JP7534502B2 - 商品データ処理装置、プログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、商品データ処理装置、プログラムに関する。
従来、店舗で商品を購入する場合、POS(Point of Sales)端末において、1つの取引について購入商品の商品名、代金(税区分、合計金額、預り金、お釣り)を明細レシートあるいは領収書として印刷している。
一方、近年では、インターネットの普及に伴い、インターネット上に設けられた仮想店舗を通じて、オンラインにて商品の販売を行う、いわゆるネットショッピングと称される販売形態が増加しつつある。仮想店舗(インターネット上に開設された店舗サイト)を通じて注文された商品は、例えば、スーパーマーケット(以下、スーパー)、コンビニエンスストア(以下、コンビニ)等の実際の店舗(実店舗)において顧客に渡されたり、配送センターや実店舗から顧客宅へ配送される。また、実店舗において仮想店舗から注文された商品が渡される場合、商品の代金の支払いと同時に商品の受け渡しを同時に行う代金引換(代引)をすることができる。
従来では、仮想店舗から注文された商品の支払いが実店舗においてされる場合であっても、実店舗内で販売される商品の代金支払いと別の扱いをしていた。例えば、仮想店舗から注文した商品に対して支払われた代金は、通常、実店舗の売り上げではなく仮想店舗の売上とするために預り金と扱われる。一方、顧客は、仮想店舗で注文した複数の商品をまとめて代金引換したり、実店舗で販売されている商品を含めてまとめて支払うことがある。こうした場合、明細レシートには、仮想店舗の売上とする商品(実店舗の売り上げとならない商品)については商品の詳細(商品名や価格など)が印刷されず、明細レシートとは別に預り票などが印刷される。従って、仮想店舗で注文した複数の商品がある場合には、明細レシートを参照しても各商品についての注文を把握することが難しく、仮想店舗で注文した商品毎に印刷される預り票を管理するなどの作業が必要となってしまう。
特開2013-54582号公報
本発明が解決しようとする課題は、仮想店舗を通じて注文された商品の管理を容易にすることが可能な商品データ処理装置、プログラムを提供することである。
実施形態によれば、商品データ処理装置は、受信手段、会計処理手段、出力手段を有する。受信手段は、少なくとも1つの仮想店舗を通じて注文された、実店舗の売上として計上する第1取引と、前記実店舗の売上として計上しない第2取引とを含む、複数の注文情報に対応する注文内容を示す取引情報をサーバから受信する。会計処理手段は、前記複数の注文情報に対応する前記取引情報をもとに会計処理を一括して実行する。出力手段は、前記会計処理された、前記第1取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で注文した商品の代金とをレシートに出力し、前記第2取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で取引した件数とを当該レシートに出力する。
本実施形態のネットスーパーシステムの全体構成を概略的に示したシステム構成図。 本実施形態におけるネットスーパーサーバの動作を示すフローチャート。 本実施形態における取引情報の一例を示す図。 本実施形態におけるPOS端末の動作を示すフローチャート。 本実施形態におけるPOS端末の動作を示すフローチャート。 本実施形態におけるPOS端末により印刷出力される明細レシートの一例を示す図。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のネットスーパーシステムの全体構成を概略的に示したシステム構成図である。図1に示すように、ネットスーパーシステムは、ネットスーパーサービスを提供するネットスーパーサーバ6と、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの複数の実店舗のそれぞれに設けられた店舗システム7(7-1,7-2,…,7-n)と、店舗システム7を統括する本部サーバ9(ホストコンピュータ)とを含む。
ネットスーパーサーバ6は、所謂「ネットスーパー」と称される仮想店舗を通じて商品の注文を受け付ける販売形態を実現するためのサーバ装置であって、商品販売(注文)のためのWebサイト(仮想店舗)をインターネット5上に公開する。ネットスーパーサーバ6は、インターネット5を通じてWebサイト(仮想店舗)にアクセスする電子機器10から商品購入の注文を受け付ける。ネットスーパーサーバ6は、仮想店舗を通じて商品が注文されると、注文内容を示す取引情報を生成して注文データベースに登録する。電子機器10は、顧客により操作されるもので、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、スマートフォンなどである。電子機器10は、インターネット5を通じてネットスーパーサーバ6が開設するWebサイトにアクセスする機能を有している。
