JP4544893B2 - 光学装置及び画像作成方法 - Google Patents
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Description
この顕微鏡観察用の透明恒温培養容器(以下、単に培養容器とする。)は、各種の細胞の培養条件を設定可能な構成となっている。そのため、この培養容器は、一対の透明発熱プレート、二酸化炭素供給口及び二酸化炭素排出口、蒸発皿を有している。ここで、透明発熱プレートは、温度調節器により所定温度に制御可能となっている。また、二酸化炭素供給口及び排出口は、容器内部の二酸化炭素濃度を調整するためのである。そして、蒸発皿は、シール用パッキンにより密閉された容器内の湿度を保つためのものである。
この培養容器を使用しての観察では、容器内部の温度、二酸化炭素濃度及び湿度を制御可能であるので、細胞培養しながら観察を行なうことが可能である。即ち、透明発熱プレートの下方から、例えば、対物レンズで観察することにより、細胞の培養状態の経時変化を観察することが可能である。
これらの方法により、遺伝子が導入された細胞等のダイナミックな変化を観察する技術が、急速に進歩を遂げている。近年、蛍光タンパクであるGFP(Green Fluorescent Protein)のめざましい進歩により、観察対象の時間的、空間的な変化を、顕微鏡下で連続蛍光観察する手法が注目を集めている。上記観察対象としては、例えば、生きた細胞内のオルガネラ(細胞小器官)や、タンパク質にいたる様々な物質挙動がある。
これらの観察方法を用いる場合には、マイクロアレイからの蛍光を高解像且つ広視野で観測する必要が生じる。このマイクロアレイは、例えば、プラスチック製又はガラス製のディッシュ、シャーレ、スライドガラス上に、数百から数万と非常に多くのスポットが形成されたものである。そして、観察時、このマイクロアレイは培養容器中に設置されている。
この顕微鏡像出力方法では、標本を乗せるステージと照明とを相対的に走査する。そして、標本を複数の領域に分割した部分画像を取り込む。続いて、部分画像をタイルのようにそれぞれ合成して、標本全体の画像を作製する。
また、顕微鏡システムによる方法は、画像張り合わせにより標本の全体像を再構成する方法である。まず、標本全体を、複数の互いに重複する部分を有するような小領域に分割する。そして、顕微鏡を使用して各小領域を撮影し、撮影した各画像の重複部分の比較を行って位置ズレの検出を行う。そして、この位置ズレに基づいて各小領域の画像の位置を補正した後に画像を張り合わせる。このようにして、標本の広視野、高精細画像を生成する。
即ち、上記特許文献2記載の顕微鏡像出力方法では、ステージの移動誤差を考慮せずに、分割撮影された部分画像を単純に合成するだけである。ここで、一般的なステージの位置再現誤差は、数μmから数十μmである。このため、例えば、高倍率な対物レンズを使用して撮像する場合、隣接画像間のズレが、数画素から数十画素になる可能もある。そのため、各部分画像の撮像領域が正確に連ならない可能性があり、正確な標本全体像を得ることが難しかった。
請求項1に係る発明は、光源と、2次元配列された標本培養部と、隣り合う該標本培養部の間に設けられた隔離部とを有する担体と、前記光源から出射された光を、前記担体に導く照明光学系と、前記担体からの光を集光する対物レンズと、前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、前記担体と前記対物レンズとを相対移動させる移動機構と、前記照明光学系と前記対物レンズとの間に配されて、前記照明光学系から出射された光のうち所定の波長の光を透過する励起フィルタ及び該励起フィルタを透過した光を反射するダイクロイックミラーと、前記担体からの光のうち所定の波長の光をカットする励起光カットフィルタと、撮像素子と、前記励起光カットフィルタを透過した光を前記撮像素子に結像させる結像レンズとを有し、前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、前記相対移動によって得られた前記担体の複数の領域を撮像した各画像を処理する画像処理部とを備え、前記ダイクロイックミラーは、前記標本培養部に保持された試料の蛍光物質の励起波長の光及び蛍光物質が発する蛍光波長の光を反射するように、前記蛍光波長の光の反射率Rdが、1%<Rd<10%に設定され、前記画像処理部は、前記各画像の前記標本培養部と前記隔離部における光の強度差から、前記標本培養部と前記隔離部の境界線を検出する処理と、前記境界線に基づいて、前記各画像の各々から共通の特徴部を検出する処理と、前記特徴部を一致させるように前記各画像を結合する処理とを行う光学装置を提供する。
