JP3619112B2 - フォージングロールの金型交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォージングロールの金型交換装置に関する。一般の回転鍛造機における金型は、鍛造工程に合わせるためや、鍛造物の種類によって異なることや、金型の損傷のために金型の交換は頻繁に行われる。本発明はこのような金型交換を自動で行う金型交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォージングロールにおける金型交換装置として実用新案登録第2560880号公報に記載された技術がある。
この従来例を図5〜図6に基づき、説明する。図5において、符号2はフォージングロール本体、符号5はフォージングロール本体2と対抗して設けられている鍛造品把持用のマニピュレータであって、これらは、ビレットを軸方向に成形する一般的なフォージングロール1である。
このフォージングロール1を覆うように交換架台120 が構築されている。すなわち交換架台120 は4本のポスト121 によって支持されたガーダ122 とこのガーダ122 上に設置されたレール123 とから構成されている。これらのレール123 上を交換台車130の車輪131 が走行用モータ132 によって、図5中矢印aの方向に往復自走するようになっている。
この交換台車130 には、第1および第2のウォームジャッキ135a,135bが立設され、それぞれのウォームジャッキ135 のウォーム下端には、金型支持装置140a,140bが取付けられている。これらの金型支持装置140a,140bは、交換台車130 から供給回路133を介して油圧および電力が供給されて作動される。また、これらのウォームジャッキ135 は、交換台車130 上に設けられた昇降用モータによって昇降駆動される。
【0003】
次に、金型交換作用の概要を述べると、旧金型4bは、フォージングロール本体2に取付けられた上下一対のロール軸3,3に取付けられており、一方、交換台車130 はレール123 の一端側に設けた外段取り位置ストッパー124 の所で停止させている。そして、第1の金型支持装置140aに新金型4aを、外段取りにより取付けている。このとき、ロール軸3は所定の角度で停止している。かかる状態をスタートとして、交換台車130 はレール123
を自走し、交換架台120 に設けられた出退可能の取出位置ストッパー125 に当って停止する。次いで、第2の金型支持装置140bが降下して、フォージングロール本体2の基部に立設された位置決めピン2pに嵌合して、水平方向の位置が決められる。そこで、この金型支持装置140bによって、ロール軸3上で取外し可能となっている上下一対の旧金型4b,4bを一括して支持した後、この金型支持装置140bを上昇させる。次いで、取出位置ストッパー125 を退避位置に移動させた後、交換台車130 を再び走行させ、取付位置ストッパー126 に当接し、第1の金型支持装置140aが降下したとき位置決めピン2pに嵌合する位置の上方で停止させる。次いで、第1の金型支持装置140aを降下させて新金型4aをロール軸3に取付けた後、再び上昇させる。次いで、交換台車130 は、自走してレール123 の他端側に設けた外段取り位置ストッパー124 の所まで戻って停止し、第2の金型支持装置140bで把持している旧金型4bを外段取りによって取出す。
【0004】
ところで、支持金具装置140a,140bが新金型4aを入手したり、旧金型を戻す場所には、金型交換台車200が位置するようになっている。
この金型交換台車200 を図6に基づき説明する。201 は台車フレームであり、下面四隅に車輪202 を備えている。台車フレーム201 の上面中央部には、金型保持体203 が回転自在に取付けられている。また台車フレーム201 の前面には位置決めピン204 が立設されている。前記金型保持体203 が垂直に立った状態で、金型4を交換装置の金型支持装置140a,140bとの間で交換でき、金型保持体203 が水平に倒れた状態で、金型を保持しておくことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例では、次に使用する金型を水平に寝かせて保持しておくために、図6に示した金型台車200 が必須であり、これを設けるがために、設置スペースが大きくなり、金型交換に要する時間も長くかかっていた。