店舗システム7(7-1,7-2,…,7-n)は、例えばPOS(Point of Sales)システムとして実現される。図1に示すように、店舗システム7-1は、複数の商品データ処理装置としてのPOS端末2(2-1,2-2,…,2-m)と店舗サーバ4とを有している。なお、店舗システム7-2,…,7-nは、店舗システム7-1と同様の構成を有するものとして詳細な説明を省略する。以下、店舗システム7として説明する。
店舗サーバ4は、店舗システム7の全体を制御するもので、プロセッサ20、メモリ21、記録装置22、通信インタフェース(I/F)23、入力装置24、表示装置25、印刷装置26、及び通信インタフェース(I/F)27とが設けられている。
プロセッサ20は、メモリ21に記録されたプログラムを実行することにより、店舗サーバ4としての各種処理を実現するために各部を制御する回路である。
メモリ21は、プロセッサ20により実行されるプログラムの他、プロセッサ20が各種の処理を実行する上で参照するデータを記録する。メモリ21に記録されるプログラムには、例えば、ネットスーパーサーバ6からネットスーパーにおいて注文された商品に関するデータを含む取引情報(注文明細データ)を受信する受信処理、取引情報(注文明細データ)を記録して、POS端末2からの要求に応じて情報提供する情報提供処理、POS端末2における会計処理の売上を計上する計上処理、POS端末2とネットスーパーサーバ6との間における問い合わせと応答の送受信を仲介する送受信処理などをプロセッサ20により実行させる制御プログラムを含む。
取引情報には、例えば、注文された商品に関する商品情報、商品の注文を受け付けた仮想店舗(ネットショップ)に関するショップ情報、注文した顧客に関する顧客情報、取引情報に基づく会計処理の売上を実店舗の売り上げとして計上するか否かを示す商品ステータスなどのデータを含む。取引情報の詳細については後述する(図3参照)。
記録装置22は、ハードディスク(HDD(Hard disk drive))装置やSSD(solid state drive)装置等により実現され、プロセッサ20が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ20での処理によって生成されたデータを記録する。記録装置22には、例えば商品マスタファイル、店舗売上ファイル、電子ジャーナルファイル、返品ファイル、会員別注文販売ファイルの他、ネットスーパーサーバ6から受信された取引情報(注文明細データ)を記録する注文明細データファイル等が記録される。商品マスタファイルは、商品コードに対応付けて商品名や単価等の商品情報を記録するファイルである。店舗売上ファイルは、POS端末2から送信される、会計処理された商品の商品情報及び金額とを含む売上登録データを記録するファイルである。売上登録データには、実店舗の売り上げとして計上されない取引(商品)の商品情報と預り金の金額とを含む。ジャーナルファイルは、POS端末2やネットスーパーサーバ6における電子ジャーナルを記録するファイルである。返品ファイルは、販売されなかった商品の商品情報を記録するファイルである。会員別注文販売ファイルは、ネットスーパーを利用する会員別の商品の販売実績(売上登録データ)を記録するファイルである。
通信I/F23は、プロセッサ20の制御のもとで、専用回線8を通じてネットスーパーサーバ6と本部サーバ9との通信を制御する。
入力装置24は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等により実現され、店員の操作に応じて各種データを入力する。
表示装置25は、例えば、カラーLCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスにより実現され、プロセッサ20の制御により、店舗サーバ4に設けられた各種機能を制御するための操作画面、記録装置22に記録された各種ファイルの内容、ネットスーパーサーバ6と本部サーバ9から受信される各種データなどを表示する。
印刷装置26は、プロセッサ20の制御により各種伝票、ジャーナル、点検レシート等を印刷する。
通信I/F27は、プロセッサ20の制御のもとで、LAN(Local Area Network)3を介したPOS端末2との通信を制御する。通信I/F27は、有線LANと無線LANに接続されたPOS端末2との通信を制御する。
