JP3632042B2 - 梁底用コーナー主筋の固定金具 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、梁底用コーナー主筋をスタラップの下辺コーナー部に押え付け固定するための固定金具に関する。
【0002】
【従来技術】
梁形成用ピット内における梁用鉄筋の組立に際して、スタラップに対する主筋の固定は、一般に細い鋼線による結束手段により行われていた。ところが上記主筋のうち、梁底用のコーナー主筋を鋼線での結束作業は、梁形成用ピット内の底部での作業となるため、例えば、スラブ型枠面に膝をつき、上半身をかがめ、両手をピットの内に差し入れるなど、沿う等に無理な姿勢が要求され、鋼線結束にかなりの時間と労力を要し、作業が非能率となる問題点があった。また、鋼線結束は容易でなく、経験や熟練度によって作業能率が大きく左右されるという問題があった。
【0003】
そこで、本発明者は、梁底用コーナー主筋をスタラップのコーナー部に鋼線結束をすることなく固定できる固定具を先に提案した(実開昭64−4724号)。この先に提案した梁底用コーナー主筋の固定具は、平面視でほぼU字状に形成した金具の少なくとも一方の端部を下向きに折り曲げて係合部に形成した押さえ金具と、このU字状金具から上向きに連出したガイドロッドとで構成し、U字状金具をスタラップの垂直辺に嵌合させ、係合部をコーナー主筋に係合させ、ガイドロッドをスタラップの垂直辺に鋼線で結束するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記先提案のものでは、鋼線で結束しなくても、コーナー主筋をスタラップのコーナー部にしっかりと固定することができるのであるが、1本のスタラップに沿わせてガイドロッドを固定するものであることから、スタラップが垂直線に対して傾いていても、装着できることになり、梁底側でのスタラップ配設ピッチがみだれることがあった。
また、U字状金具をスタラップの垂直辺に嵌め込むものであることから、コーナー主筋がスタラップの水平辺に対して傾斜状態になっていてもコーナー主筋を保持できることになるから、主筋配置方向の中間部分等ではスタラップから主筋が離れてしまい、U字状金具をスタラップ垂直辺に嵌め込んで下降させたU字状金具の係合部がコーナー主筋を捕まえられず、セットし直さなければならない事もあった。
本発明はこのような点に着目してなされたもので、固定金具をスタラップの垂直辺に沿って下降させるだけで、コーナー主筋をスタラップ水平辺と直交する状態に固定することのできる固定金具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、固定金具を所定間隔へだてて配置された一対のコーナー主筋保持ロッドと、この一対のコーナー主筋保持ロッド同士を連結する上下一対の連結ロッドとで構成し、各コーナー主筋保持ロッドはスタラップの垂直辺に沿って位置するガイド杆の少なくとも下端部分をコーナー主筋に上から挿嵌する形状に折り曲げ形成して係着用フックとし、各連結ロッドは]字型に折り曲げ形成してあり、各連結ロッドを並設したコーナー主筋保持ロッドでのガイド杆体の係着用フック突出方向とは反対側の外側部分に位置し、かつ、その折り曲げ連出部分が係着用フックの突出側に位置する状態でコーナー主筋保持ロッドに溶着固定したことを特徴としている。
【0006】
【作用】
本発明ではガイド杆の少なくとも下端部に係着用フックを折り曲げ形成してなるコーナー主筋保持ロッドを一対並設し、この併設した一対のコーナー主筋保持ロッド同士を上下一対の]字型連結ロッドで連結固定してあるので、この固定具はスタラップの垂直辺で形成される仮想垂直平面と平行に装着されることになり、この固定具の係着用フックで固定される主筋はスタラップのコーナー部にスタラップの水平辺と直交する状態に固定されることになる。また、固定具のガイド杆は所定距離へだてて対置してあり、複数のスタラップの垂直辺に沿わせて配置することから、スタラップの配設ピッチを正確に設定することができるうえ、スタラップの垂直辺が斜めに傾くこともなくなる。
【0007】
【実施例】
図面は本発明の実施例を示し、図1は斜視図、図2は使用状態を示す斜視図、図3は使用状態での断面図である。