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、設置スペースが小さくてすみ、金型交換に要する時間を短縮できるフォージングロールの金型交換装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のフォージングロールの金型交換装置は、フォージングロールの上方に配置されたレール上を走行し、金型を保管する金型置台の上方の保管位置と、フォージングロールのロール軸に対し金型を取付け取外しする交換位置との間を往復する交換台車と、該交換台車に取付けられた昇降ロッドと、該昇降ロッドの下端に取付けられたサブフレームと、該サブフレームに対し、垂直面内で回転自在に軸支された反転アームと、該反転アームを前記サブフレームに対し、垂直位置と水平位置との間で回転させる反転手段と、前記反転アームに対し出没自在に取付けられたメインフレームと、該メインフレームに取付けられ、金型を着脱自在に保持する金型係合手段とからなることを特徴とする。
請求項2のフォージングロールの金型交換装置は、請求項1記載の発明において、前記反転アームは、前記サブフレームに水平に取り付けられた支軸で回転自在に支持されており、前記反転手段は、シリンダ体トラニオン軸で前記サブフレームのブラケットに軸支され、ピストンロッド反転アームのブラケットに軸支された油圧シリンダであることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、反転手段で反転アームを垂直位置と水平位置との間で回転させることにより、メインフレームの金型係合手段で保持している金型を、垂直姿勢で保持することもできるし水平姿勢で保持することもできる。このため、金型を垂直に保持する状態でフォージングロールのロール軸に対し金型を取付け取外すことができ、金型を水平に保持する状態で、金型置台に対し金型を置いたり取り上げたりすることができる。このように、金型交換装置が直接金型置台に金型を置いたり取り上げたりできるので、従来必要であった金型交換台車が不要となり、設置スペースを少なくでき、金型交換時間を短縮できる。
請求項2の発明によれば、反転手段を構成する油圧シリンダがトラニオン軸で支持されているので、油圧シリンダの回転角度を大きくとれ、反転アームを回転させるための取付位置の自由度が高くなり、全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本実施形態のフォージングロール1の金型交換装置10(以下金型交換装置10で示す)を説明する前に、本実施形態の金型交換装置10によって金型4が交換されるフォージングロール1を説明する。
図4はフォージングロール1と本実施形態の金型交換装置10の配置図である。同図に示すように、フォージングロール1は、本体2、上下一対のロール軸3,3、一対の金型4,4(旧金型4Bと新金型4Aとを含めて総称するときは、符号4を用いる)、マニピュレータ5および鍛造品排出ユニット6から基本構成されており、ビレットを軸方向に成形し、鍛造前の素材に仕上げる一般的なフォージングロールである。
【0010】
前記本体2には、水平に上下一対のロール軸3,3が回転自在に設けられている。各ロール軸3の外面には、軸方向に沿って、キー3k(図1参照)がそれぞれ取り付けられている。このキー3kは、後述する金型4の取り付け位置を位置決めするものである。
【0011】
符号4は、一対の金型であり、前記上下一対のロール軸3,3に着脱自在に取り付けられるものである。この金型4は、略半円筒の形状をしており、その外面において、円周方向に複数の溝が形成されたものである。この金型4は、メンテナンス時に新しいものと交換されたり、成形する素材の形状によって、適切な形状の溝を有するものに交換される。また、この金型4の両側端には、4h,4h(図1参照)がそれぞれ設けられている。
【0012】
前記一対のロール軸3,3の後方(図4では右側)には、鍛造品を把持するマニピュレータ5が配設されている。他方、前記一対のロール軸3,3の前方(図4では左側)には、鍛造が終了した鍛造品を次工程へ排出する鍛造品排出ユニット6が設けられている。
