JP3632017B2 - 印紙税集計装置及び印紙税集計プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レシートに課税された印紙税と領収証に課税された印紙税とを集計する印紙税集計装置及びコンピュータに印紙税の集計を行わせる印紙税集計プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、POS(Point Of Sales)端末や電子式キャッシュレジスタ等の金銭登録装置は、レシートプリンタを具備しており、商取引の締めが宣言される毎にその商取引で売り上げられた商品代金の明細や支払の明細等を印字したレシートを発行する。また、領収証の発行が宣言されると、レシート用紙を利用して受領金額欄や受取人欄等が形成された領収証を印字発行するようになっている。
【0003】
図8にレシート80の一発行例を示し、図9に領収証90の一発行例を示す。レシート80には、店名,ロゴ等のマーク81の他、取引日付82、金銭登録装置のIDとなる端末番号83、売上商品の品名,売上金額等の商品明細データ84、小計額,消費税額,合計金額(小計+消費税)、預り金額,釣銭額等の支払明細データ85、取引番号86、責任者(キャッシャ)名87、取引時刻89などが印刷されている。領収証90には、タイトル91の他、取引日付92、受取人欄93、受領金額欄94、発行人情報95等が印刷されている。因みに、レシート80には、受取人欄93に相当する欄は印刷されていない。
【0004】
このようなレシート80や領収証90は、印紙税法によると、商品という資産や役務を提供した(または提供する)ことの対価(売上代金)として金銭または有価証券を受け取ったという事実を証明するために、金銭または有価証券を受け取った者(受領者=受取書の発行人)が金銭または有価証券の引渡者(支払者=受取書の受取人)に対して交付する証拠証券(金銭または有価証券の受取書)となり得るので、印紙税が課せられる。ただし、金銭または有価証券の引渡しにより支払を受けた場合であっても、その金銭または有価証券による引渡し金額として3万円未満の金額が記載されている(受領金額として3万円未満の金額が記載されている)レシート80や領収証90も印紙税法で定められた課税文書とはならない。
【0005】
印紙税は、通常、課税文書を作成した側が、定められた印紙税額に相当する金額の収入印紙をその文書に貼付け、割り印を押印することによって納付される。そこで、図8に示すレシート80や図9に示す領収証90のように、売上代金が3万円以上の商取引に対しては、収入印紙を添付するための印紙欄89,96を自動的に印刷して発行するようにした金銭登録装置があった。なお、領収証90はレシート80に続いて発行されるが、領収証90とともにレシート80を受取人に渡すことは禁じられているので、領収証90を求めた客に対しては領収証90のみを渡し、レシート80は店が回収していた。
【0006】
ところで、印紙税を納付する者は、定期的にレシート80や領収証90に添付した収入印紙の税額を税務署にまとめて申告する必要がある。そこで、レシート80は領収証90の有無に関わらず発行されるので、レシート80に印紙欄89を印刷した回数をカウントする機能を金銭登録装置またはその上位コントローラに設け、その合計回数から印紙税額を算出して、税務署に申告していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、税務署によっては、レシート80に課税された印紙税の金額と領収証90に課税された印紙税の税額とを分けて申告することを求められる場合があり、この場合には、金銭登録装置等でカウントされる印紙欄89の印刷回数は課税されたレシートと領収証の総数となるので、対応できなかった。そこで、例えば領収証90を発行したために回収した印紙欄付レシートの枚数を手作業で数え、この回収レシートの枚数と印紙欄89の印刷回数とからレシート80に課税された印紙税の金額と領収証90に課税された印紙税の税額とを別々に集計していた。このため、大変に煩雑な作業を強いられていた上、回収したレシートを紛失してしまったために正確な税額を算出できないおそれもあった。
