JP3623602B2 - 試料観察方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療分野における病理検査,製薬分野における毒性検査,食品分野における食品検査,農業分野における農作物検査や植物構造解析,生物分野における生体試料検査等に有用な試料観察方法及びその装置に関し、特に試料切断面を撮像して得た画像データに基づいて試料観察を行う試料観察方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の試料観察には、観察対象となる試料を切断し、白色光を照射しながら試料切断面をCCDカメラにより撮像して画像データを記憶し、該画像データを観察可能なデータに処理してから、試料切断面や試料構造をモニターに表示する通常観察法が一般に採用されている。
【0003】
また、観察対象となる試料を蛍光染料で予め染色し、該蛍光染料が励起される特定波長光を試料切断面に照射することで、試料内部の微細物質や器官や病原体や癌等を観察する蛍光観察法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の観察方法では、何れも1つの試料切断面に対して1つの画像データを得ているだけなので、試料切断面毎に得られた画像データを如何様に処理しても、試料切断面や試料構造を今以上詳細に観察することができない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、試料切断面や試料構造をより詳細に観察できる試料観察方法と、この方法実施に好適な試料観察装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る試料観察方法は、請求項1に記載のように、試料を切断し、該試料切断面を照明しながら撮像手段により撮像して画像データを記憶し、該画像データに基づいて試料観察を行う試料観察方法において、第1光源からの光を対物レンズを通じて試料切断面に直接的に照射する直接照明手段と、第2光源からの光を対物レンズ周囲の間接照明器を通じて試料切断面に間接的に照射する間接照明手段とを備え、試料切断面からの光のうち撮像手段に導かれる波長光を選択する光波長選択手段を用いて試料切断面からの光を対物レンズを通じて撮像手段に導き、光波長選択手段による光波長の選択を繰り返しながら必要な試料切断面各々に対して光波長選択数に応じた複数の画像データを記憶する、ことをその特徴とする。
【0009】
一方、本発明に係る試料観察装置は、請求項6に記載のように、試料を切断する切断手段と、照明された試料切断面を撮像する撮像手段と、撮像手段で得られた画像データを記憶する記憶手段と、画像データを観察可能なデータに処理するデータ処理手段とを備えた試料観察装置において、第1光源からの光を対物レンズを通じて試料切断面に直接的に照射する直接照明手段と、第2光源からの光を対物レンズ周囲の間接照明器を通じて試料切断面に間接的に照射する間接照明手段と、試料切断面からの光を対物レンズを通じて撮像手段に導く光路途中に設けられ、試料切断面からの光のうち撮像手段に導かれる波長光を選択する光波長選択手段と、光波長選択手段による光波長の選択を繰り返しながら必要な試料切断面各々に対して光波長選択数に応じた複数の画像データを記憶する撮像制御手段とを具備した、ことをその特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1には本発明を適用した試料観察装置の概略構成を示してある。図中の1は第1の光源、2は第1の光波長選択器、3は第2の光源、4は第2の光波長選択器、5は二次元CCDを内蔵したカメラ、6は第3の光波長選択器、7はハーフミラー(このハーフミラーは光の透過波長を制限可能なダイクロイックミラーでもよい)、8は対物レンズ、9は間接照明器、10は試料載置テーブル、Sは試料、11は撮像制御部、12は光波長選択制御部、13は主制御部、14はモニターである。
【0013】
第1の光波長選択器2は、光通過孔を有する本体2aと、該本体2aに一部を挿入した状態で回転自在に軸支された円盤状のフィルタ支持板2bと、フィルタ支持板2bを回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ2cとから構成されている。フィルタ支持板2bには、図2(a)に示すように、円形のフィルタ支持孔2b1が周方向に45度間隔で計8個形成されており、これら支持孔2b1には、試料Sの染色に用いられる4種類の蛍光染料を個別に励起できる波長光(λF1〜λF4)を透過可能な4種類の光学フィルタF1〜F4が、周方向に2組並ぶように装着されている。
