JP3622213B2 - 自動車の経路誘導装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、地図データベースを用いて自車現在位置から所定の走行目的地までの走行経路の計画を行い、この計画された走行経路に基づいて自車の経路誘導を行う自動車の経路誘導装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、不案内な土地での車両走行を支援するため、経路誘導装置(ナビゲーション装置)が自動車に搭載されるようになってきている。この経路誘導装置は、例えば特開平2−129800号公報に開示されているように、一般に、広範囲にわたる道路網その他の地図データを記憶した地図データベースを用いて自車現在位置から所定の走行目的地までの走行経路の計画を行い、この計画された走行経路を画像あるいは音声により車両乗員に順次提示することにより自車の経路誘導を行うようになっている。
【0003】
その際、上記走行目的地の設定は、通常車両乗員の入力操作により行われるようになっている。
【0004】
また、上記走行経路の計画は、走行経路ロス(すなわち、走行時間のロス、走行距離のロス、走行し易さのロス等の所期走行阻害要因)が最小となるような最適走行経路を地図データベースから検索することにより行うのが一般的である。例えば上記公報記載の経路誘導装置では、自車現在位置から走行目的地までの走行所要時間が最も短くなるような最短時間経路を地図データベースから検索して走行経路計画を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の経路誘導装置においては、走行目的地の設定入力から最適走行経路が車両乗員に提示されるまで(すなわち車両乗員が経路誘導を希望してから経路誘導情報が提示されるまで)に長時間を要する、という問題がある。
【0006】
すなわち、地図データベースには膨大な道路網のデータが記憶されているので、走行経路計画の際の検索対象となる路線は無数に存在し、このため走行経路計画に長時間を要する、という問題がある。一方、地図データベースとして道路網詳細度の異なる複数の道路網データを設定して地図データベースを階層化するようにすれば、検索対象となる路線を絞り込むことができるので、走行経路計画所要時間の短縮化を図ることが可能となるが、このようにした場合には、走行目的地の設定入力の際、該走行目的地が記憶されている道路網データを呼び出す必要があるため、設定入力操作に長時間を要することが多く、しかも設定入力操作が煩雑になる、という問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、車両乗員が経路誘導を希望してから経路誘導情報が提示されるまでの所要時間を短縮することができる自動車の経路誘導装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る経路誘導装置は、走行経路計画の仕方に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】
すなわち、請求項1記載の発明は、
地図データベースを用いて自車現在位置から所定の走行目的地までの走行経路の計画を行う走行経路計画手段と、この計画された走行経路に基づいて自車の経路誘導を行う経路誘導手段と、を備えた自動車の経路誘導装置であって、
前記地図データベースは、道路網詳細度の異なる複数の道路網データを備え、
前記走行経路計画手段は、
車両乗員に走行目的地を設定させて、該設定された走行目的地が記憶されている前記道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて前記設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うとともに、
自車が前記設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促し、該車両乗員に該最終走行目的地を設定させて、該設定された最終走行目的地が記憶されている前記道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて前記設定された最終走行目的地までの走行経路の計画を行うように構成されている、ことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記走行経路計画手段は、自車が前記設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うのに用いた道路網データよりも詳細度の高い道路網データを表示し、該表示された道路網データに基づき前記走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促すように構成されている、ことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の作用および効果】
