JP3629198B2 - 可撓管継手 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、 可撓管継手、特に、可撓性を有する蛇腹管を接続するための継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
可撓性を有する蛇腹管をガス栓のガス入口等の被接続部に接続させる継手として、例えば、特開平10−132149号に開示のものがある。
このものでは、図6に示すように、ガス栓のガス入口部(G)に接続される継手主体(1)の一端に締付筒(2)の小径筒部(23)が螺入されると共に締付筒(2)の前端には蛇腹管(4)の山部に係合してその前方に押し込むための円筒状のリテーナ(3)が連結されている。
【0003】
小径筒部(23)の後方(図面では右側)には内周に防水パッキン(27)を装備させた工具対応部(22)が位置している。前記防水パッキン(27)は、小径筒部(23)の後方から差し込まれる蛇腹管(4)の外周を被覆している弾性合成樹脂製の被覆管(41)に接触するように断面略T字状に構成されている。又、小径筒部(23)の基端部(工具対応部(22)の前端部)には水密リング(20)を外嵌させており、継手主体(1)内に螺入されている締付筒(2)が最終締付位置まで締め付けられたとき、前記水密リング(20)が工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部とで挟圧されて、継手内の水密状態が確保される構成となっている。
【0004】
工具対応部(22)には、締付筒(2)を内外に連通させる通気孔(21)が貫通しており、通気孔(21)は、締付筒(2)内から外部への気体の透過は許容するが、外部からの塵芥及び雨水等の透過、浸入は阻止する選択透過部材からなるフィルター(5)で閉塞されている。
このものでは、締付筒(2)の後方から蛇腹管(4)を強制的に挿入して、締付筒(2)を締め付けると、蛇腹管(4)の前方端の山部(42)が前記締付筒(2)に連結されたリテーナ(3)により継手主体(1)の管受け面(15)に圧接される。これにより、蛇腹管(4)は継手主体(1)に抜け止め状態に接続される。
【0005】
工具対応部(22)には内部に連通する通気孔(21)が形成されているが、通気孔(21)内には上記したように水密性のフィルター(5)によって閉塞されているから、可撓管継手は屋外配管に使用された場合でも雨水がフィルター(5)で遮断され、通気孔(21)から雨水は侵入しない。又、工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部との間には水密リング(20)が設けられているから、継手主体(1)と締付筒(2)との螺合部分からも雨水等は侵入しない。さらに、蛇腹管(4)を覆う被覆管(41)の表面に付着した雨水等は防水パッキン(27)で遮断されるため締付筒(2)内に侵入しない。このように、従来の継手では、内部への雨水等の侵入は確実に防止されているため、雨水による蛇腹管(4)の腐食等が防止できる。
【0006】
又、家屋の壁面から打ち込んだ釘(N)が、同図の二点鎖線に示すように、蛇腹管(4)の周壁に誤って貫通させてしまった場合でも、被覆管(41)は弾性合成樹脂製であるから、被覆管(41)の貫通部からガス漏れは生じない。蛇腹管(4)の周壁における釘(N)の貫通部分から漏れ出たガスは、蛇腹管(4)と被覆管(41)との隙間を通って、締付筒(2)内に差し込まれている被覆管(41)の先端開放部に流れていき、継手内に充満し、前記フィルター(5)を通過して、通気孔(21)から継手外部に漏れ出ていく。
【0007】
従って、ガス漏れ検査に際して、継手を含むガス配管にガス圧検査具(B)を接続してガス圧を測定すると、ガス漏れによるガス圧低下が検出されることとなり、これにより、釘打ちによる蛇腹管(4)の損傷によるガス漏れが発生していることを発見することができる。
【0008】
しかしながら、上記従来のものでは、継手主体(1)又は締付筒(2)の周壁に直接外部へ連通するように通気孔(21)が形成されていると共に、通気孔(21)の外方開放端部にフィルター(5)を貼り付けることによって通気孔(21)を閉塞させているから、配管接続の作業中にフィルター(5)が外れてしまう不都合がある。又、フィルター(5)を通気孔(21)内に充填することによって通気孔(21)を閉塞させる構成としたものでは、フィルター(5)が不用意に外れる不都合は防止することはできるが、通気孔(21)内に外部から塵芥、雨水又は油分等が侵入し易いため、通気孔(21)が目詰まりしてしまう不都合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、『合成樹脂製の被覆管を有する蛇腹管を挿通させた締付筒を継手主体内に螺合させて締め込むことにより、前記蛇腹管の先端部を継手主体内に密着状態に接続すると共に、前記締付筒における前記蛇腹管の挿通部に防水パッキンが設けられている可撓管継手』において、蛇腹管と被覆管との間から継手内部に漏れ出たガスを継手外部に導くために設ける通気孔の目詰まりを防止することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記継手主体内に螺入される前記締付筒の小径筒部に、内外に貫通する貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、通気性は有るが通水性のない部材からなるフィルターで閉塞されており、
前記締付筒の最終締付状態にて、前記貫通孔から、前記小径筒部の後方に続く工具対応部の前端部と前記継手主体の後端部との間の間隙部を経由して外方へ開放する間隙通路が形成され、
前記間隙通路の前記最小間隙は、通気性はあるが、雨水の侵入を防ぐ程度に設定されていると共に、前記継手主体と前記締付筒との嵌合部に形成される環状の嵌合間隙とし、
前記小径筒部の前端部と前記継手主体の内周面との間にはシール手段が設けられている』ことである。
【0011】
上記技術的手段は次のように作用する。
この蛇腹管が抜け止め状態に接続される最終締付状態においては、前記継手主体内に収容された前記小径筒部の外周面と前記継手主体の内周面との間の、ネジ嵌合部を含む間隙部、及び、前記小径筒部の後方に続く工具対応部の前端部と継手主体の後端部との間の間隙部を含む間隙通路を介して外部に連通している。釘打ちなどによって蛇腹管と釘との間にガス漏れが生じると、蛇腹管と被覆管との間に漏出したガスは締付筒内に流れるが、下流側へ流れたガスは小径筒部の前端部と前記継手主体の内周面との間に設けられたシール手段によってそれより下流側への流れは阻止され、前記ガスは全てこれより上流側に位置する前記貫通孔を経て、前記間隙通路から外部に漏れ出る。これにより、ガス漏れを検知することができる。尚、前記貫通孔は、通気性は有るが通水性のない部材からなるフィルターで閉塞されているから、前記貫通孔からの通気は損なわれないが、塵芥や雨水等の浸入が防止できる。前記間隙通路の最小間隙は、通気性は確保されているが、雨水は侵入しない程度に設定されているから、継手を屋外で使用することも可能であり、又、前記最小間隙は、前記継手主体と前記締付筒との嵌合部に形成される環状の嵌合間隙としたから、最小間隙は継手の軸線方向に沿って形成される態様となる。
【0013】
