JP3398319B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/11—Manufacturing methods
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に関し、更に詳細には半導体素子の電極端子が
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層と間に挟まれて導体パターンが形成され、前記導体
パターンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介し
て前記電極端子と電気的に接続されていると共に、前記
導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設けられ
た外部接続端子と電気的に接続されて成る半導体装置及
びその製造方法に関する。
製造方法に関し、更に詳細には半導体素子の電極端子が
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層と間に挟まれて導体パターンが形成され、前記導体
パターンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介し
て前記電極端子と電気的に接続されていると共に、前記
導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設けられ
た外部接続端子と電気的に接続されて成る半導体装置及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置には、導体パターンの部分を
透視して示した図12に示す様に、半導体素子100と
略同サイズの半導体装置、いわゆるチップサイズパッケ
ージがある。この図12に示す半導体装置では、半導体
素子100の周縁部に設けられた電極端子102、10
2・・・の各々と、半導体素子100上に設けられた外
部接続端子104、104とは、導体パターン106、
106・・によって電気的に接続されている。かかる導
体パターン106は、図13の部分断面図に示す如く、
半導体素子100の電極端子102が設けられた一面側
にエラストマー等の弾性体から成る第1絶縁層108と
ポリイミドフィルム等の第2絶縁層110とによって挟
まれて形成されている。更に、導体パターン106は、
その一端部が第2絶縁層110を貫通するはんだボール
等の外部接続端子104と接続され、且つその他端部が
第1絶縁層108と第2絶縁層110との側端部外方に
おいて、S字状に曲折されて電極端子102に接続され
ている。
透視して示した図12に示す様に、半導体素子100と
略同サイズの半導体装置、いわゆるチップサイズパッケ
ージがある。この図12に示す半導体装置では、半導体
素子100の周縁部に設けられた電極端子102、10
2・・・の各々と、半導体素子100上に設けられた外
部接続端子104、104とは、導体パターン106、
106・・によって電気的に接続されている。かかる導
体パターン106は、図13の部分断面図に示す如く、
半導体素子100の電極端子102が設けられた一面側
にエラストマー等の弾性体から成る第1絶縁層108と
ポリイミドフィルム等の第2絶縁層110とによって挟
まれて形成されている。更に、導体パターン106は、
その一端部が第2絶縁層110を貫通するはんだボール
等の外部接続端子104と接続され、且つその他端部が
第1絶縁層108と第2絶縁層110との側端部外方に
おいて、S字状に曲折されて電極端子102に接続され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シリコンか
ら成る半導体素子100と樹脂から成る第1絶縁層10
8及び第2絶縁層110とは、その熱膨張係数等の物性
を異にする。また、半導体装置が実装基板に実装された
場合、実装基板と半導体素子100等の半導体装置の構
成部材との熱膨張係数等の物性も異にする。しかも、半
導体装置には、その信頼性を保証すべく、例えば温度変
化が−65〜+125℃の温度サイクル試験が施され
る。この様な温度変化が半導体装置或いは実装基板に実
装された半導体装置に加えられると、半導体装置の構成
部材間や実装基板等との物性差に因る伸縮が導体パター
ン106に応力として加わる。かかる応力は、導体パタ
ーン106の他端部に形成されたS字状の屈曲部112
の伸縮によって吸収される。しかしながら、屈曲部11
2の伸縮のみによって、導体パターン106に加えられ
る応力を吸収せんとする場合、吸収し得る応力は屈曲部
112の伸縮量で決定され、第1絶縁層108の厚さが
薄くなると、屈曲部112の屈曲が小さくなって伸縮量
が低下するため、導体パターン106に加えられる応力
を充分に吸収できない事態も発生する。この様な事態が
発生すると、第1絶縁層108と第2絶縁層110とに
挟まれた導体パターン106の部分と屈曲部112との
境界部近傍に応力が集中して導体パターン106が断線
し易くなるおそれがある。
ら成る半導体素子100と樹脂から成る第1絶縁層10
8及び第2絶縁層110とは、その熱膨張係数等の物性
を異にする。また、半導体装置が実装基板に実装された
場合、実装基板と半導体素子100等の半導体装置の構
成部材との熱膨張係数等の物性も異にする。しかも、半
導体装置には、その信頼性を保証すべく、例えば温度変
化が−65〜+125℃の温度サイクル試験が施され
る。この様な温度変化が半導体装置或いは実装基板に実
装された半導体装置に加えられると、半導体装置の構成
部材間や実装基板等との物性差に因る伸縮が導体パター
ン106に応力として加わる。かかる応力は、導体パタ
ーン106の他端部に形成されたS字状の屈曲部112
の伸縮によって吸収される。しかしながら、屈曲部11
2の伸縮のみによって、導体パターン106に加えられ
る応力を吸収せんとする場合、吸収し得る応力は屈曲部
112の伸縮量で決定され、第1絶縁層108の厚さが
薄くなると、屈曲部112の屈曲が小さくなって伸縮量
が低下するため、導体パターン106に加えられる応力
を充分に吸収できない事態も発生する。この様な事態が
発生すると、第1絶縁層108と第2絶縁層110とに
挟まれた導体パターン106の部分と屈曲部112との
境界部近傍に応力が集中して導体パターン106が断線
し易くなるおそれがある。
【0004】一方、導体パターン106に加えられる応
力を充分に吸収すべく、弾性体から成る第1絶縁層10
8を厚くして曲折部112の曲折を大とする場合には、
半導体装置の製造設備等の制約を受け易くなる。また、
半導体素子100が大形となり、導体パターン106が
長くなった場合等には、曲折部112のみでは導体パタ
ーン106に加えられる応力を吸収できなくなる。そこ
で、本発明の課題は、温度変化に伴って導体パターンに
加えられる応力を充分に吸収でき且つ製造装置等の制約
を受け難い半導体装置及びその製造方法を提供すること
にある。
力を充分に吸収すべく、弾性体から成る第1絶縁層10
8を厚くして曲折部112の曲折を大とする場合には、
半導体装置の製造設備等の制約を受け易くなる。また、
半導体素子100が大形となり、導体パターン106が
長くなった場合等には、曲折部112のみでは導体パタ
ーン106に加えられる応力を吸収できなくなる。そこ
で、本発明の課題は、温度変化に伴って導体パターンに
加えられる応力を充分に吸収でき且つ製造装置等の制約
を受け難い半導体装置及びその製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明等は、前記課題を
解決するには、温度変化に伴って導体パターンに加えら
れる応力を、第1絶縁層と第2絶縁層とに挟まれている
導体パターンの部分で吸収することが有効であると考え
検討した結果、低ヤング率の弾性体で形成した第1絶縁
層と第2絶縁層とによって挟まれて形成された導体パタ
ーンの部分に曲折部を形成することによって、導体パタ
ーンに加えられた応力に応じて屈曲部が伸縮可能である
こと見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
半導体素子の電極端子が形成された一面側に設けられて
いる第1絶縁層と第2絶縁層との間に導体パターンが形
成され、前記導体パターンの一端部が第1絶縁層を貫通
するヴィアを介して前記電極端子と電気的に接続され、
前記導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設け
られた外部接続端子と電気的に接続された半導体装置で
あって、該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る
層方向への伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸
縮可能となるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との
各々が室温下でのヤング率が108Pa以下となる弾性体
により形成され、且つ前記導体パターンが、前記ヴィア
と外部接続端子との間の直線距離よりも長くなるよう
に、前記第1絶縁層上に曲折されて形成されていると共
に、実装基板に実装された前記半導体装置に温度変化が
加えられたとき、前記第1絶縁層及び前記実装基板の各
々に生じる層方向への伸縮を吸収し得るように、導体パ
ターンの長さ(L)が下記数4の式を満足する長さに形
成されていることを特徴とする半導体装置にある。
解決するには、温度変化に伴って導体パターンに加えら
れる応力を、第1絶縁層と第2絶縁層とに挟まれている
導体パターンの部分で吸収することが有効であると考え
検討した結果、低ヤング率の弾性体で形成した第1絶縁
層と第2絶縁層とによって挟まれて形成された導体パタ
ーンの部分に曲折部を形成することによって、導体パタ
ーンに加えられた応力に応じて屈曲部が伸縮可能である
こと見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
半導体素子の電極端子が形成された一面側に設けられて
いる第1絶縁層と第2絶縁層との間に導体パターンが形
成され、前記導体パターンの一端部が第1絶縁層を貫通
するヴィアを介して前記電極端子と電気的に接続され、
前記導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設け
られた外部接続端子と電気的に接続された半導体装置で
あって、該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る
層方向への伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸
縮可能となるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との
各々が室温下でのヤング率が108Pa以下となる弾性体
により形成され、且つ前記導体パターンが、前記ヴィア
と外部接続端子との間の直線距離よりも長くなるよう