【0008】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、レシートに課税された印紙税の金額と領収証に課税された印紙税の税額とを別々に申告することに簡単に対処できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の印紙税集計装置は、データ収集手段,課税判断手段,受取書判断手段及び印紙税集計手段を有する。データ収集手段は、商取引毎の売上代金に係る金銭または有価証券の受取書としてレシート及び領収証の少なくとも一方を発行する取引処理部から商取引毎の売上代金とその商取引で発行された受取書の種別データとを収集する。課税判断手段は、データ収集手段により収集したデータに基づいて商取引毎に受取書に印紙税が課税されたか否かを判断する。受取書判断手段は、データ収集手段により収集したデータに基づいて印紙税が課税された受取書がレシートなのか領収証なのかを判別する。印紙税集計手段は、課税判断手段及び受取書判断手段による判断結果に基づいて、レシートに課税された印紙税と領収証に課税された印紙税とを別々に集計する。
このような手段を講じた印紙税集計装置であれば、レシートに課税された印紙税と領収証に課税された印紙税とが別々に集計される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、POSシステムのストアコントローラに本発明を適用した場合である。
【0011】
図1は本実施の形態におけるPOSシステムの概略構成を示すブロック図である。
POSシステムは、複数台のPOS端末1と、各POS端末1の上位コントローラとして機能するストアコントローラ2とからなる。各POS端末1とストアコントローラ2とは、通信回線である例えばLAN(Local Area Network)3によって双方向通信自在に接続されている。ストアコントローラ2には、各POS端末1からLAN3を介して収集した売上データを蓄積保存するための売上集計ファイル4が設けられている。
【0012】
図2は売上集計ファイル4に保存される売上データの構成図である。
売上データは、店番号,端末番号,取引番号,領収証フラグ,売上金額,消費税額等の項目データによって構成される。店番号は、POS端末1が稼動している店舗を特定するための番号であり、各POS端末1のメモリに予め設定されている。端末番号は、各POS端末1をそれぞれ特定するための番号であり、POS端末1毎に異なる番号が当該POS端末1のメモリに設定されている。取引番号は、POS端末1毎に処理された商取引に対して自動的に発番される一連番号である。領収証フラグは、当該売上データが領収証90の発行に基づくものかレシート80の発行に基づくものかを識別する受取書種別データであり、この実施の形態では、領収証フラグが“0”のときレシート80の発行に基づくものとし、領収証フラグが“1”のとき領収証90の発行に基づくものとする。
【0013】
図3はPOS端末1及びストアコントローラローラ2の要部構成を示すブロック図である。
POS端末1は、主制御部を構成するCPU(Central Processing Unit)11、主記憶部を構成するメモリ12、LAN3に接続されるLANインタフェース13、商品情報等を入力する入力部を構成するキーボード14及びスキャナ15、表示部を構成するディスプレイ16、レシート用紙を用い、商取引毎の売上代金に係る金銭または有価証券の受取書として受取人欄を有さないレシート80と受取人欄を有する領収証90とを印字発行するプリンタ17、現金などを収容するためのドロワ18等によって構成されている。
【0014】
キーボード14には、数値データを入力するための置数キー、数値データがPLU(Price Look Up)コードであることを指令するPLUキー、数値データが乗数であることを指令する乗算キー、1商取引として売上げた商品の小計出力を指令する小計キー、1商取引の売上代金を現金払いによって締めることを宣言する預/現計キー等に加えて、1商取引の売上代金に対する領収証の発行を宣言する領収証キーKが配設されている。
【0015】
ストアコントローラ2は、主制御部を構成するCPU21、主記憶部を構成するメモリ22、補助記憶部を構成するHDD(Hard Disk Drive)装置23、LAN3に接続されるLANインタフェース24、PCインタフェース25等によって構成されている。HDD装置23には、前記売上集計ファイル4が形成されている。PCインタフェース25には、必要に応じてパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略称する)5が接続される。パソコン5は、管理者がストアコントローラ2にコマンドを与え、該コマンドに応答してストアコントローラ2から送られてくるデータを出力するためのもので、出力部としてディスプレイの他、帳票印刷が可能なプリンタ6が接続されている。
