JP3619616B2 - 薬液供給装置の駆動方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォトレジスト液などの薬液を塗布する薬液供給装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハの製造技術分野を始め、液晶基板製造技術分野や多層配線基板製造技術などの分野では、フォトレジスト液、アルカリ性や酸性の処理液など薬液が使用されている。それぞれの薬液は薬液貯蔵槽内からポンプの作動により薬液吐出部に流路を介して案内される。
【0003】
このような薬液供給ポンプを有する薬液供給装置としては、たとえば、米国特許第5,061,156号公報に開示されているように、ベローズタイプのポンプを用いたものが開発されている。
【0004】
図1は開発対象となった薬液供給装置を示す図であり、この装置は容器(薬液貯留槽)1に収容されたレジスト液等の薬液Lを半導体ウエハWに塗布するために使用されている。図示するように、ハウジング2に往復動自在に設けられたべローズ3を駆動するためにハウジング2には駆動部材4が設けられており、ベローズ3の往復動によって吸入側と吐出側の2つの逆止弁5a,5bを介して薬液Lはノズル(薬液吐出部)6に供給される。ノズル6と吐出側の逆止弁5bの間に設けられた吐出側流路には、薬液L内の異物を除去するフィルタ7と、供給路を開閉するダイヤフラムバルブ8と、サックバックバルブ9とがそれぞれ設けられている。
【0005】
図示する薬液供給装置を用いて薬液Lを半導体ウエハWに塗布する場合には、ベローズ3を後退移動させることにより、吸入側の逆止弁5aを介して薬液Lをポンプ室内に流入し、次いでベローズ3を前進移動させることにより、逆止弁5bを介してノズル6に薬液Lが供給される。所定の量の薬液Lをノズル6から吐出した後には、ノズル6からの液垂れを防止するために、ダイヤフラムバルブ8を閉じてサックバックバルブ9を作動させて、ノズル6の先端部内に薬液を吸引するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ダイヤフラムバルブ8を用いて流路を閉じると、ダイヤフラムバルブの変形による流路内の容積の変化によりノズル6から薬液が吐出してしまうことがあるので、サックバックバルブを用いることなく、ポンプ動作によってサックバックを行う方式が考慮された。
【0007】
その場合には、図1におけるダイヤフラムバルブ8とサックバックバルブ9を用いることなく、それぞれの逆止弁5a,5bに代えてそれぞれ外部からの信号により流路を開閉する開閉バルブが使用される。この場合には、まず、吸入側の開閉バルブを開いてベローズ3を後退移動させてポンプ室内に薬液を注入した後に、吸入側の開閉バルブを閉じる。薬液を吐出するには、吐出側の開閉バルブを開いてベローズ3を前進移動させることにより、ポンプ室内の薬液がノズル6から吐出される。次いで、サックバック動作を行うには、吐出側の開閉バルブを開いてベローズ3を僅かに後退させて、ノズル6の先端部内の薬液を吸引する。
【0008】
このように、ポンプ動作によってサックバックを行う場合には、薬液の吐出動作終了時の液切れを良くするために、ベローズ3の前進移動終了と同時に吐出側の開閉バルブを閉じることが望ましいということが判明した。もしも、吐出側バルブを開いた状態のままとすると、ベローズ3の前進移動終了後もベローズ3が定常状態に戻るように変形するなどの現象によってポンプ室の容積が収縮することがあり、これにより、薬液がノズル6からだらだらと吐出されてしまうからである。
【0009】
したがって、液切れを良くするにはベローズの前進移動終了後には吐出側のバルブを閉じることが好ましいが、このバルブを閉じると、薬液吐出時のポンプ室内の圧力が残圧としてポンプ室内に残ってしまい、次のサックバックの段階において吐出側バルブを開いたときに残圧が開放され、これと同時にノズル6に向けて薬液の流れが発生することがある。そして、その発生量が多いとノズル6から薬液が吐出されてしまうことがある。
【0010】
このような流れが発生すると、ノズル6から垂れないような僅かな量であっても、吐出量の精度やサックバック後のノズル6内の液面位置のコントロールに悪影響を及ぼすことが判明した。
【0011】
一方、吸入動作においては、ベローズ3の後退終了と同時に吸入側の開閉バルブを閉じると、吸入時の薬液の流れの慣性力によってポンプ室内に正の圧力がかかった状態となってしまい、これが残圧としてポンプ室内に加わることになる。したがって、次の吐出動作時に吐出側のバルブを開いたときに残圧が開放されると同時に薬液がノズル6から吐出してしまうことがある。これは吐出量の精度や吐出流量のむらを発生させるなどの悪影響となる。
