JPH0755601A - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents
磁歪式トルクセンサInfo
- Publication number
- JPH0755601A JPH0755601A JP22642893A JP22642893A JPH0755601A JP H0755601 A JPH0755601 A JP H0755601A JP 22642893 A JP22642893 A JP 22642893A JP 22642893 A JP22642893 A JP 22642893A JP H0755601 A JPH0755601 A JP H0755601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- force
- fitting member
- torque sensor
- magnetostrictive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】円筒状のマルエージング鋼を回転軸に固定装着
することにより、出力信号が大きく、かつ、長期に安定
した磁歪式トルクセンサを得る。 【構成】回転軸(1) に力嵌めによって固定装着され、加
えられるトルクに対応して透磁率が変化する円筒状の磁
歪合金からなる力嵌め部材(2) と、力嵌め部材に磁場を
加える励磁手段(3) と、トルクに起因する磁歪合金の透
磁率の変化を非接触で感知する信号検出手段(3) と、信
号検出手段から得られた電気信号をトルクの大きさに変
換するトルク変換回路からなる磁歪式トルクセンサの力
嵌め部材(2) にマルエージング鋼を用いた構成にしてい
る。
することにより、出力信号が大きく、かつ、長期に安定
した磁歪式トルクセンサを得る。 【構成】回転軸(1) に力嵌めによって固定装着され、加
えられるトルクに対応して透磁率が変化する円筒状の磁
歪合金からなる力嵌め部材(2) と、力嵌め部材に磁場を
加える励磁手段(3) と、トルクに起因する磁歪合金の透
磁率の変化を非接触で感知する信号検出手段(3) と、信
号検出手段から得られた電気信号をトルクの大きさに変
換するトルク変換回路からなる磁歪式トルクセンサの力
嵌め部材(2) にマルエージング鋼を用いた構成にしてい
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は磁性体の逆磁歪効果を利
用した非接触式トルクセンサに関するもので、とくに、
ロボット、工作機械などに使用するモータのトルクを検
出するトルクセンサに関する。
用した非接触式トルクセンサに関するもので、とくに、
ロボット、工作機械などに使用するモータのトルクを検
出するトルクセンサに関する。
【０００２】
【従来の技術】回転駆動系を有するロボットやマニピュ
レータおよび工作機械の制御に、非接触でかつ小型のト
ルクセンサが要求されている。このようなトルクセンサ
には種々の方式があるが、非接触で小型化に有利な方式
としては磁歪式トルクセンサがある。これは、磁性体に
力が印加されると磁性体の透磁率が変わるという逆磁歪
効果を利用してトルク検出を行うもので、磁性体の回転
軸の表面の透磁率の変化は回転軸の周囲に一定ギャップ
を保って巻いてあるコイルまたはコイルを巻いた磁気ヘ
ッドのインピーダンス変化として検出する。このうち回
転軸の特性のばらつきをなくし、製造を容易にするた
め、回転軸に磁歪効果を有する筒状の磁性体を設けたも
のがある（実開昭６２−６２９４２号）。一方、トルク
センサ用の回転軸の材質としては歪に対する透磁率の変
化が他の構造材料よりも比較的大きいマルエージング鋼
が提案されている（特開昭６３−２５２４８７号）。マ
ルエージング鋼は鉄ニッケル・マルテンサイト型の時効
合金で引っ張り強さが２００〜３００ｋｇ／ｍｍ2 の値
をもつ磁性材料である。このように高強度で、かつ、透
磁率の変化が比較的大きいため高歪領域の歪センサとし
て優れている。
レータおよび工作機械の制御に、非接触でかつ小型のト
ルクセンサが要求されている。このようなトルクセンサ
には種々の方式があるが、非接触で小型化に有利な方式
としては磁歪式トルクセンサがある。これは、磁性体に
力が印加されると磁性体の透磁率が変わるという逆磁歪
効果を利用してトルク検出を行うもので、磁性体の回転
軸の表面の透磁率の変化は回転軸の周囲に一定ギャップ
を保って巻いてあるコイルまたはコイルを巻いた磁気ヘ
ッドのインピーダンス変化として検出する。このうち回
転軸の特性のばらつきをなくし、製造を容易にするた
