JP3627124B2 - シャッタ−ケ−ス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシャッタ−ケ−スに係り、好ましくは軽量シャッタ−のシャッタ−ケ−スの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシャッタ−ケ−スについて図15に基づいて説明すると、ブラケット(図示せず)とケ−スアングルa、まぐさbを溶接することにより骨組み構成し、該骨組みに対して上面板c、正面板d、下面板e(あるいは正面板と下面板とが一体となったものf)をタッピング螺子gで取り付けることでシャッタ−ケ−スを構成していた。また、それぞれのケ−ス板は通常は一体ものではなく、長さ方向に分割した短いものを組み合わせていた。
【0003】
しかしながら、従来のシャッタ−ケ−スにおいては水平方向に延出するケ−スアングルに負担がかかり、ケ−スの中間部が撓んでしまうという不具合があった。また、複数の部材を溶接あるいは螺子止めすることでシャッタ−ケ−スを構成しているため、ケ−ス板とケ−スアングルとの接触部に水が溜って腐食してしまうという不具合もあった。
【0004】
ケ−スアングルを用いないシンプルな構成を有するシャッタ−ケ−スとしては、例えば実開平2−62097号に開示されており、そこには、上面部と正面部と下面部とを有し、上面部と正面部、正面部と下面部との間に断面波形の屈曲部を設けてなる一枚板の被包板からなるシャッタ−ケ−スが示されている。しかしながら、このものは正面部に補強用の折曲部を設けてあるものの、一枚の板材からシャッタ−ケ−スを構成している故、強度の面では問題があり、シャッタ−ケ−スが自重あるいはシャッタ−装置の重量によって歪んでしまう畏れがある。
【0005】
実開昭54−147038号にはシャッタ−の幅方向と直交するリブを有するケ−ス板材を湾曲させてシャッタ−ケ−スを形成するものが開示されている。しかしながら、このものは、補強リブに対抗して板材を湾曲する必要がある故、湾曲形成が困難であり、加工上の問題があり、実施化が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来のシャッタ−ケ−スを踏まえた上で、全く新しい着想に基づいて創案されたものであって、簡単な構成でありながら、強度面において優れるシャッタ−ケ−スを提供することを目的とするものである。また、本発明の他の目的は、シャッタ−ケ−ス構成部材の接触部や溶接部における腐食を可及的に防止すると共に、施工あるいはメインテナンス等が容易なシャッタ−ケ−スを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、建物開口部上方に設置されると共に、巻取シャフトを内装し、開口部開放時に該巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンを収容するシャッタ−ケ−スにおいて、上記巻取シャフトを両側から軸架支持する左右のブラケットを、シャッタ−ケ−スと別体に躯体に取 り付けたブラケット取付金具にそれぞれ装着すると共に、上記巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンの巻形に沿って下側を凹部状に形成してなる複数のリブ状支承体を、シャッタ−ケ−スの長さ方向にわたって躯体に装着した長尺状のケ−ス受材に所望間隔を存して持ち出し状に突設し、上記シャッタ−ケ−スの上面部を該支承体によって支承するように構成したことを特徴とする。
【0008】
このように構成することで、躯体側に固定したリブ状支承体によってシャッタ−ケ−スに強度を持たせることができ、ケ−スアングル等を無くすことができる。また、支承体の数を増やすことで強度を向上させることができるので、例えば積雪等の理由から強度アップが必要な場合でも、ケ−ス板材に手を加えることなく、容易に対応することができる。
【0009】