POS端末2-1は、商品データ処理装置として構成されるもので、プロセッサ30、メモリ31、記録装置32、カードリード/ライタ33、入力装置34、表示装置35、印刷装置36、スキャナ37、及び通信インタフェース(I/F)38とが設けられている。なお、POS端末2-2,…,2-mは、POS端末2-1と同様の構成を有するものとして詳細な説明を省略する。以下、POS端末2として説明する。
POS端末2は、店舗のカウンターに設置される据え置き型、あるいは持ち運び可能な携帯型に構成される。携帯型のPOS端末2は、無線LANを通じて店舗サーバ4と通信することができる。据え置き型のPOS端末2は、店員(キャッシャー)の操作に応じて、販売する商品の代金支払いについて会計処理を行うための端末である。
プロセッサ30は、メモリ31に記録されたプログラムを実行することにより、POS端末2としての各種処理を実現するために各部を制御する回路である。
メモリ31は、プロセッサ30により実行されるプログラムの他、プロセッサ30が各種の処理を実行する上で参照するデータを記録する。メモリ31に記録されるプログラムには、商品の情報(商品コード等)を入力して商品の情報(商品名、単価など)に応じた会計処理に用いられる登録商品データを生成する登録処理、登録商品データ及び店舗サーバ4を通じて受信される取引情報(注文明細データ)をもとにした会計処理、会計処理による売上を計上して記録する記録処理、締め処理後に売上登録データを店舗サーバ4に送信して売上計上させる処理などをプロセッサ30により実行させる制御プログラムを含む。
また、メモリ31に記録されるプログラムには、例えば仮想店舗を通じて注文された1つの取引に関する払込票番号(取引を識別することができる固有の注文情報)を入力する入力処理(入力手段)、払込票番号に対応する取引情報をネットスーパーサーバ6から受信する受信処理(受信手段)、取引情報(注文明細データ)が示す商品についてPOS端末2において会計処理がされた場合に売上を計上して記録する記録処理(記録手段)、会計処理された取引の内容を表す商品情報を明細レシートに印刷する印刷処理(印刷手段)などをプロセッサ30により実行させる制御プログラムを含む。
また、メモリ31には、例えば店舗サーバ4を通じてネットスーパーサーバ6から受信される取引情報(注文明細データ)を記録する注文明細データファイル、会計処理による売上を算出するための売上金及び預り金を示す金額データ等が記録される。
記録装置32は、ハードディスク装置(HDD(Hard disk drive))やSSD(solid state drive)装置等により実現され、プロセッサ30が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ30での処理によって生成されたデータを記録する。
カードリード/ライタ33は、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む装置である。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの会計処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリード/ライタ33は、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
入力装置34は、金額を入力するための数字キー、小計及び合計等の演算を実行させるための演算キー、各種コマンド入力用のキー、複数の商品を割り当てることができる商品キーなどを含むキーボード、タッチパネル等により実現される。タッチパネルは、表示装置35と一体に構成される。
表示装置35は、例えばカラーLCD等の表示デバイスにより実現され、プロセッサ30の制御により、購入対象として登録された商品に関する登録商品データ(商品名、金額など)の一覧リスト(商品登録画面)、小計金額、各種のメニュー、コマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示装置35は、店員用の他、顧客用にも設けられるものとする。
印刷装置36は、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどにより実現され、例えばレシート用紙に対して各種の文字列、画像、コードパターン(バーコードなど)などを印刷することによりレシート、ジャーナル等を発行する。
スキャナ37は、光学的スキャンにより商品に印刷されたコード(バーコードなど)を読み取って、コードが示す商品に固有の商品コードを入力する。スキャナ25は、固定式またはハンディ式のコードスキャナとすることができる。
通信I/F38は、プロセッサ30の制御のもとで、LAN3を介した店舗サーバ4との通信を制御する。
なお、図示していないが、据え置き型のPOS端末2には、投入される硬貨及び紙幣を収受/排出する釣り銭機(ドロワ)が設けられる。