この固定金具は、所定間隔へだてて配置された一対のコーナー主筋保持ロッド(1)と、この一対のコーナー主筋保持ロッド(1)同士を連結する上下一対の連結ロッド(2)とで構成してある。
【0008】
各コーナー主筋保持ロッド(1)は、ピット内に所定ピッチへだてた状態に垂下させたスタラップ(3)の垂直辺(4)に沿って位置するガイド杆(5)と、このガイド杆(5)の上下両端部を折り曲げ形成することにより形成した係着用フック(6)とを有している。この係着用フック(6)はスタラップ(3)の梁底側コーナー部分に配置されるコーナー主筋(7)に上から嵌まり込む形状に形成してある。
【0009】
一方、連結ロッド(2)は、鋼製ロッドの両端部を同一方向に折り曲げ形成した]型に形成してある。この連結ロッド(2)は係着用フック(6)が同一方向に位置する状態で並設したコーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)での係着用フック突出方向とは反対側の外側部分に、その折曲げ連出部分(8)がコーナー主筋保持ロッド(1)に形成した係着用フック(6)の突出側に位置する状態で溶着固定してある。そして、この折り曲げ連出部分(8)とコーナー主筋保持ロッド(1)の外周面との間には、スタラップ(3)の垂直辺(4)部分が嵌着できる間隙が形成してある。なお、図中符号(9)は上下連結ロッド(2)(2)間に配置した接続ロッドで、この接続ロッド(9)は、折曲げ連出部分を有していない。
【0010】
次にこの固定金具を使用してのコーナー主筋の固定手順を説明する。
ピットを形成するべく対向配置した型枠(図示略)の上面間に桟木を適当間隔へだてて架け渡し、この桟木に梁の上側コーナー主筋(10)を載置し、この上側コーナー主筋(10)にスタラップ(3)の上側係合部分(11)を引っかけて、複数のスタラップ(3)を適当な間隔をへだててピット内に垂下させる。そして、ピット内に垂下しているスタラップ(3)の水平辺(12)部分に梁底側のコーナー主筋(7)となる鉄筋を預ける。
【0011】
次いで、数ピッチ分へだてて位置するスタラップ(3a)とその隣りに位置するスタラップ(3b)とに、固定金具を係着用フック(6)がスタラップ(3a)(3b)間の空間からスタラップ内に突入する状態でコーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)を各スタラップ(3a)(3b)の垂直辺(4)に沿わせて降下させ、ガイド杆(5)の下端部に形成した係着用フック(6)をスタラップ(3)の水平辺(12)に預けてある梁底側コーナー主筋(7)に上から係合させる。このとき、スタラップ(3)の垂直辺(4)はガイド杆(5)と連結ロッド(2)の折り曲げ連出部(8)との間の間隙に嵌まり込むことになるから、固定金具はしっかりと保持されることになる。これにより、梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)のコーナー部に引き寄せられて固定されることになる。
【0012】
このとき、固定金具のコーナー主筋保持ロッド(1)は所定のピッチを保つ状態に配置させてあるから、スタラップ(3)の垂直辺(4)に沿わせて降下させることにより、スタラップ(3)は所定のピッチを保持することになる。また、隣接する二カ所で梁底側コーナー主筋(7)をスタラップ(3)のコーナー部に引き寄せ固定することから、梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)の水平辺(12)と直交する姿勢を保ったままほぼ平行に引き寄せられることになり、固定金具を配置しないスタラップ(3)部分でも梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)のコーナーに位置することになる。
【0013】
そして、前述のように、梁底側コーナー主筋(7)を隣接する二カ所でコーナー部に固定するようにしていることから、スタラップ(3)の垂直辺(4)を平行に位置させることができるうえ、スタラップ(3)の垂直辺(4)が垂直線に対して傾斜すると、固定金具の一方の係着用フック(6)は梁底側コーナー主筋(7)をキャッチすることができないことから、両係着用フック(6)で梁底側コーナー主筋(7)をキャッチすることにより、スタラップ(3)の垂直辺(4)を垂直に位置させることができる。
