JP3633293B2 - 体脂肪計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被検者の身体特定化情報(身長、体重、年齢、性別等)と体内インピーダンス測定情報より、体脂肪量、体脂肪率、肥満判定結果、及び判定結果の度合等を算出・表示し、この表示結果を基に健康管理に役立てる体脂肪計に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般によく知られた体脂肪率を測定する体脂肪計としては、生体の局部の異なる2点に一対の電極を装着し、2点間の生体インピーダンスを測定し、この測定インピーダンスから体脂肪率を算出し、得られた体脂肪率を表示器に表示するものがある。又、この種の体脂肪計の一般的な表示モードとしては、個人情報入力モード、測定モード、測定結果表示モードの少なくとも3つのモードがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の体脂肪計では、測定中に体動すると、その影響が測定結果に表れ、誤測定となる恐れがあるが、従来は体動の有無を使用者に知らせる機能を有していなかった。
そのため、体動が生じると、異常な測定値が表示されたり、測定エラーが発生するという問題があった。
【0004】
この発明は、上記問題点に着目してなされたものであって、体動が生じた場合に使用者にこれを報知し得る体脂肪計を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の脂肪計は、生体のインピーダンスを測定する手段と、身長、体重、年齢、性別等の個人データを入力する手段と、前記インピーダンス値と前記個人データとに基づいて体脂肪量、体脂肪率等の体脂肪情報を算出する手段と、算出された体脂肪情報と前記インピーダンスの測定経過を表示する表示手段とを備えた体脂肪計において、前記インピーダンス値の変化分を算出する手段と、この変化分が所定の値を越えた場合に体動があったことを検知する体動検知手段と、この体動検知手段によ体動検知に応答して前記測定経過を所定の表示段階に戻して表示することを特徴とする。
【0006】
この体脂肪計では、測定中に体動があると、生体のインピーダンスが変化し、その生体インピーダンスの変化分が算出され、その変化分が所定値を越えた場合に体動検知とされ、それが報知されるので、測定者は体動があったことを知ることができる。
【0007】
又、この体脂肪計では、体動検知手段体動検知したときは測定経過を所定の表示段階に戻して表示す
そのため、使用者は所定の表示段階まで戻された測定経過の表示を見て、直ちに体動が生じていたことを知ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する
図1は、この発明の一実施形態に係る体脂肪計の構成を示すブロック図である。この体脂肪計は、表示器1と、電源スイッチ、モードスイッチ、測定開始スイッチ及び10キーを含むキー入力部2と、ブザー3と、体脂肪測定の一連の制御処理を実行するCPU4と、電池等の電源5と、インピーダンス測定のため、人体に定電流を流すための定電流発生回路6と、測定のための電極8,8と、生体のインピーダンス測定のための電圧検出回路7とから構成されている。モードスイッチは、身長、体重、年齢、性別等のデータを入力するためのスイッチである。
【0009】
表示器1は、図8に示すように、身長、体重、体脂肪量、体脂肪率、年齢、男女、肥満度(判定結果)、測定過程を表示する複数本(ここでは12本)のバー表示を備えている。この表示器1では、判定結果が“やせ”、“標準”、“軽肥満”、“肥満”の4段階に分かれており、各判定結果の表示領域毎にそれぞれ3本のバーが割り当てられている。各判定結果の表示領域における3本のバー表示が持つ意味は、左側の1本のみのバーが表示されている場合は「低」、2本のバーが表示されている場合は「中」、3本全てのバーが表示されている場合は「高」を表している。判定結果は、身長、体重、年齢、体脂肪量、体脂肪率等の情報に基づいて決定され、その判定結果の表示領域までバーが左側から右側に向かって表示される。従って、バーグラフの先端が存在する表示領域及びこの表示領域中のバーの数により、判定結果及びこの判定結果の程度を知ることができる。
【0010】
次に、図2に示す全体のフローチャートを参照して、この実施形態の体脂肪計の全体動作を説明する。キー入力部2の電源スイッチをONすると、「電源スイッチONか」の判定がYESとなり〔ステップ(以下、STと略す)1〕、キー入力部2より個人データが入力される(ST2)。ここで個人データは、身長、体重、年齢、性別が入力される。これらの個人データは、モードスイッチ、10キーを使用して全て入力する。個人データの入力された表示形態の一例を図9に示している。全てのデータが入力されると、「全データ入力か」の判定がYESとなり(ST3)、次に「測定開始スイッチONか」の判定がなされる(ST4)。
【0011】