【0013】
さて、つぎに本実施形態の金型交換装置10を説明する。
図4に示すように金型交換装置10は、交換架台20と、交換台車30と、金型支持装置40とから基本構成されている。
【0014】
まず交換架台20を説明する。
図4に示すように、フォージングロール1を覆うように交換架台20が構築されている。すなわち、交換架台20は、複数本のポスト21と、このポスト21によって支持されたガーダ22と、ガーダ22の上面に配置されたレール23とから構成されている。
【0015】
レール23の前方端側(図4では左側)には、非常用ストッパー24が設けられており、レール23の後方端側(図4では右側)には、取付位置ストッパー25が設けられている。この非常用ストッパー24は、後述する交換台車30がオーバーランしたときの非常用のストッパーである。
【0016】
また、レール23の前方端側において、レール23の下方には、交換架台2が設置された床面より高い位置に支持フレーム27が設けられており、その支持フレーム27上には、一対の金型置台DA,DBが固定されている。
【0017】
つぎに交換台車30を説明する。
前記レール23の上には、交換台車30が車輪31を介して、移動自在に取り付けられている。この車輪31は、交換台車30に取り付けられた走行用モータ32によって駆動される。
このため、走行用モータ32を作動すると、レール23上を、交換台車30が前後に自走するのである。
【0018】
また交換台車30には、昇降ロッド35が立設されている。昇降ロッド35は、中空円筒のボディと、そのボディに上下に摺動自在に挿入された軸とから構成されている。前記軸の下端は、前記ボディの下端から下方へ突出している。この軸は、例えばウォームジャッキ等によって、上下に昇降するものである。
【0019】
なお、昇降ロッド35は上記のような構成に限られず、例えば垂直に設けられた軸等の部材が上下に昇降するような機構を有するものであれば、どのような構成を採用してもよい。
【0020】
ところで、金型支持装置40は、垂直姿勢と水平姿勢との間で姿勢変更できることが特徴となっているが、その構成を説明する。
図4に示すように、昇降ロッド35の下端には、金型支持装置40が取り付けられている。この金型支持装置40には、前記交換台車30から供給回路33を介して、例えば油圧や電力等が供給されている。
【0021】
図1は本実施形態のフォージングロールの金型交換装置10の金型支持装置40の側面図である。図3は反転アーム60が水平位置に回転したときの説明図である。図1および図3に示すように、各金型支持装置40は、サブフレーム50と、反転アーム60と、メインフレーム70と、反転手段80と、金型係合手段90とから基本構成されている。
このサブフレーム50は、前記昇降ロッド35の下端に固定されており、このサブフレーム50に、反転アーム60が、支軸53によって、垂直面内で回転自在に軸支されている。この反転アーム60は、反転手段80によって、サブフレーム50に対して、垂直位置と水平位置との間を回転される。
また、反転アーム60の前面には、メインフレーム70が出没自在に設けられている。よって、反転アーム60が垂直位置をとると、メインフレーム70は前方を向いた垂直姿勢をとることができ、また反転アーム60がサブフレーム50に対して回転し、水平位置をとると、メインフレーム70は、下方を向いた水平姿勢をとることができるのである。
また、メインフレーム70には、金型係合手段90が設けられており、この金型係合手段90は金型4を着脱自在に支持するものである。
【0022】
つづいて、金型支持装置40の詳細を説明する。
まず、サブフレーム50を説明する。
図2は、本実施形態のフォージングロールの金型交換装置10の金型支持装置40の背面図である。図1および図2に示すように、前記昇降ロッド35の下端には、サブフレーム50の横フレーム51の上面が、水平に、かつ前記フォージグロール1の本体2のロール軸3と平行に取り付けられている。この横フレーム51は、溝型鋼が合わされて、柱状に構成されたものである。
