JP3633022B2 - フォーカシング方法及び装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はオートフォーカス装置に関するもので、詳しくはズーム光学系を通して得られた被写体像をイメージセンサで撮像し、イメージセンサからの光電信号を監視しながらズーム光学系のピント合わせを行うフォーカシング方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピントが合ったときに被写体像のコントラストが最も高くなることを利用し、対物レンズの結像面にCCD固体撮像素子などのイメージセンサを配置してイメージセンサからの光電信号のもつ所定帯域の高周波成分がピークに達するように対物レンズのフォーカシングを行うコントラスト検出型のオートフォーカス装置が知られている。このような方式のオートフォーカス装置は、イメージセンサから継続的に出力される光電信号に基づき、例えば隣接する画素ごとの輝度差(コントラストに対応する)の総和がピークに対するように、継続的に対物レンズのフォーカシングを行うフィードバック制御の形をとっており、特にビデオカメラなどに好適である。
【0003】
ビデオカメラの一形態として、写真フイルムに撮影された画像、あるいはプリント写真の画像をイメージセンサで撮像し、得られた光電信号に適宜の信号処理を行ってNTSC方式に準拠したビデオ信号を得、これをCRTモニタやビデオプリンタに入力して画像観察できるようにした画像入力装置が知られている(例えば本出願人が商品化した「FUJIX FOTOVISION FV7」)。
【0004】
このような画像入力装置では、観察される画像を適宜に拡大,縮小することができるように対物レンズとしてズーム光学系が用いられている。また、操作性及び装置のコンパクト化を考慮し、被写体となる写真フイルム(ネガ,ポジ)が対物レンズに接近した位置(10〜30mm程度)に置かれる。このように、被写体距離がかなり接近してくると、ズーム光学系の光学性能を保つためには、通常のビデオカメラで採用されているインナーフォーカス方式よりは、変倍によるピント面の移動を変倍レンズよりも物体側に配置したフォーカスレンズの移動で補正する前玉フォーカス方式が適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前玉フォーカス方式でフォーカシングを行った場合には、フォーカスレンズの移動によってズーム光学系の焦点距離が少なからず変化する。したがて、変倍操作の後に上述したコントラスト検出方式あるいは位相差検出方式で知られるTTL方式でフォーカスレンズの移動調節を行うと、フォーカシングによって像倍率が変化してしまい、特にズーム光学系をワイド側に変倍した状態では、フォーカシングを行う間に不自然な変倍が行われる結果となる。
【0006】
さらに、上記のようにフォーカシングを行う間に像倍率の変動が伴うと、ワイド側に変倍されかつ小絞りの状態であるときには焦点深度が深くなることから、コントラスト検出方式でフォーカシングを行うものの場合、フォーカシング時のコントラストの変化よりも変倍によるコントラストの変化の方が激しくなり、オートフォーカス装置が変倍に伴うコントラスト変化に追従してフォーカシングを行ってしまい、適正なフォーカシングができなくなるおそれがある。また、焦点深度が深い状態のときには、焦点深度内のどの位置でフォーカスレンズが停止するかによって像倍率が変わるため、ズーミング操作だけではなかなか意図する変倍位置が決められないという問題も生じてくる。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、TTL方式によりズーム光学系のフォーカシングを行いながらも、フォーカシングの間に不自然に像倍率が変化することなく、迅速かつ的確にフォーカシングが行われるようにしたフォーカシング方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、ズーム光学系のもつ変倍機能を積極的に利用し、ズーム光学系を像倍率が高くなるテレ側の所定変倍位置に変倍レンズを自動的に移動させ、その状態でTTL方式でフォーカシング処理を実行するようにしてある。この所定変倍位置でのフォーカシングによりフォーカスレンズのセット位置が決まった後には、少なくとも1つの被写体距離に対し、変倍レンズの位置とフォーカスレンズの位置とを予め対応づけたトラッキングデータを読み出すとともに、このトラッキングデータに基づいてフォーカスレンズを移動させながら変倍レンズを元の位置に戻すように構成される。
【0009】
被写体距離に対して変倍が行われた場合には、トラッキングデータにしたがってフォーカスレンズのセット位置を変更すればよく、変倍に伴うフォーカスレンズの移動を迅速に行うことが可能となる。また、何種類かの被写体距離ごとに同様のトラッキングデータを用意しておけば、前記所定変倍位置でのフォーカスレンズの位置に基づいて所定のトラッキングデータを選択することができる。なお、トラッキングデータが用意されていない被写体距離については、予め決められたトラッキングデータを基準にして補間演算を行うことによって、適宜の変倍位置におけるフォーカスレンズのセット位置を算出することが可能となる。
【0010】