【0014】
第2の光波長選択器4は、第1の光波長選択器2と同様に、光通過孔を有する本体4aと、該本体4aに一部を挿入した状態で回転自在に軸支された円盤状のフィルタ支持板4bと、フィルタ支持板4bを回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ4cとから構成されている。フィルタ支持板4bには、図2(a)に示すように、円形のフィルタ支持孔4b1が周方向に45度間隔で計8個形成されており、これら支持孔2b1には、第1の光波長選択器2と同じ光学フィルタF1〜F4が、周方向に2組並ぶように装着されている。
【0015】
第3の光波長選択器6は、第1の光波長選択器2と同様に、光通過孔を有する本体6aと、該本体6aに一部を挿入した状態で回転自在に軸支された円盤状のフィルタ支持板6bと、フィルタ支持板6bを回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ6cとから構成されている。フィルタ支持板6bには、図2(b)に示すように、円形のフィルタ支持孔6b1が周方向に45度間隔で計8個形成されており、これら支持孔6b1には、第1,第2の光波長選択器2,4とは異なる光学フィルタf1〜f4、つまり、試料Sの染色に用いられる4種類の蛍光染料を励起したときに発せられる光の波長(λf1〜λf4)を透過可能な4種類の光学フィルタf1〜f4が、周方向に2組並ぶように装着されている。
【0016】
これら第1,第2,第3の光波長選択器2,4,6では、サーボモータ2c,4c,6cによりフィルタ支持板2b,4b,6bを45度角で回転させることによって、光学フィルタF1〜F4またはf1〜f4の1つを本体2aの光通過孔に一致させることができる。
【0017】
第1の光源1は直接照明用のもので、白色光を出射する水銀灯等の電球を内部に備えており、内面光沢管や光ファイバ等の光伝搬路を通じて白色光を第1の光波長選択器2に入射する。第1の光波長選択器2を通過した光は同様の光伝搬路を通じてハーフミラー7に入射される。
【0018】
第2の光源3は間接照明用のもので、白色光を出射する水銀灯等の電球を内部に備えており、内面光沢管や光ファイバ等の光伝搬路を通じて白色光を第2の光波長選択器4に入射する。第2の光波長選択器4を通過した光は同様の光伝搬路を通じて、対物レンズ8の下端部周囲に配置された間接照明器9に入射される。この間接照明器9は光透過材料からリング状に形成され、光入射によって全体を同色に発光し、試料Sの切断面を対物レンズ8の周囲から間接的に照明する。
【0019】
撮像制御部11は、メモリ及びCPU等を備えており、主制御部13からの撮像信号を受けてカメラ5による撮像を実施しカメラ5で得られた画像データをメモリに記憶すると共に、記憶された画像データに対し領域分割,輪郭変形処理,特徴抽出,合成等のデータ処理を施す。
【0020】
光波長選択制御部12は、サーボモータ用の駆動回路等を備えており、主制御部13からの波長切替信号を受けて各光波長選択器2,4,6によるフィルタ切り替えを実施する。
【0021】
主制御部13は、メモリ及びCPU等を備えており、観察制御のプログラムに従って撮像制御部11及び光波長選択制御部12に制御信号を送出し、切断面撮像とフィルタ切り替えを実施する共に、必要な処理データを撮像制御部11から取り込んで試料Sの切断面画像や3次元画像をモニター14に表示する。
【0022】
試料Sは、医療分野,製薬分野,食品分野,農業分野,生物分野等から適宜選択されたもので、異なる波長の光(光学フィルタF1〜F4を透過した波長光λF1〜λF4)それぞれで励起される4種類の蛍光染料によって予め染色されている。試料Sとして柔らかいもの、例えば生物,植物,食品等を用いる場合には、綺麗な切断面を得るためにこれら試料は加熱,酸素遮断,時間経過等の手法によって染色後に固形化処理される。
【0023】
以下に、上述の試料観察装置で実現される試料観察方法について図3及び図4を参照して説明する。
【0024】
まず、観察対象となる試料Sを、回転式切断刃やスライド式切断刃等を用いて図3に示す面Saで切断し、その切断面Saが対物レンズ8に向き合うようにテーブル10に載置する。
【0025】
次に、光波長選択制御部12によって各光波長選択器2,4,6のフィルタ支持板2b,4b,6bを同時に回転させて、第1,第2の光波長選択器2,4では、4種類の蛍光染料の1つを励起する波長光λF1を透過可能な光学フィルタF1を本体2a,4aの光通過孔に一致させ、一方、第3の光波長選択器6では波長光λF1を切断面Saに照射したときに励起された波長光λf1を透過可能な光学フィルタf1を本体6aの光通過孔に一致させると共に、撮像制御部11によってカメラ5による撮像を実施する。
