JP3785870B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル機関においては機関の低速低負荷運転時、特に機関の暖機運転時には燃焼室内の温度が低くなり、その結果多量の未燃HCが発生する。そこで機関排気通路内に排気制御弁を配置し、機関低速低負荷運転時に排気制御弁を閉弁すると共に燃料噴射量を大巾に増量することにより燃焼室内の温度を高めて噴射燃料を燃焼室内で完全燃焼させ、それによって未燃HCの発生量を抑制するようにしたディーゼル機関が公知である(特開昭49−80414号公報参照)。
【0003】
また、機関排気通路内に排気浄化用触媒を配置した場合には触媒温度が十分に高くならないと触媒による良好な排気浄化作用は行われない。そこで機関の出力を発生させるための主燃料の噴射に加え副燃料を膨張行程中に噴射し、副燃料を燃焼させることにより排気ガス温を上昇させ、そにれよって触媒の温度を上昇させるようにした内燃機関が公知である(特開平8−303290号公報および特開平10−212995号公報参照)。
【0004】
また、従来より未燃HCを吸着しうる触媒が知られている。この触媒は周囲の圧力が高くなればなるほど未燃HCの吸着量が増大し、周囲の圧力が低くなると吸着した未燃HCを放出する性質を有する。そこでこの性質を利用して触媒から放出された未燃HCによりNOx を還元するために、機関排気通路内にこの触媒を配置すると共に触媒下流の機関排気通路内に排気制御弁を配置し、NOx の発生量の少ない機関低速低負荷運転時には機関出力の発生のための主燃料に加え少量の副燃料を膨張行程中又は排気行程中に噴射して多量の未燃HCを燃焼室から排出させ、更にこのとき機関の出力低下が許容範囲内に納まるように排気制御弁を比較的に小さな開度まで閉弁することにより排気通路内の圧力を高めて燃焼室から排出される多量の未燃HCを触媒内に吸着させ、NOx の発生量の多い機関高速又は高負荷運転時には排気制御弁を全開にして排気通路内の圧力を低下させ、このとき触媒から放出される未燃HCによってNOx を還元するようにした内燃機関が公知である(特開平10−238336号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、現在ディーゼル機関はもとより火花点火式内燃機関においても機関低負荷運転時、特に機関の暖機運転時に発生する未燃HCの量をいかにして低減するかが大きな問題となっている。そこで本発明者はこの問題を解決すべく実験研究を行い、その結果機関の暖機運転時等において大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減するためには燃焼室内における未燃HCの発生量を低減しかつ同時に排気通路内における未燃HCの低減量を増大しなければならないことが判明したのである。
【0006】
具体的に言うと、膨張行程中又は排気行程中に燃焼室内に副燃料を追加噴射してこの副燃料を燃焼させ、機関排気ポートの出口からかなり距離を隔てた機関排気通路内に排気制御弁を設けてこの排気制御弁をほぼ全閉させると、これら副燃料の燃焼と排気制御弁による排気絞り作用との相乗効果によって燃焼室内における未燃HCの発生量が低減すると共に排気通路内における未燃HCの低減量が増大し、斯くして大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減しうることが判明したのである。
【0007】
もう少し詳しく言うと、副燃料が噴射されると副燃料自身が燃焼せしめられるばかりでなく主燃料の燃え残りである未燃HCが燃焼室内で燃焼せしめられる。従って燃焼室内で発生する未燃HCの量が大巾に低減するばかりでなく、主燃料の燃え残りである未燃HCおよび副燃料が燃焼せしめられるので既燃ガス温がかなり高温となる。
【0008】
一方、排気制御弁がほぼ全閉せしめられると機関の排気ポートから排気制御弁に到る排気通路内の圧力、即ち背圧がかなり高くなる。背圧が高いということは燃焼室内から排出された排気ガス温がさほど低下しないことを意味しており、従って排気ポート内における排気ガス温はかなり高温となっている。一方、背圧が高いということは排気ポート内に排出された排気ガスの流速が遅いことを意味しており、従って排気ガスは高温の状態で排気制御弁上流の排気通路内に長時間に亘って滞留することになる。この間に排気ガス中に含まれる未燃HCが酸化せしめられ、斯くして大気中に排出される未燃HCの量が大巾に低減されることになる。
【0009】
この場合、もし副燃料を噴射しなかった場合には主燃料の燃え残りの未燃HCがそのまま残存するために燃焼室内において多量の未燃HCが発生する。また副燃料を噴射しなかった場合には燃焼室内の既燃ガス温がさほど高くならないためにこのときたとえ排気制御弁をほぼ全閉させても排気制御弁上流の排気通路内での未燃HCの十分な酸化作用は期待できない。従ってこのときには多量の未燃HCが大気中に排出されることになる。
【0010】
一方、排気制御弁による排気絞り作用を行わない場合でも副燃料を噴射すれば燃焼室内で発生する未燃HCの発生量は低減し、燃焼室内の既燃ガス温は高くなる。しかしながら排気制御弁による排気絞り作用を行わない場合には燃焼室から排気ガスが排出されるや否や排気ガス圧はただちに低下し、斯くして排気ガス温もただちに低下する。従ってこの場合には排気通路内における未燃HCの酸化作用はほとんど期待できず、斯くしてこのときにも多量の未燃HCが大気中に排出されることになる。
【0011】
即ち、大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減するためには副燃料を噴射しかつ同時に排気制御弁をほぼ全閉にしなければならないことになる。
前述の特開昭49−80414号公報に記載されたディーゼル機関では副燃料が排出されず、主燃料の噴射量が大巾に増大せしめられるので排気ガス温は上昇するが極めて多量の未燃HCが燃焼室内で発生する。このように燃焼室内において極めて多量の未燃HCが発生するとたとえ排気通路内において未燃HCの酸化作用が行われたとしても一部の未燃HCしか酸化されないので多量の未燃HCが大気中に排出されることになる。
【0012】
一方、前述の特開平8−303290号公報又は特開平10−212995号公報に記載された内燃機関では排気制御弁による排気絞り作用が行われていないので排気通路内における未燃HCの酸化作用はほとんど期待できない。従ってこの内燃機関においても多量の未燃HCが大気中に排出されることになる。