また、照明光学系により所定の照明光に調整された光が、励起フィルタを透過することで、所定の波長の光のみが選択される。これらの波長の光は、ダイクロイックミラーで反射された後、対物レンズにより担体に照射される。また、担体からの戻り光は、励起光カットフィルタを透過することで、確実に所定の波長の光がカットされて、試料が発する蛍光及び蛍光と同程度の波長の光が取り出される。そして、これらの光は、結像レンズにより結像された後、撮像手段により撮像される。
このように、試料の蛍光観察と蛍光の波長の光を利用して既知の指標の撮像とを同時に行うことができるので、観察に要する時間の短縮化を図ることができる。また、特別な光学系を要する必要がない。
さらに、ダイクロイックミラーが、励起フィルタを透過した試料の蛍光物質の励起波長の光及び蛍光物質が発する蛍光波長の光を、確実に対物レンズに向けて反射するので、蛍光観察及び既知の指標の撮像を確実に行うことができる。
さらに、励起フィルタを透過した蛍光波長の光は、ダイクロイックミラーにより反射された後、対物レンズにより担体に照射され、既知の指標の撮像に使用される。この際、反射率が1%以上であるので、蛍光物質が発する光強度に対して、既知の指標の反射光強度が弱くなることを防止でき、また、反射率が10%未満であるので、蛍光物質が発する光強度に対して、既知の指標の反射光強度が強くなることを防止することができる。このように、既知の指標の反射光強度を最適な強度に調整することが可能である。従って、撮像手段のダイナミックレンジ内に収めることができ、確実に蛍光観察と既知の指標の撮像とを同時に行うことができる。
請求項4に係る発明は、光源と、2次元配列された標本培養部と、隣り合う該標本培養部の間に設けられた隔離部とを有する担体と、前記光源から出射された光を、前記担体に導く照明光学系と、前記担体からの光を集光する対物レンズと、前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、前記担体と前記対物レンズとを相対移動させる移動機構と、前記相対移動によって得られた前記担体の複数の領域を撮像した各画像を処理する画像処理部とを備え、前記担体は、所定の培養条件に維持された培養容器内に配されており、前記隔離部には、前記標本培養部に保持された試料の蛍光物質が発する蛍光波長と同一の波長の光を反射する、反射率Reが、1%<Re<20%のミラーコーティングが施されており、前記画像処理部は、前記標本培養部からの自家蛍光の検出を行い、前記各画像の前記標本培養部と前記隔離部における光の強度差から、前記標本培養部と前記隔離部の境界線を検出する処理と、前記境界線に基づいて、前記各画像の各々から共通の特徴部を検出する処理と、前記特徴部を一致させるように前記各画像を結合する処理とを行うことを特徴とする光学装置を提供する。
これらの発明に係る光学装置においては、隔離部にミラーコーティングが施されているので、対物レンズにより照射された光のうち蛍光物質が発する蛍光波長と同一の波長の光は、隔離部で反射される。これにより、隔離部と標本培養部との戻り光の強度差をより明確にすることができ、より高精度に各画像を1枚の画像に結合することができる。
また、ミラーコーティングの反射率Reが1%以上であるので、蛍光物質が発する光強度に対して、既知の指標の反射光強度が弱くなることを防止でき、また、反射率が20%未満であるので、蛍光物質が発する光強度に対して、既知の指標の反射光強度が強くなることを防止することができる。このように、既知の指標の反射光強度を最適な強度に調整することが可能である。従って、撮像手段のダイナミックレンジ内に収めることができ、確実に蛍光観察と既知の指標の撮像とを同時に行うことができる。
