JP3628853B2 - ポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、ポリカーボネート(メタ)アクリレートに関するとともに、このポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合させてなる高分子固体電解質マトリックス材料として好適なポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
リチウムイオン二次電池の高分子固体電解質材料としてポリエチレングリコールの末端に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエーテル(メタ)アクリレートが知られている。
【0003】
しかしながら、このようなポリエーテル(メタ)アクリレートでは、得られる高分子固体電解質の誘電率が低いために電池性能が充分ではなく、このため、優れた電池性能を有する高分子固体電解質材料の出現が望まれていた。
【0004】
ところで、本出願人らは、特願平9−225673号で架橋ポリカーボネートに関する発明を出願している。この架橋ポリカーボネートは、主な用途が樹脂改良剤であり、かつ分子量あるいは架橋度が低いため、高分子固体電解質材料としての要求特性を満足するものではなかった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、高分子固体電解質用材料として優れた特性を有するポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートは、
[A](a−1)ジオール化合物と
(a−2)3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加してなる多価アルコール付加物と
(a−3)カルボニル基含有化合物とを
重縮合して得られた架橋ポリカーボネートポリオールと、
[B](メタ)アクリル酸とのエステル化物であることを特徴としている。
【0007】
前記3価以上の多価アルコールは、トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールであることが好ましい。
また、前記カルボニル基含有化合物は、炭酸ジエステル、ホスゲンまたはクロロギ酸エステルであることが好ましい。
【0008】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体は、前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合させてなることを特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびその重合体について具体的に説明する。なお、本明細書における、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」はアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味するものである。
【0010】
[架橋ポリカーボネートポリオール]
まず、本発明で用いられる架橋ポリカーボネートポリオールについて説明する。
【0011】
架橋ポリカーボネートポリオールは、
(a−1)ジオール化合物と、
(a−2)3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加してなる多価アルコール付加物と
(a−3)カルボニル基含有化合物とを重縮合して得られる。
【0012】
ジオール化合物(a−1)としては、具体的にエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。これらは、単独または混合して使用してもよい。
【0013】
多価アルコール付加物(a−2)は、3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上、好ましくは1〜5倍量のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドが付加したものである。3価以上の多価アルコールとして具体的には、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ソルビトールなど挙げられ、特に、トリメチロールプロパン、またはペンタエリスリトールが好ましい。このような多価アルコール付加物(a−2)を、たとえばトリメチロールプロパン付加物を例にとり説明すると、以下のような化合物が例示される。
【0014】
【化1】
【0015】
このような多価アルコール付加物は2種以上混合して使用してもよい。
カルボニル基含有化合物(a−3)としては、炭酸ジエステル、ホスゲンまたはクロロギ酸エステルが好ましい。炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジフェニル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸ジエステルなどが挙げられる。クロロギ酸エステルとしては、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸フェニルなどが挙げられる。
【0016】
このような(a−1)〜(a−3)の重縮合反応は、周知の方法で行うことができる。
たとえば、上記(a−1)〜(a−3)を混合したのち、必要に応じてナトリウムメトキシドなどの触媒を添加し、60〜250℃の反応温度で、2〜48時間攪拌することによって、(a−1)〜(a−3)の重縮合反応を行うことができる。
【0017】
(a−1)〜(a−3)の重縮合反応におけるジオール化合物(a−1)と多価アルコール付加物(a−2)とのモル比(a−1:a−2)は、50:50〜99:1、好ましくは70:30〜98:2であることが望ましい。
【0018】
また、カルボニル基含有化合物(a−3)は、ジオール化合物(a−1)および多価アルコール付加物(a−2)中の水酸基に対して0.2〜2当量、好ましくは0.5〜1.5当量であることが望ましい。
【0019】
(a−1)〜(a−3)の重縮合反応は、模式的に以下のように進行していると考えられる。
【0020】
【化2】
【0021】
上記のように、ジオール化合物とカルボニル基含有化合物とが重縮合する際に、多価アルコール付加物が含まれているので、重縮合が3次元的に進み、架橋ポリカーボネートポリオールが得られる。
【0022】
このような(a−1)〜(a−3)の重縮合反応によって得られた架橋ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合およびアルキレンオキサイド鎖を有し、かつ末端に水酸基を有している。
