JP3623380B2 - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、医療機関等で使用するベット等を昇降あるいは起倒駆動させるための駆動源として使用する電動アクチュエータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、駆動ロッドを直線往復駆動させる装置としては、一般的に油圧シリンダとかエアシリンダが使用されてきた。前者の油圧シリンダはその使用に際して大掛かりな油圧ユニットを必要とし、また、後者のエアシリンダはエア配管を必要とすることはもとより、排気音が大きく、騒音の発生源となることがある等、前記2つのシリンダを例えば、医療機関等で使用するベット等を昇降あるいは起倒駆動させるための駆動源として使用するには、設置スペースをはじめ圧力油の漏れや騒音等の問題を考慮すると使用が困難であった。
【0003】
このため、近年、電動機の回転運動を直線往復運動に変換して、操作対象物と連結する駆動ロッドを直線往復駆動させる電動アクチュエータが使用されるようになってきた。この電動アクチュエータは駆動源が電動機であるため、小形化が可能となり狭隘な場所での使用ができるので利便である。そして、前記電動アクチュエータは、電動機及び減速手段からなる駆動手段と駆動可能に連結されて減速回転するねじ軸に、例えば、ポリアセタール樹脂等熱可塑性の合成樹脂からなるナットを介して駆動ロッドを連結し、前記ねじ軸を右または左方向に回転させることにより、前記駆動ロッドを直線往復駆動させるよう構成されている。
【0004】
つづいて、前記ねじ軸と駆動ロッドとを駆動可能に連結するナットの構成について説明する。図16,17で示すように、ナット105は、前記ねじ軸の台形ねじが螺合するねじ部101を内周面に螺設し、また、外周面には駆動ロッド102の取付位置を設定する鍔縁103を周設するとともに、前記鍔縁103から所定間隔離れた位置に駆動ロッド102係止用の凹溝104を凹設して構成されている。
【0005】
次に、前記ナット105を駆動ロッド102に取付ける場合は、図16で示すように、ナット105を図16の矢印方向から前記駆動ロッド102に嵌挿し、前記ナット105の外周に鍔縁103と直交して突設したキー106を、図17で示すように、駆動ロッド102の開口端側に設けたキー溝107に係合させる。
【0006】
つづいて、図18で示すように、ナット105のねじ部101にねじ軸と同一構造の螺軸108を螺合し、この状態で、前記ナット105外周の凹溝104と対応する駆動ロッド102周縁の部位を、前記凹溝104に、例えば、ロールプレス等の転造手段により圧入し、ナット105と駆動ロッド102とを固定した固定部Xを形成することにより、前記駆動ロッド102へのナット105の取付けを終了する。
【0007】
この後、前記駆動ロッド102に取付けたナット105のねじ部101に、電動アクチュエータの図示しないねじ軸の台形ねじを螺合させ、更に、前記駆動ロッド102の先端部を図示しない操作対象物に固定した状態で、電動機を起動して前記ねじ軸を右または左方向に回転させることにより、前記ナット105を介して駆動ロッド102を直線往復駆動させるものである。
【0008】
【発明が解決するための課題】
しかしながら、前記ねじ軸と駆動ロッド102とを連結するナット105は、合成樹脂により形成されている関係上剛性が非常に乏しく、電動アクチュエータの駆動時、駆動ロッド102の先端部を固定した操作対象物によって、前記駆動ロッド102に大きな荷重が加えられると、前記駆動ロッド102とナット105との固定部Xに前記荷重が集中して加わり、この結果、ナット105内周に螺設したねじ部101の固定部X近傍部分が、前記荷重に伴う応力の集中によって変形して破損したり、ねじ部101と図示しないねじ軸の台形ねじとの間の摩擦力が増大することによりねじ部101が過熱して熱変形を起こし、抱き付き現象(焼付き現象)が発生したりするという問題があった。
【0009】