本発明の光学装置においては、前記励起フィルタが、前記試料の蛍光物質の励起波長の光及び蛍光物質が発する蛍光波長の光とを同時に透過可能に設定され、前記蛍光波長の光の強度を変更する強度変更手段を備えてもよい。
本実施形態の光学装置1は、倒立型の蛍光顕微鏡である。この光学装置1では、図1に示すように、スライドガラス(担体)2上に保持された細胞(試料)Aを、下方から観察する。この光学装置1は、光源3、照明光学系4、蛍光キューブ5、対物レンズ6、撮像手段7及び画像処理部8を備えている。
標本培養部2aは、例えば、外周部が円形状に形成されている。また、標本培養部2aは、第1方向及び第1方向に直交する方向(第2方向)に所定間隔をあけて配置されている。この際、標本培養部2aの大きさは、後述するスキャン幅より小さくなるように形成されている。例えば、図4に示すように、直径がスキャン幅の95%の大きさになるように形成されている。なお、スライドガラス2は、図示しないステージ上に載置されている。このステージは、2次元方向(水平面内)に移動可能となっている。
細胞Aは、標本培養部2a内に複数保持される。また、細胞Aは、GFP(蛍光物質)を含んでいる。GFPは、図3に示すように、波長489nmの励起光が照射されると、波長509nmの蛍光を発する蛍光物質である。
なお、本実施形態においては、コーティングを施した部分は、所定の波長(あるいは波長域)の光に対して、反射率Reが1%<Re<20%の範囲内、例えば、10%になるような特性となっている。例えば、2次元パターン部2bは、波長509nmの光を10%反射するようになっている。また、コーティングを施した部分は、それ以外の波長の光、例えば、波長489nmの光を透過するようになっている。なお、標本培養部2a内の領域では、コーティングは施されていない。よって、波長509nm及び波長489nmの光は、共に標本培養部2a内を透過する。
そのため、本実施形態では、波長509nmの光は、標本培養部2aをほとんど透過するが、2次元パターン部2bでは一部が反射される。その結果、標本培養部2aと2次元パターン部2bとの境界線を挟んで、明暗の差が生じる。そこで、本実施形態では、この境界線を挟んで生じる明暗のパターンを、特徴部として後述する画像結合に利用している。
照明光学系4は、コレクタレンズ11、開口絞り12、視野絞り13及び視野レンズ14を光源3側から順に有している。照明光学系4は、光源3から出射された光を、対物レンズ6に導く機能を有している。
強度調整フィルタ15は、照明光学系4に隣接するよう配されている。この強度調整フィルタ15は、照明光学系4から出射された照明光のうち、波長509nmの光の強度を、所定の強度に調整する機能を有している。この強度は、上記ミラーコーティングの反射率Reと、後に説明するダイクロイックミラー17の反射率Rdとの相関関係により決定される。これについては、後に詳細に詳細に説明する。
励起フィルタ16は、強度調整フィルタ15に隣接するよう配されている。この励起フィルタ16は、所定の波長の光、即ち、波長509nm及び波長489nmの両波長の光のみを透過させる機能を有している。
対物レンズ6は、図5に示すように、ダイクロイックミラー17で反射された光、即ち、波長509nm及び波長489nmの光をスライドガラス2の表面に同時に照射できるようになっている。
励起光カットフィルタ18は、ダイクロイックミラー17を挟んで対物レンズ6に対向するように配されている。この励起光カットフィルタ18は、スライドガラス2からの戻り光のうち、所定の波長の光、即ち、波長489nmの光をカットする機能を有している。
上記のように、スライドガラス2が撮像素子20に対して移動する。よって、図2及び図4に示すように、結果として、撮像素子20は、第1方向(スライドガラス2の長手方向)に沿って、スライドガラス2をライン状にスキャンするように撮像を行うことになる。そして、撮像素子20は、1つの領域(スキャン幅)を撮像した後に、第1方向に直交する方向(第2方向)に移動する。そして、移動した位置から、再び第1の方向に沿って撮像を行う。このように、本実施形態では、第1方向における撮像と第2方向への移動を繰り返して行うことで、複数の領域の撮像を行う。これにより、スライドガラス2全体を撮像することができる。なお、撮像する際に、スキャン幅の中心線上に標本培養部2aの中心が一致するように、撮像素子20とスライドガラス2が位置決めされている。