【0023】
また、こうして得られた架橋ポリカーボネートポリオールの分子量は、GPCのポリスチレン換算重量平均分子量で300〜100000の範囲にあることが望ましい。
【0024】
[ポリカーボネート(メタ)アクリレート]
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートは、上記架橋ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸とのエステルである。
【0025】
このようなポリカーボネート(メタ)アクリレートの製造方法としては、以下▲1▼〜▲3▼の方法が挙げられる。
▲1▼架橋ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸ハライドとを塩基存在下に縮合させる方法。
【0026】
この方法では、(メタ)アクリル酸ハライドを、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜5当量、好ましくは0.5〜2当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基を挙げることができる。このような塩基は、通常、(メタ)アクリル酸ハライドに対して、0.5〜5当量の量で使用される。このときの反応は、無溶媒で行うことも可能であるが、反応に不活性な溶媒、たとえば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類の存在下に反応を行ってもよい。反応温度は、通常、−20〜100℃、好ましくは−5〜50℃の範囲にあることが望ましい。
【0027】
▲2▼ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸無水物とを触媒存在下に縮合させる方法
この方法では、(メタ)アクリル酸無水物を、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜5当量、好ましくは0.5〜2当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる触媒としては、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、あるいはピリジン、ジメチルアミノピリジンなどを挙げることができる。このような触媒は、通常、(メタ)アクリル酸無水物に対して、0.01〜0.5当量の量で使用される。この反応は、上記▲1▼と同様に、溶媒の存在下で行うことができる。
【0028】
反応温度は、通常、−5〜120℃、好ましくは25〜100℃の範囲にあることが望ましい。
▲3▼ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸とを酸触媒存在下に縮合させる方法。
【0029】
この方法では、(メタ)アクリル酸を、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜10当量、好ましくは1〜5当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる酸触媒としては、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などを挙げることができる。このような酸触媒は、通常、(メタ)アクリル酸に対して、0.01〜0.5当量の量で使用される。この反応は、平衡で水が生成するため、共沸脱水できる溶媒の存在下で行うことが好ましい。
【0030】
反応温度は、通常、25〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲にあることが望ましい。
上記▲1▼〜▲3▼のようにしてポリカーボネート(メタ)アクリレートを製造する際には、重合禁止剤を使用してもよい。
【0031】
こうして得られたポリカーボネート(メタ)アクリレートは、紫外線または放射線の照射、あるいは熱により重合させて、ポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体が得られ、この重合体は、高分子固体電解質用途に使用することができる。なお、「ポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体」は、ポリカーボネート(メタ)アクリレート中の(メタ)アクリル酸構成単位が重合した重合体である。
【0032】
紫外線を照射して重合させる場合には光増感剤を用いることができ、このような光増感剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどを例示できる。
【0033】
また、熱により重合させる場合には、熱重合開始剤を用いることができ、このような熱重合開始剤としては、重合様式の違いにより、過酸化ベンゾイル、パーオキシジカーボネートなどの過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、アルカリ金属などの求核試薬、ルイス酸などの求電子試薬を単独でまたは併用して使用することができる。
【0034】
また、上記のようにポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合する際に、炭酸エステルなどの非水溶媒と、LiBr、LiI、LiBF4、LiPF6、LiN(CF3SO2)2、NaBr、NaSCN、NaClO4、KBr、KSCN、KClO4などの周期律表第Ia族の金属塩を含んでいてもよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体は、高分子固体電解質の材料として好適に使用することができる。たとえば、このようなポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体を、リチウムイオン二次電池の高分子固体電解質のマトリックスに使用すると、電池性能の優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
【実施例1】
攪拌機、温度計および精留塔などを装備したガラス反応容器に、トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド付加物(トリメチロールプロパン1モルに酸化エチレン3モルを付加させた化合物、日本乳化剤(株)製)6.66g(0.025モル)と、ジエチレングリコール23.9g(0.225モル)と、炭酸ジメチル22.5g(0.25モル)と、触媒として28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液0.095g(0.0005モル)との混合液を充填した。