本部サーバ9は、専用回線8を介して接続された複数の店舗システム7を統括するための機能が設けられている。本部サーバ9は、例えばチェーン売上ファイル、会員マスタファイル、会員別実績ファイル等を記録している。チェーン売上ファイルは、各店舗の店舗サーバ4から送信される店舗売上ファイル(売上登録データが計上されたファイル)を記録するためのファイルである。会員マスタファイルは、会員登録された顧客についての会員情報(会員番号、顧客名称、性別、誕生日、住所、電話番号、購入店舗等)を会員顧客毎に記録するファイルである。会員別実績ファイルは、店舗システム7から送信される会員別注文販売ファイルをもとに、注文販売の実績情報を会員顧客毎に記録するファイルである。チェーン売上ファイル及び会員別実績ファイルは、店舗システム7から受信される店舗売上ファイルと会員別注文販売ファイルをもとに所定のタイミングで累積更新される。
次に、本実施形態におけるネットスーパーシステムの動作について説明する。ここでは、ネットスーパーサーバ6が提供する仮想店舗を通じて商品が注文され、実店舗において商品が受け渡される場合の動作について説明する。
図2は、本実施形態におけるネットスーパーサーバ6の動作を説明するためのフローチャートである。
ネットスーパーサーバ6は、仮想店舗(ネットショップ)を実現するWebサイトをインターネット5上に開設している。ネットスーパーサーバ6が開設するWebサイトには、例えば複数の仮想店舗が用意されている。複数の仮想店舗には、注文された商品を配送センターから顧客の自宅等に配送する販売形態、注文された商品を例えば顧客が指定した実店舗において受け渡す、あるいは実店舗のスタッフにより顧客の自宅等に配送する販売形態を用いるなど、異なる販売形態を採用する仮想店舗が含まれる。
また、仮想店舗において注文された商品に対する代金の支払いは、仮想店舗において商品を注文した際にクレジットカード等を用いて決済する方法の他、実店舗において会計処理する方法がある。実店舗において会計処理する商品には、会計処理の売上を実店舗の売上として計上する商品と、実店舗の売上に計上しない商品がある。実店舗の売上に計上しない商品については、実店舗において商品の販売手続きが代行されるものであって、会計処理の売上を預り金として計上する。預り金は、仮想店舗の売上とすべきものであり、実店舗の売上金と別に管理される。
ネットスーパーサーバ6が開設する仮想店舗(Webサイト)では、仮想店舗で販売の対象となる商品の商品名や単価等の商品情報を公開している。電子機器10は、顧客の操作に応じて、購入対象とする商品や数量、配達日(購入日)、購入店舗等を指定して商品を注文することができる。ネットスーパーサーバ6は、仮想店舗(Webサイト)を通じて、商品購入の注文内容を示す注文データを受け付ける。
なお、顧客が予め会員登録している場合には、Webサイトに会員番号が入力されることにより顧客認証することができる。一方、会員登録していない顧客の場合、商品の配達等に必要な情報として、会員情報と同様の情報(顧客名称、住所、電話番号、電子メールアドレス、購入店舗等)がWebサイトから入力されるものとする。なお、購入店舗は、商品の受け渡しをする実店舗を示す。
ネットスーパーサーバ6は、顧客からの商品購入の注文内容を示す注文データを受け付けると(Act11、Yes)、取引を識別する固有の識別情報として払込票番号を生成し、注文内容を示す取引情報(注文明細データ)を生成する(Act12)。なお、ネットスーパーサーバ6は、1つの仮想店舗において複数の商品が一括して注文された場合であっても、1取引として取引情報と払込票番号とを生成するものとする。なお、払込票番号に代えて、取引を識別することができる固有の他の注文情報を用いることも可能である。
また、ネットスーパーサーバ6は、払込票を表すページを電子機器10に提供する。払込票には、例えば払込票番号を表す数字列、払込票番号を表すコード(払込票帳バーコード)、顧客名称、商品代金、仮想店舗の名称(ショップ名)、仮想店舗への問い合わせ先の電話番号、支払い方法などの情報が含まれる。顧客は、払込票を表すページを電子機器10により印刷し、実店舗において払込票番号を提示することで商品を受け取ることができる。
図3は、本実施形態における取引情報に含まれるデータの一例を示す図である。
取引情報には、商品に関する各種情報を含む商品情報、仮想店舗に関するショップ情報、顧客(会員)に関する顧客情報、商品ステータスなどのデータが含まれる。商品情報には、少なくとも払込票番号、商品代金、その他の付加サービス(お急ぎ受け取り、利用料など)などに関する情報(サービス名、料金など)に関する付加情報が含まれる。また、商品情報には、商品名などの商品データが含まれている。