に、前記第1絶縁層上に曲折されて形成されていると共
に、実装基板に実装された前記半導体装置に温度変化が
加えられたとき、前記第1絶縁層及び前記実装基板の各
々に生じる層方向への伸縮を吸収し得るように、導体パ
ターンの長さ(L)が下記数4の式を満足する長さに形
成されていることを特徴とする半導体装置にある。
【数4】
【0006】更に、本発明は、半導体素子の電極端子が
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に導体パターンが形成され、前記導体パター
ンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記
電極端子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端
部が第2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電
気的に接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及
び第2絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて
前記導体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前
記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング
率が10 8 Pa以下となる弾性体により形成され、且つ前
記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の
直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲
折されて形成されていると共に、前記第1絶縁層が、前
記半導体素子の電極端子が形成された一面側に接着層を
介して接着されていることを特徴とする半導体装置にあ
る。
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に導体パターンが形成され、前記導体パター
ンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記
電極端子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端
部が第2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電
気的に接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及
び第2絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて
前記導体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前
記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング
率が10 8 Pa以下となる弾性体により形成され、且つ前
記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の
直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲
折されて形成されていると共に、前記第1絶縁層が、前
記半導体素子の電極端子が形成された一面側に接着層を
介して接着されていることを特徴とする半導体装置にあ
る。
【0007】また、本発明は、半導体素子の電極端子が
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に導体パターンが形成され、前記導体パター
ンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記
電極端子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端
部が第2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電
気的に接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及
び第2絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて
前記導体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前
記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング
率が10 8 Pa以 下となる弾性体により形成され、且つ前
記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の
直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲
折されて形成されていると共に、前記第1絶縁層を貫通
するヴィアが、めっき金属によって形成されていること
を特徴とする半導体装置にある。
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に導体パターンが形成され、前記導体パター
ンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記
電極端子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端
部が第2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電
気的に接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及
び第2絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて
前記導体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前
記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング
率が10 8 Pa以 下となる弾性体により形成され、且つ前
記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の
直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲
折されて形成されていると共に、前記第1絶縁層を貫通
するヴィアが、めっき金属によって形成されていること
を特徴とする半導体装置にある。
【0008】本発明は、半導体素子の電極端子が形成さ
れた一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層と
の間に導体パターンが形成され、前記導体パターンの一
端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端
子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端部が第
2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電気的に
接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及び第2
絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて前記導
体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前記第1
絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング率が1
0 8 Pa以下となる弾性体により形成され、且つ前記導体
パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の直線距
離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲折され
て形成されていると共に、前記第1絶縁層を貫通するヴ
ィアの電極端子側の端部が、前記第1絶縁層の表面から
突出する突出部に形成され、且つ前記突出部と半導体素
子の電極端子とが、導電性粉粒体が接着剤層中に配合さ
れた異方性導電接着フィルムを介して電気的に接続され
ていることを特徴とする半導体装置でもある。
れた一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層と
の間に導体パターンが形成され、前記導体パターンの一
端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端
子と電気的に接続され、前記導体パターンの他端部が第
2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電気的に
接続された半導体装置であって、該第1絶縁層及び第2
絶縁層の温度変化に因る層方向への伸縮に応じて前記導
体パターンが層方向に伸縮可能となるように、前記第1
絶縁層と第2絶縁層との各々が室温下でのヤング率が1
0 8 Pa以下となる弾性体により形成され、且つ前記導体
パターンが、前記ヴィアと外部接続端子との間の直線距
離よりも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲折され
て形成されていると共に、前記第1絶縁層を貫通するヴ
ィアの電極端子側の端部が、前記第1絶縁層の表面から
突出する突出部に形成され、且つ前記突出部と半導体素
子の電極端子とが、導電性粉粒体が接着剤層中に配合さ
れた異方性導電接着フィルムを介して電気的に接続され
ていることを特徴とする半導体装置でもある。
【0009】また、本発明は、半導体素子の電極端子が
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に挟まれて導体パターンが形成され、前記導
体パターンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介
して前記電極端子と電気的に接続されていると共に、前
記導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設けら
れた外部接続端子と電気的に接続されて成る半導体装置
を製造する際に、該導体パターンの一端部が第1絶縁層
を貫通するヴィアに接続されていると共に、前記導体パ
ターンの他端部が第2絶縁層を貫通して形成された外部
接続端子用凹部に露出するパターン形成体を形成し、次
いで、前記パターン形成体を半導体素子の電極端子が形
成された一面側に積層して前記パターン形成体のヴィア
と前記半導体素子の電極端子との各々を電気的に接続す
ることを特徴とする半導体装置の製造方法にある。
形成された一面側に設けられている第1絶縁層と第2絶