また、本実施形態では、撮像する際に、隣接する領域同士が一部重複するように撮像を行うようになっている。すなわち、本実施形態では、隣接する撮影領域が一部重複するように、ステージの第2方向への移動が制御されている。なお、重複する割合は、例えば、2回目以降に撮像するスキャン幅の5%の領域が、最初に撮像したスキャン幅の5%の領域に重複するようになっている。
ここで、第2の方向に関しては、第1の標本培養部2a全体と第2の標本培養部2a’一部が、スキャン幅の内側に含まれる。このうち、第1の標本培養部2aは、撮像対象の細胞Aが保持されている標本培養部である。また、第2の標本培養部2a’は、第1の標本培養部2aに隣接する標本培養部である。この第2の標本培養部2a’は、第2の方向に位置している。そして、重複した5%の領域に、標本培養部2aと2次元パターン部2bとの境界線(標本培養部2aの輪郭)とが、標本培養部2a’と2次元パターン部2bとの境界線(標本培養部2a’の輪郭)が含まれるようになっている。したがって、本実施例では、最初のスキャンで得られた画像にも、隣接する次のスキャンで得られた画像にも、共通の境界線(特徴部)が存在することになる。
ここで、ミラー32は、該光源31からの光を一方向(紙面に対して下側)に出射する。また、コレクタレンズ32は、光源31から出射された光をスライドガラス2に照射する。
まず、ステージを駆動させて、初期位置にスライドガラス2を移動させる。その後、光源3からの照明光を照明光学系4を介して、スライドガラス2に向けて照射する照射ステップを行う。
即ち、光源3から照射された光は、ミラー10の内周面で反射された後、コレクタレンズ11に入射する。コレクタレンズ11に入射した光は、平行光となった後、開口絞り12、視野絞り13及び視野レンズ14を通過して、強度調整フィルタ15に入射する。
一方、細胞A内にGFPが存在する部分では、励起波長489nmの光を受けて、GFPが波長509nmの蛍光を発する。この蛍光は、上述した2次元パターン部2bで反射された蛍光波長509nmの光と同様に、ダイクロイックミラー17及び励起光カットフィルタ18を順次透過して、結像レンズ19に入射する。
このように、撮像ステップでは、、各スキャン画像同士が一部重複するように撮像を繰り返すことで、スライドガラス2の全体を複数の領域に分けて撮像する。
上述したように、標本培養部2aと2次元パターン部2bは、スライドガラス2自体の構造である。したがって、両者によって形成される境界線、即ち特徴部は必ず存在する。また、境界線近傍においてGFPによる蛍光が発生することは、ほとんどない。これは、細胞Aは標本培養部2aのほぼ中央部にあること、及びGFPが存在する位置も、細胞Aの内部であることによる。そのため、境界線をはっきり認識することができる。このように、本実施形態によれば、GFPが発する蛍光の発光位置と2次元パターン部2bで反射された光の位置とが、明確に区別される。そのため、撮像素子20に入射する光が同一の波長509nmの光であっても、確実に特徴部を、細胞A(GFPが発する蛍光)とは分けて判別することができる。従って、標本培養部2aと2次元パターン部2bとの光(波長509nmの光)の強度差により、境界線を確実に検出することができる。
更に、本実施形態の光学装置1は、透過照明光学系30を備えているので、透過照明による観察も可能である。
また、この光学装置1では、励起フィルタ16、ダイクロイックミラー17及び対物レンズ6を備えているが、これらは蛍光顕微鏡の基本構成である。よって、特別な光学系を必要とせずに、確実に励起波長489nmの光及び蛍光波長509nmの光をスライドガラス2に照射することができる。また、励起光カットフィルタ18により、確実に蛍光及び蛍光と同程度の波長509nmの光のみを撮像手段7に入射させることができるので、鮮明な画像を得ることができる。