【0016】
ストアコントローラローラ2のメモリ26には、特に図4に示すように、印紙付レシート発行枚数A,印紙付レシート印紙税額B,印紙付領収証発行枚数C,印紙付領収証印紙税額D,印紙総発行枚数E及び印紙税総額Fをそれぞれ集計する印紙税集計テーブル26が形成されている。
【0017】
図6はPOS端末1のCPU11が実行する現計締め処理の要部を示す流れ図である。この処理は、1商取引として売上げる商品の情報入力により当該商品の販売データが登録処理され、続いて、預/現計キーの入力によりこの商取引の売上代金を現金払いによって締めることが宣言されると開始される。
【0018】
先ず、CPU11は、ST(ステップ)1として取引番号カウンタを“1”だけカウントアップする。なお、取引番号カウンタは、CPU11が内蔵していてもよいし、メモリ12に設けられていてもよい。次に、CPU11は、ST2として当該商取引で売上げた商品の販売金額を合計して商品売上金額を算出するとともに、外税対象商品の売上金額から消費税額を算出する。そして、商品売上金額と消費税額との合計金額(売上代金)を算出してディスプレイ16に表示させる。次に、CPU31は、ST3として預り金額が入力されると、ST4として預り金額から合計金額を減算して釣銭額を算出し、ディスプレイ16に表示させる。
【0019】
次に、CPU11は、ST5として売上代金が印紙税の対象となる3万円以上か否かを判断する。そして、3万円以上の場合には、ST6としてプリンタ17を駆動して、収入印紙を添付するための印紙欄89を有するレシート80を印字発行させる。これに対し、3万円未満の場合には、ST7としてプリンタ17を駆動して、印紙欄89のないレシートを印字発行させる。
【0020】
次に、CPU11は、ST8としてドロワ18をオープンさせる。また、ST9としてレシート売上データを作成し、LANインタフェース24からLAN3を介してストアコントローラ3に送信する。上記レシート売上データは、予めメモリ12に設定された店番号及び端末番号と、取引番号カウンタによって計数されている取引番号と、当該商取引の商品売上金額,消費税額,売上代金等によって作成される。また、当該売上データの領収証フラグは“0”となる。
【0021】
次に、CPU11は、ST10として領収証キーK1が入力されたか否かを判断する。領収証キーK1が入力されていない場合には、今回の現計締め処理を終了する。
【0022】
領収証キーK1が入力されていた場合には、CPU11は、ST11として再び売上代金が3万円以上か否かを判断する。そして、3万円以上の場合には、ST12としてプリンタ17を駆動して、印紙欄96を有する領収証90を印字発行させる。これに対し、3万円未満の場合には、ST13としてプリンタ17を駆動して、印紙欄96のない領収証を印字発行させる。しかる後、CPU31は、ST14として前記レシート売上データの領収証フラグを“1”に変更した領収証売上データを作成し、LANインタフェース24からLAN3を介してストアコントローラ3に送信したならば、今回の現計締め処理を終了する。
【0023】
ここに、各POS端末1は、商取引毎の売上代金に係る金銭または有価証券の受取書として受取人欄を有さないレシート及び受取人欄を有する領収証の少なくとも一方を選択的に発行する取引処理部として機能する。
【0024】
一方、ストアコントローラ2のCPU21は、各POS端末1からLAN3を経由して送られてくるレシート売上データや領収証売上データを受信すると、これらの売上データを順次売上集計ファイル4に書込んで保存する。ここに、ストアコントローラ2は、前記取引処理部(POS端末1)から商取引毎の売上代金と発行した受取書の種別データ(領収証フラグ)とを収集するデータ収集手段を備えている。
【0025】
図7はストアコントローラ2のCPU21が実行する印紙税集計処理の要部を示す流れ図である。この処理は、PCインタフェース25に接続されたパソコン5から印紙税集計コマンドが与えられたことに応じて開始される。なお、この処理は、例えばHDD装置23にインストールされている印紙税集計プログラムに従ってCPU21が実現させるものである。
【0026】