上述したような画像入力装置の場合には、撮像対象となる写真フイルムのセット位置が予め何種類に決められているから、写真フイルムのセット位置(被写体距離に該当する)ごとにトラッキングデータを用意しておくのが簡便である。さらに、無限遠に対するトラッキングデータを用意しておけば、これらの何種類かのトラッキングデータに基づいてほぼ満足し得る補間演算を行うことができ、どのような被写体距離に対しても適切なトラッキング制御によってフォーカスレンズのセット位置を決めることができる。
【0011】
トラッキングデータの選択又は算出により、その被写体距離に対して適切なトラッキングデータが求められた後は、微調整AF処理によるフォーカシングを継続的に行うのが効果的である。微調整AF処理では、求められたトラッキングデータから大きく外れない範囲でフォーカスレンズの移動制御を行うもので、これにより所定変倍位置で高精度にフォーカシングを行った状態を活かしながら、TTL方式のフォーカシングの追従性を保つことができるようになる。
【0012】
さらに、フォーカシングの精度を向上させるためにはズーム光学系の焦点深度を浅くしておくことが望ましく、これにはズーム光学系中に組み込まれたアイリスを開放状態にするのがよい。また、コントラスト検出方式によるフォーカシング処理を行うにはイメージセンサからの光電信号の出力レベルを適正に保つ必要があるが、これにはイメージセンサの蓄積時間の制御、又はイメージセンサからの光電信号を増幅するアンプのゲイン調節の少なくともいずれかを調節するのが効果的である。
【0013】
【実施例】
本発明を用いた画像入力装置の外観を示す図2において、本体部2の上部にはヘッド部3が設けられている。ヘッド部3は、スリット4aが形成されたマウント部4とその上に開閉自在に軸着された一対の照明ユニット5とからなる。例えば6コマごとにシート状に分断した現像済みの写真フイルム6をフイルムホルダ7に保持させ、このフイルムホルダ7をスリット4aに挿入して照明ユニット5を点灯すると、その照明光が乳白色のフイルムホルダ7を通して写真フイルム6を背面側から拡散照明する。
【0014】
本体部2には一対の支持脚9,9が軸着され、これを図示のように開くことによって本体部2が正立状態に支持される。本体部2にはズーム光学系と、例えばCCD,MOS型固体撮像素子で知られるイメージセンサが内蔵され、写真フイルム6に記録された画像を静止画像として撮像する。写真フイルム6としては、カラーネガフイルム,カラーポジフイルム,モノクロフイルムのいずれであってもよく、フイルム種別に応じてモード切替えレバー10を適宜に操作することによって、ネガ−ポジ反転等の必要な信号処理が行われる。なお、ヘッド部3はマウント部4の部分から本体部2に対して90°回動できるようになっており、写真フイルム6の画像が横姿勢で撮影されたものでも縦姿勢で撮影されたものでも対処できるようになっている。
【0015】
また、支持脚9,9を図示位置からさらに上方に回動し、かつ照明ユニット5,5を開いて本体部2を倒立状態で支持することもできる。この状態では、例えば下に置かれたプリント写真を照明ユニット5,5で照明し、その画像を撮像することも可能である。また、照明ユニット5,5を開いて本体部2を把持し、これを被写体に向けることによって、通常のビデオカメラのように使用することもできる。
【0016】
本体部2には、次に挙げるマニュアル操作部が設けられている。
(1) 電源スイッチ11
電源のON/OFF時に操作される。また、照明ユニット5を点灯,消灯させるインバータ回路53のON/OFFスイッチに兼用されている。
(2) オートスイッチ12
ONにすると色調整(ホワイトバランス,色の濃さ)及び明るさ調整が自動化。OFFにするとボリュームダイヤル16〜20の操作により、再生画像の色調整,明るさ調整が可能となる。
(3) マスクスイッチ13
写真フイルム6の画像が横姿勢,縦姿勢であるか、さらにはパノラマサイズであるかに応じて、CRTモニタに画像表示を行うときに、画像周辺の余分なスペースを電気的にマスキングするときに操作される。押圧回数によってマスク範囲の切替えが行われる。
(4) モードスイッチ15
撮像モードの選択を行う。撮像対象の変更時に切替え操作される。
【0017】
(5) マニュアルボリュームダイヤル16〜20
赤,青の色調整用のほか、色の児さ調整用,明るさ調整用がある。これらのダイヤルは、オートスイッチ12をOFFにしたときに有効。
(6) AF切替えスイッチ22
オートフォーカス,マニュアルフォーカスの切替え時、及びセットアップAFの起動スイッチとして用いられる。
(7) マニュアルフォーカススイッチ23
マニュアルでフォーカシングを行うときに操作される。+−の2方向シーソースイッチで、ピント合わせの方向に応じて押圧操作される。
(8) ズームスイッチ24
ズーム光学系の変倍を行うときに操作され、テレ方向,ワイド方向の2方向シーソースイッチで構成される。
【0018】
上記画像入力装置の機能ブロックを示す図1において、ズーム光学系25はフォーカスレンズ25aと変倍レンズ25bとを備え、変倍レンズ25bよりも物体側でフォーカスレンズ25aを移動させる前玉フォーカス方式となっている。なお、写真フイルム6がズーム光学系25の先端から10〜30mm程度の近距離位置にセットされることから、特に斜入光線に対する光学性能をカバーするためにフォーカスレンズ25aよりも物体側に固定の凸レンズを配置してもよい。また、変倍レンズ25bよりも像面側に各種の収差補正用の固定レンズを設けてもよい。