また前述の特開平10−238336号公報に記載された内燃機関では機関の出力低下が許容範囲内に納まるように排気制御弁が比較的小さな開度まで閉弁せしめられる。しかしながら機関の出力低下が許容範囲内に納まる程度の排気制御弁の閉弁量では背圧はそれほど高くなっていない。
【0013】
また、この内燃機関では触媒に吸着すべき未燃HCを発生させるために少量の副燃料が膨張行程中又は排気行程中に噴射される。この場合、副燃料が良好に燃焼せしめられれば未燃HCが発生しなくなるのでこの内燃機関では副燃料が良好に燃焼しないように副燃料の噴射制御を行っているものと考えられる。従ってこの内燃機関では少量の副燃料が既燃ガス温の温度上昇にはさほど寄与していないものと考えられる。
【0014】
このようにこの内燃機関では多量の未燃HCが燃焼室内において発生せしめられ、しかも背圧はそれほど高くならず既燃ガス温もさほど温度上昇しないと考えられるので排気通路内においても未燃HCはさほど酸化されないものと考えられる。この内燃機関ではできるだけ多量の未燃HCを触媒に吸着させることを目的としており、従ってこのように考えるのが理にかなっていると言える。
【0015】
ところで前述したように大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減するためには排気制御弁をほぼ全閉にして背圧を高めなければならない。しかしながら背圧を高めすぎると機関が停止してしまい、かと言って背圧を低くしすぎると排気通路内において未燃HCを十分に浄化することができない。即ち、機関が停止するのを阻止しつつ大気中に排出される未燃HCを低減するためには背圧を最適な圧力に維持する必要がある。
【0016】
本発明の目的は機関の安定した運転を確保しつつ大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために発明によれば、機関排気ポートの出口に接続された排気通路内に排気ポートの出口から予め定められた距離を隔てて排気制御弁を配置し、大気中への未燃HCの排出量を低減すべきであると判断されたときには排気制御弁をほぼ全閉にすると共に、機関出力を発生するために燃焼室内に噴射された主燃料を空気過剰のもとで燃焼させることに加え副燃料を副燃料が燃焼しうる膨張行程中又は排気行程中の予め定められた時期に燃焼室内に追加噴射しかつ排気制御弁の開度を背圧が予め定められた目標値となるほぼ全閉状態に制御し、排気制御弁がほぼ全閉状態にされたときには同一の機関運転状態のもとで排気制御弁が全開せしめられた場合の機関の発生トルクに近づくように同一の機関運転状態のもとで排気制御弁が全開せしめられた場合に比べて主燃料の噴射量を増量させるようにしている。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明を成層燃焼式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら本発明は均一リーン空燃比のもとで燃焼が行われる火花点火式内燃機関、および空気過剰のもとで燃焼が行われるディーゼル機関にも適用することができる。
【0023】
図1を参照すると、1は機関本体を示し、機関本体1は1番気筒#1、2番気筒#2、3番気筒#3および4番気筒#4からなる4つの気筒を有する。図2は各気筒#1,#2,#3,#4の側面断面図を示している。図2を参照すると、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6はシリンダヘッド3の内壁面周縁部に配置された燃料噴射弁、7はシリンダヘッド3の内壁面中央部に配置された点火栓、8は吸気弁、9は吸気ポート、10は排気弁、11は排気ポートを夫々示す。
【0024】
図1および図2を参照すると、吸気ポート9は対応する吸気枝管12を介してサージタンク13に連結され、サージタンク13は吸気ダクト14およびエアフローメータ15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気ダクト14内にはステップモータ17により駆動されるスロットル弁18が配置され、スロットル弁18にはスロットル弁18の開度を検出するためのスロットル開度センサ18aが取付けられる。一方、図1に示される実施例では点火順序が1−3−4−2とされており、図1に示されるように点火順序が一つおきの気筒#1,#4の排気ポート11は共通の第1の排気マニホルド19に連結され、点火順序が一つおきの残りの気筒#2,#3の排気ポート11は共通の第2の排気マニホルド20に連結される。これら第1の排気マニホルド19と第2の排気マニホルド20は共通の排気管21に連結され、排気管21は更に別の排気管22に連結される。排気管22内には負圧ダイアフラム装置又は電気モータからなるアクチュエータ23により駆動される排気制御弁24が配置される。
【0025】
図1に示されるように排気管21とサージタンク13とは排気ガス再循環(以下EGRと称す)通路25を介して互いに連結され、EGR通路25内には電気制御式EGR制御弁26が配置される。燃料噴射弁6は共通の燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。このコモンレール27内へは燃料タンク28内の燃料が電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ29を介して供給され、コモンレール27内に供給された燃料が各燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ30が取付けられ、燃料圧センサ30の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ29の吐出量が制御される。
【0026】
電子制御ユニット40はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス41によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45および出力ポート46を具備する。エアフローメータ15は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。機関本体1には機関冷却水温を検出するための水温センサ31が取付けられ、この水温センサ31の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。また、排気制御弁24上流の排気管22内には背圧を検出するための圧力センサ32が配置され、この圧力センサ32の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。更に入力ポート45にはスロットル開度センサ18aおよび燃料圧センサ30の出力信号が夫々対応するAD変換器47を介して入力される。