支承体の上側の形状は特には限定されず、例えば平面状であっても、あるいは湾曲面状であってもよいが、シャッタ−ケ−スを支承する支承体の上側を複数の面部から構成するのがよい。例えば、支承体の上側は躯体側より略水平状に延出する水平面と該水平面の先端を折れ点として斜め下方に向かって延出する傾斜面とから側面視略へ字状に形成される。支承体の上側の面部に曲げを入れることで上板に強度を持たせることができ、また、上板を載置した時に上板の位置決めが容易となる。また、複数の面部は必ずしも折れ点を介して形成される必要はなく、面部と面部の境界が緩やかに遷移するようにしてもよい。尚、ここにおける面部とは、面積を有する部位であることを意味し、例えば板材の板厚である板材の側縁のような幅狭部も面部に含まれる。
【0010】
好ましくは、前記支承体の下側は、巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンを受け入れるべく凹部形状であることを特徴とする。こうすることで、シャッタ−ケ−ス全体をより小型化することが可能となる。シャッタ−カ−テンの巻形は側面視において略円形状であるので、シャッタ−カ−テンの巻形に沿うよう支承体の下側は湾曲面あるいはそれに近似する形状であることが望ましい。
【0011】
シャッタ−ケ−ス本体の構成は特には限定されないが、好ましくは、ケ−スをケ−ス上面部を構成する上板と、ケ−ス正面部および下面部を構成する下板とから構成するのがよい。そして、上板を支承体に支承させて、上板に対して下板を取り付けるようにするのがよい。部材の接触部の腐食等を防止するには、上板と下板との連結は螺子を用いないことが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はシャッタ−装置の分解斜視図であって、シャッタ−装置は、開口部左右に取付曲物1aを介して立設されるガイドレ−ル1と、吊元3aを介して巻取シャフト2より吊持されるシャッタ−カ−テン3と、巻取シャフト2および開口部閉鎖時に巻取シャフト2に巻回されるシャッタ−カ−テン3を収容するシャッタ−ケ−ス4とからなる。巻取シャフト2にはリモコン内蔵の開閉機が設けてあり、一方、外まぐさ23とシャッタ−カ−テン3の隙間の上方でかつ開閉機に近接させてアンテナ24が配設してあり、屋内壁面に設置されたリモコン送信機、あるいは屋外の鍵付樹脂ケ−スに内装されたリモコン送信機によってシャッタ−を電動開閉する。
【0013】
シャッタ−ケ−ス4の本体は長尺状の一枚の上板5と長尺状の一枚の下板6とからなり、上板5はシャッタ−ケ−ス4の上面部を、下板6はシャッタ−ケ−スの正面部、下面部を構成している。図2(a)は上板5の側面図であって、上板5の一端側の長辺を折曲して躯体側への装着部5aが形成してあり、上板5は装着部5aを介して躯体側へ螺子26によって装着される。上板5は該躯体への装着部5aより他端側に向かって緩やかな傾斜面を形成しており、他端を折り返し折曲することで側面視レ字状の被係止部5bが形成されている。上板5の形状についてより詳しく説明すると、装着部5aより前方に向かって緩やかな傾斜面を形成しながら延出し、延出方向の中間部位より傾斜面の勾配が若干きつくなり、さらに延出端部を下方に向かって湾曲させ、下方に向かって鉛直状に臨む延出端部の先端を後方に向かって斜め上方に折り返して被係止部5bが形成してある。
【0014】
躯体側にはシャッタ−ケ−ス4の長さ方向にわたって長尺状のケ−ス受材7が装着してあり、ケ−ス受材7には、長さ方向に所望間隔を存して複数のリブ状支承体8が設けてある。図3に示すようにケ−ス受材7は躯体側への装着辺7aと、上板5の基端側の支承辺7bと、リブ状支承体8の装着辺7cとから断面視略コ字形状を有しており、装着辺7cには長さ方向に所定間隔を存して支承体8を取り付ける螺子孔7dが穿設してある。図3(b)のものでは、支承辺7bには長さ方向に所定間隔を存して長孔状の角孔7eが形成してある。
【0015】
