JP3625640B2 - プロッタとその操作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドをプラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させて、ヘッドに装着された筆記具によりシート表面に線図を描いたり、ヘッドに装着されたカッタによりシートに所定形状のカット線を形成したりするペーパームービングタイプのプロッタ及びその操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図4と図5に示したような、ペーパームービングタイプのプロッタがある。
このプロッタでは、シート20を搭載するほぼ逆樋状をした横長のプラテン10を備えている。プラテン10の左右には、プラテン10上に搭載したシート20をX方向に移動させるピンチローラ14と送りローラ12とを、上下に対向させて備えている。そして、プラテン10上に搭載したシート20の左右をピンチローラ14と送りローラ12との間に挟持できるようにしている。そして、送りローラ12を正逆に回転させて、ピンチローラ14と送りローラ12との間に挟持したシート20を、プラテン10上をX方向に移動させることができるようにしている。プラテン10上には、筆記具44又はカッタ46が装着されたヘッド40を、ガイドレール42を介して、Y方向に移動自在に支持している。ヘッド40には、該ヘッド40をガイドレール42に沿ってプラテン10上をY方向に移動させる移動手段(図示せず)を連結している。1対のピンチローラ14と送りローラ12と移動手段とは、シート20をプラテン10上をX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をY方向に移動させる駆動制御手段30の一部を構成している。
【0003】
このプロッタでは、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値を記憶するバッファ90を備えている。そして、該バッファ90に記憶した所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段30を動作させることができるようにしている。
【0004】
このプロッタにおいて、シート20をプラテン10上にセッティングする場合には、図5に示したように、シート20をプラテン10の後ろ側からプラテン10上に送り込んでいる。そして、シート20前端に近いシート20表面の線図作成原点上にヘッド40に装着された筆記具44を位置させたり、又はシート20前端に近いシート20のカット線作成原点上にヘッド40に装着されたカッタ46を位置させたりしている。そして、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングしている。
【0005】
このプロッタにおいては、上記のようにして、シート20をプラテン10上にセッティングした後に、バッファ90に記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段30を動作させて、シート20をプラテン10上をX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をY方向に移動させている。そして、ヘッド40に装着された筆記具44によりシート20表面に線図をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又はヘッド40に装着されたカッタ46によりシート20に所定形状のカット線をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりしている。
【0006】
ところで、プロッタは、部屋内の壁際等の隅部に寄せて置かれることが多く、プラテン10の後ろ側のスペース50が狭い。そのため、上記のようにして、シート20をプラテン10上にその後ろ側から送り込むようにして、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、プラテン10の後ろ側のスペース50に作業者が回り込み難くて、シート20をプラテン10上にセッティングする作業に困難を極める。
【0007】
そこで、本発明者らは、シート20をプラテン10上にその前側から送り込むようにして、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングできるプロッタを、平成10年3月4日提出の特許出願において提案した。
【0008】
このプロッタにおいては、図6に示したように、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファ90に記憶させる反転記憶手段100を備えている。
それと共に、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又カットデータの値をそのままバッファ90に記憶して、該バッファ90に記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段30を動作させ、
シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合には、反転記憶手段100を動作させて、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又カットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、その反転データの値をバッファ90に記憶し、該バッファ90に記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段30を動作させる切替え手段200を備えている。
【0009】
このプロッタにおいては、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段200を操作して、反転記憶手段100を動作させ、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、その反転データの値をバッファ90に記憶させることができる。そして、該バッファ90に記憶させた反転データの値に基づき、駆動制御手段30を動作させて、シート20をプラテン10上をX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をY方向に移動させることができる。そして、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にシート20表面に描かれる図7に示したような線図70を平面上で180度回転させた状態の図8に示したような線図72を、ヘッド40に装着された筆記具44により上記のシート20表面にシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又はシート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にシート20に形成される図7に示したようなカット線80を平面上で180度回転させた状態の図8に示したようなカット線82を、ヘッド40に装着されたカッタ46により上記のシート20にシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりできる。
【0010】