【0012】
また、たとえば、ポンプとノズル6との間にフィルタ7を設けた場合には、薬液の吐出後にポンプ室とフィルタ7の間に残圧が発生する。したがって、ポンプの吐出動作以後に薬液がノズル6から吐出したり、残圧によって次の吐出精度に影響が与えられることになる。
【0013】
さらに、図1に示す薬液供給装置において、吸入側のバルブとして図示するように逆止弁5aを使用した場合には、吸入動作の終了時に薬液の慣性力によってポンプ室内に圧力が発生し、これも残圧としてプラスされることがある。
【0014】
本発明の目的は、ポンプ室内の残圧の影響を防止して薬液吐出部から所定量の薬液を高精度で吐出し得るようにすることにある。
【0015】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0017】
すなわち、本発明の薬液供給装置の駆動方法は、ダイヤフラムまたはベローズにより形成されるポンプ室を有しこのポンプ室の容積を変化させる往復動部材と、前記ポンプ室と薬液吐出部とを結ぶ吐出側流路を開閉する吐出側バルブと、薬液貯留室内の薬液を前記ポンプ室に案内する吸入側流路を開閉する吸入側バルブとを有する薬液供給装置の駆動方法であって、前記吸入側バルブを閉じかつ前記吐出側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吐出移動させて前記薬液吐出部から薬液を吐出する吐出工程と、吐出工程終了後に前記吸入側バルブを開いて前記ポンプ室内の残圧を除去する残圧除去工程と、残圧が除去された後に前記吸入側バルブを閉じかつ前記吐出側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吸入移動させて前記薬液吐出部内の薬液を戻すサックバック工程と、サックバック工程終了後に前記吐出側バルブを閉じかつ前記吸入側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吸入移動させて前記薬液貯留室内の薬液を前記ポンプ室に案内する吸入工程とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明の薬液供給装置の駆動方法は、前記残圧除去工程は前記吸入側バルブと吐出側バルブとを交互に1回または複数回開閉させることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、薬液の吐出動作終了後にポンプ室内の残圧を除去することができ、サックバック動作の段階で吐出側バルブを開放状態としても薬液吐出部先端の液面位置の変動を防止することができる。また、薬液をポンプ室に吸入した後にポンプ室の残圧を除去することができ、薬液吸入時における薬液の慣性力に起因したポンプ室における残圧の発生が防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図2は薬液供給装置の基本構造を示す図である。図3および図4は図2に示された薬液供給装置の具体的構造を示す図であり、図3は図4におけるIII −III 線に沿う断面図であり、図4は図3におけるIV−IV線に沿う断面図である。
【0022】
この薬液供給装置のハウジング11内には、駆動部50により往復動される往復動部材としてのダイヤフラム28が設けられており、このダイヤフラム28によりポンプ室27が形成されている。薬液Lが収容された容器(液体貯留槽)1とポンプ室27とを結ぶ流入側流路31を形成する流入ホース30aにはフィルタ7が設けられ、流路31を開閉するために吸入側バルブ34が設けられている。一方、ポンプ室27とノズル6とを結ぶ吐出側流路32を形成する流出ホース30bを有し、流路32を開閉するために吐出側バルブ35が設けられている。
【0023】
それぞれのバルブ34,35には従動側の永久磁石が内蔵されており、これを作動させるための駆動側の永久磁石が設けられた駆動ロッド42a,42bをそれぞれ駆動部材40a,40bで作動させることにより、バルブ34,35が開閉駆動される。
【0024】
図3および図4に示すように、ハウジング11は、バルブハウジング11aとポンプハウジング11bとにより形成されており、これらは相互に分離自在となっている。バルブハウジング11aは、中央ブロック12と2つの外側ブロック13,14と端板15,16とを有し、3つのブロック12〜14はそれぞれフッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂により形成され、図4に示す2本のボルト17によって組み立てられている。このバルブハウジング11aの一方面には鉄などの磁性体からなる締結プレート18が設けられ、他方面には止め板19が設けられ、これらはボルト20により固定されている。
