JPH10185A - 体液異常診断装置 - Google Patents

体液異常診断装置

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JPH10185A
JPH10185A JP8155622A JP15562296A JPH10185A JP H10185 A JPH10185 A JP H10185A JP 8155622 A JP8155622 A JP 8155622A JP 15562296 A JP15562296 A JP 15562296A JP H10185 A JPH10185 A JP H10185A
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fluid
subject
volume ratio
frequency
impedance
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JP8155622A
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Inventor
Yasuyuki Kubota
康之 久保田
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Masashi Kuriwaki
真史 栗脇
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4869Determining body composition
    • A61B5/4872Body fat

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浮腫等の細胞外液異常を一段と正確に測定で
きるようにする。 【解決手段】 信号出力回路5は、被験者の体にマルチ
周波のプローブ電流Iaを投入する。電流検出回路6
は、被験者の体を流れるプローブ電流Iaを各周波毎に
検出する。電圧検出回路7は、被験者の手足間の電圧V
pを各周波毎に検出する。CPU10は、検出された電
流Iaと電圧Vpとに基づいて、生体電気インピーダン
スを測定し、測定された生体電気インピーダンスに基づ
いて、被験者の体の細胞内液と細胞外液との液量比を算
出する。そして、算出された液量比を、予め設定登録さ
れた基準液量比(一般健常者の正常状態における細胞内
液と細胞外液との液量比)と比較して、浮腫等であるか
を判定し、判定結果を、「被験者の体に浮腫が発生して
いる」旨又は「被験者の体液は正常状態である」旨のメ
ッセージを添えて画面表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人体の体液異常
(特に、細胞外液異常)を電気的に測定できる体液異常
診断装置に係り、詳しくは、浮腫や脱水症状等の診断に
用いて好適な体液異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浮腫(むくみ)や脱水症状等は、体液、
特に細胞外液が異常に増加するか又は異常に少なくなる
現象であるが、体液異常に陥っているか否かは、従来で
は、主に、顔や手足の外観観察や体重測定による主観的
判断に頼っていた。しかし、これでは、判断を誤り易
い。そこで、体液異常を客観的に判断する手段として、
被験者の体の細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とを求め、求
められた細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とに基づいて、被
験者の体の細胞内液、細胞外液の各量及び体内水分量を
計測する、いわゆる生体電気インピーダンス(Bioelect
ric Impedance)法が提案されている(「身体組成の評
価法としての生体電気インピーダンス法」,Baumgartne
r, R.N., etc. 著、「生体電気インピーダンスとその臨
床応用」,医用電子と生体工学,金井寛 著,20(3) Jun
1982、「インピーダンス法による体肢の水分分布の推
定とその応用」,医用電子と生体工学,波江野誠等
著,23(6) 1985 等参照)。生体電気インピーダンス法
では、4個の表面電極を人体の皮膚表面の所定の部位、
例えば、人体の手甲部と、この手甲部と同側の足甲部と
にそれぞれ2個ずつ貼り付け、このうち、手甲部と足甲
部との間の2個の電極間に正弦波交流の微小電流を流す
と共に、この微小電流の周波数を3〜400kHzの周
波数範囲でスイープし、残りの2個の電極から人体の手
足間の電圧を検出することにより、低周波時及び高周波
時の生体電気インピーダンスを測定する。そして、測定
された低周波時及び高周波時の生体電気インピーダンス
に基づいて、細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とを求め、求
められた細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とから、細胞内液
及び細胞外液の各量を推計し、さらに、これらの各量を
和することにより、体内水分量を推計する。
【0003】次に、生体電気インピーダンス法の原理に
ついて、簡単に説明する。人体では、電気は主として細
胞内外の電解質溶液中のイオンによって運ばれ、人体の
総電導量は、体内水分量の総電導量と略等しい。また、
図9に示すように、人体の組織を構成する細胞1,1,
…は、細胞膜2,2,…によって取り囲まれているが、
細胞膜2,2,…は、電気的には容量(リアクタンス)
の大きなコンデンサと見ることができる。したがって、
生体電気インピーダンスは、図10(a)に示すよう
に、細胞外液抵抗Reのみからなる細胞外液インピーダ
ンスと、細胞内液抵抗Riと細胞膜容量Cmとの直列接続
からなる細胞内液インピーダンスとの並列合成インピー
ダンスと考えることができる。このような電気的等価回
路で表すことのできる人体では、外部から印加された電
流は、周波数が非常に低いときには、細胞膜2,2,…