測定開始スイッチがONされると、1秒毎にインピーダンス測定を開始する(ST5)。そして、測定が開始されると、まず、モード1となり、以下、順次、モード2、モード3と測定段階が進行する。このモード変化は、自動的に進行し、詳細は後述する。測定は、定電流発生回路6より電極8,8を通して生体に電流を流し、電圧検出回路7で電圧を検出し、この電圧により生体インピーダンスを測定し、この全体インピーダンスから体脂肪量、体脂肪率を算出する。最も、この手法自体は既に良く知られたものである。測定が終了すると(ST6)、その測定結果、つまり体脂肪値(体脂肪量、体脂肪率)が表示器1に表示され(ST7)、1分経過した後(ST8)、測定が終了する。
【0012】
次に、ST5の測定処理における各モードの動作を図3〜図5に示すフローチャートにより説明する。まず、この測定ルーチンに入ると、モード1となり、「1秒毎フラグがONか否か」が判定され(ST10)、1秒毎フラグがOFFであれば、ONとなるまで待機する。1秒毎フラグがONとなれば、この1秒毎フラグをOFFし(ST11)、続いてインピーダンス計測を行う(ST12)。そして、併せて微分インピーダンス(1秒間におけるインピーダンス変化)も計算する(ST13)。次に、モード1か否かを判定する(ST14)。当初はモード1なので、判定はYESであり、次に表示器1にバー3本の表示を点滅させる(ST15)。この表示状態を図10に示す。その後、続いて「測定開始後3秒経過か否か」を判定し(ST16)、測定開始後3秒が経過するまではST10に戻り、ST10〜ST16の処理を繰り返し、図10の点滅動作を継続する。
【0013】
3秒が経過すると、ST16の判定がYESとなり、次にモード2とし(ST17)、ST10に戻った後、ST14の判定NOで、次の図4のフローチャートに示す処理段階に移る。モード2なので、ST18の判定はYESとなり、今度は図11に示すように、表示器1のバー6本を点滅させ(ST19)、さらに「測定開始後5秒経過したか否か」を判定し(ST20)、5秒が経過するまではST10に戻り、図11の点滅を継続する。測定開始後5秒が経過すると、ST20の判定がYESとなり、モード3とし(ST21)、ST10に戻り、ST14でのNO、ST18でのNOを経て、ST22の判定YESで、図12に示すバー9本の点滅動作を行う(ST23)。このモード3では、現在の微分インピーダンスが1Ω/s以下であるか判定し(ST24)、判定NOであれば、ST10に戻り、そのままST23によるバー9本の点滅を続ける。
【0014】
ST24の判定がYES、つまり微分インピーダンスが1Ω/s以下となると、測定インピーダンスの変化が少なく、安定しつつあることを意味する。この現在のインピーダンスが1Ω/s以下であるかの判定は、測定が終了状態に達したか否かを判定している。当初、インピーダンスの変化がある間は測定途中である。続いて、今度はモード4とし(ST25)、図13に示すように、バー12本の点滅を行う(ST26,ST27)。次に、現在のインピーダンスが1秒に1Ω以下か否かを判定し(ST28)、なお体動があると、生体インピーダンスの測定値が大きく変化する。そのため、ここで現在の微分インピーダンスが1Ω/sを越える場合には、体動があったことを示し、再びモード3に戻す(ST29)。そして、ST10から再度、図4のST22に移り、モード3の表示、つまりバー9本の点滅を行う(図12参照)。これにより、体動があったことを示している。従って、使用者は、測定中にバー表示が12本から9本に減少したことにより、体動があったことを知ることができる。体動を知れば、体動なしの再測定の動機とできる。
【0015】
ST28において、判定がYESの場合には、次に1秒前の微分インピーダンスが1Ω/s以下か否かを判定し(ST30)、この判定がNOの場合には、なおST10に戻る。1秒前の微分インピーダンスも、今回の微分インピーダンスも、1Ω/s以下の場合には、さらに2秒前の微分インピーダンスが1Ω/s以下か否かを判定し(ST31)、これがNOの場合は、ST10に戻るが、2秒前の微分インピーダンスも1Ω/s以下の場合、つまり3秒間にわたり、微分インピーダンスが所定値以下の場合は、完全に測定が終了したとして、モード5にし(ST32)、ST10に戻る。
【0016】
最後に、モード5なのでST26でNOとなり、測定を終了する。モード5の表示は図14に示す通りである。使用者は、体脂肪率と体脂肪量をそれぞれ数値で知ることができると共に、判定結果とその程度をバーグラフで知ることができる。図14に示された測定結果の表示例では、7本のバーが表示され、最右のバーが点滅表示される。この最右のバー(バーグラフの先端)が存在する表示領域は“軽肥満”であり、この“軽肥満”領域の左側の1本のバーのみが表示されているから、“軽肥満”の度合は「低」となる。
【0017】
次に、別の全体動作を示すフローチャートを図6及び図7に示す。この動作は、図2に示す動作と基本的に同じであるが、測定に必要な個人データが全て入力されたことに基づいて入力完了済の旨を表示する動作と、測定に必要な個人データが全て入力されていないと測定を開始しない動作(プロテクト機能)を追加したものである。図2と同じ処理は簡潔に説明する。
【0018】
