JP2007225381A - 蛍光測定方法及び蛍光顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光顕微鏡においては、複数波長の励起光の場合、生起する二つの蛍光ピークが、重畳して、正確な励起光ごとの蛍光ピークが同時に得られず、特に多色励起光での蛍光ピークの重畳は、細胞の動態計測、あるいは薬剤と細胞との関係の検出測定などが困難であった。
【解決手段】第1のダイクロイックミラー2で、励起光の波長から順次間歇的に選択した2励起光と、試料から生起した2蛍光を分離し、この2蛍光を更に第2のダイクロイックミラー4で反射、透過させて単独の蛍光ピークに分離し、これらを電子的検出器5,6で検出し、必要があれば励起波長順に蛍光ピーク表示させ、2蛍光ピークを連続的に観察する。
【選択図】図4

Description

本発明は、蛍光測定において、二つの蛍光を連続的に観測する際、機械的にフィルタを交互に取替えて画像を所得しなくとも、同時に蛍光を所得でき、時間的なロスのない最適な蛍光測定法及び蛍光顕微鏡に関するもので、特に細胞の分裂挙動を蛍光顕微鏡下で観察する、あるいは薬剤と細胞との関係を蛍光顕微鏡下で観察するなど、蛍光を発生する複数の蛍光物質でラベリングした細胞に複数波長の励起光を照射して複数の蛍光ピークを生起させ、細胞(試料)の分裂挙動の状態を連続的に観察する等に適した蛍光測定方法及び蛍光顕微鏡に関する。
従来から、細胞構造や分子の局在等を観察するために、蛍光顕微鏡やレーザ顕微鏡が使用されている。蛍光顕微鏡では、試料内の注目する特定分子に特異的に結合する蛍光分子(蛍光プローブ等と呼ばれ、例えば注目するたんぱく質の抗体に蛍光分子を共有結合させたもの等が使用される)を付けて、この分子の分布や動きを励起光の照射に伴って発生する蛍光ピークを観察することで把握している。
例えば動植物の細胞では、誕生から死滅まで細胞分裂を繰り返しながら生存することから、細胞分裂の形態変化、動態変化の観察、特に外来性の物質や遺伝子等による細胞分裂の形態変化への影響を観察することは、生物学的に特に重要であり、この観点から、従来、細胞分裂に作用する物質、例えば、核膜、染色体、中心体、動原体、紡錘体等のダイナミックな変化が追跡されている。
上記のように細胞分裂の形態(動態)変化を観察する場合、通常顕微鏡が使用されるが一般の顕微鏡観察では、細胞内部での詳細な形態変化を観察することは困難であるため、従来から細胞観察に当たっては上記のようなラベリングされた蛍光分子の分布や動きを観察するために蛍光観察が一般に行われていた。
例えば、第1図にこの蛍光観察を行う一般的な蛍光顕微鏡を示す。この図において、Mはダイクロイックミラーで、試料Sを励起する励起光は反射し、試料で生起する蛍光を透過して、励起光と蛍光とを分離するもので、光源OSからの励起光は、開閉シャッターSH、フィルタFを経由して、ダイクロイックミラーMにいたり、図では90度上方に反射されて試料Sを励起照射する。この結果試料Sより励起光の波長より若干長い波長の蛍光ピークが発生(生起)し、この蛍光ピークは、そのままダイクロイックミラーMを透過して、例えば電子的検出器DE(CCDカメラ)で検出される。
以上が一般的な蛍光顕微鏡の構造、機能であるが、上記したように近年、試料(細胞)内の複数物質の形態、動態を追跡するために、複数の蛍光色素で細胞を染色し(ラベリングし)、それぞれの蛍光ピークを発現させる多色蛍光法が利用されている。しかし、上記に説明した蛍光顕微鏡では、その構成上、1励起光ごとに蛍光観察、換言すれば単色の繰り返しの蛍光観察しか行えず、複数の蛍光発色現象を同時多面的に観察することは困難であった。
そこで蛍光顕微鏡を利用して多色蛍光観察を行う方法として、蛍光顕微鏡に電子的検出器(CCDカメラ)などの撮像素子を採用し、一方では励起フィルタ、ダイクロイックミラー、吸収フィルタの組み合わせを含む複数種のフィルタセットを用意し、これらの各フィルタセットを所定のタイミングで切り替え移動させ、それぞれのタイミングで撮影した多くの蛍光観察画像を重ね合わせて試料などの動態、形態映像を得る方式も行われているが、フィルタの切り替えに時間を要し、複数のものの挙動を時間差なく正確に比較することは困難であった(特許文献1参照)。
特開2005−331887号公報