【0026】
これにより、第1の光源1から出射された白色光のうちλF1の波長光のみが第1の光波長選択器2の光学フィルタF1を透過して、該波長光λF1がハーフミラー7及び対物レンズ8を通じて試料Sの切断面Saに照射されると共に、第2の光源3から出射された白色光のうちλF1の波長光のみが第2の光波長選択器4の光学フィルタF1を通過し、該波長光λF1が間接照明器9を通じて試料Sの切断面Saに間接的に照射され、試料Sの切断面Saは波長光λF1で励起可能な蛍光染料で染色された部分のみを蛍光発色する。
【0027】
切断面Saからの反射光、つまり、切断面Saに照射された波長光λF1とこの波長光λF1で励起された波長光λf1は、対物レンズ8及びハーフミラー7を通じて第3の光波長選択器6の光学フィルタf1に導かれ、反射光のうちλf1の波長光のみが光学フィルタf1を透過してカメラ5に導かれる。
【0028】
つまり、ここでは波長光λF1を切断面Saに照射し、該波長光λF1で励起された光(波長光λf1)をカメラ5に導いて切断面Saを撮像し、この切断面Saの画像(図4(a)の左端の画像)をメモリに記憶する。
【0029】
次に、光波長選択制御部12によって各光波長選択器2,4,6のフィルタ支持板2b,4b,6bを同時に回転させて、第1,第2の光波長選択器2,4では、上記とは別の蛍光染料を励起する波長光λF2を透過可能な光学フィルタF2を本体2a,4aの光通過孔に一致させ、一方、第3の光波長選択器6では波長光λF2を切断面Saに照射したときに励起された波長光λf2を透過可能な光学フィルタf2を本体6aの光通過孔に一致させると共に、撮像制御部11によってカメラ5による撮像を実施する。
【0030】
つまり、ここでは波長光λF2を切断面Saに照射し、該波長光λF2で励起された光(波長光λf2)をカメラ5に導いて切断面Saを撮像し、この切断面Saの画像(図4(a)の左から2番目の画像)をメモリに記憶する。
【0031】
次に、光波長選択制御部12によって各光波長選択器2,4,6のフィルタ支持板2b,4b,6bを同時に回転させて、第1,第2の光波長選択器2,4では、上記とは別の蛍光染料を励起する波長光λF3を透過可能な光学フィルタF3を本体2a,4aの光通過孔に一致させ、一方、第3の光波長選択器6では波長光λF3を切断面Saに照射したときに励起された波長光λf3を透過可能な光学フィルタf3を本体6aの光通過孔に一致させると共に、撮像制御部11によってカメラ5による撮像を実施する。
【0032】
つまり、ここでは波長光λF3を切断面Saに照射し、該波長光λF3で励起された光(波長光λf3)をカメラ5に導いて切断面Saを撮像し、この切断面Saの画像(図4(a)の右から2番目の画像)をメモリに記憶する。
【0033】
次に、光波長選択制御部12によって各光波長選択器2,4,6のフィルタ支持板2b,4b,6bを同時に回転させて、第1,第2の光波長選択器2,4では、上記とは別の蛍光染料を励起する波長光λF4を透過可能な光学フィルタF4を本体2a,4aの光通過孔に一致させ、一方、第3の光波長選択器6では、波長光λF4を切断面Saに照射したときに励起された波長光λf4を透過可能な光学フィルタf4を本体6aの光通過孔に一致させると共に、撮像制御部11によってカメラ5による撮像を実施する。
【0034】
つまり、ここでは波長光λF4を切断面Saに照射し、該波長光λF4で励起された光(波長光λf4)をカメラ5に導いて切断面Saを撮像し、この切断面Saの画像(図4(a)の右から2番目の画像)をメモリに記憶する。
【0035】
これ以後も、上記と同様に、試料Sを図3に示す面Sb,Sc,Sdで順次切断し、各切断面Sb,Sc,Sdに対し4種類の波長光λF1〜λF4を照射しながら、各波長光λF1〜λF4で励起された光(波長光λf1〜λf4)をカメラ5に導いて切断面Sb,Sc,Sdを撮像し、図4(b)(c)(d)に示す切断面Sb,Sc,Sdの画像をメモリに記憶する。
【0036】
切断面Sa〜Sd毎に得られた4つの画像データは、撮像制御部11により領域分割,輪郭変形処理,特徴抽出,合成等のデータ処理を施される。これら処理データは必要に応じて主制御部13に取り込まれ、各切断面画像や3次元画像等がモニター14に表示される。
【0037】
