JP3627063B2 - 脱色処理方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、排水の脱色処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
近年、環境問題等より、工場排水の着色が、水質規制の対象となりつつある。従来からの工場排水の脱色方法としては、大きく分けて次の2通りに分類される。
【0003】
第一は、着色成分中の発色団を、酸化あるいは還元反応等により開裂することによって脱色する方法であり、第二は、排水中に含有する着色成分そのものを、系外に分離除去する方法である。
【0004】
前者の方法としては、塩素系酸化剤、フェントン試薬或いはオゾンガス等で処理する方法等が試みられており、後者の方法としては、凝集沈澱法、凝集浮上法、膜ろ過法、活性珪藻土や活性炭による吸着法等が試みられている。
【0005】
しかしながら、いずれの方法もまだ完全なものではない。例えば、塩素系酸化剤、フェントン試薬或いはオゾンガス等で、着色成分中の発色団を酸化反応等により開裂する方法では、毒性の強い薬品やガスを使用する必要があり、塩素系酸化剤で処理した場合は、排水中に活性塩素が残留しているので、そのまま放流はできない。塩素系酸化剤で処理した排水を活性汚泥にかける場合には、菌の育成を阻害するため、残留活性塩素を分解する必要がある。また、この方法では、着色成分を完全に系外に除去するわけではないので、脱色ができても、BOD等排水規制値が増加する問題がある。
【0006】
また、現在最も広く行われている凝集沈澱法、例えば硫酸バンド、硫酸鉄等の無機塩と高分子凝集剤を組み合わせて凝集する方法は、分散染料の如き水不溶性染料の凝集に対しては、多少効果があっても、水溶性染料の凝集に対しては、効果がない。
【0007】
反応性染料の如き水溶性アニオン染料に対しては、高分子凝集剤よりも分子量の小さいカチオン系ポリマーで、排水中の電荷を中和し、コロイド状の不溶化物を生成することが試みられているが、単に、着色成分の完全除去が、不可能であるばかりでなく、排水中の着色成分の濃度の違いによるバラツキが大きい。また、多量のスラッジを生成するため、いわゆる二次公害の問題が残っている。活性炭による吸着方法は、処理コストが高く、吸着スピードが遅い欠点がある。
【0008】
また、セルロース、デンプン等をジメチロールエチレン尿素等の架橋剤で処理した吸着剤を用いる方法(特開昭50−123583)、或いはカチオン性モノマーをグラフトさせたセルロースを用いる方法(特開昭57−99337)などがある。しかし、これらの方法は、いずれも処理温度、濃度が高かったり、触媒を前処理する必要があるなど問題がある。
【0009】
簡単に処理できる方法として、反応性カチオン化剤として古くから知られている3−クロロ−2ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドで、セルロース繊維或いは古紙を処理する方法(繊維加工 Vol.45 No.2 66(1993))が提案されている。
【0010】
しかし、これらの低分子カチオン化剤は、高分子材料に対する直接性が低く、反応性が極めて悪いため、50〜200g/lのような非常に多量のカチオン化剤を使用する必要があり、不経済である。また、これらのカチオン性化合物は、セルロース系高分子には固着性が得られても、合成高分子であるポリエステル系高分子やアクリル系高分子等では、固着性が得られず、どの高分子材料にも利用する事は出来ず、耐薬品性やpH等の関係から、使用範囲が非常に限定される欠点がある。
【0011】
吸着性カチオン化処理剤としては、高分子ポリマーであるポリエチレンイミンで処理する方法(特開平4−257370)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドの重合物で処理する方法(特公平2−80664)や低分子化合物であるアルキル第4級アンモニウム塩やアルキルベンジル第4級アンモニウム塩の様なカチオン性界面活性剤等でカチオン化処理する方法(特公昭62−40470)などが知られている。
【0012】
しかしながら、高分子材料を吸着タイプの非反応性カチオン化処理剤で処理しても、高分子材料との結合力は弱く、排水処理時に容易に脱落してしまう。従って、十分な性能を得るためには、カチオン化処理剤の処理濃度を高くしたり、処理時間を長くしたりして、高分子材料へのカチオン化処理剤の付着量を増加する必要があるが、コストが高くなり、手間や廃液処理にも問題を生ずるようになる。
【0013】
ところが、このようにしても、固着耐久性がない為に、容易に吸着性カチオン化処理剤は、高分子材料から脱落してしまい、かえって着色物質を引き出し脱色性が悪くなる欠点がある。
【0014】
すなわち、従来のカチオン化処理剤は、固着耐久性がないか、あってもセルロース系高分子のようにごく一部の高分子材料に限られ、どの高分子材料へも適用する事は出来ず、応用範囲が非常に狭い欠点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、着色排水をカチオン化処理した高分子材料を用いる事により、少量で、簡単かつ短時間に脱色出来る排水の脱色処理方法を提供する事にある。
【0016】
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表わされるポリマー、
【0017】
【化14】
【0018】
〔式中、Aは、
【0019】
【化15】
【0020】
を表わし、R1 は、水素原子又はC1 〜C4 の低級アルキル基を示す。
【0021】
A´は、
【0022】
【化16】
【0023】
を表わし、R1 は前記に同じ。X1 − は、陰イオンを表わす。
【0024】
Bは、
【0025】
【化17】
【0026】
を表わし、R2 は、水素原子又はメチル基を、R3 及びR4 は、同一又は異なって水素原子又はC1 〜C4 の低級アルキル基を示す。Zは、COO(CH2 )n 、CONH(CH2 )n 、COを示す。また、nは、1〜3の整数を示す。
【0027】
B´は、
【0028】
【化18】
【0029】
を表わし、Z、R2 、R3 及びR4 は、前記に同じ。X2 − は、陰イオンを示す。
【0030】
Cは、
【0031】
【化19】
【0032】
を表わし、C´は、
【0033】
【化20】
【0034】
を表わし、X3 − は、陰イオンを示す。
【0035】
Dは、
【0036】
【化21】
【0037】
を表わし、D´は、
【0038】
【化22】
【0039】
を表わし、X4 − は、陰イオンを示す。
【0040】
Eは、
【0041】
【化23】
【0042】
を表わし、E´は、
【0043】
【化24】
【0044】
を表わし、X5 − は、陰イオンを示す。
【0045】
また、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、a´、b´、c´、d´、e´が、全て0になる場合を除く。また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)は、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0046】
さらに、本発明は、下記一般式(2)で表わされるポリマー、
【0047】
【化25】
【0048】
〔式中、A、A´、B、B´、C、C´、D、D´、E、E´、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、上記と同じであり、zは、0<z<70,000であり、Mは、アリル系モノマー単位、アクリル系モノマー単位、ビニル系モノマー単位及び二酸化イオウからなる群から選ばれる少なくとも1種である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0049】
さらに、本発明は、下記一般式(3)で表わされるポリマー、
【0050】
【化26】
【0051】
〔式中、10<m+n<10,000であり、X6 − は、陰イオンであり、nが、0になる場合を除く。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0052】
本発明者らの研究によれば各種高分子材料を上記方法によって処理し、次いでその高分子材料を用いて工場排水を処理する時は、少ない使用量で簡単にしかも短時間に排水を脱色できる事が見出された。
【0053】
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
【0054】
上記一般式(1)中、A´或いはA及びA´を繰り返し単位とする重合体は、ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応生成物の塩の重合(A´のポリマーに相当)、或いはジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンのホモポリマー(Aのポリマーに相当)とエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。
【0055】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応は、周知の方法に従って行う。
【0056】
R1 で表わされるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基等の直鎖又は分枝を有するアルキル基を挙げる事が出来るが、特にメチル基が好ましい。