の電気インピーダンス(容量Cm)は、電気を通すには
高すぎるので、同図に実線A,A,…で示すように、細
胞外液3のみを流れる。したがって、測定される生体電
気インピーダンスは、純粋に細胞外液抵抗Reのみであ
る。しかし、周波数が高くなるにつれて、細胞膜2,
2,…を通って流れる電流が増え、このときに測定され
る生体電気インピーダンスには、抵抗分とリアクタンス
分が含まれる。周波数が非常に高くなると、電流は、同
図に破線B,B,…で示すように、細胞1,1,…内を
完全に通るようになり、細胞膜2,2,…が容量性能力
を失うことにより、再び、純粋に合成抵抗Ri・Re/
(Ri+Re)のみが測定される。
【0004】このように、周波数が非常に低いとき及び
非常に高いときの生体電気インピーダンスは、純粋に抵
抗分のみとなるので、低周波時(好ましくは、周波数0
時)及び高周波時(好ましくは、周波数無限大時)の生
体電気インピーダンスを測定することにより、細胞外液
抵抗Reと細胞内液抵抗Riとを別々に求めることができ
る。こうして求められた細胞外液抵抗Re及び細胞内液
抵抗Riは、被験者各人に固有のものであり、それぞ
れ、被験者各人の体水分分布(細胞外液及び細胞内液の
各量)を反映していると考えられる。生体電気インピー
ダンス法は、この性質を利用して、細胞外液及び細胞内
液の各量を推計する測定法である。
【0005】なお、実際の人体の組織では、図9に示す
ように、いろいろな大きさの細胞が不規則に配置されて
いるので、電気的等価回路は、図10(a)に示すよう
な単純回路ではなく、同図(b)に示すように、時定数
τ=Cmk・Rik(Rikは各細胞の細胞内液抵抗、Cmkは
各細胞の細胞膜容量)が分布している分布時定数回路で
表されるが、基本的原理は上述の説明と異ならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、浮腫や脱水
症状等の体液異常は、正確に言うと、細胞外液が、細胞
内液とのバランスが崩れている程、多すぎるか又は少な
すぎるかで決定すべきであるが、上記従来の体液計測方
法では、細胞外液の量のみを見て浮腫や脱水症状等の体
液異常を判断していたため、正確性に欠ける面があっ
た。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、人体の体液異常(細胞外液異常)を一段と正確
にかつ簡易に測定できる体液異常診断装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る体液異常診断装置は、マ
ルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプ
ローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の電気
インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定
手段と、該生体電気インピーダンス測定手段によって測
定された上記被験者の体の上記電気インピーダンスに基
づいて、上記被験者の体の細胞内液抵抗及び細胞外液抵
抗又はこれらの抵抗に関係するパラメータの値を算出す
る抵抗値算出手段と、該抵抗値算出手段によって算出さ
れた上記細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗又は上記パラメ
ータの値に基づいて、上記被験者の体の細胞内液と細胞
外液との液量比を算出する液量比算出手段と、一般健常
者の正常状態における細胞内液と細胞外液との液量比の
上限値又は下限値を基準液量比として予め記憶する記憶
手段と、上記液量比算出手段によって算出された被験者
の体の上記液量比と、上記記憶手段から読み出された上
記基準液量比とを比較して、上記被験者が体液異常に陥
っているか否かを判定する体液異常判定手段と、該体液
異常判定手段の判定結果を表示装置に表示させる表示制
御手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の体液異常診断装置に係り、上記生体電気インピーダ
ンス測定手段が、被験者の体に投入される上記プローブ
電流の各周波毎に、該被験者の体の生体電気インピーダ
ンス又は生体電気アドミッタンスを測定し、測定された
各周波毎の上記生体電気インピーダンス又は生体電気ア
ドミッタンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使
して、インピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡を求
め、求められた該インピーダンス軌跡又はアドミッタン
ス軌跡から、上記被験者の体の周波数0時及び周波数無
限大時の生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッ
タンスを算出すると共に、上記抵抗値算出手段は、上記
生体電気インピーダンス測定手段によって算出された上
記被験者の体の周波数0時及び周波数無限大時の生体電
気インピーダンス又は生体電気アドミッタンスに基づい
て、上記被験者の体の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗又
はこれらの抵抗に関係するパラメータの値を算出するこ
とを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の体液異常診断装置に係り、被験者の身長、体
重、年齢及び性別のうち少なくとも一つを人体特徴デー
タとして入力するための人体特徴データ入力手段を付加
してなると共に、上記液量比算出手段が、上記抵抗値算
出手段によって算出された上記細胞内液抵抗及び細胞外
液抵抗又は上記パラメータの値と、上記人体特徴データ
入力手段から入力された被験者の上記人体特徴データと
に基づいて、被験者の体の上記液量比を算出することを
特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の体液異常診断装置に係り、被験者の身