【0014】
なお、固定金具を装着していないスタラップ(3)を所定ピッチとなるように調整する。このとき、梁底側コーナー主筋(7)は適当な間隔置きに固定金具でスタラップ(3)に固定されていることから、梁底側コーナー主筋(7)は上側コーナー主筋(10)と平行に位置することになり、上下コーナー主筋(7)(10)間の間隔は一定に保たれるので、固定金具を装着していないスタラップ(3)の垂直辺(4)も垂直姿勢を保つことになる。
【0015】
上記実施例では、コーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)の上下両端部に係着用フック(6)を形成したが、この係着用フック(6)は下端部だけに形成してもよい。また、ガイド杆(5)の上下両端部に係着用フック(6)を形成した場合には、上下の係着用フック(6)の突出寸法を変えて、コーナー主筋(7)の太さに対応させるようにしてもよい。なお、係着用フック(6)をガイド杆(5)の上下両端部に形成した場合、上側に位置する係着用フック(6)にスタラップ(6)の垂直辺(4)に固定する中間鉄筋を預けておくこともできる。
【0016】
【発明の効果】
本発明では、ガイド杆の少なくとも下端部に係着用フックを折り曲げ形成してなるコーナー主筋保持ロッドを一対並設し、この併設した一対のコーナー主筋保持ロッド同士を上下一対の]字型連結ロッドで連結固定してあるので、この固定具はスタラップの垂直辺で形成される仮想垂直平面と平行に装着されることになり、この固定具の係着用フックで固定される主筋をスタラップのコーナー部にスタラップの水平辺と直交する状態に固定することができる。また、固定具のガイド杆は所定距離へだてて対置してあり、複数のスタラップの垂直辺に沿わせて配置することから、スタラップの配設ピッチを正確に設定することができるうえ、スタラップの垂直辺が斜めに傾くことをなくして、正規の姿勢に正しく配置することができる。しかもこの作業は、スタラップの垂直辺に沿わせて固定金具を装着するだけであるから、梁底部でのコーナー主筋の配設作業を簡単に、かつ正確に行うことができ、経験や熟練に左右されることなく、均質に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は使用状態を示す斜視図である。
【図3】図3は使用状態での断面図である。
【符号の説明】
1…コーナー主筋保持ロッド、2…連結ロッド、3…スタラップ、4…スタラップの垂直辺、5…ガイド杆、6…係着用フック、7…梁底用コーナー主筋、8…連結ロッドの折り曲げ連出部分。
【産業上の利用分野】
本発明は、梁底用コーナー主筋をスタラップの下辺コーナー部に押え付け固定するための固定金具に関する。
【0002】
【従来技術】
梁形成用ピット内における梁用鉄筋の組立に際して、スタラップに対する主筋の固定は、一般に細い鋼線による結束手段により行われていた。ところが上記主筋のうち、梁底用のコーナー主筋を鋼線での結束作業は、梁形成用ピット内の底部での作業となるため、例えば、スラブ型枠面に膝をつき、上半身をかがめ、両手をピットの内に差し入れるなど、沿う等に無理な姿勢が要求され、鋼線結束にかなりの時間と労力を要し、作業が非能率となる問題点があった。また、鋼線結束は容易でなく、経験や熟練度によって作業能率が大きく左右されるという問題があった。
【0003】
そこで、本発明者は、梁底用コーナー主筋をスタラップのコーナー部に鋼線結束をすることなく固定できる固定具を先に提案した(実開昭64−4724号)。この先に提案した梁底用コーナー主筋の固定具は、平面視でほぼU字状に形成した金具の少なくとも一方の端部を下向きに折り曲げて係合部に形成した押さえ金具と、このU字状金具から上向きに連出したガイドロッドとで構成し、U字状金具をスタラップの垂直辺に嵌合させ、係合部をコーナー主筋に係合させ、ガイドロッドをスタラップの垂直辺に鋼線で結束するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記先提案のものでは、鋼線で結束しなくても、コーナー主筋をスタラップのコーナー部にしっかりと固定することができるのであるが、1本のスタラップに沿わせてガイドロッドを固定するものであることから、スタラップが垂直線に対して傾いていても、装着できることになり、梁底側でのスタラップ配設ピッチがみだれることがあった。