【0057】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンと反応させるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピヨードヒドリン、エピブロモヒドリン等を挙げる事が出来、特にエピクロルヒドリンが好ましい。
【0058】
エピハロヒドリンは、ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミン1モルに対して0.5〜2.5モル、特に1〜1.5モル使用される事が好ましい。
【0059】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピクロルヒドリンの反応物の塩を、水などの水性溶媒中、60〜90℃の反応温度で、重合開始剤、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩等の存在下に重合させれば良い。
【0060】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜500,000程度となるが、繊維材料のカチオン化処理剤として好適なものは、3,000〜200,000程度の分子量のものである。
【0061】
上記B´或いはB及びB´を繰り返し単位とする重合体は、例えばN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合又はそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記A及びA´重合体の製造条件に準ずる。
【0062】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜3,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜2,000,000程度の分子量のものである。
【0063】
上記C´或いはC及びC´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、ビニルピリジン等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0064】
上記D´或いはD及びD´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、アリルアミン等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0065】
上記E´或いはE及びE´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、ビニルイミダゾール等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0066】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜1,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜200,000程度の分子量のものである。
【0067】
上記一般式(1)に示されるポリマーでは、上記A、A´、B、B´、C、C´、D、D´、E及びE´で表わされる重合性構成単位の順序は、どのような組合わせでもよく、例えば、AAA´B´B´DD´等の組合わせでもよく、BEE´B´C´EE´AEE´等の組合わせでもよい。
【0068】
これらA〜E´で組合わせた重合体も、上記AA´の条件に準ずる。
【0069】
a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´の数は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、好ましくは、30<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<2,000であり、a+b+c+d+e<a´+b´+c´+d´+e´が好ましい。
【0070】
また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)の範囲としては、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1であり、好ましくは、0.3<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1である。
【0071】
上記一般式(2)に示されるポリマーは、一般式(1)で表されるポリマーを構成するモノマーと共重合可能なモノマーMを重合させたものであり、該共重合可能なモノマー単位としては、代表的には、アリル系モノマー、アクリル系モノマー及びビニルモノマー単位などを例示できる。
【0072】
共重合可能なモノマー単位としては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルアミン、ジアリルアミンの有機酸もしくは無機酸塩、アリルアミン、アリルアミンの有機酸もしくは無機酸塩、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、アクリル酸またはメタクリル酸の低級アルキルエステル、第3級もしくは第4級アミノ置換低級アルキルエステル、第3級もしくは第4級アミノおよびヒドロキシ置換低級アルキルエステル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリロイルモルホリン、二酸化イオウ等を例示する事が出来る。
【0073】
これらの共重合体の製造条件は、一般式(1)で構成されるモノマーと上記重合可能なモノマーを、水などの水溶性溶媒中60〜90℃の反応温度で重合開始剤、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩等の存在下に重合させればよく、共重合可能なモノマーの使用量は、一般式(1)で表わされるポリマー中に対し、5重量%以上であればよい。このようにして得られる共重合体の分子量は、1,000〜5,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適な物は、3,000〜500,000程度の分子量である。
【0074】
上記一般式(3)に示される重合体は、エチレンイミンの重合物であるポリエチレンイミンとエピハロヒドリンの反応生成物であり、エチレンイミン1モルに対して0.1〜1.5モル使用される事が好ましい。
【0075】
本発明重合体の分子量は、1,000〜1,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜500,000程度の分子量の物である。
【0076】
本発明により用いられる高分子材料の素材としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン等のような合成高分子材料或いは綿、麻、羊毛、絹、パルプ、デンプン、グアガム等のような天然高分子材料、レーヨン、シノン等のような再生高分子材料、アセテート、トリアセテートのような半合成高分子材料等を挙げる事が出来、それらの混合物或いは交織物であっても構わない。
【0077】
ポリアミド系高分子材料としては、例えば、6−ナイロン、11− ナイロン、12− ナイロン、6,6−ナイロン、6,10− ナイロン、6,12− ナイロン等を挙げる事ができ、ポリエステル系材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げる事ができる。
【0078】
ポリイミド系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリメタフェニレンテレフタラミド等を挙げる事ができ、ポリアクリル系材料としては、例えばポリアクリルニトリル系繊維等を挙げる事ができる。
【0079】
レーヨンとしては、例えば、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックレーヨン等を挙げる事ができる。
【0080】
また、本発明に用いられる高分子材料の形態としては、不織布、ワタ、糸、パルプ、チーズ、紙、布はく、粉末等が使用され、高分子材料の形態は問わず、着色されていても着色していなくてもよいが、表面積が大きい方が有利であり、有効な比表面積は、0.01〜3000m2 /g、好ましくは、1〜1500m2 /gである。
【0081】
本発明の上記重合体を高分子材料に適用するには、通常の処理方法のいずれを用いてもよい。例えば、浸漬処理法では、室温或いは加熱攪拌法等、パッディング法では、パッド・ドライ法、パッド・ドライ・キュアー法、パッド・スチーム法、パッド・ロール法等、その他捺染法、スプレー法等を挙げる事ができる。
【0082】
処理装置としては、通常に用いられる、染色装置、例えばチーズ染色機、ジッガー染色機、ウインス染色機、液流染色機、パドル染色機、パッディング染色機、サーモゾール染色機、或いは捺染機、例えばローラー捺染機、ハンドスクリーン捺染機、自動スクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機等を用いる事ができる。
【0083】
本発明において吸着除去される着色物質としては、直接染料、酸性染料、建染染料、媒染染料、金属錯塩染料、硫化染料、分散染料、反応染料、顔料等が挙げられる。