この横フレーム51の一端の下面には、縦フレーム52a の上端が取り付けられている。この縦フレーム52a は、例えば溝型鋼が合わされて、柱状に構成されたものであり、鉛直に配設されている。
また、横フレーム51の他端の下面には、縦長な板状の縦フレーム52b の上端が取り付けられている。この縦フレーム52b は、前記縦フレーム52a と平行に配設されている。
前記縦フレーム52a と前記縦フレーム52b の下端間には、水平に支軸53が設けられている。
【0023】
また、前記縦フレーム52a 上端部と下端部との間において、前記縦フレーム52a の背面には、固定シリンダ54が、水平に取り付けられている。この固定シリンダ54は、油圧や空気圧等によって伸縮する公知のシリンダである。この固定シリンダ54は、反転アーム60が垂直位置と水平位置をとったときに、反転アーム60をサブフレーム50に対して各位置において位置決めし、固定するものである。
【0024】
さらに、前記縦フレーム52a 上端部背面には、左右一対のブラケット55, 55が立てて取り付けられている。この左右一対のブラケット55, 55の間には、油圧シリンダ81のシリンダ体81a が回転自在に軸支されているが、詳細は後述する。
【0025】
つぎに、反転アーム60を説明する。
図2および図3において、符号61は、反転アーム60のベース61である。このベース61は、互いに平行な左右一対の縦フレーム61b ,61bと、左右一対の縦フレーム61b ,61bの上端間を結ぶ横フレーム61a とによって構成されている。これらのフレーム61a ,61bは、例えば溝型鋼が合わされて、柱状に構成されたものである。
【0026】
各縦フレーム61b の下端には、その下端面から上方に、位置決め用嵌合孔65h がそれぞれ設けられている。この位置決め用嵌合孔65h は、本体2の基盤2bに立設されたピン2pが嵌合されるものである。
また、左右一対の縦フレーム61b
,61bの下端間には、補助フレーム68が設けられている。
【0027】
この反転アーム60のベース61は、その横フレーム61a が支軸53と平行になるように、その互いに平行な左右一対の縦フレーム61b ,61bの上端と下端の中間部が、前記サブフレーム50の支軸53に、回転自在に取り付けられている。このため、ベース61は、支軸53と前記横フレーム61a とが平行を保ったまま、垂直面内で、前後に回転することができる。
【0028】
前記ベース61の左方の縦フレーム61b には、サブフレーム50の左方の縦フレーム52a と平行に、固定板66が取り付けられている。この固定板66には、貫通孔である一対の固定用孔66a ,66bが形成されている。
この固定用孔66a は、反転アーム60が垂直位置のときに、前記サブフレーム50の固定用シリンダ54と対応する位置に形成されている。また、固定用孔66b は、反転アーム60が水平位置のときに、前記サブフレーム50の固定用シリンダ54と対応する位置に形成されている。
【0029】
前記ベース61の横フレーム61a
の両端には、スライド部64a ,64b がそれぞれ設けられている。
また、補助フレーム68の下面には、スライド部64c が設けられている。
これらスライド部64a ,64b ,64c には、ガイドロッド69a ,69b ,69c が、ベース61と垂直に、かつ前後に摺動自在に、それぞれ取り付けられている。
各ガイドロッド69の先端には、後述するメインフレーム70のベース71が取り付けられている。
【0030】
また、前記ベース61の横フレーム61a の上面には、型取り付けシリンダ63a が、ベース61と垂直にかつピストンロッドを前方に向けて取り付けられている。
さらに、前記補助フレーム68の上面には、型取り付けシリンダ63b が、ベース61と垂直にかつピストンロッドを前方に向けて取り付けられている。
各型取り付けシリンダ63は、油圧や空気圧等によって伸縮する公知のシリンダである。各型取り付けシリンダ63のピストンロッドの先端は、後述するメインフレーム70の背面に取り付けられている。
【0031】
したがって、型取り付けシリンダ63a ,63bを同時に伸長させると、メインフレーム70を反転アーム60に対して、前進させることができ、型取り付けシリンダ63a ,63bを同時に収縮させると、メインフレーム70を反転アーム60に対して、後退させることができるのである。