【0025】
ポンプハウジング11bはバルブハウジング11aの内面に接触する締結プレート21とこれに固定されたカバー22とにより形成されており、図5に示すように、締結プレート21に形成された4つの凹部23内には磁石24が埋め込まれ、締結プレート18に形成された位置決め用の突部25を磁石24に対向させて凹部23内に嵌合することにより、両方のハウジング11a,11bは相互に連結された状態となって組み付けられる。磁石24の磁力に抗して強くバルブハウジング11aを引くと、これをポンプハウジング11bから分離することができる。なお、符号26は磁気回路形成部材を示す。
【0026】
磁石24の磁力による2つのハウジング11a,11bの締結に代えて、クランプ部材を用いて締結するようにしても良く、磁力による締結に加えてクランプ部材を付加するようにしても良い。
【0027】
バルブハウジング11aに形成されたポンプ室27は、中央ブロック12とこれに固定された往復動部材としてのダイヤフラム28とにより形成されている。ダイヤフラム28は中心部の連結部28aと環状の止め付け部28bとこれらの間を繋ぐ弾性変形部28cとを有し、PTFEにより形成されている。連結部28aを図3において左右方向に往復動させることにより、弾性変形部28cが変形してポンプ動作が達成される。
【0028】
バルブハウジング11aには流入ホース30aの一端部が接続されており、このホース30aの他端部はレジスト液などの薬液が収容された薬液貯留槽に接続されている。この流入ホース30aの流路とポンプ室27とを接続するために、バルブハウジング11aには容器1内の薬液Lをポンプ室27に案内する吸入側流路31が図4に示されるように形成されている。
【0029】
バルブハウジング11aには流出ホース30bの一端部が接続され、このホース30bの他端部には薬液吐出部としてのノズル6が接続されている。この流出ホース30bの流路とポンプ室27とを接続するために、バルブハウジング11aには、ポンプ室27内の薬液をノズルに案内する吐出側流路32が図4に示されるように形成されている。
【0030】
流入ホース30aには図2に示されるようにフィルタ7が設けられているが、流出ホース30bにこのフィルタ7を設けるようにしても良い。また、両方のホース30a,30bをそれぞれPTFEなどの樹脂製のものを使用するようにしても良い。
【0031】
吸入側流路31には弁室33aが形成され、この弁室33a内には吸入側流路31を開閉する吸入側バルブ34が設けられている。また、吐出側流路32には弁室33bが形成され、この弁室33b内には吐出側流路32を開閉する吐出側バルブ35が設けられている。このように、それぞれのバルブ34,35はそれぞれ流路内に配置させているので、開閉動作がなされる際には、流路内における薬液の流れが発生することを防止することができる。
【0032】
図6は吐出側バルブ35の部分を拡大して示す断面図であり、弁室33bの下部には弁座36bが取り付けられ、吐出側流路32はポンプ室27から垂直に延びて弁室33bに至る部分と、この弁室33bの側部から傾斜して流出ホース30bに至る部分とを有している。吐出側バルブ35は弁座36bに接触するセラミック製のボール37を有しており、このボール37にはPTFE製の弁本体38によって従動側の磁石41が組み付けられている。図6は吐出側バルブ35を示すが、吸入側バルブ34も同様の構造となっており、弁座36aに接触して吸入側流路31を開閉するセラミック製のボール37を有している。
【0033】
図3に示すように、バルブハウジング11aには弁室33aに隣接させて駆動ロッド42aが軸方向に摺動自在に取り付けられており、この摺動方向は吸入側バルブ34の移動方向に対してほぼ直角の方向となっている。同様に、バルブハウジング11aには弁室33bに隣接させて駆動ロッド42bが軸方向に摺動自在に取り付けられており、この摺動方向は駆動ロッド42aの摺動方向と平行となっている。
【0034】
駆動ロッド42aには2つの駆動側の磁石43a,44aが設けられており、駆動ロッド42aを軸方向に摺動させることにより、一方の磁石が従動側の磁石41の位置に対応することになる。磁石43aは磁石41を反発させる磁界を作用させて吸入側バルブ34に対して吸入側流路31を閉塞する方向の磁力を加える。他方の磁石44aは磁石41を引き寄せる磁界を作用させて吸入側バルブ34に対して流路31を開放する方向の磁力を加える。
