JP3629621B2 - 洗車装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車などを洗車する洗車装置に係り、さらに詳しくは、車体の表面に接触して洗車する洗車ブラシの負荷を常にほぼ一定に保持するようにした洗車装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に洗車装置は、図12に示すように、門型の装置本体61を有し、その空間部62に車輌を搬入し、洗車ブラシ13を回転させると共に水を噴射して洗車ブラシ13を下降させ、車体の表面に接触させて装置本体61を前後方向に徐々に移動させ、表面を洗車するようになっている。
この場合、車体に対する洗車ブラシの接触圧(負荷)が常に均一になるように洗車することが理想的で効率もよいとされており、そのため、洗車ブラシ13を昇降可能に構成し、車体の表面に凹凸があるとこれを検出して洗車ブラシ13を昇降させ、その負荷をほぼ一定に保持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、洗車ブラシ13の負荷をほぼ一定に保持するために、洗車ブラシ13を回転駆動するモータ7の負荷電流(負荷電力)を検出し、その変化に対応して洗車ブラシ13を昇降させていた。
しかしながら、車体の微妙な凹凸に対する負荷電流(負荷電力)の変化量はきわめて小さいため、これに基いて洗車ブラシ13の位置決め制御を行うことは困難で洗車が不均一になり、洗車後人手によって拭き直したり、ときとして塗装面に傷がつくこともあった。
【0004】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたもので、車体の微妙な凹凸に対しても確実に追従して洗車ブラシの負荷を常にほぼ一定に保持するようにした洗車装置を得ることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る洗車装置は、洗車ブラシと、この洗車ブラシを駆動する洗車ブラシ駆動手段と、洗車ブラシの負荷の変化を検出し、その変化に対応した信号を出力するトルク検出器と、トルク検出器が出力した信号に対応して洗車ブラシ及び洗車ブラシ駆動手段を昇降させて洗車ブラシの負荷を調整する洗車ブラシ位置決め手段とを有し、トルク検出器を、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された円筒状の第1、第2の保護部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、連結された第1、第2の保護部材に嵌合されて両端部が第1、第2の保護部材に固定された薄肉円筒状の検出軸と、軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、連結された第1、第2の保護部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したものである。
【0007】
(2)さらに、本発明に係る洗車装置は、洗車ブラシと、この洗車ブラシを駆動する洗車ブラシ駆動手段と、洗車ブラシの負荷の変化を検出し、その変化に対応した信号を出力するトルク検出器と、トルク検出器が出力した信号に対応して洗車ブラシ及び洗車ブラシ駆動手段を昇降させて洗車ブラシの負荷を調整する洗車ブラシ位置決め手段とを有し、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された有底円筒状の第1、第2の保護部材、及び第1、第2の保護部材の円筒部内に両端が回転不能に嵌合されたトーションバーと、連結された第1、第2の保護部材の両端部が嵌入固定された円筒状の第1、第2のセンサ保持部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、その両端部が前記第1、第2のセンサ保持部材に嵌合固定された薄肉円筒状の検出軸と、軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、センサ保持部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したものである。
【0008】
(3)また、上記(1)、(2)の洗車装置の薄肉円筒状の検出軸に代えて、磁歪特性を有し磁気異方性が付与されたFe−Al系合金、Fe−Ni系合金又はSNCM系浸炭鋼からなる検出軸を用いたものである。