特に、前記抱き付き現象が電動アクチュエータの運転中に発生すると、電動機はねじ軸を良好に回転させることができなくなり、この結果、電動機がロック状態となって焼損事故を誘発するおそれがあった。また、前記ナット105のねじ部101による抱き付き現象が発生すると、駆動ロッド102の先端部が操作対象物に固定されている関係上、ナット105にはその周方向に向かって応力(ねじ軸がナット105を一体的に回動させようとする力)が作用し、この応力によって前記ナット105に形成したキー106が破損すると、前記ナット105と駆動ロッド102とは周方向の係合が解かれて空転し、駆動ロッド102を良好に直線往復駆動させることができなくなるという問題があった。
【0010】
更に、前記ナット105を駆動ロッド102に取付ける場合、ナット105のねじ部101に螺軸108を螺合し、この状態で、ロールプレス等の転造手段を使用して、前記ナット105の凹溝104と対応する部分の駆動ロッド102を、前記凹溝104に圧入して固定するようにしていたので、その作業には特別な装置を必要とし、しかも、手間と時間がかかるという問題があった。また、前記のようにナット105の凹溝104に駆動ロッド102の周縁部位を圧入して固定するようにした場合、電動アクチュエータのメンテナンス時に簡易に分解することが困難であり、この結果、メンテナンス作業を迅速に行うことができないという問題もあった。
【0011】
本発明は、前記種々の問題に鑑み、駆動ロッドを介してナットの特定個所に過大な荷重が集中的に加わるのを回避し、かつ、前記ナットの駆動ロッドへの取付け・取外しを迅速・容易に行うことが可能な電動アクチュエータを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するために、回転運動を生じる駆動手段と、この回転運動を直線運動に変換する運動変換手段と、前記運動変換手段により変換された直線運動を出力する出力手段と、前記出力手段及び運動変換手段を駆動可能に連結する駆動力連結手段とを備えて構成した電動アクチュエータにおいて、前記駆動力連結手段は、内側に前記運動変換手段のねじ軸と螺合する第1のねじ部を形成し、かつ、外側に前記出力手段の開口端内側に設けたねじ部の全域と螺合する第2のねじ部を形成したナットからなり、前記ナットの基端側に180°の角度間隔を設けて凹設した一対の凹陥部と、前記凹陥部と対応する出力手段の開口端側に形成した一対の嵌合部とを合致させて構成した係止部に、一対の係合部及び前記一対の係合部を連結する薄板状で弾性を具備した連結板からなるC字状の回動抑止部材の前記一対の係合部を、連結板の弾性を利用して1動作で着脱可能に係合させ、前記ナットと出力手段とを空転不能に連結するように構成したことを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、ナットの外周に形成した第2のねじ部によって操作対象物の荷重をナット全体に分散させて、ナット内周に螺設したねじ軸と螺合する第1のねじ部が破損したり、前記第1のねじ部とねじ軸との抱き付き現象が生じたりするのを確実に防ぐことができる。また、ナットを出力手段に螺着して凹陥部と嵌合部とを合致させた後、前記凹陥部及び嵌合部からなる係止部に回動抑止部材の係合部を、連結板の弾性を利用して1動作で係合することにより、ナットと出力手段とを空回りを回避した状態で良好に、かつ、迅速・容易に連結することができる。更に、前記回動抑止部材は、その一対の係合部が、連結板の弾性を利用することにより、ナットの凹陥部と出力手段の嵌合部とを合致させて構成した係止部に対して1動作で着脱可能となっているので、電動アクチュエータのメンテナンス時等に、前記出力手段とナットとを簡易に分解して、点検・補修等を行うことができるため、利便である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図12によって説明する。図1は本発明の電動アクチュエータAの縦断側面図を示すもので、図1において、6は前記電動アクチュエータAの駆動手段であり、駆動源としての電動機1と、前記電動機1の下側(図1の下方)において、電動機1の回転出力を例えば、縦方向から横方向に減速して変換する減速手段3とによって構成されている。前記減速手段3は、例えば、図4で示すように、電動機1の回転子軸1a先端に形成したウォーム4と、このウォーム4と噛合するウォームホイール5とからなり、電動機1の回転を所定の速度に減速させる。
【0018】