支承体8はシャッタ−ケ−ス4の前後方向に延出するリブ状部材であり、躯体側より持ち出し状に突設されている。支承体8の上側の断面形状は上板5の断面形状に対応する形状を有しており、上板5を前後方向の幅全体にわたって下方から支承するようにしている。また、上板5を良好に載置するには、支承体8の上側はある程度の幅を有することが望ましい。実施の形態のものでは、シャッタ−ケ−スの上板5を支承する支承体8の上側は躯体側より略水平状に延出する水平面8fと、水平面8fの先端を折れ点8gとして斜め下方に向かって延出する傾斜面8hとから側面視略へ字状に形成されている。支承体8の下側は凹部8aに形成されており、巻取シャフト2に巻回されるシャッタ−カ−テン3の巻形に沿った形状となっている。実施の形態のものでは、複数の直線部から凹部8aを形成しているが、湾曲線から凹部を形成してもよい。
【0016】
支承体8の後端側には水平辺と垂直辺とから断面視L状に形成された装着部8bが設けてあり、装着部8bの垂直辺には螺子孔8cが穿設されており、ケ−ス受材7の装着辺7cに螺子によって装着される。図4(b)のものは図3(b)のケ−ス受材7に対応するものであって、断面視L形状の装着部8bの水平辺の端部を下方に折曲して係止辺8dが形成してあり、係止辺8dを角孔7eに係止させると共に、螺子によって左右のズレ止めをする。このものでは、支承体8をケ−ス受材7に係止させた状態で螺子止めすればよいので、施工が楽である。図5は、さらに他の実施形態に係る支承体8を示しており、図4のものが断面視L形状であるのに対して、図5のものは断面視コ字形状となっていると共に、先端部8eの形状が異なっている。図5の断面コ字状のリブ支承体は、リブの高さを低くできるので、全体の納まりを小さくすることができる。
【0017】
図6(a)、(b)は、それぞれ躯体に対する支承体8および上板5の装着を示している。また、納まり上、上板5を躯体側に固定できない場合には、図6(c)に示すように、上板5を支承体8上に螺子26、あるいは図示しない接着テ−プ等によって固定する。このように、リブ状支承体8でシャッタ−カ−テン4の上板5を支承するようにし、躯体側より前方に向かって延出する複数の支承体8が上板5に作用する重量を負担するようにしたので、ケ−スアングル等の骨組みが不要となり、施工が簡易化され、また従来のシャッタ−ケ−スのようにケ−スアングルによって円滑なメインテナンス作業が妨げられるようなことがない。また、シャッタ−ケ−スの強度をアップさせたい場合には、支承体8の数を増やすことで容易に対応することができる。
【0018】
図2(b)は下板6の側面図であって、下板6は後方に向かって緩やかに傾斜上に延出する正面部と、正面部の下方部位よりより鋭角状に傾斜して後退すると共に、さらに水平状に延出してなる下面部とからなる。もっとも、下板6の形状はこのものに限定されるものではなく、図15(b)のように正面部と下面部とが一体となっていてもよい。正面部の上端部位は凹部状に折曲形成され、その上端は前方に向かって斜め下方に延出されており、側面視レ字状の係止部6aを構成している。そして、下板6の係止部6aを上板5の被係止部5bに係止させることで、上板5に下板6をひっかけて吊るせるようになっている。下板6の下面部の端部は段部状に折曲形成することでまぐさ部6bを構成しており、別途まぐさを溶接する必要がない。下板6は係止部位を回動支点として上板5に対し回動自在であり(図6(e)参照)、下板6を上板5より吊持された状態から回動させて、下板6の下面部の端部の左右方向両端部を躯体側より持ち出して設けた支承部19に載置し、タッピング螺子で止着することでシャッタ−ケ−ス4を形成する。
【0019】
このように、下板6を上板5に係止して、下板6を上板5にひっかけた状態で上方に回動させ、その下面部端部を支承部19に載設し、この状態で螺子で止着すればよいので、施工性が良く、熟練を要せずケ−スの取付ができる。上板5の被係止部5bと下板6の係止部6aは、斜め上方に延出していると共に、支承体8の先端部8eはかかる係止部位の上方に近接して臨んでいるので、シャッタ−ケ−スを設置した後において、不意に上板5や下板6に力が加わっても、係止部位が支承体8の先端部8eに当接することで係止が解除されることがない。