上記構成に示すように、請求項1記載の発明においては、地図データベースとして道路網詳細度の異なる複数の道路網データを備えており、車両乗員に走行目的地を設定させて、該設定された走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うとともに、自車が設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促し、車両乗員に最終走行目的地を設定させて、該設定された最終走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いてその設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うようになっているので、まず、大雑把な走行目的地の設定を行うようにすれば、走行目的地の設定入力操作を容易にかつ短時間で行うことができ、また、走行経路計画の際の検索対象となる路線を絞り込むことができ、これにより走行経路計画所要時間の短縮化を図ることができる。そして、走行目的地近傍領域内の最終走行目的地の設定を促されたとき、最終的な走行目的地を設定すれば、路線数が絞り込まれた道路網データの範囲内で最終的な走行目的地までの走行経路計画を行うことができる。また必要に応じて、具体的走行目的地の設定を促されたとき最終的な走行目的地ではなくこれよりも大雑把な走行目的地を設定すれば、走行経路計画の際の検索対象となる路線を複数段階にわたって絞り込むことができる。
【0012】
このように請求項1記載の発明によれば、走行目的地に近づくにつれ段階的に対話方式で走行目的地を詳細に設定し、その各段階において大雑把に設定された走行目的地近傍へ経路誘導するよう走行経路計画を行うことにより、従来方式(すなわち車両乗員が走行目的地の厳密な位置を一度だけ設定し、その特定の位置に至る走行経路を計画して経路誘導する方式)における問題(すなわち、詳細に設定された走行目的地までの走行経路計画が行われるため詳細なレベルまで地図データベースの検索が必要となり処理時間が膨大となるという問題、および走行目的地を設定するための煩雑な地図操作等が必要であるという問題)を解決することができる。
【0013】
また、請求項1記載の発明は、渋滞情報等の動的な交通情報を考慮して走行経路計画を行う場合に特に効果的である。すなわち、動的な交通情報は遠方のものほどそのデータは不確かなものとなるため、走行経路計画の際考慮に入れてもあまり意味がないが、請求項1記載の発明によれば、現地に近づくにつれて走行経路計画精度を上げるようになっているので、動的な交通情報の確からしさの度合と整合した走行経路計画を行うことができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例及び参考例について説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る自動車の経路誘導装置の実施例を示すブロック図である。
【0016】
この経路誘導装置は、自動車に搭載された装置であって、図示のように、地図データベース12と、定位装置14と、経路計画装置16と、データ処理装置18と、画像出力装置20と、音声出力装置22と、データ入力装置24とを備えてなっている。
【0017】
上記地図データベース12は、広範囲にわたる道路網その他の地図データを記憶したデータベースであり、経路計画装置16およびデータ処理装置18からアクセス可能とされている。この地図データベース12における道路網は、複数のノード(交差点等の節目)と、これら各ノード間を接続するリンク(走行路の最小単位)とによって記憶されている。
【0018】
上記定位装置14は、自車現在位置を認識するための装置であって、GPS受信機、ジャイロあるいは地磁気センサ等を用いた公知の方法で自車現在位置の認識を行うように構成されており、この定位装置14において認識された自車現在位置のデータは経路計画装置16およびデータ処理装置18に出力されるようになっている。
【0019】
上記経路計画装置16は、地図データベース12を用いて自車現在位置から走行目的地までの走行経路の計画を行うようになっている。この走行経路計画においては、自車現在位置から走行目的地までの走行経路ロスが最小となる最適走行経路を求める処理が行われるようになっている。上記走行経路ロスは、上記各リンク毎に設定されたコスト(すなわち、該リンクを走破するのに要する時間(旅行時間)、該リンクの道幅、勾配、種類等、走行し易さを阻害する程度)の累積値として算出されるようになっている。
