JP3634147B2 - 半導体素子製造用化学薬品の精製方法及びその再生システム - Google Patents

半導体素子製造用化学薬品の精製方法及びその再生システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体素子製造用化学薬品の精製方法及びその再生システムに関するもので、より詳しくは廃イソプロピルアルコールの再生工程時、水分を効果的に除去する精製方法及びその再生システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子製造工程ではウェーハの湿式洗浄後、乾燥のためにイソプロピルアルコール(Isoprophyl Alchol;IPA)蒸発乾燥法や、スピン乾燥法を使用する。
【0003】
イソプロピルアルコール蒸発乾燥法は脱イオン水による洗浄工程が終ったウェーハをイソプロピルアルコールが入っているバス(Bath)内に一定の時間浸しておいた後、取り出しイソプロピルアルコールの強い揮発性を利用してウェーハ表面の水分を一緒に蒸発させて乾燥させる。
【0004】
スピン乾燥法は脱イオン水による洗浄工程が終ったウェーハをスピンチャックにのせった後、一定のRPMで回転させてウェーハ表面の水分を除去して、ウェーハをホットプレート(Hot Plate)に移動させ加熱して乾燥させる。
【0005】
前記二つの方法の中で現在半導体素子製造工程で多く使用中であるイソプロピルアルコール蒸発乾燥法は効果的である反面、揮発性が強く高純度を要求するイソプロピルアルコールを使用することにより製造原価が増加するという問題点がある。
【0006】
従って、イソプロピルアルコール蒸発乾燥法で使用した廃イソプロピルアルコールの純度を効果的に最初のイソプロピルアルコール原料(Raw)水準に再生して再び使用する方法が原価節減及び環境改善次元で多く採用されている。
【0007】
半導体素子製造工程に使用された廃イソプロピルアルコルではイオン性不純物、金属性不純物、水分及びパーティクルその他多くの不純物がある。しかし、ウェーハの乾燥工程でイソプルピルアルコールの揮発性にとても大きな変数として作用するものはイソプロピルアルコールに含有された水分の含有量である。
【0008】
図4は従来の技術による廃イソプロピルアルコールの再生のための精製工程を示す概略的な構成図である。
【0009】
図4で示されているように、イソプロピルアルコール原料がその供給源10から供給口12を経てバス14に投入される。前記イソプロピルアルコールはバス14内でウェーハの蒸発乾燥に使用された後、廃液タンク16に排出される。排出された廃イソプロピルアルコールはイオン性不純物除去部18でイオン性不純物除去工程を経る。
【0010】
次は水分除去部20、22、24で3回に渡る反復遂行で水分を除去する。水分が除去されたイソプロピルアルコールは次の金属性不純物の除去部26で金属性不純物除去工程を経る。
【0011】
イオン性不純物、水分及び金属性不純物の除去工程を経たイソプロピルアルコールは最後にパーティクルの除去のためのフィルター28を経て、貯蔵タンク30に貯蔵される。貯蔵されたイソプロピルアルコールは再び供給口12を経てバス14に再投入されウェーハの蒸発乾燥に再使用される。
【0012】
前記従来の工程を経た再生イソプロピルアルコールは図5で示されたように水分除去工程が終った後、金属性不純物除去工程遂行段階から再び水分が増加するとが分かる。
【0013】
即ち水分除去工程が終った後、水分含有量が約0.01%であったものが金属性不純物除去工程を経て0.1%近くまで再び増加することが分かる。
【0014】
増加された水分含有量は最終段階まで続いて維持され最初のイソプロピルアルコール原料より品質の面で10倍以上の差が発生する問題点があった。
【0015】
その他イオン性不純物及び金属性不純物等はそれぞれの除去工程を経た後、最初のイソプロピルアルコールの原料水準まで低くなる。
【0016】
反面、イソプロピルアルコールの中の水分除去は効果がない。従って、従来の方法では半導体素子製造工程に再投入されることができる水準のイソプロピルアルコールを得ることは不可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するためのもので廃化学薬品の再生時、水分を効果的に除去することができる半導体素子製造用化学薬品の精製方法及びその再生システムを提供することにある。
【0018】
本発明の具体的な目的は廃イソプロピルアルコールの再生工程時、イソプロピルアルコールの水分含有量を最初のイソプロピルアルコール原料の水準になるようにする半導体素子製造用化学薬品の精製方法及びその再生システムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明による半導体素子製造用化学薬品の精製方法は、半導体素子製造工程で使用された廃化学薬品の再生のための半導体素子製造用化学薬品の精製方法において、
前記廃化学薬品に含まれているイオン性不純物を除去する工程と、前記イオン性不純物除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれた金属性不純物を除去する工程と、前記金属成分除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれた水分を除去する工程と、前記水分除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれたパーティクルを除去する工程とを順次的に行ってなる。
【0020】
前記化学薬品はイソプロピルアルコール(IPA)である。
【0021】