上記請求項1において、『前記締付筒の前方に設けられ且つ前記蛇腹管の先端部を前記継手主体内で押圧するリテーナに、前方へ向かって縮径するテーパ外周面が設けられ、前記継手主体内に前記テーパ外周面と同じテーパ度合いで前方へ向かって縮径するテーパ内周面が設けられ、前記テーパ外周面と前記テーパ内周面とは前記締付筒の前記最終締付状態にて相互に対接するように設定されている』ものでは、締付筒を締め付けていくと、前記リテーナのテーパ外周面が継手主体のテーパ内周面に当接した時点で、締付筒はそれ以上締め付けることができない。この状態が、前記締付筒の最終締付状態であり、締付筒と継手主体との間に前記したような間隙通路が形成された状態である。
【0016】
尚、請求項1又は2において、『前記嵌合間隙は、前記継手主体の外周面と前記締付筒の前記工具対応部との嵌合部に形成される』ものでは、工具対応部の前端に前記継手主体の後部が内嵌する筒部を形成し、この筒部の内周面と継手主体の後部の外周面との間の嵌合間隙が間隙通路の最小間隙として機能することとなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
締付筒の最終締付状態において、蛇腹管から漏れ出たガスを外部へ漏出させるために設けられる貫通孔は継手主体内に位置するように設定されている、言い換えれば、前記貫通孔は外方へ直接開放していないから、前記貫通孔が塵芥や雨水等によって目詰まりするといった不都合はない。又、前記貫通孔は前記工具対応部と継手主体との間の間隙通路を介して外部と連通するように設定されていると共にこの間隙通路の最小間隙は雨水の侵入を防ぐ程度の間隙に設定されているから、屋内や屋外の一般的な使用状態の下において、前記間隙通路から継手内に塵芥や雨水等が浸入することはない。
【0018】
又、自然災害等により、継手部分が水没したような場合、間隙通路から水圧による水の侵入があっても、防水パッキン、前記小径筒部の前端部と前記継手主体の内周の間に設けたシール手段及び、フィルターにより、蛇腹管と継手主体のシール部への水の侵入は防止できる。
さらに、締付筒の締め込み長さにばらつきが生じる場合があっても、間隙通路のうち最小間隙は、継手の軸線に沿って形成される嵌合間隙としたから、前記ばらつきはこの嵌合間隙によって吸収されることとなり、前記工具対応部の前端部と継手主体の後端部との間に設ける間隙の幅を厳密に設定する位置調整が不要である。
【0019】
請求項2の発明のものでは、上記効果に加えて、締付筒を締め込むだけで最終締付状態に位置決めすることができ、前記工具対応部の前端部と前記継手主体の後端部との間には常時同じ間隔で前記間隙通路が形成することができるから、前記間隙通路を形成するための特別な位置決め手段が不要である。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
本発明の実施の形態の可撓管継手は、従来のものと同様に、ガス栓のガス入口部(G)に接続される継手主体(1)と、継手主体(1)内に挿入されるリテーナ(3)と、リテーナ(3)を継手主体(1)の奥に押込む締付筒(2)とを具備するもので、図1は、締付筒(2)の仮止め状態(初期設定状態)を示しており、図2はその部分拡大断面図である。又、図3は締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示す部分拡大断面図である。
以下、各部の詳細について説明する。
【0023】
[継手主体(1)について]
継手主体(1)の下流端側である前端部(図面では左端)の外周にはガス栓のガス入口部(G)に螺入させるための雄ネジ(10)が刻設されていると共に、継手主体(1)の内周面には後述する締付筒(2)を螺入するための雌ネジ(13)が刻設されている。
【0024】
尚、雌ネジ(13)は、継手主体(1)の後方開放端から一定範囲に渡って形成されている第1雌ネジ部(13a)と、第1雌ネジ部(13a)の前端から一定の間隔をおいて、さらに奥に形成されている第2雌ネジ部(13b)とからなり、前記第2雌ネジ部(13b)の前方には、シール手段としての水密性及び気密性を有する環状パッキン(11)が配設されている。
【0025】
環状パッキン(11)の配設域よりもさらに前方には、前方に向かって小径となるテーパ内周面(12)が形成されており、さらにその前方には、リテーナ収容室(17)が形成され、リテーナ収容室(17)のさらに下流側には小径のガス通路(18)が連続している。尚、ガス通路(18)の後端に続き且つリテーナ収容室(17)の内面に対して直角に位置する面は、後述する蛇腹管の先端が当接する環状の管受け面(15)となっている。そして、管受け面(15)の外側には、環状凹部(19)が形成されており、環状凹部(19)内には蛇腹管(4)との気密を確保するためのOリング(16)が装填されている。
【0026】
[締付筒(2)について]
締付筒(2)は、継手主体(1)内に螺入される小径筒部(23)と、これの後方へ連続し且つ外周が六角形の筒状に形成された工具対応部(22)とから構成されている。工具対応部(22)はその平径が継手主体(1)の後端部の外径よりも大きく形成されていると共にその前端部には一本の浅溝(51)が半径方向に沿って外方に開放するように形成されている。
【0027】
又、工具対応部(22)の内周面には、凹部(24)が設けられており、該凹部(24)には蛇腹管(4)の外周を被覆する弾性材料製の被覆管(41)に気密且つ水密的に接触する断面略T字状の防水パッキン(27)が装填されている。防水パッキン(27)によって、本実施の形態に係る可撓管継手が屋外配管部に使用された場合でも、被覆管(41)の表面に付着した雨水が継手内に浸入するのを防いでいる。
【0028】
小径筒部(23)の外周面にはその前端部から所定範囲に渡ってのみ、前記雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ部(25)が形成されている。尚、雄ネジ部(25)の形成域の軸線方向の長さは、前記雌ネジ(13)の第1雌ネジ部(13a)と第2雌ネジ部(13b)との間のネジ無部の長さよりも短く設定されている。
【0029】
そして、小径筒部(23)の前記雄ネジ部(25)の形成域よりも後方には、小径筒部(23)を貫通する貫通孔(26)が形成されている。貫通孔(26)は丸孔状に形成されており、外側開放端部は外方に向かって大径となるテーパ状に形成されていると共に、内側開放端部周縁には、フランジ(28)が半径方向に張り出すように環状に設けられている。
【0030】
前記貫通孔(26)内には、撥水処理を施した焼結合金製のフィルター(50)が装填される。フィルター(50)は前記テーパ状部から貫通孔(26)内に強制的に圧入可能な大きさ及び形状に形成されており、前記テーパ状部分よりも内方に位置するように貫通孔(26)内に圧入されるものとする。貫通孔(26)の内方開放端部周縁には上記したようにフランジ(28)が設けられているため、フィルター(50)を貫通孔(26)内に外側から押込んでも、締付筒(2)の内方に不用意に抜け落ちることはない。
【0031】
尚、締付筒(2)には、貫通孔(26)の前記外側開放端部を横切る位置と、それより後方寄りの所定位置とに、それぞれ位置決め用の溝(44)(45)が形成されている。
