JP3630735B2 - 埋設管の撤去工法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、不要となった埋設状態の引込み管等の残置不要管を導管路から分離して引抜くための撤去工法に関し、特に撤去対象の残置不要管が、鉛管や老朽化が進行した管体のように一端を挟持して引抜く際に、管体が引張り荷重に対して引きちぎれ現象が発生する管を対象とした埋設管の撤去工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス配管,水道配管等においては、家屋の建替え等に起因して使用中止された引込み管がそのまま残置されている場合があり、このような不要管はこれを引抜いて撤去する必要がある。
【0003】
このような残置不要管の撤去に関しては、これ迄にも例えば特開平2−292590号公報、特開平3−9188号公報等に記載されているような先行技術が提案されており、一般的には、撤去対象の残置引込み管を、導管路から切離して分離した後、引込み管の末端を掘削ピット内に露出させて引抜き装置にチャックさせ、これを牽引して土中から引抜くように施工している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この場合に、引抜き対象の残置不要管には、例えば鉛管を使用した水道引込み管があり、このような鉛管を使用した不要管を、従来より一般的に行われている上述の撤去法により管の一端を挟持して引き抜くと、鉛管は引張り荷重に対する剪断応力が小さいことから管体が途中で引きちぎれ、引抜き不能の事態に陥るという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような不都合が発生しない埋設管の撤去工法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する手段として、本発明は、不要となった埋設状態の引込み管等の残置不要管を導管路から切離して引抜く撤去工法において、導管路より分離した残置不要管の末端側に作業ピットを開削して該ピット内に前記不要管の末端側を露出して開口させ、該開口部より撤去対象の前記不要管内に所要の引張り強度を有するワイヤ,ロッド等の芯線材を縦断するように貫通させた後に、前記不要管内に前記芯線材と前記不要管の管体との接着性を有する樹脂,モルタル等の注入材を充填して硬化させ、その硬化後に前記不要管の末端を前記作業ピット内に設置された引抜き装置に挟持して引抜くように施工し、前記不要管内には、引抜きによって生じた空洞孔内にモルタル等の充填材を注入するための通路形成用ホースが、前記芯線材と並行して管内に縦断挿通された後に前記注入材が充填硬化され、該通路形成用ホースはその一端が充填材の供給源に接続され、他端は引抜き方向と反対側に開放されていて、前記不要管の引抜き工程時に、これに連動して前記ホースに充填材が供給されて引抜きによって生じた空洞孔内に充填材を、引抜き動作と同時的に充填するように施工することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、前述した発明において、撤去対象の残置不要管が、鉛管であることを特徴とする。また、前述した発明において、前記注入材による、前記芯線材と前記不要管の管体との接着は、撤去対象の前記不要管に対して、少なくとも引抜き方向と反対側(導管路側)の切離し端部の所要領域を部分的に接着してなることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上述のような撤去工法によると、まず撤去対象の残置不要管には管内に芯線材が一体的に挿通接着され、この芯線材により撤去対象の不要管は、引張り荷重に対する剪断応力が増大されるから、管体の一端を引抜き装置に挟持して引抜く際に、その不要管が鉛管であったり、また老朽化が進行した管体であっても、管体が不用意に途中で引きちぎれる現象が発生せず、引抜き不能の事態に陥る問題点が派生しない。
【0009】
また撤去対象の不要管内に、芯線材と並行してモルタル等の充填材を通す通路形成用のホ―スが挿通接着され、不要管の引抜き工程時に、引抜き動作に連動してホ―スに充填材を供給する方式にしている場合には、ホ―スを介して充填材が引抜き方向と反対側へ流出され、これが引抜きによって生じた空洞孔内に充填されるから、不要管の引抜き工程に連動して空洞孔内への充填工程が同時的に行われ、撤去作業の効率化が図れる。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1、図2において、1は道路下等に敷設されている導管路、2はこの導管路から分岐されて需要先に引込まれている鉛管使用の引込み管を示し、この引込み管は使用中止されて不要となっている残置不要管であり、本発明の撤去対象となる管である。