め、回転軸に磁歪効果を有する筒状の磁性体を設けたも
のがある（実開昭６２−６２９４２号）。一方、トルク
センサ用の回転軸の材質としては歪に対する透磁率の変
化が他の構造材料よりも比較的大きいマルエージング鋼
が提案されている（特開昭６３−２５２４８７号）。マ
ルエージング鋼は鉄ニッケル・マルテンサイト型の時効
合金で引っ張り強さが２００〜３００ｋｇ／ｍｍ2 の値
をもつ磁性材料である。このように高強度で、かつ、透
磁率の変化が比較的大きいため高歪領域の歪センサとし
て優れている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常の回転
軸として使用されるトルクの範囲において、マルエージ
ング鋼の回転軸を用いた場合、トルクに対する出力は小
さい。従って、増幅回路により大幅に増幅しなければ使
用できないためコストが高く、かつ、Ｓ／Ｎ比も悪いと
いう問題点があった。また、回転軸に磁歪効果を有する
筒状の磁性体を圧入したものでも同様に通常の回転軸を
使用しているのでトルクに対する出力は小さい。そこ
で、本発明は円筒状のマルエージング鋼を回転軸に固定
装着することにより、出力信号が大きくＳ／Ｎ比のよい
磁歪式トルクセンサを提供することを目的とする。
軸として使用されるトルクの範囲において、マルエージ
ング鋼の回転軸を用いた場合、トルクに対する出力は小
さい。従って、増幅回路により大幅に増幅しなければ使
用できないためコストが高く、かつ、Ｓ／Ｎ比も悪いと
いう問題点があった。また、回転軸に磁歪効果を有する
筒状の磁性体を圧入したものでも同様に通常の回転軸を
使用しているのでトルクに対する出力は小さい。そこ
で、本発明は円筒状のマルエージング鋼を回転軸に固定
装着することにより、出力信号が大きくＳ／Ｎ比のよい
磁歪式トルクセンサを提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明は回転軸に力嵌めによって固定装着され、加
えられるトルクに対応して透磁率が変化する円筒状の磁
歪合金からなる力嵌め部材と、力嵌め部材に磁場を加え
る励磁手段と、トルクに起因する磁歪合金の透磁率の変
化を非接触で感知する信号検出手段と、信号検出手段か
ら得られた電気信号をトルクの大きさに変換するトルク
変換回路からなる磁歪式トルクセンサの力嵌め部材にマ
ルエージング鋼を用いた構成にしている。また、力嵌め
による残留応力を３ｋｇｆ／ｍｍ2 以上にするとさらに
よい。
め、本発明は回転軸に力嵌めによって固定装着され、加
えられるトルクに対応して透磁率が変化する円筒状の磁
歪合金からなる力嵌め部材と、力嵌め部材に磁場を加え
る励磁手段と、トルクに起因する磁歪合金の透磁率の変
化を非接触で感知する信号検出手段と、信号検出手段か
ら得られた電気信号をトルクの大きさに変換するトルク
変換回路からなる磁歪式トルクセンサの力嵌め部材にマ
ルエージング鋼を用いた構成にしている。また、力嵌め
による残留応力を３ｋｇｆ／ｍｍ2 以上にするとさらに
よい。
【０００５】
【作用】マルエージング鋼の回転軸のトルクに対する出
力について鋭意研究を行ったところ、図２に示すよう
に、この材料を通常の回転軸として使用する範囲ではそ
の出力は小さいが、さらに大きなトルクを印加すると急
激に出力感度が増大することがわかった。そこで、マル
エージング鋼にバイアス力を負荷することに着目した。
バイアス力を負荷する具体策として力嵌めによる方法を
とり、とくにその表面応力が３ｋｇｆ／ｍｍ2 以上負荷
することにより、トルクに対する出力感度が急激に大き
くなり、より効果的である。また、力嵌めによる応力が
大きいので、長期の使用にも安定なトルクセンサが得ら
れる。
力について鋭意研究を行ったところ、図２に示すよう
に、この材料を通常の回転軸として使用する範囲ではそ
の出力は小さいが、さらに大きなトルクを印加すると急
激に出力感度が増大することがわかった。そこで、マル
エージング鋼にバイアス力を負荷することに着目した。
バイアス力を負荷する具体策として力嵌めによる方法を
とり、とくにその表面応力が３ｋｇｆ／ｍｍ2 以上負荷
することにより、トルクに対する出力感度が急激に大き
くなり、より効果的である。また、力嵌めによる応力が
大きいので、長期の使用にも安定なトルクセンサが得ら
れる。
【０００６】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図１は本発明の磁歪式トルクセンサを示す部
分断面図である。図において１は回転軸、２は力嵌め部
材、３は励磁および検出用のコイルである。回転軸１は
Ｓ４５Ｃおよびマルエージング鋼の２種類の材質を、力
