JP3624820B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、そのパティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置が知られている。この種の内燃機関の排気浄化装置の例としては、例えば特開昭58−38311号公報に記載されたものがある。特開昭58−38311号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタに未燃HCが供給されるとその未燃HCがパティキュレートフィルタ内において酸化することにより、パティキュレートフィルタの温度が上昇せしめられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開昭58−38311号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度とは無関係に、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子の大部分が燃焼してしまうまで、パティキュレートフィルタに未燃HCが供給され続ける。つまり、特開昭58−38311号公報に記載された内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温した後であっても、パティキュレートフィルタに未燃HCが供給され続けてしまう。一方、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときにパティキュレートフィルタに未燃HCが供給されると、排気ガス中の未燃HCはパティキュレートフィルタに到達するまでに煤に変化してしまう。そのため、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去しようとしているにもかかわらず、パティキュレートフィルタに煤として微粒子が供給されることになってしまい、結果として、パティキュレートフィルタの再生、つまり、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量を減少させることが妨げられてしまう。
【0004】
前記問題点に鑑み、本発明はパティキュレートフィルタの再生が妨げられるのを抑制することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止するようにした内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0006】
請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときにパティキュレートフィルタに未燃HCが供給される。そのため、パティキュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去する準備を行うことができる。更に、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときにパティキュレートフィルタに未燃HCが供給されるのに次いで、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられる。そのため、パティキュレートフィルタにおいて酸化発熱する未燃HCによってパティキュレートフィルタが加熱されるのに加えて、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタが加熱される。その結果、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去することができる。更に、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられているときに、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが原則的に禁止される。そのため、昇温した排気ガス中において未燃HCがパティキュレートフィルタに到達するまでの間に煤に変化してしまうのが抑制され、その結果、パティキュレートフィルタに煤が供給されてしまうのに伴ってパティキュレートフィルタの再生が妨げられてしまうのを抑制することができる。つまり、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を減少させることが妨げられてしまうのを抑制することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタの壁の内部において捕集されるように前記パティキュレートフィルタを構成した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0008】
請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタの壁の内部において捕集されるようにパティキュレートフィルタが構成されている。そのため、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量が増加したためにパティキュレートフィルタを再生すべきときには、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過しづらくなって排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュレートフィルタの温度が静温度ではなくむしろ全温度として定まる。それゆえ、パティキュレートフィルタの温度が静温度として定まる場合に比べて、パティキュレートフィルタの温度を高くすることができ、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を容易に燃焼させることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、前記パティキュレートフィルタを排気ポート内又は排気ポートのすぐ下流側に配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0010】
請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタが排気ポート内又は排気ポートのすぐ下流側に配置される。そのため、パティキュレートフィルタが排気ポート内又は排気ポートのすぐ下流側よりも更に下流側に配置されている場合に比べ、内燃機関本体から排出された排気ガスの衝撃波によってパティキュレートフィルタの温度を排気ガス温度よりも高くすることができ、それゆえ、排気ガス温度がまだ低いときであってもパティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることができる。尚、パティキュレートフィルタの温度を排気ガス温度よりも高くするためには、内燃機関の気筒からパティキュレートフィルタまでの機関排気通路が気筒毎に独立していること、つまり、気筒から排出された排気ガスの衝撃波がパティキュレートフィルタまで到達できるようになっていることが必要である。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前であるときには、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0012】