このように、上述の試料観察方法及びその装置によれば、各切断面Sa〜Sd毎に得た4つの画像データを利用して切断面観察をより詳細に行えると共に、これら画像データから試料の3次元立体構造を高精度で構築してその構造観察を詳細且つ正確に実施できる。
【0038】
また、各切断面Sa〜Sd毎に蛍光発色状態が異なる4つの画像データを得ているので、蛍光観察による切断面観察と構造観察を高感度で実施でき、試料内部の微細物質や器官や病原体や癌等を観察する場合に極めて有用である。
【0039】
さらに、試料切断面を直接光と間接光によって照明して撮像を行うので、照明陰やムラを原因としたノイズを排除して観察に適した画像データを取り込むことができる。
【0040】
尚、図1乃至図4に示した実施形態では、各光波長選択器としてフィルタ支持板を回転させることで光学フィルタの切り替えを行うものを例示したが、図5または図6に示す光波長選択器を代わりに使用することもできる。
【0041】
図5に示した光波長選択器21は、本体21aと、光分岐器21bと、光合流器21cと、4種類の光学フィルタF1〜F4(f1〜f4)と、各光学フィルタF1〜F4(f1〜f4)の光入射面に設けられた開閉自在なシャッター21dと、計8個のミラー21eとから構成されている。シャッター21は図示省略の動力源、例えばモータやソレノイド等による開閉を可能としており、2分割またはスライドによる開閉によって光学フィルタF1〜F4(f1〜f4)への光入射を選択的に制御する。
【0042】
この光波長選択器21では、光源から光分岐器21bの端部に入射された光を該光分岐器21bで4方向に分岐して、各分岐光をミラー21eを介して各シャッター21dに導くことができ、使用する光学フィルタに合わせてシャッター21dを選択的に開放しておけば、所定の光学フィルタのみに光を入射して、該光学フィルタを透過した特定波長の光をミラー21eを介して光合流器21cに導いてその端部から出射することができる。
【0043】
図6に示した光波長選択器22は、本体22aと、ポリゴンミラー22bと、計9個のミラーと、4種類の光学フィルタF1〜F4(f1〜f4)と、光合流器22dとから構成されている。ポリゴンミラー22bは図示省略の動力源、例えばモータ等による角度変位を可能としており、自らの角度変位によって光学フィルタF1〜F4(f1〜f4)への光入射を選択的に制御する。
【0044】
この光波長選択器22では、光源からポリゴンミラー22bに入射された光を該ポリゴンミラー22bで反射し、該反射光をミラー22cを介して光学フィルタF1〜F4のうちの1つに導くことができ、使用する光学フィルタに合わせてポリゴンミラー22bの反射角度を変化させておけば、所定の光学フィルタのみに光を入射して、該光学フィルタを透過した特定波長の光をミラー22cを介して光合流器22dに導いてその端部から出射することができる。また、ポリゴンミラー22bの反射光を直接光合流器22dに導くことで、波長非選択の白色光をその端部から出射することもできる。
【0045】
図1に示した各光波長選択器2,4,6でも、光学フィルタが装着されない箇所をフィルタ支持板に残しておけば、波長非選択の白色光を試料切断面に照射することができる。また、図5に示した光波長選択器21でも、光学フィルタがない場所に設けたシャッターに分岐光の1つを導けるようにしておけば、波長非選択の白色光を試料切断面に照射することができる。
【0046】
このように、光源から出射された白色光を直接試料切断面に照射できる機能を光波長選択器に付加しておけば、白色光を試料切断面に照射したときの画像を各切断面毎に得ることが可能であり、蛍光観察と白色光による通常観察とを可能として切断面観察をより一層詳細に行えると共に、白色光による画像を蛍光発色の画像とを合成して3次元立体構造を構築することにより試料構造の観察をより詳細且つ正確に実施できる。
【0047】
また、図1乃至図4に示した実施形態では、試料観察装置とは異なる位置で別途切断した試料をテーブルに載置するようにしたものを例示したが、図7に示す切断装置を図1の装置に組み合わせて使用すれば、単一の装置にて試料の切断と切断面の撮像を連続して行うことができる。
【0048】
同図に示した切断装置31は、ベースフレーム32と、切断刃33を備えた切断刃取付円盤34と、切断刃取付円盤回転用のモータ35と、試料Sが載置されるテーブル36と、テーブル36を上下動可能に支持する一対のガイドロッド37と、テーブル昇降用のモータ38と、モータ回転を直線動力に変換してテーブル36に伝達するボールネジ39とから構成されている。切断刃取付円盤36は大小2つの環状リングの間に切断刃33を備えており、自らの回転によって試料Sを切断刃33によって切断することができる。