又、図2に示すように、小径筒部(23)の、雄ネジ部(25)形成域よりも前方にはさらに小径の係合筒部(23a)が延長しており、その先端部外周には環状突起(29)が外方へ凸となるように張り出している。これにより、前記係合筒部(23a)の基端部から環状突起(29)までの間には外方に向かって開放する係合凹部(35)が形成されることとなる。
【0032】
[リテーナ(3)について]
締付筒(2)の継手主体(1)への螺入によって継手主体(1)内の奥に押込まれるリテーナ(3)は、締付筒(2)の前端の前記係合筒部(23a)に外嵌する後半部(3b)よりも、蛇腹管(4)を継手主体(1)のリテーナ収容室(17)内へ押込む前半部(3a)の方が小径に形成された金属製の弾性筒体であり、軸線方向に1本のスリットを形成することによって、半径方向に拡縮自在となっている。
【0033】
前記前半部(3a)と後半部(3b)との境界部分の外周面には、図2に示すように、前方に向かって縮径するテーパ外周面(32)が形成されており、後半部(3b)の後端部には、前記係合筒部(23a)の先端の環状突起(29)に後方から係合し且つ前記係合凹部(35)に外嵌する係合突起(30)を内方へ張り出させている。これにより、リテーナ(3)の後半部(3b)の内周面側には、前記環状突起(29)が軸線方向に摺動自在に嵌り込む凹部(31)が形成されることとなる。
【0034】
リテーナ(3)の前記凹部(31)の前方に続く前半部(3a)の内周面は、前方へ向かって縮径するテーパ状部(36)によって形成されており、その前端からは軸線方向に対して直角なフラット面が延長して、蛇腹管(4)の最先端の山部(42)を前方へ押す押込み面(33)が形成されている。
前記押込み面(33)の外周側には、前記押込み面(33)よりもさらに前方に突出するガイド筒部(34)が形成されている。このガイド筒部(34)がリテーナ(3)の先端部となる。
【0035】
リテーナ(3)の先端部が拡縮しない自然状態において、押込み面(33)の内周端の内径は、蛇腹管(4)の山部の外径よりも小さく且つ谷部の外径よりも大きく設定されているものとする。
又、前記継手主体(1)のリテーナ収容室(17)は軸線に対して平行に位置する円筒形に形成されるものとし、前記ガイド筒部(34)は、リテーナ収容室(17)の内径に略一致するか僅かに大きな外径を有する円筒形に形成されている。
【0036】
[可撓管継手の組み付けについて]
上記各部品を用いて本発明の実施の形態に係る可撓管継手を組み付けるには、まず、リテーナ(3)の後端に締付筒(2)の先端を差し込んで、リテーナ(3)を締付筒(2)に回転自在に一体化させる。
この締付筒(2)とリテーナ(3)の連結体を継手主体(1)に差し込むと共に、締付筒(2)の雄ネジ部(25)を継手主体(1)の第1雌ネジ部(13a)に螺合させる。
【0037】
締付筒(2)を締め付けていくことにより、雄ネジ部(25)は第1雌ネジ部(13a)との螺合から外れて、第1雌ネジ部(13a)よりも前方で且つ第2雌ネジ部(13b)よりも後方に位置する雌ネジ(13)の隙間部分(ネジ無部)に達する。前記雄ネジ部(25)の長さは前記ネジ無部の長さよりも短く設定されているから、締付筒(2)をそのまま前方へ押すと、雄ネジ部(25)の先端部分が第2雌ネジ部(13b)の後端部分に当接するまで、締付筒(2)は継手主体(1)内に押込まれる。雄ネジ部(25)の先端部分が第2雌ネジ部(13b)の後端部分に当接した状態が、締付筒(2)の継手主体(1)への仮止め状態(初期設定状態)であり、この状態において、締付筒(2)の小径筒部(23)に形成した溝(44)が継手主体(1)の後端部にほぼ一致するように設定されている。
【0038】
この初期設定状態にて、締付筒(2)の後方から蛇腹管(4)を挿入する。蛇腹管(4)を挿入する際に、締付筒(2)が上記した初期設定状態にあるかどうかは、前記したように溝(44)が継手主体(1)の後端部に略同一面上に位置しているかどうかで判断することができる。
【0039】
尚、継手の運送時や保管時においては、締付筒(2)が継手主体(1)内において上記初期設定状態のままでは雄ネジ部(25)の長さと第1、第2雌ネジ(13a)(13b)間のネジ無部との長さの関係から、継手主体(1)内においてがたつきが生じる。このがたつきを解消するために、締付筒(2)をさらに締め付けて雄ネジ部(25)を第2雌ネジ部(13b)に螺合させる。尚、前記溝(45)が継手主体(1)の前記後端部に略一致するまで締付筒(2)を締め付けると、リテーナ(3)が変形することなく、その先端が継手主体(1)のリテーナ収容室(17)の後方端近傍に軽く当接するように各部の寸法は設定されているものとする。このように、溝(45)は、リテーナ(3)を変形させずに且つ締付筒(2)が継手主体(1)内でがたつかない程度に締付筒(2)を締め付けるための位置決め手段として機能することとなり、溝(45)が継手主体(1)の前記後端部に一致するまで締付筒(2)を締め付けておくことによって、締付筒(2)の継手主体(1)内でのがたつきが解消されると共に、継手全体の軸方向の長さが短くなるため継手をコンパクトに保管することができる。
【0040】
上記したような締付け状態で保管されている継手を使用する際には、締付筒(2)の締付けを緩めて、締付筒(2)を前記した初期設定状態に戻す。締付筒(2)を後方へ引き戻すことにより、リテーナ(3)も、締付筒(2)の先端の環状突起(29)にリテーナ(3)の係合突起(30)が係合した状態で後方へ引っ張られ、リテーナ(3)のガイド筒部(34)はリテーナ収容室(17)からやや離れて位置する態様となる。
【0041】
初期設定状態に戻した可撓管継手に対して可撓管である蛇腹管(4)を締付筒(2)の後方から挿入すると、図1に示すように、蛇腹管(4)の最前端の山部(42)がリテーナ(3)の中程のテーパ状部(36)に接触する。
【0042】
この状態から、蛇腹管(4)をさらに強く押し込むと、前記山部(42)が前記テーパ状部(36)を外方に押すこととなり、それに伴って、リテーナ(3)は、継手主体(1)内で全体的に半径方向に拡開し、前記山部(42)はテーパ状部(36)を通過し、図2に示すように、前記最先端の山部(42)のみがリテーナ(3)から前方に突出すると共に、蛇腹管(4)の先端部が継手主体(1)の管受け面(15)に当接する。又、押込み面(33)の内周端は前記山部(42)に続く谷部(43)に嵌り込む。このとき、テーパ状部(36)のテーパ度合いを小さく設定しておくことにより、小さな押込み力でリテーナ(3)の先端部を拡開させて蛇腹管(4)を挿入させることができる。
【0043】
その後、締付筒(2)の雄ネジ部(25)を継手主体(1)の第2雌ネジ部(13b)に螺合させて締付筒(2)を締め込むと、締付筒(2)は継手主体(1)を前方側へ移動し、図3に示すように、締付筒(2)の環状突起(29)がリテーナ(3)の凹部(31)の前方内周面を前方へ押す。これにより、リテーナ(3)は前方へ押され、押込み面(33)で蛇腹管(4)の山部(42)を押圧しながらガイド筒部(34)は山部(42)と共にリテーナ収容室(17)内に押し込まれる。ガイド筒部(34)とリテーナ収容室(17)との寸法関係は上記したとおりであるから、リテーナ(3)は縮径させられると共にその状態で拡開阻止状態に保持される。
【0044】