【0020】
支承体8の先端部8eは係止部位の解除を規制するが、係止部位を回動支点とする下板6の回動を妨げるものではなく、下板6の下面部の端部を自由にすれば、下板6は係止部位を支点として回動できるのでシャッタ−の点検、修理等のメインテナンスを容易に行うことができる。下板6は上板5にひっかけたままで長さ方向にスライドさせることができるので、このこともまたメインテナンスにおいては有利である。下板6と上板5とは、端部同士を単に係合するだけで取り付けてあるので、螺子孔加工が不要であり、取付が容易なだけでなく、従来螺子止め部位において発生していた腐食が防止されると共に、螺子止め部位におけるケ−スの変形もない。
【0021】
巻取シャフト2を両側から軸架支持する左右のブラケット9はシャッタ−ケ−ス4と分離して別体で形成されており、ブラケット9はブラケット取付金具10を介して躯体に取り付けてある。ブラケット9は、側面視において、後辺9aと、前辺9bと、後辺9aと前辺9bとを連結する傾斜状の上下の側辺9c、9dとを有するプレ−トからなり、後方から前方に向かって漸次縮幅状に形成されている。ブラケット9の後辺9aを面部に対して略直角に延出して取付金具10への装着辺9eが形成されており、装着辺9eには上下方向に二つの係止孔9fが設けてある。また、上下の側辺9c、9dには、外側に向かって傾斜状に延出するつば9gが形成されている。
【0022】
図7(a)に示すように、一側のブラケット9の上下方向中央部位かつ前方寄りには電線やクラッチワイヤ−等のワイヤ−11を挿通させる挿通孔12が前後方向に二つ並んで設けてあり、該挿通孔12を連通することで、二つの挿通孔12間をワイヤ−11が移動できる。挿通孔12の上下に位置して水平方向に延出する長孔13が設けてあり、巻取シャフト2の一端側のバランス調整器14に設けたボルトとナットからなる突起部15aを前後方向(水平方向)にスライド可能に受け入れる。図7(b)に示すように他側のブラケット9も基本的な形状、構成は同様であるが、挿通孔12が無いと共に、水平方向の長孔13が前後方向に並設されている点において異なる。これは巻取シャフト2の他端側の断面視U形状の軸受け16に設けた突起部15bを前後方向にスライド可能に受け入れるためである。
【0023】
巻取シャフト2はブラケット9に対して長孔13を介して前後方向にスライド可能であり、ブラケット9の前辺9bは前方に向かって凸状に形成されているので、巻取シャフト2が後側に位置する時にはブラケット9内に隠れる。すなわち、ブラケット9をシャッタ−ケ−ス4と別体とすることで小さくすることで予めブラケット9と巻取シャフト2とを工場で組み立てて搬出することができるものでありながら、運搬時には巻取シャフト2が側面視においてブラッケト9の周縁より突出することがなく、コンパクトに納まるので持ち運びが容易となると共に、ブラケット9によって巻取シャフト2が保護されるので、巻取シャフト2が直接床面等に当接して傷むようなことがない。
【0024】
ブラケット9と巻取シャフト2を予め工場で組立てて、搬出することができるので、特に電動シャッタ−の場合には電線やクラッチワイヤ−等のワイヤ−11の煩雑な処理を現場で行う必要がなく、施工が楽である。ブラケット9とシャッタ−ケ−ス4とを別体としたので、ケ−スにシャッタ−装置の荷重がかからないため、ケ−スが重みで歪むことがなく、ブラケットを小型化できると共に、ケ−ス形状にブラケットの形状を合わせる必要がない。尚、図7、図11、図12では巻取シャフト2がブラケット9に対して前後方向にスライド可能なものを示したが、もちろん、巻取シャフト2はブラケットに対して前後にスライドできなくてもよく、そのようなブラケットについては図13に開示されている。図13のブラケットは上下対象であり、左右兼用となっている。
【0025】