また、U字状金具をスタラップの垂直辺に嵌め込むものであることから、コーナー主筋がスタラップの水平辺に対して傾斜状態になっていてもコーナー主筋を保持できることになるから、主筋配置方向の中間部分等ではスタラップから主筋が離れてしまい、U字状金具をスタラップ垂直辺に嵌め込んで下降させたU字状金具の係合部がコーナー主筋を捕まえられず、セットし直さなければならない事もあった。
本発明はこのような点に着目してなされたもので、固定金具をスタラップの垂直辺に沿って下降させるだけで、コーナー主筋をスタラップ水平辺と直交する状態に固定することのできる固定金具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、固定金具を所定間隔へだてて配置された一対のコーナー主筋保持ロッドと、この一対のコーナー主筋保持ロッド同士を連結する上下一対の連結ロッドとで構成し、各コーナー主筋保持ロッドはスタラップの垂直辺に沿って位置するガイド杆の少なくとも下端部分をコーナー主筋に上から挿嵌する形状に折り曲げ形成して係着用フックとし、各連結ロッドは]字型に折り曲げ形成してあり、各連結ロッドを並設したコーナー主筋保持ロッドでのガイド杆体の係着用フック突出方向とは反対側の外側部分に位置し、かつ、その折り曲げ連出部分が係着用フックの突出側に位置する状態でコーナー主筋保持ロッドに溶着固定したことを特徴としている。
【0006】
【作用】
本発明ではガイド杆の少なくとも下端部に係着用フックを折り曲げ形成してなるコーナー主筋保持ロッドを一対並設し、この併設した一対のコーナー主筋保持ロッド同士を上下一対の]字型連結ロッドで連結固定してあるので、この固定具はスタラップの垂直辺で形成される仮想垂直平面と平行に装着されることになり、この固定具の係着用フックで固定される主筋はスタラップのコーナー部にスタラップの水平辺と直交する状態に固定されることになる。また、固定具のガイド杆は所定距離へだてて対置してあり、複数のスタラップの垂直辺に沿わせて配置することから、スタラップの配設ピッチを正確に設定することができるうえ、スタラップの垂直辺が斜めに傾くこともなくなる。
【0007】
【実施例】
図面は本発明の実施例を示し、図1は斜視図、図2は使用状態を示す斜視図、図3は使用状態での断面図である。
この固定金具は、所定間隔へだてて配置された一対のコーナー主筋保持ロッド(1)と、この一対のコーナー主筋保持ロッド(1)同士を連結する上下一対の連結ロッド(2)とで構成してある。
【0008】
各コーナー主筋保持ロッド(1)は、ピット内に所定ピッチへだてた状態に垂下させたスタラップ(3)の垂直辺(4)に沿って位置するガイド杆(5)と、このガイド杆(5)の上下両端部を折り曲げ形成することにより形成した係着用フック(6)とを有している。この係着用フック(6)はスタラップ(3)の梁底側コーナー部分に配置されるコーナー主筋(7)に上から嵌まり込む形状に形成してある。
【0009】
一方、連結ロッド(2)は、鋼製ロッドの両端部を同一方向に折り曲げ形成した]型に形成してある。この連結ロッド(2)は係着用フック(6)が同一方向に位置する状態で並設したコーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)での係着用フック突出方向とは反対側の外側部分に、その折曲げ連出部分(8)がコーナー主筋保持ロッド(1)に形成した係着用フック(6)の突出側に位置する状態で溶着固定してある。そして、この折り曲げ連出部分(8)とコーナー主筋保持ロッド(1)の外周面との間には、スタラップ(3)の垂直辺(4)部分が嵌着できる間隙が形成してある。なお、図中符号(9)は上下連結ロッド(2)(2)間に配置した接続ロッドで、この接続ロッド(9)は、折曲げ連出部分を有していない。
【0010】
次にこの固定金具を使用してのコーナー主筋の固定手順を説明する。