また、強度調整フィルタ16、ダイクロイックミラー17の反射率Rd及び2次元パターン部2bのミラーコーティングの反射率Reが、適切に設定されている。これにより、GFPが発する蛍光の強度に対して、2次元パターン部2bで反射された波長509nmの光の強度が適切な強度に調整されている。よって、細胞Aの蛍光観察及び特徴部の撮像を、撮像手段7のダイナミックレンジ内で確実に行うことができる。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第2実施形態では、励起波長489nmの光を照射して、蛍光観察及び既知の指標の撮像を行う点である。
この培養容器41は開口が空いたステージ上に載置可能とされており、筒状の筐体42と、一対のガラス板43とを備えている。ここで、開口の大きさは、少なくともスライドガラス2の寸法と同程度である。また、筐体42は筒状であって、スライドガラス2を収容可能である。更に、筐体42は、熱伝導に優れた材質、例えば、ステンレスやアルミで形成されている。一対のガラス板43は、筐体42の上下開口を塞ぐもので、光学的に平滑な面を有している。
また、筐体42と一対のガラス板43との接合面には、図示しないパッキン等が配されており、内部の水密が確保されている。パッキンとしては、フッ素樹脂、例えば、4フッ化エチレン製のパッキンが用いられる。これにより、スライドガラス2を培養容器41内に収納するため、一対のガラス板43を筐体42から脱着したとしても、培養容器41内部を水密状態にすることが可能である。
なお、一対のガラス板43の内面に、培養液Bの気泡の付着を防ぐための高親水性処理等を施すと良い。また、スライドガラス2を収納した後に一対のガラス板43をシリコン接着剤等により完全に筐体42に密閉固定しても構わない。
培養液供給パイプ45は、筐体42の一端側且つ下方側に設けられ、培養液排出パイプ46は、筐体42の他端側且つ上方側に設けられている。これにより、培養液供給パイプ45から供給された培養液Bは、培養容器42の内部を満たした後、培養液排出パイプ46から外部に排出されるようになっている。
なお、培養液供給パイプ45は、培養液温度が制御された図示しない培養液供給源に接続されており、例えば、37℃±0.5℃の所定温度に制御された培養液Bが供給されるようになっている。
ここで、本実施形態では、2次元パターン部2bに、波長489nmの光を透過するようなコーティングが施されている。
まず、培養容器41内に、細胞Aが保持されたスライドガラス2を収納させ、その後、培養液供給源を作動させて、培養液供給パイプ45から培養容器41内に培養液Bを供給する。このようにして、培養容器41内部を、所定の培養条件になるように設定する。この供給された培養液Bは、一対の整流子部材47を介して培養容器41内を満たすと共に、培養液排出パイプ46から培養容器41外部に排出される。このように、培養液Bは、循環するようになっており、細胞Aに対して常に新鮮な培養液Bが供給される。
例えば、各実施形態において、標本培養部と2次元パターン部との境界線を既知の指標としたが、これに限らず、既知の指標が記されていれば構わない。この場合、複数の領域を撮像するときに、各領域に既知の指標が写るように撮像すれば良い。
また、標本培養部の形状を円状としたが、四角等の多角形状でも良いし、楕円形状でも良く、形状に限定されるものではない。
1、40 光学装置
2 スライドガラス(担体)
2a 標本培養部
2b 2次元パターン部(隔離部)
3 光源
4 照明光学系
6 対物レンズ
7 撮像手段
8 画像処理部
15 強度調整フィルタ(強度変更手段)
16 励起フィルタ
17 ダイクロイックミラー
18 励起光カットフィルタ
19 結像レンズ
41 培養容器
Claims (5)
- 光源と、
2次元配列された標本培養部と、隣り合う該標本培養部の間に設けられた隔離部とを有する担体と、
前記光源から出射された光を、前記担体に導く照明光学系と、
前記担体からの光を集光する対物レンズと、
前記照明光学系と前記対物レンズとの間に配されて、前記照明光学系から出射された光のうち所定の波長の光を透過する励起フィルタ及び該励起フィルタを透過した光を反射するダイクロイックミラーと、
前記担体からの光のうち所定の波長の光をカットする励起光カットフィルタと、
撮像素子と、前記励起光カットフィルタを透過した光を前記撮像素子に結像させる結像レンズとを有し、前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、