【0011】
図1は、引抜き動作前の前処理工程を示す。残置不要管2は、撤去に際して事前に導管路1との接続部を適宜の方法で切断分離させておく。この方法としては通常、道路側を掘削して作業ピットを開削することにより導管路1と残置不要管2との接続部を露出させて切断する方法が一般的に行われているが、他の方法としては、後述の残置不要管2の末端開口部より管内にパイプカッタ―を挿入して切断する方法を採ってもよい。この際には切離された導管路1の分離口は気密に封止しておく。
【0012】
次いで残置不要管2の末端側に作業ピットAを掘削し、このピットA内に残置不要管2の末端を露出して開口させる。そして、残置不要管2の末端開口部より管内に、所要の引張り強度を有するワイヤ,ロッド等の芯線材3をその管内に縦断するように挿通させる。
【0013】
芯線材3の挿通後、残置不要管2の末端開口部より、その管内に、芯線材3と管体との接着性を有する樹脂,モルタル等の注入材4を充填させる。この注入材4の導入は、図1に示す実施例の場合、ブロア5からの送風圧で押出し作用する樹脂注入タンク6を備え、このタンク6の樹脂出口に接続された導入ホ―ス7の先端を管内に引き込み、ホ―ス7を介して注入材4(樹脂)を管内に導入する方式を採用しているが、この導入方式は、残置不要管2の末端開口部を導入口として管内に注入材4を流し込む方式にしてもよい。
【0014】
上記注入材4は、図2に示すように残置不要管2の全長にわたって管内を充満するように充填させることが望ましいが、この注入材4の充填領域は、不要管2の全長に対して部分的に局部充填してもよい。この場合には、少なくとも後述の不要管2の引抜き方向に対してその反対側の端部(導管路1側の切離開口部)に近い所要領域には注入材4を充填して、この部分では、充填した注入材4により管体と芯線材3との一体化を図るように接着しておく。
【0015】
注入材4の硬化後、図2に示す引抜き工程に移る。この工程では作業ピットA内に周知の引抜き装置8が設置され、そのチャック部8aに、残置不要管2の末端側を挟持させて、チャック部8aの前後スライドにより残置不要管2をピットAに向けて牽引するように引き抜く。
【0016】
この場合、引抜かれる残置不要管2の管内には芯線材3が挿通され、この芯線材3が、管内に充填された注入材4により管体と一体化するように接着されているので、撤去対象の残置不要管2は、その管内に一体的に挿通接着されている芯線材3により引張り荷重に対する剪断応力が増大されていることで、不要管2の末端を引抜き装置8にチャックして牽引しても、不要管2の管体が途中より不用意に引きちぎれることがなく、引抜き不能の事態に陥る問題が避けられる。
【0017】
図3は本発明の他の実施例を示す。この実施例では、残置不要管2の管内には前述の芯線材3の他に、別のモルタル注入通路を形成するホ―ス9が、芯線材3と並行的に管内を縦断するように挿通されてあり、管内に充填された注入材4により芯線材3と一緒に一体化されていて、このホ―ス9により引抜かれる不要管2の管内に通路が形成されている。
【0018】
そしてホ―ス9は、不要管2の引抜き方向に対して反対側の端部(導管路1側の切離開口部の側)が開放され、また他方のホ―ス端はその先端がモルタル注入タンク6aの出口に接続されていて、引抜き工程時に、これに連動してブロア5aからの送風圧によりタンク6a内からモルタル10がホ―ス9を介して引抜き方向と反対側へ流出するようにしている。
【0019】
この実施例によると、残置不要管2の引抜き工程時に、引抜かれる不要管2の管内に挿通されたホ―ス9を介してモルタル等の充填材10が順次、引抜き方向と反対側へ供給流出され、これにより引抜きによって生じる土中の空洞孔11内に充填材10が順次、充填されるから、不要管2の引抜き工程と同時に、空洞孔11に対するモルタル充填が同時的に行われ、撤去作業の効率化が図られる。
【0020】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明による撤去工法によると、引抜き対象の不要管内には芯線材が管体と一体化するように挿通され、その芯線材により撤去対象の残置不要管は、引張り荷重に対する剪断応力が増大されていることで、管体の一端を引抜き装置に挟持して引抜く際に、不要管の管体が途中で引きちぎれるような現象が発生しないから、残置不要管が、例えば鉛管を使用した水道引込み管であったり、また老朽化が進行した管体であっても、引抜き不能の事態に陥る不都合を解消できる。
【0021】