また、従来通り、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、切替え手段200を操作して、従来通り、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのままバッファ90に記憶させることができる。そして、該バッファ90に記憶させた線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段30を動作させて、シート20をプラテン10上をX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をY方向に移動させることができる。そして、ヘッド40に装着された筆記具44によりシート20表面に線図をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又はヘッド40に装着されたカッタ46によりシート20に所定形状のカット線をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりできる。
【0011】
このプロッタによれば、プラテン10の後ろ側のスペース50が狭い場合に、プラテン10の前側に広くあいたスペース52を有効利用して、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けて容易かつ迅速にセッティングできる。そして、そのプラテン10上にセッティングしたシート20表面に、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にそのシート20表面に描かれる図7に示したような線図70を平面上で180度回転させた状態の図8に示したような線図72を描いたり、又はそのプラテン10上にセッティングしたシート20に、シート20をプラテン10上にその前側から後ろ側に向けてセッティングした場合にシート20に形成される図7に示したようなカット線80を平面上で180度回転させた状態の図8に示したようなカット線82を形成したりできる。
【0012】
この場合に、ホストコンピュータ60から送られて来る線図データ又はカットデータの値が同じとすると、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合にそのシート20表面に描かれる図8に示した線図72、又はシート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合にシート20に形成される図8に示したカット線82は、該シート20を平面上で180度回転させると、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にシート20表面に描かれる図7に示した線図70、又はシート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にシート20に形成される図7に示したカット線80と一致する。その結果、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合及びシート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合共、シート20表面に同一の線図72、70を描いたり、又はシート20に同一のカット線82、80を形成したりできる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のプロッタにおいては、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングして、該シート20表面に図8に示したような線図72をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又は該シート20に図8に示したような所定形状のカット82線をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりした場合に、その線図72を描き終えたシート20、又はそのカット82線を形成し終えたシート20が、プラテン10の後ろ側に送り込まれた状態となった。そして、そのシート20表面に描かれた線図72の良否、又はそのシート20に形成されたカット線82の良否を、プラテン10等のプロッタの構成部材に妨げられて、プラテン10の前側から確認できなかった。
【0014】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、上記のプロッタにおいて、シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングして、該シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は該シートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりした場合に、そのシート表面に描き終えた線図の良否、又はそのシートに形成し終えたカット線の良否を、プラテン等のプロッタの構成部材に妨げられずに、プラテンの前側から容易かつ的確に確認できるプロッタ及び該プロッタの操作方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプロッタは、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をバッファに記憶して、該バッファに記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段により、シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドを前記プラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させて、前記ヘッドに装着された筆記具により前記シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は前記ヘッドに装着されたカッタにより前記シートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりするペーパームービングタイプのプロッタであって、
前記ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファに記憶させる反転記憶手段を備えると共に、
シートをプラテン上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのままバッファに記憶して、該バッファに記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、前記駆動制御手段を動作させ、
シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合には、前記反転記憶手段を動作させて、前記ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、その反転データの値をバッファに記憶し、該バッファに記憶した反転X−Y座標軸上での反転データの値に基づき、前記駆動制御手段を動作させる切替え手段を備えたプロッタにおいて、
シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、前記シート表面に線図を描き終えたか否かを検知したり、又は前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知したりする検知手段と、
該検知手段により前記シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又は該検知手段により前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、前記シート表面に描かれた線図を前記プラテンの前側から確認できる位置までシートをプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又は前記シートに形成されたカット線を前記プラテンの前側から確認できる位置までシートをプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする復帰手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