【0027】
また、アクセルペダル50にはアクセルペダル50の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ51が接続され、負荷センサ51の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。また、入力ポート45にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ52が接続される。一方、出力ポート46は対応する駆動回路48を介して燃料噴射弁6、点火栓7、スロットル弁制御用ステップモータ17、排気制御弁制御用アクチュエータ23、EGR制御弁26および燃料ポンプ29に接続される。
【0028】
図3は燃料噴射量Q1,Q2,Q(=Q1 +Q2 )、噴射開始時期θS1,θS2、噴射完了時期θE1,θE2および燃焼室5内における平均空燃比A/Fを示している。なお、図3において横軸Lはアクセルペダル50の踏込み量、即ち要求負荷を示している。
図3からわかるように要求負荷LがL1 よりも低いときには圧縮行程末期のθS2からθE2の間において燃料噴射Q2が行われる。このときには平均空燃比A/Fはかなりリーンとなっている。要求負荷LがL1 とL2 の間のときには吸気行程初期のθS1からθE1の間において第1回目の燃料噴射Q1が行われ、次いで圧縮行程末期のθS2からθE2の間において第2回目の燃料噴射Q2が行われる。このときにも空燃比A/Fはリーンとなっている。要求負荷LがL2 よりも大きいときには吸気行程初期のθS1からθE1の間において燃料噴射Q1が行われる。このときには要求負荷Lが低い領域では平均空燃比A/Fがリーンとされており、要求負荷Lが高くなると平均空燃比A/Fが理論空燃比とされ、要求負荷Lが更に高くなると平均空燃比A/Fがリッチとされる。なお、圧縮行程末期にのみ燃料噴射Q2が行われる運転領域、二回に亘って燃料噴射Q1およびQ2が行われる運転領域および吸気行程初期にのみ燃料噴射Q1が行われる運転領域は要求負荷Lのみにより定まるのではなく、実際には要求負荷Lおよび機関回転数により定まる。
【0029】
図2は要求負荷LがL1 (図3)よりも小さいとき、即ち圧縮行程末期においてのみ燃料噴射Q2が行われる場合を示している。図2に示されるようにピストン4の頂面上にはキャビティ4aが形成されており、要求負荷LがL1 よりも低いときには燃料噴射弁6からキャビティ4aの底壁面に向けて圧縮行程末期に燃料が噴射される。この燃料はキャビティ4aの周壁面により案内されて点火栓7に向かい、それによって点火栓7の周りに混合気Gが形成される。次いでこの混合気Gは点火栓7により着火せしめられる。
【0030】
一方、前述したように要求負荷LがL1 とL2 との間にあるときには二回に分けて燃料噴射が行われる。この場合、吸気行程初期に行われる第1回目の燃料噴射Q1によって燃焼室5内に稀薄混合気が形成される。次いで圧縮行程末期に行われる第2回目の燃料噴射Q2によって点火栓7周りに最適な濃度の混合気が形成される。この混合気が点火栓7により着火せしめられ、この着火火炎によって稀薄混合気が燃焼せしめられる。
【0031】
一方、要求負荷LがL2 よりも大きいときには図3に示されるように燃焼室5内にはリーン又は理論空燃比又はリッチ空燃比の均一混合気が形成され、この均一混合気が点火栓7により着火せしめられる。
次に図4を参照しつつまず初めに本発明による未燃HCの低減方法について概略的に説明する。なお、図4において横軸はクランク角を示しており、BTDCおよびATDCは夫々上死点前および上死点後を示している。
【0032】
図4(A)は本発明による方法によって特に未燃HCを低減する必要のない場合であって要求負荷LがL1 よりも小さいときの燃料噴射時期を示している。図4(A)に示されるようにこのときには圧縮行程末期に主燃料Qmのみが噴射され、このとき排気制御弁24は全開状態に保持されている。
これに対し、本発明による方法によって未燃HCを低減する必要がある場合には排気制御弁24がほぼ全閉せしめられ、更に図4(B)に示されるように機関出力を発生させるための主燃料Qmの噴射に加え、膨張行程中に、図4(B)に示される例では圧縮上死点後(ATDC)60°付近において副燃料Qaが追加噴射される。なおこの場合、主燃料Qmの燃焼後、副燃料Qaを完全に燃焼せしめるのに十分な酸素が燃焼室5内に残存するように主燃料Qmは空気過剰のもとで燃焼せしめられる。また、図4(A)と図4(B)とは機関負荷と機関回転数が同一であるときの燃料噴射時期を示しており、従って機関負荷と機関回転数が同一である場合には図4(B)に示される場合の主燃料Qmの噴射量の方が図4(A)に示される場合の主燃料Qmの噴射量に比べて増量せしめられている。
【0033】
図5は機関排気通路の各位置における排気ガス中の未燃HCの濃度(ppm )の一例を示している。図5に示す例において黒三角は排気制御弁24を全開にした状態で図4(A)に示す如く圧縮行程末期において主燃料Qmを噴射した場合の排気ポート11出口における排気ガス中の未燃HCの濃度(ppm )を示している。この場合には排気ポート11出口における排気ガス中の未燃HCの濃度は6000ppm 以上の極めて高い値となる。
【0034】
一方、図5に示す例において黒丸および実線は排気制御弁24をほぼ全閉とし、図4(B)に示されるように主燃料Qmおよび副燃料Qaを噴射した場合の排気ガス中の未燃HCの濃度(ppm )を示している。この場合には排気ポート11出口における排気ガス中の未燃HCの濃度は2000ppm 以下となり、排気制御弁24の付近においては排気ガス中の未燃HCの濃度は150ppm 程度まで減少する。従ってこの場合には大気中に排出される未燃HCの量が大巾に低減せしめられることがわかる。
【0035】
このように排気制御弁24上流の排気通路内において未燃HCが減少するのは未燃HCの酸化反応が促進されているからである。しかしながら図5の黒三角で示されるように排気ポート11出口における未燃HCの量が多い場合、即ち燃焼室5内での未燃HCの発生量が多い場合にはたとえ排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進しても大気中に排出される未燃HCの量はさほど低減しない。即ち、排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進することによって大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減しうるのは図5の黒丸で示されるように排気ポート11出口における未燃HCの濃度が低いとき、即ち燃焼室5内での未燃HCの発生量が少ないときである。