【0020】
上記データ処理装置18は、経路計画装置16によって計画された走行経路に基づいて自車の経路誘導のためのデータ処理を行う装置であって、上記走行経路を現在の車両走行位置に応じて順次運転者に提示して上記経路誘導を行うようになっている。上記走行経路の提示は、画像出力装置20および音声出力装置22を用いて画像および音声により車両乗員(運転者)の視覚および聴覚に訴えて行うようになっている。
【0021】
上記走行目的地の設定は、データ入力装置24において音声入力あるいはタッチパネル等を用いたマニュアル入力により行われるようになっている。
【0022】
本実施例における地図データベース12は、道路網詳細度の異なる複数の道路網データを備えてなっている。
【0023】
上記経路計画装置16は、走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて走行目的地までの走行経路の計画を行うとともに、自車が走行目的地近傍領域内に到達したとき、より具体的な走行目的地を設定するよう車両乗員に促し、この具体的走行目的地が設定されたときには、該具体的走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて具体的走行目的地までの走行経路の計画を行うようになっている。
【0024】
例えば、図2に示すように、広島駅から横浜市神奈川区の子安駅までの経路誘導を行う場合について考える。
【0025】
経路誘導開始にあたり、車両乗員は、まず、大雑把な走行目的地として『横浜』を音声で入力する。するとデータ処理装置18は、横浜を示すノードを含む道路網データのうち最も詳細度の低い道路網データ(レベル1)を画像出力装置20に表示する。一方、経路計画装置16は、レベル1の道路網データを検索して広島駅(現在地A)から横浜を示すノードまでの走行経路の計画を行う。その際、横浜周辺での経路については、より詳細度の高い道路網データ(レベル2〜N)まで掘り下げて経路検索を行うようなことはしない。
【0026】
こうして計画された走行経路に基づく経路誘導により、自車が横浜を示すノードの近くの地点まで到達すると、経路計画装置16は、音声出力装置22を用いて、より具体的な走行目的地を設定するよう車両乗員に促す。これに対して、車両乗員が『神奈川区』と音声入力した場合には、神奈川区を示すノードを含む道路網データのうち最も詳細度の低い道路網データ(レベル2)を画像出力装置20に表示する。一方、経路計画装置16は、レベル2の道路網データを検索して上記地点(現在地B)から神奈川区を示すノードまでの走行経路の計画を行う。
【0027】
こうして計画された走行経路に基づく経路誘導により、自車が神奈川区を示すノードの近くの地点(C)まで到達すると、より具体的な走行目的地を設定するよう再度車両乗員に促す。これに対し、車両乗員が適宜地名を音声入力する、といった具合にして以下同様の処理がなされる。この処理は、子安駅を示すノードを含む道路網データ(レベルN)における走行経路計画および経路誘導によって自車が最終目的地である子安駅に到達するまで繰り返して行われる。
【0028】
なお、子安駅を示すノードを含む道路網データのうち最も詳細度の低い道路網データは、レベルNの道路網データと一致する場合もあり、レベルN−1あるいはレベルN−2の道路網データの場合もあり得る。つまり、最終目的地である子安駅周辺での走行経路については、より詳細度の高い道路網データまで掘り下げて経路検索を行い、最終目的地までの経路誘導を確実に行うようになっている。
【0029】
音声入力の代りにタッチパネル等を用いて走行目的地の設定入力を行う場合には、画像出力装置20に最も詳細度の低い道路網データ(レベル1)を表示し、その道路網データ中に表示されている地点を大雑把な走行目的地としてポイント入力させ、これに基づく走行経路計画および経路誘導により自車が上記大雑把な走行目的地を示すノードの近くまで到達したとき、画像出力装置20に次に詳細度の低い道路網データ(レベル2)を表示し、より具体的な走行目的地をポイント入力させる、という手順で順次経路誘導を行うようにすればよい。
【0030】