【0084】
本発明の上記重合体を高分子材料に付着させる処理では、通常、アルカリを併用する事が望ましい。
【0085】
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、または、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの沸点80℃以上の有機アミン或いはトリクロロ酢酸ソーダ等のようなアルカリ発生剤などを挙げる事が出来るが、特にこだわらない。
【0086】
高分子材料、本発明の重合体及びアルカリの重量比としては、高分子材料:本発明の重合体:アルカリ=1:0.001〜5:0.001〜5が用いられ、好ましくは、1:0.01〜2:0.01〜2である。
【0087】
浴比は、高分子材料に対し、1:1〜1000、好ましくは、1:5〜200からなる水溶液を用いる。
【0088】
処理温度は、0〜200℃、処理時間は2分〜40時間が用いられる。処理温度が低い場合は処理時間を長くし、処理温度が高い場合は、処理時間を短くすれば良い。
【0089】
次に、本発明により処理した高分子材料を用いて、排水を処理する方法としては、排水に直接、処理した高分子材料を加えて攪拌してもよいし、処理した高分子材料をカラムに詰めた後、排水をカラムに通してもよく、処理した高分子材料と排水が接触することが重要であり、処理した高分子材料と排水が接触することであればどんな方法でもよく、特に、接触方法にはこだわらない。
【0090】
処理温度としては、0〜100℃、好ましくは10〜40℃、処理pHは、1〜14、好ましくは6〜12である。
【0091】
この高分子材料は、染料等を含む処理液に投入し、濾過等により除去すればよい。
【0092】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げる事により本発明の特徴をより一層明確なものとするが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例中の部、%は特に断らない限り重量部、重量%とする。
【0093】
【合成例1】
ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン230gと水7gを入れ、攪拌して均一に溶解させた後、加熱して温度を28℃まで上昇させた。この混合物に、滴下ロートからエピクロルヒドリン222gを、約30分かけて滴下した。滴下終了後、28〜30℃にて10時間保った。反応終了後、水223gと塩酸(35%)250gを加え、ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物(以下DAA−ECHと略す)の塩酸塩水溶液を得た。また、得られた付加物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0094】
【合成例2】
DAA−ECH/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液200gと、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下DADMACと略す)水溶液(60%)100gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを、2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末15gを得た。収率は88%であった。得られた重合物のGPC(高速液体クロマトグラフ分析)より求めた分子量は、3.5万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、95%であった。
【0095】
【合成例3】
DAA−ECH/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液250gと、DADMAC水溶液(60%)50gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを、2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末14gを得た。収率は85%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.6万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、97%であった。
【0096】
【合成例4】
ポリ(ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物)の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液300gと、水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末13gを得た。収率は82%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.8万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0097】
【合成例5】
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート157gと水157gを入れ、攪拌して均一に溶解させた後、内温を30℃以下に保ちながら、氷酢酸60gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン92.5gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物(以下DMA−ECHと略す)の酢酸塩水溶液を得た。得られた付加物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0098】
【合成例6】
ポリ(N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物)の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、DMA−ECH酢酸塩水溶液30gと水269.1gを入れ、内温45℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、2,2´アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライド水溶液(10%)0.9gを滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、透明液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、黄色粉末3gを得た。収率は、90%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、170万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0099】
【合成例7】
ポリ(N−メチルジアリルアミン)−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、N−メチルジアリルアミン92.5gと水128.9gを入れ、内温を30℃以下に保ちながら、塩酸(35%)86.9gを滴下した。その後、内温を80℃に保ちながら、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを、5時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けた後、水565.2gと水酸化ナトリウム水溶液(30%)19.5gを投入した。投入終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン77gを、約30分にわたり滴下した。滴下終了後、2時間反応を続けた後、塩酸(35%)20gを投入し、淡褐色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末8.3gを得た。収率は、85%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.4万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0100】
【合成例8】
ポリジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン塩酸塩(60.0%)500gと水15gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水1010gを投入した。投入後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン105gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末7.3gを得た。収率は、60%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、2.5万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、45%であった。
【0101】