縁層との間に挟まれて導体パターンが形成され、前記導
体パターンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィアを介
して前記電極端子と電気的に接続されていると共に、前
記導体パターンの他端部が第2絶縁層を貫通して設けら
れた外部接続端子と電気的に接続されて成る半導体装置
を製造する際に、該導体パターンの一端部が第1絶縁層
を貫通するヴィアに接続されていると共に、前記導体パ
ターンの他端部が第2絶縁層を貫通して形成された外部
接続端子用凹部に露出するパターン形成体を形成し、次
いで、前記パターン形成体を半導体素子の電極端子が形
成された一面側に積層して前記パターン形成体のヴィア
と前記半導体素子の電極端子との各々を電気的に接続す
ることを特徴とする半導体装置の製造方法にある。
【0010】本発明に係る半導体装置によれば、第1絶
縁層と第2絶縁層とが低ヤング率の弾性体によって形成
されているため、両絶縁層によって挟まれた導体パター
ンの部分に形成された曲折部が、温度変化に因る半導体
素子や第1絶縁層等の伸縮差に基づいて加えられる応力
変化に対して伸縮できる。このため、両絶縁層によって
挟まれた導体パターンの部分に充分な曲折量を形成して
おけば、第1絶縁層の厚さをそのままで半導体素子を大
型化しても、温度変化に基づく導体パターンに加えられ
る応力を充分に吸収できる。
縁層と第2絶縁層とが低ヤング率の弾性体によって形成
されているため、両絶縁層によって挟まれた導体パター
ンの部分に形成された曲折部が、温度変化に因る半導体
素子や第1絶縁層等の伸縮差に基づいて加えられる応力
変化に対して伸縮できる。このため、両絶縁層によって
挟まれた導体パターンの部分に充分な曲折量を形成して
おけば、第1絶縁層の厚さをそのままで半導体素子を大
型化しても、温度変化に基づく導体パターンに加えられ
る応力を充分に吸収できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る半導体装置の一例を
図1に示す。図1に示す半導体装置は、半導体素子10
の電極端子12が設けられた一面側に積層されて成る第
1絶縁層14と第2絶縁層18との挟まれて導体パター
ン16が形成されている。この導体パターン16は、そ
の一端部が第1絶縁層14を貫通するヴィア20によっ
て電極端子12と電気的に接続されていると共に、その
他端部が第2絶縁層18を貫通して設けられた外部接続
端子22と電気的に接続されている。かかる外部接続端
子22としては、はんだから成るはんだボール、中心部
に銅材等のコア部が形成されたはんだボール等が用いら
れる。
図1に示す。図1に示す半導体装置は、半導体素子10
の電極端子12が設けられた一面側に積層されて成る第
1絶縁層14と第2絶縁層18との挟まれて導体パター
ン16が形成されている。この導体パターン16は、そ
の一端部が第1絶縁層14を貫通するヴィア20によっ
て電極端子12と電気的に接続されていると共に、その
他端部が第2絶縁層18を貫通して設けられた外部接続
端子22と電気的に接続されている。かかる外部接続端
子22としては、はんだから成るはんだボール、中心部
に銅材等のコア部が形成されたはんだボール等が用いら
れる。
【0012】図1に示す半導体装置においては、第1絶
縁層14と第2絶縁層18との各々が、室温下でヤング
率が108 Pa以下、好ましくは室温〜260℃の範囲に
おいてヤング率が104 〜107 Pa、特に好ましくは−
50℃においてもヤング率が107 Pa程度の弾性体によ
って形成されていることが大切である。この様に、低ヤ
ング率の弾性体に挟まれて形成された導体パターン16
は、半導体装置の信頼性上目標とする温度変化、例えば
温度サイクル試験において−65〜+125℃の温度変
化が半導体装置に加えられたとき、第1絶縁層16等の
伸縮に応じて導体パターン16が伸縮できる。ここで、
第1絶縁層14と第2絶縁層18との各々が室温下でヤ
ング率108Paを越える弾性体によって形成されている
場合、前記温度変化が半導体装置に加えられても、第1
絶縁層14等の伸縮に応じて導体パターン16が伸縮で
き難くなる。かかる低ヤング率の弾性体としては、変形
を惹起した応力が除去されても変形の全てが元に戻らな
い不完全弾性体が好ましく、具体的にはシリコーンゴム
系エラストマーやポリオレフィン系エラストマーを好適
に挙げることができる。
縁層14と第2絶縁層18との各々が、室温下でヤング
率が108 Pa以下、好ましくは室温〜260℃の範囲に
おいてヤング率が104 〜107 Pa、特に好ましくは−
50℃においてもヤング率が107 Pa程度の弾性体によ
って形成されていることが大切である。この様に、低ヤ
ング率の弾性体に挟まれて形成された導体パターン16
は、半導体装置の信頼性上目標とする温度変化、例えば
温度サイクル試験において−65〜+125℃の温度変
化が半導体装置に加えられたとき、第1絶縁層16等の
伸縮に応じて導体パターン16が伸縮できる。ここで、
第1絶縁層14と第2絶縁層18との各々が室温下でヤ
ング率108Paを越える弾性体によって形成されている
場合、前記温度変化が半導体装置に加えられても、第1
絶縁層14等の伸縮に応じて導体パターン16が伸縮で
き難くなる。かかる低ヤング率の弾性体としては、変形
を惹起した応力が除去されても変形の全てが元に戻らな
い不完全弾性体が好ましく、具体的にはシリコーンゴム
系エラストマーやポリオレフィン系エラストマーを好適
に挙げることができる。
【0013】更に、低ヤング率の第1絶縁層14と第2
絶縁層18とによって挟まれて形成された全導体パター
ン16の各水平部26は、図1に示す様に、半導体素子
10の一面と略平行に形成されていると共に、図2に示
す様に、左右方向に曲折されて形成されている。この曲
折は滑らかな曲線状であることが応力が分散されるため
好ましい。ここで、図12に示す如く、半導体素子10
0の電極端子102と外部接続端子104とを直線で結
ぶ導体パターン106が一本でも存在すると、半導体装
置が受け得る温度変化程度は、直線状の導体パターン1
06が耐え得る範囲の温度変化程度に規制される。この
様に曲折されて形成された導電パターン16の長さは、
上述した様に、温度サイクル試験で採用される温度変化
において、第1絶縁層14等の伸縮を吸収し得る長さと
する。この際に、実装基板に実装した半導体装置に対
し、半導体装置の信頼性上目標とする温度変化を加えた
とき、第1絶縁層の厚み方向及び前記実装基板の伸縮を
吸収し得るように、導体パターン16の長さを決定する
ことが好ましく、具体的には、導体パターン16の長さ
(L)を下記数5の式が満足する長さとすることが好ま
しい。
絶縁層18とによって挟まれて形成された全導体パター
ン16の各水平部26は、図1に示す様に、半導体素子
10の一面と略平行に形成されていると共に、図2に示
す様に、左右方向に曲折されて形成されている。この曲
折は滑らかな曲線状であることが応力が分散されるため
好ましい。ここで、図12に示す如く、半導体素子10
0の電極端子102と外部接続端子104とを直線で結
ぶ導体パターン106が一本でも存在すると、半導体装
置が受け得る温度変化程度は、直線状の導体パターン1
06が耐え得る範囲の温度変化程度に規制される。この
様に曲折されて形成された導電パターン16の長さは、
上述した様に、温度サイクル試験で採用される温度変化
において、第1絶縁層14等の伸縮を吸収し得る長さと
する。この際に、実装基板に実装した半導体装置に対
し、半導体装置の信頼性上目標とする温度変化を加えた
とき、第1絶縁層の厚み方向及び前記実装基板の伸縮を
吸収し得るように、導体パターン16の長さを決定する
ことが好ましく、具体的には、導体パターン16の長さ
(L)を下記数5の式が満足する長さとすることが好ま
しい。
【数5】
かかる数5の式において、αb に代えて(αb −αs )
を使用してもよい。このαs は第1絶縁層14の熱膨張
係数である。
を使用してもよい。このαs は第1絶縁層14の熱膨張
係数である。
【0014】図1及び図2に示す半導体装置は、図3に
示す様に、導体パターン16等を複数個の半導体素子1
0が形成されたウェハー30上に形成した後、個々の半
導体装置にダイシングすることによって形成できる。図
3に示す半導体装置の製造方法では、先ず、複数個の半
導体素子10が形成されたウェハー30上に、第1絶縁
層14を形成する〔図3(a)の工程〕。この第1絶縁
層14は、室温下でヤング率が108 Pa以下、好ましく
は室温〜260℃の範囲においてヤング率が104 〜1
07 Pa、特に好ましくは−50℃においてもヤング率が
107 Pa程度の弾性体によって形成する。かかる第1絶
縁層14を、例えばシリコーンゴム系エラストマー等の
熱硬化性樹脂を用いて形成する場合には、熱硬化性樹脂
をウェハー上に塗布してからキュアすることによって形
成できる。かかる第1絶縁層14には、ウェハー30に
形成された各半導体素子10の電極端子12が底面に露
出するように、レーザやエッチング等によって第1絶縁
層14にヴィア用穴部34を形成する〔図3(b)の工
程〕。このヴィア用穴部34の開口周縁部は、角張って
いると応力の集中が発生し易いため、曲面状に形成する
ことが好ましい。
示す様に、導体パターン16等を複数個の半導体素子1
0が形成されたウェハー30上に形成した後、個々の半
導体装置にダイシングすることによって形成できる。図
3に示す半導体装置の製造方法では、先ず、複数個の半
導体素子10が形成されたウェハー30上に、第1絶縁
層14を形成する〔図3(a)の工程〕。この第1絶縁
層14は、室温下でヤング率が108 Pa以下、好ましく
は室温〜260℃の範囲においてヤング率が104 〜1
07 Pa、特に好ましくは−50℃においてもヤング率が
107 Pa程度の弾性体によって形成する。かかる第1絶
縁層14を、例えばシリコーンゴム系エラストマー等の
熱硬化性樹脂を用いて形成する場合には、熱硬化性樹脂
をウェハー上に塗布してからキュアすることによって形
成できる。かかる第1絶縁層14には、ウェハー30に
形成された各半導体素子10の電極端子12が底面に露
出するように、レーザやエッチング等によって第1絶縁
層14にヴィア用穴部34を形成する〔図3(b)の工
程〕。このヴィア用穴部34の開口周縁部は、角張って
いると応力の集中が発生し易いため、曲面状に形成する
ことが好ましい。
【0015】次いで、ヴィア用穴部34の電極端子12
が露出する底面及び内壁面を含む第1絶縁層14の表面
に金属層36を形成する〔図3(c)の工程〕。この金
属層36は、銅等の金属を無電解めっきによって薄膜金
属層を形成した後、電解めっきを施して所望厚さとす
る。かかる無電解めっきの際に、第1絶縁層14の表面
に金属を析出し易くして薄膜金属層を容易に形成すべ
く、第1絶縁層14を形成する樹脂中に酸化ケイ素等の
無機粉末を配合することが好ましい。この無機粉末の配
合によって、樹脂粘度等も調整できる。但し、無機粉末
の配合量が多過ぎると、第1絶縁層14のヤング率が高
くなる傾向にあるため、無機粉末の配合量を30体積%