【0019】
フォーカスレンズ25a及び変倍レンズ25bの移動は、各々独立して駆動されるステッピングモータ26a,26bによって行われる。図3は、ズーム光学系25を組み込んだ鏡筒の構造を示す。鏡筒28の後端と前カバー29との間には、光軸方向に延びたガイドロッド30a,30b,30cが固定されている。フォーカスレンズ25aを組み込んだフォーカス鏡筒31は、ガイドロッド30a,30cによりその移動がガイドされる。また、変倍レンズ25bを組み込んだ変倍鏡筒32は、ガイドロッド30b,30cによりガイドされる。
【0020】
鏡筒28の上面に固定される台座33に、ステッピングモータ26a,26bが取付られている。モータ26bについて図示してあるように、モータ26bの軸34にはリードスクリューが形成され、台座33に固定したガイド35に沿って光軸方向に移動自在に支持されたコマ36の雌ネジ部36aが噛み合っている。したがってモータ26bが回転すると、コマ36が光軸方向に進退する。なお、他方のモータ26aについても全く同様の構成で、モータ26aの回転により他方のコマ37が光軸方向に進退する。コマ37,36には図示のようにフォーク部が形成され、各々のフォーク部にフォーカス鏡筒31,変倍鏡筒32の突片31a,32aが係合される。これにより、ステッピングモータ26a,26bに供給する駆動パルスの個数に対応して鏡筒28内でフォーカス鏡筒31及び変倍鏡筒32を光軸方向に移動させることができる。
【0021】
鏡筒28にはフォトセンサ39,40が取付られ、フォーカス鏡筒31,変倍鏡筒32に一体に設けた遮光片31b,32bを光電検出し、各々の鏡筒31,32が原点位置に移動したことを検知する。変倍鏡筒28にはアイリスモータ42とホール素子43(図1参照)とが組み込まれている。アイリスモータ42は、図1に示すアイリス(絞り)45の開口径を調節するアクチュエータとして作用し、またホール素子43はアイリスモータ42に組み込まれたマグネットの変位を磁気的に監視し、アイリス45の開口径検出用のセンサとして作用する。なお、符号46はフレキシブルプリント板を示し、アイリスモータ42への駆動電流の供給と、ホール素子43からの出力信号の取り出しに用いられる。
【0022】
ズーム光学系25の光軸上に位置するように、鏡筒28の後端にはイメージセンサ46が固定され、ズーム光学系25によって光電面に結像された光学画像を光電信号に変換して出力する。また、鏡筒28は全体的に光軸方向に移動できるように本体部2に組み込まれており、外部操作によって、写真フイルム6に10mm程度まで接近した近接位置と、その位置から10mm程度後退した後退位置とのいずれかの位置を選択することができる。近接位置ではズーム光学系25の撮像範囲が狭まり、後退位置ではズーム光学系25の撮像範囲を広げることができるから、ズーム光学系25を変倍せずに、各々の位置でフォーカシングを行うだけで像倍率を変えることが可能となる。鏡筒28がいずれの位置にあるかを検知するために鏡筒28に舌片28aが設けられ、これが一対のマイクロスイッチ47(図1)で検出される。
【0023】
図1に示すように、イメージセンサ46から得られた光電信号はゲインコントロールアンプ48により適切な出力レベルに調節された後、ADコンバータ49によってデジタル信号に変換され、デジタル信号処理ユニット50に入力される。デジタル信号処理ユニット50は、CPU55の管制の元に各種のデジタル信号処理を行い、信号処理回路50a,AF回路50b,積分回路50c,同期信号発生器50d,インターフェース回路50e等を含む。信号処理回路50aは、デジタル信号として入力されてくる光電信号を輝度信号と色信号に分離し、ホワイトバランス調節用に色信号ごとの増幅を行ったり、マトリクス演算や補間処理等の適宜の信号処理を施してデジタル信号形態のビデオ信号を生成する作用を行う。こうして得られたビデオ信号は、DAコンバータ51によってアナログ信号に変換され、ビデオアンプ52によりコンポジット信号形態、あるいはRGB信号形態のビデオ信号として出力される。
【0024】
AF回路50bは、信号処理回路50aから得られる輝度信号をもとに、撮像画面全体又は撮像画面中心を含む一定範囲内において、例えば隣接する画素ごとの輝度信号の変化分(絶対値)を検出する。この輝度信号の変化分は画像のコントラストが高くなるほど大きくなるから、変化分の総和がピークに達したときに画像のコントラストが最も高い状態、すなわちピントが合った状態であると見做せる。このような処理は、画素配列にしたがって一連となって得られる輝度信号波形について微分を行って高周波成分を取り出し、その高周波成分がピークに達したか否かによって合焦を判断するものと等価であり、輝度信号をアナログ量のまま扱うものにも同様に用いることができる。
【0025】
AF回路50bは、上記のようにして得られた輝度信号の変化分の総和データをフォーカス信号として逐次インターフェース回路50e内のレジスタに入力する。CPU55は、逐次入力されてくるこのフォーカス信号を監視しながらフォーカスレンズ25aを移動し、フォーカス信号がピークになった時点で合焦状態と判断し、フォーカスレンズ25aのセット位置を決定する。
