトレジスト層7を現像して前記パターン配線3となる部分を除去して残存するフォトレジスト層7に開口部7aを形成する。
【0022】
なお、本実施形態においては、フォトレジスト層7をネガ型フォトレジストによって形成しているが、ポジ型フォトレジストを採用して所望の開口部7aを形成しても構わない。
また、本実施形態においては、前記フォトレジスト層7が、本願請求項にいう「マスク」に相当する。但し、本願請求項の「マスク」とは、本実施形態のフォトレジスト層7のように、フォトマスク8を用いた露光・現像工程を経て開口部7aが形成されるものに限定されるわけではない。例えば、メッキ処理される箇所に予め孔が形成された(すなわち、予め、図3の(c)の符号7で示す状態に形成されている)フィルム等でもよい。本願発明において、このようなフィルム等を「マスク」として用いる場合には、本実施形態におけるパターン形成工程は不要である。
【0023】
〔電解メッキ工程〕
そして、図3の(d)に示すように、前記開口部7aに前記パターン配線3となるNi−Mn合金層Nをメッキ処理により形成する。
このとき、Mnを含有させるためにメッキ液の組成の例として、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Mnを添加したものを用い、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度を制御して、Mn含有量を0.05重量%から1.5重量%の範囲内になるように設定する。
上記メッキ処理の後、図3の(e)に示すように、フォトレジスト層7を除去する。
【0024】
〔フィルム被着工程〕
次に、図3の(f)に示すように、前記Ni−Mn合金層Nの上であって、図に示した前記パターン配線3の先端部、すなわちコンタクトピン3aとなる部分以外に、前記樹脂フィルム2を接着剤2aにより接着する。
この樹脂フィルム2は、ポリイミド樹脂PIに金属フィルム(銅箔)500が一体に設けられた二層テープである。このフィルム被着工程の前までに、二層テープのうちの金属フィルム500に、写真製版技術を用いた銅エッチングを施して、グラウンド面を形成しておき、このフィルム被着工程では、二層テープのうちのポリイミド樹脂PIを接着剤2aを介して前記Ni−Mn合金層Nに被着させる。
なお、金属フィルム500は、銅箔に加えて、Ni、Ni合金等でもよい。
【0025】
〔分離工程〕
そして、図3の(g)に示すように、樹脂フィルム2とパターン配線3とベースメタル層6とからなる部分を、支持金属板5から分離させた後、Cuエッチを経て、樹脂フィルム2にパターン配線3のみを接着させた状態とする。
【0026】
〔金コーティング工程〕
そして、露出状態のパターン配線3に、図3の(h)に示すように、Auメッキを施し、表面にAu層AUを形成する。このとき、樹脂フィルム2から突出状態とされた前記コンタクトピン3aでは、全周に亙る表面全体にAu層AUが形成される。
【0027】
以上の工程により、図1および図2に示すような、樹脂フィルム2にパターン配線3を接着させたコンタクトプローブ1が作製される。
【0028】
次に、前記コンタクトプローブ1を、バーンインテスト等に用いるプローブ装置、いわゆるチップキャリアに適用した場合の一例を、図4から図6を参照して説明する。
これらの図において、符号10はプローブ装置、11はフレーム本体、12は位置決め板、13は上板、14はクランパ、15は下板を示している。
なお、本発明に係るコンタクトプローブは、全体が柔軟で曲げやすいためプローブ装置に組み込む際にフレキシブル基板として機能する。
【0029】
プローブ装置10は、図4および図5に示すように、フレーム本体11と、フレーム本体の内側に固定され中央に開口部が形成された位置決め板12と、コンタクトプローブ1と、該コンタクトプローブ1を上から押さえて支持する上板(支持部材)13と、該上板13を上から付勢してフレーム本体11に固定するクランパ14とを備えている。
また、フレーム本体11の下部には、ICチップIを載置して保持する下板15がボルト15aによって取り付けられている。
【0030】
コンタクトプローブ1の中央開口部Kおよびコンタクトピン3aは、ICチップIの形状およびICチップI上のコンタクトパッドの配置に対応して形成され、中央開口部Kからコンタクトピン3aとICチップIのコンタクトパッドとの接触状態を監視できるようになっている。
なお、前記中央開口部Kの隅部に切込みを形成して、組み込み時に容易にコンタクトプローブ1が変形できるようにしても構わない。
【0031】
また、コンタクトプローブ1の接触端子3bは、コンタクトピン3aのピッチに比べて広く設定され、狭ピッチであるICチップIのコンタクトパッドと該コンタクトパッドに比べて広いピッチのテスター側コンタクトピンとの整合が容易に取れるようになっている。
【0032】
なお、ICチップIの4辺全てにはコンタクトパッドが形成されておらず、一部の辺に配されている場合には、少なくとも前記一部の辺に対応する中央開口部Kの辺にのみコンタクトピン3aを設ければよいが、ICチップIを安定して保持するためには、対向する2辺にコンタクトピン3aを形成してICチップIの対向する両辺を押さえることが好ましい。