程度とすることが好ましい。尚、薄膜金属層をスッパタ
法で形成してもよい。かかるスッパタ法で薄膜金属層を
形成する場合は、チタンやパラジウム等の金属により薄
膜金属層を形成することが、第1絶縁層14との接着性
等を良好とすることができる。
が露出する底面及び内壁面を含む第1絶縁層14の表面
に金属層36を形成する〔図3(c)の工程〕。この金
属層36は、銅等の金属を無電解めっきによって薄膜金
属層を形成した後、電解めっきを施して所望厚さとす
る。かかる無電解めっきの際に、第1絶縁層14の表面
に金属を析出し易くして薄膜金属層を容易に形成すべ
く、第1絶縁層14を形成する樹脂中に酸化ケイ素等の
無機粉末を配合することが好ましい。この無機粉末の配
合によって、樹脂粘度等も調整できる。但し、無機粉末
の配合量が多過ぎると、第1絶縁層14のヤング率が高
くなる傾向にあるため、無機粉末の配合量を30体積%
程度とすることが好ましい。尚、薄膜金属層をスッパタ
法で形成してもよい。かかるスッパタ法で薄膜金属層を
形成する場合は、チタンやパラジウム等の金属により薄
膜金属層を形成することが、第1絶縁層14との接着性
等を良好とすることができる。
【0016】この様にして形成した金属層36には、フ
ォトリソ法等によってパターニングを施して導体パター
ン16、16・・を形成する〔図3(d)の工程〕。こ
の導体パターン16の各々には、図2に示す様に、半導
体素子10の電極端子12と接続されたヴィア20が一
端部に形成されていると共に、他端部には外部接続端子
22と接続されるランド部24が形成されている。更
に、ヴィア20とランド部24とを連結する水平部26
は、図3(d)に示す様に、ウェハー30の一面に沿っ
て略平行に形成されていると共に、図2に示す様に、左
右方向に曲折されて形成されている。かかる導体パター
ン16の長さ(L)は、前述した数5の式を満足するも
のであることが好ましい。
ォトリソ法等によってパターニングを施して導体パター
ン16、16・・を形成する〔図3(d)の工程〕。こ
の導体パターン16の各々には、図2に示す様に、半導
体素子10の電極端子12と接続されたヴィア20が一
端部に形成されていると共に、他端部には外部接続端子
22と接続されるランド部24が形成されている。更
に、ヴィア20とランド部24とを連結する水平部26
は、図3(d)に示す様に、ウェハー30の一面に沿っ
て略平行に形成されていると共に、図2に示す様に、左
右方向に曲折されて形成されている。かかる導体パター
ン16の長さ(L)は、前述した数5の式を満足するも
のであることが好ましい。
【0017】更に、形成された導体パターン16、16
・・を第2絶縁層18によって被覆した後、図2に示す
ランド部24が底面を形成する外部接続端子用凹部38
をレーザやエッチングによって形成する〔図3(e)の
工程〕。かかる第2絶縁層18も、室温下でヤング率が
108 Pa以下、好ましくは室温〜260℃の範囲におい
てヤング率が104 〜107 Pa、特に好ましくは−50
℃においてもヤング率が107 Pa程度の弾性体によって
形成する。この第2絶縁層18は、第1絶縁層14と同
一樹脂でもよく、異なる樹脂であってもよい。但し、第
1絶縁層14と接着性が良好な樹脂で第2絶縁層18を
形成することが、両層の剥離防止等の観点から好まし
い。その後、外部接続端子用凹部38に、はんだボール
等の外部接続端子22を装着した後、ウェハー30を所
定箇所、例えは図3(f)で示す一点鎖線Aの箇所で切
断して個片とし、図1に示す半導体装置を得ることがで
きる〔図3(f)の工程〕。尚、はんだボール等の外部
接続端子22の装着は、ウェハー30を所定箇所で切断
して個片とした後に行ってもよい。
・・を第2絶縁層18によって被覆した後、図2に示す
ランド部24が底面を形成する外部接続端子用凹部38
をレーザやエッチングによって形成する〔図3(e)の
工程〕。かかる第2絶縁層18も、室温下でヤング率が
108 Pa以下、好ましくは室温〜260℃の範囲におい
てヤング率が104 〜107 Pa、特に好ましくは−50
℃においてもヤング率が107 Pa程度の弾性体によって
形成する。この第2絶縁層18は、第1絶縁層14と同
一樹脂でもよく、異なる樹脂であってもよい。但し、第
1絶縁層14と接着性が良好な樹脂で第2絶縁層18を
形成することが、両層の剥離防止等の観点から好まし
い。その後、外部接続端子用凹部38に、はんだボール
等の外部接続端子22を装着した後、ウェハー30を所
定箇所、例えは図3(f)で示す一点鎖線Aの箇所で切
断して個片とし、図1に示す半導体装置を得ることがで
きる〔図3(f)の工程〕。尚、はんだボール等の外部
接続端子22の装着は、ウェハー30を所定箇所で切断
して個片とした後に行ってもよい。
【0018】図3に示す半導体装置及び半導体装置の製
造方法では、ウェハー30上にシリコーンゴム系エラス
マー等の樹脂を塗布して第1絶縁層14を形成していた
が、図4に示す様に、第1絶縁層14を接着剤層28に
よって半導体素子10又はウェハー30に接着してもよ
い。この場合には、接着性フィルム上に第1絶縁層14
を予め形成した二層構造フィルムを用いることが好まし
い。特に、第1絶縁層14を熱硬化性樹脂を用いて形成
するとき、接着性フィルム上に熱硬化性樹脂のプライマ
ーを形成した二層構造フィルムを用いることができる。
造方法では、ウェハー30上にシリコーンゴム系エラス
マー等の樹脂を塗布して第1絶縁層14を形成していた
が、図4に示す様に、第1絶縁層14を接着剤層28に
よって半導体素子10又はウェハー30に接着してもよ
い。この場合には、接着性フィルム上に第1絶縁層14
を予め形成した二層構造フィルムを用いることが好まし
い。特に、第1絶縁層14を熱硬化性樹脂を用いて形成
するとき、接着性フィルム上に熱硬化性樹脂のプライマ
ーを形成した二層構造フィルムを用いることができる。
【0019】図1〜図4に示す半導体装置は、ウェハー
30上に第1絶縁層14等から成るパターン形成体の各
部分を順次造り込む方法で製造されているが、形成され
たパターン形成体に欠陥が存在していた場合、最終的に
得られた半導体装置の多くが欠陥品となるおそれがあ
る。このため、予めパターン形成体を形成しておき、欠
陥が存在しないパターン形成体のみをウェハー30上に
接合した後、ダイシングすることが好ましい。この様に
して得られた半導体装置を図5に示す。この半導体装置
は、パターン形成体40と半導体素子10とが接着剤層
32により接着されたものである。かかるパターン形成
体40は、第1絶縁層14上に半導体素子10の一面側
に沿って形成された導体パターン16が第2絶縁層18
によって被覆されている。更に、この導体パターン16
は、その一端部が第1絶縁層14を貫通するヴィア20
と接続されていると共に、他端部が第2絶縁層18を貫
通する外部接続端子22と接続されている。かかるパタ
ーン形成体40のヴィア20は、後述する様に、第1絶
縁層14に形成されたヴィア用穴部にめっき金属を充填
して形成したものあり、半導体素子10の電極端子12
に接続されている。また、接着剤層32は、熱可塑性樹
脂から成る接着剤によって形成することが好ましい。
尚、図5の第1絶縁層14及び第2絶縁層18を形成す
る樹脂の種類や物性、或いは導体パターン16の形状や
長さは、前述した図1〜図4に示す半導体装置と同様で
あるため、ここでは詳細な説明を省略する。
30上に第1絶縁層14等から成るパターン形成体の各
部分を順次造り込む方法で製造されているが、形成され
たパターン形成体に欠陥が存在していた場合、最終的に
得られた半導体装置の多くが欠陥品となるおそれがあ
る。このため、予めパターン形成体を形成しておき、欠
陥が存在しないパターン形成体のみをウェハー30上に
接合した後、ダイシングすることが好ましい。この様に
して得られた半導体装置を図5に示す。この半導体装置
は、パターン形成体40と半導体素子10とが接着剤層
32により接着されたものである。かかるパターン形成
体40は、第1絶縁層14上に半導体素子10の一面側
に沿って形成された導体パターン16が第2絶縁層18
によって被覆されている。更に、この導体パターン16
は、その一端部が第1絶縁層14を貫通するヴィア20
と接続されていると共に、他端部が第2絶縁層18を貫
通する外部接続端子22と接続されている。かかるパタ
ーン形成体40のヴィア20は、後述する様に、第1絶
縁層14に形成されたヴィア用穴部にめっき金属を充填
して形成したものあり、半導体素子10の電極端子12
に接続されている。また、接着剤層32は、熱可塑性樹
脂から成る接着剤によって形成することが好ましい。
尚、図5の第1絶縁層14及び第2絶縁層18を形成す
る樹脂の種類や物性、或いは導体パターン16の形状や
長さは、前述した図1〜図4に示す半導体装置と同様で
あるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0020】図5に示す半導体装置は、図6に示す方法
で得られたパターン形成体40を図7に示す方法でウェ
ハー30に接着した後、所定箇所を切断することによっ
て製造できる。先ず、パターン形成体40を製造する際
には、第1絶縁層14と銅箔等の金属箔42とを接着剤
層32によって接着した三層構造フィルムを形成する
〔図6(a)の工程〕。この接着剤層32は、熱可塑性
接着剤によって形成することが、エッチング処理やめっ
き処理に対して化学的に安定で且つ熱履歴を受けた後で
も充分な接着能を有するため好ましい。得られた三層構
造フィルムには、レーザやエッチングによって、ヴィア
用穴部34を第1絶縁層14及び接着剤層32に形成す
る〔図6(b)の工程〕。このヴィア用穴部34の底面
は金属箔42の表面によって形成される。
で得られたパターン形成体40を図7に示す方法でウェ
ハー30に接着した後、所定箇所を切断することによっ
て製造できる。先ず、パターン形成体40を製造する際
には、第1絶縁層14と銅箔等の金属箔42とを接着剤
層32によって接着した三層構造フィルムを形成する
〔図6(a)の工程〕。この接着剤層32は、熱可塑性
接着剤によって形成することが、エッチング処理やめっ
き処理に対して化学的に安定で且つ熱履歴を受けた後で
も充分な接着能を有するため好ましい。得られた三層構
造フィルムには、レーザやエッチングによって、ヴィア
用穴部34を第1絶縁層14及び接着剤層32に形成す
る〔図6(b)の工程〕。このヴィア用穴部34の底面
は金属箔42の表面によって形成される。
【0021】かかるヴィア用穴部34には、金属箔42
を電極の一方として電解めっきによって金属を充填して
ヴィア20を形成する〔図6(c)の工程〕。この金属
としては、はんだを用いることができ、特にPb-Sn 系は
んだ、Ag-Sn 系はんだ、或いは前記はんだ又はSnをベー
スにしてBi、Sb、Zn等を添加したはんだを好適に用いる
ことができる。更に、ヴィア20の表面を含む第1絶縁
層14の表面に、無電解めっきによって銅等の薄膜金属
層を形成した後、電解めっきを施して所望厚さとした銅
等の金属から成る金属層36を形成する〔図6
(d)〕。かかる第1絶縁層14を形成する樹脂中に、