先ず、CPU21は、ST21として売上集計ファイル4に蓄積保存されている売上データを店番号から領収証フラグまでの桁数の数値が小さい順番にソートする。このソート処理により、売上集計ファイル4の売上データは、店毎及び端末毎に取引番号が小さい順番に並べ替えられる。また、領収証が発行された商取引の売上データについては、店番号から取引番号まで共通のレシート売上データと領収証売上データとが存在するが、レシート売上データの領収証フラグが“0”であり、領収証売上データの領収証フラグが“1”であるので、レシート売上データに続いて領収証売上データが並べられる。
【0027】
次に、CPU21は、ST22として売上集計ファイル4の先頭エリアから順番に売上データを抽出する。そして、1データを抽出する毎に、ST23としてその売上データの領収証フラグに基づいてレシート売上データを抽出したか領収証売上データを抽出したかを判断する。
【0028】
ここで、抽出した売上データの領収証フラグが“0”であり、レシート売上データを抽出したと判断した場合には、CPU21は、ST24として当該データの売上金額が印紙税の対象となる3万円以上か否かを判断する(課税判断手段)。そして、3万円以上の場合には、印紙税が課税されたレシートの売上データであるので、ST25として売上集計ファイル4の次エリアに格納されている売上データが、同一取引番号でかつ領収証フラグが“1”の領収証売上データか否かを判断する(受取書判断手段)。
【0029】
ここで、次エリアの売上データが領収証売上データであった場合には、印紙税が課税されたと判断された商取引の受取書が領収証なので、ST26として印紙税集計テーブル26の印紙付領収証発行枚数Cと印紙総発行枚数Eをそれぞれ“1”ずつ加算する。また、ST27として同テーブル26の印紙付領収証印紙税額D及び印紙税総額Fに印紙税額(わが国では3万円以上100万円以下の受取金額に対して200円が課税される)をそれぞれ加算する。これに対し、次エリアの売上データが領収証売上データでなかった場合には、印紙税が課税されたと判断された商取引の受取書がレシートなので、ST28として印紙税集計テーブル26の印紙付レシート発行枚数Aと印紙総発行枚数Eをそれぞれ“1”ずつ加算する。また、ST29として同テーブル26の印紙付レシート印紙税額B及び印紙税総額Fに印紙税額をそれぞれ加算する(印紙税集計手段)。
【0030】
しかる後、CPU31は、ST30として売上集計ファイル4に次エリアの売上データが存在するか否かを判断する。そして、存在する場合には、ST22に戻り、その次エリアの売上データを抽出して、ST23〜ST30の処理を実行する。
【0031】
なお、ST23の処理にて抽出した売上データの領収証フラグが“1”であり、領収証売上データを抽出したと判断した場合には、ST24〜ST29の処理を実行しない。また、ST24の処理にて売上代金が3万円未満であり印紙税が課税されないレシートの売上データであると判断した場合には、ST25〜ST29の処理を実行しない。
【0032】
ST30の処理にて次エリアの売上データが存在しないと判断すると、CPU21は、ST31として印紙税集計テーブル26の各データA〜Fを、PCインタフェース25を介してパソコン5に出力する(出力手段)。そして出力後、CPU21は、今回の印紙税集計処理を終了する。
【0033】
なお、今回の印紙税集計処理で処理された売上データには処理済フラグがセットされ、次回の印紙税集計処理では処理対象外となる。
【0034】
一方、ストアコントローラ2から印紙税集計テーブル26の各データA〜Fを取り込んだパソコン5は、このデータを基に例えば図5に示すレイアウトの収入印紙税額帳票50を編集してディスプレイに表示させたり、プリンタ6に送出して印字出力させたりする。
【0035】
このように構成された本実施の形態においては、各POS端末1でそれぞれ商取引の締めが宣言される毎に印字発行されるレシートの売上データ(領収証フラグ=0)と、その商取引に対して領収証の発行が宣言されたときに印字発行される領収証の売上データ(領収証フラグ=1)とが、LAN3を経由してストアコントローラローラ2に収集され、売上集計ファイル4に蓄積保存されるようになっている。
【0036】