また、前記金属性不純物除去工程は、前記廃化学薬品を加熱して蒸発された化学薬品を冷却させて金属成分と化学薬品を分離して遂行するし、 前記金属性不純物を除去する工程で除去される不純物は金属性不純物であるFe、Al、Cuの他にもNa、Caを含む。
また、 前記水分除去工程は真空状態で化学薬品を加熱蒸発させながら水分除去用フィルターを通じて水分のみを除去して遂行することができるし、 前記水分除去工程は何度か反復遂行して廃化学薬品に含まれた水分含有量が化学薬品の原料水準になるように行うことが望ましい。
一方、前記本発明の目的を達成するための半導体素子製造用化学薬品の再生システムは、化学薬品の供給源から供給された前記化学薬品を利用して半導体素子製造工程を行う工程部と、前記工程部で処理された廃化学薬品を貯蔵する廃液タンクと、前記廃液タンクに連結されるし、前記廃化学薬品からイオン性不純物を除去するためのイオン性不純物除去部と、前記イオン性不純物除去部に連結され、前記廃化学薬品から金属性不純物を除去するための金属性不純物除去部と、記金属性不純物除去部に連結され、前記廃化学薬品から水分を除去するための水分除去部と、前記水分除去部に連結され、前記廃化学薬品からパーティクルを除去するためのパーティクル除去部と、前記パーティクル除去部を経た化学薬品を貯蔵し、これを前記工程部に供給することができる貯蔵タンクとを備えてなる。
前記水分除去部は複数個が直列で連結されるし、望ましくは3つ以上が設置され得るし、前記パーティクル除去部はポリエチレン膜フィルターからなる。また、前記貯蔵タンクは複数個が並列で設置されていることが化学薬品の安定的な供給をすることが望ましいし、前記工程部はウェーハが入る程度の供給口を備えるバスで構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な一実施例を添付した図面を参照に詳しく説明する。図1は本発明の一実施例による廃イソプロピルアルコールの再生のための精製工程を示す概略的な構成図である。
【0023】
図1に示されるように、イソプロピルアルコールの原料がその供給源40から供給口42を経てバス44に投入される。前記イソプロピルアルコールはバス44内でウェーハの蒸発乾燥に使用された後廃液タンク46に排出されるようにする。
【0024】
排出された廃イソプロピルアルコールはイオン性不純物除去部48でイオン性不純物の除去工程を経る。イオン性不純物除去はイオン除去用充電物をイソプロピルアルコールが通過するようにして(−)イオンは(+)イオンに、(+)イオンは(−)イオンに吸着させて除去する。
【0025】
次にイオン性不純物が除去されたイソプロピルアルコールは金属性不純物除去部50で金属性不純物が除去される。金属性不純物の除去はホットプレートが装着されている容器でイソプロピルアルコールの沸点である82℃に加熱して蒸発されたイソプロピルアルコールを冷却して集め、金属成分は濾される。
【0026】
図2に示されるように、金属性不純物の除去工程を経た後からは金属性不純物の含有量は最初のイソプロピルアルコール原料の金属成分含有量と同じ水準を維持することが分かる。
【0027】
イオン性及び金属性不純物の除去工程を経たイソプロピルアルコールは3つが直列連結された水分除去部52,54,56を経る。水分除去は3回にわたる反復遂行で真空状態でホットプレートが装着されている容器で110℃に加熱して気化されたイソプロピルアルコールと水分中、水分のみを通過させるフィルターを通過した水分を液化させて真空ポンプで除去する。
【0028】
この際、加熱温度が高いのは待機状態より真空状態で気化温度が高いからである。真空度は2ないし5トール(Torr)である。イオン性不純物、水分及び金属性不純物が除去されたイソプロピルアルコールはパーティクルを除去する0.09μmのポリエチレン膜を使用するフィルターで構成されたパーティクル除去部58を通過した後、貯蔵タンク60に貯蔵される。
【0029】
前記貯蔵タンクに貯蔵された精製されたイソプロピルアルコールは供給口42を経てバス44に再投入される。前記貯蔵タンク60はイソプロピルアルコールの安定的な供給のために複数個が並列で設置され得る。
図3に示したように、廃イソプロピルアルコール精製工程順をイオン性不純物除去工程、金属性不純物除去工程後、水分除去工程及びパーティクル除去工程を行うことによって、従来の技術で問題となった金属性不純物除去工程後水分が再び増加するという現象がなくなることが分かる。
【0030】
廃液タンクに排出された廃イソプロピルアルコールの水分含有量は5ないし10%程度に多くの量が含有されているが、本発明のイオン性不純物除去工程、金属性不純物除去工程、水分除去工程、パーティクル除去工程を順に経ながら貯蔵タンクに集まった再生イソプロピルアルコールの水分含有量は0.01%の水準まで除去される。
【0031】
以上で本発明は記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想範囲内で多様な変形及び修正が可能であることは当業者にとって明白なことであり、このような変形及び修正が添付された特許請求範囲に属することは当然なことである。
【0032】
【発明の効果】
従って本発明によると、既存の工程を通じては再生イソプロピルアルコールの水分含有量が約0.09%水準であったものが、本発明を通じては水分含有量が約0.01%水準に低くなり、約8倍の改善の効果がある。
【0033】
即ち、本発明の工程で再生されたイソプロピルアルコールは99.99%の純度を有することで十分に半導体素子製造工程に使用が可能である効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による廃イソプロピルアルコールの再生のための精製工程を示す概略的な構成図である。