このプロッタにおいては、シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングして、そのシート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又はそのシートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりした場合に、検知手段により、シート表面に線図を描き終えたか否かを検知し続けたり、又はシートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知し続けたりできる。そして、該検知手段により、シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又はシートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、復帰手段により、プラテンの後ろ側に送り込まれた状態にある線図を描き終えたシートを、該シート表面に描かれた線図を確認できる位置まで、プラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又はプラテンの後ろ側に送り込まれた状態にあるカット線を形成し終えたシートを、該シート表面に描かれた線図を確認できる位置まで、プラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりできる。そして、その線図が描かれたシートをプラテンの前側に送り出したり、又はそのカット線が形成されたシートをプラテンの前側に送り出したりできる。そして、そのシート表面に描かれた線図の良否、又はそのシートに形成されたカット線の良否を、プラテン等のプロッタの構成部材に妨げられずに、プラテンの前側から容易かつ的確に確認できる。
【0017】
本発明のプロッタの操作方法は、本発明のプロッタにおいて、次の工程を含むことを特徴としている。
a.シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段により反転記憶手段を動作させて、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファに記憶し、該バッファに記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段により、前記シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドを前記プラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させて、前記ヘッドに装着された筆記具により前記シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は前記ヘッドに装着されたカッタにより前記シートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりする工程。
b.検知手段により、前記シート表面に線図を描き終えたか否かを検知し続けたり、又は前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知し続けたりする工程。
c.前記検知手段により、シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又はシートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、復帰手段により、線図を描き終えたシートを、該シート表面に描かれた線図を前記プラテンの前側から確認できる位置までプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又は所定形状のカット線を形成し終えたシートを、該シートに形成されたカット線を前記プラテンの前側から確認できる位置までプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする工程。
【0018】
この操作方法においては、a工程記載のように、シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段により反転記憶手段を動作させて、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファに記憶できる。そして、該バッファに記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段により、シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドをプラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させることができる。そして、シートをプラテン上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にそのシート表面に描かれる線図を平面上で180度回転させた状態の線図を、ヘッドに装着された筆記具により上記のシート表面にシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、シートをプラテン上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合にそのシートに形成されるカット線を平面上で180度回転させた状態のカット線を、ヘッドに装着されたカッタにより上記のシートにシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりできる。
【0019】
その際には、b工程記載のように、検知手段により、プラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングしたシート表面に線図を描き終えたか否かを検知し続けたり、又はプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングしたシートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知し続けたりできる。
【0020】
そして、c工程記載のように、検知手段により、シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又はシートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、復帰手段により、プラテンの後ろ側に送り込まれた状態にある線図を描き終えたシートを、該シート表面に描かれた線図を確認できる位置まで、プラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又はプラテンの後ろ側に送り込まれた状態にあるカット線を形成し終えたシートを、該シートに形成されたカット線を確認できる位置まで、プラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりできる。そして、その線図が描かれたシートをプラテンの前側に送り出したり、又はそのカット線が形成されたシートをプラテンの前側に送り出したりできる。そして、シート表面に描かれた線図の良否、又はシートに形成されたカット線の良否を、プラテン等のプロッタの構成部材に妨げられずに、プラテンの前側から容易かつ的確に確認できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