7は減速手段3と、前記減速手段3と連結されて減速駆動する運動変換手段9とを直線状(水平方向)に配置して収容した中空筒状のケーシングで、このケーシング7の一方の端部(図1の左側)上には、前記駆動手段6の要部を構成する電動機1が、図1で示すように垂直に直立させた状態で取付けられている。
【0019】
次に、前記運動変換手段9の構成について説明する。前記運動変換手段9は、図1に示すように、ケーシング7の他方の端部(図1の右側)に形成した筒状の開口部8から突出する部分に同一リードの台形ねじ10を螺設し、かつ、前記台形ねじ10を有しない基端側を前記減速手段3のウォームホイール5に軸着したねじ軸11と、このねじ軸11の台形ねじ10と螺合する駆動力連結手段12を介して駆動結合した中空円筒状の駆動ロッド13(出力手段)とによって概略構成されている。
【0020】
16は前記ねじ軸11に螺設した台形ねじ10の終端側(図1の左側)に、係止ピン等を用いて止着されるカラー15を介して取付けたスラスト軸受である。また、18は前記ねじ軸11の台形ねじ10を有しない基端側に、減速手段3のウォームホイール5と近接して取付けたラジアル軸受で、前記ラジアル軸受18は、ケーシング7内に嵌着した軸受筐17に挿入・固定することにより支持される。そして、前記ねじ軸11は、ラジアル軸受18と、前記ケーシング7の減速手段3側に開口する開口端に被着したカバー14に設けた軸受部14aとによって回転自在に支承される。
【0021】
更に、前記ケーシング7の開口部8には、図1で示すように、前記駆動ロッド13を進退可能に挿入した固定筒8aの基端部が、取外し可能に螺着されている。そして、前記固定筒8aに遊合した駆動ロッド13は、図1で示すように、運動変換手段9のねじ軸11に駆動力連結手段12を介して駆動連結され、前記ねじ軸11を所定方向に回転させると、前記駆動力連結手段12のねじ作用によって直線方向に進退し、駆動ロッド13の先端に止着した操作対象物を押動したり、引動したりすることができる。
【0022】
次に、前記駆動力連結手段12の構成について説明する。前記駆動力連結手段12は、図1,12で示すように、内周面にねじ軸11の台形ねじ10と螺合する第1のねじ部21を螺設し、かつ、外周面に駆動ロッド13の開口端内側に螺設したねじ部22と螺合する第2のねじ部23を螺設した合成樹脂製のナット19により構成されている。
【0023】
なお、前記ナット19の基端側(図6の左側)には図6〜8で示すように、駆動ロッド13の取付位置を設定するための鍔縁24(図6の左側)に近接して平坦状の凹陥部25が、例えば、180°の間隔を保って2ヶ所凹設されている。また、前記駆動ロッド13の開口端には、図6に示すように、ナット19の凹陥部25と相対応するように180°の間隔を保って、U字状の嵌合部26が2ヶ所形成されている。そして、前記凹陥部25と嵌合部26とを合致させることにより、一対の係止部Y,Yを形成する(図7,8参照)。
【0024】
図1,5,12において、20は前記ナット19が駆動ロッド13に対して回動(空転)するのを防ぐための合成樹脂からなる回動抑止部材で、前記ナット19の凹陥部25及び駆動ロッド13の嵌合部26によって形成される係止部Yに係脱自在に係合する一対の係合部20a,20aと、前記一対の係合部20a,20aを連結する薄板状の弾性(バネ性)を具備した連結板20bとを備えてC字状に形成されている。
【0025】
なお、前記嵌合部26は、図6で示す如く駆動ロッド13の開口端をU字状に切欠いて形成する代わりに、例えば、図14(a),(b)で示すように、駆動ロッド13の開口端側に、回動抑止部材20の係合部20aを嵌合することが可能な大きさで、矩形状,円形状等の窓孔を穿孔して、嵌合部26a,26bを形成するようにしてもよい。また、回動抑止部材20の係合部20aの形状は、図5で示すように、矩形状(直方体状)のものに限定することなく、嵌合部26,26a,26bの形状に合わせて適宜変更するようにしてもよい(図15に円筒状の係合部20cを形成した例を示す)。
【0026】
