JP3559923B2 - トルクセンサ及びこれを用いた舵取装置 - Google Patents

トルクセンサ及びこれを用いた舵取装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は舵輪に加わる操舵トルク等を検出するトルクセンサ及び該トルクセンサの検出結果に基づいて電動モータを駆動し、操舵補助力を発生させる舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の舵取装置に電動モータを駆動して操舵補助を行ない、運転者の負担を軽減するものがある。図4は本願出願人により特願平10−294154号に提案された舵取装置の要部の構成を示す模式図である。図において101は上端部に舵輪(図示せず)が取付けられる上部軸である。該上部軸101の下端部には第1ダウエルピン103を介して筒状の入力軸104及びこれの内側に挿入される連結軸105の上端部が連結され、該連結軸105の下端部に第2ダウエルピン106を介して筒状の出力軸107が連結されている。また、出力軸107の上端部には入力軸104の下端部が挿入されており、入力軸104及び出力軸107がころがり軸受108,109を介してハウジング111内に夫々支持されている。
【0003】
このハウジング111内には、前記連結軸105を介して連結される入力軸104及び出力軸107の相対変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ112と、該トルクセンサ112の検出結果に基づいて駆動される操舵補助用の電動モータ(図示せず)の回転を減速して前記出力軸107に伝達する減速機構114とを備え、舵輪の回転に応じた舵取機構の動作を前記電動モータの回転により補助し、舵取のための運転者の労力負担を軽減するように構成されている。また、出力軸107の下端部は、ユニバーサルジョイントを介してラックピニオン式の舵取機構に連結されている。
【0004】
前記トルクセンサ112は以下に詳述するように構成されている。即ち、前記入力軸104に軸長方向に移動可能として第1傘歯車112aが取付けられており、出力軸107に第2傘歯車112bが固定されている。第1及び第2傘歯車112a,112bは、歯部側を夫々対向させた状態で適宜距離隔てて配置されている。3つの第3傘歯車112c,112c,112cが前記第1及び第2傘歯車112a,112bの周方向に120°ずつ隔ててこれらと噛合している。該3つの第3傘歯車112c,112c,112cはリング状の保持器112dによって、連結軸6の軸心回りに転動可能であり、また回転中心回りに回転も可能であるように前記転動の半径方向外側の回転軸を回転可能に片持ち支持された状態で保持されている。1つの第3傘歯車112cには、その回転軸に両端部が円弧面となっている一方向に長い板状のカム112e(偏倚体)が、第3傘歯車112cの回転軸の保持器112dによる保持部分より外側にその一端部を回転中心として取付けられている。該カム112eの上側では円環状のスライダ112f(移動体)が入力軸5に遊嵌されている。このスライダ112fはハウジング12の内部でスライダ112fに対向して設けられたばね座との間に介装された第1コイルばね112gによってその上端面を付勢されていて、下端面が該カム112eに常に押し付けられるようになっている。スライダ112fの外周には磁性体製の小片112jが取付けられており、ハウジング111に固定されているトルクセンサ112の基板112kの、磁性体製の小片112jに対向する位置には、磁気抵抗素子112i(移動量検出器)が設けられている。また前記第1、第2、及び第3傘歯車112a,112b,112c間のバックラッシを減じ、またスライダ112fが常に入力軸5の中心軸と平行に動作するように、傘歯車112a及び前記スライダ112fの間に第2コイルばね112hが配置されている。
【0005】
連結軸105が捩れずに入力軸及び出力軸104,107が回転する場合には、第1及び第2傘歯車112a,112bの回転差がないため、第3傘歯車112cは回転せず、入力軸104、出力軸107、及び連結軸105は一体的に回転する。
【0006】
連結軸105が捩れて入力軸104及び出力軸107が回転する場合には、第1及び第2傘歯車112a,112bに回転差が生じ、このため第3傘歯車112cが連結軸105の捩れ相当量だけ回転して、保持器112dと共に連結軸105の軸心回りに転動する。第3傘歯車112cと共にカム112eも回転し、回転量に応じてスライダ112fが移動する。そしてスライダ112fに取付けられた磁性体製の小片112jの移動量に対応した電圧値を有する電気信号が磁気抵抗素子112iから出力され、該電圧値に応じた値が操舵トルクとして検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如き従来の舵取装置では、入力軸104及び出力軸107に熱膨張または熱収縮が発生することにより磁性体製の小片112jの位置が変化し、またハウジング111に熱膨張または熱収縮が発生することにより磁気抵抗素子112iの位置が変化する。入力軸104及び出力軸107と、ハウジング111との熱膨張率の違いにより、前記磁性体製の小片112jと磁気抵抗素子112iとの相対的な位置が変化するため、トルクセンサの検出トルクに誤差が発生するという問題があった。