上記の特許文献1に記載の装置においては、複数組の励起フィルタ、ダイクロイックミラー、吸収フィルタの組み合わせセットを、所定のタイミングで切り替えてそれぞれのタイミングで撮影した1励起光(波長)ごとに映像を得ているため、上記にも説明したごとくタイミング切り替えの遅れで蛍光ピーク発生時に必要な画像の撮影時期を逃がし、また機械的移動に伴う光軸のズレのため画像の鮮明さが損なわれ、更には重畳する蛍光ピークを励起光ごとに正確に測定することは機構的に難しく、連続に変化する試料の形態変化を多面的に、正確に、迅速に連続追従して撮影するための更なる新規な方法、新規な構成が望まれていた。
この発明は、上記課題を解決するために、複数の蛍光ピークの発色現象を同時多面的に観察でき、かつ連続的に生起する蛍光ピークが重畳しないように検出できる方法及びその装置を提供するものであり、蛍光ピークを発生する物質がラベリングされた試料に励起光を照射して、試料から生起する蛍光ピークを測定するものにおいて、励起光源から波長順に間歇的に順次2励起光を選択し、これら順次に選択される2励起光で試料を照射し、生起した2蛍光ピークを透過させるダイクロイックミラーを介して2励起光と2蛍光ピークとに分離するとともに、このダイクロイックミラーを透過した2蛍光ピークを、第2のダイクロイックミラーで反射、及び透過させて分離、検出し、かつ励起光の波長順に蛍光ピークの配列を修正表示するようにした蛍光測定方法に関するものである。
更にこの発明の蛍光顕微鏡は、試料に励起光を順次照射して、生起する複数の蛍光ピークをダイクロイックミラーを介して測定するものにおいて、励起光源より波長順に順次2励起光を間歇的に選択する光源部と、この選択される2励起光を反射して試料を照射し、試料から生起する2蛍光ピークを透過させて励起光と蛍光ピークとを分離する第1のダイクロイックミラーと、このミラーを透過した2蛍光ピークの一方を反射、他方を透過させて分離する第2のダイクロイックミラーと、この第2のミラーで分離された夫々の蛍光ピークを検出する2個の検出器と、これらの検出器出力である蛍光ピークを励起光の波長順に修正表示する表示部とからなることを特徴としている。
更に前記第2のダイクロイックミラーの後方に、更に反射・透過の波長特性が相違するダイクロイックミラーを配置し、第2のダイクロイックミラーで分離された蛍光ピークがさらに分離されるように構成され、多数の蛍光を測定できる機構を提供するものである。
以上のこの発明の構成においては、光源から波長順に間歇的に2励起光を選択するので、波長順の連続的に選択した励起光では、発生する蛍光ピークが重畳していても、一つ置き、あるいは二つ置きの間歇的な励起光であるので、蛍光ピークが重畳することなく出現する。また、複数の蛍光ピークを観察する際、フィルタの切り替えを必要としないため、これらの蛍光変化を連続して観測することができる。
すなわち、この発明によれば、例えば緑色、赤色、青色、さらに黄色などのいろいろの色の蛍光を発生させる蛍光物質(蛍光試薬、GFP、YFP等)は知られ、これらをもって細胞をラベリングした試料にあっては、生起する蛍光ピークは、隣り合った励起光源を使用した場合では重畳する場合があり、試料の形態、あるいは動態反応を観測しようとしても、重畳しているゆえ、正確に計測、検知、観測できない場合が発生する。しかしながらこの発明のように使用する励起光を、例えば、一つ置きに、あるいは二つ置きに、波長順に間歇的に2励起光を選択し、この選択した2励起光で試料を励起することで、蛍光ピークが重畳することを防ぎ、正確な蛍光ピークが得られると同時に、2励起光で、試料の形態、あるいは動態反応が、フィルタを切り替えることなく同時観測できる。換言すれば励起光の各々に対応した生起する蛍光ピークが明確に得ることができる。
もちろん分裂進行中においても、繰り返し検出することにより映画のコマのように、その進行状況を観察することが可能となる。特に波長が重畳する蛍光ピークも、間歇的に励起光が順次選択されているので、換言すれば、蛍光ピークが重畳しないように励起光が選択されているので、2励起光ごとに単独の2蛍光ピークを得ることができるので、重畳を心配する必要はなくなる。
以上の説明では、波長順に間歇的に選択した励起光で試料を照射するので、試料から生起する蛍光ピークは、複数の励起光の連続的な波長順には並んでいない。よって、この発明においては、間歇的に選択した励起光によって発生した蛍光を、表示部において波長順に蛍光ピークを並べ替える、つまり修正表示して表示部で表示することも可能であり、細胞分裂の進行時を含めた分裂状況がリアルタイムに詳細に正確に直接観察できる。