【0038】
混合液を、常圧下95℃で2時間保持し、5時間で150℃まで昇温したのち、150℃で4時間加熱して、生成するメタノールを留去しながら、重縮合反応を行った。さらに、反応液を5mmHgの減圧下で、150〜155℃に保ち、重縮合反応にともない生成するジエチレングリコール4.2gを留去した。
【0039】
室温まで冷却したのち、反応後の反応液に、クロロホルム50mlと活性白土1gとを添加し、55℃に昇温して1時間攪拌した。再び室温まで冷却したのち、活性白土を濾過し、濾液を濃縮して、粘稠オイル状のポリカーボネートポリオール24.5gを得た。得られたポリカーボネートポリオールのGPC測定による重量平均分子量は4400であった。
【0040】
得られたポリカーボネートポリオール24.5gと、トリエチルアミン14.9g(0.147モル)とジクロロメタン100mlとを、攪拌機、温度計および滴下ロートを装備したガラス反応器に充填し、5℃に冷却した。滴下ロートからメタクリロイルクロリド12.8g(0.123モル)を10分かけて滴下し、さらに5℃で1時間攪拌した。その後、徐々に室温まで昇温し、室温でさらに2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮することによって、粘稠オイル状のポリカーボネートメタクリレート22.1gを得た。得られたポリカーボネートメタクリレートの1H−NMRチャートを図1に示す。
【0041】
【応用例1】
実施例1で製造したポリカーボネートメタクリレート22.2重量部と、プロピレンカーボネート66.5重量部と、LiPF611.3重量部とを混合したのち、パーロイルIPP−50(日本油脂(株))製)をポリカーボネートメタクリレート中の重合性二重結合の含量に対して、2モル%となるように添加して均一にした溶液を、不活性ガス雰囲気中でガラス板上にキャストし、ホットプレート上70℃で30分硬化させ、厚さ約0.5mmの高分子固体電解質を製造した。
【0042】
得られた高分子固体電解質を10mmφの円板状に打ち抜き、伝導度測定ホルダーに設けられた電極に挟み、この電極をペルチェ素子により25℃にコントロールして、インピーダンスアナライザ(HP4285A)で複素インピーダンス測定(測定電圧10mV)を行い、解析的にイオン伝導度を測定したところ、イオン伝導度は1.7mS/cmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリカーボネートメタクリレートの1H−NMRチャートを示す。
【発明の技術分野】
本発明は、ポリカーボネート(メタ)アクリレートに関するとともに、このポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合させてなる高分子固体電解質マトリックス材料として好適なポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
リチウムイオン二次電池の高分子固体電解質材料としてポリエチレングリコールの末端に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエーテル(メタ)アクリレートが知られている。
【0003】
しかしながら、このようなポリエーテル(メタ)アクリレートでは、得られる高分子固体電解質の誘電率が低いために電池性能が充分ではなく、このため、優れた電池性能を有する高分子固体電解質材料の出現が望まれていた。
【0004】
ところで、本出願人らは、特願平9−225673号で架橋ポリカーボネートに関する発明を出願している。この架橋ポリカーボネートは、主な用途が樹脂改良剤であり、かつ分子量あるいは架橋度が低いため、高分子固体電解質材料としての要求特性を満足するものではなかった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、高分子固体電解質用材料として優れた特性を有するポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートは、
[A](a−1)ジオール化合物と
(a−2)3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加してなる多価アルコール付加物と
(a−3)カルボニル基含有化合物とを
重縮合して得られた架橋ポリカーボネートポリオールと、
[B](メタ)アクリル酸とのエステル化物であることを特徴としている。
【0007】
前記3価以上の多価アルコールは、トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールであることが好ましい。
また、前記カルボニル基含有化合物は、炭酸ジエステル、ホスゲンまたはクロロギ酸エステルであることが好ましい。
【0008】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体は、前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合させてなることを特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびその重合体について具体的に説明する。なお、本明細書における、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」はアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味するものである。
【0010】
[架橋ポリカーボネートポリオール]
まず、本発明で用いられる架橋ポリカーボネートポリオールについて説明する。
【0011】
架橋ポリカーボネートポリオールは、
(a−1)ジオール化合物と、
(a−2)3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加してなる多価アルコール付加物と
(a−3)カルボニル基含有化合物とを重縮合して得られる。
【0012】
ジオール化合物(a−1)としては、具体的にエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。これらは、単独または混合して使用してもよい。
【0013】