しかも、メインフレーム70は、その背面に各ガイドロッド69の先端が取り付けられているので、各ガイドロッド69によって案内されて、反転アーム60と垂直な方向に、正確に前進後退できるのである。
【0032】
つぎに、反転手段80について説明する。
前記サブフレーム50の縦フレーム52a 上端部背面には、左右一対のブラケット55, 55が立てて取り付けられている。この左右一対のブラケット55, 55の間には、水平に、トラニオン軸55a が設けられている。このトラニオン軸55a には、油圧シリンダ81のシリンダ体81a が回転自在に軸支されている。この油圧シリンダ81が特許請求の範囲にいう反転手段80である。
また、ベース61の左方の縦フレーム61b の下端部背面には、ブラケット67が設けられている。このブラケット67に、前記油圧シリンダ81のピストンロッド81b の先端が、回転自在に軸支されている。
このため、油圧シリンダ81を伸縮させれば、反転アーム60の下端を、引き上げたり、押し下げたりすることができる。
【0033】
ここで、本実施形態の金型支持装置40における、反転アーム60の回転動作について説明する。
まず、油圧シリンダ81が伸長した状態では、反転アーム60は垂直位置にあり(図1参照)、油圧シリンダ81が収縮すると、反転アーム60の下端が上方に引き上げられる。このため、反転アーム60は、垂直面内で反時計回りに回転する。
そして、油圧シリンダ81が図示しないメカストッパーに当たるまで収縮すると、反転アーム60は、垂直位置から水平位置に姿勢が変更され(図3参照)、その前面が下方を向いた姿勢で停止する。
【0034】
このとき、前記固定用シリンダ54を伸長させれば、そのピストンロッドの先端を固定用孔66b に嵌合することができ、反転アーム60を、サブフレーム50に対して水平位置で、正確に位置決めし、確実に固定することができる。
【0035】
逆に油圧シリンダ81が収縮した状態から伸長すると、反転アーム60の下端が下方に押し下げられる。このため、反転アーム60は、水平位置から、垂直面内で時計回りに回転する。
そして、油圧シリンダ81が図示しないメカストッパーに当たるまで伸長すると、反転アーム60は、水平位置から垂直位置に姿勢が変更され(図1参照)、その前面が前方を向いた姿勢で停止する。
【0036】
このとき、前記固定用シリンダ54を伸長させれば、そのピストンロッドの先端を固定用孔66a に嵌合することができ、反転アーム60を、サブフレーム50に対して垂直位置で、正確に位置決めし、確実に固定することができる。
【0037】
つぎに、メインフレーム70を説明する。
メインフレーム70は、前に述べたように前記反転アーム60の前面に、ガイドロッド69および型取り付けシリンダ63を介して、前後進退自在に取り付けられたものである。
【0038】
図1において、符号71は、4辺の枠で形成されたベースを示している。これらのベース71の枠は、例えば溝型鋼が合わされて、柱状に構成されたものである。このベース71の前面には、板状の上下一対の固定板72,72が取り付けられている。
【0039】
前記ベース71の上枠には、前記ガイドロッド69a ,69b および前記型取り付けシリンダ63a のピストンロッドの先端が取り付けられている。前記ベース71の下枠には、前記ガイドロッド69c の先端が取り付けられている。
また、ベース71の前面に取り付けられた上下一対の固定板72のうち、下方の固定板72の背面には、ブラケットを介して、前記型取り付けシリンダ63b のピストンロッドの先端が取り付けられている。
【0040】
前記上下一対の固定板72,72の前面には、型支持部材73 ,73の背面がそれぞれ固着されている。各型支持部材73は、その前面が円弧状の凹面に形成されたものである。
【0041】
各固定板72の背面において、ベース71よりも外側には、左右一対の係合用シリンダ91,91がそれぞれ取付けられている。しかも、そのピストンロッドの先端が、固定板72に形成された貫通孔を貫通して、固定板72の前面に突出している。
【0042】