30体積%以下の酸化ケイ素等の無機粉末を配合するこ
とによって、第1絶縁層14の表面に金属が容易に析出
して薄膜金属層を無電解めっきによって形成し易い。
尚、薄膜金属層をスッパタ法で形成してもよい。かかる
スッパタ法で薄膜金属層を形成する場合は、チタンやパ
ラジウム等の金属により薄膜金属層を形成することが、
第1絶縁層14との接着性等を良好とすることができ
る。
を電極の一方として電解めっきによって金属を充填して
ヴィア20を形成する〔図6(c)の工程〕。この金属
としては、はんだを用いることができ、特にPb-Sn 系は
んだ、Ag-Sn 系はんだ、或いは前記はんだ又はSnをベー
スにしてBi、Sb、Zn等を添加したはんだを好適に用いる
ことができる。更に、ヴィア20の表面を含む第1絶縁
層14の表面に、無電解めっきによって銅等の薄膜金属
層を形成した後、電解めっきを施して所望厚さとした銅
等の金属から成る金属層36を形成する〔図6
(d)〕。かかる第1絶縁層14を形成する樹脂中に、
30体積%以下の酸化ケイ素等の無機粉末を配合するこ
とによって、第1絶縁層14の表面に金属が容易に析出
して薄膜金属層を無電解めっきによって形成し易い。
尚、薄膜金属層をスッパタ法で形成してもよい。かかる
スッパタ法で薄膜金属層を形成する場合は、チタンやパ
ラジウム等の金属により薄膜金属層を形成することが、
第1絶縁層14との接着性等を良好とすることができ
る。
【0022】形成した金属層36には、フォトリソ法等
によって所望パターンの導体パターン16、16・・を
形成する〔図6(e)の工程〕。この導体パターン16
の各々は、金属箔42に略平行に形成されているが、図
2に示す様に、半導体素子30の電極端子12と接続さ
れたヴィア20が一端部に形成されていると共に、他端
部には外部接続端子22と接続されるランド部24が形
成されている。更に、この導体パターン16は、図2に
示す様に、左右方向に曲折されて形成されており、その
長さ(L)は、前述した数5の式を満足するものである
ことが好ましい。次いで、導体パターン16、16・・
を第2絶縁層18により被覆した後、図2に示すランド
部24が底面を形成する外部接続端子用凹部38をレー
ザやエッチングにより形成してパターン形成体40を完
成する〔図6(f)の工程〕。また、金属箔42は、導
体パターン16等を形成した後、或いは第2絶縁層18
や外部接続端子用凹部38を形成した後に剥離する。
によって所望パターンの導体パターン16、16・・を
形成する〔図6(e)の工程〕。この導体パターン16
の各々は、金属箔42に略平行に形成されているが、図
2に示す様に、半導体素子30の電極端子12と接続さ
れたヴィア20が一端部に形成されていると共に、他端
部には外部接続端子22と接続されるランド部24が形
成されている。更に、この導体パターン16は、図2に
示す様に、左右方向に曲折されて形成されており、その
長さ(L)は、前述した数5の式を満足するものである
ことが好ましい。次いで、導体パターン16、16・・
を第2絶縁層18により被覆した後、図2に示すランド
部24が底面を形成する外部接続端子用凹部38をレー
ザやエッチングにより形成してパターン形成体40を完
成する〔図6(f)の工程〕。また、金属箔42は、導
体パターン16等を形成した後、或いは第2絶縁層18
や外部接続端子用凹部38を形成した後に剥離する。
【0023】図6に示す工程で得られたパターン形成体
40は、図7(a)に示す様に、ウェハー30に接着す
る。この際に、パターン形成体40の接着剤層32を熱
可塑性接着剤によって形成することにより、金属箔42
を剥離した後、直ちにパターン形成体40をウェハー3
0に加熱接着できる。熱可塑性接着剤は熱履歴を受けた
後でも充分な接着能を有するためである。その後、外部
接続端子用凹部38に、はんだボール等の外部接続端子
22を装着した後、ウェハー30を所定箇所、例えは図
7(b)で示す一点鎖線Aの箇所で切断して個片とし、
図5に示す半導体装置を得ることができる。尚、はんだ
によってヴィア20を形成した場合、パターン形成体4
0をウェハー30に接着する際に、ヴィア20を溶融し
て電極端子12と接続するようにしてもよく、はんだボ
ール等の外部接続端子22の装着は、ウェハー30を所
定箇所で切断して個片とした後に行ってもよい。
40は、図7(a)に示す様に、ウェハー30に接着す
る。この際に、パターン形成体40の接着剤層32を熱
可塑性接着剤によって形成することにより、金属箔42
を剥離した後、直ちにパターン形成体40をウェハー3
0に加熱接着できる。熱可塑性接着剤は熱履歴を受けた
後でも充分な接着能を有するためである。その後、外部
接続端子用凹部38に、はんだボール等の外部接続端子
22を装着した後、ウェハー30を所定箇所、例えは図
7(b)で示す一点鎖線Aの箇所で切断して個片とし、
図5に示す半導体装置を得ることができる。尚、はんだ
によってヴィア20を形成した場合、パターン形成体4
0をウェハー30に接着する際に、ヴィア20を溶融し
て電極端子12と接続するようにしてもよく、はんだボ
ール等の外部接続端子22の装着は、ウェハー30を所
定箇所で切断して個片とした後に行ってもよい。
【0024】図5に示す半導体装置において、ヴィア2
0は一種類の金属によって形成しているが、図8に示す
様に、二種類の金属層20a、20bから成るものであ
ってもよい。この様に、金属層20a、20bによって
ヴィア20を形成することによって、例えばはんだから
成る金属層20bと銅又は金から成る金属層20aとに
よって形成されたヴィア20を形成できる。かかるヴィ
ア20によれば、半導体素子10の電極端子12或いは
導体パターン16との接続を良好とすることができ、且
つはんだよりも銅又は金は電気抵抗が低いため、電気的
特性を良好とすることができる。また、金属層20aを
はんだによって形成した場合、導体パターン16をエッ
チング液によって形成する際に、塗布されたエッチング
レジストの位置ずれ等によって、金属層20bの端面が
エッチングレジストから露出することがある。この様
に、露出した金属層20bの端面がエッチング液に触れ
ると、金属層20bを形成するはんだも同時にエッチン
グされる。このため、金属層20aをエッチング液によ
りエッチングされ難い金属、例えば錫又はニッケルによ
って形成することによって、金属層20bがエッチング
されることを防止できる。更に、ヴィア20を実質的に
銅やニッケル等の金属によって形成し、ヴィア20の表
面に金めっきを施した場合、電極端子12の表面に錫め
っきを施すことによって、ヴィア20と電極端子12と
を金と錫との共晶合金に因る接合を行うことができる。
かかる共晶合金に因る接合は、ヴィア20の表面に錫め
っきを施し且つ電極端子12の表面に金めっきを施した
場合でも行うことができる。かかる二種類の金属層から
成るヴィア20は、図6(c)の工程において、二種類
の金属めっきを施すことによって形成できる。
0は一種類の金属によって形成しているが、図8に示す
様に、二種類の金属層20a、20bから成るものであ
ってもよい。この様に、金属層20a、20bによって
ヴィア20を形成することによって、例えばはんだから
成る金属層20bと銅又は金から成る金属層20aとに
よって形成されたヴィア20を形成できる。かかるヴィ
ア20によれば、半導体素子10の電極端子12或いは
導体パターン16との接続を良好とすることができ、且
つはんだよりも銅又は金は電気抵抗が低いため、電気的
特性を良好とすることができる。また、金属層20aを
はんだによって形成した場合、導体パターン16をエッ
チング液によって形成する際に、塗布されたエッチング
レジストの位置ずれ等によって、金属層20bの端面が
エッチングレジストから露出することがある。この様
に、露出した金属層20bの端面がエッチング液に触れ
ると、金属層20bを形成するはんだも同時にエッチン
グされる。このため、金属層20aをエッチング液によ
りエッチングされ難い金属、例えば錫又はニッケルによ
って形成することによって、金属層20bがエッチング
されることを防止できる。更に、ヴィア20を実質的に
銅やニッケル等の金属によって形成し、ヴィア20の表
面に金めっきを施した場合、電極端子12の表面に錫め
っきを施すことによって、ヴィア20と電極端子12と
を金と錫との共晶合金に因る接合を行うことができる。
かかる共晶合金に因る接合は、ヴィア20の表面に錫め
っきを施し且つ電極端子12の表面に金めっきを施した
場合でも行うことができる。かかる二種類の金属層から
成るヴィア20は、図6(c)の工程において、二種類
の金属めっきを施すことによって形成できる。
【0025】図5又は図8に示す半導体装置では、前述
した様に、予め形成したパターン形成体40をウェハー
30に接着して製造しているが、図9に示す様に、半導
体素子10側端部に突出部20cが形成されたヴィア2
0を具備するパターン形成体40を、異方性導電接着フ
ィルム44によって半導体素子10に接合して成る半導
体装置であってもよい。かかる異方性導電接着フィルム
44は、導電性粉粒体が接着剤層中に配合されたもので
あって、ヴィア20の突出部20cによって押圧力が加
えられた異方性導電接着フィルム44の部分では、接着
剤が押し出されて導電性粉粒体が残留して導電性が得ら
れる。尚、押圧力が加えられなかった部分は、接着剤に
よって導電性粉粒体が絶縁されており、絶縁性が維持さ
れている。
した様に、予め形成したパターン形成体40をウェハー
30に接着して製造しているが、図9に示す様に、半導
体素子10側端部に突出部20cが形成されたヴィア2
0を具備するパターン形成体40を、異方性導電接着フ
ィルム44によって半導体素子10に接合して成る半導
体装置であってもよい。かかる異方性導電接着フィルム
44は、導電性粉粒体が接着剤層中に配合されたもので
あって、ヴィア20の突出部20cによって押圧力が加
えられた異方性導電接着フィルム44の部分では、接着
剤が押し出されて導電性粉粒体が残留して導電性が得ら
れる。尚、押圧力が加えられなかった部分は、接着剤に
よって導電性粉粒体が絶縁されており、絶縁性が維持さ
れている。
【0026】図9に示す半導体装置を形成するパターン
形成体40は、図10に示す工程によて形成できる。こ
の図9の第1絶縁層14及び第2絶縁層18を形成する
樹脂の種類や物性、或いは導体パターン16の形状や長
さは、前述した図1〜図8に示す半導体装置と同様であ
るため、ここでは詳細な説明を省略する。図10に示す
工程では、先ず、銅等の金属箔42上に第1絶縁層14
を形成した二層構造フィルムを形成した後、第1絶縁層
14にヴィア用穴部34を第1絶縁層14及び接着剤層
32にレーザやエッチングによって形成する〔図10
(a)(b)の工程〕。このヴィア用穴部34の底面は
金属箔42によって形成される。ヴィア用穴部34に
は、金属箔42を電極の一方として電解めっきによって
金属を充填してヴィア20を形成する〔図10(c)の
工程〕。かかる電解めっきは、ヴィア20の先端部に第
1絶縁層14から突出する突出部20が形成されるまで
継続する。このヴィア20を形成する金属としては、図
5に示す半導体装置と同様に、はんだ、銅、ニッケルを
