JP3624324B2 - 静置式乾燥機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、椎茸、お茶、大根、にが瓜等の静置式の乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高水分のにが瓜等を静置式の乾燥機で、4〜5時間乾燥し続けたり、或いは切り干し大根又は椎茸のような不定形なものの乾燥にも静置式の乾燥機が用いられているが、効率を考慮して、静置式の乾燥機を多段式にしたり、移動を取入れたりしているが、特に高水分のにが瓜等を乾燥させるに、その取扱いが悪いと、被乾燥物を崩したりして、製品価値を下げたり、排出手段にスペースを大きく取り、乾燥面積の減少につながり、効率の悪い静置式の乾燥機であった。
【0003】
そこで、いかに乾燥面を大きくし、乾燥させる熱の効率を良くするとともに、取出しも簡単にできるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、第1に、乾燥面を大きくし、乾燥させる熱の効率を良くし被乾燥物を略均一に均すとともに、均し手段の往復運動と回転運動をもさせることで、攪拌作用をもさせ、さらに、被乾燥物の投入が簡単に確実にできる静置式乾燥機を提供すること。
第2に、第1の目的に加えて、その回転手段をピニオンと噛合う下向きのラックにすることで、回転手段に乾燥物や埃等か付きにくいようにすること。
第3に、第1又は第2の目的に加えて、被乾燥物の載置を間欠往復移動させて被乾燥物を静置式乾燥機のいずれの側面にも簡単に取出せれるとともに、乾燥面積の拡大と省スペースを計ること。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、第1に、風導の上全面に通風盤を設置し、この上方に往復移動させる均し手段を設け、この均し手段を回転軸と少なくとも一枚の掻き均し羽根とし、さらに風導の上全面で均し手段の上方に付設したレール上を移動する分配用の分配装置とした被乾燥物の供給手段を設けたことを特徴とする静置式乾燥機を要旨とし、第2に、均し手段を回転軸とし、その回転軸の一端にピニオンを取付け、このピニオンと噛合うラックをラックの歯が下向きになるようにピニオンの上方に設け、さらに、回転軸のスプロケットを往復移動させるチエーンと正逆転させるモータとにより、掻き均し羽根を正逆回転と往復移動をさせたことを特徴とする請求項1に記載の静置式乾燥機を要旨とし、第3に、風導の上全面の通風盤をネット或いは棒コンベアとし、この通風盤を間欠往復動手段で静置式乾燥機のいずれの側面にも移動可能とさせたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静置式乾燥機を要旨とする。
【0006】
【作用】
第1に、熱風の風導の上全面を通風盤にしたことにより、乾燥面を大きくでき、乾燥効率を良くできるとともに、その上方に往復移動させる均し手段を設けたことにより、被乾燥物を略均一に均せてより乾燥効率を向上でき、また、均し手段を回転する掻き均し羽根としたのでより効率よく均一にできるとともに回転運動をもさせることで、攪拌作用をもするので、より均一な乾燥ができるとともに、さらに、被乾燥物の供給手段を、風導の上全面で均し手段の上方に付設したレール上を移動する分配用の分配装置としたことにより、乾燥機がコンパクトで、被乾燥物の取出し中に次の被乾燥物を乾燥機の上に待機させるので、被乾燥物の投入が簡単に確実にできる。第2に、第1の作用に加えて、ラックがピニオン上でラックの歯が下向きになるように取付けられているので、回転手段に被乾燥物が挟まれることがなく、その均し作用が確実で、簡単にできる。第3に、第1又は第2の作用に加えて、風導の上全面の通風盤をネット或いは棒コンベアとし、間欠往復移動手段で静置式乾燥機のいずれの側面にも移動可能とさせたことより、被乾燥物が往移動中にネット或いは棒コンベアの端から自然に落下し、静置式乾燥機のいずれの側面から特段の取出し手段が不要であるとともに、乾燥面積に何等の影響もしないし、復移動で次の乾燥が出来る状態に簡単な操作で迅速にできる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の静置式乾燥機について、図1乃至図3の実施例に基づいて説明する。