これにより、押込み面(33)と、管受け面(15)の外側端縁に相当する環状凹部(19)の開放端縁との間に位置していた蛇腹管(4)の最前端の山部(42)は、押込み面(33)によって環状凹部(19)の開放端縁に押し付けられて押し潰されるとともに前記外側端縁よりも外方に突出している山部(42)の一部分は環状凹部(19)内にOリング(16)と共に圧接状態に押し込まれることとなる。これが、蛇腹管(4)の接続が完了した状態である。
【0045】
尚、この接続完了状態において、前記リテーナ(3)のテーパ外周面(32)が継手主体(1)のテーパ内周面(12)に当接することにより、締付筒(2)の過度な締付は阻止される。又、これと同時に、締付筒(2)の雄ネジ部(25)は、継手主体(1)の雌ネジ(13)の前方に配設されている環状パッキン(11)に圧接すると共に、締付筒(2)の工具対応部(22)に設けた防水パッキン(27)は蛇腹管(4)に被覆させた被覆管(41)の外表面に接触する態様となる。さらに、この最終締付状態において、継手主体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部とは、略密着状態に接するように設定されているが、前記工具対応部(22)の前端面には、上記したように、浅溝(51)が外方に開放するように半径方向に沿って形成されているから、この浅溝(51)の深さが継手主体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部との間に形成される間隙通路として機能することとなる。
【0046】
この実施の形態の可撓管継手に接続させた蛇腹管(4)の周壁に、家屋の壁面等から誤って打ち込まれた釘(N)が貫通すると、釘打ち部から漏れ出た蛇腹管(4)内のガスは、図3の矢印に示すように、蛇腹管(4)と被覆管(41)との隙間を通って被覆管(41)の前方開放部から、蛇腹管(4)の外周面と、締付筒(2)及びリテーナ(3)の内周面との間に流れ出る。リテーナ(3)の前端は継手主体(1)のOリング(16)に気密状態に圧接されていると共に締付筒(2)の後方端は、防水パッキン(27)によって、被覆管(41)の外周面と工具対応部(22)の内周面との間の気密状態が確保されていることから、蛇腹管(4)の外周面と、締付筒(2)及びリテーナ(3)の内周面との間に流れ出たガスは、全て、継手主体(1)内において、締付筒(2)の小径筒部(23)に設けた貫通孔(26)のフィルター(50)を通過して、締付筒(2)の小径筒部(23)の外周面と継手主体(1)の内周面との間に流れ出ることとなる。小径筒部(23)の前端部は継手主体(1)内の環状パッキン(11)に気密状態に圧接されていることから、フィルター(50)を通って小径筒部(23)の外周面と継手主体(1)の内周面との間に流れ出たガスは、前記浅溝(51)を経由して、大気側へ漏出することとなる。
【0047】
このように、蛇腹管(4)から漏れ出たガスは、環状パッキン(11)、Oリング(16)及び防水パッキン(27)によって気密状態に遮断されて継手内部に充満すると共にフィルター(50)を介して、継手主体(1)と、締付筒(2)との間に形成された間隙通路を介して大気へ漏出させることができる。よって、蛇腹管(4)からガスが漏れている場合、継手を含むガス配管にガス圧検査具(B)を接続してガス圧を検査したとき(図1参照)、その測定値が低くなることから、蛇腹管(4)に損傷が生じていることが発見することができる。
【0048】
尚、上記実施の形態のものでは、前記したような間隙通路を確実に形成するために、締付筒(2)の工具対応部(22)に浅溝(51)を形成したが、このような浅溝(51)は継手主体(1)の後端部に半径方向に沿って且つ外方に開放するように設けるようにしても良い。
【0049】
さらに、間隙通路を確実に形成するための手段としては、図4に示すように、工具対応部(22)の前端部の外周から、継手主体(1)の後端部に遊嵌状態に外嵌する筒部(52)を設けるようにしても良い。この場合、継手主体(1)の後端部外周面と筒部(52)の内周面との間に形成される環状の間隙部(S)が前記間隙通路の最小間隙として機能することとなる。又、図5に示すように、継手主体(1)の雄ネジ部(13)の形成域のさらに後方に延長筒部(14)を設けると共に、工具対応部(22)の前端部の内周側から隆起部(53)を環状に形成し、延長筒部(14)の内周面と隆起部(53)の外周面との間に、最小間隙としての環状の間隙部(S)を形成するようにしても良い。
【0050】
このように、間隙通路の最終通路を継手の軸線に沿って形成したものにおいては、工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部とは厳密に対接させる必要がないので、締付筒(2)の最終締め込み度合いに差が生じても、適切な間隙通路(最小間隙)を常に確実に形成することができる。
上記実施の形態では、蛇腹管(4)は、締付筒(2)を継手主体(1)内に初期設定状態に位置決めした後に締付筒(2)内に挿入させる構成としたが、締付筒(2)とリテーナ(3)とを一体に組み付けたものに予め蛇腹管(4)を抜け止め状態に差し込んでおき、その状態で、締付筒(2)を継手主体(1)内に締め付けていく構成としても良い。
【0051】
又、貫通孔(26)は締付筒(2)の小径筒部(23)に1つ設ける構成としたが、略同一円周上に沿って複数個設ける構成としても良い。
さらに、貫通孔(26)に圧入されるフィルター(50)としては、外部からの水の侵入を防止し、内部からの検査気体を逃がす性質のものであれば、高密度ポリエチレン等の発泡樹脂に撥水処理を施したものや、その他、一般的なフィルターに撥水処理を施したもの等が採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手主体内で初期設定状態に仮止めした状態において蛇腹管が差し込まれている状態を示す断面図。
【図2】図1の部分拡大断面図。
【図3】本発明実施の形態の可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明実施の形態の可撓管継手の他の例を示す要部拡大断面図。
【図5】本発明実施の形態の可撓管継手の他の例を示す要部拡大断面図。
【図6】従来の可撓管継手の締付筒の締付完了状態を示す断面図。
【符号の説明】
(1)・・・継手主体、 (13)・・・雌ネジ部、(15)・・・管受け面、(2)・・・締付筒、
(22)・・・工具対応部、(23)・・・小径筒部、(25)・・・雄ネジ部、(26)・・・貫通孔、
(3)・・・リテーナ、 (4)・・・蛇腹管、(41)・・・被覆管、 (50)・・・フィルター、
【発明の属する技術分野】
本発明は、 可撓管継手、特に、可撓性を有する蛇腹管を接続するための継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
可撓性を有する蛇腹管をガス栓のガス入口等の被接続部に接続させる継手として、例えば、特開平10−132149号に開示のものがある。
このものでは、図6に示すように、ガス栓のガス入口部(G)に接続される継手主体(1)の一端に締付筒(2)の小径筒部(23)が螺入されると共に締付筒(2)の前端には蛇腹管(4)の山部に係合してその前方に押し込むための円筒状のリテーナ(3)が連結されている。
【0003】