多価アルコール付加物(a−2)は、3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上、好ましくは1〜5倍量のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドが付加したものである。3価以上の多価アルコールとして具体的には、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ソルビトールなど挙げられ、特に、トリメチロールプロパン、またはペンタエリスリトールが好ましい。このような多価アルコール付加物(a−2)を、たとえばトリメチロールプロパン付加物を例にとり説明すると、以下のような化合物が例示される。
【0014】
【化1】
【0015】
このような多価アルコール付加物は2種以上混合して使用してもよい。
カルボニル基含有化合物(a−3)としては、炭酸ジエステル、ホスゲンまたはクロロギ酸エステルが好ましい。炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジフェニル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸ジエステルなどが挙げられる。クロロギ酸エステルとしては、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸フェニルなどが挙げられる。
【0016】
このような(a−1)〜(a−3)の重縮合反応は、周知の方法で行うことができる。
たとえば、上記(a−1)〜(a−3)を混合したのち、必要に応じてナトリウムメトキシドなどの触媒を添加し、60〜250℃の反応温度で、2〜48時間攪拌することによって、(a−1)〜(a−3)の重縮合反応を行うことができる。
【0017】
(a−1)〜(a−3)の重縮合反応におけるジオール化合物(a−1)と多価アルコール付加物(a−2)とのモル比(a−1:a−2)は、50:50〜99:1、好ましくは70:30〜98:2であることが望ましい。
【0018】
また、カルボニル基含有化合物(a−3)は、ジオール化合物(a−1)および多価アルコール付加物(a−2)中の水酸基に対して0.2〜2当量、好ましくは0.5〜1.5当量であることが望ましい。
【0019】
(a−1)〜(a−3)の重縮合反応は、模式的に以下のように進行していると考えられる。
【0020】
【化2】
【0021】
上記のように、ジオール化合物とカルボニル基含有化合物とが重縮合する際に、多価アルコール付加物が含まれているので、重縮合が3次元的に進み、架橋ポリカーボネートポリオールが得られる。
【0022】
このような(a−1)〜(a−3)の重縮合反応によって得られた架橋ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合およびアルキレンオキサイド鎖を有し、かつ末端に水酸基を有している。
【0023】
また、こうして得られた架橋ポリカーボネートポリオールの分子量は、GPCのポリスチレン換算重量平均分子量で300〜100000の範囲にあることが望ましい。
【0024】
[ポリカーボネート(メタ)アクリレート]
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートは、上記架橋ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸とのエステルである。
【0025】
このようなポリカーボネート(メタ)アクリレートの製造方法としては、以下▲1▼〜▲3▼の方法が挙げられる。
▲1▼架橋ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸ハライドとを塩基存在下に縮合させる方法。
【0026】
この方法では、(メタ)アクリル酸ハライドを、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜5当量、好ましくは0.5〜2当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などの有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基を挙げることができる。このような塩基は、通常、(メタ)アクリル酸ハライドに対して、0.5〜5当量の量で使用される。このときの反応は、無溶媒で行うことも可能であるが、反応に不活性な溶媒、たとえば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類の存在下に反応を行ってもよい。反応温度は、通常、−20〜100℃、好ましくは−5〜50℃の範囲にあることが望ましい。
【0027】
▲2▼ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸無水物とを触媒存在下に縮合させる方法
この方法では、(メタ)アクリル酸無水物を、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜5当量、好ましくは0.5〜2当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる触媒としては、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、あるいはピリジン、ジメチルアミノピリジンなどを挙げることができる。このような触媒は、通常、(メタ)アクリル酸無水物に対して、0.01〜0.5当量の量で使用される。この反応は、上記▲1▼と同様に、溶媒の存在下で行うことができる。
【0028】
反応温度は、通常、−5〜120℃、好ましくは25〜100℃の範囲にあることが望ましい。
▲3▼ポリカーボネートポリオールと(メタ)アクリル酸とを酸触媒存在下に縮合させる方法。
【0029】
この方法では、(メタ)アクリル酸を、架橋ポリカーボネートポリオールの水酸基に対して0.2〜10当量、好ましくは1〜5当量となるように仕込むことが望ましい。また、反応に用いる酸触媒としては、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などを挙げることができる。このような酸触媒は、通常、(メタ)アクリル酸に対して、0.01〜0.5当量の量で使用される。この反応は、平衡で水が生成するため、共沸脱水できる溶媒の存在下で行うことが好ましい。
【0030】
反応温度は、通常、25〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲にあることが望ましい。
上記▲1▼〜▲3▼のようにしてポリカーボネート(メタ)アクリレートを製造する際には、重合禁止剤を使用してもよい。
【0031】
こうして得られたポリカーボネート(メタ)アクリレートは、紫外線または放射線の照射、あるいは熱により重合させて、ポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体が得られ、この重合体は、高分子固体電解質用途に使用することができる。なお、「ポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体」は、ポリカーボネート(メタ)アクリレート中の(メタ)アクリル酸構成単位が重合した重合体である。