ピットを形成するべく対向配置した型枠(図示略)の上面間に桟木を適当間隔へだてて架け渡し、この桟木に梁の上側コーナー主筋(10)を載置し、この上側コーナー主筋(10)にスタラップ(3)の上側係合部分(11)を引っかけて、複数のスタラップ(3)を適当な間隔をへだててピット内に垂下させる。そして、ピット内に垂下しているスタラップ(3)の水平辺(12)部分に梁底側のコーナー主筋(7)となる鉄筋を預ける。
【0011】
次いで、数ピッチ分へだてて位置するスタラップ(3a)とその隣りに位置するスタラップ(3b)とに、固定金具を係着用フック(6)がスタラップ(3a)(3b)間の空間からスタラップ内に突入する状態でコーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)を各スタラップ(3a)(3b)の垂直辺(4)に沿わせて降下させ、ガイド杆(5)の下端部に形成した係着用フック(6)をスタラップ(3)の水平辺(12)に預けてある梁底側コーナー主筋(7)に上から係合させる。このとき、スタラップ(3)の垂直辺(4)はガイド杆(5)と連結ロッド(2)の折り曲げ連出部(8)との間の間隙に嵌まり込むことになるから、固定金具はしっかりと保持されることになる。これにより、梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)のコーナー部に引き寄せられて固定されることになる。
【0012】
このとき、固定金具のコーナー主筋保持ロッド(1)は所定のピッチを保つ状態に配置させてあるから、スタラップ(3)の垂直辺(4)に沿わせて降下させることにより、スタラップ(3)は所定のピッチを保持することになる。また、隣接する二カ所で梁底側コーナー主筋(7)をスタラップ(3)のコーナー部に引き寄せ固定することから、梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)の水平辺(12)と直交する姿勢を保ったままほぼ平行に引き寄せられることになり、固定金具を配置しないスタラップ(3)部分でも梁底側コーナー主筋(7)はスタラップ(3)のコーナーに位置することになる。
【0013】
そして、前述のように、梁底側コーナー主筋(7)を隣接する二カ所でコーナー部に固定するようにしていることから、スタラップ(3)の垂直辺(4)を平行に位置させることができるうえ、スタラップ(3)の垂直辺(4)が垂直線に対して傾斜すると、固定金具の一方の係着用フック(6)は梁底側コーナー主筋(7)をキャッチすることができないことから、両係着用フック(6)で梁底側コーナー主筋(7)をキャッチすることにより、スタラップ(3)の垂直辺(4)を垂直に位置させることができる。
【0014】
なお、固定金具を装着していないスタラップ(3)を所定ピッチとなるように調整する。このとき、梁底側コーナー主筋(7)は適当な間隔置きに固定金具でスタラップ(3)に固定されていることから、梁底側コーナー主筋(7)は上側コーナー主筋(10)と平行に位置することになり、上下コーナー主筋(7)(10)間の間隔は一定に保たれるので、固定金具を装着していないスタラップ(3)の垂直辺(4)も垂直姿勢を保つことになる。
【0015】
上記実施例では、コーナー主筋保持ロッド(1)のガイド杆(5)の上下両端部に係着用フック(6)を形成したが、この係着用フック(6)は下端部だけに形成してもよい。また、ガイド杆(5)の上下両端部に係着用フック(6)を形成した場合には、上下の係着用フック(6)の突出寸法を変えて、コーナー主筋(7)の太さに対応させるようにしてもよい。なお、係着用フック(6)をガイド杆(5)の上下両端部に形成した場合、上側に位置する係着用フック(6)にスタラップ(6)の垂直辺(4)に固定する中間鉄筋を預けておくこともできる。
【0016】
【発明の効果】
本発明では、ガイド杆の少なくとも下端部に係着用フックを折り曲げ形成してなるコーナー主筋保持ロッドを一対並設し、この併設した一対のコーナー主筋保持ロッド同士を上下一対の]字型連結ロッドで連結固定してあるので、この固定具はスタラップの垂直辺で形成される仮想垂直平面と平行に装着されることになり、この固定具の係着用フックで固定される主筋をスタラップのコーナー部にスタラップの水平辺と直交する状態に固定することができる。また、固定具のガイド杆は所定距離へだてて対置してあり、複数のスタラップの垂直辺に沿わせて配置することから、スタラップの配設ピッチを正確に設定することができるうえ、スタラップの垂直辺が斜めに傾くことをなくして、正規の姿勢に正しく配置することができる。しかもこの作業は、スタラップの垂直辺に沿わせて固定金具を装着するだけであるから、梁底部でのコーナー主筋の配設作業を簡単に、かつ正確に行うことができ、経験や熟練に左右されることなく、均質に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は使用状態を示す斜視図である。