請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のとき、つまり、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが原則的に禁止されるときであっても、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前であるときには、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが許容される。そのため、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前にもパティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが禁止されてしまう場合に比べ、早期にパティキュレートフィルタを昇温させ、パティキュレートフィルタを再生することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、前記パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなりそうなときには、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0014】
請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなってしまうと、パティキュレートフィルタ内の未燃HCによってパティキュレートフィルタを加熱できなくなり、排気ガスを昇温させなければパティキュレートフィルタを加熱できなくなることに鑑み、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のとき、つまり、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが原則的に禁止されるときであっても、パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなりそうなときには、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが許容される。そのため、パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなってしまい、パティキュレートフィルタ内の未燃HCによってパティキュレートフィルタを加熱できなくなってしまうのを回避することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、前記パティキュレートフィルタの下流側に排気ターボチャージャを配置し、その下流側にNOx触媒を配置し、その下流側に酸化触媒を配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0016】
請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの下流側にNOx触媒が配置されるため、パティキュレートフィルタの加熱に使用されることなくパティキュレートフィルタを通過した未燃HCによりNOx触媒を還元することができる。更に、NOx触媒の下流側に酸化触媒が配置されるため、NOx触媒の還元に使用されることなくNOx触媒を通過した未燃HCが酸化触媒において浄化される。それゆえ、未燃HCが排出されてしまうのを回避することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いとき、圧縮上死点後40°から50°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射することにより前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0018】
請求項7に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときに圧縮上死点後40°から50°に追加噴射される副燃料は、パティキュレートフィルタに到達するまでの間に後燃えしてしまうことなく、また、パティキュレートフィルタに到達するまでの間に煤に変化してしまうことなく、未燃HCの状態でパティキュレートフィルタまで到達できることに鑑み、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときに圧縮上死点後40°から50°に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。そのため、パティキュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を酸化除去する準備を行うことができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、前記パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量が所定値以上のとき、圧縮上死点後30°から40°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射することにより排気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させるようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0020】
請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置では、圧縮上死点後30°から40°に追加噴射される副燃料はパティキュレートフィルタに到達するまでの間に後燃えして排気ガスを昇温させることができることに鑑み、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量が所定値以上のときに圧縮上死点後30°から40°に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。そのため、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタが加熱され、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、前記パティキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒を還元すべきとき、圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮上死点後50°以降に主燃料とは別の副燃料を追加噴射するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0022】
請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置では、圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮上死点後50°以降に追加噴射される副燃料は、未燃HCの状態でパティキュレートフィルタまで到達することができ、パティキュレートフィルタを通過した場合にはパティキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒まで到達することができることに鑑み、パティキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒を還元すべきときには圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮上死点後50°以降に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。そのため、NOx触媒に到達した未燃HCによりNOx触媒を還元することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0024】