小径筒部(23)の後方(図面では右側)には内周に防水パッキン(27)を装備させた工具対応部(22)が位置している。前記防水パッキン(27)は、小径筒部(23)の後方から差し込まれる蛇腹管(4)の外周を被覆している弾性合成樹脂製の被覆管(41)に接触するように断面略T字状に構成されている。又、小径筒部(23)の基端部(工具対応部(22)の前端部)には水密リング(20)を外嵌させており、継手主体(1)内に螺入されている締付筒(2)が最終締付位置まで締め付けられたとき、前記水密リング(20)が工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部とで挟圧されて、継手内の水密状態が確保される構成となっている。
【0004】
工具対応部(22)には、締付筒(2)を内外に連通させる通気孔(21)が貫通しており、通気孔(21)は、締付筒(2)内から外部への気体の透過は許容するが、外部からの塵芥及び雨水等の透過、浸入は阻止する選択透過部材からなるフィルター(5)で閉塞されている。
このものでは、締付筒(2)の後方から蛇腹管(4)を強制的に挿入して、締付筒(2)を締め付けると、蛇腹管(4)の前方端の山部(42)が前記締付筒(2)に連結されたリテーナ(3)により継手主体(1)の管受け面(15)に圧接される。これにより、蛇腹管(4)は継手主体(1)に抜け止め状態に接続される。
【0005】
工具対応部(22)には内部に連通する通気孔(21)が形成されているが、通気孔(21)内には上記したように水密性のフィルター(5)によって閉塞されているから、可撓管継手は屋外配管に使用された場合でも雨水がフィルター(5)で遮断され、通気孔(21)から雨水は侵入しない。又、工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部との間には水密リング(20)が設けられているから、継手主体(1)と締付筒(2)との螺合部分からも雨水等は侵入しない。さらに、蛇腹管(4)を覆う被覆管(41)の表面に付着した雨水等は防水パッキン(27)で遮断されるため締付筒(2)内に侵入しない。このように、従来の継手では、内部への雨水等の侵入は確実に防止されているため、雨水による蛇腹管(4)の腐食等が防止できる。
【0006】
又、家屋の壁面から打ち込んだ釘(N)が、同図の二点鎖線に示すように、蛇腹管(4)の周壁に誤って貫通させてしまった場合でも、被覆管(41)は弾性合成樹脂製であるから、被覆管(41)の貫通部からガス漏れは生じない。蛇腹管(4)の周壁における釘(N)の貫通部分から漏れ出たガスは、蛇腹管(4)と被覆管(41)との隙間を通って、締付筒(2)内に差し込まれている被覆管(41)の先端開放部に流れていき、継手内に充満し、前記フィルター(5)を通過して、通気孔(21)から継手外部に漏れ出ていく。
【0007】
従って、ガス漏れ検査に際して、継手を含むガス配管にガス圧検査具(B)を接続してガス圧を測定すると、ガス漏れによるガス圧低下が検出されることとなり、これにより、釘打ちによる蛇腹管(4)の損傷によるガス漏れが発生していることを発見することができる。
【0008】
しかしながら、上記従来のものでは、継手主体(1)又は締付筒(2)の周壁に直接外部へ連通するように通気孔(21)が形成されていると共に、通気孔(21)の外方開放端部にフィルター(5)を貼り付けることによって通気孔(21)を閉塞させているから、配管接続の作業中にフィルター(5)が外れてしまう不都合がある。又、フィルター(5)を通気孔(21)内に充填することによって通気孔(21)を閉塞させる構成としたものでは、フィルター(5)が不用意に外れる不都合は防止することはできるが、通気孔(21)内に外部から塵芥、雨水又は油分等が侵入し易いため、通気孔(21)が目詰まりしてしまう不都合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、『合成樹脂製の被覆管を有する蛇腹管を挿通させた締付筒を継手主体内に螺合させて締め込むことにより、前記蛇腹管の先端部を継手主体内に密着状態に接続すると共に、前記締付筒における前記蛇腹管の挿通部に防水パッキンが設けられている可撓管継手』において、蛇腹管と被覆管との間から継手内部に漏れ出たガスを継手外部に導くために設ける通気孔の目詰まりを防止することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記継手主体内に螺入される前記締付筒の小径筒部に、内外に貫通する貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、通気性は有るが通水性のない部材からなるフィルターで閉塞されており、
前記締付筒の最終締付状態にて、前記貫通孔から、前記小径筒部の後方に続く工具対応部の前端部と前記継手主体の後端部との間の間隙部を経由して外方へ開放する間隙通路が形成され、
前記間隙通路の前記最小間隙は、通気性はあるが、雨水の侵入を防ぐ程度に設定されていると共に、前記継手主体と前記締付筒との嵌合部に形成される環状の嵌合間隙とし、
前記小径筒部の前端部と前記継手主体の内周面との間にはシール手段が設けられている』ことである。
【0011】
上記技術的手段は次のように作用する。
この蛇腹管が抜け止め状態に接続される最終締付状態においては、前記継手主体内に収容された前記小径筒部の外周面と前記継手主体の内周面との間の、ネジ嵌合部を含む間隙部、及び、前記小径筒部の後方に続く工具対応部の前端部と継手主体の後端部との間の間隙部を含む間隙通路を介して外部に連通している。釘打ちなどによって蛇腹管と釘との間にガス漏れが生じると、蛇腹管と被覆管との間に漏出したガスは締付筒内に流れるが、下流側へ流れたガスは小径筒部の前端部と前記継手主体の内周面との間に設けられたシール手段によってそれより下流側への流れは阻止され、前記ガスは全てこれより上流側に位置する前記貫通孔を経て、前記間隙通路から外部に漏れ出る。これにより、ガス漏れを検知することができる。尚、前記貫通孔は、通気性は有るが通水性のない部材からなるフィルターで閉塞されているから、前記貫通孔からの通気は損なわれないが、塵芥や雨水等の浸入が防止できる。前記間隙通路の最小間隙は、通気性は確保されているが、雨水は侵入しない程度に設定されているから、継手を屋外で使用することも可能であり、又、前記最小間隙は、前記継手主体と前記締付筒との嵌合部に形成される環状の嵌合間隙としたから、最小間隙は継手の軸線方向に沿って形成される態様となる。
【0013】
上記請求項1において、『前記締付筒の前方に設けられ且つ前記蛇腹管の先端部を前記継手主体内で押圧するリテーナに、前方へ向かって縮径するテーパ外周面が設けられ、前記継手主体内に前記テーパ外周面と同じテーパ度合いで前方へ向かって縮径するテーパ内周面が設けられ、前記テーパ外周面と前記テーパ内周面とは前記締付筒の前記最終締付状態にて相互に対接するように設定されている』ものでは、締付筒を締め付けていくと、前記リテーナのテーパ外周面が継手主体のテーパ内周面に当接した時点で、締付筒はそれ以上締め付けることができない。この状態が、前記締付筒の最終締付状態であり、締付筒と継手主体との間に前記したような間隙通路が形成された状態である。
【0016】