長、体重、年齢及び性別のうち少なくとも一つを人体特
徴データとして入力するための人体特徴データ入力手段
を付加してなると共に、上記記憶手段が、入力される被
験者の上記人体特徴データに対応して、身長範囲、体重
範囲、年齢範囲及び性別のうち少なくとも一つを含んで
構成される人体特徴区分毎に、一般健常者の正常状態に
おける上記液量比の上限値又は下限値を基準液量比とし
て予め記憶し、かつ、上記体液異常判定手段が、上記液
量比算出手段によって算出された被験者の体の上記液量
比と、上記人体特徴データ入力手段から入力された上記
人体特徴データに基づいて上記記憶手段から選択的に読
み出された所望の上記基準液量比とを比較して、上記被
験者が体液異常に陥っているか否かを判定することを特
徴としている。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3又は4記載の体液異常診断装置に係り、上記体液
異常判定手段が、上記液量比算出手段によって算出され
た被験者の体の上記液量比と、上記記憶手段から読み出
された上記基準液量比とを比較して、上記被験者の体に
浮腫又は脱水症状が発生しているか否かを判定すると共
に、上記表示制御手段が、上記体液異常判定手段の判定
結果に基づいて、「上記被験者の体に浮腫又は脱水症状
が発生している」旨又は「上記被験者の体液は正常状態
である」旨を表示装置に表示させることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】この発明の構成では、生体電気インピーダンス
測定手段は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して被験
者の体の電気インピーダンスを測定する。抵抗値算出手
段は、生体電気インピーダンス測定手段によって測定さ
れた被験者の体の上記電気インピーダンスに基づいて、
被験者の体の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗又はこれら
の抵抗に関係するパラメータの値を算出する。液量比算
出手段は、抵抗値算出手段によって算出された細胞内液
抵抗及び細胞外液抵抗又はパラメータの値に基づいて、
被験者の体の細胞内液と細胞外液との液量比を算出す
る。記憶手段は、一般健常者の正常状態における細胞内
液と細胞外液との液量比の上限値又は下限値を基準液量
比として予め記憶する。体液異常判定手段は、液量比算
出手段によって算出された被験者の体の液量比と、記憶
手段から読み出された基準液量比とを比較して、被験者
が体液異常に陥っているか否かを判定する。表示制御手
段は、体液異常判定手段の判定結果を表示装置に画面表
示させる。
【0014】この発明の構成によれば、体液の異常を判
断するに際して、細胞外液と細胞内液とのバランス関係
(比率)が考慮されるので、実情に即し、一段と信頼性
が増す。また、コンピュータによる自動診断装置である
ので、手軽な操作で迅速な判断結果が得られる。加え
て、表示装置に「被験者の体に浮腫又は脱水症状が発生
している」旨又は「被験者の体液は正常状態である」旨
が表示されるので、大変使い勝手が良い。それゆえ、診
断を手助けする健康機器として、福祉施設や家庭等で利
用できる。
【0015】また、この発明の別の構成では、測定され
た各周波毎の生体電気インピーダンス又は生体電気アド
ミッタンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使し
て、インピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡を求
め、求められた軌跡から周波数0時及び周波数無限大時
の生体電気インピーダンスが算出されるので、高周波投
入時の浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、また、
人体への直流の直接投入を回避できる。それゆえ、生体
電気インピーダンスの測定精度が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である体液異常診断装置
の電気的構成を示すブロック図、図2は、同診断装置の
使用状態を模式的に示す模式図、図3は、同診断装置の
動作を説明するための図で、具体的には、人体のインピ
ーダンス軌跡を示す図、図4は、同診断装置の動作処理
手順を示すフローチャート、また、図5及び図6は、同
診断装置を構成する表示器の表示例を示す図である。こ
の例の体液異常診断装置4Aは、生体電気インピーダン
ス法により被験者の体水分分布異常(浮腫や脱水症状
等)について診断し、診断結果を表示する装置に係り、
図1及び図2に示すように、被験者の体Mにマルチ周波
のプローブ電流Ibを投入するための信号出力回路5
と、被験者Mの手足間を流れるプローブ電流Ibを検出
するための電流検出回路6と、この電流検出回路6と同
一の検出タイミングで、被験者Mの手足間の電圧Vpを
検出するための電圧検出回路7と、操作者(又は被験
者)が測定開始/測定終了を指示するための開始/終了
スイッチ8aと、操作者(又は被験者)が浮腫診断モー
ド又は脱水症状診断モードを選択するためのモード設定
スイッチ8bと、診断結果を表示するための表示器9
と、各種の制御・演算処理を行うCPU(中央処理装
置)10と、CPU10の処理プログラムを記憶するR
OM11と、各種データを一時記憶するデータ領域及び
CPU10の作業領域が設定されるRAM12と、測定
時に被験者Mの手甲部Hや足甲部Lの皮膚表面に導電可
能に貼り付けられる4個の表面電極Hp,Hc,Lp,L
cとから概略構成されている。
【0017】ここで、表面電極Hc,Hpは、被験者M
の右の手甲部Hに、表面電極Lp,Lcは、被験者Mの
右の足甲部Lに、それぞれ導電クリームを介して貼り付
けられる。2個の表面電極Hc,Lcは被験者Mの体に
プローブ電流Ibを投入すると共に、被験者Mの右手足
間を流れるプローブ電流Ibを検出するための電極であ
り、2個の表面電極Hp,Lpは被験者Mの右手足間に
生じる電圧Vpを検出するための電極である。