【0026】
積分回路50cは、信号処理回路50aから輝度信号を取り込み、撮像画面全体又は撮像画面の一部について、その輝度信号をデジタル積分する。この積分値は、撮像画面全体又はその一部についての明るさに対応しているから、この積分値に対応してイメージセンサ46に入射する被写体光の強さを調節することによって、自動的に露光量制御を行うことができる。露光量の制御は、アイリス45の開口径あるいはイメージセンサ46の電荷蓄積時間の制御で行うことが可能である。また、アイリス45の開口径やイメージセンサ46の電荷蓄積時間の調節では光電信号の出力レベルを適切な範囲に調節し得ない場合には、ゲインコントロールアンプ48のゲインを調節してこれに対処することができる。
【0027】
同期信号発生器50dは、CPU55,イメージセンサ46を駆動するセンサドライバ56に同期信号を入力し、これらを同期して作動させる。また、同期信号はデジタル信号処理ユニット50内の各回路部にも供給され、イメージセンサ46,デジタル信号処理ユニット50,CPU55は、互いに同期して駆動される。
【0028】
CPU55は、フォーカスドライバ58,ズームドライバ59にそれぞれ駆動信号を供給する。各ドライバ58,59は、入力された駆動信号に対応した個数の駆動パルスをステッピングモータ26a,26bに供給し、これによりフォーカスレンズ25a,変倍レンズ25bが光軸方向に進退移動する。フォーカスドライバ58及びズームドライバ59は、CPU55からの指令によりステッピングモータ26a,26bに供給する駆動パルスの周波数を高,低2段階に可変し、同時に電流値を2段階に可変する機能をもっている。そして、ステッピングモータ26a,26bを高速で駆動するときには電流を増やして脱調を防ぐようにしてある。
【0029】
さらに、詳しくは後述するが、セットアップフォーカス制御が行われるときには、通常の変倍操作とは別に、CPU55からはフォーカスドライバ58及びズームドライバ59に対し、ステッピングモータ26a,26bを周波数が高く、電流値が大きい駆動パルスが供給される。そして、変倍レンズ25bは予めテレ端に設定した所定変倍位置まで高速に移動される。ここで行われる変倍がセットアップ変倍処理に該当し、CPU55,メモリ70のROM領域に格納されたセットアップフォーカスプログラム,そしてズームドライバ59がセットアップ変倍手段として機能する。
【0030】
また、セットアップフォーカス制御によってフォーカスレンズ25aのセット位置が決まった後は、変倍レンズ25bは元の変倍位置に戻され、またフォーカスレンズ25aは、テレ端側に設定された所定変倍位置でのセット位置とEEPROM領域に格納されたトラッキングデータとに基づいて求められたセット位置に移動制御される。この処理は、CPU55,メモリ70のROM領域に格納されたセットアップフォーカスプログラム,EEPROM領域に格納されたトラッキングデータ,そしてフォーカスドライバ58及びズームドライバ59で構成される制御手段によって実行されることになる。
【0031】
アイリスドライバ60には、DAコンバータ61によってアナログ信号に変換されたアイリス駆動信号が入力され、このアイリス駆動信号に応じてアイリスモータ42が回転してアイリス45の開口径が制御される。CPU55は、さらに電源回路63,DC/DCコンバータ64,インバータ回路65を介して駆動される照明ユニット5内の写真用蛍光灯の点灯,消灯状態を、インバータ回路64からの信号により監視する。
【0032】
アイリス45の開口径に対応してホール素子43から得られる信号は、アンプ66を経てADポートを介してCPU55にフィードバックされる。また、フォーカス鏡筒31,変倍鏡筒32が原点位置を通過したときには、フォトセンサ39,40からの信号がCPU55に入力される。さらに、鏡筒28が近接位置にあるか後退位置にあるかを識別するための一対のマイクロスイッチ47もCPU55に入力される。
【0033】
マニュアル入力部68,ダイヤル入力部69からは、段落〔0016〕,〔0017〕で説明した各種の操作信号が入力され、CPU55はこれらの操作信号に基づいて撮像シーケンスを実行する。様々な撮像シーケンスのプログラムは、メモリ70のROM領域に書き込まれ、またRAM領域には撮像シーケンスの実行の過程で得られる各種のフラグやデータが適宜書き込まれ、読み出される。また、EEPROM領域には、各種プログラム実行の過程で必要となるデータが、工場での生産工程中に書き込まれる。
【0034】
メモリ70のEEPROM領域には、模式的に図4に示すようなカーブで表されるトラッキング調整データが格納されている。図4の横軸は原点位置に対する変倍レンズ25bの位置を表しており、原点位置がワイド端に該当し、原点位置から20.00mm離れた位置がテレ端に該当する。縦軸は原点位置に対するフォーカスレンズ25aの位置を表している。トラッキングデータ▲1▼〜▲4▼は、この画像入力装置において頻繁に用いられる被写体距離に対応して予め設定されたもので、例えばトラッキングデータ▲1▼について見ると、変倍レンズ25bが原点位置から15mmの変倍位置にあるときには、フォーカスレンズ25aを52.8mmの位置に移動するとピントが合うことを意味している。
