JP3624080B2 - 半導体装置用補強材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスの組立工程において使用される半導体装置用補強部材に係わり、例えば、半導体デバイスの多ピン化、薄型化、小型化、高密度実装に際し、注目されているTAB(Tape Automated Bonding)技術を用いて製造されたテープキャリアパッケージ(以後、TCPと略す。)、特にテープ−ボールグリッドアレイ(以後、T−BGAと略す。)に用いられる補強材に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、薄型で実装密度の高い半導体装置の要求が高まるなか、TAB技術を用いたTCPが広く採用されてきた。この方式を用いた半導体装置は、主にノートパソコン、小型電化製品等に使用されており、それらの軽量化、薄型化、小型化に大きく役立っている。TCP用フィルムキャリアテープは、絶縁性のポリイミドフィルム(50〜125μm)を基材として、その片面もしくは両面にCu箔等の導電材を積層して配線(リード)が形成されており、半導体の超薄型パッケージ化を可能としている。
【0003】
一般にフィルムキャリアテープに使用されるポリイミドフィルムは、半導体装置への実装時に平面性が失われ易いことが知られている。このようにポリイミドフィルムの平面性が失われることで、ポリイミドフィルムとリード間の強度が低くなり、一般に「リードの浮き」と呼ばれるリード高さの不均一が生じ、実装基板への接続不良の原因となっている。近年、ICデバイスの高機能化、高密度化に伴い、ICチップの大型化、多ピン化が進み、TCPの面積も拡大傾向にあり、それに伴い「リードの浮き」が生じる頻度も増加し、「リードの浮き」を防止する必要があった。したがって、TCPの製造および実装において、フィルムキャリアテープの平面性改善は必要不可欠の課題であった。
また、TCPの基板への実装に際しては、TCPの利点である狭ピッチを活かすために基板側のピッチを狭くすることになり、基板製造も容易ではなくコストアップの要因となっている。また、外部配線(アウターリード)強度が小さいこと、狭ピッチであることがリフローハンダ付けにより一括接合するのを困難なものにしている。
【0004】
TCPがこのような問題を抱える中、高密度実装、多ピンパッケージの要望が高まり、T−BGAが注目されてきた。このT−BGAでは、半導体チップとの接続はTAB方式を利用しており、半導体チップの小型化、多ピン化を可能としており、一方、基板との接合はアレイ上に配置されたハンダボールにより、基板との接合密度をTCPより低くでき容易に接合できる。更に、アウターリードをアレイ上に配置するため従来のクワットフラットパッケージ(以後、QFPと略す。)に比べてパッケージを小型化できる。ところがT−BGAは上述のような利点があるものの、TCPに使用するフィルムキャリアテープの平坦性をより向上する要望があり、補強材の重要性が高まっている。この補強材は、金属板と、その一面に形成された熱硬化性接着剤または熱可塑性接着剤から構成されており、フィルムキャリアテープに接着されて使用されるものである。
【0005】
このような補強材の金属板を、フィルムキャリアテープに接着する方法としては、大別して下記の(1)〜(2)の2つの方法が挙げられる。
(1)予めフィルム状に形成された接着剤を、所定形状に打ち抜いた金属板と同一形状に打ち抜いた後、フィルムキャリアテープ、フィルム状接着剤、金属板を順次積層して圧着する。
(2)金属板の一面に接着剤を塗布するまたは接着剤フィルムを貼り合わせて、金属板上に接着層を形成した後、所定の形状に打ち抜き加工し、ついでこれをフィルムキャリアテープに積層して圧着する。
上記(1)〜(2)は、いずれも金属板全面に接着部が形成され、フィルムキャリアテープと接着する方法である。
【0006】