【0036】
このように大気中に排出される未燃HCの量を低減させるためには燃焼室5内での未燃HCの発生量を低下させかつ排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進させるという二つの要求を同時に満たす必要がある。そこでまず初めに2番目の要求、即ち排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進させることから説明する。
【0037】
本発明によれば大気中に排出される未燃HCの量を低減すべきときには排気制御弁24がほぼ全閉とされる。このように排気制御弁24がほぼ全閉にされると排気ポート11内、排気マニホルド19,20内、排気管21内、および排気制御弁24上流の排気管22内の圧力、即ち背圧はかなり高くなる。
背圧が高くなるということは燃焼室5内から排気ポート11内に排気ガスが排出されたときに排気ガスの圧力がさほど低下せず、従って燃焼室5から排出された排気ガス温もさほど低下しないことを意味している。従って排気ポート11内に排出された排気ガス温はかなり高温に維持されている。一方、背圧が高いということは排気ガスの密度が高いことを意味しており、排気ガスの密度が高いということは排気ポート11から排気制御弁24に至る排気通路内における排気ガスの流速が遅いことを意味している。従って排気ポート11内に排出された排気ガスは高温のもとで長時間に亘り排気制御弁24上流の排気通路内に滞留することになる。
【0038】
このように排気ガスが高温のもとで長時間に亘り排気制御弁24上流の排気通路内に滞留せしめられるとその間に未燃HCの酸化反応が促進される。この場合、本発明者による実験によると排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進するためには排気ポート11出口における排気ガス温をほぼ750℃以上、好ましくは800℃以上にする必要があることが判明している。
【0039】
また、高温の排気ガスが排気制御弁24上流の排気通路内に滞留している時間が長くなればなるほど未燃HCの低減量は増大する。この滞留時間は排気制御弁24の位置が排気ポート11出口から離れれば離れるほど長くなり、従って排気制御弁24は排気ポート11出口から未燃HCを十分に低減するのに必要な距離を隔てて配置する必要がある。排気制御弁24を排気ポート11出口から未燃HCを十分に低減するのに必要な距離を隔てて配置すると図5の実線に示されるように未燃HCの濃度は大巾に低減する。なお、本発明者による実験によると未燃HCを十分に低減するためには排気ポート11出口から排気制御弁24までの距離を1メートル以上とすることが好ましいことが判明している。
【0040】
ところで前述したように排気通路内における未燃HCの酸化反応を促進するためには排気ポート11出口における排気ガス温をほぼ750℃以上、好ましくは800℃以上にする必要がある。また、大気中に排出される未燃HCの量を低減するためには前述した1番目の要求を満たさなければならない。即ち燃焼室5内での未燃HCの発生量を低下させる必要がある。そのために本発明では機関出力を発生するための主燃料Qmに加え、主燃料Qmの噴射後に副燃料Qaを追加噴射して副燃料Qaを燃焼室5内で燃焼せしめるようにしている。
【0041】
即ち、副燃料Qaを燃焼室5内で燃焼せしめると副燃料Qaの燃焼時に主燃料Qmの燃え残りである多量の未燃HCが燃焼せしめられる。また、この副燃料Qaは高温ガス中に噴射されるので副燃料Qaは良好に燃焼せしめられ、従って副燃料Qaの燃え残りである未燃HCはさほど発生しなくなる。斯くして最終的に燃焼室5内で発生する未燃HCの量はかなり少なくなる。
【0042】
また、副燃料Qaを燃焼室5内で燃焼せしめると主燃料Qm自身および副燃料Qa自身の燃焼による発熱に加え、主燃料Qmの燃え残りである未燃HCの燃焼熱が追加的に発生するので燃焼室5内の既燃ガス温はかなり高くなる。このように主燃料Qmに加え副燃料Qaを追加噴射して副燃料Qaを燃焼させることにより燃焼室5内で発生する未燃HCの量を低減しかつ排気ポート11出口における排気ガス温を750℃以上、好ましくは800℃以上にすることができる。
【0043】
このように本発明では副燃料Qaを燃焼室5内で燃焼せしめる必要があり、そのためには副燃料Qaの燃焼時に燃焼室5内に十分な酸素が残存していることが必要であり、しかも噴射された副燃料Qaが燃焼室5内で良好に燃焼せしめられる時期に副燃料Qaを噴射する必要がある。
そこで本発明では副燃料Qaの燃焼時に燃焼室5内に十分な酸素が残存しうるように主燃料Qmは空気過剰のもとで燃焼せしめられる。また、図2に示される成層燃焼式内燃機関において噴射された副燃料Qaが燃焼室5において良好に燃焼せしめられる噴射時期は図4において矢印Zで示される圧縮上死点後(ATDC)ほぼ50°からほぼ90°の膨張行程であり、従って図2に示される成層燃焼式内燃機関においては副燃料Qaは圧縮上死点後(ATDC)ほぼ50°からほぼ90°の膨張行程において噴射される。なお、圧縮上死点後(ATDC)ほぼ50°からほぼ90°の膨張行程において噴射された副燃料Qaは機関の出力の発生には寄与しない。
【0044】
ところで本発明者による実験によると図2に示される成層燃焼式内燃機関では副燃料Qaが圧縮上死点後(ATDC)60°付近において噴射されたときに大気中に排出される未燃HCの量は最も少なくなる。従って本発明による実施例では図4(B)に示されるように副燃料Qaの噴射時期はほぼ圧縮上死点後(ATDC)60°付近とされる。
【0045】
副燃料Qaの最適な噴射時期は機関の型式によって異なり、例えばディーゼル機関では副燃料Qaの最適な噴射時期は膨張行程中か又は排気行程中となる。従って本発明では副燃料Qaの燃料噴射は膨張行程中又は排気行程中に行われる。一方、燃焼室5内の既燃ガス温は主燃料Qmの燃焼熱と副燃料Qaの燃焼熱の双方の影響を受ける。即ち、燃焼室5内の既燃ガス温は主燃料Qmの噴射量が増大するほど高くなり、副燃料Qaの噴射量が増大するほど高くなる。更に、燃焼室5内の既燃ガス温は背圧の影響を受ける。即ち、背圧が高くなるほど燃焼室5から既燃ガスが流出しにくくなるために燃焼室5内に残留する既燃ガス量が多くなり、斯くして排気制御弁24がほぼ全閉せしめられると燃焼室5内の既燃ガス温が上昇せしめられる。