【0035】
トラッキングデータ▲1▼〜▲4▼は次の撮像モードに対応している。
(1) トラッキングデータ▲1▼
鏡筒28を近接位置に移動させた状態で、マウント部4にセットされた写真フイルム6の画像を撮像する第1撮像モードに対応するデータで、被写体距離がもっとも近い状態(10mm程度)。写真フイルム6に横姿勢で撮影された画像を撮像するときに対応する。
(2) トラッキグデータ▲2▼
鏡筒28を後退位置に移動させた状態で、マウント部4にセットされた写真フイルム6の画像を撮像する第2撮像モードに対応するデータで、被写体距離は第1撮像モードよりも少し遠い状態(20mm程度)。写真フイルム6に縦姿勢で撮影された画像を上下にケラレなく撮像するときに対応する。
【0036】
(3) トラッキングデータ▲3▼
支持脚9を一杯に開きいて本体部2を倒立状態で支持させ、下に置かれたプリント写真を撮像する第3撮像モードに対応するデータで、被写体距離は50mm程度。鏡筒28が近接位置のままで用いられるときに対応する。
(4) トラッキングデータ▲4▼
画像入力装置を通常のビデオカメラと同様に横向きに構えて一般の被写体を撮像する第4撮像モードで使用するときに、被写体距離無限遠でリミットをかけるために設けられている。
【0037】
モード切替えスイッチ15を操作し、第1〜第3撮像モードのいずれかが選択されると、これに対応してトラッキングデータを算出するために基準となるテレ端での基準値Zt1,Zt2,Zt3がそれぞれ選択される。各撮像モードにおけるテレ端基準値は、後述するセットアップフォーカスが行われる毎に書き換えが行われる。
【0038】
次に、上記のように構成された画像入力装置のフォーカシング処理について説明する。図5にフォーカシング処理のメインフローを示す。CPU55は、ステップ(ST)1のAFモードの判断により、まず通常のフォーカシング処理(通常AF)を行うモードであるかセットアップフォーカス制御(セットアップAF制御)を行うモードであるかを判断する。そして、モード切替えスイッチ15が第1〜第3撮像モードに設定されているときにはセットアップAFモードに、第4撮像モードに設定されているときには通常AFモードに分岐する。
【0039】
通常AFモード時には、ST2においてAF切替えスイッチ22によってオートフォーカスが選択されているかマニュアルフォーカスが選択されているかが判断される。なお、オートフォーカスが選択されているときには、AF切替えスイッチ22の上に設けてあるLEDが点灯状態となっている。そして、オートフォーカスが選択されている場合には通常AF制御が実行され、信号処理回路50aからの輝度信号に基づいてAF回路50bがフォーカス信号を出力し、これがインターフェース回路50eを介してCPU55に入力される。ただし、この通常AFモードは、画像入力装置を一般のビデオカメラの形態で使用する第4撮像モード下で利用されるため、通常AFモードでは、AF回路50bは撮像画面の中心を含む一部のエリアについてフォーカス信号を求め、背景や近景に対してフォーカシングが行われないようにしてある。
【0040】
CPU55は逐次入力されてくるフォーカス信号を監視しながらフォーカスドライバ58を介してステッピングモータ26aを駆動し、フォーカス信号がピーク値に達するようにフォーカスレンズ25aの移動制御を行う。この移動制御はイメージセンサ46から1画面分の光電信号が出力されてくるごとに継続して実行される。
【0041】
ST2においてマニュアルフォーカスが選択されているときには、前回のフォーカシングがオートフォーカスによるものであるかマニュアルフォーカスによるものであるかがST3で確認される。そしてオートフォーカスによるものであるときには、現時点でのフォーカスレンズ25aのセット位置に対応するテレ端での位置を算出し、テレ端基準値変数Zptにセットする。
【0042】
なお、図4においてはトラッキングデータは4種類図示してあるが、これらの中間については隣接するトラッキングデータに基づいて適宜に補間演算を行うことで各々適切なトラッキングデータを算出することができる。こうしてトラッキングデータが算出された後には、このトラッキングデータにしたがってマニュアルズームトラッキング制御が行われる。すなわち、ズームスイッチ24の操作により変倍が行われ変倍レンズ25bが移動されると、算出されたトラッキングデータにしたがってフォーカスレンズ25aのセット位置を変更するように制御が行われる。
【0043】
ST1によりセットアップAFモードに分岐したときには、ST4によりAF切替えスイッチ22が操作された時点でセットアップAF制御が行われる。セットアップAF制御が行われるときには、通常AFとは異なり、平面被写体が主たる撮像対象物となるので、測距ゾーンが撮像画面全体に切替えられ、AF回路50は信号処理回路50aから出力されてくる撮像画面全体の輝度信号をもとにフォーカス信号を求めるようになっている。セットアップAF制御は図6に示すとおりで、詳しくは後述する。
【0044】
セットアップAFモードに分岐した状態でAF切替えスイッチ22が操作されていない状態では、ST5での判断処理によって撮像モードが変更されたかどうかが逐次監視される。そして、撮像モードが変更されていない場合には、ST5からST7に処理が移行する。そして、マニュアルフォーカススイッチ23から操作入力があったときには、マニュアルフォーカススイッチ23からの操作入力に応じてフォーカスレンズ25aの移動制御が行われる。