この係合用シリンダ91は、本出願人が先に出願している実願昭63−125699号の「プレス用ダイクランプ装置」や、実開昭51−119670号公報に示すもので、ピストンロッドを、往復動と同時に水平方向に若干揺動する構造になっている。この係合用シリンダ91のピストンロッドの先端には、係合部92が設けられている。この係合用シリンダ91と係合部92とが、特許請求にいう金型係合手段90である。この係合用シリンダ91が伸長すると係合部92が金型4のロール軸方向両端面に形成された係合孔4hに嵌合するようになっている。
【0043】
また、上方の固定板72の下端、および下方の固定板72の上端において、ベース71よりも外側には、左右一対の角度修正用シリンダー7474が水平方向にそれぞれ取付られている。この角度修正用シリンダー74は、油圧や空気圧等によって伸縮する公知のシリンダである。この角度修正用シリンダー74は、そのロッド先端によって上下一対の金型4,4のロール軸3,3への取り付け角度を調節するものである。
【0044】
したがって、メインフレーム70によれば、型支持部材73の前面を、金型4の外面に接触させ、係合用シリンダ91を伸長させて、係合部92を金型4の係合孔4hに嵌合させれば、金型4を保持することができる。
逆に、係合用シリンダ91を収縮させて、係合部92と金型4の係合孔4hとの嵌合を解放すれば、金型4を解放することができる。
【0045】
よって、本実施形態の金型支持装置40によれば、油圧シリンダ81を伸縮させれば、反転アーム60を、水平位置と垂直位置との間で回転させることができる。このため、反転アーム60の前面に取り付けられたメインフレーム70の金型係合手段90によって金型4保持すれば、金型4を垂直姿勢でも保持することもできるし、水平姿勢でも保持することもできる。
【0046】
また、油圧シリンダ81は、そのシリンダ体81a がトラニオン軸55a によってサブフレーム50に支持されており、そのピストンロッド81b の先端もにブラケット67によって反転アーム60に回転自在に支持されている。したがって油圧シリンダ81は、サブフレーム50および反転アーム60に対して回転角度を大きくとれるので、油圧シリンダ81の取付位置の自由度が高くなり、全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0047】
つぎに、図4に基づき、金型交換作用の概要を述べる。
金型変換作業の開始時には、フォージングロール1の本体2に取付けられた上下一対のロール軸3,3には、鍛造に使用された一対の金型4B,4Bが取付けられている。
一方、交換台車30を、レール23に設けられた非常用ストッパー24と交換位置ストッパー25の間(待機位置)で停止させている。このときには、金型支持装置40のメインフレーム70は、水平姿勢をとっている。また、金型置台DAには新しい金型4A,4Aが載せられている。
【0048】
まず、交換台車30の走行用モータ32を駆動すると、交換台車30はレール23を後方(図4では右側)へ自走し、交換台車30は、交換位置ストッパー25に当って停止する。
【0049】
交換位置ストッパー25に当って停止すると、旧金型4B,4Bの取り外し作業が開始する。
まず、金型支持装置40の反転アーム60が、反転手段80によって、回転され、メインフレーム70は、水平姿勢から垂直姿勢へと姿勢を変えている。
【0050】
ついで、金型支持装置40を昇降ロッド35によって降下させて、フォージングロール1の本体2の基部2bに立設された位置決めピン2pに反転アーム60の位置決め用嵌合孔65h を嵌合させると、水平方向の位置が決められる。
【0051】
金型支持装置40の型取り付けシリンダ63a ,63b を伸長すると、メインフレーム70が、反転アーム60からに上下一対のロール軸3,3に向かって前進し、上下一対のロール軸3,3に取り付けられている旧金型4B,4Bの外面に、メインフレーム70の型支持部材73 ,73が前面が接触する。
【0052】
ついで、各係合用シリンダ91が伸長すると、各係合用シリンダ91のピストンロッドは、伸長しながら揺動する。すると、各係合用シリンダ91の係合部92が、旧金型4B,4Bの側面の係合孔4hにそれぞれ嵌合し、旧金型4B,4Bは、金型係合手段91によって、メインフレーム70に保持される。
【0053】