(4)上記(3)の検出軸に、左右対称に平面ほぼV状のスリット又は凹溝を設けて磁気異方性を付与したものである。
【0009】
【作用】
(1)洗車ブラシの負荷が変化するとこの変化がトルク検出器で検出され、トルク検出器から上記負荷の変化に対応した電圧が出力する。この出力電圧はマイクロコンピュータで設定負荷と比較処理され、その出力制御信号が洗車ブラシ位置決め手段に加えられて洗車ブラシを昇降させ、洗車ブラシの負荷を常にほぼ一定に保持する。
【0010】
(2)洗車ブラシの負荷が変化すると、これによるトルクが第2の保護部材を介して検出軸に加えられ、これに固着された軟磁性箔の透磁率が変化する。これにより第1、第2の検出コイルの自己インダクタンスが変化してその出力端に洗車ブラシの負荷の変化に対応した電圧が出力される。
起動時などに第2の保護部材に大きなトルクが加えられると、第2の保護部材に大きなねじれが生じてその連結部が第1の保護部材の連結部に接触して機械的に結合し、両保護部材の間にトルクが伝達されるので、検出軸に過大なトルクが加えられることはない。
【0011】
(3)洗車ブラシの負荷が変化するとこれによるトルクが、第2のセンサ保持部材を介して検出軸に加えられ、これに固着された軟磁性箔の透磁率が変化する。これにより、第1、第2の検出コイルの自己インダクタンスが変化してその出力端に洗車ブラシの負荷の変化に対応した電圧が出力される。
起動時などに第2のセンサ保持部材に大きなトルクが加えられると、これに結合された第2の保護部材に大きなねじれが生じてその連結部が第1の保護部材の連結部に接触して機械的に結合され、両保護部材の間にトルクが伝達されるので、検出軸に過大なトルクが加えられることはない。トルクが小さくなると、トーションバーの復元力により第2の保護部材は元の状態に戻り、第1の保護部材との結合が解除される。
【0012】
(4)磁歪特性を有し磁気異方性が付与されたFe−Al系合金、Fe−Ni系合金又はSNCM系浸炭鋼からなる検出軸を用いることにより、トルクの大きい洗車ブラシに対して検出軸の強度を十分に確保することができる。
(5)検出軸に直接磁気異方性を付与するようにしたので、構造が簡単で製造も容易である。
【0013】
【実施例】
実施例1
図1は本発明の第1の実施例を説明するための模式図、第2図はその洗車ブラシ駆動部の断面図、図3は図2の一部の拡大図である。
図において、2は両端部がフレーム63a,63bに固定された固定軸で、このフレーム63a,63bは洗車ブラシ13の位置決め手段である洗車ブラシ位置決めモータ50に駆動されて、例えば、装置本体61に設けたレール(図示せず)に沿って上下に移動しうるように構成されている。3は軸受4を介して固定軸2に回転可能に装着された回転伝達部材で、一方の面にはプーリ5が固定されており、他方の面には円筒部を有し軸受押えを兼ねた連結部材6が固定されている。
【0014】
7はフレーム63a,63bと一体に設けられたフレーム64に取付けられた洗車ブラシ駆動モータで、その出力軸に取付けたプーリ8とプーリ5との間にはベルト9が掛けられており、これら回転伝達部材3、プーリ5,8、連結部材6、洗車ブラシ駆動モータ7及びベルト9により洗車ブラシ駆動手段を構成する。20は後述のトルク検出器である。10a,10bは固定軸2に遊嵌されたブッシュで、固定軸2が挿通された洗車ブラシ13の中空軸14の両端部に嵌入して固定されており、軸受11a,11bを介して固定軸2に回転可能に支持されている。12aは円筒部を有し、軸受押えを兼ねてブッシュ10aに固定された連結部材、12bはブッシュ10bに固定された軸受押えである。
【0015】
トルク検出器20において、21a,21bは円筒状の第1、第2の保護部材で、図4に示すように、その対向部には、連結部である例えば4つの凸部22と4つの凹部23が交互に設けられており、凸部22の幅は凹部23の幅より僅かに狭く形成されている。24a,24bは長手方向のほぼ中央部外周に突設された大径部である。
この第1、第2の保護部材21a,21bは固定軸2に嵌合されてその凸部22と凹部23を互いに相手方の凹部23と凸部22に嵌合して連結され、両端部がそれぞれ連結部材6,12aの円筒部に固定される。このとき、各凸部22と凹部23の間には、僅かなすき間gが形成されている。
【0016】