【0033】
上記プローブ装置10にICチップIを取り付ける手順について説明する。
〔仮組立工程〕
まず、位置決め板12をフレーム本体11の取付部上に載置し、この上にコンタクトプローブ1を中央開口部Kとフレーム本体11の開口部とを合わせて配置する。
そして、中央開口部K上に同様に開口部を合わせて上板13を載置し、その上からフレーム本体11にクランパ14を係止させる。該クランパ14は、中央に屈曲部を有する一種の板バネであるため、上記係止状態で上板13を押さえて固定する機能を有する。
【0034】
上記組立状態では、中央に開口が設けられ、この部分にICチップIが取り付けられるので、取り付けられたICチップIが開口上方から観察可能とされている。
また、上板13とクランパ14とは平面上略長方形に形成され、図5に示すように、コンタクトプローブ1の接触端子3bが、それぞれの長辺側から外側に出るように組立される。
【0035】
上板13の下面は、開口近傍が所定の傾斜角で傾斜状態とされ、図6に示すように、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3aを所定角度で下向きに傾斜させる。
ICチップIは、配線側を上向きにして下板15上に載置され、この状態で下板15がフレーム本体11に下方から仮止め状態とされる。
このとき、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3a先端と下板15上面との距離がICチップIの厚さより所定量小さく設定されているので、ICチップIはコンタクトピン3aと下板15とによって挟持される。
【0036】
〔位置合わせ工程〕
さらに、開口上方からコンタクトピン3aの先端に対するICチップIのコンタクトパッドの位置を観察しながら、位置決め板12を動かしたりICチップIを針状治具等で動かすことによって調整し、対応するコンタクトピン3a先端とコンタクトパッドとが一致し接触するように微調整設定する。
なお、ICチップIのダイシング精度が高く、その外形とコンタクトパッドの位置が相対的に安定しているときには、位置決め板12とコンタクトプローブ1との位置関係を予め調整しておいてから固定的に組み立てておくことにより、上記微調整をせずにコンタクトピン3aとコンタクトパッドとを一致させることが可能となる。これによって、ICチップIの位置合わせ工程が不要となり、ICチップIの取り付け作業が効率的にかつ容易に行うことができる。
【0037】
〔本固定工程〕
前記位置合わせ工程後、フレーム本体11に下板15を本格的に固定する。このとき、傾斜状態のコンタクトピン3aに、いわゆるオーバードライブがかかり、所定の押圧力でコンタクトピン3a先端とコンタクトパッドとが接触して確実に電気的に結合される。この状態は、ICチップIが、いわゆるマルチチップモジュール等に実装された状態に酷似しており、ほぼ実装状態とされたICチップIの動作状態を高信頼性をもってテストすることができる。
【0038】
なお、ICチップIのコンタクトパッドまたはコンタクトプローブ1のコンタクトピン3a先端にバンプが設けられている場合には、バンプの高さ範囲でオーバードライブをかけることができるので、コンタクトピン3aを予め傾斜させて設置しなくても構わない。
このプローブ装置10は、約1インチ角(約2.5cm角)の小さなチップキャリアであり、ダイナミックバーンインテスト等に好適なものである。
【0039】
上記プローブ装置10では、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3aが、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、コンタクトピン3aは、高温加熱後、例えば、500℃で加熱した後でもHv350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Mn合金は高温加熱によっても硬度が極度に低下することがない。
【0040】
さらに、マンガン(Mn)量が0.05重量%未満では、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%を越えると、先端部の応力が増大してしまい湾曲するおそれがあるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうため、上記範囲内にMn含有量を設定することにより、コンタクトプローブ1として必要な高硬度および靱性が得られる。
上記コンタクトプローブ1を組み込んだプローブ装置10は、特に、バーンインテスト等の高温加熱を伴う信頼性試験に用いるチップキャリアとして好適である。
なお、上記の第1実施形態においては、コンタクトプローブ1をチップキャリアであるプローブ装置10に適用したが、他の測定用治具等に採用しても構わない。
【0041】