【0045】
ST7においてマニュアルフォーカススイッチ23から操作入力がない状態では、微調整AF処理の要否が監視されている。微調整AF処理とは、ピントの移動がほとんど分からない程度だけフォーカスレンズ25aを駆動し、その駆動の前後でフォーカス信号の大きさを比較したときに、下がっていたときには駆動方向を反転させ、下がっていなれば引続き同方向に駆動を継続する処理であり、結果的にフォーカス信号のピークに達するようにフォーカスレンズ25aの位置調節を行うものである。したがってこの微調整AF処理は、フォーカス信号自体に一定幅以上の変動が生じたときに行われる。
【0046】
これは、例えば図2に示すようにフイルムホルダ7をセットしてフォーカシングを行った後、フイルムホルダ7を移動して次の写真画像を撮像したときなどに該当する。この場合には、被写体距離の変動はほとんどないのにも係わらず、写真画像が変わるために信号処理回路50aから出力される輝度信号は大きく変動し、これに伴ってフォーカス信号も大きく変化するからである。結果的にこの微調整AF処理は、撮像対象となっているシーンが変わったときに実行されるようになる。また、写真フイルムに反りがあったり、フイルムホルダ7の保持部分にガタがあった場合はもとより、光学系に球面収差があり、シーンの変化に伴ってアイリス45の開口径が変わった場合や開口径の変化によりピント移動が生じたような場合でも、この微調整AF処理によって対処することができる。
【0047】
なお、微調整AF処理は、算出されたトラッキングデータからフォーカスレンズ25aの位置が大きく外れることがないようにリミッターがかけられている。このような制御は、微調整AF処理の開始後にCPU55からフォーカスドライバ58に出力される駆動信号の大きさを、メモリ70のEEPROM領域に書き込まれたデータによって制限すればよい。また、この微調整AF処理は、マニュアルフォーカス入力があった時点でキャンセルされる。
【0048】
ST5において、撮像モードの変更があった場合には、モードスイッチ15のセット位置確認により、第1〜第3撮像モードのいずれのセット状態であるかが識別され、各々の撮像モードに対応して設定されているテレ端での基準値Zt1,Zt2,Zt3のいずれかが選択され、ズーム操作が行われたときのトラッキングデータを算出するためのテレ端基準値変数Zptにセットされる。こうして選択されたトラッキングデータは、再び撮像モードの変更が行われない限り有効化されており、ズームスイッチ24が操作されたときには、変倍レンズ25bの移動とともにフォーカスレンズ25aの移動が制御される。
【0049】
第1〜第3撮像モードにした状態でAF切替えスイッチ22が操作されると、ST4移行の処理により測距ゾーンが撮像画面全体に切替えられ、図6に示すセットアップAF制御が行われる。セットアップAF制御は、コマンドコード1〜4により4段階に分けて処理され、ST10によってコマンドコードを確認した後にそれぞれの処理が行われる。これは、図5に示すフォーカシング処理も含め、この画像入力装置全体の作動シーケンスを管制するメインフローの中で、様々な処理を逐次段階的に処理してゆくためである。セットアップAF制御の実行開始時には、まずコマンドコード1の処理が行われる。この処理では、AF切替えスイッチ22が操作された時点での変倍レンズ25bの位置がメモリ70に書き込まれ、コマンドコードを「1」から「2」に変更して処理完了となる。
【0050】
次にメインフローの中でセットアップAF制御がコールされると、コマンドコード2の処理が行われる。この処理では、変倍レンズ25bをテレ端位置に移動させる。このとき、CPU55はズームドライバ59に対して高速駆動用の駆動パルスを供給するようになっている。このため、ズームスイッチ24を操作して行う通常のズーミング操作のときと比較して、変倍レンズ25bは高速でテレ端位置に向かって移動し、セットアップAF制御を迅速に行うことができる。
【0051】
AF切替えスイッチ22が操作された時点で、例えば変倍レンズ25bがワイド端にあったとすると、一回の処理では変倍レンズ25bがテレ端まで移動し終わらないので、この場合にはコマンドコード2のままで一回の処理が終わるが、セットアップAF制御が再びコールされると引続きコマンドコード2の処理が継続される。そして、変倍レンズ25bがテレ端に移動したことが確認されるとコマンドコード3が割り当てられる。
【0052】
次にセットアップAF制御がコールされると、コマンドコード3によるフォーカシング処理が行われる。このフォーカシング処理は、変倍レンズ25bをテレ端に移動していることから像倍率を最大にした状態で行われることになり、被写体が写真フイルムであるときには、フイルムベースに離散的に分布している乳剤粒子をフォーカシングの対象とすることができるようになる。したがって、測距ゾーンにコントラストが高い画像がない場合であっても、確実にフォーカシングを行うことができる。また、アイリス45は開放され、焦点深度が浅い状態でフォーカシングが行われる。そして、光電信号の出力レベルの調節は、イメージセンサ46の電荷蓄積時間の制御、あるいはゲインコントロールアンプ48のゲイン調節によって行われる。