【0035】
駆動ロッド42aは締結プレート21に取り付けられた環状スリーブ45aを貫通してポンプハウジング11b内に突出している。
【0036】
ポンプハウジング11b内には駆動ロッド42aを駆動するための空気圧シリンダ46aが設けられ、この空気圧シリンダ46aは締結プレート21に固定されている。この空気圧シリンダ46a内に設けられたピストン47aには駆動ロッド42aが取り付けられており、ピストン47aを原点位置に戻すために圧縮コイルばね48aがシリンダ46a内に装着されている。ピストン47aが原点位置となると、駆動側の磁石43aが従動側の磁石41の位置となる。
【0037】
空気圧シリンダ46aには空気圧配管49aが接続され、バルブユニット51を介して図示しない空気圧源からの圧縮空気がシリンダ46aに供給されるようになっており、圧縮空気がシリンダ46a内に供給されると、ピストン47aは前進限位置となる。このときには、駆動側の磁石44aが従動側の磁石41の位置となる。
【0038】
吐出側バルブ35も吸入側バルブ34と同様の構造の駆動ロッド42bおよび空気圧シリンダ46bによって駆動されるようになっており、図3においては、吸入側バルブ34を駆動する部材と共通する部材には同一の参照番号に符号bを付して吐出側バルブ35を駆動する部材の説明を省略している。
【0039】
ダイヤフラム28を図3において左右方向に往復動するために、駆動部材52が締結プレート21に形成された貫通孔53から突出してポンプハウジング11bに軸方向に往復動自在に設けられており、この駆動部材52に取り付けられたボールねじナット54にねじ結合されるボールねじ55がベアリング56によりポンプハウジング11b内に回転自在に設けられている。このボールねじ55は継手57を介してモータ58の主軸に連結されている。図3にあっては、駆動部材52、ベアリング56、およびモータ58を支持する部材が図示省略されている。
【0040】
駆動部材52にダイヤフラム28を連結するために、ダイヤフラム28の連結部28aには磁性材料からなる連結部材61が設けられ、駆動部材52には磁性材料からなる磁気回路形成部材62と磁石63とが設けられている。磁石63は磁気回路形成部材62に密着しており、この磁気回路形成部材62と連結部材61とが磁力により密着することにより、ダイヤフラム28は駆動部材52に連結される。
【0041】
図7は図2〜図5に示す薬液供給装置の駆動方法を示すタイムチャートであり、図7を参照しつつ薬液Lをノズル6から吐出する手順について説明する。
【0042】
薬液Lをノズル6から半導体ウエハWに塗布するには、空気圧シリンダ46bに圧縮空気を供給してピストン47bを前進させ、駆動ロッド42bを前進させて駆動側の磁石44bを吐出側バルブ35の従動側の磁石41に対応する位置にする。これにより、従動側の磁石41が駆動側の磁石44bによって吸引され、図7において符号Tで示すように、吐出側バルブ35が弁座36bから離れて吐出側流路32が開放状態となる。
【0043】
これと同時に、図7に示すように、モータ58を吐出側に駆動すると、駆動部材52が図3において左側に移動し、ダイヤフラム28がポンプ室27を収縮するように変形する。これにより、流出ホース30bを介して薬液Lがノズル6に案内されてノズル6から吐出される。図7において符号Tで示すように、モータ58の駆動を停止すると薬液の吐出が停止され、モータ58の駆動停止とともに、駆動ロッド42bを後退させて吐出側バルブ35により吐出側流路32を閉塞する。
【0044】
このようにして、薬液の吐出動作が終了した後に、空気圧シリンダ46aに圧縮空気を供給してピストン47aを前進させることにより、駆動ロッド42aを前進させて駆動側の磁石44aを従動側の磁石41に対応する位置に設定する。これにより、図7において符号Tで示すように、吸入側バルブ34が開放状態となり、ポンプ室27内における残圧が除去される。所定時間吸入側バルブ34を開いた後に、駆動ロッド42aを後退させることにより、図7において符号Tで示すように吸入側バルブ34を閉塞する。このようにして、図7に示すリリーフ時間T−Tの間に残圧の除去がなされる。
【0045】
残圧除去動作が完了した後に、空気圧シリンダ46bに圧縮空気を供給して吐出側バルブ35の従動側の磁石41の位置に駆動側の磁石44bを位置させて、符号Tで示すように、吐出側バルブ35を開放位置とする。これと同時に、モータ58を駆動させてポンプ室27を広げるようにダイヤフラム28を図3において右方向に僅かに後退させる。これにより、サックバック動作が行われてノズル6の先端部内の薬液が吸引されて、液垂れが防止される。