また、パソコン5からストアコントローラ2に印紙税集計コマンドが与えられると、ストアコントローラローラ2では、売上集計ファイル4に保存された売上データの売上代金に基づいて印紙税が課税されたレシート80または領収証90の売上データが抽出される。そして、レシート売上データのみの商取引に関しては、印紙税が課税された受取書がレシート80なので、印紙税集計テーブル26の印紙付レシート発行枚数Aと印紙総発行枚数Eとがそれぞれ“1”ずつ加算される。また、同テーブル26の印紙付レシート印紙税額Bと印紙税総額Fとにそれぞれ印紙税額が加算される。これに対し、レシート売上データと領収証売上データの両方が存在する商取引に関しては、印紙税が課税された受取書が領収証90なので、印紙税集計テーブル26の印紙付領収証発行枚数Cと印紙総発行枚数Eとがそれぞれ“1”ずつ加算される。また、同テーブル26の印紙付領収証印紙税額Dと印紙税総額Fとにそれぞれ印紙税額が加算される。
【0037】
したがって、印紙税集計テーブル26では、印紙税が課税されたレシート80の発行枚数A及びこのレシート80に課税された印紙税額Bと、印紙税が課税された領収証90の発行枚数C及びこの領収証90に課税された印紙税額Dとが別々に集計される。また、印紙税が課税されたレシート80及び領収証90の総発行枚数Eとその印紙税総額Fも集計される。この印紙税集計テーブル26で集計されたデータA〜Fはパソコン5に出力される。そして、収入印紙税額帳票50として編集されて、表示または印字出力される。
【0038】
このように本実施の形態によれば、印紙税が課税されたレシート80の発行枚数A及びこのレシート80に課税された印紙税額Bと、印紙税が課税された領収証90の発行枚数C及びこの領収証90に課税された印紙税額Dとが別々に集計されるので、レシートに課税された印紙税の金額と領収証に課税された印紙税の税額とを別々に申告する際にはこの集計結果を申告すれば誤集計もなく、簡単に対処できる。また、レシートに課税された印紙税の金額と領収証に課税された印紙税の税額とを一括して申告する場合でも、印紙税集計テーブル26の集計結果により容易に対処できるのは言うまでもないことである。
【0039】
特に、本実施の形態では、印紙税集計テーブル26によって集計されたデータは、パソコン5に出力することによって収入印紙税額帳票50として表示または印字出力されるので、この収入印紙税額帳票50の内容を税務署に申告すれば良く、より簡単に対処できる。
【0040】
なお、前記一実施の形態では、印紙税集計テーブル26によって集計されたデータをパソコン5に出力したが、ストアコントローラローラ2自体がディスプレイやプリンタ等の出力機器を具備する場合においては、この出力機器から集計データを出力するようにしてもよい。また、フレキシブルディスク,光ディスク,メモリカード等の可般式記録媒体に出力してもよいものである。
【0041】
また、前記一実施の形態では、POS端末1からLAN3を経由して売上データを収集するストアコントローラ2に本発明の印紙税集計機能を設けた場合を示したが、POS端末1または電子式キャッシュレジスタの内部機能として、売上データを収集し、その収集したデータからレシートに課税された印紙税と領収証に課税された印紙税とを別々に集計するように構成することも可能である。こうすることにより、POS端末1または電子式キャッシュレジスタの単体単位に、レシートに課税された印紙税と領収証に課税された印紙税とを分けて集計できる。
【0042】
また、前記一実施の形態では、課税判断手段は、データ収集手段により収集したデータの売上代金データに基づいて商取引毎に受取書に印紙税が課税されたか否かを判断したが、データ収集手段により収集するデータに印紙税が課税された取引か否かを識別するフラグを付加し、このフラグを調べることによって、受取書に印紙税が課税された取引か否かを判断してもよい。
【0043】
また、受取書判断手段は、データ収集手段により収集したデータがレシート売上データであるとき、その次のデータが領収証売上データであれば領収証に課税されたと判断し、レシート売上データであればレシートに課税されたと判断したが、データ収集手段により収集するデータに領収証に課税されたかレシートに課税されたかを識別するフラグを付加し、このフラグを調べることによって、印紙税が課税された受取書がレシートなのか領収証なのかを判断してもよい。
【0044】
また、図7のST24の処理において、売上代金データが3万円以上のときST28,ST29の処理を実行し、続いて、ST25の処理において次データが領収証売上データか否かを判断し、領収証売上データであればST26,ST27の処理を実行した後、ST30の処理に進み、領収証売上データで無ければ直ちにST30の処理に進むように構成してもよい。この場合、データBは、レシート80に課税された印紙税額と領収証90に課税された印紙税額との総額となるが、領収証90に課税された印紙税額はデータDとして管理されているので、データBからデータDを減算することによりレシート80に課税された印紙税額を容易に求めることができる。