次に、前記ナット19と駆動ロッド13とを連結する場合について説明する。まず、図6で示すように、ナット19の先端側(図6の右側)を、図6の矢印方向から駆動ロッド13の開口端(図6の左側)内部に嵌挿し、前記ナット19外周に螺設した第2のねじ部23と、駆動ロッド13内周に螺設したねじ部22とを螺合させる。前記のようにナット19を駆動ロッド13に螺合させ、その鍔縁24が駆動ロッド13の開口端と当接したら、ナット19の螺合を一旦停止し、この後、ナット19の螺合状態を必要に応じて調整することにより、図7,8で示すように、ナット19の凹陥部25と駆動ロッド13の嵌合部26とを合致させ、係止部Yを形成する。
【0027】
つづいて、前記のようにナット19を、その凹陥部25と駆動ロッド13の嵌合部26とを合致させた状態で前記駆動ロッド13に螺合したら、図7,8で示すように、回動抑止部材20を図7,8の矢印方向から駆動ロッド13の外周面に当接させ、この状態で、前記回動抑止部材20を更に駆動ロッド13側に押圧する。このとき、前記回動抑止部材20は、図9で示すように、その連結板20bの弾性を利用することにより、開口端側を良好に拡開させることができる。
【0028】
そして、前記回動抑止部材20の開口端側を拡開した状態で押圧をつづけ、その係合部20aがナット19の凹陥部25及び駆動ロッド13の嵌合部26からなる係止部Yと合致する位置に達すると、図10〜12で示すように、前記回動抑止部材20は、その連結板20bの弾性を利用することにより元の形状に復帰し、係合部20aが係止部Yに係合する。この結果、前記ナット19と駆動ロッド13とは、係止部Yに係合した回動抑止部材20の係合部20aの存在により回動(空転)することなく簡易に、かつ、強固に連結することができる。
【0029】
なお、回動抑止部材20を係止部Yに取付ける場合は、回動抑止部材20の一方の係合部20aを一方の係止部Yに係合させた後、前記回動抑止部材20の他方の係合部20a側を、連結板20bの弾性を利用することにより拡開し、この状態で、前記他方の係合部20aを他方の係止部Yに係合させるようにしてもよい。
【0030】
次に、図1において、28はねじ軸11に取付けた状態で運動変換手段9の軸受筐17とスラスト軸受16との間に取付けたホルダー29に固定したワンウェイクラッチである。30は前記ホルダー29の端部(図1の左側)に止着したブレーキシューで、軸受筐17の端部(図1の右側)に前記ブレーキシュー30と相対応させて取付けた金属製のブレーキディスク31に常時摺接されている。
【0031】
そして、前記ワンウェイクラッチ28は、回転する対象物(本例ではねじ軸11)に対して、一方向は対象物と一体となって回転し、他方向は対象物を自由に回転させるように構成されているので、本例ではワンウェイクラッチ28を図1に示すねじ軸11に取付けるに場合は、駆動ロッド13の進出方向にねじ軸11を回転させようとするときはこれを自由に回転させ、逆に、ねじ軸11を駆動ロッド13の後退方向に回転させようとするときはねじ軸11と一体となって回転するように取付けられている。
【0032】
従って、駆動ロッド13を後退させる方向にねじ軸11を駆動手段6により回動させるときは、前記ワンウェイクラッチ28を固定したホルダー29をねじ軸11と一体的に回動させることにより、前記ホルダー29に止着したブレーキシュー30とブレーキディスク31との間に制動力を発生させながらねじ軸11の回動を行うもので、この場合、ねじ軸11は大きな制動力が付与されてその回動を抑制することになる。
【0033】
更に、図1において、32はケーシング7の減速手段3を収容する方向に開口した開口端の内側に嵌着されて、軸受筐17の抜脱を阻止するC形リングからなる止輪等の固定部材である。図2において、33,33はケーシング7の軸方向と直交する方向に、前記ケーシング7と一体的に形成して突設した電動アクチュエータAの枢支軸で、中心部には電動アクチュエータAを枢支するためのねじ孔等の取付孔34,34が穿設されている。また、図1において、35は駆動ロッド13の先端に設けた取付孔である。
【0034】
次に、電動アクチュエータAの動作について説明する。図13により、電動アクチュエータAの使用可能な適用例を示す。電動アクチュエータAは使用に際してその基端側に設けた枢支軸33,33を例えば、床面等の固定場所に設けた支持座36に当接し、この支持座36からケーシング7に設けた枢支軸33,33の取付孔34に枢支ピン37を挿着して、電動アクチュエータAを支持座36に回動自在に枢支する。また、電動アクチュエータA先端の駆動ロッド13の先端は、操作対象物(例えば、ベッドの背板等)Bの枢支部f上端の連結金具38に、駆動ロッド13先端の取付孔35を利用して枢軸39を挿入することにより駆動可能に連結されている。