図1は本発明のプロッタの好適な実施の形態を示し、図1はその概略構造説明図である。以下に、このプロッタを説明する。
【0022】
図のプロッタでは、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、該シート20表面に線図をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描き終えたか否かを検知したり、又は該シート20に所定形状のカット線をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成し終えたか否かを検知したりする検知手段300を備えている。検知手段300は、電子回路等から形成している。
【0023】
検知手段300は、切替え手段200により動作させる構造とすると良い。そして、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段200を操作して、反転記憶手段100を動作させると共に、検知手段300を動作させることができるようにすると良い。そして、検知手段300の操作の簡略化を図ると良い。
【0024】
また、検知手段300により、上記のシート20表面に線図をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描き終えたことを検知したり、又は上記のシート20に所定形状のカット線をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成し終えたことを検知したりした場合に、上記のシート20表面に描かれた線図をプラテン10の前側から確認できる位置まで上記のシート20をプラテン10上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又は上記のシート20に形成されたカット線をプラテン10の前側から確認できる位置まで上記のシート20をプラテン10上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする復帰手段400を備えている。復帰手段400は、シート20をプラテン10上をX方向に移動させる駆動制御手段30を利用していて、電子回路等から形成している。
【0025】
その他は、図6に示した前述のプロッタと同様に構成している。
次に、このプロッタの使用例であって、本発明のプロッタの操作方法の好適な実施の形態を説明する。
【0026】
図2と図3は本発明のプロッタの操作方法の好適な実施の形態を示し、図2と図3はその工程説明図である。以下に、このプロッタの操作方法を説明する。
【0027】
このプロッタの操作方法においては、図3に示したように、シート20をプラテン10上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段200を操作して、反転記憶手段100を動作させる。そして、反転記憶手段100により、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファ90に記憶する。そして、該バッファ90に記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段30を動作させて、プラテン10上にセッティングしたシート20をプラテン10上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をその左右方向に当たるY方向に移動させる。そして、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合に該シート20表面に描かれる図7に示したような線図70を平面上で180度回転させた状態の図8に示したような線図72を、ヘッド40に装着された筆記具44により上記のシート20表面にシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又はシート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合に該シート20に形成される図7に示したようなカット線80を平面上で180度回転させた状態の図8に示したようなカット線82を、ヘッド40に装着されたカッタ46により上記のシート20にシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりする。
【0028】
その際には、検知手段300により、シート20表面に線図72を描き終えたか否かを検知し続けたり、又はシート20に所定形状のカット線82を形成し終えたか否かを検知し続けたりする。そして、検知手段300により、シート20表面に線図72を描き終えたことを検知したり、又はシート20に所定形状のカット線82を形成し終えたことを検知したりした場合に、復帰手段400を動作させて、プラテン10の後ろ側に送り込まれた状態にある線図72を描き終えたシート20を、該シート20表面に描かれた線図72をプラテン10の前側から確認できる位置まで、プラテン10上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又はプラテン10の後ろ側に送り込まれた状態にあるカット線82を形成し終えたシート20を、該シート20に形成されたカット線82をプラテン10の前側から確認できる位置まで、プラテン10上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする。
【0029】
この操作方法においては、図2に示したように、プラテン10の後ろ側に送り込まれた状態にある線図72を描き終えたシート20を、図3に示したように、プラテン10の前側に送り出したり、又は図2に示したように、プラテン10の後ろ側に送り込まれた状態にあるカット線82を形成し終えたシート20を、図3に示したように、プラテン10の前側に送り出したりできる。そして、そのシート20表面に描かれた線図72の良否、又はそのシート20に形成されたカット線82の良否を、プラテン10の前側から目等で確認できる。
【0030】
また、図2に示したように、従来通り、シート20をプラテン10上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、切替え手段200を操作して、ホストコンピュータ60から送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのままバッファ90に記憶する。そして、該バッファ90に記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段30を動作させて、プラテン10上にセッティングしたシート20をプラテン10上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッド40をプラテン10上をその左右方向に当たるY方向に移動させる。そして、従来通り、ヘッド40に装着された筆記具44によりシート20表面に図7に示したような線図70をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描いたり、又はヘッド40に装着されたカッタ46によりシート20に図7に示したような所定形状のカット線80をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成したりする。
【0031】
この操作方法においては、シート20表面に線図をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて描き終えた状態において、その線図70を描き終えたシート20を、図3に示したように、プラテン10の前側に送り出した状態としたり、又はシート20に所定形状のカット線80をシート20前端に近い側からシート20後方に向けて形成し終えた状態において、そのシート20を、図3に示したように、プラテン10の前側に送り出した状態としたりできる。そして、そのシート20表面に描かれた線図70の良否、又はそのシート20に形成されたカット線80の良否を、プラテン10の前側から目等で確認できる。
