JP3629803B2 - 給湯器の性能自動調整検査システム - Google Patents

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龍志 岩本
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動調整・自動検査に対応する給湯器とその調整検査器とを組合せたシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、人に頼っていたガス給湯器の調整・検査についても、無人化・省人化の要求が高まってきた。しかしながら現状では、そのための製品側での特別な対応はとれていない。このため同じ製品が続けて流れる少品種多量生産を前提に、検査担当者が検査機の検査内容の設定を行なうのが通例であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来の構成では、多品種少量生産のガス給湯器には不向きな生産システムである。つまり、機種切替の度に、検査担当者が必要な検査項目の設定をする工数が発生し、またガス種などを選定ミスする可能性もある。
【0004】
そこで本発明は、製品検査内容の誤設定がなく、かつ確実にしかもコストアップなく対応できる給湯器の性能自動調整検査システムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の給湯器の性能自動調整検査システムは、部品組立完成時の機種コードを記憶したメモリーならびに前記機種コードを通信出力する通信部を有する給湯器と、前記給湯器に機種コードの返信を要求して受信するコード要求器ならびに前記機種コードに応じた給湯器の性能自動調整・検査仕様を記憶する調整検査メモリーを有する調整検査器と、前記給湯器の運転指示を遠隔操作する遠隔操作器とを備え、前記遠隔操作器と調整検査器は同じ通信線を用いて前記給湯器本体の通信部と送受信を行うと共に、前記調整検査器と通信部との接続が確認されたとき、前記遠隔操作器と通信部との通信から調整検査器と通信部との通信に切り替え、前記調整検査器は前記コード要求器で受信した機種コードに応じて調整検査メモリーの前記各仕様の性能自動検査を給湯器に実施するようにしたもので、調整検査器はどの仕様の給湯器が調整検査ラインに流れてきたかを間違いなく判別でき、自動調整・自動検査時の誤設定がなくなり、遠隔操作器との通信線を共用することで、コストアップなく対応できる
【0006】
【発明の実施の形態】
前記する課題を解決するために、請求項1記載に係る発明は、部品組立完成時の機種コードを記憶したメモリーならびに前記機種コードを通信出力する通信部を有する給湯器と、前記給湯器に機種コードの返信を要求して受信するコード要求器ならびに前記機種コードに応じた給湯器の性能自動調整・検査仕様を記憶する調整検査メモリーを有する調整検査器と、前記給湯器の運転指示を遠隔操作する遠隔操作器とを備え、前記遠隔操作器と調整検査器は同じ通信線を用いて前記給湯器本体の通信部と送受信を行うと共に、前記調整検査器と通信部との接続が確認されたとき、前記遠隔操作器と通信部との通信から調整検査器と通信部との通信に切り替え、前記調整検査器は前記コード要求器で受信した機種コードに応じて調整検査メモリーの前記各仕様の性能自動検査を給湯器に実施するようにしたもので、調整検査器はどの仕様の給湯器が調整検査ラインに流れてきたかを間違いなく判別して、自動調整・自動検査時の誤設定がなくなり、遠隔操作器との通信線を共用することで、コストアップなく対応できる
【0007】
また、請求項2記載に係る発明は、給湯器が調整検査器に電気的に接続されるとコード要求器に動作を指示する調整検査始動手段を備えたものであって、これにより、確実に調整検査器への送信タイミングを取れ、無駄な待ち時間や再送が防止できて円滑な調整検査ができる。
【0008】
また、請求項3記載に係る発明は、給湯器は遠隔操作器への通信手段を有し、調整検査器に通信出力する通信部を遠隔操作器との前記通信手段と同パケット、同アドレスとしたものであって、これにより前記請求項1ならびに請求項2記載の発明の作用をコストアップなく円滑に実現できるものである。
【0009】
本発明は以上により当業者においてその作用を達成するシステムを実施化できるものであるが、以下に実施例を述べる。
【0010】
本発明の具体的な一実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す構成図であり、図において1は給湯器、2は給湯器1の制御部、3は給湯器1の制御情報と機種コードを記憶するメモリー部、4は通信出力手段との通信部であり、機種コードを調整検査器5に通信出力できると共に給湯器1の遠隔操作器6にも通信できるものである。
【0011】
7は調整検査器のコード要求器、8は調整検査メモリーである。
メモリー部3は、給湯器1の送風器回転数設定・給湯能力(号数)など給湯器1の制御情報が書き込まれている不揮発性EEPROMであり、通常給湯器仕様に合致している。
【0012】
従ってこれを利用し、予めこの仕様に対応する機種コードを決めメモリー部3に書き込んでおく。給湯器1が量産時、組立完成後に調整検査器5がある工程までくると、給湯器1の通信部4と通信コード9により接続される。
【0013】
通常、通信部4は図3のフローチャートに示す通り、遠隔操作器6との通信を行なっているが、調整検査器5との接続が確認(コード要求器7のデータ要求)されると、メモリー部3に格納されていた機種コードを通信部4へ出力する。
【0014】
コード要求器7にてこれを受信した調整検査器5は、調整検査メモリー8から受信機種コードに対応する給湯器1の自動性能調整仕様および自動性能検査仕様を読み出し、給湯器1に性能自動調整および自動性能検査を実施する。
【0015】
あわせて、調整検査器5のコード要求器7の通信アドレスを遠隔操作器6と兼用することで、量産検査ラインでは調整検査器5のみの通信接続で給湯器1を動かすことも可能となる。
【0016】
なお、コード要求器7への機種コードの送信タイミング同期・起動については、図2に示すとおり給湯器1の電源コード10を調整検査器5に接続することにより行なうこともできる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明は、請求項1記載の発明により製品の性能自動調整・性能自動検査時の誤設定を防止することができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明により、確実に調整検査器への送信タイミングをとることができムダな待ち時間・再送が防げて円滑な検査を実現できる。
【0019】
さらに、請求項3記載の発明によれば請求項1ならびに2に記載の発明の効果がコストアップなく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図
【図2】本発明の請求項2記載の発明における一実施例のフローチャート
【図3】本発明の請求項3記載の発明における一実施例のフローチャート
【符号の説明】
1 給湯器
3 メモリー部
4 通信部
5 調整検査器
6 遠隔操作器
7 コード要求器
8 調整検査メモリー
9 通信コード
10 給湯器の電源コード

Claims (3)

  1. 部品組立完成時の機種コードを記憶したメモリーならびに前記機種コードを通信出力する通信部を有する給湯器と、前記給湯器に機種コードの返信を要求して受信するコード要求器ならびに、前記機種コードに応じた給湯器の性能自動調整検査仕様を記憶する調整検査メモリーを有する調整検査器と、前記給湯器の運転指示を遠隔操作する遠隔操作器とを備え、前記遠隔操作器と調整検査器は同じ通信線を用いて前記給湯器本体の通信部と送受信を行うと共に、前記調整検査器と通信部との接続が確認されたとき、前記遠隔操作器と通信部との通信から調整検査器と通信部との通信に切り替え、前記調整検査器は前記コード要求器で受信した機種コードに応じて調整検査メモリーの前記各仕様の性能自動検査を給湯器に実施する給湯器の性能自動調整検査システム。
  2. 給湯器が調整検査器に電気的に接続されると、コード要求器に動作を指示する調整検査始動手段を備えた請求項1記載の給湯器の性能自動調整検査システム。
  3. 給湯器は遠隔制御器への通信手段を有し、調整検査器に通信出力する通信部を遠隔制御器との前記通信手段と同パケット、同アドレスとした請求項1記載の給湯器の性能自動調整検査システム。
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