尚、請求項1又は2において、『前記嵌合間隙は、前記継手主体の外周面と前記締付筒の前記工具対応部との嵌合部に形成される』ものでは、工具対応部の前端に前記継手主体の後部が内嵌する筒部を形成し、この筒部の内周面と継手主体の後部の外周面との間の嵌合間隙が間隙通路の最小間隙として機能することとなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
締付筒の最終締付状態において、蛇腹管から漏れ出たガスを外部へ漏出させるために設けられる貫通孔は継手主体内に位置するように設定されている、言い換えれば、前記貫通孔は外方へ直接開放していないから、前記貫通孔が塵芥や雨水等によって目詰まりするといった不都合はない。又、前記貫通孔は前記工具対応部と継手主体との間の間隙通路を介して外部と連通するように設定されていると共にこの間隙通路の最小間隙は雨水の侵入を防ぐ程度の間隙に設定されているから、屋内や屋外の一般的な使用状態の下において、前記間隙通路から継手内に塵芥や雨水等が浸入することはない。
【0018】
又、自然災害等により、継手部分が水没したような場合、間隙通路から水圧による水の侵入があっても、防水パッキン、前記小径筒部の前端部と前記継手主体の内周の間に設けたシール手段及び、フィルターにより、蛇腹管と継手主体のシール部への水の侵入は防止できる。
さらに、締付筒の締め込み長さにばらつきが生じる場合があっても、間隙通路のうち最小間隙は、継手の軸線に沿って形成される嵌合間隙としたから、前記ばらつきはこの嵌合間隙によって吸収されることとなり、前記工具対応部の前端部と継手主体の後端部との間に設ける間隙の幅を厳密に設定する位置調整が不要である。
【0019】
請求項2の発明のものでは、上記効果に加えて、締付筒を締め込むだけで最終締付状態に位置決めすることができ、前記工具対応部の前端部と前記継手主体の後端部との間には常時同じ間隔で前記間隙通路が形成することができるから、前記間隙通路を形成するための特別な位置決め手段が不要である。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
本発明の実施の形態の可撓管継手は、従来のものと同様に、ガス栓のガス入口部(G)に接続される継手主体(1)と、継手主体(1)内に挿入されるリテーナ(3)と、リテーナ(3)を継手主体(1)の奥に押込む締付筒(2)とを具備するもので、図1は、締付筒(2)の仮止め状態(初期設定状態)を示しており、図2はその部分拡大断面図である。又、図3は締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示す部分拡大断面図である。
以下、各部の詳細について説明する。
【0023】
[継手主体(1)について]
継手主体(1)の下流端側である前端部(図面では左端)の外周にはガス栓のガス入口部(G)に螺入させるための雄ネジ(10)が刻設されていると共に、継手主体(1)の内周面には後述する締付筒(2)を螺入するための雌ネジ(13)が刻設されている。
【0024】
尚、雌ネジ(13)は、継手主体(1)の後方開放端から一定範囲に渡って形成されている第1雌ネジ部(13a)と、第1雌ネジ部(13a)の前端から一定の間隔をおいて、さらに奥に形成されている第2雌ネジ部(13b)とからなり、前記第2雌ネジ部(13b)の前方には、シール手段としての水密性及び気密性を有する環状パッキン(11)が配設されている。
【0025】
環状パッキン(11)の配設域よりもさらに前方には、前方に向かって小径となるテーパ内周面(12)が形成されており、さらにその前方には、リテーナ収容室(17)が形成され、リテーナ収容室(17)のさらに下流側には小径のガス通路(18)が連続している。尚、ガス通路(18)の後端に続き且つリテーナ収容室(17)の内面に対して直角に位置する面は、後述する蛇腹管の先端が当接する環状の管受け面(15)となっている。そして、管受け面(15)の外側には、環状凹部(19)が形成されており、環状凹部(19)内には蛇腹管(4)との気密を確保するためのOリング(16)が装填されている。
【0026】
[締付筒(2)について]
締付筒(2)は、継手主体(1)内に螺入される小径筒部(23)と、これの後方へ連続し且つ外周が六角形の筒状に形成された工具対応部(22)とから構成されている。工具対応部(22)はその平径が継手主体(1)の後端部の外径よりも大きく形成されていると共にその前端部には一本の浅溝(51)が半径方向に沿って外方に開放するように形成されている。
【0027】
又、工具対応部(22)の内周面には、凹部(24)が設けられており、該凹部(24)には蛇腹管(4)の外周を被覆する弾性材料製の被覆管(41)に気密且つ水密的に接触する断面略T字状の防水パッキン(27)が装填されている。防水パッキン(27)によって、本実施の形態に係る可撓管継手が屋外配管部に使用された場合でも、被覆管(41)の表面に付着した雨水が継手内に浸入するのを防いでいる。
【0028】
小径筒部(23)の外周面にはその前端部から所定範囲に渡ってのみ、前記雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ部(25)が形成されている。尚、雄ネジ部(25)の形成域の軸線方向の長さは、前記雌ネジ(13)の第1雌ネジ部(13a)と第2雌ネジ部(13b)との間のネジ無部の長さよりも短く設定されている。
【0029】
そして、小径筒部(23)の前記雄ネジ部(25)の形成域よりも後方には、小径筒部(23)を貫通する貫通孔(26)が形成されている。貫通孔(26)は丸孔状に形成されており、外側開放端部は外方に向かって大径となるテーパ状に形成されていると共に、内側開放端部周縁には、フランジ(28)が半径方向に張り出すように環状に設けられている。
【0030】
前記貫通孔(26)内には、撥水処理を施した焼結合金製のフィルター(50)が装填される。フィルター(50)は前記テーパ状部から貫通孔(26)内に強制的に圧入可能な大きさ及び形状に形成されており、前記テーパ状部分よりも内方に位置するように貫通孔(26)内に圧入されるものとする。貫通孔(26)の内方開放端部周縁には上記したようにフランジ(28)が設けられているため、フィルター(50)を貫通孔(26)内に外側から押込んでも、締付筒(2)の内方に不用意に抜け落ちることはない。
【0031】
尚、締付筒(2)には、貫通孔(26)の前記外側開放端部を横切る位置と、それより後方寄りの所定位置とに、それぞれ位置決め用の溝(44)(45)が形成されている。
又、図2に示すように、小径筒部(23)の、雄ネジ部(25)形成域よりも前方にはさらに小径の係合筒部(23a)が延長しており、その先端部外周には環状突起(29)が外方へ凸となるように張り出している。これにより、前記係合筒部(23a)の基端部から環状突起(29)までの間には外方に向かって開放する係合凹部(35)が形成されることとなる。
【0032】
[リテーナ(3)について]
締付筒(2)の継手主体(1)への螺入によって継手主体(1)内の奥に押込まれるリテーナ(3)は、締付筒(2)の前端の前記係合筒部(23a)に外嵌する後半部(3b)よりも、蛇腹管(4)を継手主体(1)のリテーナ収容室(17)内へ押込む前半部(3a)の方が小径に形成された金属製の弾性筒体であり、軸線方向に1本のスリットを形成することによって、半径方向に拡縮自在となっている。
【0033】