【合成例9】
ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−ジアリルアミン)−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン塩酸塩(64.8%)250gとジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液(60%)294g及び水83.6gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で、滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)24gを、4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水2580.5gを投入した。投入終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン109gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて、淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末4.1gを得た。収率は、60%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、8.2万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、95%であった。
【0102】
【合成例10】
ポリビニルピリジン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ビニルピリジン塩酸塩(50.0%)283gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で、滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを、4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水424gを投入した。投入後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン46gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて、黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末11.0gを得た。収率は、67%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、5.1万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、45%であった。
【0103】
【各種排水の作成】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、硫酸でpH3.5にして、95℃、60分加熱後、水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱
色試験排水とした。
【0104】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、95℃、60分加熱後、水
で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水とした。
【0105】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、60℃、50分加熱後、硫酸で中和し水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水と
した。
【0106】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、130℃、30分加熱後、
水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水とした。
【0107】
【実施例1】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し下記の条件でパルプを処理した。
【0108】
合成例 2〜4、6〜10ポリマー 1g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 20℃x14時間
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)1gを、上記酸性染料排水100mlに加え、室温で、5分間、pH7でスターラー攪拌した。次にろ過し、ろ液の脱色性を、可視分光光度計で調べた。
【0109】
【実施例2】
繊維10gの種類を色々変えて、下記の条件で繊維布を処理した。
【0110】
合成例 2ポリマー 2g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 80℃x30分
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)0.5gを、上記酸性染料排水10倍希釈液100mlに加え、室温で10分間、pH7.0でスターラー攪拌した。次にろ過し、ろ液の脱色性を可視分光光度計で調べた。
【0111】
【実施例3】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し下記の条件でパルプを処理した。
【0112】
合成例 3ポリマー 1g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 20℃x14時間
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)2gを、それぞれ内径2.5cmのカラムに詰めた。次に、上記各種排水を、流速20ml/分でカラムの上から流した。各100mlずつ分取し、脱色性を、可視分光光度計で調べた。
【0113】
【比較例1】
合成例ポリマーを用いない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0114】
【比較例2】
合成例ポリマーの代わりに3−クロロ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いる以外は、実施例1と同様に処理した。
【0115】
【比較例3】
合成例ポリマーの代わりにポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド(MW2万)を用いる以外は、実施例1と同様に処理した。
【0116】
【比較例4】
合成例2ポリマーの代わりに、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いる以外は、実施例2と同様に処理した。
【0117】
【比較例5】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し、その高分子材料(固形分換算)2gを、それぞれ内径2.5cmのカラムに詰めた。以下実施例3と同様に処理した。
【0118】
【結果1】
実施例1及び比較例1〜3の結果を、表1に示す。
【0119】
本発明処理方法を用いて、脱色処理した物は、少ない使用量で、短時間に酸性染料の脱色が可能であった。
【0120】
それにひきかえ、比較例1の方法で脱色処理した物は、ほとんど脱色できず、また、比較例2の方法で脱色処理した物も、このような少ない使用量では、脱色性が悪かった。また、比較例3の方法で脱色処理した物も、染料濃度によるバラツキが大きく脱色性が悪かった。
【0121】
【結果2】
実施例2及び比較例4の結果を、表2に示す。
【0122】
色々な種類の繊維に、本発明処理方法を用いて処理した物は、少ない使用量で、短時間に、酸性染料の脱色が可能であった。
【0123】
それにひきかえ、比較例4の方法で脱色処理した物は、脱色性が悪かった。
【0124】
【結果3】
実施例3及び比較例5の結果を、図1に示す。
【0125】
本発明処理方法を用いて処理した物は、少ない使用量で酸性染料、直接染料、反応染料、分散染料のような色々な着色物質について脱色処理出来た。
【0126】
それにひきかえ、比較例5の方法で脱色処理した物は、あまり脱色できなかった。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、カラムによる排水の脱色を示す。
【産業上の利用分野】
本発明は、排水の脱色処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
近年、環境問題等より、工場排水の着色が、水質規制の対象となりつつある。従来からの工場排水の脱色方法としては、大きく分けて次の2通りに分類される。
【0003】
第一は、着色成分中の発色団を、酸化あるいは還元反応等により開裂することによって脱色する方法であり、第二は、排水中に含有する着色成分そのものを、系外に分離除去する方法である。
【0004】
前者の方法としては、塩素系酸化剤、フェントン試薬或いはオゾンガス等で処理する方法等が試みられており、後者の方法としては、凝集沈澱法、凝集浮上法、膜ろ過法、活性珪藻土や活性炭による吸着法等が試みられている。
【0005】