以上詳述したように、本実施例においては、地図データベース12として道路網詳細度の異なる複数の道路網データを備えており、車両乗員に走行目的地を設定させて、該設定された走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うとともに、自車が設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促し、車両乗員に最終走行目的地を設定させて、該設定された最終走行目的地が記憶されている道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いてその設定された最終走行目的地までの走行経路の計画を行うようになっているので、まず、大雑把な走行目的地の設定を行うようにすれば、走行目的地の設定入力操作を容易にかつ短時間で行うことができ、また、走行経路計画の際の検索対象となる路線を絞り込むことができ、これにより走行経路計画所要時間の短縮化を図ることができる。そして、走行目的地近傍領域内の最終走行目的地の設定を促されたとき、最終的な走行目的地を設定すれば、路線数が絞り込まれた道路網データの範囲内で最終的な走行目的地までの走行経路計画を行うことができる。また必要に応じて、具体的走行目的地の設定を促されたとき最終的な走行目的地ではなくこれよりも大雑把な走行目的地を設定すれば、走行経路計画の際の検索対象となる路線を複数段階にわたって絞り込むことができる。
【0031】
このように本実施例によれば、走行目的地に近づくにつれ段階的に対話方式で走行目的地を詳細に設定し、その各段階において大雑把に設定された走行目的地近傍へ経路誘導するよう走行経路計画を行うことにより、従来方式(すなわち車両乗員が走行目的地の厳密な位置を一度だけ設定し、その特定の位置に至る走行経路を計画して経路誘導する方式)における問題(すなわち、詳細に設定された走行目的地までの走行経路計画が行われるため詳細なレベルまで地図データベースの検索が必要となり処理時間が膨大となるという問題、および走行目的地を設定するための煩雑な地図操作等が必要であるという問題)を解決することができる。
【0032】
本実施例は、渋滞情報等の動的な交通情報を考慮して走行経路計画を行う場合に特に効果的である。すなわち、動的な交通情報は遠方のものほどそのデータは不確かなものとなるため、走行経路計画の際考慮に入れてもあまり意味がないが、本実施例によれば、現地に近づくにつれて走行経路計画精度を上げるようになっているので、動的な交通情報の確からしさの度合と整合した走行経路計画を行うことができる。
【0033】
次に、本発明の第1参考例について説明する。
【0034】
図3は、本参考例に係る自動車の経路誘導装置を示すブロック図である。
【0035】
この経路誘導装置は、図示のように、地図データベース12と、定位装置14と、経路計画装置16と、データ処理装置18と、画像出力装置20と、音声出力装置22と、データ入力装置24とを備えてなっている。
【0036】
これら各構成要素の基本的構成は実施例と同様であるが、本参考例においては、地図データベース12が、道路網データベース(すなわち広範囲にわたる道路網その他の地図データを記憶したデータベース)12A以外に上記道路網その他の地図データのうち主要路線のみを記憶した路線データベース12Bを備えてなっている。
【0037】
上記主要路線として採用される路線は、例えば、都道府県道以上の路線等のようにある程度距離の離れた地域を連絡するのに利便性の高い路線が用いられる。上記主要路線データの基本的な構成は、例えば主要路線が他の主要路線と接続する交差点のリストであり、かつ、これら接続交差点および各接続交差点相互間の路線に関するデータが容易に参照できる形になっている。また、主要路線データは上下線、内外回り等、進行方向の区別をして格納されている。
【0038】
本参考例における走行経路計画は次のようにして行われるようになっている。
【0039】
すなわち、経路計画装置16は、走行目的地の設定がなされると、まず、路線データベース12Bの検索により自車現在位置近傍領域と走行目的地近傍領域とをつなぐ主要路線経路の計画を行う。その際、まず路線データベース12Bから、自車現在位置近傍領域を通る路線(脱出路線)および走行目的地近傍領域を通る路線(進入路線)を検索する。
【0040】
これら脱出路線および進入路線は、それぞれ互いに接近する方向に延びているもの、高速道路等の入口方向へ延びているもの等があるが、この場合、脱出路線あるいは進入路線の数が少なすぎると本来得られるべき最適走行経路と主要路線経路とが不一致となってしまう可能性が高くなり、一方その数が多すぎるとその分主要路線経路の計画に時間がかかるので、検索された脱出路線および進入路線の数に応じて、自車現在位置近傍領域および走行目的地近傍領域を拡大縮小して(例えば自車現在位置および走行目的地を中心とする円で自車現在位置近傍領域および走行目的地近傍領域を設定した場合には各円の半径を拡大縮小して)脱出路線および進入路線の数を増減させ、これらを各々適正な路線数(2〜5本程度)にする。
【0041】
次に、脱出路線と進入路線とを接続する接続経路の設定を行う。この接続経路の設定は脱出路線と進入路線とを接続する主要路線の組合せを選択することにより行う。その際、脱出路線および進入路線はそれぞれ1つとは限らないので接続経路が複数設定可能な場合があるが、この場合にはその中で最適なものを1つ選択する。この接続経路の設定の手順は以下の通りである。