【0035】
電動アクチュエータAを前記のようにセットして、操作対象物Bを図13に実線で示す傾斜状態から、枢支部fを支点として図13に2点鎖線で示すように垂直に起す場合、駆動ロッド13とねじ軸11とを連結するナット19には、前記駆動ロッド13を介して、該駆動ロッド13とナット19との螺合部(ねじ部22,23)に操作対象物Bのほぼ全荷重が加わることになる。前記螺合部はナット19の外周において、その軸方向の全域に形成されているため、前記駆動ロッド13に加わる荷重は、ナット19との螺合部において均等に分散されて、部分的に応力の集中を受けることなく良好に受け止めることができる。
【0036】
このため、前記ナット19の第1のねじ部21に台形ねじ10を介して螺合するねじ軸11には、ナット19との螺合部(ねじ部10,21)において、駆動ロッド13に加えられる荷重が直接伝達されるものの、前記のように、ナット19と駆動ロッド13との螺合部(ねじ部23,22)に前記荷重が均等に分散されて加えられている関係上、ねじ軸11とナット19との螺合部全域に、前記荷重に伴う応力が均等に分散した状態で加わることになる。
【0037】
従って、ナット19自体が金属に比べて剛性に乏しい合成樹脂により形成されていても、その第1のねじ部21全域には前記荷重に伴う応力が均等に加わるため、前記第1のねじ部21はねじ軸11の台形ねじ10に対して、応力の集中を回避して前記応力集中に伴う破損及び抱き付き現象を抑制した状態で良好に螺合状態を維持することができる。
【0038】
電動アクチュエータAにより、操作対象物Bを図13に実線で示す傾斜状態から、図13に2点鎖線で示すように垂直に起こすために、駆動手段6の電動機1を起動すると、電動機1の回転は減速手段3にて所定の速度に減速された状態で、前記減速手段3のウォームホイール5に軸着したねじ軸11に伝達され、前記ねじ軸11を駆動ロッド13が進出する方向に回動する。
【0039】
この場合、即ち、電動機1が起動する前は、操作対象物Bからの荷重がねじ軸11と駆動ロッド13とを連結するナット19に加わり、ねじ軸11の台形ねじ10とナット19の第1のねじ部21との螺合部を密結合しているが、前記電動機1の起動によってねじ軸11を回転させると、前記ナット19と駆動ロッド13とはその螺合部(ねじ部23,22)において、駆動ロッド13から加わる荷重の応力を均等に分散させて、前記螺合部の1点に応力が集中するのを良好に回避して螺合されているので、電動機1からの出力は回転子の回転数が低下するものの、そのまま運動変換手段9のねじ軸11に低速回転の状態で確実に伝達されてこれを回動し、ナット19をねじ軸11の先端側に移動させて駆動ロッド13を徐々に進出させ、操作対象物Bをその枢支点fを中心として時計方向に押動し、図13に実線で示す傾斜状態から、図13に2点鎖線で示すように垂直状態に起す。
【0040】
前記のように駆動ロッド13を進出させる際、前記駆動ロッド13とねじ軸11とを駆動連結するナット19は、駆動ロッド13に対して、凹陥部25及び嵌合部26からなる係止部Yに係合する回動抑止部材20によって回動(空転)不能に取付けられているので、前記駆動ロッド13が操作対象物Bに固定されている状態でも、前記ナット19は空転することなく、確実にねじ軸11の回転運動を直線運動に変換して駆動ロッド13に伝達し、前記駆動ロッド13を良好に進出させることができる。
【0041】
また、前記電動機1の起動によって回動するねじ軸11は、駆動ロッド13の進出時においてはワンウェイクラッチ28の機能により制動力を受けないように設定されているので、前記ねじ軸11は円滑に回動させることができる。
【0042】
次に、操作対象物Bを図13に2点鎖線で示す垂直状態から、図13に実線で示すように傾斜させる場合は、電動アクチュエータAの駆動手段6(電動機1)を前記とは逆方向に回転させればよいが、この場合も前記駆動ロッド13を進出させるときと同様に、駆動ロッド13には操作対象物Bの荷重が加わっているため、前記ナット19とねじ軸11とは、密結合の状態で螺合している。
【0043】