しかしながら、いずれの方法もまだ完全なものではない。例えば、塩素系酸化剤、フェントン試薬或いはオゾンガス等で、着色成分中の発色団を酸化反応等により開裂する方法では、毒性の強い薬品やガスを使用する必要があり、塩素系酸化剤で処理した場合は、排水中に活性塩素が残留しているので、そのまま放流はできない。塩素系酸化剤で処理した排水を活性汚泥にかける場合には、菌の育成を阻害するため、残留活性塩素を分解する必要がある。また、この方法では、着色成分を完全に系外に除去するわけではないので、脱色ができても、BOD等排水規制値が増加する問題がある。
【0006】
また、現在最も広く行われている凝集沈澱法、例えば硫酸バンド、硫酸鉄等の無機塩と高分子凝集剤を組み合わせて凝集する方法は、分散染料の如き水不溶性染料の凝集に対しては、多少効果があっても、水溶性染料の凝集に対しては、効果がない。
【0007】
反応性染料の如き水溶性アニオン染料に対しては、高分子凝集剤よりも分子量の小さいカチオン系ポリマーで、排水中の電荷を中和し、コロイド状の不溶化物を生成することが試みられているが、単に、着色成分の完全除去が、不可能であるばかりでなく、排水中の着色成分の濃度の違いによるバラツキが大きい。また、多量のスラッジを生成するため、いわゆる二次公害の問題が残っている。活性炭による吸着方法は、処理コストが高く、吸着スピードが遅い欠点がある。
【0008】
また、セルロース、デンプン等をジメチロールエチレン尿素等の架橋剤で処理した吸着剤を用いる方法(特開昭50−123583)、或いはカチオン性モノマーをグラフトさせたセルロースを用いる方法(特開昭57−99337)などがある。しかし、これらの方法は、いずれも処理温度、濃度が高かったり、触媒を前処理する必要があるなど問題がある。
【0009】
簡単に処理できる方法として、反応性カチオン化剤として古くから知られている3−クロロ−2ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドで、セルロース繊維或いは古紙を処理する方法(繊維加工 Vol.45 No.2 66(1993))が提案されている。
【0010】
しかし、これらの低分子カチオン化剤は、高分子材料に対する直接性が低く、反応性が極めて悪いため、50〜200g/lのような非常に多量のカチオン化剤を使用する必要があり、不経済である。また、これらのカチオン性化合物は、セルロース系高分子には固着性が得られても、合成高分子であるポリエステル系高分子やアクリル系高分子等では、固着性が得られず、どの高分子材料にも利用する事は出来ず、耐薬品性やpH等の関係から、使用範囲が非常に限定される欠点がある。
【0011】
吸着性カチオン化処理剤としては、高分子ポリマーであるポリエチレンイミンで処理する方法(特開平4−257370)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドの重合物で処理する方法(特公平2−80664)や低分子化合物であるアルキル第4級アンモニウム塩やアルキルベンジル第4級アンモニウム塩の様なカチオン性界面活性剤等でカチオン化処理する方法(特公昭62−40470)などが知られている。
【0012】
しかしながら、高分子材料を吸着タイプの非反応性カチオン化処理剤で処理しても、高分子材料との結合力は弱く、排水処理時に容易に脱落してしまう。従って、十分な性能を得るためには、カチオン化処理剤の処理濃度を高くしたり、処理時間を長くしたりして、高分子材料へのカチオン化処理剤の付着量を増加する必要があるが、コストが高くなり、手間や廃液処理にも問題を生ずるようになる。
【0013】
ところが、このようにしても、固着耐久性がない為に、容易に吸着性カチオン化処理剤は、高分子材料から脱落してしまい、かえって着色物質を引き出し脱色性が悪くなる欠点がある。
【0014】
すなわち、従来のカチオン化処理剤は、固着耐久性がないか、あってもセルロース系高分子のようにごく一部の高分子材料に限られ、どの高分子材料へも適用する事は出来ず、応用範囲が非常に狭い欠点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、着色排水をカチオン化処理した高分子材料を用いる事により、少量で、簡単かつ短時間に脱色出来る排水の脱色処理方法を提供する事にある。
【0016】
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表わされるポリマー、
【0017】
【化14】
【0018】
〔式中、Aは、
【0019】
【化15】
【0020】
を表わし、R1 は、水素原子又はC1 〜C4 の低級アルキル基を示す。
【0021】
A´は、
【0022】
【化16】
【0023】
を表わし、R1 は前記に同じ。X1 − は、陰イオンを表わす。
【0024】
Bは、
【0025】
【化17】
【0026】
を表わし、R2 は、水素原子又はメチル基を、R3 及びR4 は、同一又は異なって水素原子又はC1 〜C4 の低級アルキル基を示す。Zは、COO(CH2 )n 、CONH(CH2 )n 、COを示す。また、nは、1〜3の整数を示す。
【0027】
B´は、
【0028】
【化18】
【0029】
を表わし、Z、R2 、R3 及びR4 は、前記に同じ。X2 − は、陰イオンを示す。
【0030】
Cは、
【0031】
【化19】
【0032】
を表わし、C´は、
【0033】
【化20】
【0034】
を表わし、X3 − は、陰イオンを示す。
【0035】
Dは、
【0036】
【化21】
【0037】
を表わし、D´は、
【0038】
【化22】
【0039】
を表わし、X4 − は、陰イオンを示す。
【0040】
Eは、
【0041】
【化23】
【0042】
を表わし、E´は、
【0043】
【化24】
【0044】
を表わし、X5 − は、陰イオンを示す。
【0045】
また、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、a´、b´、c´、d´、e´が、全て0になる場合を除く。また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)は、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0046】
さらに、本発明は、下記一般式(2)で表わされるポリマー、
【0047】
【化25】
【0048】
〔式中、A、A´、B、B´、C、C´、D、D´、E、E´、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、上記と同じであり、zは、0<z<70,000であり、Mは、アリル系モノマー単位、アクリル系モノマー単位、ビニル系モノマー単位及び二酸化イオウからなる群から選ばれる少なくとも1種である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0049】
さらに、本発明は、下記一般式(3)で表わされるポリマー、
【0050】
【化26】
【0051】
〔式中、10<m+n<10,000であり、X6 − は、陰イオンであり、nが、0になる場合を除く。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法に関する。
【0052】
本発明者らの研究によれば各種高分子材料を上記方法によって処理し、次いでその高分子材料を用いて工場排水を処理する時は、少ない使用量で簡単にしかも短時間に排水を脱色できる事が見出された。
【0053】
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
【0054】
上記一般式(1)中、A´或いはA及びA´を繰り返し単位とする重合体は、ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応生成物の塩の重合(A´のポリマーに相当)、或いはジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンのホモポリマー(Aのポリマーに相当)とエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。
【0055】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応は、周知の方法に従って行う。
【0056】
R1 で表わされるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基等の直鎖又は分枝を有するアルキル基を挙げる事が出来るが、特にメチル基が好ましい。
【0057】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンと反応させるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピヨードヒドリン、エピブロモヒドリン等を挙げる事が出来、特にエピクロルヒドリンが好ましい。
【0058】
エピハロヒドリンは、ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミン1モルに対して0.5〜2.5モル、特に1〜1.5モル使用される事が好ましい。
【0059】
ジアリルアミン又はアルキルジアリルアミンとエピクロルヒドリンの反応物の塩を、水などの水性溶媒中、60〜90℃の反応温度で、重合開始剤、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩等の存在下に重合させれば良い。