【0018】上記信号出力回路5は、PIO(パラレル
・インタフェース)51、測定信号発生器52及び出力
バッファ53から構成されている。測定信号発生器52
は、全測定時間の間、所定の測定周期で、PIO51を
介して行われるCPU10の指示に従って、例えば1k
Hz〜400kHzの範囲で、かつ、15kHzの間隔
で掃引される測定信号(電流)Iaを繰り返し生成し
て、出力バッファ53に入力する。出力バッファ53
は、入力される測定信号Iaを定電流状態に保ちなが
ら、マルチ周波のプローブ電流Ibとして表面電極Hc
に送出する。
【0019】電流検出回路6は、I/V変換器(電流/
電圧変換器)61、バンドパスフィルタ(BPF)6
2、A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)63及
びサンプリングメモリ(リングバッファ)64から概略
構成されている。I/V変換器61は、被験者Mの手甲
部Hと足甲部Lとに貼り付けられた2個の表面電極H
c,Lc間に流れるプローブ電流Ibを検出して電圧信
号Vbに変換し、変換された電圧信号Vbをバンドパス
フィルタ62へ供給する。バンドパスフィルタ62は、
入力された電圧信号Vbの中から1kHz〜800kH
zの帯域の電圧信号成分のみを通して、A/D変換器6
3に供給する。A/D変換器63は、CPU10が発行
するデジタル変換指示に従って、入力されるアナログの
電圧信号Vbをデジタルの電圧信号Vbに変換した後、
デジタル化された電圧信号Vbを電流データVbとし
て、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサ
ンプリングメモリ64に格納する。また、サンプリング
メモリ64は、SRAMから構成され、測定信号Iaの
周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号VbをC
PU10の求めに応じて、CPU10に送出する。
【0020】電圧検出回路7は、差動増幅器71、バン
ドパスフィルタ(BPF)72、A/D変換器73及び
サンプリングメモリ(リングバッファ)74から構成さ
れている。差動増幅器71は、被験者Mの手甲部Hと足
甲部Lとに貼り付けられた2個の表面電極Hp,Lp間
の電圧Vpを検出する。この電圧Vpは、表面電極Hp
と表面電極Lpとの間における被験者の体Mの生体電気
インピーダンスによる電圧降下である。バンドパスフィ
ルタ72は、入力された電圧信号Vpの中から1kHz
〜800kHzの帯域の電圧信号成分のみを通して、A
/D変換器73に供給する。A/D変換器73は、CP
U10が発行するデジタル変換指示に従って、入力され
るアナログの電圧信号Vpをデジタルの電圧信号Vpに
変換した後、デジタル化された電圧信号Vpを電圧デー
タVpとして、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周
波数毎にサンプリングメモリ74に格納する。サンプリ
ングメモリ74は、SRAMから構成され、測定信号I
aの周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号をC
PU10の求めに応じて、CPU10に送出する。な
お、CPU10は、2つのA/D変換器63,73に対
して同一のタイミングでデジタル変換指示を行う。
【0021】ROM11は、CPU10の処理プログラ
ムとして、主プログラムの他、インピーダンス測定サブ
プログラム、インピーダンス軌跡作成サブプログラム、
抵抗値算出サブプログラム、液量比算出サブプログラ
ム、浮腫診断サブプログラム、脱水症状診断サブプログ
ラム及び表示制御サブプログラム等の各種サブプログラ
ムを格納する。また、ROM11には、予め統計的に処
理された一般健常者の正常状態における細胞内液と細胞
外液との液量比の上限値及び下限値が基準液量比として
予め設定登録されている。
【0022】上記インピーダンス測定サブプログラムに
は、サンプリングメモリ64,74に一時記憶された周
波数毎の電流データ及び電圧データを順次読み出して、
各周波数についての被験者Mの生体電気インピーダンス
Z(=Vp/Vb)を算出する手順が記述されている。
インピーダンス軌跡作成サブプログラムには、インピー
ダンス測定サブプログラムの稼働により得られた各周波
数についての生体電気インピーダンスZに基づいて、最
小二乗法の演算手法を駆使して、図3に示すような円弧
状のインピーダンス軌跡Dを求める処理手順が記述され
ている。抵抗値算出サブプログラムには、インピーダン
ス軌跡作成サブプログラムの稼働により得られた円弧状
のインピーダンス軌跡Dから、被験者Mの体の周波数0
時及び周波数無限大時の(純粋に抵抗分のみからなる)
生体電気インピーダンスR0,R∞を求め、求められた
周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダン
スR0,R∞から、被験者Mの体の細胞内液抵抗及び細
胞外液抵抗を算出する手順が記述されている。また、液
量比算出サブプログラムには、抵抗値算出サブプログラ
ムの稼働により算出された細胞内液抵抗及び細胞外液抵
抗に基づいて、被験者Mの体の細胞内液と細胞外液との
液量比を算出する手順が記述されている。ここで、細胞
内液抵抗と細胞外液抵抗との抵抗比を、細胞内液と細胞
外液との液量比とみなすこともできる。
【0023】浮腫診断サブプログラムには、液量比算出
サブプログラムの稼働により算出された被験者Mの体の
細胞内液と細胞外液との液量比と、予め設定登録された
基準液量比(上限値)とを比較して、被験者Mの体に浮
腫が発生しているか否かを判定(診断)する手順が記述
されている。脱水症状診断サブプログラムには、液量比
算出サブプログラムの稼働により算出された被験者Mの
体の細胞内液と細胞外液との液量比と、予め設定登録さ
れた基準液量比(下限値)とを比較して、被験者が脱水
症状に陥っているか否かを判定する手順が記述されてい
る。また、表示制御サブプログラムには、浮腫診断サブ
プログラム又は脱水症状診断サブプログラムの判定(診