図1は本発明の内燃機関の排気浄化装置の第一の実施形態の構成図である。図1において、1は内燃機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートである。吸気ポート8は対応する排気マニホルド11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結されている。吸気ダクト13内には、ステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置されている。また、スロットル弁17上流の吸気ダクト13内には、吸入空気の質量流量を検出するための質量流量検出器17aが配置されている。更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラ18が配置されている。本実施形態では機関冷却水がインタークーラ18内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。
【0025】
一方、排気ポート10は排気マニホルド19及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口はNOx触媒60及び酸化触媒61に連結されている。排気ポート10内にはパティキュレートフィルタ22が配置されている。パティキュレートフィルタ22を排気ポート10内に配置する代わりに、他の実施形態では、パティキュレートフィルタ22を排気ポート10のすぐ下流側の排気マニホルド19内に配置することも可能である。いずれにしても、パティキュレートフィルタ22は、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波によってパティキュレートフィルタ22の温度が排気ガス温度よりも高くなるように配置されている。詳細には、パティキュレートフィルタ22の温度を排気ガス温度よりも高くするために、内燃機関のシリンダからパティキュレートフィルタ22まで延びている排気通路がシリンダ毎に独立しているように排気ポート10及びパティキュレートフィルタ22が配置されている。本実施形態では、排気ポート10の流れの中心とパティキュレートフィルタ22の入口の中心とが対向するように配置されている。
【0026】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環通路(EGR通路)24を介して互いに連結され、EGR通路24にはステップモータにより駆動される電気制御式EGR制御弁25が配置されている。更にEGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ26が配置されている。本実施形態では機関冷却水がEGRクーラ26内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結されている。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0027】
電気制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、質量流量検出器17aの出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続されている。排気ポート10内の排気ガス温度を検出するための排気ガス温度センサ43の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁駆動用ステップモータ(図示せず)及び燃料ポンプ28に接続されている。
【0028】
図2は図1に示したパティキュレートフィルタの詳細図である。詳細には、図2(A)はパティキュレートフィルタ22の端面図、図2(B)はパティキュレートフィルタ22の縦断面図である。図2に示すように、パティキュレートフィルタ22はハニカム構造をなしており、互いに平行に延びている複数の排気流通路50,51を具備する。これらの排気流通路は下流端が栓52により閉塞された排気ガス流入通路50と、上流端が栓53により閉塞された排気ガス流出通路51とによって構成されている。排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置されている。つまり、排気ガス流入通路50及び排気ガス流出通路51は、各排気ガス流入通路50が4つの排気ガス流出通路51によって包囲され、各排気ガス流出通路51が4つの排気ガス流入通路50によって包囲されるように配置されている(図4(A)参照)。パティキュレートフィルタ22は例えばコージライトのような多孔質材料から形成されており、従って排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは図2(B)に矢印で示すように周囲の隔壁54を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流出する。
【0029】
図3は燃焼室に近い位置における機関排気通路内の圧力と燃焼室から離れた位置における機関排気通路内の圧力とを比較して示した図である。図3において、縦軸は圧力を示しており、横軸は時間を示している。また、図3中の実線は燃焼室5に近い位置における機関排気通路内の圧力を示しており、図3中の破線は燃焼室5から離れた位置における機関排気通路内の圧力を示している。本実施形態のパティキュレートフィルタ22は、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波がパティキュレートフィルタ22に伝わるように燃焼室5に近い位置に配置されている。従って、パティキュレートフィルタ22が配置されている位置における機関排気通路内の圧力は、図3中の実線で示すようになる。
【0030】
図4はパティキュレートフィルタ温度とパティキュレートフィルタの上流側の排気ガス温度とを比較して示した図である。図4において、縦軸は温度を示しており、横軸は時間を示している。また、図4中の実線はパティキュレートフィルタ22の温度を示しており、図4中の破線はパティキュレートフィルタ22の上流側の排気ポート10内の排気ガス温度を示している。本発明者が行った実験により、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波がパティキュレートフィルタ22まで伝わるようにパティキュレートフィルタ22を燃焼室5の近くに配置すると、パティキュレートフィルタ22の温度が排気ガス温度よりも高くなることが確認された。従って本実施形態では、パティキュレートフィルタ22が燃焼室5に比較的近い排気ポート10内に配置されているため、パティキュレートフィルタ22の温度が排気ガス温度よりも高くなっている。
【0031】
本実施形態では、パティキュレートフィルタ22を昇温させる場合、まず、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)よりも低いときには、燃料噴射弁6からの燃料噴射量が増加せしめられ、パティキュレートフィルタ22に未燃HCが供給される。次いで、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)以上の温度まで上昇しパティキュレートフィルタ22の温度が約600℃から約650℃まで上昇すると、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止される。
【0032】