また、QFP等の電子部品パッケージは、半導体チップの実装まで防湿梱包されて保管され、実装直前に開封される。このようにするのは、実装の際、吸湿したパッケージでは、ポップコーン現象といわれる界面剥離やボイドが発生するため、これらの現象を防止するためであるが、コストに与える影響が非常に大きくなってしまうという問題があった。また、TCP、特にT−BGAパッケージにおいても、補強材の金属板が接着剤を介してフィルムキャリアテープに接着されているため、ハンダリフロー時またはハンダボール熱融着時に補強材とフィルムキャリアテープの接着剤層界面でポップコーン現象が発生するという問題があった。そのため、フィルムキャリアテープの平坦性が失われ、隣接したハンダボールが接触する問題も引き起こされており、耐ポップコーン性に優れた補強材が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑み、界面剥離や、ボイドが発生することがない、いわゆる耐ポップコーン性に優れた半導体装置用補強材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のものは、金属板の一面に接着層が形成されてなる半導体装置用補強材であって、
上記接着層は、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有し、前記金属板に対する接着部の面積が20〜99%であり、かつ前記接着層の厚さが5〜200μmであることを特徴とする半導体装置用補強材を上記課題の解決手段とした。
また、本発明の第2のものは、金属板の一面に接着層が形成されてなる半導体装置用補強材であって、
上記金属板に貫通孔が形成されており、かつ前記接着層の厚さが5〜200μmであることを特徴とする半導体装置用補強材を上記課題の解決手段とした。
上記第2の発明の半導体装置用補強材では、上記金属板の一面に形成される接着層が、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有することが好ましい。
本発明の半導体装置用補強材では、上記接着層が熱硬化性接着剤からなるものであることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体装置用補強材の一実施形態について詳細に説明する。
本発明に用いられる金属板としては、表面が平滑で打ち抜き性に問題がない材質であれば特に限定されるものではなく、中でも、ステンレス鋼、銅およびその合金、アルミニウム等の材質で、厚さが100〜800μm程度のものが好ましく使用され、また、必要に応じてNiメッキ等のメッキ加工が施されたものが使用される。
本発明に用いられる金属板は、接着位置、半導体チップの形状等により、金属板中央部を空洞にする中抜き加工を施す場合がある。
【0010】
本発明に用いられる接着層をなす接着剤としては、熱硬化性、熱可塑性のいずれのものでも使用でき、両者を混合して使用することも可能である。特に、熱硬化性接着剤は、熱硬化時にガスを発生しやすいため、上記接着層をなす接着剤として熱硬化性接着剤を用いる場合、本発明の効果を顕著に発揮できる点で望ましい。
上記熱硬化性接着剤としては、下記の熱硬化性樹脂が使用でき、接着層は半硬化状(Bステージ)であるのが好ましい。熱硬化性接着剤の具体例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等があり、これらの樹脂は単独あるいは併用して使用される。特に、絶縁性が要求される場合には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、シリコーン樹脂等が好適に使用される。また、必要に応じて2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリフェニルフォスフィン、ジシアンジアミド、有機過酸化物等の硬化促進剤を使用することができる。
【0011】
上記熱硬化性樹脂には、靭性を付与する目的でエラストマーを含有させることも可能である。ここでのエラストマーとしては、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)系、ポリアミド系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系等のエラストマーが使用できる。特に、半導体装置用補強材としてその金属板をフィルムキャリアテープの配線パターン形成面に積層する場合、すなわち絶縁性が要求される場合には、NBR系、ポリアミド系、ポリオレフィン系のエラストマーを用いるのが好ましい。これらエラストマーと上記熱硬化性樹脂の比率は、熱硬化性樹脂とエラストマーの合計量を100重量部に対し、熱硬化性樹脂が5〜95重量部、エラストマーが95〜5重量部の範囲とするのが好ましい。