【0008】
また、カム112eとスライダ112fとは、常に接触しており、カム112eがスライダ112fに対して摺動しているため、摩耗が発生し、トルクセンサの検出精度が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、移動量検出器をブラケットによって支持し、該ブラケットの材質及び取付け位置を、熱膨張または熱収縮によって移動体及び移動量検出器の相対的な位置に差が発生しないように決定することによって、入力軸、出力軸、及びハウジングに熱膨張または熱収縮が発生するしないに拘らず、正確に操舵トルクを検出するトルクセンサ及び舵取装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、移動体と偏倚体との接触部に潤滑油を供給する油だまりを設けることにより、摩耗を軽減し、信頼性を従来に比して向上させたトルクセンサ及び舵取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るトルクセンサは、入力軸に加わるトルクを入力軸と出力軸とを連結する連結軸に生じる捩れ角によって検出するトルクセンサにおいて、前記入力軸及び出力軸夫々に取付けられている第1及び第2のギヤと、該第1及び第2のギヤの両方と噛合する第3のギヤと、該第3のギヤの回転中心に対して偏倚する偏倚部を有し、第3のギヤに一体的に取付けられている偏倚体と、第3のギヤの回転に伴う偏倚体の回転に連動して前記入力軸及び出力軸の軸長方向へ移動する移動体と、該移動体の移動量に対応する電気的出力を発生する移動量検出器と、該移動量検出器を支持し、熱膨張または熱収縮発生時の前記移動体及び前記移動量検出器の前記軸長方向の相対的な位置を同じくするように前記入力軸及び出力軸のハウジングに設置されているブラケットとを備えることを特徴とする。
【0012】
第1発明に係るトルクセンサによれば、ブラケットを設けることにより、熱膨張または熱収縮が発生するしないに拘らず、移動体及び移動量検出器の入力軸及び出力軸の軸長方向の相対的な位置を同じくしているため、入力軸と出力軸との相対角変位によってのみ、移動体と移動量検出器との前記軸長方向の相対的な位置の変化が発生する。従って、熱膨張または熱収縮による操舵トルクの検出誤差の発生を防ぐことが可能となる。
【0013】
第2発明に係るトルクセンサは、前記ブラケットは、前記入力軸及び出力軸と同じ材質によって形成されており、前記ハウジング内で前記入力軸または出力軸が支持されている基準位置と位置を同じくして固定されていることを特徴とする。
【0014】
第2発明に係るトルクセンサによれば、ブラケットが入力軸及び出力軸と同じ材質で形成されることによって、ブラケットと入力軸及び出力軸とが同じ熱膨張率を有し、またハウジング内において入力軸または出力軸を支持している基準位置と軸長方向に同じ位置においてブラケットがハウジングに取付けられるため、前記基準位置から移動体までの前記入力軸及び出力軸の熱変形量と、ブラケットの取付け位置から移動量検出器までのブラケットの熱変形量とは略等しくなり、熱膨張または熱収縮による操舵トルクの検出誤差の発生を防ぐことが可能となる。
【0015】
第3発明に係るトルクセンサは、前記ブラケットは、前記ハウジング内で前記入力軸または出力軸が支持されている基準位置から前記移動体の位置までの前記入力軸及び出力軸の熱変形量と、前記基準位置から前記移動量検出器の支持位置までの前記ハウジング及び前記ブラケットの熱変形量とが略等しくなるような熱膨張率を有する材質によって形成されていることを特徴とする。
【0016】
第3発明に係るトルクセンサによれば、ブラケットを適宜の熱膨張率を有する材質によって形成することにより、ハウジング内において入力軸または出力軸をその軸長方向に固定している基準位置から移動体の位置までの入力軸及び出力軸の熱変形量と、前記基準位置から移動量検出器の支持位置までのハウジング及びブラケットの熱変形量とを略等しくする。このため、熱膨張または熱収縮による操舵トルクの検出誤差の発生を防ぐことが可能となる。
【0017】
第4発明に係るトルクセンサは、前記移動体は、前記偏椅体との接触部に潤滑油を供給する油だまりを具備することを特徴とする。
【0018】