用いることができる。尚、ヴィア20を形成する際に、
二種類の金属めっきを施し、図8に示す様に、二種類の
金属層から成るヴィア20を形成してもよい。
形成体40は、図10に示す工程によて形成できる。こ
の図9の第1絶縁層14及び第2絶縁層18を形成する
樹脂の種類や物性、或いは導体パターン16の形状や長
さは、前述した図1〜図8に示す半導体装置と同様であ
るため、ここでは詳細な説明を省略する。図10に示す
工程では、先ず、銅等の金属箔42上に第1絶縁層14
を形成した二層構造フィルムを形成した後、第1絶縁層
14にヴィア用穴部34を第1絶縁層14及び接着剤層
32にレーザやエッチングによって形成する〔図10
(a)(b)の工程〕。このヴィア用穴部34の底面は
金属箔42によって形成される。ヴィア用穴部34に
は、金属箔42を電極の一方として電解めっきによって
金属を充填してヴィア20を形成する〔図10(c)の
工程〕。かかる電解めっきは、ヴィア20の先端部に第
1絶縁層14から突出する突出部20が形成されるまで
継続する。このヴィア20を形成する金属としては、図
5に示す半導体装置と同様に、はんだ、銅、ニッケルを
用いることができる。尚、ヴィア20を形成する際に、
二種類の金属めっきを施し、図8に示す様に、二種類の
金属層から成るヴィア20を形成してもよい。
【0027】次いで、金属箔42にフォトリソ法等によ
って所望パターンの導体パターン16、16・・を形成
する〔図10(d)の工程〕。この導体パターン16の
各々は、図2に示す形状及び長さに形成されている。更
に、導体パターン16、16・・を第2絶縁層18によ
り被覆した後、図2に示すランド部24が底面を形成す
る外部接続端子用凹部38をレーザやエッチングにより
形成してパターン形成体40を完成する〔図10(e)
の工程〕。
って所望パターンの導体パターン16、16・・を形成
する〔図10(d)の工程〕。この導体パターン16の
各々は、図2に示す形状及び長さに形成されている。更
に、導体パターン16、16・・を第2絶縁層18によ
り被覆した後、図2に示すランド部24が底面を形成す
る外部接続端子用凹部38をレーザやエッチングにより
形成してパターン形成体40を完成する〔図10(e)
の工程〕。
【0028】完成したパターン形成体40は、図11
(a)に示す様に、異方性導電接着フィルム44を介し
てウェハー30に押圧して圧着する。この押圧の際に、
ヴィア20の突出部20cとウェハー30に形成された
電極端子12とによって押圧力が加えられた異方性導電
接着フィルム44の部分では、接着剤が押し出されて導
電性粉粒体が残留し、ヴィア20と電極端子12とを電
気的に接続できる。その後、外部接続端子用凹部38
に、はんだボール等の外部接続端子22を装着した後、
ウェハー30を所定箇所、例えば図11(b)で示す一
点鎖線Aの箇所で切断して個片とし、図9に示す半導体
装置を得ることができる。このはんだボール等の外部接
続端子22の装着は、ウェハー30を所定箇所で切断し
て個片とした後に行ってもよい。以上、述べてきた半導
体装置の製造方法では、ウェハー30上に導体パターン
16等を形成した後、所定箇所で切断して半導体装置を
製造しているが、ウェハー30を個片に切断して得た半
導体素子10上に導体パターン16等を形成してもよ
い。
(a)に示す様に、異方性導電接着フィルム44を介し
てウェハー30に押圧して圧着する。この押圧の際に、
ヴィア20の突出部20cとウェハー30に形成された
電極端子12とによって押圧力が加えられた異方性導電
接着フィルム44の部分では、接着剤が押し出されて導
電性粉粒体が残留し、ヴィア20と電極端子12とを電
気的に接続できる。その後、外部接続端子用凹部38
に、はんだボール等の外部接続端子22を装着した後、
ウェハー30を所定箇所、例えば図11(b)で示す一
点鎖線Aの箇所で切断して個片とし、図9に示す半導体
装置を得ることができる。このはんだボール等の外部接
続端子22の装着は、ウェハー30を所定箇所で切断し
て個片とした後に行ってもよい。以上、述べてきた半導
体装置の製造方法では、ウェハー30上に導体パターン
16等を形成した後、所定箇所で切断して半導体装置を
製造しているが、ウェハー30を個片に切断して得た半
導体素子10上に導体パターン16等を形成してもよ
い。
【0029】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。 実施例1 複数個の半導体素子が造り込まれた6インチのウェハー
を用いて図3に示す方法によって半導体装置を製造し
た。このウェハーに形成された電極端子12は、アルミ
ニウム電極パッド上にチタン層及び銅層が形成されたも
のである。かかるウェハー上に酸化ケイ素の微粉末が配
合されたシリコーンゴム前駆体ペーストを約60μmの
厚さに印刷した後、窒素中で150℃、2時間のキュア
を行って第1絶縁層14を形成した。この第1絶縁層1
4を形成するシリコーンゴムの室温(25℃)のヤング
率は約7×106 Paであった。次いで、電極端子12上
の第1絶縁層14の部分を、エキシマレーザによってヴ
ィア用穴部34を形成した。このヴィア用穴部34の底
面には電極端子12の銅層が露出している。このヴィア
用穴部34の電極端子12の銅層が露出する底面及び内
壁面を含む第1絶縁層14の表面には、銅から成る金属
層36を形成した。この金属層36は、無電解めっきに
よって銅から成る薄膜金属層を形成した後、銅の電解め
っきを施して約15μmの厚さとした。
る。 実施例1 複数個の半導体素子が造り込まれた6インチのウェハー
を用いて図3に示す方法によって半導体装置を製造し
た。このウェハーに形成された電極端子12は、アルミ
ニウム電極パッド上にチタン層及び銅層が形成されたも
のである。かかるウェハー上に酸化ケイ素の微粉末が配
合されたシリコーンゴム前駆体ペーストを約60μmの
厚さに印刷した後、窒素中で150℃、2時間のキュア
を行って第1絶縁層14を形成した。この第1絶縁層1
4を形成するシリコーンゴムの室温(25℃)のヤング
率は約7×106 Paであった。次いで、電極端子12上
の第1絶縁層14の部分を、エキシマレーザによってヴ
ィア用穴部34を形成した。このヴィア用穴部34の底
面には電極端子12の銅層が露出している。このヴィア
用穴部34の電極端子12の銅層が露出する底面及び内
壁面を含む第1絶縁層14の表面には、銅から成る金属
層36を形成した。この金属層36は、無電解めっきに
よって銅から成る薄膜金属層を形成した後、銅の電解め
っきを施して約15μmの厚さとした。
【0030】更に、金属層36の表面に、所望パターン
の金めっき皮膜を電解めっきによって形成した後、この
金めっき皮膜をマスクにして金属層36をエッチングし
て導体パターン16を形成した。形成した全導体パター
ン16は、図2に示す様に、左右方向に曲折されて形成
されており、その長さ(L)は下記数6の式を満足する
ものであった。
の金めっき皮膜を電解めっきによって形成した後、この
金めっき皮膜をマスクにして金属層36をエッチングし
て導体パターン16を形成した。形成した全導体パター
ン16は、図2に示す様に、左右方向に曲折されて形成
されており、その長さ(L)は下記数6の式を満足する
ものであった。
【数6】
【0031】次いで、第1絶縁層14の導体パターン1
6が形成された面(外部接続端子22を装着する導体パ
ターン16の端部を除く)に、酸化ケイ素の微粉末が配
合されたシリコーンゴム前駆体ペーストをスクリーン印
刷によって約30μmの厚さに印刷した後、窒素中で1
80℃、2時間のキュアを行って第2絶縁層18を形成
した。この第2絶縁層18を形成するシリコーンゴムの
室温(25℃)でのヤング率は約7×106 Paであっ
た。その後、ウェハー30をダイシングして約7mm×
12mmの個片とした後、個片において第2絶縁層18
から露出する導体パターン16の端部に外部接続端子2
2としてのはんだボールを装着して図1に示す半導体装
置を得た。このはんだボールの装着は、共晶組成のはん
だボールを第2絶縁層18から露出する導体パターン1
6の端部に載置した後、230℃でリフローを施すこと
によって行った。
6が形成された面(外部接続端子22を装着する導体パ
ターン16の端部を除く)に、酸化ケイ素の微粉末が配
合されたシリコーンゴム前駆体ペーストをスクリーン印
刷によって約30μmの厚さに印刷した後、窒素中で1
80℃、2時間のキュアを行って第2絶縁層18を形成
した。この第2絶縁層18を形成するシリコーンゴムの
室温(25℃)でのヤング率は約7×106 Paであっ
た。その後、ウェハー30をダイシングして約7mm×
12mmの個片とした後、個片において第2絶縁層18
から露出する導体パターン16の端部に外部接続端子2
2としてのはんだボールを装着して図1に示す半導体装
置を得た。このはんだボールの装着は、共晶組成のはん
だボールを第2絶縁層18から露出する導体パターン1
6の端部に載置した後、230℃でリフローを施すこと
によって行った。
【0032】実施例2
実施例1において、熱可塑性接着剤としての熱可塑性ポ
リイミド樹脂が厚さ35μmに形成されたポリイミドフ
ィルム上に、厚さ50μmのシリコーンゴム層が形成さ
れた二層構造フィルムを、ウェハー30上に加圧加熱接
着することによって、熱可塑性ポリイミド樹脂を介して
第1絶縁層14をウェハー30上に形成した他は、実施
例1と同様にして図4に示す半導体装置を製造した。
リイミド樹脂が厚さ35μmに形成されたポリイミドフ
ィルム上に、厚さ50μmのシリコーンゴム層が形成さ
れた二層構造フィルムを、ウェハー30上に加圧加熱接
着することによって、熱可塑性ポリイミド樹脂を介して
第1絶縁層14をウェハー30上に形成した他は、実施
例1と同様にして図4に示す半導体装置を製造した。
【0033】実施例3
第1絶縁層14として、室温(25℃)でのヤング率が
約4×106 Paで且つ厚さ50μmのシリコーンゴム層
と厚さ12μmの銅箔とが熱可塑性接着剤としての熱可
塑性ポリイミド樹脂が厚さ35μmに形成されたポリイ
ミドフィルムを介して接着された三層構造フィルムを用
い、このシリコーンゴム層の表面にスパッタリングによ
って、約500μmのチタン層を形成した後、チタン層
の上からエキシマレーザを照射し、底面が銅箔で形成さ
れているヴィア用穴部34(図6)を形成した。次い
で、銅箔を電極の一方として電解めっきによって、Sn-P
b 共晶組成のはんだ金属をヴィア用穴部34に充填して
ヴィア20を形成した後、ヴィア20の表面を含むシリ
コーンゴム層の表面に無電解めっきによって約5μmの
銅層を形成し、更に電解めっきによって銅層の厚さを5
μmとした。この銅層の表面に所望パターンのマスクを
形成した後、電解めっきによって厚さ約10μmの銅層
をパターンめっきを施し、更に厚さ約2μmの金層をパ
ターンめっきを施した。その後、マスクを除去して金層
がパターンめっきされていない部分の銅層を除去して導
体パターン16を形成すると共に、銅箔を除去して熱可
塑性接着剤としての熱可塑性ポリイミド樹脂から成るポ
リイミドフィルムを露出する。