断)結果を表示器9に表示させる手順及び判定結果と共
に表示するメッセージ文(例えば、「浮腫が生じてい
る」、「脱水症状に陥っている」、「体液は正常である」
等)が記述されている。
【0024】CPU10は、ROM11に記憶された各
種処理プログラムをRAM12を用いて順次実行するこ
とにより、装置各部を制御して、被験者Mの体水分分布
異常(浮腫や脱水症状等)を判定する。
【0025】次に、この例の動作について説明する。ま
ず、測定に先だって、2個の表面電極Hc,Hpを被験
者の手甲部Hに、2個の表面電極Lp,Lcを被験者の
同じ側の足甲部Lにそれぞれ導電クリームを介して貼り
付ける(このとき、図2に示すように、表面電極Hc,
Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠い
部位に取り付ける)。この後、操作者(又は被験者自
身)が体液異常診断装置4Aのモード設定スイッチ8b
を操作して、浮腫診断モードを設定し、次いで、開始/
終了スイッチ8aを押すと、これより、CPU10は、
図4に示す処理の流れに従って、動作を開始する。ま
ず、ステップSP1において、CPU10は、信号出力
回路5の測定信号発生器52に信号発生指示信号SGを
発行する。測定信号発生器52は、CPU10から信号
発生指示信号SGを受け取ると、駆動を開始して、全測
定時間の間、所定の測定周期で、例えば1kHz〜40
0kHzの範囲で、かつ、15kHzの間隔で掃引され
る測定信号(電流)Iaを生成して、出力バッファ53
に入力する。出力バッファ53は、入力される測定信号
Iaを定電流状態(500〜800μAの範囲の一定
値)に保ちながら、マルチ周波のプローブ電流Ibとし
て表面電極Hcに送出する。これにより、定電流のプロ
ーブ電流Ibが、表面電極Hcから被験者の体Mを流れ
る。
【0026】マルチ周波のプローブ電流Ibが被験者M
の体に供給されると、電流検出回路6のI/V変換器6
1は、被験者Mの右の手甲部Hと右の足甲部Lとに導電
クリームを介して貼り付けられた2個の表面電極Hc,
Lc間に流れるプローブ電流Ibを検出して電圧信号V
bに変換し、変換された電圧信号Vbをバンドパスフィ
ルタ62へ供給する。バンドパスフィルタ62では、入
力された電圧信号Vbの中から1kHz〜800kHz
の帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A/D変
換器63に供給される。A/D変換器63では、入力さ
れるアナログの電圧信号Vbがデジタルの電圧信号Vb
に変換され、電流データVbとして、サンプリング周期
毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメモリ64
に格納される。サンプリングメモリ64は、格納された
デジタルの電圧信号VbをCPU10の求めに応じて、
CPU10に送出する。
【0027】一方、電圧検出回路7の差動増幅器71
は、被験者Mの右の手甲部Hと右の足甲部Lとに導電ク
リームを介して貼り付けられた2個の表面電極Hp,L
p間の電圧Vpを検出する。バンドパスフィルタ72で
は、入力された電圧信号Vpの中から1kHz〜800
kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A
/D変換器73に供給される。A/D変換器73では、
入力されるアナログの電圧信号Vpがデジタルの電圧信
号Vpに変換されて、電圧データVpとして、サンプリ
ング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメ
モリ74に格納される。サンプリングメモリ74は、格
納されたデジタルの電圧信号をCPU10の求めに応じ
て、CPU10に送出する。
【0028】測定が終了すると、CPU10は、ステッ
プS2において、インピーダンス測定サブプログラム、
インピーダンス軌跡作成サブプログラム、抵抗値算出サ
ブプログラム、液量比算出サブプログラムをRAM12
を用いて順次実行する。すなわち、CPU10は、ま
ず、サンプリングメモリ64,74に一旦格納された周
波数毎の電流データVb及び電圧データVpを順次読み
出し、平均化を行って、周波数毎の生体電気インピーダ
ンスZ(=Vp/Vb)を算出する。次に、算出された
周波数毎の生体電気インピーダンスZに基づいて、最小
二乗法の演算手法によりカーブフィッティングを行い
(図5参照)、インピーダンス軌跡を求める。そして、
求められたインピーダンス軌跡から、被験者Mの体の周
波数0時の生体電気インピーダンスR0と周波数無限大
時の生体電気インピーダンスR∞(インピーダンス軌跡
Dの円弧がX軸と交わる点のX座標値に相当)とを算出
し、算出結果から、被験者Mの体の細胞内液抵抗と細胞
外液抵抗とを算出する。さらに、CPU10は、算出さ
れた細胞内液抵抗と細胞外液抵抗に基づいて、細胞内液
と細胞外液との液量比を算出する。
【0029】(a)浮腫診断モード時 次に、CPU10は、ステップ3に進み、モード設定フ
ラグを見て、現在の設定モードが、浮腫診断モードであ
るか脱水症状診断モードであるかを調べる。いまは、操
作者(又は被験者自身)によって、浮腫診断モードが設
定されているので、CPU10は、ステップSP4へ進
み、浮腫診断サブプログラムを起動する。CPU10
は、浮腫診断サブプログラムに従って、ステップSP2
において算出された被験者Mの体の細胞内液と細胞外液
との液量比と、予め設定登録された基準液量比(上限
値)とを比較して、被験者Mの体に浮腫が発生している
か否かを判定する。この判定において、被験者Mの体の
細胞内液と細胞外液との液量比が基準液量比(上限値)
を越えていると判定されると、CPU10は、ステップ
SP5に進み、表示制御サブプログラムを実行して、図
5(a)に示すように、「浮腫が生じている」旨を被験
者Mの体の液量比等と共に表示器9に表示させる。これ
に対して、被験者Mの体の細胞内液と細胞外液との液量
比が基準液量比(上限値)を越えていないと判定される
と、CPU10は、ステップSP6に進み、表示制御サ