図5は領域Aと領域Bとの関係を示した図である。図5において、縦軸Teはエンジントルクを示しており、横軸Neは機関回転数を示している。また、領域Aは、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが許容される領域を示している。領域A内においては、通常、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)よりも低くなっている。一方、領域Bはパティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止される領域を示している。領域B内においては、通常、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)以上になっている。従って、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)以上であるか否かは温度センサ43の出力値に基づいて判断してもよいが、代わりに、機関運転条件が領域A内にあるか、あるいは、領域B内にあるかに基づいて判断することも可能である。
【0033】
すなわち本実施形態によれば、機関低負荷運転時のような排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときにパティキュレートフィルタ22に未燃HCが供給されるため、パティキュレートフィルタ22に到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタ22において未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を燃焼除去する準備を行うことができる。つまり、未燃HCをパティキュレートフィルタ22に蓄えておくことができる。機関低負荷運転時にパティキュレートフィルタ22に蓄えられた未燃HCは、次いで機関加速運転時のような負荷増加時に一気に酸化されることになる。その結果、パティキュレートフィルタ22の温度が上昇し、パティキュレートフィルタ22に堆積していた微粒子が酸化除去せしめられる。
【0034】
また本実施形態では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときにパティキュレートフィルタ22に未燃HCが供給されるのに次いで、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられるため、パティキュレートフィルタ22において酸化発熱する未燃HCによってパティキュレートフィルタ22が加熱されるのに加え、昇温した排気ガスによってもパティキュレートフィルタ22が加熱される。その結果、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を燃焼除去することができる。尚、本実施形態では、排気ガスを低温酸化反応温度(約450℃)以上の温度まで昇温させるために、外部ヒータ等は使用されず、代わりに、例えば機関加速運転時等、必然的に排気ガス温度が高くなる機関運転条件が適用される。
【0035】
また、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられているときには、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止されるため、昇温した排気ガス中において未燃HCがパティキュレートフィルタ22に到達するまでの間に煤に変化してしまうのが抑制される。その結果、パティキュレートフィルタ22に煤が供給されてしまうのに伴ってパティキュレートフィルタ22の再生が妨げられてしまうのを抑制することができる。つまり、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を減少させることが妨げられてしまうのを抑制することができる。尚、パティキュレートフィルタ22の温度が600℃よりも高くなると排気ガス温度が低下しても微粒子を燃焼させるための火種は継続して存続し、排気ガス温度が再び450℃よりも高くなると瞬時に微粒子の燃焼が可能になる。火種が存続しているか否かはパティキュレートフィルタ22の前後の差圧を検出することによって判断することができる。
【0036】
また本実施形態では、図2に示したように排気ガスがパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタ22の隔壁54の内部において捕集されるようにパティキュレートフィルタ22が構成されている。そのため、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が増加したためにパティキュレートフィルタ22を再生する必要が生じたときには、排気ガスがパティキュレートフィルタ22の隔壁54を通過しづらくなって排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュレートフィルタ22の温度が静温度ではなくむしろ全温度として定まる。この状態が続くと、ガスの運動エネルギが温度に変換され、排気ガス温度及びパティキュレートフィルタ22の温度が上昇することになる。それゆえ、パティキュレートフィルタ22の温度が静温度として定まる場合に比べて、パティキュレートフィルタ22の温度を高くすることができ、外部ヒータなしでも、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を容易に燃焼させることができる。
【0037】
また本実施形態では、パティキュレートフィルタ22が排気ポート10内に配置されているため、パティキュレートフィルタ22が排気ポート10内よりも更に下流側に配置されている場合に比べ、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波によってパティキュレートフィルタ22の温度を排気ガス温度よりも高くすることができ、それゆえ、排気ガス温度がまだ低いときであってもパティキュレートフィルタ22において未燃HCを酸化させることができる。
【0038】
上述したように本実施形態では排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときにはパティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止されるが、他の実施形態では、そのようなときであっても、排気ガス温度が高温酸化反応温度(約600℃)まで上昇する直前であるときには、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが許容される。そのため、排気ガス温度が高温酸化反応温度(約600℃)まで上昇する直前にもパティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが禁止されてしまう場合に比べ、早期にパティキュレートフィルタ22を昇温させ、パティキュレートフィルタ22を再生することができる。
【0039】
また更に他の実施形態では、パティキュレートフィルタ22内の未燃HCがなくなってしまうと、パティキュレートフィルタ22内の未燃HCによってパティキュレートフィルタ22を加熱できなくなり、排気ガスを昇温させなければパティキュレートフィルタ22を加熱できなくなることに鑑み、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)以上のとき、つまり、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止されるときであっても、パティキュレートフィルタ22内の未燃HCがなくなりそうなときには、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが許容される。そのため、パティキュレートフィルタ22内の未燃HCがなくなってしまい、パティキュレートフィルタ22内の未燃HCによってパティキュレートフィルタ22を加熱できなくなってしまうのを回避することができる。