【0012】
上記熱可塑性接着剤としては、下記の熱可塑性樹脂が使用できる。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリイミド系、マレイミド系、ポリアミド系、ポリアミドイミド系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリブタジエン系、シリコーン系等が使用できる。ここで用いられる熱可塑性樹脂としては、融点が60〜220℃のものが好ましい。熱可塑性樹脂の融点が60℃未満では保管性の問題や、リフローハンダ付け時に金属板が移動するという問題がある。融点が220℃を超えると接着温度が高くなり、金属板(メッキ部分の酸化を含む)が酸化したり、金属材質のメッキ層への拡散(具体的には、銅/錫メッキ金属板で銅が錫メッキ層へ拡散する)が起きるため好ましくない。なお、ここでの融点はTMA法(Thermal Mechanical Analaizer)で昇温速度10℃/minの条件で測定した場合のものである。
【0013】
つぎに、本発明の半導体装置用補強材の第一の実施形態について説明する。この第一の実施形態では、本発明の第1の発明のものの実施形態について説明する。 第一の実施形態の半導体装置用補強材は、上述の材質からなる金属板と、該金属板の一面に形成された上述の接着剤からなる接着層から概略構成されてなり、上記接着層は、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有しており、かつ上記金属板に対する接着部の面積が20〜99%であるものである。
【0014】
第一の実施形態の半導体装置用補強材では、上記接着層にストライプ状または格子状の非接着部を設け、上記金属板に対する接着部の面積を20〜99%、好ましくは40〜95%にすることにより、界面剥離、ボイド等のポップコーン現象を防ぐことができる。接着部の面積が20%未満では接着強度が低下し、99%より大きいとポップコーン現象が発生するからである。
上記金属板に対する接着部の面積とは、所定形状の全金属板面積100%に対する、上記接着層から非接着部の面積を除いた面積の割合である。
上記ストライプ状の非接着部とは非接着部が直線状に形成されたものである。また、格子状の非接着部とは網目状に非接着部が形成されたものである。網目状に非接着部が形成された場合の接着層の接着部の形状は、例えば、四角形状、三角形状、五角形状、菱形状等の多角形状、円状、楕円状等が挙げられる。
上記接着部と非接着部は規則性を有する形状が好ましい。更に好ましくは点対象、線対象の形状である。
【0015】
接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有する接着層を形成する方法としては、(1)全面に接着層を形成した後、外力(光プロセスを含む)によりストライプ状または格子状の形状の非接着部を形成する方法や、(2)印刷、ディスペンス、光プロセス等の手法で、接着部のみを直接形成する方法などがあり、いずれの方法も使用できる。
【0016】
また、上記接着層をなす接着剤には、必要に応じて無機または有機フィラーを含有させることもできる。ここで用いられる無機フィラーとしては、シリカ、石英粉、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ダイアモンド粉、マイカ、ジルコン粉、酸化亜鉛、窒化珪素等が挙げられる。また、有機フィラーとしては、ポリアミド(商品名 ナイロン)、ポリイミド、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらのフィラーの配合比率は、例えば、熱硬化性樹脂100重量部に対して、5〜95重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲である。
上記接着層の厚さは、5〜200μmとする必要があり、好ましくは20〜120μmである。接着層の厚さが5μm未満であると接着性が低下する。また、被着体表面の凹凸を吸収できず、接着不良が発生するからである。一方、接着層を200μmを超えて厚くすると、印刷性の低下、打ち抜き性の低下等加工性に問題が発生する。また、接着剤層の熱による伸縮が大きくなりボールと基板の接合信頼性が低下するからである。