ブラケット取付金具10の細片状の本体10aの上端部位には段部10bが形成してあり、ブラケット取付金具10を螺子によって躯体に取り付けた後に、上部段部10bにケ−ス受材7の装着辺7aを差し込んで取り付ける。本体10aには上下方向に係止片10cが二つ設けてあり、ブラケット9の装着片9eに設けた係止孔9fに係止片10cを係止する。したがって、ブラケット9を先ず取付金具10に係止させた状態で、ブラケット9と取付金具10とを螺子止めすればよいのでブラケット9の装着が容易である。取付金具10の本体10aの下端部位に設けたプレ−ト17には漏斗状のガイド部18が溶接されている。また、プレ−ト17の下端部位には下板6の下面部の端部の支承部19が設けてある。
【0026】
サイドカバ−20は側面視において、上板5と下板6とからなるシャッタ−ケ−ス4の形状に沿った形状となっており、シャッタ−ケ−ス4の長さ方向両側に正面側から装着する。サイドカバ−20は面部20aと面部20aの周縁を構成する上辺、前辺、下辺を面部20aに対して略垂直状に延出形成してなる側部とからなり、側部は上部20bと正面部20cと下部20dとからなり、面部20aの後方側は開口状となっているが、側部の正面20c、下部20dが外せるように構成すると良い。面部20aの内面には開口部20eより前方に向かって漸次離間するように傾斜状に延出する二つの係入受部20fが形成してあり、係入受部20fを介してサイドカバ−20をブラケット9のつば9gに対して差し込む。
【0027】
シャッタ−ケ−ス4およびブラケット9のつば9gは側面視においてテ−パ状となっており、サイドカバ−20を正面から容易に装着できる。元来ケ−ス板は宙に浮いた状態なので、従来のように側方からサイドカバ−を嵌めることは面倒であったが、本発明のように正面からサイドカバ−20を装着することで、サイドカバ−20の装着が容易となる。もっとも、図14(a)に示すようにサイドカバ−20は側方から装着するものであってもよい。また、図14(b)はサイドカバ−20の側部の正面部20cと下部20dを形成する部位をサイドカバ−20本体に対して脱着自在としたものを示しており、このものでは、かかる部位を取り外すだけで、サイドカバ−20全体を外すことなく、ケ−ス下板6を外すことができるので、メインテナンス等において有利である。
【0028】
ブラケット9の所定部位にはサイドカバ−の留め金具21が設けてあり、サイドカバ−20の面部20aより螺子を留め金具21に固定することでサイドカバ−20の抜け止めをするようになっている。サイドカバ−キャップ22には螺子孔22aが穿設されており、キャップ部で螺子22bを使用することで、化粧螺子が意匠上目立たないようにしている。尚、図中23は躯体側に装着される長尺状の外まぐさである。
【0029】
シャッタ−開閉駆動用のアンテナ24は好適には支承体8の側部に取り付けられており、アンテナ位置が屋内外からの電波が届くのに好適である。図14(c)、(d)はシャッタ−ケ−スの梱包について示す図であって、上板5と下板6とを重合させて端部および中間部位を段ボ−ル25で上板5、下板6の断面形状に合わせて梱包するようにしている。すなわち、シャッタ−ケ−スを上下に分割した上板5と下板6とから形成し、かつ、上板5、下板6の上下端縁間の直線距離の寸法が上板5と下板6とで略等しくなるように分割したので、両者を良好に重ね合わせることができ、コンパクトに梱包できると共に、重合した板が強度を確保するので搬送時等において上板5、あるいは下板6が折れ曲がることがない。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、建物開口部上方に設置されると共に、巻取シャフトを内装し、開口部開放時に該巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンを収容するシャッタ−ケ−スにおいて、上記巻取シャフトを両側から軸架支持する左右のブラケットを、シャッタ−ケ−スと別体に躯体に取り付けたブラケット取付金具にそれぞれ装着すると共に、上記巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンの巻形に沿って下側を凹部状に形成してなる複数のリブ状支承体を、シャッタ−ケ−スの長さ方向にわたって躯体に装着した長尺状のケ−ス受材に所望間隔を存して持ち出し状に突設し、上記シャッタ−ケ−スの上面部を該支承体によって支承するように構成したことを特徴とするものであるので、支承体がシャッタ−ケ−スにかかる荷重を負担するため、ケ−スアングル等の骨組みを無くすことができる。