25は薄肉(実施例では直径約55mm、厚さ約0.5mm)の金属材料からなる検出軸で、図5に示すように、両端部は肉厚に形成されており、その中央凹部外周には、表面に互いに反対方向に多数の傾斜する浅い凹溝27a,27bが設けられて、互いに反対方向の第1、第2の磁気異方性部26a,26bが形成された軟磁性箔26が固着されており、連結された第1、第2の保護部材21a,21bの外周に嵌合されて、両端部(厚肉部)がその大径部24a,24bにそれぞれ固定されている。なお、検出軸25の薄肉部の肉厚は、本発明のアプリケーション、軸径、トルク検出感度、機械的強度などにより決定されるものであり、上記実施例に限定するものではない。
【0017】
30は円筒状のボビンで、図6に示すように、第1、第2の検出コイル31a,31bが装着されており、軟磁性箔26の透磁率の変化により自己インダクタンスが変化する。32は第1、第2の検出コイル31a,31bの引き出し線である。
33は外輪で、その内周にはボビン30が固定されており、軸受34a,34bを介して連結された第1、第2の保護部材21a,21bの外周に、第1、第2の検出コイル31a,31bが第1、第2の磁気方向性部26a,26bに近接して対向するように支持され、ステー65a,65bによりフレーム64に固定されている。
【0018】
41は第1、第2の検出コイル31a,31bを2辺とし、他の2辺に抵抗器43a,43bが接続されたブリッジ回路、42はブリッジ回路41の電源端子間に接続され、第1、第2の検出コイル31a,31bを励振する発振回路である。44a,44bはブリッジ回路41の出力電圧を直流電圧に整流する整流回路、45は整流されたブリッジ回路41の出力電圧を比較した両電圧の差の直流電圧を出力する比較器である。
【0019】
再び図1において、41は前述のブリッジ回路、42は発振回路、44a,44bは整流回路、45は比較回路である。比較回路45の出力電圧は増幅回路46で増幅され、A/D変換器47でディジタル信号に変換されてマイクロコンピュータ48に加えられ、設定負荷と比較処理されて制御信号を出力する。この制御信号はD/A変換器49でアナログ信号に変換され、洗車ブラシ位置決めモータ50に加えられる。
【0020】
51は装置本体61に設けた操作パネルで、例えば、電源スイッチ、設定ボタン、起動ボタン、設定負荷の表示窓、現在負荷の表示窓などが設けられており、設定された負荷はマイクロコンピュータ48に記憶される。
【0021】
次に、上記のように構成した本実施例の作用を説明する。先ず、洗車しようとする車輌を装置本体61の空間部62に搬入する(このとき、洗車ブラシ13は上方に位置しており、車輌の搬入には干渉しない)。ついで、電源スイッチをONし、操作パネル51の設定ボタンにより当該車輪に適応した洗車ブラシ13の負荷を設定し、これをマイクロコンピュータ48に記憶させる。この設定負荷は、洗車装置の機種や洗車する車輌の種類などによって異なるが、一般に、洗車ブラシ13の先端部の10〜15cm程度が車体の表面に接触する状態が、一番洗車効率がよいとされており、例えばこのときの洗車ブラシ13の負荷をあらかじめ調査しておき、この値を設定する。この設定値は操作パネル51の設定負荷の表示窓に表示される。
【0022】
そして、起動ボタンを押すと、マイクロコンピュータ48の指令により装置本体61が車体方向への移動を開始すると共に位置決めモータ50が駆動され、洗車ブラシ13を下降端まで下降させる。そして、洗車ブラシ駆動モータ7が駆動され、その回転は、プーリ8、ベルト9、プーリ5を介して回転伝達部材3に伝えられ、さらに、連結部材6、トルク検出器20の保護部材21a,21b、連結部材12a、ブッシュ10a、中空軸14を経て洗車ブラシ13に伝達され、洗車ブラシ13を回転させると共に水が噴出する。やがて、洗車ブラシ13が車体へ接触し、洗車を開始して車体の表面を洗浄する。このときの洗車ブラシ13の負荷は、操作パネル51の現在負荷の表示窓に表示される。なお、このとき、ブリッジ回路41の出力端子には同一又は異なる一定の電圧が出力するように調整されている。
【0023】
洗車の進行に伴って装置本体61が徐々に移動し、洗車ブラシ13が例えば車体の凸部に乗上げると、洗車ブラシ13の負荷が増加する。これにより、第2の保護部材21bは例えば矢印b方向にねじられ(図3)、両保護部材21a,21bに一体に固定された検出軸25の軟磁性材26にねじり応力が発生し、このねじり応力に応じて軟磁性材26の透磁率が変化する。