ブプログラムを実行して、同図(b)に示すように、
「体液は正常である」旨を被験者Mの体の液量比等と共
に表示器9に表示させる。この後、CPU10は、操作
者(又は被験者自身)によって開始/終了スイッチ8a
が押下されるまで(測定終了の指示があるまで)、上述
した一連の処理(ステップSP1〜ステップSP5
(6),ステップSP9)を繰り返す。
【0030】(b)脱水症状診断モード時 次に、脱水症状の診断を希望する場合には、測定に先立
って、操作者(又は被験者自身)が体液異常診断装置4
Aのモード設定スイッチ8bを操作して、脱水症状診断
モードを設定し、次いで、開始/終了スイッチ8aを押
すと、これより、CPU10は、上述した測定演算処理
(ステップSP1及びステップSP2)を実行する。そ
して、ステップ3へ進み、モード設定フラグを見て、現
在の設定モードが、浮腫診断モードであるか脱水症状診
断モードであるかを調べる。今度は、脱水診断モードが
選択されているので、CPU10は、ステップSP7へ
進み、脱水症状診断サブプログラムを起動する。CPU
10は、脱水症状診断サブプログラムに従って、ステッ
プSP2において算出された被験者Mの体の細胞内液と
細胞外液との液量比と、予め設定登録された基準液量比
(下限値)とを比較して、被験者Mが脱水症状に陥って
いるか否かを判定する。この判定において、被験者Mの
体の細胞内液と細胞外液との液量比が基準液量比(下限
値)を下回っていると判定されると、CPU10は、ス
テップSP8に進み、表示制御サブプログラムを実行し
て、図6(a)に示すように、「脱水症状に陥ってい
る」旨を被験者Mの体の細胞内液と細胞外液との液量比
等と共に表示器9に画面表示させる。これに対して、被
験者Mの体の細胞内液と細胞外液との液量比が基準液量
比(上限値)を上回っていると判定されると、CPU1
0は、ステップSP5に進み、表示制御サブプログラム
を実行して、同図(b)に示すように、「体液は正常で
ある」旨を被験者Mの体の液量比等と共に表示器9に画
面表示させる。
【0031】このように、この例の構成によれば、測定
された各周波毎の生体電気インピーダンスZ(=Vp/
Vb)に基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、
インピーダンス軌跡を求め、求められた軌跡から周波数
0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスが算
出されるので、高周波投入時の浮遊容量や外来ノイズの
影響を回避でき、また、人体への直流の直接投入を回避
できる。それゆえ、生体電気インピーダンスの測定精度
が向上する。
【0032】また、体液異常を判断するに際して、細胞
外液と細胞内液とのバランス関係(比率)が考慮される
ので、実情に即し、一段と信頼性が増す。また、CPU
10による自動診断なので、手軽な操作で迅速な判断結
果が得られる上、表示器9に「被験者の体に浮腫又は脱
水症状が発生している」旨又は「被験者の体液は正常状
態である」旨が画面表示されるので、大変使い勝手が良
い。それゆえ、診断を手助けする健康機器として、福祉
施設や家庭等で利用できる。
【0033】◇第2実施例 図7は、この発明の第2実施例である体液異常診断装置
4Bの電気的構成を示すブロック図である。この第2実
施例の構成が、上述の第1実施例の構成と大きく異なる
ところは、開始/終了スイッチ8a及びモード設定スイ
ッチ8bを廃し、代わりに、データ入力装置としてのキ
ーボード8cを付加した点、及び液量比算出サブプログ
ラムにこれに伴う変更を加えた点である。キーボード8
cは、操作者(又は被験者)が測定開始/測定終了を指
示するための測定開始/終了キーや、操作者が浮腫診断
モード又は脱水症状診断モードを選択するためのモード
設定キーを含む各種機能キー、及び被験者の身長、体
重、年齢及び性別等の人体特徴データを入力するための
テンキーから構成されており、キーボード8cから供給
される操作データ及び人体特徴データは、図示せぬコー
ド発生回路でコードに変換されてCPU10に供給され
る。CPU10は、コード入力された各種操作信号及び
人体特徴データをRAM12のデータ領域に一時記憶す
る。
【0034】また、この例の液量比算出サブプログラム
には、抵抗値算出サブプログラムの稼働により算出され
た細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗と、キーボード8cか
ら入力された被験者Mの人体特徴データとに基づいて、
被験者Mの体の細胞内液と細胞外液との液量比を算出す
る手順が記述されている。つまり、細胞内液(細胞外
液)の量は、第1実施例では、細胞内液抵抗(細胞外液
抵抗)のみを変数として求められるのに対して、この第
2実施例では、細胞内液抵抗(細胞外液抵抗)の他、身
長、体重、年齢及び性別も考慮されて求められる。な
お、上記以外の点では、第1実施例と略同様であるの
で、図7において、図1の構成各部と同一の部分には同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】このように、この第2実施例の構成によれ
ば、被験者の身長、体重、年齢及び性別が考慮されるの
で、一段と正確な液量比を求めることができる。したが
って、診断の信頼性が一段と増す。
【0036】◇第3実施例 次に、第3実施例について説明する。この第3実施例の
構成は、人体特徴データの入力手段としてキーボード8
cを用いる点で上述の第2実施例と略同様であるが、第
2実施例では、キーボード8cから入力された被験者M
の人体特徴データに基づいて、被験者Mの体の細胞内液
と細胞外液との液量比を算出するのに対して、この第3
実施例では、キーボード8cから入力された被験者Mの
人体特徴データに基づいて、最適の基準液量比が選択さ
れる点で、上述の第2実施例と大きく異なっている。
【0037】すなわち、この例のROM11には、キー
ボード8cから供給される被験者Mの人体特徴データに
対応して、身長範囲と体重範囲と年齢範囲と性別とで構