【0060】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜500,000程度となるが、繊維材料のカチオン化処理剤として好適なものは、3,000〜200,000程度の分子量のものである。
【0061】
上記B´或いはB及びB´を繰り返し単位とする重合体は、例えばN,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合又はそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記A及びA´重合体の製造条件に準ずる。
【0062】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜3,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜2,000,000程度の分子量のものである。
【0063】
上記C´或いはC及びC´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、ビニルピリジン等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0064】
上記D´或いはD及びD´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、アリルアミン等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0065】
上記E´或いはE及びE´を繰り返し単位とする重合体は、例えば、ビニルイミダゾール等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合、もしくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応によって得る事が出来る。これらの重合体の製造条件は、上記AA´重合体の製造条件に準ずる。
【0066】
このようにして得られる本発明重合体の分子量は、1,000〜1,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜200,000程度の分子量のものである。
【0067】
上記一般式(1)に示されるポリマーでは、上記A、A´、B、B´、C、C´、D、D´、E及びE´で表わされる重合性構成単位の順序は、どのような組合わせでもよく、例えば、AAA´B´B´DD´等の組合わせでもよく、BEE´B´C´EE´AEE´等の組合わせでもよい。
【0068】
これらA〜E´で組合わせた重合体も、上記AA´の条件に準ずる。
【0069】
a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´の数は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、好ましくは、30<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<2,000であり、a+b+c+d+e<a´+b´+c´+d´+e´が好ましい。
【0070】
また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)の範囲としては、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1であり、好ましくは、0.3<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1である。
【0071】
上記一般式(2)に示されるポリマーは、一般式(1)で表されるポリマーを構成するモノマーと共重合可能なモノマーMを重合させたものであり、該共重合可能なモノマー単位としては、代表的には、アリル系モノマー、アクリル系モノマー及びビニルモノマー単位などを例示できる。
【0072】
共重合可能なモノマー単位としては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルアミン、ジアリルアミンの有機酸もしくは無機酸塩、アリルアミン、アリルアミンの有機酸もしくは無機酸塩、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、アクリル酸またはメタクリル酸の低級アルキルエステル、第3級もしくは第4級アミノ置換低級アルキルエステル、第3級もしくは第4級アミノおよびヒドロキシ置換低級アルキルエステル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリロイルモルホリン、二酸化イオウ等を例示する事が出来る。
【0073】
これらの共重合体の製造条件は、一般式(1)で構成されるモノマーと上記重合可能なモノマーを、水などの水溶性溶媒中60〜90℃の反応温度で重合開始剤、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩等の存在下に重合させればよく、共重合可能なモノマーの使用量は、一般式(1)で表わされるポリマー中に対し、5重量%以上であればよい。このようにして得られる共重合体の分子量は、1,000〜5,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適な物は、3,000〜500,000程度の分子量である。
【0074】
上記一般式(3)に示される重合体は、エチレンイミンの重合物であるポリエチレンイミンとエピハロヒドリンの反応生成物であり、エチレンイミン1モルに対して0.1〜1.5モル使用される事が好ましい。
【0075】
本発明重合体の分子量は、1,000〜1,000,000程度となるが、高分子材料の処理剤として好適なものは、3,000〜500,000程度の分子量の物である。
【0076】
本発明により用いられる高分子材料の素材としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン等のような合成高分子材料或いは綿、麻、羊毛、絹、パルプ、デンプン、グアガム等のような天然高分子材料、レーヨン、シノン等のような再生高分子材料、アセテート、トリアセテートのような半合成高分子材料等を挙げる事が出来、それらの混合物或いは交織物であっても構わない。
【0077】
ポリアミド系高分子材料としては、例えば、6−ナイロン、11− ナイロン、12− ナイロン、6,6−ナイロン、6,10− ナイロン、6,12− ナイロン等を挙げる事ができ、ポリエステル系材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げる事ができる。
【0078】
ポリイミド系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリメタフェニレンテレフタラミド等を挙げる事ができ、ポリアクリル系材料としては、例えばポリアクリルニトリル系繊維等を挙げる事ができる。
【0079】
レーヨンとしては、例えば、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックレーヨン等を挙げる事ができる。
【0080】
また、本発明に用いられる高分子材料の形態としては、不織布、ワタ、糸、パルプ、チーズ、紙、布はく、粉末等が使用され、高分子材料の形態は問わず、着色されていても着色していなくてもよいが、表面積が大きい方が有利であり、有効な比表面積は、0.01〜3000m2 /g、好ましくは、1〜1500m2 /gである。
【0081】
本発明の上記重合体を高分子材料に適用するには、通常の処理方法のいずれを用いてもよい。例えば、浸漬処理法では、室温或いは加熱攪拌法等、パッディング法では、パッド・ドライ法、パッド・ドライ・キュアー法、パッド・スチーム法、パッド・ロール法等、その他捺染法、スプレー法等を挙げる事ができる。
【0082】
処理装置としては、通常に用いられる、染色装置、例えばチーズ染色機、ジッガー染色機、ウインス染色機、液流染色機、パドル染色機、パッディング染色機、サーモゾール染色機、或いは捺染機、例えばローラー捺染機、ハンドスクリーン捺染機、自動スクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機等を用いる事ができる。
【0083】
本発明において吸着除去される着色物質としては、直接染料、酸性染料、建染染料、媒染染料、金属錯塩染料、硫化染料、分散染料、反応染料、顔料等が挙げられる。
【0084】
本発明の上記重合体を高分子材料に付着させる処理では、通常、アルカリを併用する事が望ましい。
【0085】
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、または、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの沸点80℃以上の有機アミン或いはトリクロロ酢酸ソーダ等のようなアルカリ発生剤などを挙げる事が出来るが、特にこだわらない。
【0086】
高分子材料、本発明の重合体及びアルカリの重量比としては、高分子材料:本発明の重合体:アルカリ=1:0.001〜5:0.001〜5が用いられ、好ましくは、1:0.01〜2:0.01〜2である。
【0087】
浴比は、高分子材料に対し、1:1〜1000、好ましくは、1:5〜200からなる水溶液を用いる。
【0088】