嵌め部材２はつぎの４種類のマルエージング鋼を用い
た。 １８Ｎｉ−０．５Ｔｉ−０．１Ａｌ−８Ｃｏ−５Ｍｏ
−０. ０２Ｃ−Ｆｅ ２５Ｎｉ−１．５Ｔｉ−０．２Ａｌ−０．５Ｎｂ−
０．０１Ｃ−Ｆｅ ９．８４Ｎｉ−３．６２Ｃｏ−０．１５Ｃ−Ｆｅ １２Ｃｒ−０．５Ｎｉ−０．１５Ｃ−１Ｍｎ−Ｆｅ 力嵌め部材２は回転軸１に焼き嵌めできるよう円筒状に
機械加工した。回転軸１と力嵌め部材２との全ての組み
合わせについて焼き嵌めを行い試料を作製した。焼き嵌
めはその残留応力が力嵌め部材外周において３ｋｇｆ／
ｍｍ2 になるよう、はめ合いの寸法公差を適切に設定し
て行った。これらの試料について、トルク出力特性を測
定した結果を図３に示す。焼き嵌めを施さない従来例に
比べて、相対出力値が向上することが分かった。従来例
は切削加工により図１と同じ形状の一体形の回転軸とし
た試料である。なお、本実施例では力嵌め部材２の嵌合
に焼き嵌めを用いたが、冷し嵌めを用いてもよい。
説明する。図１は本発明の磁歪式トルクセンサを示す部
分断面図である。図において１は回転軸、２は力嵌め部
材、３は励磁および検出用のコイルである。回転軸１は
Ｓ４５Ｃおよびマルエージング鋼の２種類の材質を、力
嵌め部材２はつぎの４種類のマルエージング鋼を用い
た。 １８Ｎｉ−０．５Ｔｉ−０．１Ａｌ−８Ｃｏ−５Ｍｏ
−０. ０２Ｃ−Ｆｅ ２５Ｎｉ−１．５Ｔｉ−０．２Ａｌ−０．５Ｎｂ−
０．０１Ｃ−Ｆｅ ９．８４Ｎｉ−３．６２Ｃｏ−０．１５Ｃ−Ｆｅ １２Ｃｒ−０．５Ｎｉ−０．１５Ｃ−１Ｍｎ−Ｆｅ 力嵌め部材２は回転軸１に焼き嵌めできるよう円筒状に
機械加工した。回転軸１と力嵌め部材２との全ての組み
合わせについて焼き嵌めを行い試料を作製した。焼き嵌
めはその残留応力が力嵌め部材外周において３ｋｇｆ／
ｍｍ2 になるよう、はめ合いの寸法公差を適切に設定し
て行った。これらの試料について、トルク出力特性を測
定した結果を図３に示す。焼き嵌めを施さない従来例に
比べて、相対出力値が向上することが分かった。従来例
は切削加工により図１と同じ形状の一体形の回転軸とし
た試料である。なお、本実施例では力嵌め部材２の嵌合
に焼き嵌めを用いたが、冷し嵌めを用いてもよい。
【０００７】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば回転
軸にマルエージング鋼からなる円筒状の力嵌め部材に３
ｋｇｆ／ｍｍ2 のバイアス力を付加した構成にしたの
で、出力信号が大きく、かつ、Ｓ／Ｎ比のよいトルクセ
ンサを提供できる効果がある。
軸にマルエージング鋼からなる円筒状の力嵌め部材に３
ｋｇｆ／ｍｍ2 のバイアス力を付加した構成にしたの
で、出力信号が大きく、かつ、Ｓ／Ｎ比のよいトルクセ
ンサを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の磁歪式トルクセンサを示す部分断面図
である。
である。
【図２】マルエージング鋼の表面応力と出力との関係図
である。
である。
【図３】本発明のトルクセンサの出力感度を示す特性図
である。
である。
１ 回転軸 ２ 力嵌め部材 ３ コイル
Claims (2)
- 【請求項１】 回転軸に力嵌めによって固定装着され、
加えられるトルクに対応して透磁率が変化する円筒状の
磁歪合金からなる力嵌め部材と、前記力嵌め部材に磁場
を加える励磁手段と、前記トルクに起因する磁歪合金の
透磁率の変化を非接触で感知する信号検出手段と、前記
信号検出手段から得られた電気信号をトルクの大きさに
変換するトルク変換回路からなる磁歪式トルクセンサに
おいて、 前記力嵌め部材がマルエージング鋼であるこ
とを特徴とする磁歪式トルクセンサ。 - 【請求項２】 前記力嵌めによる残留応力が前記力嵌め
部材の外周において３ｋｇｆ／ｍｍ2 以上であることを
特徴とする請求項１記載の磁歪式トルクセンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22642893A JPH0755601A (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 磁歪式トルクセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22642893A JPH0755601A (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 磁歪式トルクセンサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0755601A true JPH0755601A (ja) | 1995-03-03 |