ショップ情報には、例えばショップ名、ショップ連絡先情報(電話番号など)などが含まれる。商品ステータスは、取引情報に基づく会計処理の売上を実店舗の売り上げとして計上するか否かを示すもので、例えば「1」であれば実店舗へ売上計上することを示し、「0」であれば実店舗への売上ではなく預り計上することを示す。
ネットスーパーサーバ6は、注文内容を示す取引情報を、1取引に固有の払込票番号と対応づけて注文データベースに登録する。ネットスーパーサーバ6は、注文された商品の実店舗への配送準備が完了した場合(Act13、Yes)、例えば商品の配送予定の前日となった場合に、仮想店舗を通じて商品を注文した顧客(電子機器10)宛てに、商品の到着を通知するための店着メールを送信する(Act14)。店着メールを受け取った顧客は、店舗に商品が配送されることを認識し、商品の受け取りに行くことができる。なお、ネットスーパーサーバ6は、仮想店舗において注文された商品を実店舗に配送する際に、発送される商品に固有の発送票に印刷された識別情報(発送票バーコード)を、該当する商品の取引情報と対応づけて注文データベースに記録する。
次に、店舗システム7(POS端末2)の動作について説明する。
図4及び図5は、本実施形態におけるPOS端末2の動作を説明するためのフローチャートである。
POS端末2のプロセッサ30は、制御処理を開始すると、会計処理の対象とする商品を登録するための、メモリ31に記録される登録商品テーブルの登録内容をクリアする。また、プロセッサ30は、表示装置35に商品登録画面及び登録操作画面を表示させる。商品登録画面は、登録商品テーブルに登録された商品の情報などを表示するためのもので、登録処理の実施状況を店員に確認させるための画面である。登録操作画面は、店員が商品を指定するための商品ボタン及び小計ボタンなどの各種の機能ボタンを表示するための画面である。
商品登録画面には、例えば、登録商品テーブルに登録された商品に関する商品名、個数及び単価と、その商品を登録した後の買上商品の合計個数及び合計金額とが表示される。また、登録商品テーブルに登録された商品が仮想店舗において注文された商品(取引)であって、店舗の売上の対象とならない場合には、預り金であることを表す表示を商品登録画面に表示する。
まず、実店舗内で販売されている商品を顧客が購入しようとする場合のPOS端末2における商品の登録について説明する。
プロセッサ30は、商品登録画面を表示させた状態において、スキャナ37から商品に付された商品コードが読み取られたことを検出すると(Act32、Yes)、商品コードに対応する商品の情報(登録商品データ)を登録商品テーブルに登録する(Act33)。プロセッサ30は、メモリ31に記録される実店舗の売上合計に、登録された商品の金額を加算し(Act34)、その商品を登録した後の買上商品の合計個数及び合計金額とを更新する。また、プロセッサ30は、更新後の登録商品テーブルの内容に応じて、商品登録画面の商品の情報を更新する(Act35)。
その後、プロセッサ30は、前述したように、店員がスキャナ37により商品コードを読み取らせる操作がされる毎に、取得された商品コードに応じた商品の情報を、順次、登録商品テーブルに追加する(Act32~35)。
次に、仮想店舗において注文した商品を実店舗で顧客が受ける場合のPOS端末2における引き渡し商品の登録について説明する。
仮想店舗において注文した商品は、払込票の払込票バーコードを読み取らせることで、実店舗において販売されている商品と一括して会計処理の対象とすることができる。
まず、店員は、顧客が持参した払込票を受け取ると、POS端末2を仮想店舗により注文された商品の入力を受け付けるインターネット受付状態にする。ここで、POS端末2は、スキャナ37による払込票帳に印刷された払込票バーコードの読み取り(あるいは店員による入力装置34の操作による払込票番号の入力)を実行する。プロセッサ30は、帳票番号バーコードを読み取ることで、帳票番号バーコードが示す払込票番号が入力されると(Act21、Yes)、表示装置35に問い合わせ画面を表示すると共に(Act22)、払込票バーコードが示す払込票番号に対応する取引情報(注文明細データ)の送信要求(問い合わせ)を、店舗サーバ4を介してネットスーパーサーバ6に送信する(Act23)。
ネットスーパーサーバ6は、POS端末2からの問い合わせを受信すると(Act15、Yes)、注文データベースに記録された、POS端末2から受信した払込票番号に対応する取引情報をPOS端末2に送信する(Act16)。
POS端末2のプロセッサ30は、ネットスーパーサーバ6から取引情報を受信すると、取引情報に含まれる商品情報、ショップ情報、顧客情報に基づいて、払込票に対応する仮想店舗により注文された商品を確認するための商品確認画面を表示装置35に表示させる(Act24)。商品確認画面には、仮想店舗により注文された商品に関係する情報の他、引き渡し商品を登録するための登録画面が表示される。