【0046】
ところで排気制御弁24がほぼ閉弁せしめられ、それによって背圧が高くなると機関の発生トルクが最適な要求発生トルクに対して減少する。そこで本発明による実施例では図4(B)に示されるように排気制御弁24がほぼ全閉せしめられたときには図4(A)に示されるように同一の機関運転状態のもとで排気制御弁24が全開せしめられた場合の機関の要求発生トルクに近づくように同一の機関運転状態のもとで排気制御弁24が全開せしめられた場合に比べて主燃料Qmの噴射量が増量せしめられる。なお、本発明による実施例では排気制御弁24がほぼ全閉せしめられたときにはそのときの機関の発生トルクが同一の機関運転状態のもとで排気制御弁24が全開せしめられた場合の機関の要求発生トルクに一致するように主燃料Qmが増量される。
【0047】
図6は要求負荷Lに対して機関の要求発生トルクを得るのに必要な主燃料Qmの変化を示している。なお、図6において実線は排気制御弁24がほぼ全閉せしめられた場合を示しており、破線は排気制御弁24が全開せしめられた場合を示している。
一方、図7は排気制御弁24をほぼ全閉せしめた場合において排気ポート11出口における排気ガス温をほぼ750℃からほぼ800℃にするのに必要な主燃料Qmと副燃料Qaの関係を示している。前述したように主燃料Qmを増量しても燃焼室5内の既燃ガス温は高くなり、副燃料Qaを増量しても燃焼室5内の既燃ガス温は高くなる。従って排気ポート11出口における排気ガス温をほぼ750℃からほぼ800℃にするのに必要な主燃料Qmと副燃料Qaとの関係は図7に示されるように主燃料Qmを増大すれば副燃料Qaは減少し、主燃料Qmを減少すれば副燃料Qaは増大する関係となる。
【0048】
ただし、主燃料Qmおよび副燃料Qaを同一量増大した場合には副燃料Qaを増量した場合の方が主燃料Qmを増量した場合に比べて燃焼室5内の温度上昇量ははるかに大きくなる。従って燃料消費量の低減という観点からみると副燃料Qaを増大させることによって燃焼室5内の既燃ガス温を上昇させることが好ましいと言える。
【0049】
従って本発明による実施例では排気制御弁24をほぼ全閉せしめたときに機関の発生トルクを要求発生トルクまで上昇させるのに必要な分だけ主燃料Qmを増量し、主として副燃料Qaの燃焼熱によって燃焼室5内の既燃ガス温を上昇させるようにしている。
このように排気制御弁24をほぼ全閉せしめ、排気ポート11出口における排気ガスをほぼ750℃以上、好ましくはほぼ800℃以上とするのに必要な量の副燃料Qaを噴射すると排気ポート11から排気制御弁24に至る排気通路内において未燃HCの濃度を大巾に減少することができる。このとき排気ポート11から排気制御弁24に至る排気通路内において図5に示されるように未燃HCの濃度をほぼ150ppm 程度まで低下させるには排気制御弁24上流の排気通路内の圧力をゲージ圧でもってほぼ80KPa 以上にする必要がある。このときの排気制御弁24による排気通路断面積の閉鎖割合はほぼ95パーセント以上である。
【0050】
従って図1に示される実施例では大気中への未燃ガスの排出量を大巾に低減すべきときには排気制御弁24による排気通路断面積の閉鎖割合がほぼ95パーセント以上となるように排気制御弁24がほぼ全閉せしめられる。なお、排気ポート11から排気制御弁24に至る排気通路内において未燃HCを600ppm から800ppm 程度まで減少せしめれば十分な場合には排気制御弁24上流の排気通路の圧力をゲージ圧でもってほぼ30KPa 程度とすれば十分である。このときには排気制御弁24による排気通路断面積の閉鎖割合はほぼ90パーセントとなる。
【0051】
内燃機関において多量の未燃HCが発生するのは燃焼室5内の温度が低いときである。燃焼室5内の温度が低いときは機関の始動および暖機運転時、および機関低負荷時であり、従って機関の始動および暖機運転時、および機関低負荷時に多量の未燃HCが発生することになる。このように燃焼室5内の温度が低いときにはたとえ排気通路内に酸化機能を有する触媒を配置しておいても触媒温度が低く触媒が活性化していないのでこのときに発生する多量の未燃HCを触媒により酸化させることは困難である。
【0052】
そこで本発明による実施例では機関の始動および暖機運転時、および機関低負荷時には排気制御弁24をほぼ全閉せしめ、主燃料Qmを増量すると共に副燃料Qaを追加噴射し、それによって大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減せしめるようにしている。
図8は機関始動および暖機運転時における主燃料Qmの変化の一例および排気制御弁24の開度を示している。なお、図8において実線Xは排気制御弁24をほぼ全閉にした場合の最適な主燃料Qmの噴射量を示しており、破線Yは排気制御弁24を全開にした場合の最適な主燃料Qmの噴射量を示している。図8からわかるように機関始動および暖機運転時には排気制御弁24がほぼ全閉せしめられ、同一の機関運転状態のもとで排気制御弁24が全開せしめられた場合の最適な主燃料Qmの噴射量Yよりも主燃料Qmの噴射量Xが増量せしめられ、更に副燃料Qaが追加噴射される。
【0053】
図9は機関低負荷時における主燃料Qmの変化の一例および排気制御弁24の開度を示している。なお、図9において実線Xは排気制御弁24をほぼ全閉にした場合の最適な主燃料Qmの噴射量を示しており、破線Yは排気制御弁24を全開にした場合の最適な主燃料Qmの噴射量を示している。図9からわかるように機関低負荷時には排気制御弁24がほぼ全閉せしめられ、同一の機関運転状態のもとで排気制御弁24が全開せしめられた場合の最適な主燃料Qmの噴射量Yよりも主燃料Qmの噴射量Xが増量せしめられ、更に副燃料Qaが追加噴射される。
【0054】
ところで前述したように排気ポート11から排気制御弁24に至る排気通路内において未燃HCの濃度をほぼ150ppm 程度まで低下させるには排気制御弁24上流の排気通路内の圧力をゲージ圧でもってほぼ80KPa にする必要があり、このとき排気制御弁24による排気通路断面積の閉鎖割合はほぼ95パーセント以上となる。この場合、排気制御弁24を閉弁しすぎると、即ち背圧を高くしすぎると機関が停止してしまい、かといって排気制御弁24の開度を大きくしすぎると、即ち背圧を低下させると未燃HCの浄化率が低下してしまう。即ち、背圧には最適値が存在することになる。
【0055】