この状態で、反転アーム60の型取り付けシリンダ63a ,63b を収縮させると、メインフレーム70は、金型係合手段90によって旧金型4B,4Bを保持したまま、ロール軸3,3から離れる。このため、旧金型4B,4Bを金型支持装置40のメインフレーム70によって、垂直姿勢で保持することができる。
【0054】
そして、金型支持装置40を上昇させ、金型支持装置40の反転アーム60を、反転手段80によって回転させ、メインフレーム70を垂直姿勢から水平姿勢へ姿勢を変える。すると、旧金型4B,4Bの取り外し作業が終了する。
【0055】
ついで、交換台車30は、前方(図4では左側)へ自走して金型置台DBの上方で停止する。
ついで、旧金型4B,4Bを保持している金型支持装置40を、昇降ロッド35によって、金型置台DBに向かって前進、つまり、下方へ降下させると、メインフレーム70の旧金型4B,4Bが、金型置台DBの上面に接触する。
【0056】
ついで、各係合用シリンダ91が収縮すると、各係合用シリンダ91のピストンロッドは、収縮しながら揺動し、各係合用シリンダ91の係合部92が、旧金型4B,4Bの側面の係合孔4hから外れる。ついで、金型支持装置40を上昇させると、旧金型4B,4Bが金型置台DB上に置かれる。
【0057】
旧金型4B,4Bを金型置台DB上に置くと、交換台車30はわずかに前方に自走し、金型置台DA上で停止する。
【0058】
ついで、金型支持装置40を、昇降ロッド35によって、金型置台DAに向かって前進、つまり、下方へ降下させると、メインフレーム70の当金73,73の円弧状の凹面が、新金型4A,4Aの外面に接触する。
【0059】
ついで、各係合用シリンダ91が伸長すると、各係合用シリンダ91のピストンロッドは、伸長しながら揺動する、すると各係合用シリンダ91の係合部92が、新金型4A,4Aの両側面の係合孔4hにそれぞれ嵌合し、金型4A,4Aは、金型係合手段90によって、メインフレーム70に保持される。
【0060】
この状態で、昇降ロッド35によって、金型支持装置40を上昇させると、メインフレーム70は、金型係合手段90によって新金型4A,4Aを保持したまま、金型置台DAから離れる。このため、新金型4A,4Aを金型支持装置40のメインフレーム70によって、水平姿勢で保持することができる。
【0061】
金型支持装置40が新金型4A,4Aを保持すると、交換台車30は再び後方へ自走し、交換位置ストッパー25に当たって停止する。
【0062】
交換台車30が交換位置ストッパー25に当たって停止すると、新金型4A,4Aの取り付け作業が開始する。
まず、金型支持装置40の反転アーム60が、反転手段80によって回転され、メインフレーム70は、新金型4A,4Aを保持したまま、水平姿勢から垂直姿勢へと姿勢を変える。
【0063】
つぎに、垂直姿勢で新金型4A,4Aを保持している金型支持装置40を降下させて、フォージングロール1の本体2の基部2bに立設された位置決めピン2pに反転アーム60の位置決め用嵌合孔65h を嵌合させると、水平方向の位置が決められる。
【0064】
ついで、新金型4A,4Aを保持したメインフレーム70を、型取り付けシリンダ63a ,63b によって、反転アーム60からロール軸3,3に向かって前進させ、新金型4A,4Aを、ロール軸3,3に取り付ける。ついで、各係合用シリンダ91を後退させると、各係合用シリンダ91の係合部92が新金型4A,4Aの各係合孔4hからはずれる。
【0065】
ついで、角度修正用シリンダー74を伸長させ、角度修正用シリンダー74の先端によって新金型4A,4Aを押し、ロール軸3の外周面に沿って旋回させる。すると、新金型4A,4Aの周端部が、キー3kの側面に密着するように押付けられるので、新金型4A,4Aの周端部を、正確な角度でロール軸3,3に取り付けることができる。
【0066】
そして、型取り付けシリンダ63a
,63b を収縮させ、メインフレーム70を後退させて、金型支持装置40を上昇させる。
ついで、金型支持装置40の反転アーム60を、反転手段80によって回転させ、メインフレーム70を垂直姿勢から水平姿勢へ姿勢を変える。すると、新金型4A,4Aの取り付け作業が終了する。
【0067】
新金型4A,4Aの取り付け作業が終了すると、交換台車30は再び前方へ自走し、待機位置で停止する。