まず、電源スイッチがONされると(ST41)、個人データの入力が行われる(ST42)。ST43で個人データが全て入力されたか否かが判定され、この判定がNOの場合は、測定開始スイッチのON/OFFの判定が行われ、この段階では個人データが全て入力されていないので、測定開始スイッチのON/OFFにかかわらず、ST42に戻り、個人データの入力を続ける。全ての個人データが入力されると、図9に示すように“準備完了”の表示が点灯する(ST45)。但し、図9では、“準備完”と表示される。使用者は、この“準備完”の表示を見ることで、データを全て入力したことを知ることができる。
【0019】
“準備完”の表示後に、測定開始スイッチのON/OFFの判定が行われ(ST46)、測定開始スイッチがONされると、“準備完”の表示が消灯し(ST47)、図10に示すように“測定中”の表示が点灯し(ST48)、測定が開始される(ST49)。この測定中には、前記したようにモード1、モード2、モード3、モード4と順次、測定段階が進行し、図10〜図13に示すように表示されるバーの本数が3本ずつ増えていく。この間も、“測定中”の表示は継続される。
【0020】
測定中に「測定が終了したか否か」が判定され(ST50)、まだ終了していない場合は、さらに測定開始スイッチのON/OFFが判定される(ST51)。測定中は、測定開始スイッチのON/OFFにかかわらず、測定が続行される。測定が終了すると、測定結果が図14のように表示器1に表示される(ST52)。この結果表示では、“測定中”の表示が消灯すると共に、“準備完”の表示が点灯する。結果表示は1分間継続されるから(ST53)、1分経過する間に測定開始スイッチのON/OFFが判定される(ST54)。1分以内に測定開始スイッチをONすれば、再測定となり、ST47に戻り、“準備完”の表示が消灯し、“測定中”の表示が点灯し(ST48)、図10の表示に戻り、再測定が開始する。測定結果が表示されてから1分が経過するまでに、測定開始スイッチをONすれば、何度でも測定を行うことができる。1分が経過すれば、測定が終了する。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、測定中に体動があると、生体のインピーダンスの変化分が所定値を越えた場合に、体動が有りと検知され、体動検知に応答して、測定経過を所定の表示段階に戻して表示するので、測定者は体動があったことを知ることができる。
【0022】
また、体動検知に応答して、測定結果を所定の表示段階に戻して表示するので、体動があったことに加えて、体動発生によって測定経過がどのような状態になったかの両方を使用者が知ることができ、異常に気づき、結果的に再測定を行うことができ、異常な測定を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の体脂肪計の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態の体脂肪計の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】同実施形態の体脂肪計の測定モード1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】同実施形態の体脂肪計の測定モード2,3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】同実施形態の体脂肪計の測定モード4の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】同実施形態の体脂肪計の別の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートに続くフローチャートである。
【図8】同実施形態の体脂肪計の表示器の全体表示パターンを示す図である。
【図9】同実施形態の体脂肪計の個人データ入力時の表示状態を示す図である。
【図10】同実施形態の体脂肪計の測定モード1における表示状態を示す図である。
【図11】同実施形態の体脂肪計の測定モード2における表示状態を示す図である。
【図12】同実施形態の体脂肪計の測定モード3における表示状態を示す図である。
【図13】同実施形態の体脂肪計の測定モード4における表示状態を示す図である。
【図14】同実施形態の体脂肪計の測定終了時の表示状態を示す図である。
【符号の説明】
1 表示器

Claims (1)

  1. 生体のインピーダンスを測定する手段と、身長、体重、年齢、性別等の個人データを入力する手段と、前記インピーダンス値と前記個人データとに基づいて体脂肪量、体脂肪率等の体脂肪情報を算出する手段と、算出された体脂肪情報と前記インピーダンスの測定経過を表示する表示手段とを備えた体脂肪計において、 前記インピーダンス値の変化分を算出する手段と、この変化分が所定の値を越えた場合に体動があったことを検知する体動検知手段と、この体動検知手段によ体動検知に応答して前記測定経過を所定の表示段階に戻して表示することを特徴とする体脂肪計。
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