そして、電動機1を起動してねじ軸11を回転させると、前記同様にナット19と駆動ロッド13とは、駆動ロッド13に加わる応力を螺合部(ねじ部23,22)にて集中するのを効果的に分散させるように螺合されているので、電動機1の起動時、該電動機1の回転数が一時的に低下しても、電動機1の出力はねじ軸11に低速回転の状態で伝達されてこれを回動し、駆動ロッド13を図13に実線で示すように、電動アクチュエータA側に後退させ、操作対象物Bをその枢支点fを中心として反時計方向に引動し、図13に2点鎖線で示す垂直状態から、図13に実線で示すように傾斜させる。
【0044】
操作対象物Bを駆動ロッド13の後退により図13に実線で示すように傾斜させる際、前記駆動ロッド13には操作対象物Bの全荷重が加わってこれを急速に後退させようとする。しかし、駆動ロッド13は前記のように大きな負荷が加えられると、その荷重はナット19を介してねじ軸11に伝達され、これを図1において左方向に押動し、ブレーキシュー30をブレーキディスク31側に強固に押圧するとともに、ねじ軸11に付設したワンウェイクラッチ28はホルダー29をねじ軸11と一体的に回動させ、前記ホルダー29に止着したブレーキシュー30とブレーキディスク31との間に制動力を発生させるので、駆動ロッド13は操作対象物Bの全荷重を受けても急速に後退せず、制動力が加えられた状態で後退して、操作対象物Bを円滑・安全に傾斜させることができる。
【0045】
また、前記のように駆動ロッド13を後退させる場合も、前記駆動ロッド13を進出させるときと同様、ナット19が回動抑止部材20を用いて駆動ロッド13に回動(空転)不能に固定されていることにより、ねじ軸11の回転運動は前記ナット19を介して駆動ロッド13に直線運動として確実に伝達され、前記駆動ロッド13を良好に後退させることができる。
【0046】
次に、電動アクチュエータAのメンテナンス等に際して、前記駆動ロッド13とナット19との連結を解除する(分解する)場合は、はじめに、固定筒8aの基端部とケーシング7との螺合を解いて、前記固定筒8aを駆動ロッド13に沿ってケーシング7の開口部8から引抜くことにより、回動抑止部材20及び係止部Y(即ち、ナット19の基端側)を現出させる。なお、図1で示すように、ナット19の基端側(図1の左側)がケーシング7の開口部8内に収容されている場合は、ナット19とねじ軸11との螺合状態を調整することにより、ナット19の基端側をケーシング7の開口部8の外側に現出させる。
【0047】
つづいて、回動抑止部材20の開口端側(係合部20a,20a側)を、連結板20bの弾性を利用して拡開することにより、係止部Yと係合部20aとの係合を1動作で解除し、この状態で、駆動ロッド13とナット19との螺合を解くことによって、前記駆動ロッド13とナット19とを、簡単・容易に分解することができる。このように、本発明においては、駆動ロッド13とナット19とを簡易に分解して、点検・補修等を行うことできるので、大変利便である。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、ねじ軸と駆動ロッドとをナットにて駆動連結する際、前記ナットはその内側のねじ部でねじ軸と螺合し、駆動ロッドとは外側のねじ部にて螺合させることにより、ねじ軸と駆動ロッドとを駆動連結するように構成したので、駆動ロッドに加わる操作対象物の荷重は、ナットと駆動ロッドとの螺合部全域で受け止めて、この螺合部の特定個所に荷重による応力が集中するのを避けて分散させることが可能となり、この結果、前記応力の集中によってナットの一部が破損したり、ナットの内側のねじ部が前記荷重によってねじ軸の台形ねじに抱き付き現象を生じたりするという問題を良好に抑制・回避することができる。その上、前記のように抱き付き現象が生じるのを回避することができるので、電動アクチュエータの運転中に電動機がロック状態となって焼損事故を誘発するという問題を確実に解決することができる。
【0049】
しかも、前記のようにナットと駆動ロッドとを、それぞれに螺設したねじ部同士を螺合することにより連結した場合でも、凹陥部と嵌合部とからなる係止部に回動抑止部材を係合させることにより、前記ナットと駆動ロッドとが空転(回動)するのを良好に防ぐことが可能となり、この結果、ナットと駆動ロッドとの螺合が解除されることもないので、ねじ軸の回転運動を前記ナットを介して確実に駆動ロッドに伝達し、前記駆動ロッドを直線往復駆動させることができる。