図1に示すように、略四角形で上下の横桟1a、…、1b、…と四本の縦桟1c、1c、1d、1dで略直方体の枠体1を構成し、一対の下方の横桟1a、1aの上に片吸込み形の遠心フアン2を載置し、このフアンの吐出し口3に蒸気加熱のプレートフインヒータ4を介して熱風を発生させる。この熱風を枠体1の上方の全面に導く風導5を漏斗状に設け、その上方の全面に通風盤6としてネット6a或いは棒コンベアをモータ7でチェーン8を間欠正逆回転させれるように付設してある。ネット6a或いは棒コンベアを枠体1の上方の全面に敷く程度の幅とし、モータ7で回転される歯車10aと、略台形になるように設けられた各歯車10b、10c、10dとに張り巡らせたチェーン8でこのモータ7を間欠正逆回転或いは逆回転させて正回転させることでネット6a或いは棒コンベアを枠体1のいずれの側面にも移動することができ、被乾燥物を自然落下状に取出せれる。この間欠時間は乾燥終了の時間に合わせてタイマー等で自動的に行ってもよい。符号9は、遠心フアン2を駆動する熱風フアンモータである。また、符号11は、遊車である。図示していないが、さらに、そのチェーン8のつなぎに鉤型ブラケットを取付け、これを介してネット6a或いは棒コンベアとブラケットとをネジで取付けてある。
【0008】
また、上記ネット6a或いは棒コンベアの上方で、枠体1の一側の一端に、モータ12を付設し、このモータで正逆転されるスプロケット13aを設け、このスプロケット13aに対峙したもう一方のスプロケット13bをネット或いは棒コンベアの上方で、枠体1の他端に設け、この両スプロケット13a、13b間に往復移動するチェーン14を付設し、さらにこのチェーン14で回転駆動されるピニオン15を設け、このピニオンと噛合うラック16を上方にラックの歯が下向きなるように付設されてある。また、ネット或いは棒コンベアの上方の他側にも、両スプロケット13a、13bに往復移動するチェーンを付設し、さらにこのチェーンで回転駆動されるピニオン15を設け、このピニオンと噛合うラック16を上方にラックの歯が下向きになるように付設されてある。このような対のピニオンは回転する軸によってネット或いは棒コンベアの上方に所望の間隔で差し渡され、かつ枠体1の上方の両側に設けられた所望の長さのスリット25間を図示していないリミットスイッチ等で左右往復移動する。この移動手段はスリットに限定されるものではなく、レール等でもよい。さらに、この回転軸に少なくとも一枚の合成樹脂製、木製、金属製の掻き均し羽根17をその下端が被乾燥物の所望の厚みより小さい間隔(羽根の先端がネット上の被乾燥物の上面にとどく程度)でネット6a或いは棒コンベアの上方の全幅に亘るように取付けてある。
なお、被乾燥物の厚みに合わせて、掻き均し羽根の寸法の異なるものを用意しておき、回転軸にボルト・ナット等で交換自在にするとよい。
【0009】
さらに、枠体1の上方の縦桟1c、1dにブラケット18でコの字状の補助桟19を差し渡し、この補助桟19の上に図示していないが固定式のホッパーを設けるか、好ましくは、補助桟19の上にレールを付設し、図示していないが付設したレール上を移動する分配用の分配装置を設けてある。この分配用の分配装置は好ましくは風導の上全面の通風盤であるネット6a或いは棒コンベアと同形或いは半形とし、その底板が多数の板で構成しこの各板を回動させることで、その上に乗せてある被乾燥物が略均一に落下するようにするとよい。
なお、符号20は、掃除口を塞ぐ蓋である。また、符号21は、スカートベルトである。符号22は清掃兼剥離用のロールブラシ23を回転駆動させるモータである。符号26は蒸気供給管である。符号24は縦桟1c、1dの各々に設けるコンベアの支持フレームであり、図示していないが、ベルトコンベア等が付設される。また、ネット6a或いは棒コンベアを図2の仮想線の位置(図面に向かって右)へ移動(モータ7を逆転)させる場合は、清掃兼剥離用のロールブラシ23とその駆動モータ22とを右縦桟1dに付け変えればよい。