次に、第2実施形態として、本発明に係るコンタクトプローブ16をIC用プローブとして採用し、メカニカルパーツ60に組み込んでプローブ装置(プローブカード)70にする構成について、図7から図9を参照して説明する。
【0042】
図7および図8は、コンタクトプローブ16をIC用プローブとして所定形状に切り出したものを示す図であり、図9は、図8のC−C線断面図である。
図8に示すように、コンタクトプローブ16の樹脂フィルム2には、コンタクトプローブ16を位置合わせおよび固定するための位置合わせ孔2bおよび孔2cが設けられ、また、パターン配線3から得られた信号を引き出し用配線である接触端子3bを介してプリント基板20(図10参照)に伝えるための窓2dが設けられている。
【0043】
前記メカニカルパーツ60は、図10に示すように、マウンティングベース30と、トップクランプ40と、ボトムクランプ50とからなっている。まず、プリント基板20の上にトップクランプ40を取付け、次に、コンタクトプローブ16を取り付けたマウンティングベース30をトップクランプ40にボルト穴41にボルト42を螺合させて取り付ける(図11参照)。
そして、ボトムクランプ50でコンタクトプローブ16を押さえ込むことにより、パターン配線3を一定の傾斜状態に保ち、該パターン配線3のコンタクトピン3aをICチップに押しつける。
【0044】
図11は、組立終了後のプローブ装置70を示している。図12は、図11のE−E線断面図である。図12に示すように、パターン配線3の先端、すなわちコンタクトピン3aは、マウンティングベース30によりICチップIに接触している。
前記マウンティングベース30には、コンタクトプローブ16の位置を調整するための位置決めピン31が設けられており、この位置決めピン31をコンタクトプローブ16の前記位置合わせ穴2bに挿入することにより、パターン配線3とICチップIとを正確に位置合わせすることができるようになっている。
コンタクトプローブ16に設けられた窓2dの部分のパターン配線3に、ボトムクランプ50の弾性体51を押しつけて、前記接触端子3bをプリント基板20の電極21に接触させ、パターン配線3から得られた信号を電極21を通して外部に伝えることができるようになっている。
【0045】
上記のように構成されたプローブ装置70を用いて、ICチップIのプローブテスト等を行う場合は、プローブ装置70をプローバに挿着するとともにテスターに電気的に接続し、所定の電気信号をパターン配線3のコンタクトピン3aからウェーハ上のICチップIに送ることによって、該ICチップIからの出力信号がコンタクトピン3aからテスターに伝送され、ICチップIの電気的特性が測定される。
【0046】
このコンタクトプローブ16およびこれを組み込んだプローブ装置70では、第1実施形態と同様に、コンタクトピン3aが、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、コンタクトピン3aは、高温加熱後でもHv350以上の硬度を有する。さらに、マンガン(Mn)量が0.05重量%未満および1.5重量%以下であるので、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性が得られる。
【0047】
次に、図13乃至図18を参照して、第3実施形態について説明する。
本実施形態は、第2実施形態においてICプローブ用の所定形状に切り出したコンタクトプローブ16を、それに代えてLCD用プローブ用の所定形状に切り出して使用するものである。LCD用プローブ用に切り出されたコンタクトプローブは、図13乃至図15に符号200で示され、201は樹脂フィルムである。
【0048】
図16に示すように、LCD用プローブ装置(プローブ装置)100は、コンタクトプローブ挟持体(支持部材)110を額縁状フレーム120に固定してなる構造を有しており、このコンタクトプローブ挟持体110から突出したコンタクトピン3aの先端がLCD(液晶表示体)90の端子(図示せず)に接触するようになっている。
【0049】
図15に示すように、コンタクトプローブ挟持体110は、トップクランプ111とボトムクランプ115とを備えている。トップクランプ111は、コンタクトピン3aの先端を押さえる第一突起112、TABIC(基板側パターン配線を有する配線用基板)300側の端子301を押さえる第二突起113およびリードを押さえる第三突起114を有している。ボトムクランプ115は、傾斜板116、取付板117および底板118から構成されている。
【0050】
コンタクトプローブ200を傾斜板116の上に載置し、さらにTABIC300の端子301がコンタクトプローブ200の樹脂フィルム201,201間に位置するように載置する。その後、トップクランプ111を第一突起112が樹脂フィルム201の上でかつ第二突起113が端子301に接触するように乗せボルトにより組み立てる。
【0051】
図17に示すように、コンタクトプローブ200を組み込み、ボルト130によりトップクランプ111とボトムクランプ115を組み合わせることにより、コンタクトプローブ挟持体110が作製される。