【0068】
最後に段取り装置Sによって金型置台DB上の使用後の金型4B,4Bを取り除き、金型置台DA上に、次に使用する新金型4A,4Aを載せれば、金型交換作業が終了する。
【0069】
上記のごとく、本実施形態のフォージングロールの金型交換装置によれば、1サイクルで新旧金型4の交換ができるので、金型交換が完全自動化され、しかも、きわめて迅速に行うことができる。しかも、反転手段80で反転アーム60を垂直位置と水平位置との間で回転させることにより、メインフレーム70の金型係合手段90で保持している金型4を、垂直姿勢で保持することもできるし水平姿勢で保持することもできる。このため、金型4を垂直に保持する状態でフォージングロール1のロール軸3に対し金型4を取付け取外すことができ、金型4を水平に保持する状態で、金型置台Dに対し金型4を置いたり取り上げたりすることができる。このように、金型交換装置10が直接金型置台Dに金型を置いたり取り上げたりできるので、従来必要であった金型交換台車が不要となり、設置スペースを少なくでき、金型交換時間を短縮できる。
【0070】
なお、交換台車30に金型支持装置40を2つ設ければ、さらに金型交換時間を短縮することができる。
【0071】
【発明の効果】
請求項1のフォージングロールの金型交換装置によれば、反転手段で反転アームを垂直位置と水平位置との間で回転させることにより、メインフレームの金型係合手段で保持している金型を、垂直姿勢で保持することもできるし水平姿勢で保持することもできる。金型交換装置が直接金型置台に金型を置いたり取り上げたりできるので、従来必要であった金型交換台車が不要となり、設置スペースを少なくでき、金型交換時間を短縮できる。
請求項2のフォージングロールの金型交換装置によれば、反転アームを回転させるための油圧シリンダの取付位置の自由度が高くなり、全体をコンパクトな構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のフォージングロールの金型交換装置10の金型支持装置40の側面図である。
【図2】本実施形態のフォージングロールの金型交換装置10の金型支持装置40の背面図である。
【図3】反転アーム60が水平位置に回転したときの説明図である。
【図4】フォージングロール1と本実施形態のフォージングロールの金型交換装置10の配置図である。
【図5】従来のフォージングロール1とフォージングロールの金型交換装置の概略図である。
【図6】従来の金型交換台車の概略図である。
【符号の説明】
1 フォージングロール
3 ロール軸
4 金型
10 金型交換装置
23 レール
30 交換台車
35 昇降ロッド
50 サブフレーム
53 支軸
55 ブラケット
60 反転アーム
67 ブラケット
70 メインフレーム
80 反転手段
81 油圧シリンダ
81a シリンダ体
81b ピストンロッド
90 係合手段
D 金型置台

Claims (2)

  1. フォージングロールの上方に配置されたレール上を走行し、金型を保管する金型置台の上方の保管位置と、フォージングロールのロール軸に対し金型を取付け取外しする交換位置との間を往復する交換台車と、
    該交換台車に取付けられた昇降ロッドと、
    該昇降ロッドの下端に取付けられたサブフレームと、
    該サブフレームに対し、垂直面内で回転自在に軸支された反転アームと、
    該反転アームを前記サブフレームに対し、垂直位置と水平位置との間で回転させる反転手段と、
    前記反転アームに対し出没自在に取付けられたメインフレームと、
    該メインフレームに取付けられ、金型を着脱自在に保持する金型係合手段とからなる
    ことを特徴とするフォージングロールの金型交換装置。
  2. 前記反転アームは、前記サブフレームに水平に取り付けられた支軸で回転自在に支持されており、
    前記反転手段は、シリンダ体トラニオン軸で前記サブフレームのブラケットに軸支され、ピストンロッド反転アームのブラケットに軸支された油圧シリンダである
    ことを特徴とする請求項1記載のフォージングロールの金型交換装置。
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