【図3】図3は使用状態での断面図である。
【符号の説明】
1…コーナー主筋保持ロッド、2…連結ロッド、3…スタラップ、4…スタラップの垂直辺、5…ガイド杆、6…係着用フック、7…梁底用コーナー主筋、8…連結ロッドの折り曲げ連出部分。
Claims (3)
- 梁底用コーナー主筋(7)をスタラップ(3)の下辺コーナー部に押さえ付け固定するための鋼線材製の固定金具であって、
所定間隔へだてて配置された一対のコーナー主筋保持ロッド(1)と、この一対のコーナー主筋保持ロッド(1)同士を連結する上下一対の連結ロッド(2)とからなり、
各コーナー主筋保持ロッド(1)はスタラップ(3)の垂直辺(4)に沿って位置するガイド杆(5)の少なくとも下端部分をコーナー主筋(7)に上から挿嵌する形状に折り曲げ形成して係着用フック(6)としてあり、
各連結ロッド(2)は]字型に折り曲げ形成してあり、
各連結ロッド(2)を並設したコーナー主筋保持ロッド(1)でのガイド杆(5)の係着用フック突出方向とは反対側の外側部分に位置し、かつ、その折曲げ連出部分(8)が係着用フック(6)の突出側に位置する状態でコーナー主筋保持ロッド(1)に溶着固定してある梁底用コーナー主筋の固定金具。 - コーナー主筋保持ロツド(1)の上下両端部に係着用フック(6)を折り曲げ形成した請求項1に記載の梁底用コーナー主筋の固定金具。
- コーナー主筋保持ロツド(1)の上下両端部に係着用フック(6)を折り曲げ形成し、各係着用フック(6)でのガイド杆(5)からの突出長さを上下で異ならせた請求項1に記載の梁底用コーナー主筋の固定金具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26852994A JP3632042B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 梁底用コーナー主筋の固定金具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26852994A JP3632042B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 梁底用コーナー主筋の固定金具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08128157A JPH08128157A (ja) | 1996-05-21 |
JP3632042B2 true JP3632042B2 (ja) | 2005-03-23 |
Family
ID=17459788
Family Applications (1)
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JP26852994A Expired - Fee Related JP3632042B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 梁底用コーナー主筋の固定金具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP5652958B2 (ja) * | 2011-07-01 | 2015-01-14 | 株式会社新永建設 | ユニット鉄筋 |
-
1994
- 1994-11-01 JP JP26852994A patent/JP3632042B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08128157A (ja) | 1996-05-21 |
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