【0053】
このフォーカシング処理によって、以後トラッキングデータ算出のためのテレ端基準値Zptが確定する。また、テレ端基準値Zptが確定すると、現在の撮像モードに応じてZt1,Zt2,Zt3のいずれかが書き換えられる。そして、コマンドコードを「4」に変更してこのフォーカシング処理が完了する。
【0054】
次に行われるコマンドコード4の処理では、コマンドコード1の処理でメモリ70に書き込んでおいたデータ、すなわちAF切替えスイッチ22が操作された時点での変倍レンズ25bの位置データが読み出され、これにしたがって変倍レンズ25bが元の位置に戻される。このときにもズームドライバ59には高速駆動用の駆動パルスが供給されるため、変倍レンズ25bは通常のズーミング操作時よりも高速で移動されるようになる。
【0055】
また、テレ端におけるフォーカスレンズ25aのセット位置Zptにより、被写体距離に適合したトラッキングデータが算出されているから、元の変倍レンズ25bの位置に対してフォーカスレンズ25aをどの位置に移動させればよいかは一義的に求めることができる。そしてCPU55は、このトラッキングデータに基づいてフォーカスドライバ58に駆動パルスを供給し、元の変倍位置における合焦位置にフォーカスレンズ25aを移動させる。その後、次のセットアップAF制御の待機状態を得るために、コマンドコードが「4」から「1」に書き換えられ、セットアップAF制御要求をクリアして1回のセットアップAF制御が完了する。
【0056】
このセットアップAF制御により、AF切替えスイッチ22が操作された時点の変倍位置で正確にフォーカシングが行われた状態となり、さらにフォーカシングに関する操作入力が行われるまでは、図5のフローにしたがってST7以降の微調整AF処理が必要に応じて行われる。また、電源投入時においては、フォーカスレンズ25a及び変倍レンズ25bは一旦原点位置に向けて移動され、フォトセンサ39,40で原点位置への移動が検知される。この間に供給された駆動パルスの個数をCPU55でカウントすることによって、原点位置を基準にした当初の各レンズ25a,25bのセット位置が分り、これらは再び当初のセット位置に戻される。以後は原点位置を基準にして各レンズのセット位置をトラッキングしてゆくことができる。
【0057】
さらに、電源投入時には変数Zt1,Zt2,Zt3には各イニシャライズ調整値IZ1,IZ2,IZ3がセットされ、モードスイッチ15のセット位置により撮像モードを識別し、その撮像モードに対応したトラッキングデータが選択され、算出される。そして、変倍操作が行われたときにはそのトラッキングデータを基準にフォーカスレンズ25aの移動制御が行われる。また、鏡筒28を後退位置に移動したことがマイクロスイッチ47で検出されたときには、その時点でZt2がテレ端基準値Zptにセットされる。セットアップAF制御を実行する際には、オートホワイトバランス制御を固定するとともに、露光制御のフィードバックゲインを制限し、変倍が行われる間の色バランスや明るさの変化を目立たなくするのが有効である。
【0058】
以上、図示した実施例をもとに説明してきたが、本発明は必ずしも図2に示す形態の画像入力装置だけでなく、ズーム光学系及び固体撮像素子を内蔵した種々の撮像装置に適用することが可能である。また、セットアップAF制御を行う際の変倍レンズ25bの位置としては、必ずしも通常のズーミング操作域内のテレ端でなくてもよく、例えば専用に設けられた高倍率の変倍位置にしてもよい。さらに、フォーカスレンズ25a,変倍レンズ25bの駆動にカム筒を用いたズームレンズや、コントラスト検出以外の他のフォーカシング方式、例えば位相差検出方式のものについても本発明は適用可能である。
【0059】
【発明の効果】
上記のように、本発明のオートフォーカス装置によれば、セットアップ操作によって変倍レンズをテレ側に設定されたセットアップ変倍位置に移動させ、焦点深度を浅くした状態でフォーカシングを行って適切なトラッキングデータを選択するようにしてあるから、変倍レンズをセットアップ操作前の変倍位置に戻す際や、さらに変倍操作が行われた際には選択されたトラッキングデータにしたがってフォーカスレンズのセット位置を決めることができ、迅速かつ正確なフォーカシングを行うことができる。
【0060】
また、セットアップフォーカスを行うときにアイリスを開放することによって、焦点深度を最も浅くした状態でフォーカシングを行っておくことにより、フォーカシングの精度をさらに高めることができ、被写体輝度変化によってアイリスが開くような場合でも、ピントずれを起こすことがない。この場合、イメージセンサの蓄積時間又はゲインコントロールアンプのゲイン調節を行って、フォーカシングのために用いられる光電信号の出力レベルを適正に保つことができる。さらに、セットアップフォーカス制御時には通常の変倍操作時よりも高速で変倍レンズが移動するように切り替えることによって、セットアップフォーカスを短時間で行うことが可能となる。
【0061】