【0045】
また、前記一実施の形態では、印紙税が課税されたレシート80の発行枚数A及びこのレシート80に課税された印紙税額Bと、印紙税が課税された領収証90の発行枚数C及びこの領収証90に課税された印紙税額Dとを別々に集計したが、発行枚数A,Cまたは印紙税額B,Cのみを別々に集計するだけであっても、申告を簡単に行える効果を奏するものである。
【0046】
また、前記一実施の形態では、売上代金が3万円以上の商取引に対しては、収入印紙を添付するための印紙欄89,96を自動的に印刷して発行するようにしたPOS端末1を用いたが、印紙欄の自動印刷機能を有していない金銭登録装置に対しても本発明を同様に適用できるものである。
また、領収証キー30が入力された場合にはレシートの印字発行を行なわない金銭登録装置に対しても本発明は適用可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、レシートに課税された印紙税の金額と領収証に課税された印紙税の税額とを別々に申告することに簡単に対処できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるPOSシステムの概略構成図。
【図2】同実施の形態においてPOS端末からストアコントローラに送信される売上データの構成図。
【図3】同実施の形態におけるPOS端末とストアコントローラの要部構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態においてストアコントローラのメモリに形成される印紙税集計テーブルを示す図。
【図5】同実施の形態において編集される収入印紙税額帳票の一例を示す図。
【図6】同実施の形態におけるPOS端末のCPUが実行する現計締め処理の要部を示す流れ図。
【図7】同実施の形態におけるストアコントローラのCPUが実行する印紙税集計処理の要部を示す流れ図。
【図8】印紙欄付レシートの一発行例を示す図。
【図9】印紙欄付領収証の一例を示す図。
【符号の説明】
1…POS端末
2…ストアコントローラ
4…売上集計ファイル
5…パーソナルコンピュータ(パソコン)
11,21…CPU
26…印紙税集計テーブル
Claims (5)
- 商取引毎の売上代金に係る金銭または有価証券の受取書としてレシート及び領収証の少なくとも一方を発行する取引処理部から前記商取引毎の売上代金とその商取引で発行された受取書の種別データとを収集するデータ収集手段と、
このデータ収集手段により収集したデータに基づいて前記商取引毎に前記受取書に印紙税が課税されたか否かを判断する課税判断手段と、
前記データ収集手段により収集したデータに基づいて印紙税が課税された受取書が前記レシートなのか前記領収証なのかを判断する受取書判断手段と、
前記課税判断手段及び前記受取書判断手段による判断結果に基づいて前記レシートに課税された印紙税と前記領収証に課税された印紙税とを別々に集計する印紙税集計手段とを具備したことを特徴とする印紙税集計装置。 - 印紙税集計手段により受取書別に集計された印紙税集計データを出力する出力手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の印紙税集計装置。
- 印紙税集計手段は、印紙発行枚数及び印紙税額の少なくとも一方を受取書別に集計することを特徴とする請求項1または2記載の印紙税集計装置。
- コンピュータに、
商取引毎の売上代金に係る金銭または有価証券の受取書としてレシートまたは領収証を選択的に発行する取引処理部から収集した商取引毎のデータに基づいて商取引毎に前記受取書に印紙税が課税されたか否かを判断する第1の機能と、
前記取引処理部から収集した商取引毎のデータに基づいて前記印紙税が課税された受取書が前記レシートなのか前記領収証なのかを判別する第2の機能と、
前記第1の機能と第2の機能の判断結果に基づいて前記レシートに課税された印紙税と前記領収証に課税された印紙税とを別々に集計する第3の機能とを実現させるための印紙税集計プログラム。 - コンピュータに、
第3の機能により受取書別に集計された印紙税集計データを出力させる第4の機能をさらに実現させるための請求項4記載の印紙税集計プログラム。
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