第4発明に係るトルクセンサによれば、移動体に油だまりを設けることによって、移動体と偏椅体との接触部に絶えず潤滑油が供給され、摩耗を軽減することが可能となる。
【0019】
第5発明に係る舵取装置は、舵輪に繋がる入力軸と、前記舵輪に加わる操舵トルクに基づいて駆動制御される操舵補助用の電動モータと、これに連動する出力軸と、前記入力軸に加わるトルクを前記入力軸及び出力軸を連結する連結軸の捩れ角によって検出する第1乃至第4発明の何れかのトルクセンサとを備えることを特徴とする。
【0020】
第5発明に係る舵取装置によれば、第1発明乃至第4発明の何れかのトルクセンサを用いているため、操舵トルクの検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0021】
また、摩耗を軽減し、装置の信頼性を従来に比べ向上させることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る舵取装置の実施の形態1の要部の構成を示す模式図である。
【0023】
図において、2は上端部に舵輪(図示せず)が取付けられる上部軸である。該上部軸2の下端部には第1ダウエルピン4を介して筒状の入力軸5及びこれの内側に挿入される連結軸6の上端部が連結されており、該連結軸6の下端部に第2ダウエルピン7を介して筒状の出力軸8が連結されている。また出力軸8の上端部には入力軸5の下端部が挿入されており、入力軸5及び出力軸8は、両軸を収納するハウジング12内に軸受9,10を介して回転が可能に支持されている。軸受10がハウジング12に取付けられている位置Mは、ハウジング12に入力軸5及び出力軸8を取付ける基準位置であり、軸受10がハウジング12に固定され、出力軸8が軸受10に嵌着されている。このため、熱膨張または熱収縮による変形が発生した場合においても、基準位置Mにおける入力軸5及び出力軸8並びにハウジング12の相対位置は変化しない。これに対し、入力軸5と軸受9との間には熱変形による軸長方向の位置変化を吸収するために摺動可能になっており、軸受9がハウジング12に取付けられている位置では、熱膨張または熱収縮発生時に入力軸5及び出力軸8並びにハウジング12の相対位置が変化する。
【0024】
このハウジング12内には、前記連結軸6を介して連結される入力軸5及び出力軸8の回転方向の相対変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ13と、該トルクセンサ13の検出結果に基づいて駆動される操舵補助用の電動モータ(図示せず)の回転を減速して前記出力軸8に伝達する減速機構15とを備え、舵輪の回転に応じた舵取機構の動作を前記電動モータの回転により補助し、舵取のための運転者の労力を軽減するように構成されている。また、出力軸8の下端部は、ユニバーサルジョイントを介してラックピニオン式の舵取機構に連結されている。
【0025】
前記トルクセンサ13は以下に詳述するように構成されている。即ち、前記入力軸5に軸長方向に移動可能として第1傘歯車13aが取付けられており、出力軸8に第2傘歯車13bが固定されている。第1及び第2傘歯車13a,13bは、歯部側を夫々対向させた状態で適宜距離隔てて配置されている。3つの第3傘歯車13c,13c,13cが前記第1及び第2傘歯車13a,13bの周方向に120°ずつ隔ててこれらと噛合している。該3つの第3傘歯車13c,13c,13cはリング状の保持器13dによって、連結軸6の軸心回りに転動可能であり、また回転中心回りに回転も可能であるように前記転動の半径方向外側の回転軸を回転可能に片持ち支持された状態で保持されている。1つの第3傘歯車13cには、その回転軸に両端部が円弧面となっている一方向に長い板状のカム13eが、第3傘歯車13cの回転軸の保持器13dによる保持部分より外側にその一端部を回転中心として取付けられている。該カム13eの上側では円環状のスライダ13fが入力軸5に遊嵌されている。このスライダ13fはハウジング12の内部でスライダ13fに対向して設けられたばね座との間に介装された第1コイルばね13gによってその上端面を付勢されていて、下端面が該カム13eに常に押し付けられるようになっている。
【0026】
また、スライダ13fの外周には磁性体製の小片13jが取付けられており、これに対向する位置に磁気抵抗素子13iが配されている。該磁気抵抗素子13iは、ハウジング12に矩形板状のブラケット18を介して固定されているトルクセンサ13の基板13kに取付けられている。スライダ13f付近のハウジング12の一部には開口部が設けられており、該開口部を塞ぐように前記ブラケット18がハウジング12に固定されている。該ブラケット18は、ハウジング12の前記出力軸8の取付けの基準位置Mと軸長方向に同じ位置に固定されており、入力軸5及び出力軸8と同材質によって形成されている。このことによって、基準位置Mから磁性体製の小片13jまでの距離と、基準位置Mから磁気抵抗素子13iまでの距離とは、熱膨張または熱収縮が発生した場合においても略同一であり、磁性体製の小片13j及び磁気抵抗素子13iの相対位置は、熱膨張及び熱収縮の影響を受けない。