【0052】
上記コンタクトプローブ挟持体110は、図18に示すように、ボルト131により固定されてLCD用プローブ装置100に組み立てられる。LCD用プローブ装置100を用いてLCD90の電気的テストを行うには、LCD用プローブ装置100のコンタクトピン3aの先端をLCD90の端子(図示せず)に接触させた状態で、コンタクトピン3aから得られた信号をTABIC300を通して外部に取り出すことにより行われる。
【0053】
上記LCD用プローブ装置100では、LCD90の端子に当接させるコンタクトピン3aがマンガン含有量が0.05〜1.5重量%のNi−Mn合金で形成されているので、第1実施形態および第2実施形態と同様に、コンタクトピン3aは、高温加熱後でもHv350以上の硬度を有するとともに、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性が得られる。
【0054】
次に、図19乃至図21を参照して、第4実施形態について説明する。
図19に示すように、上記第3実施形態において説明したコンタクトプローブ200におけるコンタクトピン3aは、その先端が正常な先端Sの他に、上方に湾曲した先端S1や下方に湾曲した先端S2が生じることがあった。
この場合、図20に示すように、上記樹脂フィルム201を第一突起112および傾斜板116で挟持してコンタクトピン3aをLCD90の端子に押しつけても、正常な先端Sおよび下方に湾曲した先端S2は、LCD90の端子に接触するが、上方に湾曲した先端S1は、仮に接触したとしても十分な接触圧が得られないことがあった。このことから、コンタクトピン3aのLCD90に対する接触不良が発生し、正確な電気テストが行えないという問題があった。
【0055】
そこで、第4実施形態では、図21に示すように、コンタクトピン3aの上方に湾曲した先端S1と下方に湾曲した先端S2とを正常な先端Sと整列させるため、樹脂フィルム201の上部に有機または無機材料からなる強弾性フィルム400を、コンタクトピン3aの先端部が樹脂フィルム201から突出する側に、コンタクトピン3aよりも短く突出するように重ね合わせ、その状態でコンタクトプローブ200および強弾性フィルム400を、トップクランプ111の第一突起112とボトムクランプ115の傾斜板116とで挟持してなるコンタクトプローブ挟持体(支持部材)110を採用した。
強弾性フィルム400は、有機材料であれば、セラミックスまたはポリエチレンテレフタレートからなり、無機材料であれば、セラミックス、特にアルミナ製フィルムからなることが好ましい。
【0056】
そして、このコンタクトプローブ挟持体110を額縁フレーム120に固定し、コンタクトピン3aをLCD90の端子に押し当てると、強弾性フィルム400がコンタクトピン3aを上方から押さえ、前記上方に湾曲した先端S1であってもLCD90の端子に確実に接触する。これにより、各コンタクトピン3aの先端に均一な接触圧が得られる。
【0057】
すなわち、LCD90の端子にコンタクトピン3a先端を確実に当接させることができるところから、接触不良による測定ミスをなくすことができる。
さらに、強弾性フィルム400からのコンタクトピン3aの突出量を変化させることにより、コンタクトピン3aを押しつけたときにコンタクトピン3aを上から押さえるタイミングを変えることが可能となり、所望の押し付け量で所望の接触圧を得ることができる。
【0058】
次に、図22および図23を参照して、第5実施形態について説明する。
図22に示すように、上記第3実施形態において説明した、コンタクトプローブ200の樹脂フィルム201は、例えばポリイミド樹脂からなっているため、水分を吸収して伸びが生じ、コンタクトピン3a,3a間の間隔tが変化することがあった。そのため、コンタクトピン3aがLCD90の端子の所定位置に接触することが不可能となり、正確な電気テストを行うことができないという問題があった。
【0059】
そこで、第5実施形態では、図23に示すように、前記樹脂フィルム201の上に金属フィルム500を張り付け、湿度が変化してもコンタクトピン3a,3a間の間隔tの変化を少なくし、これにより、コンタクトピン3aをLCD90の端子の所定位置に確実に接触させることとした。
【0060】
すなわち、各コンタクトピン3aの位置ずれが生じ難くなり、先端がLCD90の端子に正確かつ高精度に当接させられる。したがって、LCD90の端子以外の場所に、高硬度のNi−Mn合金で形成されたコンタクトピン3aが当接することによって生じる損傷等を防ぐことができる。
なお、金属フィルム500は、Ni、Ni合金、CuまたはCu合金のうちいずれかのものが好ましい。
【0061】
次に、図24を参照して、第6実施形態について説明する。
すなわち、上記第5実施形態のように、樹脂フィルム201の上に金属フィルム500を張り付けると共に、上記第3実施形態のように強弾性フィルム400を使用したものであり、これにより、コンタクトピン3a先端の湾曲によらず均一な接触圧が得られると共に、コンタクトピン3a,3a間の間隔tの変化を最小限に抑えて電気テストを正確に行えるものである。