また、セットアップAF制御によってフォーカシングを行った後でも、イメージセンサからの光電信号に基づき、選択されたトラッキングデータを基準にして継続してフォーカシングを行うようにしてあるから、シーンの変更により被写体距離が変化したり、また輝度変化によりアイリスが変化したような場合でもピントが合った状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた画像入力装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明を用いた画像入力装置の外観図である。
【図3】レンズ移動機構を示す分解斜視図である。
【図4】トラッキングデータの概念図である。
【図5】フォーカシング制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】セットアップAF制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
6 写真フイルム
25 ズーム光学系
25a フォーカスレンズ
25b 変倍レンズ
28 鏡筒
46 イメージセンサ
50 デジタル信号処理ユニット
50a 信号処理回路
50b AF回路
55 CPU
70 メモリ
Claims (8)
- ズーム光学系を通して得られた被写体像をイメージセンサで撮像し、イメージセンサからの光電信号を監視しながらズーム光学系中のフォーカスレンズを移動してフォーカシングを行うフォーカシング方法において、
セットアップ操作部材の操作に応答し、ズーム光学系中の変倍レンズをフォーカシング用に設定されたテレ側の所定変倍位置に移動させた状態でイメージセンサからの光電信号を監視しながらフォーカスレンズを合焦位置に移動させ、フォーカスレンズが合焦位置にセットされたときに、変倍レンズの位置とフォーカスレンズの位置とを予め対応づけたトラッキングデータを読み出すとともに、このトラッキングデータに基づいてフォーカスレンズを移動させながら変倍レンズを前記セットアップ操作部材が操作される前の位置に戻すようにしたことを特徴とするフォーカシング方法。 - 前記トラッキングデータを読み出した後は、このトラッキングデータを基準にして変倍操作が行われたときのフォーカスレンズのセット位置を決めるとともに、イメージセンサからの光電信号を監視しながら前記トラッキングデータから一定範囲内に収まるようにフォーカスレンズの移動を制限した状態でフォーカスレンズの移動制御を行うことを特徴とする請求項1記載のフォーカシング方法。
- 前記セットアップフォーカス操作手段からの操作信号に応答してズーム光学系中に組み込まれたアイリスを開放するとともに、イメージセンサの蓄積時間の制御、又はイメージセンサからの光電信号を増幅するアンプのゲイン調節の少なくともいずれかにより、前記フォーカシングに用いられる光電信号を適正レベルに保つようにしたことを特徴とする請求項1記載のフォーカシング方法。
- ズーム光学系を通して得られた被写体像をイメージセンサで撮像し、イメージセンサからの光電信号に基づいてズーム光学系中のフォーカスレンズを移動してフォーカシングを行うオートフォーカス装置において、
セットアップ操作部材と、この操作部材の操作に応答し、ズーム光学系中の変倍レンズをフォーカシング用に設定されたテレ側の所定変倍位置に移動させるセットアップ変倍手段と、変倍レンズを前記所定変倍位置に留めた状態でイメージセンサからの光電信号に基づいてフォーカスレンズを移動してフォーカシングを行い、フォーカシング完了時には前記操作部材が操作される前の変倍位置に変倍レンズを戻す制御手段とを備え、前記制御手段は、変倍レンズの変倍位置とこの変倍位置に対するフォーカスレンズのセット位置とを対応づけたトラッキングデータを格納したメモリを有し、前記所定変倍位置におけるフォーカスレンズのセット位置が決まった後は、メモリから読み出された前記トラッキングデータに基づいて変倍レンズを元の変倍位置に戻すときのフォーカスレンズのセット位置を決めることを特徴とするフォーカシング装置。 - 前記制御手段は、前記操作部材の操作に応答してズーム光学系中に組み込まれたアイリスを開放するとともに、イメージセンサの蓄積時間の制御、又はイメージセンサからの光電信号を増幅するアンプのゲイン調節の少なくともいずれかにより、前記フォーカシングに用いられる光電信号を適正レベルに保つことを特徴とする請求項4記載のフォーカシング装置。
- 前記変倍レンズ及びフォーカスレンズの移動調節は、各々独立に駆動されるモータの回転によって行われることを特徴とする請求項4記載のオートフォーカス装置。
- 前記セットアップ変倍手段は、セットアップフォーカス操作手段の操作により変倍レンズを前記所定変倍位置に移動させるとき、及び前記所定変倍位置から変倍レンズを元の位置に戻すときに、通常のズーム操作により変倍レンズを移動させるときよりも高速で変倍レンズを移動させることを特徴とする請求項4記載のオートフォーカス装置。
- 前記制御手段は、トラッキングデータをメモリから読み出した後は、前記ズーム光学系の変倍操作が行われた際にはトラッキングデータに基づいてフォーカスレンズのセット位置を決めるとともに、イメージセンサからの光電信号を監視しながら前記トラッキングデータから一定範囲に収まるようにフォーカスレンズの移動を制限した状態で、フォーカスレンズの移動制御を行うことを特徴とする請求項4記載のフォーカシング装置。
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