【0050】
また、ナットと駆動ロッドとを連結する場合、前記ナットを駆動ロッドに螺合し、凹陥部と嵌合部とを合致させた状態で、前記凹陥部及び嵌合部からなる係止部に、回動抑止部材の係合部を連結板の弾性を利用して1動作で係合させることにより、特別な装置を使用することなく、迅速・容易にナットと駆動ロッドとを空転不能に連結することができる。
【0051】
更に、本発明の回動抑止部材は、その一対の係合部が、連結板の弾性を利用することにより、ナットの凹陥部と駆動ロッドの嵌合部とを合致させて構成した係止部に対して1動作で着脱可能となっているので、電動アクチュエータのメンテナンス作業等を行うにあたり、前記ナットと駆動ロッドとを分解する場合、従来のように、ナットと駆動ロッドとを簡易に分解することが困難であるという問題が生じることはなく、前記係合部と係止部との係合状態を連結板の弾性を利用して1動作で解除することで、前記ナットと駆動ロッドとを簡易に分解して点検・補修等を行うことができるため、利便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動アクチュエータにおいて、駆動ロッドを後退させた状態を示す縦断側面図である。
【図2】電動アクチュエータの平面図である。
【図3】本発明の電動アクチュエータにおいて、駆動ロッドを進出させた状態を示す縦断側面図である。
【図4】駆動手段の要部を切り欠いて示す断面図である。
【図5】回動抑止部材の斜視図である。
【図6】本発明の駆動力連結手段を構成するナットと駆動ロッドとを分解して示す説明図である。
【図7】ナットを駆動ロッドに螺合した状態を示す斜視図である。
【図8】係止部に回動抑止部材を取付ける状態を示す縦断正面図である。
【図9】係止部に回動抑止部材を取付ける途中の状態を示す縦断正面図である。
【図10】係止部に回動抑止部材を取付けた状態を示す斜視図である。
【図11】同じく、係止部に回動抑止部材を取付けた状態を示す縦断正面図である。
【図12】同じく、係止部に回動抑止部材を取付けた状態を示す横断平面図である。
【図13】電動アクチュエータの適用例を示す説明図である。
【図14】駆動ロッドの開口端側に形成した嵌合部の他の例を示す縦断側面図である。
【図15】回動抑止部材の他の例を示す斜視図である。
【図16】従来の駆動力連結手段を構成するナットと駆動ロッドとを分解して示す説明図である。
【図17】従来のナットを駆動ロッドに取付ける途中を示す断面図である。
【図18】従来のナットを駆動ロッドに取付けた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電動機
3 減速手段
11 ねじ軸
12 駆動力連結手段
13 駆動ロッド
19 ナット
20 回動抑止部材
20a,20c 係合部
20b 連結板
21 第1のねじ部
22 ねじ部
23 第2のねじ部
25 凹陥部
26,26a,26b 嵌合部
A 電動アクチュエータ
Y 係止部
Claims (1)
- 回転運動を生じる駆動手段と、この回転運動を直線運動に変換する運動変換手段と、前記運動変換手段により変換された直線運動を出力する出力手段と、前記出力手段及び運動変換手段を駆動可能に連結する駆動力連結手段とを備えて構成した電動アクチュエータにおいて、前記駆動力連結手段は、内側に前記運動変換手段のねじ軸と螺合する第1のねじ部を形成し、かつ、外側に前記出力手段の開口端内側に設けたねじ部の全域と螺合する第2のねじ部を形成したナットからなり、前記ナットの基端側に180°の角度間隔を設けて凹設した一対の凹陥部と、前記凹陥部と対応する出力手段の開口端側に形成した一対の嵌合部とを合致させて構成した係止部に、一対の係合部及び前記一対の係合部を連結する薄板状で弾性を具備した連結板からなるC字状の回動抑止部材の前記一対の係合部を、連結板の弾性を利用して1動作で着脱可能に係合させ、前記ナットと出力手段とを空転不能に連結するように構成したことを特徴とする電動アクチュエータ。
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