【0017】
第一の実施形態の半導体装置用補強材のフィルムキャリアテープへの接着工程前(使用前)の保管状態は、接着層表面を離型性フィルム等で保護することが好ましい。ここでの離型性フィルムとしては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムおよび表面を離型処理した保護フィルムなどが使用できる。
第一の実施形態の半導体装置用補強材は、金属板と、該金属板の一面に形成された接着層から構成され、該接着層は、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有し、かつ上記金属板に対する接着部の面積を20〜99%とされたことにより、この半導体装置用補強材をフィルムキャリアテープに接着してTCPあるいはT−BGAパッケージを作製した場合、ハンダリフロー時またはハンダボール熱融着時に接着剤から発生するガスを非接着部から外部へ逃がすことができるので、該補強材の金属板と接着層との界面ならびに該接着層とフィルムキャリアテープとの界面に剥離やボイド等が発生するのを防止できるので、耐ポップコーン性に優れるという利点がある。従って、この第一の実施形態の半導体装置用補強材は、フィルムキャリアテープの平坦性が失われるのを防止できるので、隣接したハンダボールが接触するのを防止できる。
【0018】
つぎに、本発明の半導体装置用補強材の第二の実施形態について説明する。この第二の実施形態では、本発明の第2の発明のものの実施形態について述べる。
第二の実施形態の半導体装置用補強材は、上述の材質からなる金属板の一面に上述の接着剤からなる接着層が形成され、さらに上記金属板に貫通孔が形成されてなるものである。本発明で定義する貫通孔とは、上記金属板中央部を所定の形状に中抜き加工したものに、下記の範囲の直径の孔をあけたものである。
【0019】
上記金属板に形成される貫通孔の形状は円状、角状のいずれでもよく、その直径または一辺は200μm〜3mm程度が好ましく、更に好ましくは、200μm〜1mm程度である。上記貫通孔の配列は、規則性を有することが好ましく、更に好ましくは点対象、線対象の形状である。
上記貫通孔の面積(金属板に形成した貫通孔全部を合わせた面積)としては、中抜き加工を施した後で、しかも貫通孔形成前の金属板面積に対して、1〜40%が好ましく、さらに好ましくは1〜30%である。貫通孔の面積が1%未満では、ハンダリフロー時またはハンダボール熱融着時にボイド、界面剥離等のポップコーン現象が発生してしまい、一方、貫通孔の面積が40%を超えると補強材の強度が低下してしまう。なお、貫通孔の面積は、金属板に中抜き加工を施した場合、加工後の面積100%に対する貫通孔を開けた面積の百分率である。
このような貫通孔を金属板に形成する方法としては、プレス等による打ち抜き加工および化学的食刻などの方法が挙げられる。
【0020】
第二の実施形態の半導体装置用補強材での接着層の厚さは、第一の実施形態の半導体装置用補強材と同様の理由から5〜200μmとする必要がある。
第二の実施形態の半導体装置用補強材にあっては、金属板の一面に接着層が形成され、さらに上記金属板に貫通孔が形成されたことにより、この半導体装置用補強材をフィルムキャリアテープに接着してTCPあるいはT−BGAパッケージを作製した場合、接着剤から発生するガスを貫通孔から外部へ逃がすことができるので、ハンダリフロー時またはハンダボール熱融着時に該補強材の金属板と接着層との界面ならびに該接着層とフィルムキャリアテープとの界面に剥離やボイド等が発生するのを防止でき、耐ポップコーン性に優れるという利点がある。従って、この第二の実施形態の半導体装置用補強材は、フィルムキャリアテープの平坦性が失われるのを防止できるので、隣接したハンダボールが接触するのを防止できる。
【0021】
つぎに、第三の実施形態の半導体装置用補強材について図1を用いて説明するが、この第三の実施形態では、本発明の第2の発明のもののその他の実施形態について述べる。
図1は本発明の半導体装置用補強材の第三の実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線断面図である。