前記前半部(3a)と後半部(3b)との境界部分の外周面には、図2に示すように、前方に向かって縮径するテーパ外周面(32)が形成されており、後半部(3b)の後端部には、前記係合筒部(23a)の先端の環状突起(29)に後方から係合し且つ前記係合凹部(35)に外嵌する係合突起(30)を内方へ張り出させている。これにより、リテーナ(3)の後半部(3b)の内周面側には、前記環状突起(29)が軸線方向に摺動自在に嵌り込む凹部(31)が形成されることとなる。
【0034】
リテーナ(3)の前記凹部(31)の前方に続く前半部(3a)の内周面は、前方へ向かって縮径するテーパ状部(36)によって形成されており、その前端からは軸線方向に対して直角なフラット面が延長して、蛇腹管(4)の最先端の山部(42)を前方へ押す押込み面(33)が形成されている。
前記押込み面(33)の外周側には、前記押込み面(33)よりもさらに前方に突出するガイド筒部(34)が形成されている。このガイド筒部(34)がリテーナ(3)の先端部となる。
【0035】
リテーナ(3)の先端部が拡縮しない自然状態において、押込み面(33)の内周端の内径は、蛇腹管(4)の山部の外径よりも小さく且つ谷部の外径よりも大きく設定されているものとする。
又、前記継手主体(1)のリテーナ収容室(17)は軸線に対して平行に位置する円筒形に形成されるものとし、前記ガイド筒部(34)は、リテーナ収容室(17)の内径に略一致するか僅かに大きな外径を有する円筒形に形成されている。
【0036】
[可撓管継手の組み付けについて]
上記各部品を用いて本発明の実施の形態に係る可撓管継手を組み付けるには、まず、リテーナ(3)の後端に締付筒(2)の先端を差し込んで、リテーナ(3)を締付筒(2)に回転自在に一体化させる。
この締付筒(2)とリテーナ(3)の連結体を継手主体(1)に差し込むと共に、締付筒(2)の雄ネジ部(25)を継手主体(1)の第1雌ネジ部(13a)に螺合させる。
【0037】
締付筒(2)を締め付けていくことにより、雄ネジ部(25)は第1雌ネジ部(13a)との螺合から外れて、第1雌ネジ部(13a)よりも前方で且つ第2雌ネジ部(13b)よりも後方に位置する雌ネジ(13)の隙間部分(ネジ無部)に達する。前記雄ネジ部(25)の長さは前記ネジ無部の長さよりも短く設定されているから、締付筒(2)をそのまま前方へ押すと、雄ネジ部(25)の先端部分が第2雌ネジ部(13b)の後端部分に当接するまで、締付筒(2)は継手主体(1)内に押込まれる。雄ネジ部(25)の先端部分が第2雌ネジ部(13b)の後端部分に当接した状態が、締付筒(2)の継手主体(1)への仮止め状態(初期設定状態)であり、この状態において、締付筒(2)の小径筒部(23)に形成した溝(44)が継手主体(1)の後端部にほぼ一致するように設定されている。
【0038】
この初期設定状態にて、締付筒(2)の後方から蛇腹管(4)を挿入する。蛇腹管(4)を挿入する際に、締付筒(2)が上記した初期設定状態にあるかどうかは、前記したように溝(44)が継手主体(1)の後端部に略同一面上に位置しているかどうかで判断することができる。
【0039】
尚、継手の運送時や保管時においては、締付筒(2)が継手主体(1)内において上記初期設定状態のままでは雄ネジ部(25)の長さと第1、第2雌ネジ(13a)(13b)間のネジ無部との長さの関係から、継手主体(1)内においてがたつきが生じる。このがたつきを解消するために、締付筒(2)をさらに締め付けて雄ネジ部(25)を第2雌ネジ部(13b)に螺合させる。尚、前記溝(45)が継手主体(1)の前記後端部に略一致するまで締付筒(2)を締め付けると、リテーナ(3)が変形することなく、その先端が継手主体(1)のリテーナ収容室(17)の後方端近傍に軽く当接するように各部の寸法は設定されているものとする。このように、溝(45)は、リテーナ(3)を変形させずに且つ締付筒(2)が継手主体(1)内でがたつかない程度に締付筒(2)を締め付けるための位置決め手段として機能することとなり、溝(45)が継手主体(1)の前記後端部に一致するまで締付筒(2)を締め付けておくことによって、締付筒(2)の継手主体(1)内でのがたつきが解消されると共に、継手全体の軸方向の長さが短くなるため継手をコンパクトに保管することができる。
【0040】
上記したような締付け状態で保管されている継手を使用する際には、締付筒(2)の締付けを緩めて、締付筒(2)を前記した初期設定状態に戻す。締付筒(2)を後方へ引き戻すことにより、リテーナ(3)も、締付筒(2)の先端の環状突起(29)にリテーナ(3)の係合突起(30)が係合した状態で後方へ引っ張られ、リテーナ(3)のガイド筒部(34)はリテーナ収容室(17)からやや離れて位置する態様となる。
【0041】
初期設定状態に戻した可撓管継手に対して可撓管である蛇腹管(4)を締付筒(2)の後方から挿入すると、図1に示すように、蛇腹管(4)の最前端の山部(42)がリテーナ(3)の中程のテーパ状部(36)に接触する。
【0042】
この状態から、蛇腹管(4)をさらに強く押し込むと、前記山部(42)が前記テーパ状部(36)を外方に押すこととなり、それに伴って、リテーナ(3)は、継手主体(1)内で全体的に半径方向に拡開し、前記山部(42)はテーパ状部(36)を通過し、図2に示すように、前記最先端の山部(42)のみがリテーナ(3)から前方に突出すると共に、蛇腹管(4)の先端部が継手主体(1)の管受け面(15)に当接する。又、押込み面(33)の内周端は前記山部(42)に続く谷部(43)に嵌り込む。このとき、テーパ状部(36)のテーパ度合いを小さく設定しておくことにより、小さな押込み力でリテーナ(3)の先端部を拡開させて蛇腹管(4)を挿入させることができる。
【0043】
その後、締付筒(2)の雄ネジ部(25)を継手主体(1)の第2雌ネジ部(13b)に螺合させて締付筒(2)を締め込むと、締付筒(2)は継手主体(1)を前方側へ移動し、図3に示すように、締付筒(2)の環状突起(29)がリテーナ(3)の凹部(31)の前方内周面を前方へ押す。これにより、リテーナ(3)は前方へ押され、押込み面(33)で蛇腹管(4)の山部(42)を押圧しながらガイド筒部(34)は山部(42)と共にリテーナ収容室(17)内に押し込まれる。ガイド筒部(34)とリテーナ収容室(17)との寸法関係は上記したとおりであるから、リテーナ(3)は縮径させられると共にその状態で拡開阻止状態に保持される。
【0044】
これにより、押込み面(33)と、管受け面(15)の外側端縁に相当する環状凹部(19)の開放端縁との間に位置していた蛇腹管(4)の最前端の山部(42)は、押込み面(33)によって環状凹部(19)の開放端縁に押し付けられて押し潰されるとともに前記外側端縁よりも外方に突出している山部(42)の一部分は環状凹部(19)内にOリング(16)と共に圧接状態に押し込まれることとなる。これが、蛇腹管(4)の接続が完了した状態である。
【0045】
尚、この接続完了状態において、前記リテーナ(3)のテーパ外周面(32)が継手主体(1)のテーパ内周面(12)に当接することにより、締付筒(2)の過度な締付は阻止される。又、これと同時に、締付筒(2)の雄ネジ部(25)は、継手主体(1)の雌ネジ(13)の前方に配設されている環状パッキン(11)に圧接すると共に、締付筒(2)の工具対応部(22)に設けた防水パッキン(27)は蛇腹管(4)に被覆させた被覆管(41)の外表面に接触する態様となる。さらに、この最終締付状態において、継手主体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部とは、略密着状態に接するように設定されているが、前記工具対応部(22)の前端面には、上記したように、浅溝(51)が外方に開放するように半径方向に沿って形成されているから、この浅溝(51)の深さが継手主体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部との間に形成される間隙通路として機能することとなる。