【0024】
この透磁率の変化に対応して変化したブリッジ回路41の出力電圧は、整流回路44a,44bで直流電圧に変換されて比較回路45に加えられる。そして、比較回路45からは第1、第2の検出コイル31aと31bの出力電圧の差の直流電圧が出力するが、その値は軟磁性箔26の透磁率の変化に対応した値、すなわち、検出軸25に加えたトルク、さらに換言すれば、洗車ブラシ13の負荷の変化に対応した値である。
【0025】
比較回路45の出力電圧は、増幅回路46で増幅されてA/D変換器47でディジタル信号に変換され、マイクロコンピュータ48に加えられる。マイクロコンピュータ48はこの入力信号と設定負荷とを比較し、現在負荷が設定負荷よりどれだけ大きいか又は小さいか(この場合は大きい)を演算し、その結果に対応した制御信号を出力する。この制御信号はD/A変換器49でアナログ信号に変換されて位置決めモータ50に加えられ、位置決めモータ50を駆動して洗車ブラシ13をその負荷が小さくなる方向、したがって上方に移動させ、現在負荷が設定負荷と等しくなった位置、すなわち、ブリッジ回路41の出力電圧の差が零になった位置で停止する。
【0026】
一方、洗車ブラシ13が平坦部から凹部に移動し、あるいは凸部から平坦部に移動するなどして上記と反対に洗車ブラシ13の負荷が低下すると、検出軸25に加わるトルクも減少する。これにより、軟磁性箔25の透磁率が変化し、これに伴って第1、第2の検出コイル31a,31bの出力電圧も変化する。この出力電圧が整流されて加えられた比較回路45からは両出力電圧の差の電圧が出力し、増幅されてディジタル信号に変換され、マイクロコンピュータ48に加えられる。そして、設定負荷と比較処理されて位置決めモータ50に加えられ、洗車ブラシ13をその負荷が設定負荷と等しくなるまで下降させる。
【0027】
このように、本実施例においては、洗車ブラシ13の負荷に対応して変化する軟磁性箔25の透磁率の変化を検出コイル31aと31bで検出し、両検出コイル31a,31bの出力電圧の差に対応して、この差電圧が零になるように洗車ブラシ13を昇降させるようにしたので、洗車ブラシ13の負荷を車体の表面形状の微妙な変化に対しても速やかに追従させることができ、洗車ブラシ13の負荷を常に一定に保持することができる。
【0028】
ところで、大径の軸は、一般に低トルクに対してねじれが少ないため、高感度に検出することは困難である。そこで、トルク検出器に細径の軸を用いれば低トルクを高感度で検出することができるが、この場合は機械的強度に問題があり、現実的ではない。
本発明においては、トルク検出器に大径で薄肉の検出軸25を用いてこれに磁気異方性が付与された軟磁性箔26を固着することにより、大径の軸を用いたにもかかわらず低トルクを高感度で検出し、洗車ブラシの微妙な位置決め制御を可能にした。
【0029】
しかしながら、検出軸25を大径で薄肉の中空軸で構成した場合、起動時などにおいてこの検出軸25に大きなトルクが加えられると、変形したり破損したりするおそれがある。そこで、本実施例においては、対向部に交互に凸部22と凹部23からなる連結部を有する第1、第2の保護部材21a,21bを設け、この凸部22と凹部23の間にわずかなすき間gを設けて互いに嵌合し、両端部を回転部(連結部材6,12a)に固定し、これに検出軸25を嵌合して固定するようにした。
【0030】
これにより、洗車ブラシ13の負荷の通常の変化に対しては、第2の保護部材21bに比較的小さいトルクが加えられ、このトルクにより検出軸25にねじれが生じて軟磁性箔26の透磁率が変化する。この場合、トルクによる第2の保護部材21bの変位は僅かで、第1の保護部材21aとの連結部に形成されたすき間gの範囲内にあるため、第2の保護部材21bからのみ検出軸25にトルクが伝達される。
【0031】
また、起動時などにおいて、第2の保護部材21bに大きなトルクが加えられたときは、第2の保護部材21bに大きなねじれが生じて第1の保護部材21aとの連結部のすき間gがつまり、両保護部材21a,21bの凸部22と凹部23が接触して機械的に結合され、両保護部材21a,21bにトルクが伝達される。したがって、検出軸25には、両保護部材21a,21bの凹凸部が接触するまでのトルクが作用し、それを超えるトルクは両保護部材21a,21b間に伝達されるので、検出軸25が変形したり破損したりするおそれはない。