【0062】
次に、図25および図26を参照して、第7実施形態について説明する。
図25に示すように、樹脂フィルム201の上に張り付けられた金属フィルム500の上にさらに第二の樹脂フィルム202を張り付ける構成を採用し、図26に示すように、この第二の樹脂フィルム202の上に強弾性フィルム400を設けたものである。
【0063】
ここで、上記第6実施形態と異なり、第二の樹脂フィルム202を設けたのは、後端部の金属フィルム500の上方に配されたTABIC300の端子が金属フィルム500と直接接触することで生じるショートを防ぐという理由によるものである。
また、樹脂フィルム201の上に金属フィルム500が張り付けられて設けられているだけでは、大気中で露出状態の金属フィルム500の酸化が進行してしまうため、第二の樹脂フィルム202で金属フィルム500を被覆することによってその酸化を防止するためでもある。
【0064】
次に、図27および図28を参照して、第8実施形態について説明する。
上記第4、第6および第7実施形態では、使用中は、強弾性フィルム400がコンタクトピン3aに押圧接触しており、繰り返しの使用により強弾性フィルム400とコンタクトピン3aの摩擦が繰り返され、これによる歪みが蓄積されると、コンタクトピン3aが左右に曲がり、接触点がずれることがあった。
【0065】
そこで、第8実施形態では、図27に示すように、前記樹脂フィルム201を従来よりも幅広なフィルム201aとするとともに、コンタクトピン3aの金属フィルム500からの突出長さをX1、幅広樹脂フィルム201aの金属フィルム500からの突出長さをX2とすると、X1>X2とする構成を採用した。
そして、図28に示すように、前記強弾性フィルム400を幅広樹脂フィルム201aよりも短く突出するように重ねて使用すると、強弾性フィルム400は、柔らかい幅広樹脂フィルム201aに接触し、コンタクトピン3aとは直接接触しないため、コンタクトピン3aが左右に曲がることが防止できる。
【0066】
さらに、上記第8実施形態におけるLCD用プローブ装置100では、幅広樹脂フィルム201aが強弾性フィルム400よりも先端側に長く形成されて強弾性フィルム400がコンタクトピン3aを押圧するときに緩衝材となるため、繰り返し使用しても、強弾性フィルム400との摩擦によりコンタクトピン3aが歪んで湾曲すること等がなく、LCD90の端子に対して安定した接触を保つことができる。
【0067】
次に、図29および図30を参照して、第9実施形態について説明する。
金属フィルム500の上に第二の樹脂フィルム202を張り付け、コンタクトピン3aの金属フィルム500からの突出長さをX1、幅広樹脂フィルム201aの金属フィルム500からの突出長さをX2とすると、X1>X2の関係になるように構成する。
そして、図30に示すように、第二の樹脂フィルム202の上に設ける強弾性フィルム400は、幅広樹脂フィルム201aよりも短く突出するように重ねて配されている。
【0068】
上記第9実施形態におけるLCD用プローブ装置100では、第3〜8実施形態におけるそれぞれの作用効果、すなわちコンタクトピン3aの高硬度化、接触圧の均一化、位置ずれの抑制、接触圧の安定化および金属フィルムによるショート防止等の作用効果が得られる。
【0069】
なお、第3〜第9実施形態におけるコンタクトプローブを、チップキャリアやICプローブ用のプローブ装置に採用しても構わない。この場合、組み込まれる各プローブ装置に対応して、コンタクトプローブの形状、配線、コンタクトピンのピッチや配置等が設定される。
【0070】
【実施例】
上記各実施形態におけるコンタクトプローブのパターン配線およびコンタクトピンを形成する電解メッキ工程において、そのメッキ条件は、以下の試験結果に基づいて求めた。
【0071】
MnをNiに含有させるためのメッキ液は、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Mnを添加したものであり、Niメッキ膜中に含有されるMn量は、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度に左右されるため、以下の条件でメッキ処理を施した。
Mn量:20〜35g/l
電流密度:1.0〜10A/dm
【0072】
メッキ条件を上記範囲内に設定した理由は、Mn量が20g/l未満および電流密度1.0A/dm未満では、皮膜中のMn含有量が少なく所望の硬度を得ることができず、35g/lおよび10A/dmを越えるとMn含有量が増大し、メッキ皮膜の応力増大および皮膜自身が非常に脆くなるためである。
【0073】
なお、スルファミン酸に限らず硫酸Ni浴をベースにしたものでメッキ処理を施しても構わないが、スルファミン酸Ni浴によるメッキ処理では、硫酸Ni浴に比べて応力が低減されるという効果がある。
以下の表1に、Mn量を一定(30g/l)とした場合において、電流密度を変えた際のMn濃度および熱処理前後の硬度の実験結果を示す。また、Mn濃度と硬度との関係を図31に示す。