【0042】
まず、脱出路線と進入路線とが同一かどうかを調べる。同一であれば接続経路の設定は不要である。一方、同一でなければ、脱出路線上で走行目的地に最も近い接続交差点から順に、接続交差点とこれに接続する主要路線を接続候補リストに加えていく。進入路線についても同様の接続候補リストを作成する。これらリスト作成処理と並行して、2つのリストの内容を照合していき、同一の主要路線が現れたとき、その主要路線を介して脱出路線と進入路線とを連結可能と判断できるので、この主要路線を接続経路の候補とする。
【0043】
上記2つのリストの内容を照合しても、同一の主要路線が現れない場合(あるいは脱出(進入)路線と交差する主要路線が進入(脱出)路線でない場合)には、接続候補リストにある主要路線と交差する新たな主要路線に対して上記照合作業をさらに進め、誘導経路としてより適した接続経路を検索し、最終的な接続経路を得る。
【0044】
また、上記2つのリストの内容の照合により同一の主要路線が現れた場合(あるいは脱出(進入)路線と交差する主要路線が進入(脱出)路線である場合)であっても、候補となった接続経路が誘導経路として適さない場合がある(ショートカット可能な場合もある)ので、図4に示すように、接続候補リストにある主要路線と交差する新たな主要路線に対して上記照合作業をさらに進め、誘導経路としてより適した接続経路を検索し、最終的な接続経路を得る。
【0045】
このようにして主要路線経路の計画が完了すると、次に道路網データベース12Aの検索により、主要路線経路の脱出路線と自車現在位置とをつなぐ自車現在位置近傍経路および主要路線経路の進入路線と走行目的地とをつなぐ走行目的地近傍経路の計画を行う。
【0046】
上記自車現在位置近傍経路の計画は、路線データベース12Bにおける自車現在位置近傍領域に対応する領域を道路網データベース12Aにおいて設定し、この領域内に存在する上記脱出路線上のノードを走行目的地として自車現在位置から該走行目的地までの最適走行経路を通常の走行経路計画の方法(すなわち実施例と同様の方法)によって行う。上記ノードは通常複数存在することとなるので、これら各ノードに対する最適走行経路のうち最も走行経路ロスの少ないものを選択する。上記走行目的地近傍経路の計画も同様にして行う。
【0047】
以上詳述したように、本参考例においては、地図データベース12として道路網を記憶した道路網データベース12Aと該道路網のうち主要路線のみを記憶した路線データベース12Bとを備えており、路線データベース12Bの検索により自車現在位置近傍領域と走行目的地近傍領域とをつなぐ主要路線経路の計画を行うとともに、道路網データベース12Aの検索により主要路線経路と自車現在位置および走行目的地とを各々つなぐ自車現在位置近傍経路および走行目的地近傍経路の計画を行うようになっているので、主要路線経路の計画の際の検索対象となる路線は予め大幅に絞り込まれたのものとなり、これにより、従来のように自車現在位置から走行目的地までの走行経路の全過程を道路網データベース12Bの検索のみに基づいて行うのに比して、走行経路計画所要時間を大幅に短縮することができる。特に、走行目的地が遠方にある場合には、主要路線経路の計画により決定される走行経路の比率が高くなるので、走行経路計画の高速化を図ることができ、一層効果的である。
【0048】
また、本参考例においては、上記主要路線経路の計画を、まず路線データベース12Bから自車現在位置近傍領域を通る脱出路線および走行目的地近傍領域を通る進入路線を検索し、これら検索結果に基づいて主要路線経路の計画を行うようになっているので、上記主要路線経路の計画を円滑に行うことができる。
【0049】
次に、本発明の第2参考例について説明する。
【0050】
図5は、本参考例に係る自動車の経路誘導装置を示すブロック図である。
【0051】
この経路誘導装置は、図示のように、地図データベース12と、定位装置14と、経路計画装置16と、データ処理装置18と、画像出力装置20と、音声出力装置22と、データ入力装置24と、外部記憶装置26とを備えてなっている。
【0052】
本参考例の基本的構成は実施例と同様であるが、本参考例においては、外部記憶装置26を備えている点および経路計画装置16による走行経路の計画の方法が異なっている。
【0053】
上記経路計画装置16は、走行目的地を始点として走行経路の計画を行うようになっており、また、上記外部記憶装置26は、経路計画装置16が走行経路の計画を行う過程で得られるデータを記憶するようになっている。すなわち、例えば図6に示すように、走行経路の計画を行う過程で、各ノード毎に次に進むべき方向と走行目的地までの走行コストがデータとして外部記憶装置26に格納されるようになっている。