【0027】
また、前記第1、第2、及び第3傘歯車13a,13b,13c間のバックラッシを減じ、またスライダ13fが常に入力軸5の中心軸と平行に動作するように、傘歯車13a及び前記スライダ13fの間に第2コイルばね13hが配置されている。
【0028】
以下に、この様な構成の舵取装置の動作を説明する。
【0029】
連結軸6が捩れずに入力軸及び出力軸5,8が回転する場合には、第1及び第2傘歯車13a,13bの回転差がないため、第3傘歯車13cは回転せず、入力軸5、出力軸8、及び連結軸6は一体的に回転する。
【0030】
連結軸6が捩れて入力軸5及び出力軸8が回転する場合には、第1及び第2傘歯車13a,13bに回転差が生じ、このため第3傘歯車13cが連結軸6の捩れ相当量だけ回転して、保持器13dと共に連結軸6の軸心回りに転動する。第3傘歯車13cと共にカム13eも回転し、回転量に応じてスライダ13fが移動する。そしてスライダ13fに取付けられた磁性体製の小片13jの移動量に対応した電圧値を有する電気信号がが磁気抵抗素子13iから出力され、該電圧値に応じた値が操舵トルクとして検出される。
【0031】
以上の如き構成により、舵取装置内の温度が上昇(下降)した場合、入力軸5並びに出力軸8、ハウジング12、及びブラケット18は、夫々の熱膨張率に従って膨張(収縮)する。入力軸5及び出力軸8と、ブラケット18とは同じ材質で形成されており、熱膨張率も等しく、また両者共、基準位置Mでハウジング12に取付けられているため、基準位置Mからの熱膨張(熱収縮)による位置の変化は同じである。従って、入力軸5及び出力軸8側の磁性体製の小片13jと、ブラケット18側の磁気抵抗素子13iとの相対位置は、熱膨張(熱収縮)の影響を受けずに略一定となる。このため、熱膨張または熱収縮によるトルクセンサ13の検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0032】
実施の形態2
図2は本発明に係る舵取装置の実施の形態2の模式図である。
【0033】
本実施の形態2の舵取装置におけるトルクセンサ13は、ブラケット18が、磁気抵抗素子13iが配置されている検出位置Lに対して基準位置Mと反対の位置の取付け位置Nに固定されている。また、入力軸5及び出力軸8は材質Aで形成されており、ハウジング12は材質Bで形成されており、ブラケット18は材質Cで形成されている。
【0034】
そして、次の条件を満たす様に、材質A,B,Cは選定されている。
【0035】
〔条件〕
×(C−C)×ΔT−l×(C−C)×ΔT≒0
但し、lは基準位置Mから検出位置Lまでの距離、lは検出位置Lから取付け位置Nまでの距離、C,C,Cは夫々材質A,B,Cの熱膨張率、ΔTは温度変化を示している。その他、実施の形態1と同様の部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0036】
以上の如き構成により、舵取装置内の温度が上昇(下降)した場合、入力軸5並びに出力軸8、ハウジング12、及びブラケット18は、夫々の熱膨張率C,C,Cに従って膨張(収縮)する。前記条件を満たす様に夫々の材質は選定されており、入力軸5及び出力軸8の基準位置Mから検出位置Lまでの熱変形量l×C×ΔTと、ハウジング12及びブラケット18の基準位置Mから検出位置Lまでの熱変形量(l+l)×C×ΔT−l×C×ΔTとは略等しい。従って、入力軸5及び出力軸8側の磁性体製の小片13jと、ハウジング12及びブラケット18側の磁気抵抗素子13iとの相対位置は熱膨張(熱収縮)の影響を受けずに略一定となる。このため、熱膨張または熱収縮によるトルクセンサ13の検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0037】
実施の形態3
図3は本発明に係る舵取装置の実施の形態3の模式図である。
【0038】
本実施の形態2の舵取装置におけるトルクセンサ13は、スライダ13fの上面に油だまり13lが設けられており、該油だまり13lにグリースが充填されている。また、油だまり13lからカム13eとスライダ13fとの接触部分に細孔が繋がっており、該接触部分に常にグリースが供給されるようになっている。その他、実施の形態1と同様の部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0039】