【図2】図1の各精製工程の位置での金属成分の含有量を示すグラフである。
【図3】図1の各精製工程位置での廃イソプロピルアルコールに含有された水分含有量を示すグラフである。
【図4】従来の廃イソプロピルアルコールの再生のための精製工程を示す概略的な構成図である。
【図5】図4の各精製工程の位置での廃イソプロピルアルコールに含有された水分含有量を示すグラフである。
【符号の説明】
40…イソプロピルアルコール原料供給源
42…供給口
44…バス(Bath)
46…廃液タンク
48…イオン性不純物除去部
50…金属性不純物除去部
52、54、56…水分除去部
58…パーティクル除去部
60…貯蔵タンク

Claims (16)

  1. 半導体素子製造工程で使用された廃化学薬品の再生のための半導体素子製造用化学薬品の精製方法において、
    前記廃化学薬品に含まれているイオン性不純物を除去する工程と、
    前記イオン性不純物除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれた金属性不純物を除去する工程と、
    前記金属成分除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれた水分を除去する工程と、
    前記水分除去工程を経た後、前記廃化学薬品に含まれたパーティクルを除去する工程とを順次的に行ってなることを特徴とする半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  2. 前記化学薬品はイソプロピルアルコール(IPA)であることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  3. 前記金属性不純物除去工程は前記廃化学薬品を加熱して蒸発された化学薬品を冷却させて金属成分と化学薬品を分離することであることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  4. 前記金属性不純物を除去する工程で除去される不純物は Na Fe Al Cu Ca を含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  5. 前記水分除去工程は真空状態で化学薬品を加熱蒸発させながら水分除去用フィルターを通じて水分のみを除去してなることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  6. 前記水分除去工程は複数回反復遂行してなることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  7. 前記水分除去工程は廃化学薬品に含まれた水分含有量が化学薬品の原料水準になるように行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  8. 前記パーティクルを除去する工程はポリエチレン膜フィルターを使用して行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子製造用化学薬品の精製方法。
  9. 半導体素子製造用化学薬品の再生システムにおいて、
    化学薬品の供給源から供給された前記化学薬品を利用して半導体素子製造工程を行う工程部と、
    前記工程部で処理された廃化学薬品を貯蔵する廃液タンクと、
    前記廃液タンクに連結されるし、前記廃化学薬品からイオン性不純物を除去するためのイオン性不純物除去部と、
    前記イオン性不純物除去部に連結され、前記廃化学薬品から金属性不純物を除去するための金属性不純物除去部と、
    前記金属性不純物除去部に連結され、前記廃化学薬品から水分を除去するための水分除去部と、
    前記水分除去部に連結され、前記廃化学薬品からパーティクルを除去するためのパーティクル除去部と、
    前記パーティクル除去部を経た化学薬品を貯蔵し、これを前記工程部に供給することができる貯蔵タンクとを備えてなる半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  10. 前記化学薬品はイソプロピルアルコール( IPA )であることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  11. 前記金属性不純物除去部は前記廃化学薬品を加熱して蒸発された化学薬品を冷却させて金属成分と化学薬品を分離することであることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  12. 前記水分除去部は真空状態で化学薬品を加熱蒸発させながら水分除去用フィルターを通じて水分だけを除去するものであることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  13. 前記水分除去部は複数個が直列で連結されていることを特徴とする請求項12に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  14. 前記パーティクル除去部はポリエチレン膜フィルターからなることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  15. 前記貯蔵タンクは複数個が並列で設置されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
  16. 前記工程部はウェーハが入るバスであることを特徴とする請求項9に記載の半導体素子製造用化学薬品の再生システム。
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