したがって、ケ−スアングルを用いないものであるので、従来ケ−スアングル部位において発生していた腐食が防止され、また、点検・修理等のメインテナンスが容易である。しかも、シャッタ−ケ−スの強度をアップさせたい場合には、支承体の数を増やすことで容易に対応できるので融通性がある。
【0031】
また、複数の支承体を有するものでありながら、支承体に妨げられずにシャッタ−カ−テンを収容することができ、コンパクトなシャッタ−ケ−スを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッタ−装置の分解斜視図である。
【図2】(a)シャッタ−ケ−スを構成する上板の側面図である。 (b)シャッタ−ケ−スを構成する下板の側面図である。
【図3】(a)ケ−ス受材を示す側面図および正面図である。 (b)他の実施の形態に係るケ−ス受材を示す側面図および正面図である。
【図4】(a)リブ状支承体を示す図である。 (b)他の実施の形態に係るリブ状支承体を示す図である。
【図5】他の実施の形態に係るリブ支承体を示す図である。
【図6】(a)リブ支承体の取付けを示す斜視図である。 (b)上板の取付けを示す斜視図である。 (c)上板の取付けの他の実施の形態を示す側面図である。 (d)リブ支承体、上板、下板の装着の関係を示す斜視図である。 (e)上板と下板との装着を示す側面図である。
【図7】(a)一側のブラケットを示す図である。 (b)他側のブラケットを示す図である。
【図8】ブラケット取付金具を示す図である。
【図9】サイドカバ−を示す図であって、(a)は外側側面図、(b)は正面図、(c)は内側側面図、(d)は後面図である。
【図10】サイドカバ−キャップを示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は裏面図である。
【図11】シャッタ−ケ−スの内観を示す概略正面図である。
【図12】(a)図11における左側面図である。 (b)図11における右側面の内観を示す図である。
【図13】(a)他の実施の形態に係るシャッタ−ケ−スの内観を示す概略正面図である。 (b)図13(a)における左側面の内観を示す図である。 (c)図13(a)における右側面である。
【図14】(a)、(b)は他の実施の形態に係るサイドカバ−の斜視図である。(c)は上板、下板が重合した状態を示す断面図、(d)は上板、下板の梱包状態を示す斜視図である。
【図15】(a)、(b)はそれぞれ従来のシャッタ−ケ−スを示す概略側面図である。
【符号の説明】
3 シャッタ−カ−テン 4 シャッタ−ケ−ス 5 上板 6 下板 8 リブ状支承体 8a 凹部

Claims (1)

  1. 建物開口部上方に設置されると共に、巻取シャフトを内装し、開口部開放時に該巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンを収容するシャッタ−ケ−スにおいて、上記巻取シャフトを両側から軸架支持する左右のブラケットを、シャッタ−ケ−スと別体に躯体に取り付けたブラケット取付金具にそれぞれ装着すると共に、上記巻取シャフトに巻回されたシャッタ−カ−テンの巻形に沿って下側を凹部状に形成してなる複数のリブ状支承体を、シャッタ−ケ−スの長さ方向にわたって躯体に装着した長尺状のケ−ス受材に所望間隔を存して持ち出し状に突設し、上記シャッタ−ケ−スの上面部を該支承体によって支承するように構成したことを特徴とするシャッタ−ケ−ス。
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