【0010】
次ぎに、動作について説明すると、レール上を移動する分配用の分配装置で被乾燥物をネット或いは棒コンベアの上に散布し、モータ12を駆動して、掻き均し羽根を回転させながら、ラックとピニオンの噛合いで、移動させ、被乾燥物を略均一に均し、次いで、熱風フアンモータで熱風を風導を介してネット或いは棒コンベアの通風盤の下方より、被乾燥物に当てることで、均一に乾燥でき、乾燥が終わると、ネット駆動用のモータ7でネット或いは棒コンベアを枠体の側面に移動させることで、乾燥した被乾燥物は自然落下する。ネット或いは棒コンベアに付着したものは、ブラシモータ22を駆動してネット或いは棒コンベアの表面からブラシを回転させて剥離させる。
【0011】
【効果】
第1に、熱風の風導の上全面を通風盤にしたことにより、簡単に乾燥面を大きくでき、乾燥効率を良くできるとともに、その上方に往復移動させる均し手段を設けたことにより、被乾燥物を略均一に均せてより乾燥効率を向上できるとともに品質の均一化が計れる、また、均し手段を回転する掻き均し羽根としたのでより効率よく均一にできるとともに回転運動をもさせることで、攪拌作用をもするので、より均一な乾燥ができ、さらに、被乾燥物の供給手段を、風導の上全面で均し手段の上方に付設したレール上を移動する分配装置としたことにより、乾燥機がコンパクトで省スペースにつながり、それでいて乾燥面積が変わらず、かつ、被乾燥物の取出し中に次の被乾燥物を乾燥機の上に待機させれるので、時間の短縮等の効率よく、被乾燥物の投入が簡単に確実にできる。第2に、第1の効果に加えて、ラックがピニオン上でラックの歯が下向きになるように取付けられているので、回転手段に被乾燥物が挟まれることがなく、その均し作用が確実で、簡単にできる。第3に、第1又は第2の効果に加えて、風導の上全面の通風盤をネット或いは棒コンベアとし、間欠往復移動させたことより、被乾燥物が往移動中にネット或いは棒コンベアの端から自然に落下し、特段の取出し手段が不要であるとともに、乾燥面積に何等の影響もしないし、復移動で次の乾燥が出来る状態に簡単な操作で楽に誰にでも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静置式乾燥機の要部の正面図である。
【図2】本発明の静置式乾燥機の要部の側面図である。
【図3】本発明の静置式乾燥機の平面図である。
【符号の説明】
1a〜1d 縦横桟
2 ファン
3 吐出し口
4 プレートフインヒータ
5 風導
6 通風盤
7、9、12、22 モータ
8、14 チェーン
10a〜10d、11 歯車
13a〜13b スプロケット
15 ピニオン
16 ラック
17 掻き均し羽根
18 ブラケット
19 補助桟
21 スカートベルト
23 清掃兼剥離用のロールブラシ
25 スリット
26 蒸気供給管
Claims (3)
- 風導の上全面に通風盤を設置し、この上方に往復移動させる均し手段を設け、この均し手段を回転軸と少なくとも一枚の掻き均し羽根とし、さらに風導の上全面で均し手段の上方に付設したレール上を移動する分配用の分配装置とした被乾燥物の供給手段を設けたことを特徴とする静置式乾燥機。
- 均し手段を回転軸とし、その回転軸の一端にピニオンを取付け、このピニオンと噛合うラックをラックの歯が下向きになるようにピニオンの上方に設け、さらに、回転軸のスプロケットを往復移動させるチエーンと正逆転させるモータとにより、掻き均し羽根を正逆回転と往復移動をさせたことを特徴とする請求項1に記載の静置式乾燥機。
- 風導の上全面の通風盤をネット或いは棒コンベアとし、この通風盤を間欠往復動手段で静置式乾燥機のいずれの側面にも移動可能とさせたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静置式乾燥機。
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