上記説明では、発生した蛍光ピークを励起波長順に修正表示するとしているが、もちろん修正表示の必要性がある場合は、このように構成しておくのがより便利であるという趣旨であり、総てがすべて修正表示の必要はないこともある。
またこの発明においては、ダイクロイックミラーを2段階に使用して、同時に2励起光による2蛍光ピークを得ることができるが、3段階にダイクロイックミラーを使用することでダイクロイックミラーの波長特性は、かなり複雑になるが同時に4励起光による4蛍光ピークも得ることも可能である。
以下、図面を参照しつつこの発明を実施するための形態について説明する。
第2図は、この発明の原理を説明するものである。図において、例えば、蛍光物質でラベリングされた試料は、A(青、433nm),B(緑、488nm),C(オレンジ、548nm),D(赤、563nm)で示した波長の励起光で励起照射を受けると、全蛍光として示した、a(475nm),b(507nm),c(559nm),d(582nm)のごとき蛍光ピークがそれぞれ生起する。
このとき、励起光B、Cで発生する蛍光ピークb,cは重畳して発生し、重畳部分が災いして正確な測定が難しくなる可能性がある。この発明は、例えば、間歇的に励起光A,Cを一組、励起光B,Dを一組、と一つ置きに2励起光を順次選択し、この励起光A,Cにより図の蛍光Xのa,cの蛍光ピークを得、励起光B,Dにより図の蛍光Yのb,dの蛍光ピークを得るものである。この結果、全蛍光では波長b,cの蛍光ピークは裾部分で重畳していたが、蛍光X、蛍光Yで示すピーク波長ではこれらのピークは重畳することなく明確に分離して出現する。
この図において、D1の一点差線で示す枠は、この発明に用いられる第1のダイクロイックミラーの波長特性で、山の部分はこの波長範囲では蛍光を透過させ、谷の部分では励起光を遮断する(反射する)働きをする。
すなわち、励起光Aに対しては若干波長の長い蛍光ピークaが、励起光Cに対しては若干波長の長い蛍光ピークcが夫々発生する。同じく、励起光B,Dにあってもその試料からは、蛍光Yのように蛍光ピークb,およびdが発生する。これらの蛍光X,Yのように、間歇的に連続して選択した2励起光を用いてその蛍光を得る場合、D1で示す波長特性を持つ第1のダイクロイックミラーを選択することにより、その谷の部分で励起光は全てカットされ(反射され)、山の部分では蛍光ピークのその一部が透過し、結果として励起光と蛍光ピークとは完全に、かつ正確に分離できる。
以上のように、第1のダイクロイックミラーD1で、蛍光ピーク成分a,b,c,dが励起光から夫々分離されるが、第2のダイクロイックミラーD2の波長特性を、図のように、蛍光ピークa,bは透過させるが、b,d成分はカットする(反射する)波長特性を持たせておく。この結果、図から明らかなように励起光A、Cで生起した蛍光ピークa,cは第1のダイクロイックミラーD1で励起光と分離され、次いで第2のダイクロイックミラーD2によって蛍光ピークaは透過し、ピークcは反射され、蛍光ピークa,cは夫々分離され検出される。
同じように、励起光B、Dによる蛍光ピークb,dも第1のダイクロイックミラーD1で励起光と分離され、次いで第2のダイクロイックミラーD2でピークbとdが分離されることになる。したがって、図のD1、及びD2のごとき波長特性を持つダイクロイックミラーを利用することのよって、4励起光により生起した蛍光ピークは全て分離独立して検出される。
第3図は、励起光として6波長の時の考え方を説明するものである。
この図においては、励起光として二つ置きの波長を間歇的に選択するものである。励起光A,Dを選択すれば、図の蛍光Xのように蛍光ピークa,dが得られ、励起光B,Eを選択すれば蛍光Yのように蛍光ピークb,eが得られ、同じく励起光C,Fによって、蛍光Zの蛍光ピークc,fが得られる。この図においても、図から明らかなように、一点差線に示すような波長特性を第1のダイクロイックミラーD1に持たせ、同じく点線で示すような波長特性を第2のダイクロイックミラーD2に持たせることにより、励起光と蛍光のピークが分離できて正確に検出できる。