【0046】
サックバック動作が符号Tの時点で終了した後、次の吐出に要する薬液をポンプ室27内に吸入するために、符号Tで示すように、空気圧シリンダ46aに圧縮空気を供給させて駆動ロッド42aを前進移動させることにより吸入側バルブ34を開放するとともに、モータ58を駆動させてポンプ室27を広げるようにダイヤフラム28を図3において右方向に後退移動させる。符号Tで示す時点でダイヤフラム28が後退限位置となると、薬液の吸入動作が終了し、吸入動作終了とともに吸入側バルブ34が閉塞される。
【0047】
次いで、符号Tで示すように、空気圧シリンダ46aに圧縮空気を供給して駆動ロッド42aを前進させて駆動側の磁石44aを従動側の磁石41に対応する位置に設定する。これにより、吸入側バルブ34が開放状態となり、ポンプ室27内における残圧が除去される。所定時間吸入側バルブ34を開いた後に、符号T10で示すように、駆動ロッド42aを後退させることにより、吸入側バルブ34を閉塞する。このようにして、図7に示すリリーフ時間T10−Tの間にわたり残圧の除去がなされる。
【0048】
薬液の吸入動作によりポンプ室27内に発生した残圧が除去されて、次の薬液の吐出が準備される。
【0049】
図2に示すように、フィルタ7を吸入側流路31に設けているが、このフィル夕7を吐出側流路32に設けることも可能である。その場合には、薬液の吐出動作時にポンプ室27とフィルタ7の流入側との間に残圧が発生することがある。それを除去する際には、図7において二点鎖線で示すように、吸入側バルブ34と吐出側バルブ35を交互に1回または複数回開閉させることにより、この部分における残圧を除去することができる。これにより、ポンプの吐出動作後に残圧に起因して薬液がノズル6から出てしまうということを防止することができ、吐出量を高精度に制御することができる。
【0050】
図7に示す場合には、ポンプ室27内の残圧除去を吸入側バルブ34を開くことによって行うようにしているが、吐出側バルブ35を開くことにより残圧除去を行うようにしても良い。さらに、図7に示すタイムチャートにおけるTとTを同時に行うようにしても良く、同様にTとTをほぼ同時とするようにしても良い。また、符号T〜Tの間で吸入側バルブ34を開閉することなく、吸入動作終了後にも吸入側バルブ34を直ちに閉じることなく、T10の時点で吸入側バルブ34を閉塞するようにしても良い。
【0051】
バルブハウジング11aとポンプハウジング11bとを分離するには、これらを強く引き離すだけで、ポンプハウジング11bの締結プレート21とバルブハウジング11aの締結プレート18とを相互に離反させ、連結部材61と駆動部材52とを相互に離反させることができる。分離後には2本の駆動ロッド42a,42bが締結プレート21から突出した状態となる。この状態のもとで、バルブハウジング11a全体あるいはこれの構成部品を交換することができる。
【0052】
バルブハウジング11aの全体を交換する際には、バルブ34,35を駆動するための駆動ロッド42a,42bがそれぞれバルブ34,35から離れており、ポンプハウジング11bに取り付けられているので、薬液が漏れることなく、交換作業を容易に行うことができる。
【0053】
吸入側と吐出側のそれぞれのバルブ34,35の形態としては、たとえば、特願平7−86772号明細書および図面に記載されたように種々のタイプのものを使用することができ、駆動ロッドについても同様に前記出願の明細書などに記載された構成とすることができる。
【0054】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する薬液供給装置にあっては、吸入側と吐出側の2つのバルブを磁石によって開閉作動するようにしているが、一方のバルブのみを磁石によって作動させるようにしても良い。また、それぞれのバルブとしては、磁石により作動させることなく、ダイヤフラム式のバルブを使用するようにしても良い。さらに、往復動部材としては、ダイヤフラム28を用いることなく、図1に示すベローズ3を用いるようにしても良い。それぞれの駆動ロッド42a,42bについても空気圧シリンダを使用することなく、ソレノイドによって駆動するようにしても良く、あるいはモータにより駆動するようにしても良い。
【0055】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0056】
(1).薬液の吐出動作終了後にポンプ室内の残圧を除去することができ、これにより、サックバック動作の段階で吐出側バルブを開放状態としても薬液吐出部先端の液面位置の変動を防止することができる。