【0032】
実施例2
図7は本発明の第2の実施例の洗車ブラシ駆動部の断面図である。なお、第1の実施例と同じ機能の部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。15は一端がフレーム63aに軸受66aを介して回転可能に支持された第1の回転軸で、他端にはプーリ16が固定されており、このプーリ16と洗車ブラシ駆動モータ7のプーリ8との間にはベルト9が掛けられている。6はプーリ16に固定された連結部材である。
【0033】
17は洗車ブラシ13の中空軸14内に挿通された第2の回転軸で、中空軸14の両端部に嵌入されたブラケット10a,10bを介して中空軸14と一体に固定されており、一端はフレーム63bに軸受66bを介して回転可能に支持されている。12はブラケット10aに固定された連結部材で、連結部材6との間にはトルク検出器20aが介装されている。
【0034】
トルク検出器20aの実施例を図8に示す。35a,35bは厚肉円筒状の第1、第2のセンサ保持部材で、図9に示すように対向する端部には大径部36a,36bが設けられている。37a,37bは厚肉で有底円筒状の第1、第2の保護部材で、図10に示すように、対向する端部には連結部を構成する複数の凸部38と凹部39が交互に設けられており、凸部38の幅は凹部39の幅より若干狭く形成されている。40は両端部に大径部40a,40bを有するトーションバーでこのトーションバー40はその大径部40a,40bが第1、第2の保護部材37a,37bの中空部内に圧入されており、両保護部材37a,37bの凸部38と凹部39は互いに相手方の凹部39と凸部38に嵌合され、これらは一体に連結されている。このとき、凸部38と凹部39の間には僅かなすき間gが形成される。なお、トーションバー40の大径部40a,40bを第1、第2の保護部材37a,37bの中空部に圧入する代りに、例えばスプラインなどにより回転不能に結合してもよい。
【0035】
このようにして連結された第1、第2の保護部材37a,37bの両端部は、第1、第2のセンサ保持部材35a,35bの中空部内に挿入され、磁気異方性が付与された軟磁性箔26を有し、両センサ保持部材35a,35bの大径部36a,36b間に嵌合された検出軸25(第1の実施例のものと同じ)と共に一体に固定される。33は内周面に第1、第2の検出コイル31a,31bが設けられた外輪(第1の実施例のものと同じ)で、第1、第2の検出コイル31a,31bが検出軸25の軟磁性箔26に近接して対向するように軸受34a,34bを介して両センサ保持部材35a,35bの外周に装着され、これらによりトルク検出器20aが構成されている。なお、第1、第2のセンサ保持部材35a,35bの一端は連結部材6,12の円筒部に固定されており、外輪33はステー65a,65bを介してフレーム64に固定されている。
【0036】
上記のように構成した本実施例において、洗車中に、例えば洗車ブラシ13の負荷が増加すると、連結部12に連結された第2のセンサ保持部材35bにこの負荷に対応したトルクが加えられ、これに固定された検出軸25にねじり応力が発生して軟磁性箔26の透磁率が変化し、両検出コイル31a,31bにこの透磁率の変化に対応した電圧が生じる。以下、第1の実施例の場合と同様に、この出力電圧に対応して位置決めモータ50が駆動され、洗車ブラシ13をその負荷が設定負荷と等しくなるまで上昇させる。
洗車ブラシ13の負荷が低下したときも、ほぼ第1の実施例の場合と同様に洗車ブラシ13を下降させてほぼ一定の負荷に保持する。
【0037】
また、洗車ブラシ13に大きなトルクが発生したときは、両保護部材37a,37bが機械的に結合されてトルクを伝達し、検出軸25に影響を与えないようにしている。
そして、トルクが平常の状態に戻ると、両保護部材37a,37bと一体にねじれていたトーションバー40が元の状態に戻り、これと一体に結合された両保護部材37a,37bを反対方向に回転させて凸部38と凹部39との間に再びすき間gが形成される。
【0038】
上記の説明では、第1、第2の保護部材21a,21b及び37a,37bの連結部を、互いに嵌合する複数の凸部と凹部を交互に設け、凸部と凹部との間に僅かなすき間を形成した場合を示したが、この連結部は凸部と凹部に限定するものではなく、平常時に両者の間にわずかなすき間を生ずるものであれば、他の構造にしてもよい。