成される人体特徴区分毎に、一般健常者の正常状態にお
ける細胞内液と細胞外液との液量比の上限値及び下限値
が基準液量比として予め設定登録されている。また、浮
腫診断サブプログラムには、キーボード8cから供給さ
れた被験者Mの人体特徴データに基づいて、該当する基
準液量比(上限値)をROM11から選択的に読み出
し、読み出された基準液量比(上限値)と、液量比算出
サブプログラムの稼働により算出された被験者Mの体の
細胞内液と細胞外液との液量比とを比較して、被験者M
の体に浮腫が発生しているか否かを判定(診断)する手
順が記述されている。同様に、脱水症状診断サブプログ
ラムには、キーボード8cから供給された被験者Mの人
体特徴データに基づいて、該当する基準液量比(下限
値)をROM11から選択的に読み出し、読み出された
基準液量比(下限値)と、液量比算出サブプログラムの
稼働により算出された被験者Mの体の細胞内液と細胞外
液との液量比とを比較して、被験者が脱水症状に陥って
いるか否かを判定する手順が記述されている。
【0038】このように、この第3実施例の構成によっ
ても、上述の第2実施例と略同様の効果を得ることがで
きる。
【0039】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、測定信号
(電流)Iaの周波数範囲は、1kHz〜400kHz
に限定されない。同様に、周波の個数も複数である限り
任意である。また、生体電気インピーダンスを算出する
代わりに、生体電気アドミッタンスを算出するようにし
ても良く、これに伴い、インピーダンス軌跡を算出する
代わりに、アドミッタンス軌跡を算出するようにしても
良い。
【0040】また、上述の実施例では、最小二乗法によ
るカーブフィッティングの手法を用いて、周波数0時及
び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを求めるよ
うにしたが、これに限らず、浮遊容量や外来ノイズの影
響を他の手段により回避できる場合には、例えば、2周
波(5kHz以下の低周波と、200kHz以上の高周
波)の測定信号を生成して被験者に投入し、被験者の体
の低周波時の生体電気インピーダンスを周波数0時の生
体電気インピーダンスとみなすと共に、被験者の体の高
周波時の生体電気インピーダンスを周波数無限大時の生
体電気インピーダンスとみなすようにしても良い。ま
た、上述の実施例では、被験者Mの体の細胞内液抵抗及
び細胞外液抵抗を算出する場合について述べたが、これ
に限らず、例えば、直接、細胞内液抵抗と細胞外液抵抗
との比を求めても良い。また、細胞外液抵抗(又は細胞
内液抵抗)と全抵抗とを求めても良い。
【0041】また、キーボード8cには、全測定時間や
測定回数等を測定目的に応じて設定/設定変更するため
のキーを設けても良い。また、表示器9に「浮腫(脱水
症状)が生じている」を画面表示する際には、浮腫(脱
水症状)の程度に応じて、「軽い浮腫(脱水症状)が生
じている」、「重い浮腫(脱水症状)が生じている」等
を画面表示するようにすれば、浮腫(脱水症状)の進行
状況が判るので、さらに、使い勝手が良くなる。また、
上述の実施例においては、人体特徴項目として、被験者
の身長、体重、年齢及び性別等を入力する場合について
述べたが、必要に応じて、性別、年齢等を省略しても良
い。また、出力装置として、プリンタを付設しても良
い。また、上述の実施例においては、4個の表面電極H
p,Hc,Lp,Lcのうち、2個の表面電極Hc,Hpを
被験者Mの右の手甲部Hに、残り2個の表面電極Lp,
Lcを被験者Mの右の足甲部Lに、貼り付けるようにし
たが、これに限らず、例えば、図8に示すように、4個
とも、体肢に貼り付けるようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の体液異
常診断装置によれば、測定された各周波毎の生体電気イ
ンピーダンスZ(=Vp/Vb)に基づいて、最小二乗
法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、
求められた軌跡から周波数0時及び周波数無限大時の生
体電気インピーダンスが算出されるので、高周波投入時
の浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、また、人体
への直流の直接投入を回避できる。それゆえ、生体電気
インピーダンスの測定精度が向上する。また、体液異常
を判断するに際して、細胞外液と細胞内液とのバランス
関係(比率)が考慮されるので、実情に即し、一段と信
頼性が増す。また、コンピュータによる自動診断なの
で、手軽な操作で迅速な判断結果が得られる上、表示器
9に「被験者の体に浮腫又は脱水症状が発生している」
旨又は「被験者の体液は正常状態である」旨が画面表示
されるので、大変使い勝手が良い。それゆえ、診断を手
助けする健康機器として、福祉施設や家庭等で利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である体液異常診断装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同診断装置の使用状態を模式的に示す模式図で
ある。
【図3】同診断装置の動作を説明するための図で、具体
的には、人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図4】同診断装置の動作処理手順を示すフローチャー
トである。
【図5】同診断装置を構成する表示器の表示例を示す図
である。
【図6】同診断装置を構成する表示器の表示例を示す図
である。
【図7】この発明の第2実施例である体液異常診断装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】第1,第2及び第3実施例の診断装置の別の使
用状態を模式的に示す模式図である。
【図9】従来技術の説明に用いられる図で、人体の細胞
組織中を低周波の電流及び高周波の電流が流れる様子を
説明するための図である。
【図10】従来技術を説明に用いられる図で、同図