【0057】
(2).薬液をポンプ室に吸入した後にポンプ室の残圧を除去することができ、これにより、薬液吸入時における薬液の慣性力に起因したポンプ室における残圧の発生が防止される。
【0058】
(3).このように、ポンプ室内の残圧に起因する薬液吐出部の液面変動がなくなることから、薬液の吐出精度を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】開発対象となった薬液供給装置を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施の形態である薬液供給装置の基本構造を示す概略図である。
【図3】図2の薬液供給装置の図4におけるIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】(a)は図3に示された締結プレートを示す斜視図であり、(b)は同図(a)におけるVb −Vb 線に沿う断面図である。
【図6】(a)は図3の要部拡大断面図であり、(b)は同図(a)に示された弁体の斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態である薬液供給装置の駆動方法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 容器(液体貯留槽)
2 ハウジング
3 ベローズ
4 駆動部材
5a,5b 逆止弁
6 ノズル
7 フィルタ
8 ダイヤフラムバルブ
9 サックバックバルブ
11 ハウジング
11a バルブハウジング
11b ポンプハウジング
12 中央ブロック
13,14 外側ブロック
15,16 端板
17 ボルト
18 締結プレート
19 止め板
20 ボルト
21 締結プレート
22 カバー
23 凹部
24 磁石
25 突部
26 磁気回路形成部材
27 ポンプ室
28 ダイヤフラム
28a 連結部
28b 止め付け部
28c 弾性変形部
30a 流入ホース
30b 流出ホース
31 吸入側流路
32 吐出側流路
33a,33b 弁室
34 吸入側バルブ
35 吐出側バルブ
36a,36b 弁座
37 ボール
38 弁本体
40a,40b 駆動部材
41 磁石(従動側の磁石)
42a,42b 駆動ロッド
43a,43b 磁石(駆動側の磁石)
44a,44b 磁石(駆動側の磁石)
45a,45b 環状スリーブ
46a,46b 空気圧シリンダ
47a,47b ピストン
48a,48b ばね
49a,49b 空気圧配管
50 駆動部
51 バルブユニット
52 駆動部材
53 貫通孔
54 ボールねじナット
55 ボールねじ
56 ベアリング
57 継手
58 モータ
61 連結部材
62 磁気回路形成部材
63 磁石
L 薬液
W 半導体ウエハ

Claims (3)

  1. ダイヤフラムまたはベローズにより形成されるポンプ室を有しこのポンプ室の容積を変化させる往復動部材と、前記ポンプ室と薬液吐出部とを結ぶ吐出側流路を開閉する吐出側バルブと、薬液貯留室内の薬液を前記ポンプ室に案内する吸入側流路を開閉する吸入側バルブとを有する薬液供給装置の駆動方法であって、
    前記吸入側バルブを閉じかつ前記吐出側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吐出移動させて前記薬液吐出部から薬液を吐出する吐出工程と、
    吐出工程終了後に前記吸入側バルブを開いて前記ポンプ室内の残圧を除去する残圧除去工程と、
    残圧が除去された後に前記吸入側バルブを閉じかつ前記吐出側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吸入移動させて前記薬液吐出部内の薬液を戻すサックバック工程と、
    サックバック工程終了後に前記吐出側バルブを閉じかつ前記吸入側バルブを開いた状態のもとで前記往復動部材を吸入移動させて前記薬液貯留室内の薬液を前記ポンプ室に案内する吸入工程とを有することを特徴とする薬液供給装置の駆動方法。
  2. 請求項1記載の薬液供給装置の駆動方法において、前記残圧除去工程は前記吸入側バルブと吐出側バルブとを交互に1回または複数回開閉させることを特徴とする薬液供給装置の駆動方法。
  3. 請求項1または2記載の薬液供給装置の駆動方法において、前記吸入工程終了後に前記吸入側バルブを開いて前記ポンプ室内の残圧を除去する第2の残圧除去工程を有することを特徴とする薬液供給装置の駆動方法。
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