約4×106 Paで且つ厚さ50μmのシリコーンゴム層
と厚さ12μmの銅箔とが熱可塑性接着剤としての熱可
塑性ポリイミド樹脂が厚さ35μmに形成されたポリイ
ミドフィルムを介して接着された三層構造フィルムを用
い、このシリコーンゴム層の表面にスパッタリングによ
って、約500μmのチタン層を形成した後、チタン層
の上からエキシマレーザを照射し、底面が銅箔で形成さ
れているヴィア用穴部34(図6)を形成した。次い
で、銅箔を電極の一方として電解めっきによって、Sn-P
b 共晶組成のはんだ金属をヴィア用穴部34に充填して
ヴィア20を形成した後、ヴィア20の表面を含むシリ
コーンゴム層の表面に無電解めっきによって約5μmの
銅層を形成し、更に電解めっきによって銅層の厚さを5
μmとした。この銅層の表面に所望パターンのマスクを
形成した後、電解めっきによって厚さ約10μmの銅層
をパターンめっきを施し、更に厚さ約2μmの金層をパ
ターンめっきを施した。その後、マスクを除去して金層
がパターンめっきされていない部分の銅層を除去して導
体パターン16を形成すると共に、銅箔を除去して熱可
塑性接着剤としての熱可塑性ポリイミド樹脂から成るポ
リイミドフィルムを露出する。
【0034】この導体パターン16の各々は、図2に示
す様に、左右方向に曲折されて形成されており、その長
さ(L)は前述した数6の式を満足するものであった。
更に、導体パターン16が形成された面(外部接続端子
22を装着する導体パターン16の端部を除く)にシリ
コーンゴム組成から成り且つ室温(25℃)でのヤング
率が約4×106 Paであるソルダレジスト層を第2絶縁
層18として形成し、パターン形成体40を得ることが
できる。得られたパターン形成体40を、熱可塑性ポリ
イミド樹脂を介してウェハー30上に加圧加熱接着する
ことによって、パターン形成体40をウェハー30に接
着できる。その後、ウェハー30をダイシングして約7
mm×12mmの個片とした後、個片において第2絶縁
層18から露出する導体パターン16の端部に外部接続
端子22としてのはんだボールを装着して図5に示す半
導体装置を得た。このはんだボールの装着は、共晶組成
のはんだボールを第2絶縁層18から露出する導体パタ
ーン16の端部に載置した後、230℃でリフローを施
すことによって行った。
す様に、左右方向に曲折されて形成されており、その長
さ(L)は前述した数6の式を満足するものであった。
更に、導体パターン16が形成された面(外部接続端子
22を装着する導体パターン16の端部を除く)にシリ
コーンゴム組成から成り且つ室温(25℃)でのヤング
率が約4×106 Paであるソルダレジスト層を第2絶縁
層18として形成し、パターン形成体40を得ることが
できる。得られたパターン形成体40を、熱可塑性ポリ
イミド樹脂を介してウェハー30上に加圧加熱接着する
ことによって、パターン形成体40をウェハー30に接
着できる。その後、ウェハー30をダイシングして約7
mm×12mmの個片とした後、個片において第2絶縁
層18から露出する導体パターン16の端部に外部接続
端子22としてのはんだボールを装着して図5に示す半
導体装置を得た。このはんだボールの装着は、共晶組成
のはんだボールを第2絶縁層18から露出する導体パタ
ーン16の端部に載置した後、230℃でリフローを施
すことによって行った。
【0035】実施例4
実施例3において、ヴィア用穴部34に金属を金属めっ
きによって充填する際に、はんだめっきに代えて金めっ
きによって充填した他は、実施例3と同様にして図5に
示す半導体装置を得た。
きによって充填する際に、はんだめっきに代えて金めっ
きによって充填した他は、実施例3と同様にして図5に
示す半導体装置を得た。
【0036】実施例5
厚さ18μmの銅箔上に、第1絶縁層14として室温
(25℃)でのヤング率が約4×106 Paで且つ厚さ約
60μmのシリコーンゴム層を形成して成る二層構造フ
ィルムを用い、エキシマレーザによって銅箔を底面とす
るヴィア用穴部34を形成した。この銅箔を電極の一方
とする電解めっきを施し、ヴィア用穴部34に充填され
た銅がシリコーンゴム層の表面から突出する突出部20
cが形成されたヴィア20を形成する。次いで、銅箔上
に所望パターンの金パターンを金めっきによって形成し
た後、銅箔をエッチング除去して導体パターン16を形
成する。この導体パターン16の各々は、図2に示す様
に、左右方向に曲折されて形成されており、その長さ
(L)は前述した数6の式を満足するものであった。更
に、導体パターン16が形成された面(外部接続端子2
2を装着する導体パターン16の端部を除く)にシリコ
ーンゴム組成から成り且つ室温(25℃)でのヤング率
が約4×106 Paであるソルダレジスト層を第2絶縁層
18として形成し、パターン形成体40を得ることがで
きる。
(25℃)でのヤング率が約4×106 Paで且つ厚さ約
60μmのシリコーンゴム層を形成して成る二層構造フ
ィルムを用い、エキシマレーザによって銅箔を底面とす
るヴィア用穴部34を形成した。この銅箔を電極の一方
とする電解めっきを施し、ヴィア用穴部34に充填され
た銅がシリコーンゴム層の表面から突出する突出部20
cが形成されたヴィア20を形成する。次いで、銅箔上
に所望パターンの金パターンを金めっきによって形成し
た後、銅箔をエッチング除去して導体パターン16を形
成する。この導体パターン16の各々は、図2に示す様
に、左右方向に曲折されて形成されており、その長さ
(L)は前述した数6の式を満足するものであった。更
に、導体パターン16が形成された面(外部接続端子2
2を装着する導体パターン16の端部を除く)にシリコ
ーンゴム組成から成り且つ室温(25℃)でのヤング率
が約4×106 Paであるソルダレジスト層を第2絶縁層
18として形成し、パターン形成体40を得ることがで
きる。
【0037】得られたパターン形成体40を、導電性粉
粒体が接着剤層中に配合されて成る異方性導電接着フィ
ルムを介してウェハー30に押圧して圧着し、ヴィア2
0とウェハー30に設けられた電極端子12との各々を
電気的に接続する。その後、ウェハー30をダイシング
して約7mm×12mmの個片とした後、個片において
第2絶縁層18から露出する導体パターン16の端部に
外部接続端子22としてのはんだボールを装着して図5
に示す半導体装置を得た。このはんだボールの装着は、
共晶組成のはんだボールを第2絶縁層18から露出する
導体パターン16の端部に載置した後、230℃でリフ
ローを施すことによって行った。
粒体が接着剤層中に配合されて成る異方性導電接着フィ
ルムを介してウェハー30に押圧して圧着し、ヴィア2
0とウェハー30に設けられた電極端子12との各々を
電気的に接続する。その後、ウェハー30をダイシング
して約7mm×12mmの個片とした後、個片において
第2絶縁層18から露出する導体パターン16の端部に
外部接続端子22としてのはんだボールを装着して図5
に示す半導体装置を得た。このはんだボールの装着は、
共晶組成のはんだボールを第2絶縁層18から露出する
導体パターン16の端部に載置した後、230℃でリフ
ローを施すことによって行った。
【0038】実施例6
実施例1〜実施例5において得られた半導体装置の各々
を実装基板に実装して−65〜+126℃の温度サイク
ル試験を行ったところ、いずれの半導体装置の外観及び
性能に問題は発生しなかった。
を実装基板に実装して−65〜+126℃の温度サイク
ル試験を行ったところ、いずれの半導体装置の外観及び
性能に問題は発生しなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、温度変化に伴って導体
パターンに加えられる応力を充分に吸収でき且つ製造装
置等の制約を受け難い半導体装置、特に半導体素子と略
同サイズの半導体装置を良好な生産性で製造できる。
パターンに加えられる応力を充分に吸収でき且つ製造装
置等の制約を受け難い半導体装置、特に半導体素子と略
同サイズの半導体装置を良好な生産性で製造できる。
【図1】本発明に係る半導体装置の一例を説明する部分
断面図である。
断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の導体パターンの形状を
説明する説明図である。
説明する説明図である。
【図3】図1に示す半導体装置の製造方法を説明する工
程図である。
程図である。
【図4】本発明に係る半導体装置の他の例を説明する部
分断面図である。
分断面図である。
【図5】本発明に係る半導体装置の他の例を説明する部
分断面図である。
分断面図である。
【図6】図5に示す半導体装置の製造方法の前段部を説
明する工程図である。
明する工程図である。
【図7】図5に示す半導体装置の製造方法の後段部を説
明する工程図である。
明する工程図である。
【図8】本発明に係る半導体装置の他の例を説明する部
分断面図である。
分断面図である。
【図9】本発明に係る半導体装置の他の例を説明する部
分断面図である。
分断面図である。
【図10】図9に示す半導体装置の製造方法の前段部を
説明する工程図である。
説明する工程図である。
【図11】図9に示す半導体装置の製造方法の後段部を
説明する工程図である。
説明する工程図である。
【図12】従来の半導体装置を説明する正面図である。
【図13】従来の半導体装置を説明する部分断面図であ
る。
る。
10 半導体素子
12 電極端子
14 第1絶縁層
16 導体パターン
18 第2絶縁層
20 ヴィア
22 外部接続端子
24 導体パターン16のランド部
26 導体パターン16の水平部
30 ウェハー
34 ヴィア用穴部
38 外部接続端子用凹部
40 パターン形成体
─────────────────────────────────────────────────────
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(56)参考文献 特開 昭63−72143(JP,A)
特開 平11−111896(JP,A)
特開 平10−116930(JP,A)
特開 平10−92865(JP,A)
特開 平10−32224(JP,A)
特開 平8−330356(JP,A)
特開 平8−330355(JP,A)
特開 平8−330313(JP,A)
特開 平8−70024(JP,A)
特開 平7−321157(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 23/12
H01L 21/60
Claims (15)
- 【請求項1】 半導体素子の電極端子が形成された一面
側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層との間に導
体パターンが形成され、前記導体パターンの一端部が第
1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端子と電気
的に接続され、前記導体パターンの他端部が第2絶縁層
を貫通して設けられた外部接続端子と電気的に接続され
た半導体装置であって、 該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る層方向へ
の伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸縮可能と
なるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室
温下でのヤング率が108 Pa以下となる弾性体により形
成され、 且つ前記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子と
の間の直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層
上に曲折されて形成されていると共に、 実装基板に実装された前記半導体装置に温度変化が加え
られたとき、前記第1絶縁層及び前記実装基板の各々に
生じる層方向への伸縮を吸収し得るように、導体パター
ンの長さ(L)が下記数1の式を満足する長さに 形成さ
れていることを特徴とする半導体装置。 【数1】 - 【請求項2】 半導体素子の電極端子が形成された一面
側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層との間に導
体パターンが形成され、前記導体パターンの一端部が第
1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端子と電気
的に接続され、前記導体パターンの他端部が第2絶縁層
を貫通して設けられた外部接続端子と 電気的に接続され
た半導体装置であって、 該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る層方向へ
の伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸縮可能と
なるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室
温下でのヤング率が10 8 Pa以下となる弾性体により形
成され、 且つ前記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子と
の間の直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層
上に曲折されて形成されていると共に、 前記第1絶縁層が、前記半導体素子の電極端子が形成さ
れた一面側に接着層を介して接着されていることを特徴
とする 半導体装置。 - 【請求項3】 半導体素子の電極端子が形成された一面
側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層との間に導
体パターンが形成され、前記導体パターンの一端部が第
1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端子と電気
的に接続され、前記導体パターンの他端部が第2絶縁層
を貫通して設けられた外部接続端子と電気的に接続され
た半導体装置であって、 該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る層方向へ
の伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸縮可能と
なるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室
温下でのヤング率が10 8 Pa以下となる弾性体により形
成され、 且つ前記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子と
の間の直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層
上に曲折されて形成されていると共に、 前記第1絶縁層を貫通するヴィアが、めっき金属によっ
て形成されていることを特徴とする 半導体装置。 - 【請求項4】 ヴィアが、互いに異なる金属から成る少
なくとも二層の金属層によって形成されている請求項3
記載の半導体装置。 - 【請求項5】 第1絶縁層を貫通するヴィアの電極端子
側の端部が、前記第1絶縁層の表面から突出する突出部
に形成され、且つ前記突出部と半導体素子の電極端子と
が、導電性粉粒体が接着剤層中に配合された異方性導電
接着フィルムを介して電気的に接続されている請求項1
〜3記載の半導体装置。 - 【請求項6】 半導体素子の電極端子が形成された一面
側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層との間に導
体パターンが形成され、前記導体パターンの一端部が第
1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端子と電気
的に接続され 、前記導体パターンの他端部が第2絶縁層
を貫通して設けられた外部接続端子と電気的に接続され
た半導体装置であって、 該第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化に因る層方向へ
の伸縮に応じて前記導体パターンが層方向に伸縮可能と
なるように、前記第1絶縁層と第2絶縁層との各々が室
温下でのヤング率が10 8 Pa以下となる弾性体により形
成され、 且つ前記導体パターンが、前記ヴィアと外部接続端子と
の間の直線距離よりも長くなるように、前記第1絶縁層
上に曲折されて形成されていると共に、 前記第1絶縁層を貫通するヴィアの電極端子側の端部
が、前記第1絶縁層の表面から突出する突出部に形成さ
れ、且つ前記突出部と半導体素子の電極端子とが、導電
性粉粒体が接着剤層中に配合された異方性導電接着フィ
ルムを介して電気的に接続されていることを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項7】 実装基板に実装された半導体装置に温度
変化が加えられたとき、第1絶縁層及び前記実装基板の
各々に生じる層方向への伸縮を吸収し得るように、導体
パターンの長さ(L)が下記数2の式を満足する長さに
形成されている請求項2、請求項3又は請求項6記載の
半導体装置。 【数2】 - 【請求項8】 半導体素子の電極端子が形成された一面
側に設けられている第1絶縁層と第2絶縁層との間に導
体パターンが形成され、前記導体パターンの一端部が第
1絶縁層を貫通するヴィアを介して前記電極端子と電気
的に接続されていると共に、前記導体パターンの他端部
が第2絶縁層を貫通して設けられた外部接続端子と電気
的に接続された半導体装置を製造する際に、 該導体パターンの一端部が第1絶縁層を貫通するヴィア
に接続されていると共 に、前記導体パターンの他端部が
第2絶縁層を貫通して形成された外部接続端子用凹部に
露出するパターン形成体を形成し、 次いで、前記パターン形成体を半導体素子の電極端子が
形成された一面側に積層して前記パターン形成体のヴィ
アと前記半導体素子の電極端子とを電気的に接続するこ
とを特徴とする 半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 複数個の半導体素子が形成されたウェハ
ーの各電極端子とパターン形成体のヴィアとを接合した
後、各半導体素子毎に前記ウェハーを切断する請求項8
記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項10】 パターン形成体とウェハーとを、前記
パターン形成体のヴィア形成面側に形成した接着層を介
して接着する請求項8又は請求項9記載の半導体装置の
製造方法。 - 【請求項11】 第1絶縁層を貫通するヴィアをめっき
金属によって形成する請求項8〜10のいずれか一項記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】 ヴィアを、互いに異なる金属から成る
少なくとも二層の金属層によって形成する請求項11記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】 第1絶縁層を貫通するヴィアの電極端
子側の端部を突出部に形成し、前記突出部と半導体素子
の電極端子とを、導電性粉粒体が接着剤層中に配合され
た異方性導電接着フィルムを介して電気的に接続する請
求項8〜12のいずれか一項記載の半導体装置の製造方
法。 - 【請求項14】 第1絶縁層及び第2絶縁層の温度変化
に因る層方向への伸縮に応じて導体パターンを層方向に
伸縮可能とすべく、前記第1絶縁層と第2絶縁層をヤン
グ率10 8 Pa以下の弾性体によって形成し、前記導体パ
ターンを前記ヴィアと外部接続端子との間の直線距離よ
りも長くなるように、前記第1絶縁層上に曲折して形成
する請求項8〜13のいずれか一項記載の半導体装置の
製造方法。 - 【請求項15】 実装基板に実装した半導体装置に温度
変化を加えたとき、第1絶縁層及び前記実装基板の各々
に生じる層方向への伸縮を吸収すべく、導体パターンの
長さ(L)を下記数3の式を満足する長さに形成する請
求項8〜14のいずれか一項記載の半導体装置の製造方
法。 【数3】
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JP34654597A JP3398319B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 半導体装置及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34654597A JP3398319B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JPH11176870A JPH11176870A (ja) | 1999-07-02 |
JP3398319B2 true JP3398319B2 (ja) | 2003-04-21 |
Family
ID=18384159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34654597A Expired - Fee Related JP3398319B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JP2006303036A (ja) * | 2005-04-18 | 2006-11-02 | Fujikura Ltd | 半導体装置 |
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WO2013111767A1 (ja) * | 2012-01-27 | 2013-08-01 | 株式会社村田製作所 | 多層配線基板 |
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- 1997-12-16 JP JP34654597A patent/JP3398319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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