そこで本発明では背圧が予め定められた目標値、例えば80KPa になるように排気制御弁24の開度を制御するようにしている。この場合、背圧が目標値となるときの排気制御弁24の開度は機関の運転状態に応じて変化し、従って排気制御弁24の開度は機関の運転状態に応じて増大減少せしめられる。
本発明による第1実施例では圧力センサ32によって背圧が実際に検出され、実際の背圧が目標値となるように排気制御弁24の開度が制御される。
【0056】
図10は第1実施例を実行するための運転制御ルーチンを示している。
図10を参照するとまず初めにステップ100において機関始動および暖機運転時であるか否かが判別される。機関始動および暖機運転時でないときにはステップ102にジャンプして機関低負荷時か否かが判別される。機関低負荷時でないときにはステップ103に進んで排気制御弁24が全開せしめられ、次いでステップ104に進んで主燃料Qmの噴射制御が行われる。このとき副燃料Qaの噴射は行われない。
【0057】
一方、ステップ100において機関始動および暖機運転時であると判断されたときにはステップ101に進んで機関の始動後、予め定められた設定期間が経過したか否かが判別される。設定期間が経過していないときにはステップ105に進み、設定期間が経過したときにはステップ102に進む。一方、ステップ102において機関低負荷時であると判別されたときにもステップ105に進む。
【0058】
ステップ105では圧力センサ32により検出された実際の背圧PEが目標値PEO に小さな値の一定値aを加算した値(PEO +a)よりも高いか否かが判別される。PE>PEO +aのときにはステップ106に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ増大せしめられる。次いでステップ109に進む。これに対してPE≦PEO +aのときにはステップ107に進んで圧力センサ32により検出された実際の背圧PEが目標値PEO から一定値aを減算した値(PEO −a)よりも低いか否かが判別される。PE<PEO −aのときにはステップ108に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ減少せしめられる。次いでステップ109に進む。従って実際の背圧PEがPEO −a<PE<PEO +aとなるように排気制御弁24の開度θEが制御されることになる。
【0059】
ステップ109では主燃料Qmの噴射制御が行われる。即ち、機関始動および暖機運転時であれば主燃料Qmの噴射量が図8に示されるXとされ、機関低負荷時であれば主燃料Qmの噴射量が図9に示されるXとされる。次いでステップ110では副燃料Qaの噴射制御が行われる。
一方、排気制御弁24の開度が減少せしめられ、背圧が高くなると吸入空気量が減少し、吸気通路内の圧力が高くなる。この場合、機関の運転状態が定まると背圧が目標値に維持されているときの吸入空気量、および吸気通路内の圧力は一定値となる。従って背圧が目標値に維持されているときの吸入空気量や吸気通路内の圧力を実験により予め求めて実験により求められた吸入空気量や吸気通路内の圧力を目標値として記憶しておき、実際の吸入空気量や実際の吸気通路内の圧力が、記憶された目標値となるように排気制御弁24の開度を制御すれば背圧が目標値に維持されることになる。
【0060】
なお、背圧が目標値に維持されているときに機関の運転状態に応じた一定の値となる機関運転パラメータは吸入空気量や吸気通路内の圧力以外にも存在し、従って一般的な表現を用いると背圧が目標値に維持されているときの機関運転パラメータの値を目標値として記憶しておき、機関運転パラメータの値が、記憶された目標値となるように排気制御弁24の開度を制御すれば背圧が目標値に維持されることになる。
【0061】
本発明による第2実施例では背圧が目標値となるときの吸入空気量の目標値GAOをスロットル弁18の開度および機関回転数Nの関数として図11に示すようなマップの形で予めROM42内に記憶しておき、エアフローメータ15により検出された実際の吸入空気量GAがROM42内に記憶された目標値GAOとなるように排気制御弁24の開度が制御される。
【0062】
図12は第2実施例を実行するための運転制御ルーチンを示している。
図12を参照するとまず初めにステップ200において機関始動および暖機運転時であるか否かが判別される。機関始動および暖機運転時でないときにはステップ202にジャンプして機関低負荷時か否かが判別される。機関低負荷時でないときにはステップ203に進んで排気制御弁24が全開せしめられ、次いでステップ204に進んで主燃料Qmの噴射制御が行われる。このとき副燃料Qaの噴射は行われない。
【0063】
一方、ステップ200において機関始動および暖機運転時であると判断されたときにはステップ201に進んで機関の始動後、予め定められた設定期間が経過したか否かが判別される。設定期間が経過していないときにはステップ205に進み、設定期間が経過したときにはステップ202に進む。一方、ステップ202において機関低負荷時であると判別されたときにもステップ205に進む。
【0064】
ステップ205ではエアフローメータ15により検出された実際の吸入空気量GAが図11に示す目標値GAOから小さな値の一定値bを減算した値(GAO−b)よりも少いか否かが判別される。GA<GAO−bのときにはステップ206に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ増大せしめられる。次いでステップ209に進む。これに対してGA≧GAO−bのときにはステップ207に進んでエアフローメータ15により検出された実際の吸入空気量GAが図11に示す目標値GAOに一定値bを加算した値(GAO+b)よりも多いか否かが判別される。GA>GAO+bのときにはステップ208に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ減少せしめられる。次いでステップ209に進む。従って実際の吸入空気量GAがGAO−b<GA<GAO+bとなるように排気制御弁24の開度θEが制御されることになる。
【0065】
ステップ209では主燃料Qmの噴射制御が行われる。即ち、機関始動および暖機運転時であれば主燃料Qmの噴射量が図8に示されるXとされ、機関低負荷時であれば主燃料Qmの噴射量が図9に示されるXとされる。次いでステップ210では副燃料Qaの噴射制御が行われる。
図13から図15に第3実施例を示す。
【0066】