処理温度は、0〜200℃、処理時間は2分〜40時間が用いられる。処理温度が低い場合は処理時間を長くし、処理温度が高い場合は、処理時間を短くすれば良い。
【0089】
次に、本発明により処理した高分子材料を用いて、排水を処理する方法としては、排水に直接、処理した高分子材料を加えて攪拌してもよいし、処理した高分子材料をカラムに詰めた後、排水をカラムに通してもよく、処理した高分子材料と排水が接触することが重要であり、処理した高分子材料と排水が接触することであればどんな方法でもよく、特に、接触方法にはこだわらない。
【0090】
処理温度としては、0〜100℃、好ましくは10〜40℃、処理pHは、1〜14、好ましくは6〜12である。
【0091】
この高分子材料は、染料等を含む処理液に投入し、濾過等により除去すればよい。
【0092】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げる事により本発明の特徴をより一層明確なものとするが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例中の部、%は特に断らない限り重量部、重量%とする。
【0093】
【合成例1】
ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン230gと水7gを入れ、攪拌して均一に溶解させた後、加熱して温度を28℃まで上昇させた。この混合物に、滴下ロートからエピクロルヒドリン222gを、約30分かけて滴下した。滴下終了後、28〜30℃にて10時間保った。反応終了後、水223gと塩酸(35%)250gを加え、ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物(以下DAA−ECHと略す)の塩酸塩水溶液を得た。また、得られた付加物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0094】
【合成例2】
DAA−ECH/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液200gと、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下DADMACと略す)水溶液(60%)100gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを、2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末15gを得た。収率は88%であった。得られた重合物のGPC(高速液体クロマトグラフ分析)より求めた分子量は、3.5万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、95%であった。
【0095】
【合成例3】
DAA−ECH/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液250gと、DADMAC水溶液(60%)50gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを、2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末14gを得た。収率は85%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.6万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、97%であった。
【0096】
【合成例4】
ポリ(ジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物)の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、合成例1で得たDAA−ECH塩酸塩水溶液300gと、水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)20gを2時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、粘ちょうな淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末13gを得た。収率は82%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.8万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0097】
【合成例5】
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート157gと水157gを入れ、攪拌して均一に溶解させた後、内温を30℃以下に保ちながら、氷酢酸60gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン92.5gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物(以下DMA−ECHと略す)の酢酸塩水溶液を得た。得られた付加物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0098】
【合成例6】
ポリ(N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−エピクロルヒドリン付加物)の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、DMA−ECH酢酸塩水溶液30gと水269.1gを入れ、内温45℃まで昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、2,2´アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライド水溶液(10%)0.9gを滴下した。滴下終了後、3時間反応を続け、透明液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、黄色粉末3gを得た。収率は、90%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、170万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0099】
【合成例7】
ポリ(N−メチルジアリルアミン)−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器中に、N−メチルジアリルアミン92.5gと水128.9gを入れ、内温を30℃以下に保ちながら、塩酸(35%)86.9gを滴下した。その後、内温を80℃に保ちながら、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを、5時間にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けた後、水565.2gと水酸化ナトリウム水溶液(30%)19.5gを投入した。投入終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン77gを、約30分にわたり滴下した。滴下終了後、2時間反応を続けた後、塩酸(35%)20gを投入し、淡褐色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末8.3gを得た。収率は、85%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、3.4万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、90%であった。
【0100】
【合成例8】
ポリジアリルアミン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン塩酸塩(60.0%)500gと水15gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水1010gを投入した。投入後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン105gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末7.3gを得た。収率は、60%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、2.5万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、45%であった。
【0101】
【合成例9】
ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−ジアリルアミン)−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルアミン塩酸塩(64.8%)250gとジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液(60%)294g及び水83.6gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で、滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)24gを、4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水2580.5gを投入した。投入終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン109gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて、淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末4.1gを得た。収率は、60%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、8.2万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、95%であった。
【0102】
【合成例10】
ポリビニルピリジン−エピクロルヒドリン付加物の合成
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、ビニルピリジン塩酸塩(50.0%)283gを入れ、窒素ガスを流入させながら、内温80℃に昇温した。攪拌下で、滴下ロートを用いて、過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを、4時間にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた後、水424gを投入した。投入後、内温を40℃に保ちながら、滴下ロートを用いて、エピクロルヒドリン46gを、30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて、黄色液状物を得た。得られた反応混合物50gに、過剰のアセトンを加え、沈澱物を濾別後、真空乾燥して、褐色粉末11.0gを得た。収率は、67%であった。得られた重合物のGPCより求めた分子量は、5.1万であった。また、得られた重合物の元素分析を行い、窒素と酸素の比率から、全窒素中の反応したアンモニウム塩型の比率は、45%であった。
【0103】
【各種排水の作成】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、硫酸でpH3.5にして、95℃、60分加熱後、水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱
色試験排水とした。
【0104】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、95℃、60分加熱後、水
で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水とした。
【0105】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、60℃、50分加熱後、硫酸で中和し水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水と
した。
【0106】
上記配合染料(1:1:1)2g/lを用い、130℃、30分加熱後、
水で20倍に希釈して、染料濃度100ppmの脱色試験排水とした。
【0107】
【実施例1】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し下記の条件でパルプを処理した。
【0108】
合成例 2〜4、6〜10ポリマー 1g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 20℃x14時間
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)1gを、上記酸性染料排水100mlに加え、室温で、5分間、pH7でスターラー攪拌した。次にろ過し、ろ液の脱色性を、可視分光光度計で調べた。
【0109】
【実施例2】
繊維10gの種類を色々変えて、下記の条件で繊維布を処理した。
【0110】
合成例 2ポリマー 2g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 80℃x30分
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)0.5gを、上記酸性染料排水10倍希釈液100mlに加え、室温で10分間、pH7.0でスターラー攪拌した。次にろ過し、ろ液の脱色性を可視分光光度計で調べた。
【0111】
【実施例3】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し下記の条件でパルプを処理した。
【0112】
合成例 3ポリマー 1g/l
水酸化ナトリウム 15g/l
処理温度・時間 20℃x14時間
浴比 1:100
処理後、過剰のアルカリを塩酸で中和水洗除去し、その高分子材料(固形分換算)2gを、それぞれ内径2.5cmのカラムに詰めた。次に、上記各種排水を、流速20ml/分でカラムの上から流した。各100mlずつ分取し、脱色性を、可視分光光度計で調べた。
【0113】
【比較例1】
合成例ポリマーを用いない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0114】
【比較例2】
合成例ポリマーの代わりに3−クロロ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いる以外は、実施例1と同様に処理した。
【0115】
【比較例3】
合成例ポリマーの代わりにポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド(MW2万)を用いる以外は、実施例1と同様に処理した。
【0116】
【比較例4】
合成例2ポリマーの代わりに、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いる以外は、実施例2と同様に処理した。
【0117】
【比較例5】
パルプ(LBKP:NBKP(1:1))10gに水1Lを加え、ミキサーで5分間攪拌した後、ろ過し、その高分子材料(固形分換算)2gを、それぞれ内径2.5cmのカラムに詰めた。以下実施例3と同様に処理した。
【0118】
【結果1】
実施例1及び比較例1〜3の結果を、表1に示す。
【0119】
本発明処理方法を用いて、脱色処理した物は、少ない使用量で、短時間に酸性染料の脱色が可能であった。
【0120】
それにひきかえ、比較例1の方法で脱色処理した物は、ほとんど脱色できず、また、比較例2の方法で脱色処理した物も、このような少ない使用量では、脱色性が悪かった。また、比較例3の方法で脱色処理した物も、染料濃度によるバラツキが大きく脱色性が悪かった。
【0121】
【結果2】
実施例2及び比較例4の結果を、表2に示す。
【0122】
色々な種類の繊維に、本発明処理方法を用いて処理した物は、少ない使用量で、短時間に、酸性染料の脱色が可能であった。
【0123】
それにひきかえ、比較例4の方法で脱色処理した物は、脱色性が悪かった。
【0124】
【結果3】
実施例3及び比較例5の結果を、図1に示す。
【0125】
本発明処理方法を用いて処理した物は、少ない使用量で酸性染料、直接染料、反応染料、分散染料のような色々な着色物質について脱色処理出来た。
【0126】
それにひきかえ、比較例5の方法で脱色処理した物は、あまり脱色できなかった。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、カラムによる排水の脱色を示す。
Claims (4)
- 下記一般式(1)で表わされるポリマー、
A´は、
Bは、
B´は、
Dは、
Eは、
また、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、a´、b´、c´、d´、e´が、全て0になる場合を除く。また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)は、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法。 - 下記一般式(2)で表わされるポリマー、
A´は、
Bは、
B´は、
Dは、
Eは、
また、a、a´、b、b´、c、c´、d、d´、e、e´は、10<a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´<30,000であり、a´、b´、c´、d´、e´が、全て0になる場合を除く。また、(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)は、0.05<(a´+b´+c´+d´+e´)/(a+a´+b+b´+c+c´+d+d´+e+e´)≦1であり、zは、0<z<70,000であり、Mは、アリル系モノマー単位、アクリル系モノマー単位、ビニル系モノマー単位及び二酸化イオウからなる群から選ばれる少なくとも1種である。〕
を高分子材料に付着させ、次いで該ポリマー付着材料を排水と接触させることを特徴とする排水の脱色方法。 - 高分子材料にポリマーを付着させる処理を、アルカリ性浴で実施する事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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