【0049】
この切断装置31では、モータ38を作動させてテーブル36を上昇させ、試料Sの上端を切断刃33よりも所定量突出させた状態で、モータ35を作動させて切断刃取付円盤34を1回転させることで、試料Sの突出分を切断刃33により切断して切断面を切断刃取付円盤36のリング間から露出させることができる。つまり、テーブル36が図1に示した試料観察装置の対物レンズ4の真下に位置するように同装置を配置すれば、観察対象となる試料Sを必要量送り込んで切断し、その切断面をカメラ5により撮像することができる。
【0050】
さらに、図1乃至図4に示した実施形態では、試料切断面に照射される光の波長を第1,第2の光波長選択器2,4で選択し、カメラ5に入射される光の波長を第3の光波長選択器6で選択するようにしたものを例示したが、第1,第2の光波長選択器2,4を排除した装置構成、つまり、白色光を試料切断面に照射しカメラ5に入射される光の波長を第3の光波長選択器6で選択しながら撮像を行うようにしても図4と近似の画像を各切断面毎に得ることが可能である。また、第3の光波長選択器6を排除した装置構成、つまり、試料切断面に照射される光の波長を第1,第2の光波長選択器2,4で選択しながら試料切断面からの反射光をカメラ5に入射して撮像を行うようにしても図4と近似の画像を各切断面毎に得ることが可能である。特に後者の場合では、ハーフミラーとしてダイクロイックミラーを用いれば、該ダイクロイックミラーによってカメラ5に入射される光の波長を選択波長に合わせて制限することもできる。
【0051】
さらにまた、図1乃至図4に示した実施形態では、第1の光源1からの光と第2の光源3からの光を用いて試料切断面を照明するようにしたものを例示したが、第1の光源1を除外した装置構成、つまり、第2の光源3からの光で試料切断面を間接的に照明するだけでも所期の画像をカメラ5に取り込むことができる。この場合の間接照明は図1に示したリング状の照明器に限らず、複数個の平板状照明器で試料切断面を斜め上方から照明するものであってもよい。
【0052】
さらにまた、図1乃至図4に示した実施形態では、試料の切断と該切断面の撮像を順次繰り返すようにしたものを例示したが、切断面撮像は必ずしも試料切断の度に実施する必要はなく、全ての切断面のうち必要な切断面のみに対して撮像を実施してその画像データを記憶するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る試料観察方法及びその装置によれば、各切断面毎に得た複数の画像データを利用して切断面観察をより詳細に行えると共に、これら画像データから試料の3次元立体構造を高精度で構築してその構造観察を詳細且つ正確に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した試料観察装置の概略構成を示す図
【図2】フィルタ支持板の上面図
【図3】試料の斜視図
【図4】切断面毎の画像を示す図
【図5】光波長選択器の他の構造例を示す図
【図6】光波長選択器の他の構造例を示す図
【図7】切断装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1…カメラ、2…第1の光波長選択器、2b…フィルタ支持板、F1〜F4…光学フィルタ、3…ハーフミラー、4…対物レンズ、5…第1の光源、6…第2の光波長選択器、6b…フィルタ支持板、7…第2の光源、8…第3の光波長選択器、8b…フィルタ支持板、9…間接照明器、10…テーブル、S…試料、11…撮像制御部、12…光波長選択制御部、13…主制御部、14…モニター、Sa,Sb,Sc,Sd…試料切断面。

Claims (8)

  1. 試料を切断し、該試料切断面を照明しながら撮像手段により撮像して画像データを記憶し、該画像データに基づいて試料観察を行う試料観察方法において、
    第1光源からの光を対物レンズを通じて試料切断面に直接的に照射する直接照明手段と、第2光源からの光を対物レンズ周囲の間接照明器を通じて試料切断面に間接的に照射する間接照明手段と、試料切断面からの光を対物レンズを通じて撮像手段に導く光路途中に設けられ、試料切断面からの光のうち撮像手段に導かれる波長光を選択する光波長選択手段とを備え、
    光波長選択手段による光波長の選択を繰り返しながら必要な試料切断面各々に対して光波長選択数に応じた複数の画像データを記憶する、
    ことを特徴とする試料観察方法。