【0054】
上記データ処理装置18は、自車が経路計画装置16によって計画された走行経路上にあるか否かを常に監視し、計画された走行経路から外れたときには、経路計画装置16に新たな最適走行経路を要求するようになっている。そして、経路計画装置16は、データ処理装置18から新たな最適走行経路の要求信号が入力されると、外部記憶装置26に記憶されているデータを用いて走行経路の再計画を行うように構成されている。
【0055】
このように、本参考例においては、走行経路の計画を行う過程で得られるデータを記憶する外部記憶装置26を備えており、走行目的地を始点として走行経路の計画を行うとともに、自車がこの計画された走行経路から外れたとき、外部記憶装置26に記憶されているデータを用いて走行経路の再計画を行うように構成されているので、経路誘導中に自車が最適走行経路から外れてしまったときであっても、その外れた地点を自車現在位置とする新たな最適走行経路を極めて容易に再計画することができる。
【0056】
すなわち、従来、自車現在位置を始点として走行経路計画を行うようになっているので、自車現在位置が変化すると(すなわち自車が走行すると)当初計画された最適走行経路以外のデータは利用することができなくなる。そこで、経路誘導中に自車が最適走行経路から外れてしまったときには、最適走行経路に復帰するための経路を新たに計画するようになっており、その間経路誘導は中断されていた。このため、車両乗員に不要な不安感を与えるものとなっていた。また、最適走行経路から外れたときその最適走行経路に復帰するようになっているので、その分走行経路ロスが発生することとなっていた。
【0057】
これに対し、本参考例においては、自車現在位置を始点として走行経路計画を行うのではなく走行目的地を始点として走行経路計画を行うようになっているので、最適走行経路から外れたときその最適走行経路に復帰するのではなく、その外れた地点を自車現在位置として上記走行経路計画の過程で得られたデータを用いて走行経路を再計画することにより、その状況下において走行経路ロスの最も少ない新たな最適走行経路を極めて短時間で得ることができる。
【0058】
例えば、図6において、ノード(分岐点)Aにおいて右折すべきところを直進してしまった場合、次のノードBおいて走行コストが最低値5の最適走行経路として進むべき方向が右向き矢印で示されていることから、ノードBで右折すればよいことが明らかである。したがって、新たに地図データベース12の検索を行う必要なく、外部記憶装置26に記憶されたデータのみを用いて走行経路の再計画を行うことができ、これにより新たな最適走行経路を一瞬にして得ることができる。
【0059】
次に、本発明の第3参考例について説明する。
【0060】
図7は、本参考例に係る自動車の経路誘導装置を示すブロック図である。
【0061】
この経路誘導装置は、図示のように、地図データベース12と、定位装置14と、経路計画装置16と、データ処理装置18と、画像出力装置20と、音声出力装置22と、データ入力装置24と、外部記憶装置26、誘導管理装置28と、イグニッションスイッチ30とを備えてなっている。
【0062】
本参考例の基本的構成は実施例と同様であるが、本参考例においては、外部記憶装置26、誘導管理装置28およびイグニッションスイッチ30を備えている点および経路計画装置16による走行経路の計画の方法が異なっている。
【0063】
本参考例に係る経路誘導装置は、イグニッションスイッチ30がオンになり、かつデータ入力装置24により走行目的地の設定入力がなされるとシステムが起動し、通常の走行経路計画およびこれに基づく経路誘導が開始されるようになっており、自車が走行目的地へ到達することにより経路誘導が終了するようになっている。本参考例のデータ入力装置24は経路誘導中止スイッチとしての機能をも備えており、誘導管理装置28は、データ入力装置24からの経路誘導中止信号入力により、たとえ自車が走行目的地へ到達していなくても経路誘導を中止させるようになっている。また、イグニッションスイッチ30がオフになったときにも同様に上記経路誘導を中止するようになっている。なお、上記経路誘導の完了あるいは中止により、経路計画装置16は走行目的地の設定状態を解除するようになっている。
【0064】
本参考例に係る経路誘導装置は、また、走行目的地が設定されていない状態で、以下のような走行経路の前計画を行うようになっている。
【0065】