【0074】
【表1】
Figure 0003634526
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)請求項1記載のコンタクトプローブによれば、先端部が、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、先端部は、高温加熱後でもHv350以上の硬度を有する優れた耐熱性を備えているとともに、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性を得ることができる。したがって、高温加熱後においても高信頼性を有するテストが可能となる。
【0076】
(2)請求項2記載のコンタクトプローブによれば、前記フィルムが、例えば水分を吸収して伸張し易い樹脂フィルム等であっても、該フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて設けられているため、該金属フィルムによって前記フィルムの伸びが抑制され、各コンタクトピンの間隔にずれが生じ難くなり、コンタクトピンを測定対象物に正確かつ高精度に当接させることができる。したがって、測定対象物であるICチップやLCD等の端子以外の場所に、高硬度のNi−Mn合金で形成されたコンタクトピンが当接することによって生じる損傷等を防ぐことができる。
さらに、本コンタクトプローブでは、前記金属フィルムをグラウンドとして用いることによりコンタクトピン先の近くまで基板配線側との特性インピーダンスのずれを最小限に抑えることができ、反射雑音による誤動作を抑えることができる。
【0077】
(3)請求項3記載のコンタクトプローブによれば、前記金属フィルムに第二のフィルムが直接張り付けられて設けられているため、金属フィルムの上方に配された前記配線用基板の基板側パターン配線や他の配線が金属フィルムと直接接触しないのでショートを防ぐことができる。また、第二のフィルムが金属フィルムを被覆してその酸化を防止することができる。
【0078】
(4)請求項4記載のプローブ装置によれば、強弾性フィルムがコンタクトピンの先端側を上方から押さえるため、ピン先端が上方に湾曲したものが存在しても、高硬度のNi−Mn合金で形成された各ピンに均一な接触圧が得られる。すなわち、測定対象物にコンタクトピンを確実に当接させることができるところから、接触不良による測定ミスをなくすことができる。
【0079】
(5)請求項5記載のプローブ装置によれば、前記フィルムが前記強弾性フィルムよりも先端側に長く形成されて該強弾性フィルムがコンタクトピンを押圧するときに緩衝材となるため、強弾性フィルムとの摩擦によりコンタクトピンが歪んで湾曲すること等がなく、測定対象物に対して安定した接触を保つことができる。
したがって、高硬度のNi−Mn合金で形成された先端部の接触圧が、長期に亙って均一に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を示す拡大模式図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態における製造方法を工程順に示す要部断面図である。
【図4】本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態におけるプローブ装置(チップキャリア)の分解斜視図である。
【図5】本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態におけるプローブ装置(チップキャリア)の外観斜視図である。
【図6】図5の要部が拡大されたB−B線断面図である。
【図7】本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を示す要部斜視図である。
【図8】本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を示す平面図である。
【図9】図8のC−C線断面図である。
【図10】本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す分解斜視図である。
【図11】本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す要部斜視図である。
【図12】図11のE−E線断面図である。
【図13】本発明に係るプローブ装置の第3実施形態におけるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図14】図13のF−F線断面図である。
【図15】本発明に係るプローブ装置の第3実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体を示す分解斜視図である。