以上の如き構成により、トルクセンサ13のカム13eとスライダ13fとの接触部分の摩耗を軽減し、トルクセンサ13の信頼性を従来と比べ向上させることが可能となる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述した如く第1発明に係るトルクセンサによれば、移動体及び移動量検出器の入力軸及び出力軸の軸長方向の相対位置に熱膨張または熱収縮による差が生じることを、ブラケットを設けることによって防止しているため、熱膨張または熱収縮が発生したときの検出誤差の発生を防止し、高精度に検出を行うことが可能となる。
【0041】
第2発明に係るトルクセンサによれば、ブラケットの材質が入力軸及び出力軸と同じものであるため、熱膨張率も等しく、移動体と移動量検出器の相対位置が熱膨張または熱収縮による影響を受けずに略一定となる。このため、熱膨張または熱収縮による検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0042】
第3発明に係るトルクセンサによれば、ブラケットを適宜の熱膨張率を有する材質によって形成することにより、ハウジング内において入力軸または出力軸をその軸長方向に固定している基準位置から移動体の位置までの入力軸及び出力軸の熱変形量と、前記基準位置から移動量検出器の支持位置までのハウジング及びブラケットの熱変形量とを略等しくする。このため、移動体と移動量検出器との相対位置が熱膨張または熱収縮による影響を受けずに略一定となり、熱膨張または熱収縮による検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0043】
第4発明に係るトルクセンサによれば、偏椅体と移動体との接触部分の摩耗を軽減し、信頼性を従来と比べ向上させることが可能となる。
【0044】
第5発明に係る舵取装置によれば、第1発明乃至第4発明のいずれかのトルクセンサを用いているため、操舵トルクの検出誤差の発生を防止することが可能となる。
【0045】
また、摩耗を軽減し、装置の信頼性を従来に比べ向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の要部の構成を示す模式図である。
【図2】本発明に係る舵取装置の実施の形態2の要部の構成を示す模式図である。
【図3】本発明に係る舵取装置の実施の形態3の要部の構成を示す模式図である。
【図4】特願平10−294154号に提案された舵取装置の要部の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
2 上部軸
5 入力軸
6 連結軸
8 出力軸
13 トルクセンサ
13a 第1傘歯車
13b 第2傘歯車
13c 第3傘歯車
13e カム(偏椅体)
13f スライダ(移動体)
13g 第1コイルばね
13h 第2コイルばね
13i 磁気抵抗素子(移動量検出器)
13j 磁性体製の小片

Claims (5)

  1. 入力軸に加わるトルクを入力軸と出力軸とを連結する連結軸に生じる捩れ角によって検出するトルクセンサにおいて、前記入力軸及び出力軸夫々に取付けられている第1及び第2のギヤと、該第1及び第2のギヤの両方と噛合する第3のギヤと、該第3のギヤの回転中心に対して偏倚する偏倚部を有し、第3のギヤに一体的に取付けられている偏倚体と、第3のギヤの回転に伴う偏倚体の回転に連動して前記入力軸及び出力軸の軸長方向へ移動する移動体と、該移動体の移動量に対応する電気的出力を発生する移動量検出器と、該移動量検出器を支持し、熱膨張または熱収縮発生時の前記移動体及び前記移動量検出器の前記軸長方向の相対的な位置を同じくするように前記入力軸及び出力軸のハウジングに設置されているブラケットとを備えることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 前記ブラケットは、前記入力軸及び出力軸と同じ材質によって形成されており、前記ハウジング内で前記入力軸または出力軸が支持されている基準位置と位置を同じくして固定されている請求項1記載のトルクセンサ。
  3. 前記ブラケットは、前記ハウジング内で前記入力軸または出力軸が支持されている基準位置から前記移動体の位置までの前記入力軸及び出力軸の熱変形量と、前記基準位置から前記移動量検出器の支持位置までの前記ハウジング及び前記ブラケットの熱変形量とが略等しくなるような熱膨張率を有する材質によって形成されている請求項1記載のトルクセンサ。
  4. 前記移動体は、前記偏椅体との接触部に潤滑油を供給する油だまりを具備する請求項1乃至3の何れかに記載のトルクセンサ。
  5. 舵輪に繋がる入力軸と、前記舵輪に加わる操舵トルクに基づいて駆動制御される操舵補助用の電動モータと、これに連動する出力軸と、前記入力軸に加わるトルクを前記入力軸及び出力軸を連結する連結軸の捩れ角によって検出する請求項1乃至請求項4の何れかに記載のトルクセンサとを備えることを特徴とする舵取装置。
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