すなわち、上記誘導管理装置28は、常に経路誘導状況を監視しており、走行目的地への到達により経路誘導が終了したとき、その地点を自車現在位置としてそこからその周辺の主要地点(例えば、主要な交差点、高速道路等の主要路線、都市等)までの最適走行経路を計画するよう経路計画装置16に命じる。これに応じて経路計画装置16は走行経路計画を行い、その計画した最適走行経路を外部記憶装置26に格納した後、計画終了を誘導管理装置28に報告する。誘導管理装置28は、計画終了報告を待ってシステムを停止する。
【0066】
このように、本参考例においては、新たな走行目的地が未設定の段階で、自車現在位置からその周辺の主要地点までの走行経路を予め計画しておくようになっているので、実際に走行目的地の設定がなされた後の走行経路計画は、上記主要地点から走行目的地までの走行経路について行えば足り、その分だけ走行経路計画所要時間の短縮を図ることができる。
【0067】
例えば、極端な例ではあるが、外部記憶装置26の記憶容量が十分にあり、日本全国について上記前計画を行うことができれば、どれほど遠距離にある地点への走行経路であっても、最適走行経路を一瞬にして提示することができる。
【0068】
本参考例においては、走行目的地未設定状態における主要地点までの走行経路計画が経路誘導の完了あるいは中止により走行目的地の設定が解除された直後に行われるようになっているので、次の走行目的地設定による走行経路計画が開始される前に上記主要地点までの経路計画を完了させることができ効率的である。
【0069】
もっとも、走行目的地の設定入力にある程度時間がかかってしまう現実に鑑みれば、経路誘導装置のシステム起動直後に主要地点までの走行経路計画を行うようにするようにしてもよい。
【0070】
上記参考例においては、経路計画装置16により前計画された自車現在位置からその周辺の主要地点までの最適走行経路を外部記憶装置26に記憶させるようにしたが、上記前計画に用いた中間データをそのまま外部記憶装置26に記憶させるようにしてもよい。この場合、走行目的地設定後は、外部記憶装置26から記憶されたデータを読み込んで走行経路計画を行うようにすればよい。その際、走行目的地が設定されると前計画時よりも走行経路計画範囲を限定することができるので、不要なデータは廃棄するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の経路誘導装置の実施例を示すブロック図
【図2】上記実施例を作用を示す図
【図3】本発明に係る自動車の経路誘導装置の第1参考例を示すブロック図
【図4】上記参考例を作用を示す図
【図5】本発明に係る自動車の経路誘導装置の第2参考例を示すブロック図
【図6】上記参考例を作用を示す図
【図7】本発明に係る自動車の経路誘導装置の第3参考例を示すブロック図
【符号の説明】
12 地図データベース
14 定位装置
16 経路計画装置(走行経路計画手段)
18 データ処理装置(経路誘導手段)
20 画像出力装置
22 音声出力装置
24 データ入力装置(走行目的地設定手段)
26 外部記憶力装置(計画過程データ記憶手段)
28 誘導管理装置

Claims (2)

  1. 地図データベースを用いて自車現在位置から所定の走行目的地までの走行経路の計画を行う走行経路計画手段と、この計画された走行経路に基づいて自車の経路誘導を行う経路誘導手段と、を備えた自動車の経路誘導装置であって、
    前記地図データベースは、道路網詳細度の異なる複数の道路網データを備え、
    前記走行経路計画手段は、
    車両乗員に走行目的地を設定させて、該設定された走行目的地が記憶されている前記道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて前記設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うとともに、
    自車が前記設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促し、該車両乗員に該最終走行目的地を設定させて、該設定された最終走行目的地が記憶されている前記道路網データのうちで最も詳細度の低い道路網データを用いて前記設定された最終走行目的地までの走行経路の計画を行うように構成されている、ことを特徴とする自動車の経路誘導装置。
  2. 前記走行経路計画手段は、自車が前記設定された走行目的地近傍領域内に到達したとき、該設定された走行目的地までの走行経路の計画を行うのに用いた道路網データよりも詳細度の高い道路網データを表示し、該表示された道路網データに基づき前記走行目的地近傍領域内の最終走行目的地を設定するよう車両乗員に促すように構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の自動車の経路誘導装置。
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