  2. 直接照明手段は、試料切断面に直接的に照射される波長光を選択する光波長選択手段を備え、この光波長選択手段は、第1光源からの光のうち特定の波長光のみを選択的にフィルタリングして試料切断面に導く機能の他に光源からの光をそのまま試料切断面に導く機能を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料観察方法。
  3. 間接照明手段は、試料切断面に間接的に照射される波長光を選択する光波長選択手段を備え、この光波長選択手段は、第2光源からの光のうち特定の波長光のみを選択的にフィルタリングして試料切断面に導く機能と光源からの光をそのまま試料切断面に導く機能とを有する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の試料観察方法。
  4. 光波長選択手段には、
    複数種類の光学フィルタが周方向に並ぶように支持するフィルタ支持板と、該フィルタ支持板を回転させることで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器と、
    複数種類の光学フィルタと、各光学フィルタへの光入射を行うミラー群と、各光学フィルタの一面に設けられた開閉可能なシャッターと、各シャッターを選択的に開放することで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器と、
    複数種類の光学フィルタと、各光学フィルタへの光入射を選択的に行う可変ミラーと、可変ミラーの反射角度を変化させることで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器の、何れか1つを使用する、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の試料観察方法。
  5. 試料を切断する切断手段と、照明された試料切断面を撮像する撮像手段と、撮像手段で得られた画像データを記憶する記憶手段と、画像データを観察可能なデータに処理するデータ処理手段とを備えた試料観察装置において、
    第1光源からの光を対物レンズを通じて試料切断面に直接的に照射する直接照明手段と、
    第2光源からの光を対物レンズ周囲の間接照明器を通じて試料切断面に間接的に照射する間接照明手段と、
    試料切断面からの光を対物レンズを通じて撮像手段に導く光路途中に設けられ、試料切断面からの光のうち撮像手段に導かれる波長光を選択する光波長選択手段と、
    光波長選択手段による光波長の選択を繰り返しながら必要な試料切断面各々に対して光波長選択数に応じた複数の画像データを記憶する撮像制御手段とを具備した、
    ことを特徴とする試料観察装置。
  6. 直接照明手段は、試料切断面に直接的に照射される波長光を選択する光波長選択手段を備え、この光波長選択手段は、第1光源からの光のうち特定の波長光のみを選択的にフィルタリングして試料切断面に導く機能の他に光源からの光をそのまま試料切断面に導く機能を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の試料観察装置。
  7. 間接照明手段は、試料切断面に間接的に照射される波長光を選択する光波長選択手段を備え、この光波長選択手段は、第2光源からの光のうち特定の波長光のみを選択的にフィルタリングして試料切断面に導く機能と光源からの光をそのまま試料切断面に導く機能とを有する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の試料観察装置。
  8. 光波長選択手段には、
    複数種類の光学フィルタが周方向に並ぶように支持するフィルタ支持板と、該フィルタ支持板を回転させることで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器と、
    複数種類の光学フィルタと、各光学フィルタへの光入射を行うミラー群と、各光学フィルタの一面に設けられた開閉可能なシャッターと、各シャッターを選択的に開放することで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器と、
    複数種類の光学フィルタと、各光学フィルタへの光入射を選択的に行う可変ミラーと、可変ミラーの反射角度を変化させることで使用する光学フィルタの切り替えを行う動力源とを備えた光波長選択器の、何れか1つが使用されている、
    ことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の試料観察装置。
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