Family
ID=16844967
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22642893A Pending JPH0755601A (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 磁歪式トルクセンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0755601A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006090883A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Ichiro Sasada | トルク伝達軸体及びその製造方法並びにトルク伝達軸体を用いたトルクセンサ |
| JP2008058171A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Namiki Precision Jewel Co Ltd | 磁気トルクセンサ |
-
1993
- 1993-08-18 JP JP22642893A patent/JPH0755601A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006090883A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Ichiro Sasada | トルク伝達軸体及びその製造方法並びにトルク伝達軸体を用いたトルクセンサ |
| JP2008058171A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Namiki Precision Jewel Co Ltd | 磁気トルクセンサ |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0384042A3 (en) | Magneto-strictive torque sensor | |
| US5831180A (en) | Torque sensing and strain detecting device | |
| US7131339B2 (en) | Measurement of torsional dynamics of rotating shafts using magnetostrictive sensors | |
| JPS63210740A (ja) | トルクセンサ | |
| US6779409B1 (en) | Measurement of torsional dynamics of rotating shafts using magnetostrictive sensors | |
| JPH0755601A (ja) | 磁歪式トルクセンサ | |
| JPH01187425A (ja) | 操舵軸用トルクセンサ | |
| US5703298A (en) | Magnetostrictive torque sensing device | |
| JPH07120334A (ja) | 回転支持部分のスラスト荷重測定装置 | |
| CN115585917A (zh) | 盘扭矩测量 | |
| JPH11264779A (ja) | トルク・スラスト検出装置 | |
| JPH0755600A (ja) | 磁歪式トルクセンサ | |
| JPH09280973A (ja) | トルクセンサ | |
| JP2545317Y2 (ja) | 波動歯車変速機のトルク検出装置 | |
| JPS6435768U (ja) | ||
| JP2661728B2 (ja) | トルク測定装置 | |
| JPH03149158A (ja) | トルク、スラスト、曲げ力検知スピンドル | |
| JPH10300561A (ja) | 荷重センサ装置 | |
| KR200159423Y1 (ko) | 차량용 조향장치의 토오크 센서 | |
| JPH10185714A (ja) | 磁歪式トルクセンサ | |
| JPH09159551A (ja) | 磁歪式トルクセンサ | |
| JPS62203027A (ja) | トルクセンサ | |
| JPH06102111A (ja) | 磁歪式トルクセンサおよびその製造方法 | |
| JPH05187934A (ja) | 磁歪式歪センサ | |
| JPH0820318B2 (ja) | グラインダユニットの磁歪式応力測定装置 |