この実施例では図13に示されるようにサージタンク13内にサージタンク13内の圧力を検出するための圧力センサ33が配置され、この圧力センサ33により検出された圧力に基づいて排気制御弁24の開度が制御される。即ち、この実施例では背圧が目標値となるときのサージタンク13内の圧力の目標値PMOをスロットル弁18の開度および機関回転数Nの関数として図14に示すようなマップの形で予めROM42内に記憶しておき、圧力センサ33により検出されたサージタンク13内の実際の圧力PMがROM42内に記憶された目標値PMOとなるように排気制御弁24の開度が制御される。
【0067】
図15は第3実施例を実行するための運転制御ルーチンを示している。
図15を参照するとまず初めにステップ300において機関始動および暖機運転時であるか否かが判別される。機関始動および暖機運転時でないときにはステップ302にジャンプして機関低負荷時か否かが判別される。機関低負荷時でないときにはステップ303に進んで排気制御弁24が全開せしめられ、次いでステップ304に進んで主燃料Qmの噴射制御が行われる。このとき副燃料Qaの噴射は行われない。
【0068】
一方、ステップ300において機関始動および暖機運転時であると判断されたときにはステップ301に進んで機関の始動後、予め定められた設定期間が経過したか否かが判別される。設定期間が経過していないときにはステップ305に進み、設定期間が経過したときにはステップ302に進む。一方、ステップ302において機関低負荷時であると判別されたときにもステップ305に進む。
【0069】
ステップ305では圧力センサ33により検出されたサージタンク13内の実際の圧力PMが図14に示す目標値PMOに小さな値の一定値cを加算した値(PMO+c)よりも高いか否かが判別される。PM>PMO+cのときにはステップ306に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ増大せしめられる。次いでステップ309に進む。これに対してPM≦PMO+cのときにはステップ307に進んで圧力センサ33により検出されたサージタンク13内の実際の圧力PMが図14に示す目標値PMOから一定値cを減算した値(PMO−c)よりも低いか否かが判別される。PM<PMO−cのときにはステップ308に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ減少せしめられる。次いでステップ309に進む。従ってサージタンク13内の実際の圧力PMがPMO−c<PM<PMO+cとなるように排気制御弁24の開度θEが制御されることになる。
【0070】
ステップ309では主燃料Qmの噴射制御が行われる。即ち、機関始動および暖機運転時であれば主燃料Qmの噴射量が図8に示されるXとされ、機関低負荷時であれば主燃料Qmの噴射量が図9に示されるXとされる。次いでステップ310では副燃料Qaの噴射制御が行われる。
一方、機関の運転状態が定まると背圧が目標値に維持されているときの排気制御弁24の開度は一定値となる。従って背圧が目標値に維持されているときの排気制御弁24の開度を実験により予め求めて実験により求められた排気制御弁24の開度を目標開度として記憶しておき、排気制御弁24の実際の開度が、記憶された目標開度となるように排気制御弁24を制御すれば背圧が目標値に維持されることになる。
【0071】
そこで本発明による第4実施例では図16に示されるように排気制御弁24に排気制御弁24の開度を検出するための排気制御弁開度センサ34が取付けられ、背圧が目標値となるときの排気制御弁24の目標開度θEOをスロットル弁18の開度および機関回転数Nの関数として図17に示すようなマップの形で予めROM42内に記憶しておき、排気制御弁開度センサ34により検出された排気制御弁24の実際の開度θEがROM42内に記憶された目標開度θEOとなるように排気制御弁24が制御される。
【0072】
図18は第4実施例を実行するための運転制御ルーチンを示している。
図18を参照するとまず初めにステップ400において機関始動および暖機運転時であるか否かが判別される。機関始動および暖機運転時でないときにはステップ402にジャンプして機関低負荷時か否かが判別される。機関低負荷時でないときにはステップ403に進んで排気制御弁24が全開せしめられ、次いでステップ404に進んで主燃料Qmの噴射制御が行われる。このとき副燃料Qaの噴射は行われない。
【0073】
一方、ステップ400において機関始動および暖機運転時であると判断されたときにはステップ401に進んで機関の始動後、予め定められた設定期間が経過したか否かが判別される。設定期間が経過していないときにはステップ405に進み、設定期間が経過したときにはステップ402に進む。一方、ステップ402において機関低負荷時であると判別されたときにもステップ405に進む。
【0074】
ステップ405では排気制御弁開度センサ34により検出された排気制御弁24の実際の開度θEが図17に示す目標開度θEOから小さな値の一定値dを減算した値(θEO−d)よりも小さいか否かが判別される。θE<θEO−dのときにはステップ406に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ増大せしめられる。次いでステップ409に進む。これに対してθE≧θEO−dのときにはステップ407に進んで排気制御弁開度センサ34により検出された排気制御弁24の実際の開度θEが図17に示す目標開度θEOに一定値dを加算した値(θEO+d)よりも大きいか否かが判別される。θE>θEO+dのときにはステップ408に進んで排気制御弁24の開度θEがΔθEだけ減少せしめられる。次いでステップ409に進む。従って排気制御弁24の実際の開度θEがθEO−d<θE<θEO+dとなるように排気制御弁24が制御されることになる。
【0075】
ステップ409では主燃料Qmの噴射制御が行われる。即ち、機関始動および暖機運転時であれば主燃料Qmの噴射量が図8に示されるXとされ、機関低負荷時であれば主燃料Qmの噴射量が図9に示されるXとされる。次いでステップ410では副燃料Qaの噴射制御が行われる。
図19に更に別の実施例を示す。この実施例では排気制御弁24上流の排気管22内に触媒60が配置される。このように排気制御弁24上流の排気管22内に触媒60が配置されている場合には副燃料Qaが追加噴射され、排気制御弁24がほぼ全閉とされているときに触媒60は高温の排気ガスによって強力に加熱される。従って機関始動および暖機運転時に触媒60を早期に活性化することができる。
【0076】