店員は、商品確認画面に表示された情報をもとに、仮想店舗を通じて注文された商品として配送された、保管箱に収納している商品から引き渡し商品を確認する。店員は、該当する引き渡し商品を確認すると、この商品に発送時に付された発送票に印刷されたコード(発送票バーコード)をスキャナ37により読み取らせる(Act25)。すなわち、仮想店舗を通じて注文された商品の識別情報をPOS端末2に入力する。
POS端末2のプロセッサ30は、発送票から読み取られた識別情報と共に該当する商品の決済依頼を、店舗サーバ4を通じてネットスーパーサーバ6に送信する(Act26)。
ネットスーパーサーバ6は、POS端末2から発送票の識別情報と共に決済依頼を受信すると(Act17、Yes)、注文データベースに記録された識別情報と対応する取引情報を識別する。ネットスーパーサーバ6は、注文データベースに記録された決済依頼の対象とする取引情報が確認されると、POS端末2に決済依頼応答を送信する(Act18)。
POS端末2のプロセッサ30は、ネットスーパーサーバ6から決済依頼応答を受信すると、仮想店舗により注文された商品の受け渡しを確認するための受付内容確認画面を表示装置35に表示させる(Act27)。表示装置35には、例えば店員用の確認画面の他、顧客用として、例えば仮想店舗により注文された商品の情報を表示すると共に確認済みの指示を入力するためのボタンを含む画面を表示させる。
プロセッサ30は、顧客の確認画面中のボタン(タッチパネル)に対する操作により商品の確認済みの指示が入力されると(Act28、Yes)、取引情報に含まれる商品ステータスを参照して、引き渡し商品の売上を、実店舗の売上に計上するか否かを判別する。
ここで、商品ステータスが「1」であり、実店舗の売上に計上することを示す場合(Act29、Yes)、プロセッサ30は、取引情報が示す取引を1商品として登録商品テーブルに登録する(Act30)。例えば、仮想店舗において複数の商品が注文されている場合でも1商品として扱い、登録商品テーブルには、商品の情報として、ショップ名、払込票番号、金額を登録する。
プロセッサ30は、引き渡し商品の商品代金を、メモリ31に記録される実店舗の売上合計に加算し(Act34)、その仮想店舗により注文された取引(1商品)を登録した後の商品の合計個数及び合計金額とを更新する。また、プロセッサ30は、更新後の登録商品テーブルの内容に応じて、商品登録画面の商品の情報を更新する(Act35)。すなわち、プロセッサ30は、引き渡し商品の商品名や単価(商品代金)などを商品登録画面に表示させる。
一方、商品ステータスが「0」であり、実店舗の売上に計上しない(預り計上する)ことを示す場合(Act29、預り計上)、プロセッサ30は、引き渡し商品の商品代金を、メモリ31に記録される預り金に加算し(Act31)、引き渡し商品の商品名や単価(商品代金)などを表示装置35の商品登録画面に表示する。商品登録画面では、この商品(取引)については、実店舗の売上に計上しない(預り計上する)こと表す表示を付加する。
POS端末2は、顧客が複数の仮想店舗において商品の注文をしている場合には、一括して会計処理をするために、前述と同様にしてそれぞれの注文内容を示す注文票を用いて、各取引を商品として登録することができる(Act21~31,35)。
こうして、少なくとも1つの商品が登録された後、プロセッサ30は、入力装置34の例えば締めキーの操作により取引締めが指示されると(Act36、Yes)、登録商品テーブルに登録された商品について締め処理をする(Act37)。すなわち、プロセッサ30は、登録商品テーブルに登録された全ての商品の合計金額を表示装置35に表示させ、顧客が選択した支払い方法(現金、クレジットカード、電子マネーなど)により代金支払いについて会計処理(決済)を実行する。ここで表示される合計金額は、顧客が支払う総額を示す必要があるため、預り金を含む金額となる。
また、プロセッサ30は、全ての商品の商品情報及び金額とを含む売上登録データを作成する。売上登録データには、仮想店舗により注文された1つの取引の売上が計上された実店舗の売上金額のデータの他、預り金の金額のデータを含む。
また、プロセッサ30は、会計処理が完了すると、印刷装置36によりレシート用紙へ印刷する印刷処理を実行すると共にジャーナルデータを記録する(Act38)。
図5は、本実施形態におけるPOS端末2の印刷処理を示すフローチャートである。
プロセッサ30は、登録商品テーブルに登録された商品に、仮想店舗により注文された商品(取引)がある場合(Act41、Yes)、それぞれの取引の取引情報を参照して、同一の仮想店舗(ネットショップ)において複数の取引(注文)がされているかを判別する。