前記担体と前記対物レンズとを相対移動させる移動機構と、
前記相対移動によって得られた前記担体の複数の領域を撮像した各画像を処理する画像処理部とを備え、
前記ダイクロイックミラーは、前記標本培養部に保持された試料の蛍光物質の励起波長の光及び蛍光物質が発する蛍光波長の光を反射するように、前記蛍光波長の光の反射率Rdが、1%<Rd<10%に設定され、
前記画像処理部は、前記各画像の前記標本培養部と前記隔離部における光の強度差から、前記標本培養部と前記隔離部の境界線を検出する処理と、前記境界線に基づいて、前記各画像の各々から共通の特徴部を検出する処理と、前記特徴部を一致させるように前記各画像を結合する処理とを行うことを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記担体が、所定の培養条件に維持された培養容器内に配されており、
前記画像処理部が、前記標本培養部と前記隔離部との境界線を検出する処理において、前記標本培養部からの自家蛍光の検出を行うことを特徴とする光学装置。 - 光源と、
2次元配列された標本培養部と、隣り合う該標本培養部の間に設けられた隔離部とを有する担体と、
前記光源から出射された光を、前記担体に導く照明光学系と、
前記担体からの光を集光する対物レンズと、
前記照明光学系と前記対物レンズとの間に配されて、前記照明光学系から出射された光のうち所定の波長の光を透過する励起フィルタ及び該励起フィルタを透過した光を反射するダイクロイックミラーと、
前記担体からの光のうち所定の波長の光をカットする励起光カットフィルタと、
撮像素子と、前記励起光カットフィルタを透過した光を前記撮像素子に結像させる結像レンズとを有し、前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、
前記担体と前記対物レンズとを相対移動させる移動機構と、
前記相対移動によって得られた複数の領域を撮像した各画像を処理する画像処理部とを備え、
前記隔離部には、前記標本培養部に保持された試料の蛍光物質が発する蛍光波長と同一の波長の光を反射する、反射率Reが1%<Re<20%のミラーコーティングが施されており、
前記画像処理部は、前記各画像の前記標本培養部と前記隔離部における光の強度差から、前記標本培養部と前記隔離部の境界線を検出する処理と、前記境界線に基づいて、前記各画像の各々から共通の特徴部を検出する処理と、前記特徴部を一致させるように前記各画像を結合する処理とを行うことを特徴とする光学装置。 - 光源と、
2次元配列された標本培養部と、隣り合う該標本培養部の間に設けられた隔離部とを有する担体と、
前記光源から出射された光を、前記担体に導く照明光学系と、
前記担体からの光を集光する対物レンズと、
前記対物レンズを介して形成された像を撮像する撮像手段と、
前記担体と前記対物レンズとを相対移動させる移動機構と、
前記相対移動によって得られた前記担体の複数の領域を撮像した各画像を処理する画像処理部とを備え、
前記担体は、所定の培養条件に維持された培養容器内に配されており、
前記隔離部には、前記標本培養部に保持された試料の蛍光物質が発する蛍光波長と同一の波長の光を反射する、反射率Reが1%<Re<20%のミラーコーティングが施されており、
前記画像処理部は、前記標本培養部からの自家蛍光の検出を行い、前記各画像の前記標本培養部と前記隔離部における光の強度差から、前記標本培養部と前記隔離部の境界線を検出する処理と、前記境界線に基づいて、前記各画像の各々から共通の特徴部を検出する処理と、前記特徴部を一致させるように前記各画像を結合する処理とを行うことを特徴とする光学装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置において、
前記励起フィルタが、前記試料の蛍光物質の励起波長の光及び蛍光物質が発する蛍光波長の光とを同時に透過可能に設定され、
前記蛍光波長の光の強度を変更する強度変更手段を備えていることを特徴とする光学装置。
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