すなわち、第1のダイクロイックミラーD1は、励起光を全て反射し、蛍光のみを透過して、励起光と蛍光を分離し、第2のダイクロイックミラーD2は、蛍光ピークa,b,cは透過し、ピークd,e,fはカット(反射)する波長特性を夫々持つものである。ただし、第2のダイクロイックミラーD2の透過、反射の波長特性は、逆になっていても良い。なお、これらの波長特性を持たすダイクロイックミラーは、イオンプレーテイング法、イオンスパッタリング法などの手法で作成可能である。
また、上記の図2,3においては、得られた蛍光ピークは、励起光の波長順には並んでいないが適宜必要に応じてこの蛍光ピークを励起光の波長順に得られる蛍光ピークとして並べ替えることは、容易に可能である。
第4図にこの発明の蛍光顕微鏡の実施例として概略構成図を示す。ただし、この図は、顕微鏡が本来装備している接眼レンズ、コレクタレンズ、対物レンズなどは省略して、この発明に関連する要部の構成のみを示している。(この概略構成図のようなダイクロイックミラーを使用するタイプの蛍光顕微鏡は落射蛍光顕微鏡と呼ばれ、試料の観察面に励起光が直接照射されて明るくシャープな像が得られるため、一般的に広く用いられている。)
図において、1は光源で、例えば水銀ランプあるいはハロゲンランプ、あるいはレーザ光源である。2は、第1図において説明したダイクロイックミラーで、図2,3で説明したダイクロイックミラーD1に対応するもので、光源からの励起光と試料3からの蛍光とを分離するための光学素子で、特定の波長の光(励起光)は反射し、それ以外の波長の光(蛍光)は透過させる特性を持っており、この特性は変更可能である。このミラー2は、図でも明らかなように、入射光路Oに対し約角度45度で配置され、光源1からの入射光(励起光)は、試料3方向にこのミラーで反射され(この図では90度上方)、光路P上を試料3方向へ導かれる。
試料3はこの入射光(励起光)によって励起され、例えば細胞(試料)にラベリングされた蛍光物質は蛍光を生起し、この蛍光は第1のダイクロイックミラー2を透過し、第2のダイクロイックミラー4に入射する。ここで説明する第1のダイクロイックミラーは、図2、図3で説明した波長特性を持つもので、図の一点鎖線D1で示す範囲の波長を透過するものである。なお、試料3は、顕微鏡のステージ上のCO2チャンバー(図示せず)内に導入されており、この中には、例えば、細胞を培養することが出来るようにCOインキュベータ内に近い環境を保つために空気と炭酸ガスとの混合気体が封印されている。また生細胞の観察のためには、底面に円形のカバーグラスが貼り付けられたグラスボトムデイッシュが用いられる。
上記した第2のダイクロイックミラー4は、蛍光分離(分割)手段としての図2,3でD2として示す波長特性を持ち、図のように光軸に対し約45度の角度で配置され、第1のダイクロイックミラーを透過してきた2蛍光ピークのうち一方は光路Q上を二次元的電子的検出器(CCDカメラ)5方向に透過し、残りの蛍光ピークは同じく光路R上を二次元的電子的検出器(CCDカメラ)6方向に反射し、それぞれの蛍光ピークは、分離されてカメラで検出される。なお、符号の7は、励起フィルタ装置で、光源1の幅広い波長域の励起光源から、特定波長の励起光を選択する励起フィルタであり、8及び9は、各電子的検出器(CCDカメラ)5、6の前方に配置された散乱光などを遮断する特定波長の選択(吸収)フィルタ装置である。
この上記の励起フィルタ装置7は、試料にラベリングした蛍光物質の励起に必要な光(波長)を励起光源1から抽出するため複数の光学素子(フィルタ)群で構成され、赤、シアン、オレンジ、青などの特定の波長の光(光源)を透過するように選択される複数のバンドパスフィルタ等が一般に用いられる。なお、このフィルタ装置は複数の励起光から間歇的に2あるいは3個の励起波長を順次得るため、複数のフィルタがセットされた回転フィルターホイールが一般的に用いられる。
またこのフィルタ装置7は、この発明では、光源から選択された2波長成分を同時に選択するように構成され、また光源がレーザ光源の場合は、例えば波長の相違するレーザ照射口の数本纏め、その2本ずつを選択できるよう構成される。この意味からフィルタ装置は、励起光(波長)選択部、あるいは波長選択部とも称しえる。