ここで、同一の仮想店舗(ネットショップ)で複数の取引があると判別された場合(Act42、Yes)、プロセッサ30は、明細レシートに印刷するための連絡先情報を同一の仮想店舗毎にまとめる処理をする(Act43)。連絡先情報は、例えば、ショップ名(仮想店舗の名称)、問い合わせ先を示す連絡先、払込票番号を含む。従って、プロセッサ30は、1組のショップ名と払込票番号に対して、複数の取引にそれぞれ対応する複数の払込票番号を含む連絡先情報を作成する。
プロセッサ30は、会計処理された各取引の内容を表す商品情報と前述した連絡先情報とを印刷装置36によりレシート紙に印刷させ、明細レシートを出力させる。
図6は、本実施形態における明細書レシートの一例を示す図である。
図6では、複数の仮想店舗において商品を注文した場合の例を示している。複数の仮想店舗として「ネットショッピングA」「ネットショッピングB」「ネットショッピングC」を利用している。また、1つの仮想店舗「ネットショッピングA」では、2回の取引(商品の注文)をしている。また、「ネットショッピングA」「ネットショッピングB」で注文した商品の売上は、実店舗の売上として計上され、「ネットショッピングC」で注文した商品の売上は、預り金として計上されている。
明細レシートには、1つの取引の内容として、ショップ名称(仮想店舗の名称)、払込票番号、1つの取引の商品代金の少なくとも1つを印刷する。図6は、3つの取引の内容50が印刷されている。すなわち、「ネットショッピングA」による2つの取引の内容50-1,50-2と、「ネットショッピングB」による1つの取引の内容50-3がそれぞれ印刷されている。なお、図6に示す明細書レシートには、取引情報の付加情報で示される付加サービス(お急ぎ受け取り、利用料)についての金額が付加されている。また、明細レシートには、実店舗の売上として計上される合計金額52、顧客からの預り金額とお釣り54が印刷される。
また、「ネットショッピングC」による1つの取引については、実店舗の売上として計上されていないため(預り金として計上)、領収書としても使用される場合のある明細レシートには金額を印刷せず、取引の内容56としてショップ名称(仮想店舗の名称)と件数のみを印刷している。
また、明細レシートには、取引の内容とは別に、連絡先情報58を印刷している。連絡先情報58としては、例えばショップ名、お客様連絡先(問い合わせ先を示す電話番号)、払込票番号が印刷されている。ここでは、「ネットショッピングA」と「ネットショッピングB」にそれぞれ対応する連絡先情報58-1,58-2が印刷されている。
前述したように、「ネットショッピングA」により2つの取引がされているため、「ネットショッピングA」の連絡先情報58-1は、1組のショップ名と払込票番号に対して、2つの払込票番号がまとめられた連絡先情報となっている。
このように、明細レシートには、仮想店舗において注文した取引の内容50が印刷されると共に、それぞれの取引をした仮想店舗についての連絡先情報58が印刷される。仮想店舗において注文した取引の内容は、1つの商品として印刷されるため、複数の仮想店舗を用いた取引を含む場合であっても1枚の明細レシートにまとめて印刷され、それぞれの取引の内容を容易に識別することができる。また、連絡先情報58には、同じ情報についてはまとめた形で印刷されるため無駄な重複した印刷がない。このため、この明細書レシートを受け取る顧客にとっては、仮想店舗を通じて注文された商品の管理が容易となる。
なお、図6に示す明細レシートでは、「ネットショッピングC」による取引については連絡先情報を印刷していないが、実店舗の売上として計上されていない取引についても連絡先情報を印刷するようにしても良い。また、預り金として売上が計上された「ネットショッピングC」による取引がある場合(Act45、Yes)、プロセッサ30は、印刷装置36により、客用控え帳票と店舗用控え帳票とをそれぞれ印刷させる(Act46,47)。店舗用控え帳票は、例えば顧客によりサインされた後に実店舗で保管される。
また、プロセッサ30は、ジャーナルデータとして、1つの取引についてのショップ名(仮想店舗の名称)、払込票番号、1つの取引の商品代金の情報を1商品の情報として記録する。また、プロセッサ30は、売上登録データとジャーナルデータとを店舗サーバ4に送信する。なお、ジャーナルデータとして、取引の内容を記録した後、POS端末2からは取引情報をメモリ31から消去する。すなわち、詳細な商品に関するデータや顧客情報をPOS端末2に残さないようにする。
なお、前述したように、仮想店舗から注文された商品に関する詳細なデータや顧客に関するデータを明細レシートに印刷しないが、POS端末2の入力装置34から入力された払込票番号をもとに店舗サーバ4に問い合わせて、払込票番号に対応する取引情報に含まれる商品情報や顧客情報を呼び出せるようにしても良い。POS端末2は、店舗サーバ4から呼び出した商品情報や顧客情報を表示装置35において表示させる。