【0040】
第一の実施形態の説明に戻り、本実施形態では、パティキュレートフィルタ22の下流側にNOx触媒60が配置されているため、パティキュレートフィルタ22の加熱に使用されることなくパティキュレートフィルタ22を通過した未燃HCによりNOx触媒60を還元することができる。更に、NOx触媒60の下流側に酸化触媒61が配置されているため、NOx触媒60の還元に使用されることなくNOx触媒60を通過した未燃HCが酸化触媒61において浄化される。それゆえ、未燃HCが大気中に排出されてしまうのを回避することができる。
【0041】
図6は主燃料とは別の副燃料の追加噴射時期と排気ガス中の未燃HC量、微粒子量及び燃焼状態との関係を示した図である。図6に示すように、副燃料が圧縮上死点後(ATDC)約30°から約40°に追加噴射される温度利用領域においては、追加噴射された副燃料はパティキュレートフィルタ22に到達するまでの間に後燃えし、未燃HCとしてパティキュレートフィルタ22に供給されない。従ってこの温度利用領域では、パティキュレートフィルタ22は、副燃料の後燃えにより温度上昇した排気ガスによって昇温せしめられる。
【0042】
一方、副燃料が圧縮上死点後(ATDC)約40°から約50°に追加噴射される触媒的作用利用領域においては、追加噴射された副燃料は、パティキュレートフィルタ22に到達するまでの間に後燃えすることなく、未燃HCとしてパティキュレートフィルタ22に供給され、パティキュレートフィルタ22において燃焼せしめられる。従ってこの触媒的作用利用領域では、パティキュレートフィルタ22は、未燃HCがパティキュレートフィルタ22において燃焼する反応熱によって昇温せしめられる。温度利用領域においてパティキュレートフィルタ22が昇温せしめられる場合と触媒的作用利用領域においてパティキュレートフィルタ22が昇温せしめられる場合とでは、後者の方が早期にパティキュレートフィルタ22が昇温せしめられることになる。パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が多いときには、排気ガス温度そのものを事前に高めておくために圧縮上死点後(ATDC)約30°から約40°に副燃料の追加噴射を行うのに加え、圧縮上死点後(ATDC)約40°から約50°に副燃料の追加噴射を行うのが好ましい。上述した副燃料の追加噴射を行うことにより、パティキュレートフィルタ22において微粒子を燃焼させるための火種が消失してしまうのを抑制することができる。
【0043】
副燃料が圧縮上死点後(ATDC)約50°以降に追加噴射される反応不十分領域においては、追加噴射された副燃料が未燃HCとしてパティキュレートフィルタ22に供給されるものの、燃焼状態が悪化して排気ガス温度が低下してしまうため、パティキュレートフィルタ22を昇温させる作用は低下してしまう。
【0044】
図7は図6に示した温度利用領域を適用してパティキュレートフィルタを昇温させた場合と触媒的作用利用領域を適用してパティキュレートフィルタを昇温させた場合とを比較して示した図である。図7において、縦軸はパティキュレートフィルタを示しており、横軸は時間を示している。図7に示すように、触媒的作用利用領域を適用してパティキュレートフィルタ22を昇温させた場合の方が、温度利用領域を適用してパティキュレートフィルタ22を昇温させた場合よりも早期にパティキュレートフィルタ22が昇温せしめられる。
【0045】
従って本実施形態では、パティキュレートフィルタ22を昇温すべきときであって排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)よりも低いときに、圧縮上死点後約40°から約50°に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。その結果、パティキュレートフィルタ22に到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタ22において未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を酸化除去する準備を行うことができる。
【0046】
更に上述したように、圧縮上死点後約30°から約40°に追加噴射される副燃料はパティキュレートフィルタに到達するまでの間に後燃えして排気ガスを昇温させることができることに鑑み、本実施形態では、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が所定値以上のときに圧縮上死点後30°から40°に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。その結果、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタ22が加熱され、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を燃焼除去することができる。尚、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が所定値以上であるか否かは、例えば機関運転積算時間、パティキュレートフィルタ22の前後の差圧等に基づいて推定される。
【0047】
また上述したように、圧縮上死点後約40°から約50°に、又は圧縮上死点後約50°以降に追加噴射される副燃料は、未燃HCの状態でパティキュレートフィルタ22まで到達することができ、パティキュレートフィルタ22を通過した場合にはパティキュレートフィルタ22の下流側に配置されたNOx触媒60まで到達することができることに鑑み、本実施形態では、パティキュレートフィルタ22の下流側に配置されたNOx触媒60を還元すべきときには圧縮上死点後約40°から約50°に、又は圧縮上死点後約50°以降に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。その結果、NOx触媒60に到達した未燃HCによりNOx触媒60を還元することができる。
【0048】
他の実施形態では、機関始動時等、排気ガス温度が低いときには圧縮上死点後約30°から40°に副燃料を追加噴射し、暖機がすすむに従って副燃料の追加噴射時期を圧縮上死点後約40°から約50°に切り換えることも可能である。また他の実施形態では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも高く煤が自然再生できるときには、圧縮上死点後約30°から40°に副燃料を追加噴射することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去する準備を行うことができる。更に、パティキュレートフィルタにおいて酸化発熱する未燃HCによってパティキュレートフィルタが加熱されるのに加えて、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタが加熱される。その結果、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去することができる。更に、昇温した排気ガス中において未燃HCがパティキュレートフィルタに到達するまでの間に煤に変化してしまうのが抑制され、その結果、パティキュレートフィルタに煤が供給されてしまうのに伴ってパティキュレートフィルタの再生が妨げられてしまうのを抑制することができる。つまり、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を減少させることが妨げられてしまうのを抑制することができる。
【0050】