一方選択フィルタ装置8,9の各々は、第2のダイクロイックミラー4で分離された試料から目的とする蛍光とその他の不必要に重畳している散乱光などを分離する光学素子(フィルタ)群で構成され、励起漏れ光(試料や光学系からの散乱光)などの通過を阻止する働きをする。なお、これらの選択フィルタ装置も複数のフィルタがセットされた回転フィルターホイールが一般的に用いられる、励起フィルタ装置の波長選択に対応して必要なフィルタが選択され得る。
10は、フィルタ駆動機構で、上記に説明した各フィルタ装置7,8,9を連動駆動するもので、励起フィルタ装置7でのフィルタ選択(励起光、励起光源の選択)に伴い、この励起フィルタで選択した2励起光で発生する蛍光波長が分離検出されるように選択フィルタ装置8,9は適宜駆動され、対応するフィルタを選択する。すなわちフィルタ装置7による選択励起光に対する発生蛍光に対し、フィルタ装置8、9で選択したフィルタで散乱光などを除きより正確な蛍光ピークが検出される。
一方、11はシャッター機構で、光源1からの光路Oを開閉し、且つこの開閉時間は12の信号取込み制御機構でコントロールされるとともに、この制御機構12は、光路Oの開閉時間に対応して電子的検出器5,6の動作範囲を制御する。すなわち、このシャッター機構11の開閉範囲(励起タイミング)と電子的検出器(CCDカメラ)の検出動作タイミングは、信号取り込み制御機構12を介して連動され、シャッターの開時間に励起タイミングに遅れて発生する蛍光ピークを正確に電子的検出器5,6で取り込み検出するものである。
さらにこの信号読み取り制御機構12は、上記の電子的検出器5,6、シャッター機構11、及びフィルタ駆動機構10を介してフィルタ装置7、8、9にも接続されており、間歇的な励起光に伴う蛍光ピークを、励起光の波長順に対応して並べなおした蛍光ピーク、すなわち連続蛍光波長ピークとして修正表示して表示部13に表示することもできる。
本発明の構成によって、観察対象となる細胞分裂挙動の蛍光顕微鏡下での観察、あるいは薬剤と細胞との関係を蛍光顕微鏡下で観察できるなど、細胞分裂(試料)、動態変化を継続的に、明確に観察する場合などに好適に利用される。
従来の蛍光顕微鏡に概略説明図である。 この発明の考え方を説明する図である。 同じくこの発明の考え方を説明する変形図である この発明の概略構成を説明する図である
符号の説明
1 光源
2 第1のダイクロイックミラー
3 試料
4 第2のダイクロイックミラー
5,6 電子的検出器(CCD)
7 励起フィルタ装置
8,9 選択フィルタ装置
10 フィルタ駆動機構
11 シャッター機構
12 信号取り込み制御機構
13 表示部
14 表示部
OS 光源
SH 開閉シャッター
F フィルタ
S 試料
M ダイクロイックミラー
DE 電子的検出器
O,P,Q,R 光路

Claims (3)

  1. 蛍光ピークを発生する物質がラベリングされた試料に励起光を照射して、試料から生起する蛍光ピークを測定するものにおいて、励起光源から波長順に間歇的に順次2励起光を選択するとともに、これらの順次に選択される2励起光で試料を照射し、生起した2蛍光ピークを透過させるダイクロイックミラーを介して励起光と蛍光ピークとを分離するとともに、このダイクロイックミラーを順次透過する2蛍光ピークを、第2のダイクロイックミラーを介して反射、及び透過させて分離検出し、かつ励起光の波長順に蛍光ピークの配列を修正表示するようにした蛍光測定方法。
  2. 試料に複数の励起光を順次照射して、生起する複数の蛍光ピークをダイクロイックミラーを介して測定するものにおいて、励起光源から波長順に間歇的に順次2励起光を選択する光源部と、この順次に選択される2励起光で試料を照射し、生起する2蛍光ピークを透過させて分離する第1のダイクロイックミラーと、この分離された2蛍光ピークの一方を反射し、他方を透過させてピーク分離する第2のダイクロイックミラーと、このダイクロイックミラーで分離された夫々の蛍光ピークを検出する2個の電子的検出器と、これらの検出器出力を励起光の波長順に修正表示する表示部とからなることを特徴とする蛍光顕微鏡。
  3. 前記第2のダイクロイックミラーの後方に、更に反射・透過の波長特性が相違するダイクロイックミラーを配置し、第2のダイクロイックミラーで分離された蛍光ピークがさらに分離されるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の蛍光顕微鏡。
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