図1に示した第三の実施形態の半導体装置用補強材は、上述の材質からなる金属板1の一面に上述の接着剤からなる接着層2が形成され、上記金属板1に貫通孔3と所定形状の中抜き加工孔5が形成され、上記接着層2に接着部4aと、ストライプ状または格子状の非接着部4b(図面ではストライプ状)が形成されてなるものである。
この第三の実施形態の半導体装置用補強材が、上述の第二の実施形態の半導体装置用補強材と特に異なるところは、接着層2にストライプ状または格子状の非接着部4bが形成されている点である。
【0022】
金属板1に対する接着部4aの面積は、上述の第一の実施形態の半導体装置用補強材と同様の理由から20〜99%が好ましく、さらに好ましくは40〜95%である。ここでの金属板1に対する接着部4aの面積とは、中抜き加工孔5および貫通孔3を形成後の全金属板面積(所定形状の全金属板面積から中抜き加工孔および貫通孔面積を除いた面積)100%に対する、上記接着層2から非接着部4bの面積を除いた面積の割合である。
【0023】
この第三の実施形態の半導体装置用補強材にあっては、金属板1の一面に接着層2が形成され、上記金属板1に貫通孔3と中抜き加工孔5が形成され、上記接着層2に接着部4aと、ストライプ状または格子状の非接着部4bが形成されたことにより、この半導体装置用補強材をフィルムキャリアテープに接着してTCPあるいはT−BGAパッケージを作製した場合、接着剤から発生するガスを貫通孔3と非接着部4bからそれぞれ外部に逃がすことができ、また、貫通孔間にもガスの逃げる道ができ、ガスが拡散しやすくなるので、上述の第二の実施形態の半導体装置用補強材より耐ポップコーン性が優れるという利点がある。
【0024】
なお、本発明の半導体装置用補強材では、放熱板が別途接着されていてもよいが、金属板に形成される貫通孔の面積や、接着層に形成される非接着層の面積は、放熱板を含めて求めない。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の半導体装置用補強材を実施例により具体的に説明するが、これによって本発明は限定されるものではない。なお、配合部数は重量部である。
接着層形成用の下記組成の熱硬化性接着剤塗布液および熱可塑性接着剤塗布液を調整した。
(熱硬化性接着剤塗布液)
(熱可塑性接着剤塗布液)
ポリアミド樹脂(ヘンケル・ジャパン社製、商品名:DPX1175、溶媒:イソプロピルアルコール(IPA)/トルエン、不揮発分10%、融点:190℃)
【0026】
(実施例1)
上記熱硬化性接着剤塗布液を厚さ250μmの銅板の一面に乾燥後の厚さが25μmになるよう塗布し、150℃で5分間乾燥させて接着層を形成した。ついで、該銅板に形成した接着層表面を、接着部0.9mm/削り幅(非接着部)0.1mm間隔となるようにストライプ状に削り取ることにより、ストライプ状の非接着部を形成し、接着部の面積が90%で、非接着部の面積が10%の接着層を形成した。ついで、上記銅板に図1(a)に示すような所定の形状に中抜き加工を施して中抜き加工孔を形成した。
ついで、直径500μmの貫通孔を銅板に形成し、半導体装置用補強材を得た。なお、中抜き加工後で、貫通孔形成前の銅板の面積に対する貫通孔面積は10%であった。
【0027】
(実施例2)
銅板の接着剤層表面を、接着部0.8mm/削り幅(非接着部)0.2mm間隔となるように90゜異なる方向から削り取ることにより、格子状の非接着部を形成し、接着部の面積が64%で、非接着部の面積が36%の接着層を形成した以外は上記実施例1と同様にして半導体装置用補強材を得た。
(実施例3)
銅板に形成する貫通孔の直径を800μmとし、銅板に形成する貫通孔面積を25%にした以外は上記実施例1と同様にして半導体装置用補強材を得た。
(実施例4)
銅板に形成する貫通孔の直径を800μmとし、銅板に形成する貫通孔面積を25%にした以外は上記実施例2と同様にして半導体装置用補強材を得た。
【0028】
(実施例5)
上記熱可塑性接着剤塗布液を厚さ250μmのステンレス鋼板の一面に乾燥後の厚さが25μmになるよう塗布し、130℃で10分間乾燥させて接着層を形成した。
ついで、実施例1と同様にして接着層を削り取ることにより、接着部の面積が90%、非接着層の面積が10%の接着層を形成し、ついで、ステンレス鋼板に上記実施例1と同様にして中抜き加工孔を形成した。