(a)は、生体の組織内細胞の単純化された電気的等価
回路図、同図(b)は、より実際に近い電気的等価回路
図である。
【符号の説明】
1 細胞 2 細胞膜 3 細胞外液 4A,4B 体液異常診断装置 5 信号出力回路(生体電気インピーダンス測定手
段の構成部分) 52 測定信号発生器(信号出力回路の構成部分) 6 電流検出回路(生体電気インピーダンス測定手
段の構成部分) 64 サンプリングメモリ(電流検出回路の構成部
分) 7 電圧検出回路(生体電気インピーダンス測定手
段の構成部分) 74 サンプリングメモリ(電圧検出回路の構成部
分) 8c キーボード(人体特徴データ入力手段) 9 表示器(表示装置) 10 CPU(生体電気インピーダンス測定手段の
構成部分、抵抗値算出手段、液量比算出手段、体液異常
判定手段、表示制御手段) 11 ROM(記憶手段) 12 RAM(記憶手段) Ia 測定信号 Ib マルチ周波のプローブ電流 Vp 被験者の手足間の検出電圧 M 被験者

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記被験者の体の前記電気インピーダンスに基づいて、
    前記被験者の体の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗又はこ
    れらの抵抗に関係するパラメータの値を算出する抵抗値
    算出手段と、 該抵抗値算出手段によって算出された前記細胞内液抵抗
    及び細胞外液抵抗又は前記パラメータの値に基づいて、
    前記被験者の体の細胞内液と細胞外液との液量比を算出
    する液量比算出手段と、 一般健常者の正常状態における細胞内液と細胞外液との
    液量比の上限値又は下限値を基準液量比として予め記憶
    する記憶手段と、 前記液量比算出手段によって算出された被験者の体の前
    記液量比と、前記記憶手段から読み出された前記基準液
    量比とを比較して、前記被験者が体液異常に陥っている
    か否かを判定する体液異常判定手段と、 該体液異常判定手段の判定結果を表示装置に表示させる
    表示制御手段とを備えてなることを特徴とする体液異常
    診断装置。
  2. 【請求項2】 前記生体電気インピーダンス測定手段
    は、被験者の体に投入される前記プローブ電流の各周波
    毎に、該被験者の体の生体電気インピーダンス又は生体
    電気アドミッタンスを測定し、測定された各周波毎の前
    記生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタンス
    に基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、インピ
    ーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡を求め、求められ
    た該インピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡から、
    前記被験者の体の周波数0時及び周波数無限大時の生体
    電気インピーダンス又は生体電気アドミッタンスを算出
    すると共に、 前記抵抗値算出手段は、前記生体電気インピーダンス測
    定手段によって算出された前記被験者の体の周波数0時
    及び周波数無限大時の生体電気インピーダンス又は生体
    電気アドミッタンスに基づいて、前記被験者の体の細胞
    内液抵抗及び細胞外液抵抗又はこれらの抵抗に関係する
    パラメータの値を算出することを特徴とする請求項1記
    載の体液異常診断装置。
  3. 【請求項3】 被験者の身長、体重、年齢及び性別のう
    ち少なくとも一つを人体特徴データとして入力するため
    の人体特徴データ入力手段を付加してなると共に、 前記液量比算出手段は、前記抵抗値算出手段によって算
    出された前記細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗又は前記パ
    ラメータの値と、前記人体特徴データ入力手段から入力
    された被験者の前記人体特徴データとに基づいて、被験
    者の体の前記液量比を算出することを特徴とする請求項
    1又は2記載の体液異常診断装置。
  4. 【請求項4】 被験者の身長、体重、年齢及び性別のう
    ち少なくとも一つを人体特徴データとして入力するため
    の人体特徴データ入力手段を付加してなると共に、 前記記憶手段は、入力される被験者の前記人体特徴デー
    タに対応して、身長範囲、体重範囲、年齢範囲及び性別
    のうち少なくとも一つを含んで構成される人体特徴区分
    毎に、一般健常者の正常状態における前記液量比の上限
    値又は下限値を基準液量比として予め記憶し、かつ、 前記体液異常判定手段は、前記液量比算出手段によって
    算出された被験者の体の前記液量比と、前記人体特徴デ
    ータ入力手段から入力された前記人体特徴データに基づ
    いて前記記憶手段から選択的に読み出された所望の前記
    基準液量比とを比較して、前記被験者が体液異常に陥っ
    ているか否かを判定することを特徴とする請求項1,2
    又は3記載の体液異常診断装置。
  5. 【請求項5】 前記体液異常判定手段は、前記液量比算
    出手段によって算出された被験者の体の前記液量比と、
    前記記憶手段から読み出された前記基準液量比とを比較
    して、前記被験者の体に浮腫又は脱水症状が発生してい
    るか否かを判定すると共に、 前記表示制御手段は、前記体液異常判定手段の判定結果
    に基づいて、「前記被験者の体に浮腫又は脱水症状が発
    生している」旨又は「前記被験者の体液は正常状態であ
    る」旨を表示装置に表示させることを特徴とする請求項
    1,2,3又は4記載の体液異常診断装置。
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