【0046】
この実施の形態の可撓管継手に接続させた蛇腹管(4)の周壁に、家屋の壁面等から誤って打ち込まれた釘(N)が貫通すると、釘打ち部から漏れ出た蛇腹管(4)内のガスは、図3の矢印に示すように、蛇腹管(4)と被覆管(41)との隙間を通って被覆管(41)の前方開放部から、蛇腹管(4)の外周面と、締付筒(2)及びリテーナ(3)の内周面との間に流れ出る。リテーナ(3)の前端は継手主体(1)のOリング(16)に気密状態に圧接されていると共に締付筒(2)の後方端は、防水パッキン(27)によって、被覆管(41)の外周面と工具対応部(22)の内周面との間の気密状態が確保されていることから、蛇腹管(4)の外周面と、締付筒(2)及びリテーナ(3)の内周面との間に流れ出たガスは、全て、継手主体(1)内において、締付筒(2)の小径筒部(23)に設けた貫通孔(26)のフィルター(50)を通過して、締付筒(2)の小径筒部(23)の外周面と継手主体(1)の内周面との間に流れ出ることとなる。小径筒部(23)の前端部は継手主体(1)内の環状パッキン(11)に気密状態に圧接されていることから、フィルター(50)を通って小径筒部(23)の外周面と継手主体(1)の内周面との間に流れ出たガスは、前記浅溝(51)を経由して、大気側へ漏出することとなる。
【0047】
このように、蛇腹管(4)から漏れ出たガスは、環状パッキン(11)、Oリング(16)及び防水パッキン(27)によって気密状態に遮断されて継手内部に充満すると共にフィルター(50)を介して、継手主体(1)と、締付筒(2)との間に形成された間隙通路を介して大気へ漏出させることができる。よって、蛇腹管(4)からガスが漏れている場合、継手を含むガス配管にガス圧検査具(B)を接続してガス圧を検査したとき(図1参照)、その測定値が低くなることから、蛇腹管(4)に損傷が生じていることが発見することができる。
【0048】
尚、上記実施の形態のものでは、前記したような間隙通路を確実に形成するために、締付筒(2)の工具対応部(22)に浅溝(51)を形成したが、このような浅溝(51)は継手主体(1)の後端部に半径方向に沿って且つ外方に開放するように設けるようにしても良い。
【0049】
さらに、間隙通路を確実に形成するための手段としては、図4に示すように、工具対応部(22)の前端部の外周から、継手主体(1)の後端部に遊嵌状態に外嵌する筒部(52)を設けるようにしても良い。この場合、継手主体(1)の後端部外周面と筒部(52)の内周面との間に形成される環状の間隙部(S)が前記間隙通路の最小間隙として機能することとなる。又、図5に示すように、継手主体(1)の雄ネジ部(13)の形成域のさらに後方に延長筒部(14)を設けると共に、工具対応部(22)の前端部の内周側から隆起部(53)を環状に形成し、延長筒部(14)の内周面と隆起部(53)の外周面との間に、最小間隙としての環状の間隙部(S)を形成するようにしても良い。
【0050】
このように、間隙通路の最終通路を継手の軸線に沿って形成したものにおいては、工具対応部(22)の前端部と継手主体(1)の後端部とは厳密に対接させる必要がないので、締付筒(2)の最終締め込み度合いに差が生じても、適切な間隙通路(最小間隙)を常に確実に形成することができる。
上記実施の形態では、蛇腹管(4)は、締付筒(2)を継手主体(1)内に初期設定状態に位置決めした後に締付筒(2)内に挿入させる構成としたが、締付筒(2)とリテーナ(3)とを一体に組み付けたものに予め蛇腹管(4)を抜け止め状態に差し込んでおき、その状態で、締付筒(2)を継手主体(1)内に締め付けていく構成としても良い。
【0051】
又、貫通孔(26)は締付筒(2)の小径筒部(23)に1つ設ける構成としたが、略同一円周上に沿って複数個設ける構成としても良い。
さらに、貫通孔(26)に圧入されるフィルター(50)としては、外部からの水の侵入を防止し、内部からの検査気体を逃がす性質のものであれば、高密度ポリエチレン等の発泡樹脂に撥水処理を施したものや、その他、一般的なフィルターに撥水処理を施したもの等が採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手主体内で初期設定状態に仮止めした状態において蛇腹管が差し込まれている状態を示す断面図。
【図2】図1の部分拡大断面図。
【図3】本発明実施の形態の可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明実施の形態の可撓管継手の他の例を示す要部拡大断面図。
【図5】本発明実施の形態の可撓管継手の他の例を示す要部拡大断面図。
【図6】従来の可撓管継手の締付筒の締付完了状態を示す断面図。
【符号の説明】
(1)・・・継手主体、 (13)・・・雌ネジ部、(15)・・・管受け面、(2)・・・締付筒、
(22)・・・工具対応部、(23)・・・小径筒部、(25)・・・雄ネジ部、(26)・・・貫通孔、
(3)・・・リテーナ、 (4)・・・蛇腹管、(41)・・・被覆管、 (50)・・・フィルター、
Claims (3)
- 合成樹脂製の被覆管を有する蛇腹管を挿通させた締付筒を継手主体内に螺合させて締め込むことにより、前記蛇腹管の先端部を継手主体内に密着状態に接続すると共に、前記締付筒における前記蛇腹管の挿通部に防水パッキンが設けられている可撓管継手において、
前記継手主体内に螺入される前記締付筒の小径筒部に、内外に貫通する貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、通気性は有るが通水性のない部材からなるフィルターで閉塞されており、
前記締付筒の最終締付状態にて、前記貫通孔から、前記小径筒部の後方に続く工具対応部の前端部と前記継手主体の後端部との間の間隙部を経由して外方へ開放する間隙通路が形成され、
前記間隙通路の前記最小間隙は、通気性はあるが、雨水の侵入を防ぐ程度に設定されていると共に、前記継手主体と前記締付筒との嵌合部に形成される環状の嵌合間隙とし、
前記小径筒部の前端部と前記継手主体の内周面との間にはシール手段が設けられていることを特徴とする可撓管継手。 - 請求項1に記載の可撓管継手において、前記締付筒の前方に設けられ且つ前記蛇腹管の先端部を前記継手主体内で押圧するリテーナに、前方へ向かって縮径するテーパ外周面が設けられ、前記継手主体内に前記テーパ外周面と同じテーパ度合いで前方へ向かって縮径するテーパ内周面が設けられ、前記テーパ外周面と前記テーパ内周面とは前記締付筒の前記最終締付状態にて相互に対接するように設定されている可撓管継手。
- 請求項1又は2に記載の可撓管継手において、前記嵌合間隙は、前記継手主体の外周面と前記締付筒の前記工具対応部との嵌合部に形成される可撓管継手。
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