ついで、直径500μmの貫通孔をステンレス鋼板に形成し、半導体装置用補強材を得た。なお、中抜き加工後で、貫通孔形成前のステンレス鋼板の面積に対する貫通孔面積は10%であった。
【0029】
(実施例6)
ステンレス鋼板に形成した接着層表面を、接着部0.8mm/削り幅(非接着部)0.2mm間隔となるように90゜異なる方向から削り取ることにより、格子状の非接着部を形成し、接着部の面積を64%、非接着部の面積を36%とし、ステンレス鋼板に形成する貫通孔の直径を800μm、貫通孔面積を25%にした以外は実施例5と同様にして半導体装置用補強材を得た。
【0030】
(比較例1)
接着層(非接着部は形成されていない)を銅板の一面全面に形成し、しかも銅板に貫通孔を形成しない以外は実施例1と同様にして半導体装置用補強材を得た。
(比較例2)
接着層(非接着部は形成されていない)をステンレス鋼板の一面全面に形成し、しかもステンレス鋼板に貫通孔を形成しない以外は実施例5と同様にして半導体装置用補強材を得た。
【0031】
(模擬パッケージの作製)
実施例1〜6、比較例1〜2で得られた半導体装置用補強材をフィルムキャリアテープの配線パターン面に熱圧着して、T−BGAパッケージをそれぞれ10個作製した。この後、T−BGAパッケージの断面を研磨し、半導体装置用補強材の金属板と接着層の界面、該接着層とフィルムキャリアテープの界面を観察した。
【0032】
比較例1の半導体装置用補強材を用いたT−BGAパッケージは、ボイドおよび接着層と金属板との界面での剥離が認められ、比較例2の半導体装置用補強材を用いたT−BGAパッケージでは、ボイドが認められたものがあった。
これに対して実施例1〜6の半導体装置用補強材を用いたT−BGAパッケージは、界面剥離、ボイド等は認められなかった。従って、本発明の実施例の半導体装置用補強材は、耐ポップコーン性が優れていることがわかる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の半導体装置用補強材にあっては、上述の構成としたものであるので、本発明の半導体装置用補強材をフィルムキャリアテープに接着してTCPあるいはT−BGAパッケージ等の電子部品のパッケージを作製した場合、ハンダリフロー時またはハンダボール熱融着時に該補強材の金属板と接着層との界面ならびに該接着層とフィルムキャリアテープとの界面に剥離やボイド等が発生するのを防止でき、耐ポップコーン性に優れるという利点がある。従って、本発明の半導体装置用補強材によれば、フィルムキャリアテープの平坦性が失われるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置用補強材の第三の実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線断面図である。
【符号の説明】
1・・・金属板、2・・・接着層、3・・・貫通孔、4a・・・接着部、4b・・・非接着部、5・・・中抜き加工孔。
Claims (4)
- 金属板の一面に接着層が形成されてなる半導体装置用補強材であって、
前記接着層は、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有し、前記金属板に対する接着部の面積が20〜99%であり、かつ前記接着層の厚さが5〜200μmであることを特徴とする半導体装置用補強材。 - 金属板の一面に接着層が形成されてなる半導体装置用補強材であって、
前記金属板に貫通孔が形成されており、かつ前記接着層の厚さが5〜200μmであることを特徴とする半導体装置用補強材。 - 前記金属板の一面に形成される接着層が、接着部と、ストライプ状または格子状の非接着部を有することを特徴とする請求項2記載の半導体装置用補強材。
- 前記接着層が熱硬化性接着剤からなるものであることを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体装置用補強材。
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JP5765042B2 (ja) * | 2011-04-26 | 2015-08-19 | 船井電機株式会社 | 表示モジュール |
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