排気管22内に配置された触媒60としては酸化触媒、三元触媒、NOx 吸収剤又はHC吸着触媒を用いることができる。NOx 吸収剤は燃焼室5内における平均空燃比がリーンのときにNOx を吸収し、燃焼室5内における平均空燃比がリッチになるとNOx を放出する機能を有する。
このNOx 吸収剤は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されている。
【0077】
一方、HC吸着触媒では例えばゼオライト、アルミナAl23 、シリカアルミナSiO2 ・Al23 、活性炭、チタニアTiO2 のような多孔質担体上に白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属、または銅Cu、鉄Fe、コバルトCo、ニッケルNiのような遷移金属が担持されている。
【0078】
このようなHC吸着触媒では排気ガス中の未燃HCが触媒内に物理吸着し、未燃HCの吸着量は触媒の温度が低いほど増大し、触媒を流通する排気ガスの圧力が高くなるほど増大する。従って図19に示される実施例では触媒60の温度が低くかつ排気制御弁24の排気絞り作用により背圧が高められているとき、即ち機関始動および暖機運転時、および機関低負荷時に排気ガス中に含まれる未燃HCがHC吸着触媒に吸着される。従って大気中に放出される未燃HCの量を更に低下させることができる。なお、HC吸着触媒に吸着された未燃HCは背圧が低くなったとき、或いはHC吸着触媒の温度が高くなったときにHC吸着触媒から放出される。
【0079】
図20に更に別の実施例を示す。
この実施例では排気制御弁24上流の排気管22内にNOx 吸収剤又はHC吸着触媒からなる触媒60が配置され、第1排気マニホルド19と排気管21間、および第2排気マニホルド20と排気管21間には夫々酸化触媒や三元触媒のような酸化機能を有する触媒61,62が配置される。
【0080】
図21に更に別の実施例を示す。この実施例では各気筒の排気ポート11に連結された排気マニホルド70の各枝管71内に夫々アクチュエータ72により駆動される排気制御弁73が配置され、更に排気制御弁73上流の各枝管71内には夫々背圧を検出するための圧力センサ74が配置される。なお、圧力センサ74のみを、又は圧力センサ74および排気制御弁73を排気ポート11内に配置することもできる。
【0081】
この実施例では本発明による方法でもって未燃HCを低減すべきときには各枝管71内の背圧が目標値、例えば80KPa となるように各気筒毎に対応する圧力センサ74の出力信号に基づいて対応する排気制御弁73の開度が制御される。従ってこの実施例では各気筒の枝管71内の背圧を正確に目標値に維持することができる。なお、図21に示されるように各枝管71内に酸化触媒又は三元触媒75を配置することもできる。
【0082】
図22に更に別の実施例を示す。この実施例では排気制御弁24上流の排気管22内と排気制御弁24下流の排気管22内とを連結する、即ち排気制御弁24を迂回する排気バイパス通路80が設けられ、このバイパス通路80内に入口ポート81の開閉制御を行う弁体82と、弁体82を入口ポート81に向けて付勢する圧縮ばね83からなるリリーフ弁84が配置される。このリリーフ弁84は排気制御弁24上流の排気管22内の背圧が目標値、例えば80KPa を越えたときに開弁するように形成されている。
【0083】
この実施例では本発明による方法でもって未燃HCを低減すべきときには排気制御弁24が全閉せしめられる。このとき背圧が目標値を越えるとリリーフ弁84が開弁するために排気ガスは排気バイパス通路80内を流れ、斯くして背圧は目標値に維持されることになる。
【0084】
【発明の効果】
機関が停止するのを阻止しつつ大気中に排出される未燃HCの量を大巾に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】燃焼室の側面断面図である。
【図3】噴射量、噴射時期および空燃比を示す図である。
【図4】噴射時期を示す図である。
【図5】未燃HCの濃度を示す図である。
【図6】主燃料の噴射量を示す図である。
【図7】主燃料の噴射量と副燃料の噴射量との関係を示す図である。
【図8】主燃料の噴射量と排気制御弁の開度を示す図である。
【図9】主燃料の噴射量と排気制御弁の開度を示す図である。
【図10】第1実施例の運転制御を実行するためのフローチャートである。
【図11】吸入空気量の目標値のマップを示す図である。
【図12】第2実施例の運転制御を実行するためのフローチャートである。
【図13】内燃機関の別の実施例を示す全体図である。
【図14】サージタンク内の圧力の目標値のマップを示す図である。
【図15】第3実施例の運転制御を実行するためのフローチャートである。
【図16】内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図17】排気制御弁の目標開度のマップを示す図である。
【図18】第4実施例の運転制御を実行するためのフローチャートである。
【図19】内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図20】内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図21】内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図22】内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【符号の説明】
6…燃料噴射弁
22…排気管
24…排気制御弁

Claims (1)

  1. 機関排気ポートの出口に接続された排気通路内に排気ポートの出口から予め定められた距離を隔てて排気制御弁を配置し、大気中への未燃HCの排出量を低減すべきであると判断されたときには排気制御弁をほぼ全閉にすると共に、機関出力を発生するために燃焼室内に噴射された主燃料を空気過剰のもとで燃焼させることに加え副燃料を副燃料が燃焼しうる膨張行程中又は排気行程中の予め定められた時期に燃焼室内に追加噴射しかつ排気制御弁の開度を背圧が予め定められた目標値となるほぼ全閉状態に制御し、排気制御弁がほぼ全閉状態にされたときには同一の機関運転状態のもとで排気制御弁が全開せしめられた場合の機関の発生トルクに近づくように同一の機関運転状態のもとで排気制御弁が全開せしめられた場合に比べて主燃料の噴射量を増量させるようにした内燃機関の排気浄化装置。
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