【0032】
紫外線を照射して重合させる場合には光増感剤を用いることができ、このような光増感剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどを例示できる。
【0033】
また、熱により重合させる場合には、熱重合開始剤を用いることができ、このような熱重合開始剤としては、重合様式の違いにより、過酸化ベンゾイル、パーオキシジカーボネートなどの過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、アルカリ金属などの求核試薬、ルイス酸などの求電子試薬を単独でまたは併用して使用することができる。
【0034】
また、上記のようにポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合する際に、炭酸エステルなどの非水溶媒と、LiBr、LiI、LiBF4、LiPF6、LiN(CF3SO2)2、NaBr、NaSCN、NaClO4、KBr、KSCN、KClO4などの周期律表第Ia族の金属塩を含んでいてもよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係るポリカーボネート(メタ)アクリレートおよびポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体は、高分子固体電解質の材料として好適に使用することができる。たとえば、このようなポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体を、リチウムイオン二次電池の高分子固体電解質のマトリックスに使用すると、電池性能の優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
【実施例1】
攪拌機、温度計および精留塔などを装備したガラス反応容器に、トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド付加物(トリメチロールプロパン1モルに酸化エチレン3モルを付加させた化合物、日本乳化剤(株)製)6.66g(0.025モル)と、ジエチレングリコール23.9g(0.225モル)と、炭酸ジメチル22.5g(0.25モル)と、触媒として28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液0.095g(0.0005モル)との混合液を充填した。
【0038】
混合液を、常圧下95℃で2時間保持し、5時間で150℃まで昇温したのち、150℃で4時間加熱して、生成するメタノールを留去しながら、重縮合反応を行った。さらに、反応液を5mmHgの減圧下で、150〜155℃に保ち、重縮合反応にともない生成するジエチレングリコール4.2gを留去した。
【0039】
室温まで冷却したのち、反応後の反応液に、クロロホルム50mlと活性白土1gとを添加し、55℃に昇温して1時間攪拌した。再び室温まで冷却したのち、活性白土を濾過し、濾液を濃縮して、粘稠オイル状のポリカーボネートポリオール24.5gを得た。得られたポリカーボネートポリオールのGPC測定による重量平均分子量は4400であった。
【0040】
得られたポリカーボネートポリオール24.5gと、トリエチルアミン14.9g(0.147モル)とジクロロメタン100mlとを、攪拌機、温度計および滴下ロートを装備したガラス反応器に充填し、5℃に冷却した。滴下ロートからメタクリロイルクロリド12.8g(0.123モル)を10分かけて滴下し、さらに5℃で1時間攪拌した。その後、徐々に室温まで昇温し、室温でさらに2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮することによって、粘稠オイル状のポリカーボネートメタクリレート22.1gを得た。得られたポリカーボネートメタクリレートの1H−NMRチャートを図1に示す。
【0041】
【応用例1】
実施例1で製造したポリカーボネートメタクリレート22.2重量部と、プロピレンカーボネート66.5重量部と、LiPF611.3重量部とを混合したのち、パーロイルIPP−50(日本油脂(株))製)をポリカーボネートメタクリレート中の重合性二重結合の含量に対して、2モル%となるように添加して均一にした溶液を、不活性ガス雰囲気中でガラス板上にキャストし、ホットプレート上70℃で30分硬化させ、厚さ約0.5mmの高分子固体電解質を製造した。
【0042】
得られた高分子固体電解質を10mmφの円板状に打ち抜き、伝導度測定ホルダーに設けられた電極に挟み、この電極をペルチェ素子により25℃にコントロールして、インピーダンスアナライザ(HP4285A)で複素インピーダンス測定(測定電圧10mV)を行い、解析的にイオン伝導度を測定したところ、イオン伝導度は1.7mS/cmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリカーボネートメタクリレートの1H−NMRチャートを示す。
Claims (4)
- [A](a−1)ジオール化合物と
(a−2)3価以上の多価アルコールに、水酸基数と同数以上のエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加してなる多価アルコール付加物と
(a−3) カルボニル基含有化合物とを
重縮合して得られた架橋ポリカーボネートポリオールと、
[B](メタ)アクリル酸との
エステル化物であることを特徴とするポリカーボネート(メタ)アクリレート。 - 3価以上の多価アルコールが、トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールであることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート(メタ)アクリレート。
- カルボニル基含有化合物が、炭酸ジエステル、ホスゲンまたはクロロギ酸エステルであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート(メタ)アクリレート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート(メタ)アクリレートを重合させてなることを特徴とするポリカーボネート(メタ)アクリレート重合体。
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