【0039】
実施例3
第1、第2の実施例では、外周に磁気異方性部を有する軟磁性箔が固着された金属材料からなる薄肉円筒状の検出軸を用いた場合を示したが、本実施例は、応力が加わると磁気特性が変化するFe−Al系合金、Fe−Ni系合金、SNCM系浸炭鋼等からなる円筒状の検出軸に、直接磁気異方性を付与したものである。実施例では、図11に示すように、検出軸25aに左右対称にそれぞれ45°に傾斜する平面ほぼV字状のスリット27a,27bを設け、これにより第1、第2の磁気異方性部26a,26bを形成した。なお、スリットに代えて、凹溝を設けてもよい。本実施例においても、第1、第2の実施例と同様の効果が得られた。
【0040】
本実施例によれば、検出軸25aに直接磁気異方性部26a,26bを設けたので構造が簡単で製造も容易である。また、洗車ブラシ13の大きいトルクに対してもその強度を十分に確保することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)洗車ブラシと、洗車ブラシを駆動する洗車ブラシ駆動手段と、洗車ブラシの負荷の変化を検出し、その変化に対応した信号を出力するトルク検出器と、トルク検出器が出力した信号に対応して洗車ブラシ及び洗車ブラシ駆動手段を昇降させて洗車ブラシの負荷を調整する洗車ブラシ位置決め手段とを有し、トルク検出器を、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された円筒状の第1、第2の保護部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、連結された第1、第2の保護部材に嵌合されて両端部が第1、第2の保護部材に固定された薄肉円筒状の検出軸と、軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、連結された第1、第2の保護部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したことにより、車体の表面形状の微妙な変化を確実に検出できると共に、トルク検出器に大きなトルクが作用しても、第1、第2の保護部材によりこれを吸収して、軟磁性箔を有する検出軸には所定以上のトルクが作用しないように構成したので、検出軸の変形や破損を防止することができる。また、車体の表面形状の微妙な変化を確実に検出して洗車ブラシの位置を調整し、その負荷をほぼ一定に保持することができるので、車体をむらなく洗浄することができ、車体表面に傷をつけることもない。
【0043】
(2)また、トルク検出器を、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された有底円筒状の第1、第2の保護部材、及び第1、第2の保護部材の円筒部内に両端部が回転不能に嵌合されたトーションバーと、連結された第1、第2の保護部材の両端部が嵌入固定された円筒状の第1、第2のセンサ保部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、その両端部が第1、第2のセンサ保部材に嵌合固定された薄肉円筒状の検出軸と、軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、センサ保持部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したことにより、車体の表面形状の微妙な変化を確実に検出できると共に、トルク検出器に大きなトルクが作用しても第1、第2の保護部材によりこれを吸収して、軟磁性箔を有する検出軸には所定以上のトルクが作用しないように構成したので、検出軸の変形や破損を防止することができる。また、車体の表面形状の微妙な変化を確実に検出して洗車ブラシの位置を調整し、その負荷をほぼ一定に保持することができるので、車体をむらなく洗浄することができ、車体表面に傷をつけることもない。
【0044】
(3)上記(1)、(2)の薄肉円筒状の検出軸に代えて、磁歪特性を有し磁気異方性が付与されたFe−Al系合金、Fe−Ni系合金又はSNCM系浸炭鋼からなる検出軸を用いたので、構造が簡単で製造が容易であり、洗車ブラシの大きいトルクに対しても強度を十分確保することができる。
【0045】