請求項2に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量が増加したためにパティキュレートフィルタを再生すべきときには、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過しづらくなって排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュレートフィルタの温度が静温度ではなくむしろ全温度として定まる。それゆえ、パティキュレートフィルタの温度が静温度として定まる場合に比べて、パティキュレートフィルタの温度を高くすることができ、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を容易に燃焼させることができる。
【0051】
請求項3に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタが排気ポート内又は排気ポートのすぐ下流側よりも更に下流側に配置されている場合に比べ、内燃機関本体から排出された排気ガスの衝撃波によってパティキュレートフィルタの温度を排気ガス温度よりも高くすることができ、それゆえ、排気ガス温度がまだ低いときであってもパティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることができる。
【0052】
請求項4に記載の発明によれば、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前にもパティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが禁止されてしまう場合に比べ、早期にパティキュレートフィルタを昇温させ、パティキュレートフィルタを再生することができる。
【0053】
請求項5に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなってしまい、パティキュレートフィルタ内の未燃HCによってパティキュレートフィルタを加熱できなくなってしまうのを回避することができる。
【0054】
請求項6に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの加熱に使用されることなくパティキュレートフィルタを通過した未燃HCによりNOx触媒を還元することができる。更に、NOx触媒の還元に使用されることなくNOx触媒を通過した未燃HCが酸化触媒において浄化される。それゆえ、未燃HCが排出されてしまうのを回避することができる。
【0055】
請求項7に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を酸化除去する準備を行うことができる。
【0056】
請求項8に記載の発明によれば、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタが加熱され、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去することができる。
【0057】
請求項9に記載の発明によれば、NOx触媒に到達した未燃HCによりNOx触媒を還元することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気浄化装置の第一の実施形態の構成図である。
【図2】図1に示したパティキュレートフィルタの詳細図である。
【図3】燃焼室に近い位置における機関排気通路内の圧力と燃焼室から離れた位置における機関排気通路内の圧力とを比較して示した図である。
【図4】パティキュレートフィルタ温度とパティキュレートフィルタの上流側の排気ガス温度とを比較して示した図である。
【図5】領域Aと領域Bとの関係を示した図である。
【図6】主燃料とは別の副燃料の追加噴射時期と排気ガス中の未燃HC量、微粒子量及び燃焼状態との関係を示した図である。
【図7】図6に示した温度利用領域を適用してパティキュレートフィルタを昇温させた場合と触媒的作用利用領域を適用してパティキュレートフィルタを昇温させた場合とを比較して示した図である。
【符号の説明】
1…内燃機関本体
10…排気ポート
14…排気ターボチャージャ
19…排気マニホルド
22…パティキュレートフィルタ
60…NOx触媒
61…酸化触媒
Claims (9)
- 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
前記パティキュレートフィルタを昇温させる場合、排気ガス温度が、前記パティキュレートフィルタに到達するまでに排気ガス中の未燃HCが煤に変化しにくい温度範囲のうち最高温度以下であるときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を前記最高温度よりも高い温度にまで昇温させ、排気ガス温度が前記最高温度よりも高くなったら前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止するようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタの壁の内部において捕集されるように前記パティキュレートフィルタを構成した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記パティキュレートフィルタを排気ポート内又は排気ポートのすぐ下流側に配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前であるときには、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、前記パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなりそうなときには、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、前記パティキュレートフィルタの下流側に排気ターボチャージャを配置し、その下流側にNOx触媒を配置し、その下流側に酸化触媒を配置した内燃機関の排気浄化装置。 - 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いとき、圧縮上死点後40°から50°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射することにより前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、前記パティキュレートフィルタに堆積している微粒子量が所定値以上のとき、圧縮上死点後30°から40°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射することにより排気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させるようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、
排気ガス温度が低酸化反応温度よりも低いときに前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度を低酸化反応温度以上の温度まで床温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのを原則的に禁止し、前記パティキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒を還元すべきとき、圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮上死点後50°以降に主燃料とは別の副燃料を追加噴射するようにした内燃機関の排気浄化装置。
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