店舗サーバ4は、POS端末2から売上登録データを受信すると、この売上登録データを店舗売上ファイルに累計(売上計上)する。店舗サーバ4は、売上登録データが累計された店舗売上ファイルを、所定のタイミングで本部サーバ9に送信する。
このようにして、本部サーバ9に送信される店舗売上ファイルでは、仮想店舗において注文された商品の売上を、実店舗の売上に計上したデータと預り金として計上したデータとを含めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]仮想店舗を通じて注文された1つの取引に関する注文情報を入力する入力手段と、前記注文情報に対応する取引情報をサーバから受信する受信手段と、前記取引情報に基づく前記1つの取引に対する会計処理の売上を実店舗の売上に計上して記録する記録手段と、前記1つの取引の内容を表す商品情報を明細レシートに印刷する印刷手段とを有する商品データ処理装置。
[2]前記印刷手段は、前記1つの取引の内容として、前記仮想店舗の名称、前記注文情報、前記1つの取引の代金の少なくとも1つを印刷する[1]記載の商品データ処理装置。
[3]前記印刷手段は、取引の内容とは別に、さらに連絡先情報として、前記仮想店舗の名称、問い合わせ先を示す連絡先、前記注文情報を印刷する[2]記載の商品データ処理装置。
[4]前記印刷手段は、複数の取引が同じ仮想店舗を通じて注文された場合に、1つの前記仮想店舗の名称に対して、前記複数の取引のそれぞれに対応する複数の前記注文情報を前記連絡先情報として印刷する[3]記載の商品データ処理装置。
[5]前記1つの取引についての前記仮想店舗の名称、前記注文情報、前記1つの取引の代金の情報を1商品の情報としてジャーナルに記録するジャーナル記録手段をさらに有する[1]記載の商品データ処理装置。
2(2-1,2-2,…,2-m)…POS端末、4…店舗サーバ、7(7-1,7-2,…,7-n)…店舗システム、10…電子機器、20,30…プロセッサ、21,31…メモリ。

Claims (6)

  1. 少なくとも1つの仮想店舗を通じて注文された、実店舗の売上として計上する第1取引と、前記実店舗の売上として計上しない第2取引とを含む、複数の注文情報に対応する注文内容を示す取引情報をサーバから受信する受信手段と、
    前記複数の注文情報対応する前記取引情報をもとに会計処理を一括して実行する会計処理手段と、
    前記会計処理された、前記第1取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で注文した商品の代金とをレシートに出力し、前記第2取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で取引した件数とを当該レシートに出力する出力手段と、を有する商品データ処理装置。
  2. 前記出力手段は、前記第2取引については、前記仮想店舗で注文した商品の代金を当該レシートに出力しない、請求項1記載の商品データ処理装置。
  3. 前記出力手段は、前記第2取引について、前記仮想店舗の連絡先情報を当該レシートに出力する、請求項1記載の商品データ処理装置。
  4. 前記出力手段は、前記第1取引については、取引毎に前記仮想店舗の名称と前記仮想店舗で注文した商品の代金とを当該レシートに出力すると共に、複数の前記第1取引をした同一の前記仮想店舗に対して、1つの連絡先情報を当該レシートに出力する、請求項1記載の商品データ処理装置。
  5. 前記出力手段は、前記1つの連絡先情報と共に、複数の前記第1取引のそれぞれに対応する前記注文情報を当該レシートに出力する、請求項4記載の商品データ処理装置。
  6. 商品データ処理装置に設けられるコンピュータを、
    少なくとも1つの仮想店舗を通じて注文された、実店舗の売上として計上する第1取引と、前記実店舗の売上として計上しない第2取引とを含む、複数の注文情報に対応する注文内容を示す取引情報をサーバから受信する受信手段と、
    前記複数の注文情報対応する前記取引情報をもとに会計処理を一括して実行する会計処理手段と、
    前記会計処理された、前記第1取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で注文した商品の代金とをレシートに出力し、前記第2取引については、前記仮想店舗の名称と、前記仮想店舗で取引した件数とを当該レシートに出力する出力手段として機能させるためのプログラム。
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