(4)上記(3)の検出軸に、スリット又は凹溝を設けて直接磁気異方性を付与するようにしたので、構造が簡単で製造も容易であり、コストを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための模式図である。
【図2】図1の洗車ブラシ駆動部の断面図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】図3の保護部材の斜視図である。
【図5】図3の検出中空軸の一部断面図である。
【図6】図3のボビンの一部断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例のブラシ駆動部の断面図である。
【図8】図7の一部拡大図である。
【図9】図7のセンサ保持部材の一部断面図である。
【図10】図7の保護部材の斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例の要部の一部断面図である。
【図12】洗車装置の一例の正面図である。
【符号の説明】
2 固定軸
6,12a 連結部材
7 洗車ブラシ駆動モータ
13 洗車ブラシ
20,20a トルク検出器
21a,37a 第1の保護部材
21b,37b 第2の保護部材
22,38 凸部
23,39 凹部
25,25a 検出軸
26 軟磁性箔
26a 第1の磁気異方性部
26b 第2の磁気異方性部
30 ボビン
31a 第1の検出コイル
32a 第2の検出コイル
35a 第1のセンサ保持部材
35b 第2のセンサ保持部材
40 トーションバー
50 洗車ブラシ位置決めモータ
51 操作パネル
61 装置本体

Claims (4)

  1. 洗車ブラシと、該洗車ブラシを駆動する洗車ブラシ駆動手段と、前記洗車ブラシの負荷の変化を検出し、その変化に対応した信号を出力するトルク検出器と、前記トルク検出器が出力した信号に対応して前記洗車ブラシ及び洗車ブラシ駆動手段を昇降させて前記洗車ブラシの負荷を調整する洗車ブラシ位置決め手段とを有し、
    前記トルク検出器を、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された円筒状の第1、第2の保護部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、前記連結された第1、第2の保護部材に嵌合されて両端部が該第1、第2の保護部材に固定された薄肉円筒状の検出軸と、前記軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、
    前記連結された第1、第2の保護部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したことを特徴とする洗車装置。
  2. 洗車ブラシと、該洗車ブラシを駆動する洗車ブラシ駆動手段と、前記洗車ブラシの負荷の変化を検出し、その変化に対応した信号を出力するトルク検出器と、前記トルク検出器が出力した信号に対応して前記洗車ブラシ及び洗車ブラシ駆動手段を昇降させて前記洗車ブラシの負荷を調整する洗車ブラシ位置決め手段とを有し、
    前記トルク検出器を、対向部に設けた凹凸を有する連結部により僅かなすき間を介して連結された有底円筒状の第1、第2の保護部材、及び該第1、第2の保護部材の円筒部内に両端部が回転不能に嵌合されたトーションバーと、前記連結された第1、第2の保護部材の両端部が嵌入固定された円筒状の第1、第2のセンサ保持部材と、第1、第2の磁気異方性部を有する軟磁性箔が外周に固着され、その両端部が前記第1、第2のセンサ保持部材に嵌合固定された薄肉円筒状の検出軸と、前記軟磁性箔の第1、第2の磁気異方性部にそれぞれ近接して配設された第1、第2の検出コイルとによって構成し、
    前記センサ保持部材の両端部を洗車ブラシと洗車ブラシ駆動手段にそれぞれ固定したことを特徴とする洗車装置。
  3. 薄肉円筒状の検出軸に代えて、磁歪特性を有し磁気異方性が付与されたFe−Al系合金、Fe−Ni系合金又はSNCM系浸炭鋼からなる検出軸を用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の洗車装置。
  4. 検出軸に、左右対称に平面ほぼV字状のスリット又は凹溝を設けて磁気異方性を付与したことを特徴とする請求項3記載の洗車装置。
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