【0032】
図2と図3に示したプロッタの操作方法は、以上の工程からなる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプロッタ及び該プロッタの操作方法によれば、シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングして、該シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は該シートにカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりした後に、プラテンの後ろ側に送り込まれた状態にある線図を描き終えたシート、又はプラテンの後ろ側に送り込まれた状態にあるカット線を形成し終えたシートを、プラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻すことができる。そして、その線図を描き終えたシート、又はそのカット線を形成し終えたシートを、プラテンの前側に送り出すことができる。そして、そのシート表面に描かれた線図の良否をプラテンの前側から容易かつ的確に確認したり、又はそのシートに形成されたカット線の良否をプラテンの前側から容易かつ的確に確認したりできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロッタの概略構造説明図である。
【図2】本発明のプロッタの操作方法の工程説明図である。
【図3】本発明のプロッタの操作方法の工程説明図である。
【図4】従来のプロッタの概略構造説明図である。
【図5】従来のプロッタのプラテン部分の構造説明図である。
【図6】特許出願において提案したプロッタの概略構造説明図である。
【図7】特許出願において提案したプロッタにより描いた線図又は特許出願において提案したプロッタにより形成したカット線の説明図である。
【図8】特許出願において提案したプロッタにより描いた線図又は特許出願において提案したプロッタにより形成したカット線の説明図である。
【符号の説明】
10 プラテン
12 送りローラ
14 ピンチローラ
20 シート
30 駆動制御手段
40 ヘッド
42 ガイドレール
44 筆記具
46 カッタ
50、52 スペース
60 ホストコンピュータ
70、72 線図
80、82 カット線
90 バッファ
100 反転記憶手段
200 切替え手段
300 検知手段
400 復帰手段

Claims (2)

  1. ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をバッファに記憶して、該バッファに記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、駆動制御手段により、シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドを前記プラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させて、前記ヘッドに装着された筆記具により前記シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は前記ヘッドに装着されたカッタにより前記シートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりするペーパームービングタイプのプロッタであって、
    前記ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファに記憶させる反転記憶手段を備えると共に、
    シートをプラテン上にその後ろ側からその前側に向けてセッティングした場合には、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのままバッファに記憶して、該バッファに記憶した線図データ又はカットデータの値に基づき、前記駆動制御手段を動作させ、
    シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合には、前記反転記憶手段を動作させて、前記ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、その反転データの値をバッファに記憶し、該バッファに記憶した反転X−Y座標軸上での反転データの値に基づき、前記駆動制御手段を動作させる切替え手段を備えたプロッタにおいて、
    シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、前記シート表面に線図を描き終えたか否かを検知したり、又は前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知したりする検知手段と、
    該検知手段により前記シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又は該検知手段により前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、前記シート表面に描かれた線図を前記プラテンの前側から確認できる位置までシートをプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又は前記シートに形成されたカット線を前記プラテンの前側から確認できる位置までシートをプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする復帰手段とを備えたことを特徴とするプロッタ。
  2. 請求項1記載のプロッタにおいて、次の工程を含むことを特徴とするプロッタの操作方法。
    a.シートをプラテン上にその前側からその後ろ側に向けてセッティングした場合に、切替え手段により反転記憶手段を動作させて、ホストコンピュータから送られて来る所定のX−Y座標軸上での線図データ又はカットデータの値をそのX−Y座標軸と共に平面上で180度回転させた反転X−Y座標軸上での反転データの値を求めて、該反転データの値をバッファに記憶し、該バッファに記憶した反転データの値に基づき、駆動制御手段により、前記シートをプラテン上をその前後方向に当たるX方向に移動させると共に、ヘッドを前記プラテン上をその左右方向に当たるY方向に移動させて、前記ヘッドに装着された筆記具により前記シート表面に線図をシート前端に近い側からシート後方に向けて描いたり、又は前記ヘッドに装着されたカッタにより前記シートに所定形状のカット線をシート前端に近い側からシート後方に向けて形成したりする工程。
    b.検知手段により、前記シート表面に線図を描き終えたか否かを検知し続けたり、又は前記シートに所定形状のカット線を形成し終えたか否かを検知し続けたりする工程。
    c.前記検知手段により、シート表面に線図を描き終えたことを検知したり、又はシートに所定形状のカット線を形成し終えたことを検知したりした場合に、復帰手段により、線図を描き終えたシートを、該シート表面に描かれた線図を前記プラテンの前側から確認できる位置までプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したり、又は所定形状のカット線を形成し終えたシートを、該シートに形成されたカット線を前記プラテンの前側から確認できる位置までプラテン上をその後ろ側からその前側に送り戻したりする工程。
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