また引抜かれる不要管の管内に挿通ホ―スを介して通路を形成し、引抜き工程時にそのホ―スから充填材を引抜き方向と反対側へ供給するように施工したものでは、引抜き工程で生じた土中の空洞孔内にモルタル等の充填材を同時的に充填できるから、引抜き工程の後に、別に引抜によって生じた空洞孔内に対するモルタル等の充填作業が不要となり、撤去作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋設管撤去工法の引抜き前における前処理工程を示す説明図。
【図2】本発明による埋設管撤去工法の引抜き工程を示す説明図。
【図3】本発明による埋設管撤去工法の他の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
1 導管路
2 引込み管(残置不要管)
3 芯線材
4 注入材(樹脂)
5 ブロア
6 樹脂注入タンク
6a モルタル注入タンク
7 導入ホ―ス
8 引抜き装置
9 ホ―ス
10 充填材(モルタル)
11 空洞孔
A 作業ピット
Claims (3)
- 不要となった埋設状態の引込み管等の残置不要管を導管路から切離して引抜く撤去工法において、
導管路より分離した残置不要管の末端側に作業ピットを開削して該ピット内に前記不要管の末端側を露出して開口させ、該開口部より撤去対象の前記不要管内に所要の引張り強度を有するワイヤ,ロッド等の芯線材を縦断するように貫通させた後に、前記不要管内に前記芯線材と前記不要管の管体との接着性を有する樹脂,モルタル等の注入材を充填して硬化させ、その硬化後に前記不要管の末端を前記作業ピット内に設置された引抜き装置に挟持して引抜くように施工し、
前記不要管内には、引抜きによって生じた空洞孔内にモルタル等の充填材を注入するための通路形成用ホースが、前記芯線材と並行して管内に縦断挿通された後に前記注入材が充填硬化され、該通路形成用ホースはその一端が充填材の供給源に接続され、他端は引抜き方向と反対側に開放されていて、前記不要管の引抜き工程時に、これに連動して前記ホースに充填材が供給されて引抜きによって生じた空洞孔内に充填材を、引抜き動作と同時的に充填するように施工することを特徴とする埋設管の撤去工法。 - 撤去対象の残置不要管が、鉛管であることを特徴とする請求項1記載の埋設管の撤去工法。
- 前記注入材による、前記芯線材と前記不要管の管体との接着は、撤去対象の前記不要管に対して、少なくとも引抜き方向と反対側(導管路側)の切離し端部の所要領域を部分的に接着してなることを特徴とする請求項1又は2記載の埋設管の撤去工法。
Priority Applications (1)
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JP26510894A JP3630735B2 (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 埋設管の撤去工法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26510894A JP3630735B2 (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 埋設管の撤去工法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JPH08128564A JPH08128564A (ja) | 1996-05-21 |
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Family Applications (1)
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JP26510894A Expired - Lifetime JP3630735B2 (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 埋設管の撤去工法 |
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Families Citing this family (1)
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GB9924112D0 (en) * | 1999-10-13 | 1999-12-15 | M P Burke Plc | Lead pipe removal/replacement etc |
-
1994
- 1994-10-28 JP JP26510894A patent/JP3630735B2/ja not_active Expired - Lifetime
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