【図16】本発明に係るプローブ装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【図17】本発明に係るプローブ装置の第3実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体を示す斜視図である。
【図18】図16のX−X線断面図である。
【図19】本発明に係るプローブ装置の第4実施形態に関してコンタクトプローブの従来の欠点を示す側面図である。
【図20】本発明に係るプローブ装置の第4実施形態に関してプローブ装置の従来の欠点を示す側面図である。
【図21】本発明に係るプローブ装置の第5実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコンタクトプローブを示す側面図である。
【図22】本発明に係るコンタクトプローブの第5実施形態に関して図13のD方向矢視図である。
【図23】本発明に係るコンタクトプローブの第5実施形態を示す側面図である。
【図24】本発明に係るプローブ装置の第6実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコンタクトプローブを示す側面図である。
【図25】本発明に係るプローブ装置の第7実施形態におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図26】本発明に係るプローブ装置の第7実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコンタクトプローブを示す側面図である。
【図27】本発明に係るプローブ装置の第8実施形態におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図28】本発明に係るプローブ装置の第8実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコンタクトプローブを示す側面図である。
【図29】本発明に係るプローブ装置の第9実施形態におけるコンタクトプローブを示す側面図である。
【図30】本発明に係るプローブ装置の第9実施形態におけるコンタクトプローブ挟持体に組み込まれたコンタクトプローブを示す側面図である。
【図31】本発明に係るコンタクトプローブの先端部におけるMn濃度と硬度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,16 コンタクトプローブ
2 樹脂フィルム
3 パターン配線
3a コンタクトピン(先端部)
13 上板(支持部材)
90 LCD(測定対象物)
100 プローブ装置
110 コンタクトプローブ挟持体(支持部材)
200 コンタクトプローブ
201 樹脂フィルム
201a 樹脂フィルム(幅広フィルム)
202 第二の樹脂フィルム
300 TABIC(配線用基板)
301 端子
400 強弾性フィルム
500 金属フィルム
AU Au層
I ICチップ(測定対象物)
N Ni−Mn合金層
PI ポリイミド樹脂

Claims (5)

  1. 複数のパターン配線がフィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端部が前記フィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブであって、
    少なくとも前記先端部は、メッキ処理によりニッケル−マンガン合金で形成され、
    該ニッケル−マンガン合金は、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 請求項1記載のコンタクトプローブにおいて、
    前記フィルムには、金属フィルムが直接張り付けられて設けられていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  3. 請求項2記載のコンタクトプローブにおいて、
    前記金属フィルムには、第二のフィルムが直接張り付けられて設けられていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブと、
    前記フィルム上に配されて該フィルムから前記コンタクトピンよりも短く突出する強弾性フィルムと、
    該強弾性フィルムと前記コンタクトプローブとを支持する支持部材とを備えていることを特徴とするプローブ装置。
  5. 請求項2又は3に記載のコンタクトプローブと、
    前記金属フィルム上に配されて突出した強弾性フィルムと、
    該強弾性フィルムと前記コンタクトプローブとを支持する支持部材とを備え、
    前記コンタクトピンの前記金属フィルムからの突出長さをX1、
    前記フィルムの前記金属フィルムからの突出長さをX2としたとき、X1>X2とする構成を採用し、
    前記フィルムは、前記強弾性フィルムが前記コンタクトピンを押圧するときに緩衝材となるように前記強弾性フィルムよりも先端側に長く形成されていることを特徴とするプローブ装置。
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